創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です

<創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です>

 好天が続いています。夏がそこまで来ている感じです。
 散歩していたら、近所の公園ではつつじがきれいに咲いていました。

公園の花20170521

■創棋会の次回課題
 さて創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です。
 七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。双玉は不可です。
 6月例会(6/18)で選題を行い、詰パラ9月号に掲載の予定です。
 作品の投稿はこちらにお願いします。
   → sokipara@yahoo.co.jp

 恒例の例題紹介ですが、そのものズバリの作品が少ないということから、少しでも関連のありそうな切り口で紹介させていただこうということで、前回に引き続き今回も「対子図式」です。

 今回は創棋会の作品集『月下美人』から2局、もう一局は岡田敏さんの作品を一局、あわせて三作を紹介します。
『月下美人』は創棋会の第5作品集で「○○図式特集」という構成。女流棋士のエッセーが掲載されているのも特徴。1994年発行。

 まず一作目は谷口昇一さんの作品です。

谷口昇一作(詰パラ1983年4月、『月下美人』その他図式第5番)
谷口昇一作198304

 盤面5枚で3×3に収まった素晴らしい好形作品。
 飛銀香歩各2枚の対子図式ですが、盤面・持駒とも対子というのが、好感が持てます。
 初手は24銀しかないところですが、14玉には軽く15銀と捨てます。
 これも取れば17香から簡単なので13玉と落ちますが、23香から飛を奪って再度23香と攻めます。
 飛車を取る前に13香と打つと12桂合で詰みません。細かいところですが注意が必要。
 23香には頭の丸い桂合が最善。
 これも同香と取って14桂と据え、11玉に13飛と打てば、今度は22桂成から23銀成を防いで角合の一手。
 同飛から34角と打ちます。先ほどの14桂はこの角打ちに備えた限定でした。
 以下は22桂成から23銀成の詰み。
 簡素な形から二度の合駒、手順前後のアヤなどもあり、易しい好作だと思います。

【作意】24銀、14玉、15銀、13玉、24銀打、22玉、23香、11玉、21香成、同玉、
   23香、22桂、同香成、同玉、14桂、11玉、13飛、12角、同飛成、同玉、
   34角、11玉、22桂成、同玉、23銀成、11玉、12成銀まで27手詰

 谷口昇一さんは『四百人一局集』によれば1949年生で1997年に逝去されています。
 発表作は40作程度と寡作ですが、簡素図式や軽趣向を得意にされていたようで、『月下美人』の「一色図式」の部には次の作品が収録されています。

谷口昇一作(詰パラ1983年1月、『月下美人』一色図式第4番)
谷口昇一作198301一色

 初形から正算で創作されたとのことです。

【作意】12銀、同玉、34角、21玉、43角打、32歩、33桂、31玉、42銀、同玉、
   52角成、33玉、43角成、23玉、34馬、14玉、25馬、23玉、34馬引まで19手詰

 次の作品は太田慎一さんです。

太田慎一作(詰パラ1988年9月、『月下美人』その他図式第5番)
太田慎一作198809

 飛角金桂各2枚の対子図式。
 前作同様、盤面・持駒とも対子というのは、好感が持てます。
 カナ駒がないので詰めにくそうな感じですが、14角が気持ちの良い一手。
 同金は23角、同飛は52角です。
 23合しかありませんが、歩合はどうでしょうか。
 これは取って52角が決め手です。
 同飛、42歩、同飛とすれば21飛成から51龍まで気持ちの良い詰め上がり。
 ということは頭に利く駒は同じ変化になるので23は桂合が最善。
 今度も同角と取って52角と捨てます。
 そこで53桂と退路封鎖の捨駒が決め手になります。
 同飛と取らせて21飛成から収束です。
 作者によれば、駒配置の絶対性が結構高いことがお気に入り、そのうえで対子図式という条件を満たしているのは多少なりとも意義のあることだと思っているとのこと。
 表紙に登場し好評を博しました。

