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【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<1回目>

【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<1回目>

 3月中に結果発表をスタートする予定だったのですが、準備が悪くて遅くなってしまいました(汗)。
 今日から少しずつ結果発表していきますので、ご容赦くださいm(__)m

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<1回目>
 創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
   西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
   柳原裕司

多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。

それでは今日から出題順に結果発表を行ってまいります。

① 中村雅哉作
01).png

【作意】24香、23飛、同香不成、12玉、22香成、同玉、24飛まで7手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.20、A:5、B:8、C:2 (誤解:0、無解:1、無評価:1)

作者のことば
 「香」の特性を学ぶ作品。2手目の合駒次第で成と生を使い分けますが、同じ飛び道具でも飛・角などの大駒と違い、成ってしまうと元の特性が失われます。
 あと、4枚しかない(だから2手目香合できない)のも特性の一種かな?(笑)。
 合わせて飛の特性「成ってももとの効きを失わない」「前に効くが斜めに利かない」なども学べます。

★作者のことばに尽きますが、補足解説を。(補足じゃなくて蛇足だろう…カゲの声)
 「香は離して打つ」ということが理解できれば初心者は卒業。
 『下段の香に力あり』という格言もあります。香は、その打ち場所が遠ければ遠いほど力を発揮する、これが香の大きな特性です。
 本作も24香と離して打てば詰み。
 と、思ったら23に捨合する受けの妙手がありました!
 23合に同香不成なら12玉と寄り、同香成なら21玉と引いて、逃れようという意図です
 小駒は成ると元の性能を失います。
 この逃れも、香は成らなければ縦には利くが、成ると斜めには利かないということを逆用しているわけです。
 もう少し23合を掘り下げてみます。
 角・金・銀は同香成、21玉のとき、12から打って詰んでしまいます。斜めに利く駒はダメでした。
 桂はどうでしょうか?それには、同香不成が良く、12玉に24桂で詰みです。
 香は品切れですから、残るは飛車しかありません。
 飛合に同香不成なら12玉、同香成なら21玉です。
 なんと23飛合が最善でした。
 同香成は21玉で詰みません。
 同香不成に12玉で逃れそうですが、持駒に飛車があるので好手段があります。
 22香成と捨て24飛と打ちます。これは打換という手筋です。
 24飛の局面は、これで詰んでいます。
 今度は23合も同飛成まで。
 香は成ると元の性能を失いますが、飛車は成っても元の性能を失わずさらに強力な駒になります。その違いがよくわかりますね。
 7手という超短編ですが、合駒を考えることで、駒の特性を学べる楽しい教材でした。

金少桂:成ったときに元の性能が消えてしまう香と残る飛の違い。

★「成る」ということについて、小駒と大駒の違いを学習できる一局です。

奥鳥羽生:作意で香飛の違い、変化で香飛と角金銀桂の違い、が詰手筋としてわかる。

中出慶一:合駒の応手(合駒種)を問い、旨く考えさせるパズルになっていますね。

★玉方の応手によって詰め方が変わります。変化を確かめていくことで詰手筋を学べます。

ほっと:これは教材にうってつけ。

★駒の特性だけでなく、合駒を考える問題としても、良い教材だと思います。

則内誠一郎:香3囲い。香打、香生、香成。

★香づくし。

蛇塚の坂本:合い駒だけの問題だと思う。

★初心者や指将棋派の方に詰将棋の面白さを知っていただきたいというのが「教材に使える詰将棋」のコンセプトです。

柳原裕司:この筋は角合や桂合を見たことがあるけれど飛合もあったか。単純で面白い。

★23の捨合、詰キストの第一感は角や桂ですね。

RINTARO:飛合が珍しいか。幕開けにふさわしい作品。

有吉弘敏:「飛合限定は意外でした。」

★強力な飛車を捨合するというところに意外性を感じていただければありがたいです。

福原徹彦:飛合が最善で、香が飛に変わると1手詰の局面になってしまうのは面白い。

西村章:持ち駒の香を飛に変える面白い手順。

★わらしべ長者のような趣き。

鳩森美羽:成っても前へ直進できる利きを残すのは飛車だったというわけ。

占魚亭:香と飛の違い。

鷲見慎吾:テーマは飛と香の違いと予想。香から飛の持駒変換のシンプルな表現、教材として最適だと感じました。

竹中健一:香と飛の違いがよく分かりますね!テーマに忠実だと思いました!

★「香と飛の違い」に言及する声も大変多く、好評でした。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

※課題作の投稿などはこちらまで
   → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上

詰パラ4月号到着

<詰パラ4月号到着>

■解答選手権
 チャンピオン戦が3月31日(日)に開催されました。
 今年の参加者は98名と僅かに100名を切りましたが、昨年に続いての東京・大阪・名古屋の三会場開催で、大いに盛り上がりました。
 結果は皆さんもご存じのとおり、藤井聡太さんの五連覇!
 98.5点と、誤記による減点で満点は逃しましたが、全問正解はさすがです。
 運営を支えくださった各地のスタッフのご努力に、あらためて敬意を表したいと思います。
 また初級一般戦は4月6日(土)に開催されました。今年は昨年に引き続き開催場所が増え全国28会場で熱気にあふれる競技が繰り広げられました。
 このような盛り上がりが定着し、詰将棋愛好家が増えることを祈念します。
 解答選手権の模様はこちらからどうぞ  → https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem


