【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<13回目>

【結果発表】<13回目>
  ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ


 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
   占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
   ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

 それでは結果発表の第13回、本日は二作発表。
 一作目は柴田昭彦さんの作品です。

⑰ 柴田昭彦作
すらすら_17

【作意】
  57飛、37桂打、同飛、同桂不成、38角、17玉、18歩、同玉、19歩、17玉、
  29桂、同桂成、18歩、同玉、29金、17玉、18金、同玉、29龍、17玉、
  19龍、18合、29桂、まで23手詰

【正解】
  4手目→37同桂不成
  手数→23手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.30、A:4、B:5、C:1、誤解:1、無解:4、無評価:0

作者のことば
  どうも詰む将棋みたいですね。

★大ベテラン柴田さんの作品。
 昨年盤寿を迎えられた柴田さん、コンスタントに作品を発表される創作意欲には、あらためて敬意を表します。
 さて本作、作者のことばに反して誤無解が今回最多の5名を数える結果になりました。
 初手38角と打ってしまうと17玉と寄られ、18歩~29金や28金~29龍のような筋はいずれも17玉で打歩詰となります。
 57飛と引くのがうまい手です。同桂と取ってくれれば、同龍、37合、同龍~46角で簡単です。
 37に合駒するしかありませんが、38角、17玉、18歩、同玉、19歩、17玉に28金と捨て、同玉に29龍とする好手順がありますから、最後の29龍を防ぐため37に桂を打つのが最善です。
 37桂打には、同飛と直ちに切って捨てるのが英断の一手。38角と打ちたくなりますが、17玉に37飛としたとき取らずに27歩成の移動合が妙防で詰みません。
 37同飛を同玉では46角がありますから45の桂で取るしかないのですが同桂不成と応じるのが好手です。同桂成では、16角、17玉、18歩、同玉、19歩、17玉、29桂まで。29に利かせるための不成です。
 そこで攻め方も少しひねって攻める必要があります。
 まず38角と打ち、17玉に、単に29桂では18玉で詰まないので、18歩から歩を連打して19歩の拠点をつくってから、17玉に29桂と捨てます。これは同桂成と取る一手。質駒をつくっておいて18歩と突き捨て、39の金を29金から18金と捌きます。これで待望の29龍が実現します。17玉には19龍と回って18合に29桂までの詰み。


福原徹彦:紛れと分かっていても、初手38角から打歩詰の順に誘われます。57飛に気づけば、桂がよく働く好手順でした。

★打歩詰の局面が現れると思わず打開を考えてしまうのが詰キストの性(さが)…。

山下誠:トドメの2九桂を打つまでによく桂馬が飛び交う。

★45桂が二段跳びするのは好印象。

奥鳥羽生:桂合~桂生と歩の連打は手練れの手遊び。微妙なスラスラ度70点。

★歩の連打は、最後に18歩と突いて捨てる手が入ったので味が良い手順になっていますね。

竹中健一:これもすらすら解ける。予想通りの手順でした!

★流石に解答王にはすらすらでした。

kisy:難解作。創棋会で聞いた手順を必死に思い出して、苦戦しながらもなんとか解けました。4手目成ると16角から早く詰むんですね。

★変化にも18~19歩の連打の順が出てきます。

則内誠一郎:桂成の後の収束は好みが分かれる。

★桂を質にするところまでは軽快ですが、取ってからの処理がやや流れました。

三輪勝昭:収束がこれではダメ。

★最後の3手はやや間延びした感があります。

占魚亭:序はいい感じ。収束で失速したかなぁ、という印象。

★もう一枚大駒を捨てることが出来れば良かったのですが。

中出慶一:ながれる手順に、玉方桂不成を組み込んだ軽快作。収束も軽快と言えるも当然の手順であるのが少し弱いでしょうか。

★23手詰で頭4手にウェイトがかかりすぎ、以降は長い収束という印象になってしまいました。

金少桂:29地点が急所で何が何でも利かせる桂打合~桂生が一番の考えどころ。29で普通に清算しようとしても取ってくれないので、それを実現するためのやりくりが面白い。すらすら度50点