【作意】14角、23桂、同角成、同金、52角、同飛、53桂、同飛、21飛成、42玉、
   31龍、52玉、51龍まで13手詰

 最後の一作は岡田敏さんの作品です。

岡田敏作(近将1957年9月、『薫紅』第100番)
岡田敏作近将195709

 本作は、飛角金桂各2枚の盤面対子図式。
 今回の3作品に共通しているのは初形に成駒が無いことです。この点も好感が持てます。
 また太田さんの作品もそうですが本局は「歩無し図式」でもあります。
 65飛をどう活用するかがポイントですが、横に使うしかなさそうなので、25角と34金を捌く手を考えましょう。
 まず24金とします。12玉は34角があるので32玉。
 44桂と拠点を築き、21玉に43角成と捨てます。これで65飛の横利きが通りました。
 そこで11角成と捨て15飛と待望の飛の活用です。
 ここで12に何を合するか、ちょっと考え処です。
 何を合しても23桂、22玉、32桂成、同玉、12飛成と進みます。
 この局面で手駒が角金銀なら22に何を合しても、21角(銀)や31金の一手詰。
 桂は品切れですから、12は歩(または香)が正解です。
 今度は22合が何かを考えるわけですが、31桂成から32歩(香)とする手があり、同玉に23金から駒余りの詰み。
 となると22合は32に利かす金が正解となります。
 同じ攻め方ではだめなので、31桂成、同玉に、22龍と切ります。
 以下は23から歩(香)を打って収束です。

【作意】24金、32玉、44桂、21玉、43角成、同金、11角成、同玉、15飛、12歩合、
   23桂、22玉、32桂成、同玉、12飛成、22金合、31桂成、同玉、22龍、同玉、
   23歩、32玉、22金まで23手詰

 『薫紅』は岡田さんの第一作品集で1963年刊行。作品は120局収録されており、解説者が41名、メンバーを見ると内藤九段はじめ黒川一郎、北原義治、山田修司、田中至など錚々たる顔ぶれです。


 さて今回の課題、作例が少ないということですので、作家の皆様にはぜひともチャレンジください。
 また例題は今回の課題に関連のありそうな切り口で、引き続き紹介させていただきます。

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★次回例会
[日時] 2017年6月18日(日)、13時~
[場所]  福島区民センター
   大阪市福島区吉野3 ‐17‐23
    千日前線野田阪神駅、阪神野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
    JR環状線野田駅から徒歩8分
      https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[課題] 「持駒込みの七対子図式
  七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。29手以内。
    ※双玉は不可。
  ・詰パラ9月号掲載予定。
  ・投稿先 → sokipara@yahoo.co.jp
  ・6月例会(6/18)で選題を行う予定。
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★次々回例会
[日時] 2017年8月20(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 昨年好評だったネット企画開催の予定。
  ※終了後「45周年記念懇親会」を開催します。
   開始時刻と場所についてはあらためて案内いたします。
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※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
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創棋会の次回課題など

<創棋会の次回課題など>
■あれこれ
・藤井聡太四段の活躍
 5月12日の王将戦予選で勝利して17連勝。凄いですね。
 藤井さんが活躍するたびに解答選手権のことをとりあげてもらえるのもありがたい。
 ただ藤井さんも詰将棋は一人の詰将棋愛好家として楽しみたいという気持ちがあると思うので、過熱取材は控えていただきたいという思いもある。

・3月のライオン
 4月22日から後編の公開が始まった。
 連休の混雑を避けて劇場に足を運んだが、結構な観客数。
 途中で詰パラが映像に!青い表紙で20〷年7月号だったように見えたが、もしかすると映画用の作り物だったかも。
 エンドロールも目を凝らしていると、「詰将棋パラダイス」と「叶 雅生」の文字が!!

・創棋会の45周年記念行事
 色々考えているところですが、現在決まっているのは懇親会の開催です。
 8月20日の例会終了後開催予定です。
 詳しい場所や時間が決まればあらためて案内しますので、参加をお考えの方はぜひともご一報ください。

■創棋会の次回課題
 さて創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です。
 七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。双玉は不可です。
 6月例会(6/18)で選題を行い、詰パラ9月号に掲載の予定です。
 作品の投稿はこちらにお願いします。
  → sokipara@yahoo.co.jp

 さて例題紹介ですが、そのものズバリの作品が少ないということもあり、少しでも関連のありそうな切り口で紹介させていただきます。
 今回と次回は「対子図式」です。

 今回は古い話ですが1983年6月の創棋会の課題が「対子図式」でしたので、その中から三作を紹介します。
 前回紹介した宇佐見さんの作品もこのときの課題に投稿されたものです。詰パラ掲載は1983年8月でしたので、訂正させていただきます。
 ちなみにこのときの例会が第64回、参加者には柳田さん、飯尾さん、角さん、塩野入さん、柳原さんのお名前もあります。