■詰パラ4月号
・表紙。ベテラン山本勝士さのん作品。
 素晴らしい作品が感動を与えるというくだりは同感。
 また「苦しんでも規約どおり完成させた作品こそ…」というあたりは作家としての矜持を問われる一言ですね。
・詰将棋学校(12P~)。
 小学校:今だから聞ける担当者の想い。
 中学校:選題に悩むというのはある意味贅沢?
 高校:「盤上に死を描く」は詰棋界では話題ですね。サロンでも三宅さんが紹介されています(41P)。ぜひ読まねば!
 短大:プロ棋士が客寄せとは贅沢な…。
 大学:合駒の出そうな作品が揃った?
 大院:今月は平成最後の選題なんですね。
・詰四会作品展(18P~)。変化や紛れのない作品は「一本道」などと評価されます。
 多様な作品が集まったのは、課題に含みが多かったからでは?実戦型特集より面白いと思います。
・九州G作品展(19P~)。無防備は詰めてみようという気になりますが無仕掛は見るからに難しそうですね。
・半期賞(20P~)。受賞者の皆さんおめでとうございます!
 大院のやよいさんは初受賞。山路さんは小と短大でダブル受賞。それにしても1年に5つは凄い!
・おもちゃ箱だより(30P~)。年賀詰。皆さん発想がユニークですね。
・ちえのわ雑文集(32P~)。オセロ将棋。面白そうですね。
・名局ライブラリー(34P~)。2013年は先月に続き2回目。まだまだ続くようです。
・会合案合(42P~)。今月号は1Pだけ。香龍会は2回開催!
 創棋会の例会は4月21日です。皆さんのご参加をお待ちしています。
 ところで「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」は『現在結果発表中』と記載されています(笑)。
 3月中に結果発表をスタートする予定だったのですが、準備が悪くて遅くなってしまいました(汗)。
 近日中に結果発表を始めますので、ご容赦くださいm(__)m
・編集室:今月が平成最後の発行。

■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ誌上に大会関連の案内が掲載されますが、このブログでも大会関連の告知を行いますので、ぜひ参照下さい。
  《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
  《場所》大阪産業創造館 4階
    大阪市中央区本町1-4-5
      http://shisetsu.sansokan.jp

■創棋会の次回課題は「局面の対比」
 4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 これまで数回にわたって例題を紹介しましたが、駒の移動、駒の消去、駒の入替、持駒変換などさまざまな対比の表現があり、その表現や演出も、華麗な捨駒、打歩詰打開、趣向的手順など多彩でした。
 (昨年末にも例題を2作紹介していますので合わせて参照ください)
 今回も楽しい作品をご覧いただこうと思います。

石川幸雄作 詰パラ1966年3月
石川幸雄作

 一目、58歩が邪魔ですね。
 無ければ58飛と回って簡単に詰みそうです。
 それでは57歩と突いてみましょう。
 47玉と逃げてくれれば、もう一つ56歩と突いて開き王手すれば同玉の一手で、うまい具合に58歩が消えて58飛が実現します。
 しかし57歩のときに66玉と寄られると、67歩は二歩で打てませんし、55銀も65玉で打歩詰となり、不思議なことに詰みません。
 57歩と突く前に準備が必要です。
 67銀と上がり、47玉のとき78銀とソッポに引くのが好手。
 56玉と戻って次図。

<1図:4手目、56玉>
石川幸雄作56玉1

 初形から68の銀が78に移動しました。
 これで57歩と突けます。
 今度66玉なら68飛まで。
 47玉と逃げる一手に、56歩とすれば同玉と応じるしかなく、これで58歩を消すことが出来ました。

<2図:8手目、56玉>
石川幸雄作56玉2

 ここで喜び勇んで58飛とすると、57歩合! と捨合する妙防があります。
 単に66玉なら55銀、65玉、66銀、同玉、67歩、65玉、55金までで詰むのですが、57歩合と捨合されると同飛上と取れば、66玉と寄られ、67飛右なら56玉で千日手ですし、55銀から66銀と捌く筋も67歩に57玉と飛車を取られてしまいます。
 もう少し丁寧に攻める必要があります。
 67銀~58銀~57銀直~68銀と8手かけて、銀を繰り替え、78の銀を68に移動させます。

<3図:16手目、56玉>
石川幸雄作56玉3

 3図となって、ようやく58の歩を原形で消去することに成功。
 待望の58飛が実現しました。
 66玉に55銀から66銀と捌いて、同玉に67歩から55金までの詰み。

 銀の繰替えで原形から歩を消去する、パズル的な作品でした。

【詰手順】67銀、47玉、78銀、56玉(1図)、57歩、47玉、56歩、同玉(2図)、
    67銀、47玉、58銀、56玉、57銀直、47玉、68銀、56玉(3図)、
    58飛、66玉、55銀、65玉、66銀、同玉、67歩、65玉、55金まで25手詰