★前半の攻防は手ごたえのある応酬、後半は細かい捌きが続く作品でしたが、すらすら度はやや落ちました。


それでは二作目は中村雅哉さんの作品です。

⑱ 中村雅哉作
すらすら_18

【作意】
  31飛、22玉、14桂、同香、13角、同桂、33飛成、同金、31角、11玉、
  12歩、21玉、33桂生、32玉、42角成、22玉、21桂成、同玉、31馬、12玉、
  22金まで21手

【正解】
  7手目→33飛成
  手数→21手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.15、A:4、B:7、C:2、誤解:0、無解:1、無評価:1

作者のことば
●およそ40年前、高校2年生の頃に作った作品(未発表)の修正図。
 原図は51飛→61龍、41金→とで、15歩がなく3手目34桂以下余詰でした。
 実戦ぽい形と手順が取り柄だが、手順が弱すぎて使えないまま塩漬けしていた作品です。
 筋に入ればすらすら解けるはずです。
 気になるのは初手44桂や3手目34桂の紛れ。ここに引っ掛ると「すらすら」とは言えないかも。
 原図のように61龍型なら初手44桂の筋は緩和できるが、構図的には51飛型が好ましい。この点は皆さんの意見を聞きたいところ。
 狙いの1手は33飛成。歩を取る俗手でやや指しにくいかも。


★今回の出題は駒数順だったのですが、本作は盤面10枚、持駒4枚ということで18番目の出題となりました。しかし21桂・11香があり成駒のない端正な実戦型である本作は、好形作であることに変わりありません。
 金気が無いので詰み形が浮かびませんが、31飛と打ち、22玉に14桂から13角が筋らしい運びです。
 13角に11玉は22角打~21飛成で詰みますから同桂の一手。
 ここで持駒に歩があれば11角から32飛不成のような手もありそうですが(51飛が利いているのでその筋は詰まないのですが 笑)、それは無いものねだり。33桂成としても同金で続きません。
 ここで狙いの一手33飛成が出ます。ここで歩をパクるのは、かなりやりにくい一手です。
 しかし同金に31角と打つと俄かに視界が開けます。
 11玉に12歩と叩き、21玉にちょっと指しにくい味がありますが33桂生と金を取ります。
 最後に21桂成と捌くところはいい感じの収束です。


中出慶一:好形の実戦型で、3、7手目の好手を絡めて手順もきれいに纏まっています。

★すんなり解けた方には好評でした。

kisy:44桂が詰まないとは驚きました。41玉63角には52香合があるんですね。
作意はもちろん紛れも含めて楽しめる作品でした。

★紛れも楽しんでいただければ作者も本望。

金少桂:初手44桂で詰まないのが一番の驚き。第一感を裏切る手が多く、実戦ではとても詰められなさそう。すらすら度30点。

★初手は31飛の一手と思ったのですが筋が悪かった?
 44桂は投稿図一杯に詳細な逃れ手順が記されていました。

有吉弘敏:簡素な実戦形ですが難解。3手目34桂などの紛れにかなり魅かれました。
 31角は相当不詰感が漂いやりにくかった。

★34桂は同金なら33飛成があるのですが(以下同金、31角から42角成がある)、同歩とされ44角にも33香と受けられると詰みません。
 31角はこれしかないのですが、13歩から33桂生と俗に追う筋がパッと見えないと、不安になります。