 まず一作目は谷口均さんの作品です。

谷口均作(詰パラ1983年8月、『残照』第3番)
谷口均作対子1983

 使用駒が飛角金桂各2枚ずつの対子図式。盤面は僅か5枚で対象形というのも好印象。
 16角が有力そうですが48玉とされると馬と桂の守りが強く続きません。
 手のつけ方に迷うところですが、47角が巧打。
 49玉には39金、59玉、69飛の好手順があります。
 同馬と取らせて28飛と拠点をつくることに成功。
 47馬が質駒になっているので39玉と落ちますが、49金と捨て、同桂成に37龍が決め手です。

【作意】47角、同馬、28飛、39玉、49金、同桂成、37龍、同馬、29金まで9手

 『残照』は創棋会創立三十周年を記念して例会課題作を精選して編集されたもの。
 81局が収載され2002年に発刊されました。


 次の作品は岡田敏さんの作品です。

岡田敏作(詰パラ1983年8月、『詰の花束』第241番)
岡田敏作対子1983

 使用駒が飛角金銀歩各2枚ずつの対子図式。
 無条件で32玉と逃げられては捕まらない形なので初手14角はこの一手。
 22玉、23飛、32玉となったところで、13飛成に誘われるが21玉と落ちられると不思議なことに続きません。
 ここは24飛成と縦に移動して開き王手するのが正解。
 玉方は23に捨合いして抵抗します。
 金銀合は同角成、31玉、21飛以下簡単。
 桂合も同角成、31玉に43桂があります。
 歩合をされるとどうなるでしょうか。そのときは攻め方には巧い手があります。
 同角成、31玉に21飛と捨て、さらに12馬と捨てるのです。
 おっと打歩詰になりました。そうです。5手目は24飛成ではなく24飛不成としておくのです。
 そうすれば12玉に13歩と叩けるので25金を活用しての詰みとなります。
 自然な初形から打歩詰の局面が出てくるのはちょっと意外な軽作でした。

【作意】14角、22玉、23飛、32玉、24飛不成、23歩、同角成、31玉、21飛、同玉、
   12馬、同玉、13歩、同玉、14金、12玉、23飛成まで17手。


 最後の一局は藤井孝一さんの作品。

藤井孝一作(詰パラ1983年8月)
藤井孝一作対子1983

 使用駒が飛角金桂香歩各2枚ずつの対子図式。
 66角と34桂が22金に当たっているので、これを活かしたい。
 初手は拠点を築く35金。
 13玉は22角成で論外ですが、14玉も13飛!の強手があり同金に15飛とすれば作意同様に進めて早く詰みます。この13手を解答された方が若干名おられたそうです。
 15玉が最善だが、それでも13飛と捨てます。
 同金なら33角不成、14玉、25馬があるので、14合の一手。
 桂合は、同飛、同玉、26桂で簡単。
 金(銀)合は、同飛、同玉、25金、同香、15歩、同玉、26金(銀)以下早い。
 ということで香合に決まりますが、同飛、同玉に決め手の13飛が出ます。
 同金と取らせて、さらに15香と連続して捨てれば、最後の決め手が33角不成
 初形から打歩詰の局面が出るとは思わせないところは岡田さんの作品同様ベテランの腕でしょうか。

【作意】35金、15玉、13飛、14香、同飛成、同玉、13飛、同金、15香、同玉、
   33角不成、14玉、25馬、同香、15歩、23玉、22角成まで17手


 今回の課題「持駒込みの七対子図式」は作例が少ないということですので、作家の皆様には腕の見せどころではないでしょうか。

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★次回例会
[日時] 2017年6月18日(日)、13時~
[場所]  福島区民センター
   大阪市福島区吉野3‐17‐23
    千日前線野田阪神駅、阪神野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
    JR環状線野田駅から徒歩8分
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[課題] 「持駒込みの七対子図式
   七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)
    ※双玉は不可。
  ・詰パラ9月号掲載予定。
  ・投稿先 → sokipara@yahoo.co.jp
  ・6月例会(6/18)で選題を行う予定。
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★次々回例会
[日時] 2017年8月20(日)13時~
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詰備会に行ってきました

詰備会に行ってきました
 5月3日(水)は岡山に足を運び詰備会に参加しました。
 少し早めに着いたので「桃太郎電車」に揺られて吉備津神社に参詣。
吉備津神社

ボタンがきれいに咲いていました。
ボタン

13時過ぎに会場に着くと、すでに10人以上の方が盤を囲んでワイワイガヤガヤと。
皆さんにご挨拶して、早速見せてもらった作品に取り組みます。
会合風景0503①

詰パラ5月号やネットの話題作、フェアリーにパズル、「数学セミナー」の話など話は尽きません。
会合風景0503②

二次会も、昔のパラの話から解答選手権の運営苦労談など、大いに盛り上がりました。
リアルの会合は本当に楽しいですね。
ご一緒いただいた皆さんありがとうございました!