相馬康幸作 詰パラ1997年5月 (『Collection』第49番)
相馬康幸作

 凝り形をほぐしたい局面です。
 65銀は67玉で続かないので、66銀、同玉、55銀と進めます。
 77玉と元にもどったとき、85の飛車が邪魔駒と気づくかどうかがポイントです。
 65銀、67玉に77飛と捨て、同玉に75飛と回って舞台が完成します。

<9手目:75飛>
相馬康幸作75飛

 ここから楽しい銀の繰り替えがスタート。
 まず67玉に76銀から85銀とします。
 銀の開き王手に6段目への捨合は同飛から早詰み。香合出来れば逃れるのですが、香は品切れ。成香配置はそのためでしたが、あまり嫌味に感じません。

<13手目:85銀>
相馬康幸作85銀

 銀を85に移動できるのは、85飛を捌いた効果です。
 67玉に65飛と寄り、77玉には66銀から57銀と右の銀を繰り替えます

<19手目:57銀>
相馬康幸作57銀

 77玉と寄れば、75飛から76銀と左の銀を活用。
 85から65に銀を動かします。

<25手目:65銀>
相馬康幸作65銀

 これで56の香に二枚の銀が利きましたので収束です。
 67玉に56銀引から清算し、56同銀と金と香を入手。
 66玉とかわしたところに、76飛から77香と捨てて気持ちの良い収束。

 銀の繰り替えで微妙に局面を変化させていく、楽しいパズルの世界を味わう一局でした。

【詰手順】66銀、同玉、55銀、77玉、65銀、67玉、77飛、同玉、
    75飛(1図)、67玉、76銀、77玉、85銀(2図)、67玉、65飛、77玉、
    66銀、67玉、57銀(3図)、77玉、75飛、67玉、76銀、77玉、
    65銀(4図)、67玉、56銀引、同金、同銀、66玉、76飛、同玉、
    77香、同玉、67金まで35手詰


上田吉一作 近代将棋1979年1月(塚田賞、『極光21』第25番)
上田吉一_極光21№25

 24銀と俗に迫るのは16玉で打歩詰。
 筋の良い方なら14角成から35龍が見えるところ。
 35龍に25歩合などは24龍から17銀打で簡単。25金合なら24銀、16玉に25龍で詰む。おかしいと思ったら25角成という移動合の好防がありました。24銀から25龍の筋は持駒が角と歩だけなので、どうやっても打歩詰。
 もう少し攻め方の勢力を弱めながら攻める必要があります。
 14角成、同銀のとき、24銀と打つのが正解。
 25玉と寄って打歩詰模様に誘います。

<1図 4手目:25玉>
上田吉一_極光21№25_4手目25玉

 35とや35龍では16玉で打歩詰。
 ここは26歩と突き出すのが味の良い手です。
 26同龍なら35龍と取って早いので、26同玉とします。
 35銀と銀で歩を取りますが、15玉と逃げて17歩を打たせてくれません。
 24銀にも26玉と逃げ27歩を打たせて25玉と進めます

<2図12手目:25玉>
上田吉一_極光21№25_12手目25玉

 35とや35龍は16玉で打歩詰。
 35龍から46龍がカッコイイ手ですが、さすがに同龍で無理です。
 ちょっとひねって45龍が好手。
 これなら16玉に56龍の妙手があり、16歩と打てます。
 56龍に26銀がハッとする受けですが、16歩、25玉に35とがあり受けになっていません。
 そこで玉方も35歩と捨合の妙防で凌ぎます。

<3図 14手目:35歩>
上田吉一_極光21№25_14手目35歩

 この図は4手目の局面と比べると先手の龍が43から44に動いただけ
 いったん消えた34歩がまた現れた…
 ここでもう一度26歩と突き出します。
 同玉に35銀と、銀で歩を取ります。
 15玉と逃げて、24銀、26玉、27歩と先ほどと同じように進みますが、今度は45に龍がいるので16玉と寄って打歩詰です。
 ここで気持ちのよい一手が出ます。
 56龍とソッポに引きます。

<4図 23手目:56龍>
上田吉一_極光21№25_23手目56龍

 56龍を同龍と取るのは17歩から詰みます。
 36合や26合は17歩から45龍があります。
 絶体絶命と思われますが、絶妙の受けがありました。
 36角成の移動合です。

<5図 24手目:36角成>
上田吉一_極光21№25_24手目36角成

 36角成なら17歩、25玉、45龍を同龍と取れます。
 36銀合では17歩から35とがあり、36金合なら17歩から45龍があるのですが、36角成の一手で両方の詰みを防いでいます。
 うっかり36同龍とすると、26銀合! という受けがあり詰みません。(他合は25角から詰み)
 しかし36角成でも、17歩、25玉に36龍と切る手があり、同龍に16角が決め手。
 同龍に35とまでの詰み。

 打歩詰を巡る攻防に、35歩の原形消去が入って微妙に局面が変化しますが、45龍から56龍のソッポ引きに36角成の妙防でクライマックスを迎えます。
 塚田賞受賞作。

【詰手順】14角成、同銀、24銀、25玉(1図)、26歩、同玉、35銀、15玉、
   24銀、26玉、27歩、25玉(2図)、45龍、35歩合(3図)、26歩、同玉、
   35銀、15玉、24銀、26玉、27歩、16玉、56龍(4図)、36角成(5図)、
   17歩、25玉、36龍、同龍、16角、同龍、35とまで31手詰