奥鳥羽生:33飛成が英断、32飛生の筋ではなかった。スラスラ度65点。

★32飛生の筋は考えてみたくなるところ。

安田恒雄:じゃま駒消去の33飛成に続く25桂の2段活用が気持ちいいです。

★25桂が33→21と活用されるのは気持ちの良い捌きです。

三輪勝昭:33飛成は筋と見えてる手だけど、詰将棋の決め手の収束になっていない。手を読む楽しさはあるタイプの作品なので、スラスラ展向きじゃない。

★もう一手捨駒があればというところでしょうか。

竹中健一:33飛成とはなかなか見ない手ですね。初手もちょっと考えてしまいました…

★33飛成は意表をつく一手。

占魚亭:実戦的。

★駒を取る手が入ると、急に実戦らしくなりますね。

則内誠一郎:有段者の実力強化に大変役立つ。

★△分以内に詰んだら▼段。

福原徹彦:実戦型を手筋で詰ませる。狙いの33飛成が指しにくかったです。

★33飛成は14桂、13角という常用手筋の後だけに破調の一手と言えそうです。

山下誠:3三飛成からの実戦的な寄せが印象に残る。

★「寄せ」という言葉がピッタリ。
 評価も33飛成に集中しました。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
        投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
        編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
    blogsokikaitusin@gmail.com
以上

もうすぐ例会~例会は10月15日です~

<もうすぐ例会~例会は10月15日です~>

■「すらすら解ける20手台」PartⅡ
 本日は結果発表を休ませていただきます。
  *8.23出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
  *9.23(結果稿第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-133.html

■創棋会の次回課題
 創棋会の次回例会は10月15日です。
 課題は「遠打や遠開き、3回以上」です。遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内。
 例会で選題のうえ、12月号作品展に掲載されます。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 さて課題作の例題紹介、今回は「遠打」「遠開き」のミックスされたものを三作、課題にマッチした長編を一作、合計四作品を紹介します。

橋本 樹作
(詰パラ1980年5月、『80年代ショート詰将棋ベスト200』第7番、『現代詰将棋名作選』第37番)
橋本樹198005

 28飛と19角の配置から、開き王手の筋がたくさん見えています。
 まず26飛と浮いてみましょう。44玉なら55角打から43銀生があり、19龍なら77角から66飛という手があります。しかし平凡に46歩合とされると続きません。
 75桂を狙って78飛はどうでしょうか。19龍なら、33角、44合、75飛の要領です。でも19龍とせず に44玉でダメですね。
 33角と打っておくのも有力そうです。44合なら今度こそ、78飛で詰みます。しかし64玉とされて打歩詰です。
 77角もやってみたい手です。66には歩が打てませんから何を合しても24飛と開き王手し、46合でも19龍でも66角と合駒を奪えば詰みます。しかし64玉とされて打歩詰です。
 どうやらこの打歩詰の打開がテーマのようです。
 打開には絶好の手段がありました。
 まず99角と打ちます。

<初手:99角>
橋本樹198005_99角

 66~88に中合するのは24飛から合駒を取って詰みますから64玉とするしかありません。
 打歩詰の局面になりましたが、ここで88飛と回るのが99角に続く好手順です。

<3手目:88飛>
橋本樹198005_88飛

 これで99角の利きが無くなったので65歩と打てることになりました。
 46合なら65歩、55玉、83飛成まで。55合としても、84飛と捨て55角まででいずれも駒余り。83歩が好配置ですね。
 やむなく19龍と取れば65歩、55玉に、一マス動く89飛が気の利いた詰め上がり。

 わずか7手の超短編に99角から88飛というブルータス手筋を明快に表現した好作です。

【作意】99角、64玉、88飛、19龍、65歩、55玉、89飛まで7手詰


中野和夫作
(近代将棋1997年11月、塚田賞、『一番星』第40番、『現代詰将棋名作選』第226番)
中野和夫199711

 49角という筋らしい手が見えるが、あっさり同龍と取られると37龍、16玉で詰まない。
 39桂と捨てるのがうまい手で、これなら16玉は27角から詰むので同龍の一手。
 39に龍を呼んで36角が好手。16玉には27角打、15玉、13桂成があり、同龍なら16角の好手が用意されている。16同玉は36龍以下。このあたりの変化や紛れの処理によく働いている25桂は好配置。
 36角に38玉となったところで83角が遠角の巧打。