ネット作品展「教材に使える10手台」
 解答募集の際、「優秀解答者1名に呈賞」としていました。
 発表が遅くなりましたが、当選は小池正浩さん。後日詰棋書をお届けします。

創棋会の次回課題
 さて創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です。
 七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。双玉は不可です。
 6月例会(6/18)で選題を行い、詰パラ9月号に掲載の予定です。
 作品の投稿はこちらにお願いします。
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 今回の例題紹介は二作。
 数少ない「持駒込みの七対子図式」です。

 まず一作目は本間晨一さんの七対子煙です。

本間晨一作(おもちゃ箱2010年1月 記録展 №64)
七対子煙本間作

 この初形をご覧ください。
 7種の駒を2枚ずつ使用した「七対子図式」の無防備玉。
 そして手順は軽やかな趣向、気持ちの良い煙詰です。
 初形15枚から詰め上がり3枚にするには12枚を消す必要があるのですが、それには最短で25手かかります。
 すなわち本作は七対子煙の最短手数作となります。

【作意】88龍、67玉、66角成、同玉、77龍、65玉、55金、同玉、66龍、54玉、
   53桂成、同玉、44金、同玉、55龍、43玉、33銀成、同玉、44龍、23玉、
   22桂成、同玉、33龍、11玉、22龍まで25手詰

 本間さんは易しい趣向作を多数発表されていますが、本作のような記録作も続々と発表されています。
   ※詰将棋おもちゃ箱~記録に挑戦
    → http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/challenge/index2.htm#kiroku2a


さてもう一作は宇佐見正さんの作品です。

宇佐見正作(詰パラ1983年6月)
宇佐見正

 本作は、創棋会の課題「対子図式」に出品されたものです。
 銀を使った送り趣向からスタートしますが、27飛、26飛とぜいたくに飛車を捨てます。
 28の金を奪ってからは一転して一筋で金の追撃です。
 軽い趣向の一幕モノでした。
 宇佐見さんは創作では同人作家として活躍されていましたが、朝日新聞社では観戦記執筆でも有名な方でした。残念ながら阪神大震災で被災され64歳で逝去されました。作品集に『松煙』があります。

【作意】27飛、同金、15銀、25玉、26飛、同金、同銀、同玉、17金、15玉、
   16金、14玉、15金、23玉、14金、12玉、13金、11玉、12金、同馬、
   23桂、21玉、31香成まで23手詰


 今回の課題、作例が少ないということですので、作家の皆様にはぜひともチャレンジください。
 また例題は「対子図式」「七色図式」「握り詰」など、今回の課題に関連のありそうな切り口で紹介させていただこうかと考えています。

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★次回例会
[日時] 2017年6月18日(日)、13時~
[場所]  福島区民センター
   大阪市福島区吉野3‐17‐23
    千日前線野田阪神駅、阪神野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
    JR環状線野田駅から徒歩8分
   https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[課題] 「持駒込みの七対子図式
   七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)
     ※双玉は不可。
・詰パラ9月号掲載予定。
・投稿先 → sokipara@yahoo.co.jp
・6月例会(6/18)で選題を行う予定。
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★次々回例会
[日時] 2017年8月20(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 昨年好評だったネット企画開催の予定。
※終了後「45周年記念懇親会」を開催します。
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詰パラ5月号が到着

ゴールデンウイークです。
このシーズンになると近所の川に鯉のぼりが飾られます。
鯉のぼり

■詰パラ5月号が到着
 5月号は4月26日(水)に到着。
 随分早い到着は、連休はじっくり詰将棋を楽しめるようにとの編集部の配慮なのでしょうか。ありがたいことです。
 例によって一読した感想を。