 今回は駒の繰り替えなどで盤面が少しずつ変化していく作品を紹介させていただきました。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

※課題作の投稿などはこちらまで
    → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上

続・創棋会の次回課題は「局面の対比」

続・創棋会の次回課題は「局面の対比」

白木蓮

 解答選手権が目前に迫っています。
 今年は3/31(日)がチャンピオン戦、4/6(土)が初級一般戦です。
 選手の皆さんには万全の体調で競技に参加してください。
 選手権の模様は「速報ブログ」をご覧ください。
   → https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem

■「教材に使える詰将棋」partⅢ
 解答ありがとうございました。
 創棋会のネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」には多数の投稿をいただき、創棋会例会で選考された15題を2/22にブログで出題させていただきました。
   http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-247.html
 おかげさまで多くの方から解答をいただきました。
 来週から結果発表を行いますので、どうぞお楽しみに。

■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ3月号に大会関連の案内が掲載されましたが、このブログでも大会関連の告知を行っていますので、ぜひ参照下さい。
  《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
  《場所》大阪産業創造館 4階
    大阪市中央区本町1-4-5
      http://shisetsu.sansokan.jp

■創棋会の次回課題は「局面の対比」
☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 これまで、駒の移動、駒の消去、駒の入替、持駒変換などを紹介してきました。華麗な捨駒、打歩詰打開と演出も多彩でした。
 今回も楽しめる作品を紹介させていただきますので、局面の対比を鑑賞していきたいと思います。
 なお例題は昨年末にも2作紹介していますのでよかったらご覧ください。


山田康平作 詰パラ1991年8月(『流星雨』第24番)
山田康平作

 盤面7枚、持駒も含め使用駒が飛角桂歩だけで、成駒のない清潔感のある初形です。
 初手43飛は52玉、42飛成、63玉で脱出が止まりません。
 74角成が上部に逃がさない一手。
 51玉なら41飛から63歩という手があるので52に合駒です。
 42飛から32飛成があるので、52飛合に決定。
 今度は61飛と打って、51の合駒を訊きます。
 歩・香・桂は52馬、同玉、62飛があります。また金・銀は42歩、31玉、51飛成として32から金銀を打てば詰み。
 最善は51角合。これが逆王手になっていますが、あわてず42歩と打ちます。
 31玉に51飛成と角を取り、同飛のときに41馬と飛び込むのがうまい手です。
 21玉なら32馬から簡単なので、同飛、同歩成、同玉と清算します。
 ここで63角と打ちます。

<13手目:63角>
山田康平作63角

 この局面を初形と比べてみてください。
 83の角が63にワープしたみたいですね。
 ここでも同じように52飛合と応じるのが最善。
 61飛には51角合の逆王手、42歩と打って、31玉に51飛成と角を取るところまでは他に手もありません。
 74角成のときと同じことをやっているようですが、何か違いがあるのでしょうか?
 51同飛のとき41角成では何をやっているのかわかりませんから、22角と手を変えます。
 21玉と寄ったとき、54角成と桂を取れるのが63角の効果。
 同飛に12歩成から24桂と拠点を作り、21玉に軽く31角成と捨てるのが決め手です。
 同玉に32桂成までの詰み。

 83の角が63に移動する不思議さを味わっていただけたでしょうか。
 52飛合、51角合の応酬が繰り返されるところも楽しいですね。
 31手と手数はやや長めですが、それを感じさせない軽快な作品です。

【手順】74角成、52飛合、61飛、51角合、42歩、31玉、51飛成、同飛、
  41馬、同飛、同歩成、同玉、63角(図)、52飛合、61飛、51角合
  42歩、31玉、51飛成、同飛、22角、21玉、54角成、同飛、
  12歩成、同玉、24桂、21玉、31角成、同玉、32桂成まで31手詰


山本昭一作 詰パラ1982年7月
(修正図、『怒濤』第43番、『現代詰将棋中編名作選』第35番)
山本昭一作

 「メタ新世界」や「メガロポリス」などの超長編で有名な山本昭一さんですが、中編でも楽しい作品を沢山残されています。本作もその一つです。
 まず53飛成とすれば41玉の一手。
 そこで44龍とソッポに引きます。
 42合なら53桂までですから、43桂と跳ねて移動合で凌ぎます。
 同龍と取らせて、51玉と桂のいた場所にかわします。
 これには53龍と寄って43桂を見せます。52合なら同と、43桂、41玉、31香成、同金、同桂成、同玉と清算し23桂と打てば詰み。
 41玉と寄ったとき、もう一度44龍とソッポに引くのが好手。
 51玉では43桂と打たれ、どう逃げても桂2枚で簡単ですから何か合駒が必要です。
 43に捨合して51に寄る手がありそうですが、頭に利く駒は52に打てば簡単。桂は品切れ。角なら同龍、51玉、53龍、52合、43桂、41玉、23角で詰みます。
 単に42歩合では、53桂、51玉、43桂、同歩、41桂成、同玉、43龍という好手順があります。
 この43桂から41桂成の順を消す唯一の受けが42龍の移動合です。

< 図:10手目/42龍>
山本昭一作_42龍

 他に手は無いので53桂から迫ります。
 51玉に43桂、同龍と取らせて41桂成、同龍には同龍と清算します。
 ここまで変化もなく一本道です。
 41同玉には、44飛と打ちます。(45以遠でも可、二間以上離して打つのがポイントです。)
 今度は22龍がいなくなったので51玉なら54飛と回って簡単。
 42合には先ほどと同じように53桂から41桂成があります。
 今度はそれを防いで42飛合が最善です。

< 図 20手目/42飛合>
山本昭一作_42飛

 この局面、10手目の局面と比べてください。
 双方の龍が飛に変わりました。
 ここからもう一度53桂~43桂~41桂成という手順が繰り返されます。
 このリフレインも楽しいですね。
 41桂成を同飛と取らせれば、54飛と回ることが出来ます。
 42玉に53飛成までの詰み。
 初手と最終手が同じというところが「ストーリー性抜群の構成」(武島宏秋氏の現代詰将棋中編名作選の解説)」です。

【手順】53飛成、41玉、44龍、43桂、同龍、51玉、53龍、41玉、44龍、42龍
   53桂、51玉、43桂、同龍、41桂成、同龍、同龍、同玉、44飛、42飛
   53桂、51玉、43桂、同飛、41桂成、同飛、54飛、42玉、53飛成まで29手詰


金子義隆作 詰パラ2011年8月(『撫子』第30番)
金子作

 本局は楽しい手順が飛び出します。
 まず59馬と と金を取ります。
 玉が逃げる手は48馬と捨てて39銀と打てば簡単。
 応手は同飛不成。不成の意味は後ほどわかります。
 続いて39銀と捨てます。
 同玉なら、59龍、28玉(49合は48銀、28玉、37銀打、18玉、29銀、同玉、39飛以下)、48龍、38銀合(他合は37銀、18玉、19歩、29玉、39飛以下)、39銀、29玉、19飛、同玉、28銀打、29玉、38龍、同角成、18銀以下で詰みますので、39銀にも同飛不成と応じます。
 今度は37銀と捨てます。
 同玉なら、39龍、38角成、49桂、27玉、37飛、同馬、18銀以下。38玉も39龍で簡単ですから、37銀にも同飛不成と応じます。
 ここまでくれば次の手は予想がつきますね。
 そうです57銀と捨てるのです。
 同玉なら68龍で簡単だし、38玉も29銀から48歩がありますから、57銀にも同飛不成と応じます。

<8手目:57飛不成>
金子作_57飛生

 初形から77馬と59とが消えました。
 その間に玉方の飛が不成で一回転。
 不成の意味を考えてみましょう。
 図で57飛が龍なら、39銀、37玉、29桂、47玉のとき48歩と打てます。しかし飛なら打歩詰で逃れるというわけです。
 不成の意味はシンプルですが、銀連打で一回転させるのは素晴らしい手順です。
 この局面では39銀しかなく、37玉、29桂、47玉まで進めて打歩詰になりますが、59桂と捨てるのが打開の一手です。
 これを同飛不成は48歩から59龍となるので、同飛成と応じるしかありません。
 これで48歩と打つことが出来ました。
 清算して飛を入手し、68飛と打てばゴールはもうすぐですが、最後の抵抗が58角と捨合の妙防です。

<20手目:58角合>
金子作_58角

 68飛に47玉なら58龍までなので、58に捨合して同龍に39玉と逃げようというのが玉方の狙い。
 58合が頭に利く駒なら同飛で簡単なので、角合が最善なのですが、これも同飛と取ってしまいます。
 47玉に奪った角を38角と捨て、同角成ととらせて57飛と捨てるのが決め手。
 以下、同玉に68金から58金と寄って詰みとなります。

 銀の三連打で飛を翻弄すれば、玉方も不成で応じ、飛車が元の場所に一回転するという、素晴らしい作品でした。

【手順】59馬、同飛不成、39銀、同飛不成、37銀、同飛不成、57銀、同飛不成(図)、
   39銀、37玉、29桂、47玉、59桂、同飛成、48歩、同龍、
   同銀、同玉、68飛、58角(図)、同飛、47玉、38角、同角成、
   57飛、同玉、68金、48玉、58金まで29手詰


 今回は趣向的な手順の作品を紹介させていただきましたが、お楽しみいただけたのではないでしょうか。
 作家の皆さま、どうぞ「局面の対比」への投稿、よろしくお願いします。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

※課題作の投稿などはこちらまで
   → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上

締切迫る(3月21日)ネット作品展「教材に使える詰将棋」

締切迫る(3月21日)ネット作品展「教材に使える詰将棋」

■「教材に使える詰将棋」partⅢ、解答締切は3/21!
 創棋会のネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」には多数の投稿をいただき、創棋会例会で選考された15題を2/22にブログで出題させていただきました。
  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-247.html
 出題作の作者は次の11名の方々です。作家の皆さまにはあらためて感謝申し上げます。
 (敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、柴田昭彦、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、
   中村雅哉、西村章、RINTARO、吉松智明
 駒の特性を学べる作品が揃っています。
 解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
 1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切 : 3/21(木)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
 また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
   http://firestorage.jp/download/d7f554ab47b6394ec33b2b75be1cc95950457fd7
     パスワード 「kyozai3」です。