・ 表紙は同人作家の野村さん。入選回数ランキング(51P~)でもベスト20に入り、72歳にして創作意欲盛んなことに敬服します。
・ 詰棋校、今月は期末です。選題の言葉に「力作揃い」とあるのは高校だけですが、他校も一見して骨のありそうな作品が…。
 そういえば高校21の谷口源一さんも昭和一桁のお生まれですね。
・ 全詰連の頁(21P~)。解答選手権は藤井聡太さん効果で東京会場は取材がすごかったようですね。4月30日のNHK将棋フォーカスでも大々的に取り上げられていました。
・ ちえのわ雑文集(30P~)。馬屋原さんの握り詰後編。大阪大会で首位となった七種合について語られていますが、こういう創作裏話のようなものは面白いですね。
・ 全国大会案内(32P~)。今年は名古屋です。新企画として前夜祭が開催されます。
 ところで握り詰も発表されましたが、小駒ばかりで10枚というのは、いささか少ない…。
・ 解答選手権レポート(34P~)。會場さんの詳細なレポート。東京会場の様子がリアルに伝わってきます。
・ 読者サロン(50P~)。ネット作品展「教材に使える10手台」の結果報告。
・ デパート。すでにあちらこちらで話題になっていますが、素晴らしい企画!

■握り詰
 「ちえのわ雑文集」の馬屋原さんの記事、また今年の課題(使用駒)も発表されたので、昔の作品を一つ紹介させていただきます。
 1992年の全国大会のことです。(私は参加してないのでパラの記事から)
 この年、東北地方は青森県の百石町での開催でした。
 当時は事前に課題が発表されたのではなくアトラクションとして即興(?)で創作されたようです。
 なんと「玉飛角金2銀3香2歩6」の18枚。前夜祭で大山名人が握ったものだそうです。
 大山名人はなんと大きな手なんだろうと思ったのですが、「少ないよりは多い方がいい」ということで世話人があえて両手でと、お願いしたとのことでした。
 優秀作となった作品を紹介しておきます。

高坂研・相馬慎一合作
相馬高坂作

【作意】79香、87玉、77龍、96玉、97歩、同馬、85銀、同玉、76龍、95玉、
   96歩、同馬、84銀不成、同玉、75龍、93玉、94歩、同玉、95歩、同馬、
   83銀不成、同玉、74龍、82玉、83歩、93玉、94歩、同馬、92金、同玉、
   94龍、93飛、82歩成、同玉、71角、81玉、82歩、92玉、93龍、同玉、
   81歩成、84玉、62角成、85玉、83飛、96玉、97歩、同玉、53馬、98玉、
   54馬、99玉、55馬、98玉、88馬まで55手詰

★初手79香の限定打は42手目94玉の変化に備えた伏線の一手。
 87玉には77龍と迫る。78龍から98龍は97飛合が好防で詰まない。
 96玉と逃げたところから、「歩打ち、同馬、銀捨て、同玉、龍が一歩ずつ上る」という趣向が始まる。
 収束にも飛合が入りきれいにまとまった。
 本作は、握り詰という条件にとどまらず、わずか30分足らずで創作されたそうで、すごいと思います。

■創棋会の次回課題
 さて創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です。
 七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。双玉は不可です。
 6月例会(6/18)で選題を行い、詰パラ9月号に掲載の予定です。
 作品の投稿はこちらにお願いします。
   → sokipara@yahoo.co.jp

 使用駒が多いからか、創るのが難しいのか、あまり作例はないようです。
 「おもちゃ箱」でおなじみの加藤さんに教えていただいたところ、古典では将棋舞玉76番が該当するとのこと。

九代大橋宗桂作(「将棋舞玉」76番)
舞玉76番

【詰手順】37金、同玉、55角、同龍、46角、同玉、47金、35玉、25飛、34玉、
  35歩、同龍、同飛、同玉、25飛、34玉、23飛成、同桂、25銀、35玉、
  36金まで21手詰

★金捨てで37に玉を呼び、55角、46角の連打が妙手。
 35で飛車を交換し、打ち直した飛車を23に捨てて収束もまとまりました。


 作例が少ないということですので、作家の皆様にはぜひともチャレンジください。
 また例題は「対子図式」「七色図式」「握り詰」などの切り口で紹介させていただきたいと考えています。

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★次回例会
[日時] 2017年6月18日(日)、13時~
[場所]  福島区民センター
  大阪市福島区吉野3‐17‐23
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   JR環状線野田駅から徒歩8分
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   七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)
    ※双玉は不可。
・ 詰パラ9月号掲載予定。
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【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」<最終回>