■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ3月号に大会の案内が掲載されましたが、このブログでも大会関連の告知を行いますので、ぜひ参照下さい。
  《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
  《場所》大阪産業創造館 4階
    大阪市中央区本町1-4-5
      http://shisetsu.sansokan.jp

 全国大会を堪能して、翌日は大阪観光を楽しみたいという方も多いと思います。
 USJ海遊館が有名ですが、万博記念公園の太陽の塔も面白いかもしれません。
 実行委員会では宿泊の斡旋は行っていませんが、ネットで検索すると結構ホテルの候補が出てきますので、大阪のホテル事情も改善されつつあるように思われます。早目の予約をお勧めします。

■創棋会の次回課題は「局面の対比」
☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 これまで、駒の移動、駒の消去、駒の入替、持駒変換などを紹介してきました。華麗な捨駒、打歩詰打開と演出も多彩でした。
 今回も楽しめる作品を紹介させていただきますので、局面の対比を鑑賞していきたいと思います。
 なお例題は昨年末にも2作紹介していますのでよかったらご覧ください。
   
北千里作 詰パラ1973年7月(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第135番)
北千里

 入玉ですが駒数は少なく解いてみようという気にさせます。
 93角の遠打、打ってくださいという感じですが、やはり気持ちの良い手です。
 29玉には18角の好手があります。同銀成なら49龍、28玉、39角成、27玉、38馬以下。同銀不成なら49龍、28玉、39角成、27玉に38龍以下。
 28玉と逃げれば29香がよい調子。同玉、27龍、28銀成まで順調に進みます。
 しかし38銀、19玉、28龍では同玉、29銀、17玉で詰みません。18銀としても、19玉、28龍、同玉、29銀に今度は37玉で逃れです。
 困ったようですが打開の好手順があります。
 もったいないようですが、39角成と捨てます。
 同玉と取ったところが次の図。

<4手目:39同玉>
北千里_39玉

 初形と比べると28歩が消えただけ。
 角一枚捨てて何かメリットがあるのかと思える局面ですが、今度は48角と短打。
 初形で48角では29玉と寄られて困るので93角と打つしかなかったのですが、28歩が消えたので29玉と寄ると27龍と銀を取られてしまいます。
 28玉と逃げるしかないのですが、それでも29香から27龍と銀を奪います。
 28銀成の移動合で凌ぎますが、18銀から28龍と切るのが好手段。
 同玉に29銀打で、今度は48角の利きがあるので37玉とはできません。
 19玉と逃げたとき、角を37に一つ動いての詰上りがいい感じです。

 さりげない28歩消去を遠打と短打の打ち換えで表現した鮮やかな一局。

【手順】93角、28玉、39角成、同玉、48角、28玉、29香、同玉、27龍、28銀成、
   18銀、19玉、28龍、同玉、29銀打、19玉、37角まで17手詰


赤羽守作 近代将棋1970年11月(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第126番)
赤羽守

 本作は作意を並べて手順の妙を鑑賞したいと思います。
 のっけから強烈な手が出ます。
 12飛成と捨てて同玉に15香と打ち換えます。
 21玉と元の位置に戻ります。

<4手目:21玉>
赤羽守21玉

 4手進んだ局面、16飛が15香に変わっただけですね。
 強力な飛車が香に変化して何かメリットがあるのでしょうか?
 ここでは13桂と打つ一手。
 12玉と逃げたとき、24桂と捨てておくのが巧い手です。
 この意味は24地点が逃げ道になるのでそれを塞ぐことなのですが、すぐにそれとはわからないのが巧みな構成です。
 24同桂と取らせて21桂成と捨てます。

<9手目:21桂成>
赤羽守21桂成

 21桂成のとき16に飛車がいると24の桂馬に取られてしまうのですが、15に香を打ち換えたことで取られないようにしたわけです。
 21桂成は同玉と取るしかなく、12香成から、13角成、12飛と捨駒の連続でフィニッシュするのも爽快です。

 打換えの意味を巧妙にカモフラージュし、また飛車から香へと不利感のある演出で表現された好局で塚田賞を獲得されました。

【手順】12飛成、同玉、15香、21玉(図)、13桂、12玉、24桂、同桂、21桂成(図)、
    同玉、12香成、同玉、13角成、同玉、12飛、23玉、22角成まで17手詰


中野和夫作 近代将棋1996年8月
  (塚田賞、『一番星』第28番、『現代詰将棋短編名作選』第140番)
中野和夫作

 一見して77角をどう使うのかという局面ですが、すぐに王手できる手は限られています。
 最も有力そうなのは62角ですね。取れば73銀成、81玉、93桂生と金を取って詰みます。
 81玉には93桂生があるので61玉と逃げるしかありませんが、そこで72金と捨て73銀成と攻めても、また61玉と逃げられ、進展がありません。
 もう一度最初に戻って考えてみましょう。