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」<最終回>
 1月に作品募集を始め2月に出展、そして結果発表も今日が最終回。
 季節も変わり、近所ではハナミズキがきれいに咲いていました。
風景_最終回

 さて創棋会のネット作品展「教材に使える10手台」には、10名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
    有吉弘敏、上谷直希、奥鳥羽生、河童生、金少桂、小池正浩、
    則内誠一郎、占魚亭、名無し名人、野曽原直之

 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 楽しんでいただける作品が揃っていたのではないかと思います。
 それでは本日は結果発表の最終回です。

高縄山ろく作 上級者向け 「段位を目指す人向け、美濃崩しの教材」
15_美濃崩し

【作意】73歩成、同桂、71角、81玉、72飛成、同金、82香、同金、同角成、同玉
   71銀、72玉、61飛成、同玉、62金まで15手詰。

【評点】百点満点の79点(平均点×100÷3で算出)
  *平均点:2.38、良:4、可:3、否:1
      良は3点、可は2点、否は1点とし、誤無解を除いて集計

作者のことば】~指導要領
 常に92玉の変化に注意しながら攻める。
 初手は焦点への捨駒で、同玉は74香以下。2手目92玉は83と、同玉、84香、73玉、82角、63玉、61飛成、同銀、74金、54玉、64角成まで13手。
 3手目は美濃崩しの基本手筋で、同金は同龍以下。4手目92玉は72飛成、同金、93角成、同玉、91飛成以下。
 5手目から必然に近い手順が続く。飛車を切って銀を入手し、角香を金と交換する。
 気持ちよく61飛成と捨てて頭金で終わる、典型的な手筋物の詰将棋。


★自作解説ありがとうございました。
 初手71角では92玉で続きません。
 軽く73歩成と成捨てるのが軽手。92玉の変化に少し考えさせられますが、83とから84香で解決。
 同桂には常套手段の71角。同玉なら61飛成と切って詰みます。この筋は覚えておいて損はありません。
 92玉とかわしても、今度は81が空いているので72飛成~93角成として91飛成が可能になります。
 しぶとく81玉と落ちても、72飛成から82香と清算して金を入手すれば71銀から61飛成と気持ちの良い収束が待っています。
 導入部分に少し変化があるので上級者向けとしましたが、実戦指向の方に取り組んでいただける教材かと思います。

有吉弘敏
 ほぼ同一手順作があるようです。

★次の作品がありました。

相馬康幸作(詰棋めいと第7号,1987年11月)
相馬康幸_片美濃

【作意】71銀、92玉、93香、同玉、82銀打、92玉、93香、同桂、81銀不成、同玉、
   72飛成、同金、82香、同金、同銀成、同玉、71銀、72玉、61飛成、同玉、62金まで21手詰

名無し名人
 この筋の美濃崩しは相馬康幸作が決定版だと思う。作者予想=高縄山ろく氏。

上谷直希
 大駒が全て消える!
 【作者予想】これは本当に分からない。苦し紛れに高縄山ろくさん予想。

★お二人とも作者予想的中です。

河童生
 僕はヘボ。先ずは42飛を動かすことから考える。
 これが詰んだら初段かな? 5級の僕には少しムリ。

★実戦なら71角とか73角を考えてしまいそうです。

占魚亭
 きれいな美濃崩し。実戦だったら気持ちいいでしょうね。

★捨駒の連発で仕留めることが出来れば気分爽快このうえなし。

野曽原直之
 実戦中心の人にも勧められそう。

★まず形から入っていただきましょう。

金少桂
 71角などは実戦でも応用が利きそうで指し派向けとして良い教材だと思う。

★指し将棋派の方には、棋力向上や実戦に役立つということもアピールポイントですから。

奥鳥羽生
 陣形図式にも好手あり
 石本仰2号養成用

★石本さんは2007年から2008年にかけて近代将棋に「高美濃」「金矢倉」「銀冠」「穴熊」と陣形図式を発表されました。

石本仰作「高美濃」(近代将棋2007年1月)
石本仰「高美濃」

【作意】64角、73銀打、同角成、同玉、64銀、同金、82銀、同玉、71角、73玉、
   72龍、同金、62銀、同金、同角成、同玉、42龍、52飛合、53金、73玉、
   72金、同飛、同龍、同玉、52飛、73玉、62飛成まで27手詰