<2手目:61玉>
中野和夫作61玉

 初手はどう考えても62角しかなさそうです。
 62角に61玉と寄ったとき、不思議な手順があります。
 52歩成と成り捨て、同歩と取らせてから(同金は同銀成、同歩、72金以下)、71角成と捨てます。
 そして同玉に44角と飛び出すのです。
 77角を活用できるのですが、どういう意味があるのか、すぐにはわかりません。
 62合は同角成から73銀成があるので53合の一手です。
 金や銀は同角成、同歩、72金(銀)、同玉、73銀成で詰み。
 飛香なら取って73から打ち72に成り捨てれば詰みます。
 桂は同角成、同歩に63桂と打てば詰んでいます。81玉なら73桂不成、82玉、81金の要領です。
 ということで最善は角合です。
 53角合、同角成、同歩と進んで、77の角を持駒にすることが出来ました。
 そこでもう一度62角と打ちます。
 これにも61玉と寄る一手。
 その局面をよく見てください。

<12手目:61玉>
中野和夫作61玉2

 攻め方の53歩が消えて玉方の51歩が53まで進みました。
 10手進んで玉方だけ2手指したような局面ですね。
 攻方に何かいいことがあるのでしょうか?
 他に手も無いので72金と捨てます。
 同玉のときに、63銀不成の妙手がありました。
 同玉なら73角成まで。このとき53の逃げ道を玉方の53歩が塞いでいます。
 このために回りくどい手順で51歩を53まで移動させておいたのです!
 以下は81玉に93桂不成と金を取り、82玉に81桂成と捨て、同玉に71角成と気持ちの良い大駒捨てが入って、同玉に72金までの詰み。

 意味の無さそうな応酬で玉方の歩を二マス前進させるのが何とも言えずユーモラス。62角捨を繰り返すのもいい感じです。塚田賞を受賞された好局です。

【手順】62角、61玉(図)、52歩成、同歩、71角成、同玉、44角、53角、
  同角成、同歩、62角、61玉(図)、72金、同玉、63銀不成、81玉、
  93桂不成、82玉、81桂成、同玉、71角成、同玉、72金まで23手詰


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

☆課題作の投稿などはこちらまで
   → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
                                        以上

ネット作品展「教材に使える詰将棋」解答受付中

<ネット作品展「教材に使える詰将棋」解答受付中>

 少し寒い日もありますが春になりました。
 花粉の飛ぶ季節ですね…。
 近所で梅の花が咲いていました。

梅の花

■「教材に使える詰将棋」partⅢの出題中(解答締切は3/21)
 創棋会のネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」には多数の投稿をいただき、創棋会例会で選考された15題を2/22にブログで出題させていただきました。
   http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-247.html
 出題作の作者は次の11名の方々です。作家の皆さまにはあらためて感謝申し上げます。
  (敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、柴田昭彦、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、
   中村雅哉、西村章、RINTARO、吉松智明
 駒の特性を学べる作品が揃っています。
 解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
 1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切 : 3/21(水)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
 また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
  http://firestorage.jp/download/d7f554ab47b6394ec33b2b75be1cc95950457fd7
   パスワード 「kyozai3」です。

■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ3月号に案内が掲載されましたが、このブログでも大会関連の告知を行いますので、ぜひ参照下さい。
   《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
   《場所》大阪産業創造館 4階
     大阪市中央区本町1-4-5
      アクセス → http://shisetsu.sansokan.jp/access.html
 全国大会の内容は、3月号告知の通り、看寿賞、七條賞、門脇賞などの表彰式の他、皆さんで楽しんでいただけるアトラクションを企画中です。乞うご期待。
 また懇親会は同じ建物の中で実施する予定です。

■創棋会の次回課題は「局面の対比」
☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 前回、前々回と、駒の移動、駒の原形消去、駒の入替、持駒変換などを紹介しました。
 今回も面白い作品を紹介させていただきますので、局面の対比を鑑賞していきたいと思います。
 なお例題は昨年末にも2作紹介していますのでよかったらご覧ください。

山田康平作 詰パラ1989年8月(『流星雨』第53番)
山田康平

 25龍、13玉と進めては打歩詰。
 25角、24玉、43角成と進めます。
 13玉なら14歩から25馬で簡単ですから25に捨合するのが受けの好手。
 頭に利く駒は同龍から14に打てますから、角か桂です。
 桂は同龍~15龍~25桂があるので25角合が最善。

<1図:4手目/25角合>
山田康平_25角

 同龍、13玉、15龍、14桂合まではすぐに浮かびます。
 同龍、同玉、15歩と迫るのも筋ですが、13玉とされると、25桂に24玉で続きません。
 ここでちょっと気づかない手があります。
 15龍と捨てます。
 同玉とは取れないので35玉と逃げます。
 脱出は許せないので26龍と戻ります。
 24玉と戻ったところが次の図です。

<2図:8手目/24玉>
山田康平_24玉

 1図から攻め方の35歩が消えましたが、どんな効果があるのでしょうか?
 25龍と角を取り、13玉、15龍、14桂合と追います。
 これも同龍と切って、同玉に15歩と打ち、13玉となったところで35角と捨てる妙手がありました。

<3図:15手目/35角>
山田康平_35角

 24合は25桂があるので同金と応じるしかありませんが、そこで25桂と打つのが手順の妙です。
 今度は24玉と逃げても33馬まで。46に角を打つと35が空いて逃げ出されますから35角は限定打でした。
 同金と取るしかなく、14歩と突き出せば、質駒にした金を取って収束です。