★64角の限定打でスタートし、銀合、64銀のタダ捨て、同玉には75銀の好変化があるといった具合に、初形の端正さにとどまらない豊富な内容を含んだ好作です。

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【総評】
 今回のネット作品展「教材に使える10手台」の募集要項は、次のようなものでした。
   ・タイトル【必須】…(  )向け(  )の教材
   ・指導要領(自作解説)【必須】…簡単なもので結構です
   ・条件『教え易い、分かり易い、覚え易い』
 詰将棋を始めた動機はさまざまだと思いますが、詰将棋と出会ったなら、ぜひともその面白さを知ってほしい。そうすれば詰将棋から離れることがあっても、いつでも詰将棋の世界に戻ってきて楽しんでもらえる。
 今回の企画では、そんな詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらうきっかけにしてほしいという想いがありました。
 出品された作品は、初心者向けから上級者向けまで、不成や打ち換え、合駒などの基本手筋から、スイッチバックやアンピン、遠打ちや趣向といったちょっぴり高級なものまで、また実戦型から大道棋まで幅広い分野の好局が揃いました。
 全作品の評点を集計すると<良:61、可:51、否:7>となり、平均点は2.45(良は3点、可は2点、否は1点とし、誤無解を除いて集計)、百点満点の82点(平均点×100÷3で算出)という結果でしたので、「教材」としてはおおむね合格点をいただけたものと思います。

有吉弘敏
 良い作品が集まっていると思います。ただ⑬~⑮は難度が高すぎるかもしれません。

★多彩な教材を用意したつもりでしたが、「分かり易い」という主旨からは、難度を下げるべきでしたね。

河童生
 今回の評価点は「教材として使えるか否か」を主眼としての採点です。
 また、良、可、否かで3段階で採点せよとありますが、戦前生まれ(学校の通知表の評価点が優、良、可の時代)の私には、「可=よし」とは判ってはいますが、通知表に可があった時に、母親に「可ではダメ、優、せめて良になれ」と言われました。
 で、多少、可=ダメの印象があります。
 これで採点に可を付けるのに多少の躊躇いがありました。
 可=よし、です。念の為に。

★当初「優・良・可」という区分も考えたのですが、「良・可・否」になりました。
 「否」はつけにくいと思ったのですが、「可」も躊躇いがあったとは…。

上谷直希
 勝手に作者予想をしてみました。当たっていれば嬉しいのですが。
 最後に残ったのが⑮。実戦型から作風を読むのは難しいですね。他では①~③、⑥も難しい。
 結局最後は当てずっぽうになってしまいました。
 またブログでは「教材に使えるフェアリー作品展」のほうのPRもしてくださいまして、本当にありがとうございました。短い手数の純ばか詰も出題されますので、もしよければ是非ご解答のほうよろしくお願いします。

★上谷さんには3月のとり研でお世話になりました。
 今回も作品の投稿や解答をいただきありがとうございました。
 「教材」の条件が『教え易い、分かり易い、覚え易い』だったので、作風が現れにくかったかもしれません。
 なお「教材に使えるフェアリー作品展」は出題中で、締切は5月10日とのこと。
   → http://fairypara.blog.fc2.com/blog-category-11.html
 詳細はWeb Fairy Paradise 105号に掲載されています。
   → http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/WFP105.pdf

小池正浩
 初級者向けまでは全作解きたいと思いましたが、達成できず無念です。
 それはともかく、詰将棋とそれほど関わりのない方にも、紹介できる作品が増えることは喜ばしいです。
 今回出題された作品が誰かの「きっかけ」になればいいな、と詰将棋関係者の端くれとして思います。

★全部解けていなくても解答を送っていただき、本当にありがとうございます。
 また今回の作品展の意を汲むコメントをいただき感謝申し上げます。

☆最後に、創棋会のネット作品展「教材に使える10手台」に作品を投稿いただいた作者の皆さまと、解答いただいた皆さまに、あらためて感謝申し上げます。
 これからも創棋会への応援をよろしくお願いします。

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★次回例会
[日時] 2017年6月18日(日)、4月16(日)13時~
[場所]  福島区民センター
   大阪市福島区吉野3‐17‐23
    千日前線野田阪神駅、阪神野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
    JR環状線野田駅から徒歩8分
   → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[課題] 「持駒込みの七対子図式
   七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)
     ※双玉は不可。
  ・詰パラ9月号掲載予定。
  ・投稿先 → sokipara@yahoo.co.jp
  ・6月例会(6/18)で選題を行う予定。
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