 一見邪魔駒に見えない35歩。消去には15龍という好手を用意し、消去の意味が数手先の35角という妙手の実現にあるという演出で、巧みにカモフラージュされています。

【手順】25角、24玉、43角成、25角合(1図)、15龍、35玉、26龍、24玉(2図)、
  25龍、13玉、15龍、14桂、同龍、同玉、15歩、13玉、35角(3図)、同金、
  25桂、同金、14歩、24玉、25馬、33玉、43金まで25手


若島正作 将棋世界2017年12月 懸賞詰将棋「打歩詰打開」
若島正作

 いきなり打歩詰の局面ですね。
 攻め方の力を弱めるのが常套手段です。
 33馬と捨て、同玉に32飛不成が好手順です。
 24玉なら25歩が打てます。以下、23玉に12飛成と金を取れば容易です。
 そこで玉方も43玉と抵抗します。52飛成と成らせて33玉とかわせば、32龍には24玉で打歩詰に誘おうという意図です。

<4図:8手目/33玉>
若島正作33玉

 33玉に32龍では打歩詰ですから、ここで53龍と応手を問います。
 43合の一手ですが、たとえば歩合だと、44龍、同歩、32飛と打ち、43玉には52飛成~32龍~34龍で詰み。最善は34に利かす金です。
 43金合の受けには44龍と飛車を取ります。
 同金に32飛と打てば、先ほどと同じように43玉とかわしますが、52飛成から33玉と追います。

<5図:14手目/33玉>
若島正作33玉2

 33玉の局面、前図と比べてください。
 何と44飛が金に変わっているではありませんか。
 実に不思議な手順の妙です。
 ここから53龍としたのでは43歩合、44龍、同歩で金と歩だけでは続きません。
 32龍、24玉と追って34銀成とすれば、同金の一手で、25歩が打てます。
 44が飛車ではこの手順は打歩詰。金に入れ替わったことで打歩詰が打開できるという実に巧妙な手順でした。
 以下、25同金に同銀から清算して15金までの詰み。

【手順】33馬、同玉、32飛不成、43玉、52飛成、33玉(4図)、53龍、43金
    44龍、同金、32飛、43玉、52飛成、33玉(5図)、32龍、24玉、
    34銀成、同金、25歩、同金、同銀、同玉、15金まで23手詰


伊藤看寿作 宝暦5年(1755年) 「将棋図巧」第78番
図巧78番

 前回の例題紹介で持駒変換を紹介しましたが、それとは違う切り口で「持駒を変える」ことを表現した作品を鑑賞しましょう。
 本局では巧妙な手順で持駒をある駒から別の駒に変えます。
 まずパッと見える手を指すと、48桂、同と、57香、65玉、35飛、同香、66馬、同玉、67金、65玉まで進みます。
 しかしこの局面は打歩詰。ここまで来てしまうとどうやっても詰みません。

<失敗図:11手目/65玉>
図巧78番失敗図

 初形に戻って57香のような手は同と と取られて詰みませんから、48桂はこれしかないところ手です。
 そこで本局の狙いの構想が飛び出します。
 59香の遠打が妙手。
 65玉なら、66馬、同玉、67飛右まで。この67に飛を回る順は、香を57に打つとできませんでしたが、59香なら可能というわけです。
59香を69のと金で取ると68桂と打てます。そうすると失敗図の局面では57香が68桂に変わったのと同じことになるので66歩と打つことが出来ます。
 そこで58に合駒をするのですが、飛角香は品切れ、桂も8段目には打てません。
 金銀は同香、同と、48桂、同と、57金(銀)で簡単。
 最善は歩合です。
 同香と取り、同と となった局面が次図。

<6図:6手目/58同と>
図巧78番58と

 初形と比べてみてください。
 盤面に変化はなく、攻方の持駒が「桂桂香」から「桂歩」に変わりました。
 6手かけてわざわざ不利な交換をしたわけですね。
 その意味はどこにあるでしょうか?
 先ほどと同じ攻め方で迫ります。
 48桂、同と、57歩、65玉、35飛、同香、66馬、同玉、67金、65玉まで進んだところが次図。

<7図:16手目/65玉>
図巧78番65玉

 失敗図と比べてみてください。
 57香が歩に変わっています。
 これなら66歩と打つことが出来ます。
 持駒が香だと57香と打つしかなかったのですが、歩なら57歩と打てます。
 この局面の打歩詰を打開するため、持駒を価値の高い香から歩に替えておいたのです。
 ここからは、66歩、55玉に75飛が決め手。
 同馬と取らせて56金まで気持ちよく都詰です。

 持駒が香なら詰まず、歩なら詰む。そのために持駒の桂香を歩一枚と交換するのですが、それを59香の遠打という妙手で表現した素晴らしい作品です。

【手順】48桂、同と、59香、58歩合、同香、同と(6図)、48桂、同と、
    57歩、65玉、35飛、同香、66馬、同玉、67金、65玉(7図)、
    66歩、55玉、75飛、同馬、56金まで21手詰

 今回は打歩詰打開に関係のある作品を紹介させていただきました。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
    〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

課題作の投稿などはこちらまで
  → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上