<5手目:83角>
中野和夫199711_83角

 83角の意味は49玉に94角と成り返るため。
 38玉と戻ったところで69角の遠開き。

<9手目:69角>
中野和夫199711_69角

 69角と最遠移動したのは48玉に58馬を用意したもの。
 27玉と逃げるしかないが、そこで49馬が決め手。
 同龍と取らせて36龍までの詰みとなります。
 83→94→49と角の動きはとてもダイナミックです。
 69角の開き王手も鋭い切れ味。
 コンパクトな初形から、盤面一杯に活用したスケールの大きな好作です。

【作意】39桂、同龍、36角、38玉、83角、49玉、94角成、38玉、69角、27玉、
   49馬、同龍、36龍まで13手詰


山本民雄作(詰パラ1970年12月)
山本民雄197012

 本作、以前にも紹介させていただきましたが、山本民雄氏の短編というと「99飛」よりも本作の方が印象に残っています。

 まず15金と捨て、26角と拠点を築きます。
 16玉となったところで、48角と龍を取りたくなりますが、27玉と潜り込まれると詰みません。
 ここから攻め方の好手順が続きます。
 まず49角と遠打。

<5手目:49角>
山本民雄197012_49角

 27合は15金まで。38合なら今度こそ48角で詰みます。
 なお49角ではなく38角と打つのは同龍、48角に36と(龍)とする好防があって詰みません。
 49角は同龍と応じるしかありません。
 続いて59角と最遠移動の開き王手が好手です。

<7手目:59角>
山本民雄197012_59角

 27玉なら26飛、38玉、37金までです。このために49を塞いで59まで最遠移動したのです。
 56と と飛車を取れば26金まで。
 よくある受けは36金ですが、26金と打ち、同金、同飛、15玉、23飛成、59龍、26金まで15手駒余り。
 受けが無いようですが妙防がありました。
 46龍の移動合です。

<8手目:46龍>
山本民雄197012_46龍

 26金打では同龍、同飛以下、飛車一枚では詰みません。
 強く同飛と取り、25玉に35飛と焦点に捨てるのが豪快な決め手。
 同歩も同とも15金までですから同玉に26角と活用するのが気持ちよく、46玉に37金までの詰みとなります。

 取れる龍を取らずに49角の遠打から59角の遠開き、46龍の移動合に35飛捨と、派手な攻防が展開される中身の濃い一局でした。

【作意】15金、同玉、26角、16玉、49角、同龍、59角46龍、同飛、25玉、
   35飛、同玉、26角、46玉、37金まで15手詰


山田修司作(「多重伏線」詰パラ1963年5月、『夢の華』第41番)
山田修司196305

 最後の作品は「多重伏線」と命名された山田修司さんの長編です。
 導入は26金と打ち、37玉、27金、47玉、59桂、56玉に67金から玉方66馬を奪いに行きます。
 65玉と逃げても、66金と馬を取って、同玉に67馬で大きな拠点が出来ます。
 55玉と逃げたときに、47桂と捨てておくのが最初の伏線です。
 同と と取らせて、99角と限定遠打。これが第二の伏線。

<15手目:99角>
山田修司196305_99角

 88中合は歩と桂が打てないので早詰。77合は同馬で一歩余計に渡すだけですから黙って65玉とよります。
 66馬、74玉、75歩、73玉と追って、83歩成と香を取り、同玉のときに、56馬と寄って同と、と取らせるのが第三の伏線。
 そこで88香の遠打が第四の伏線。

<15手目:88香>
山田修司196305_88香

 87~85に歩の中合は出来ません。それ以外の駒は早く詰みます。
 おとなしく72玉と引き、62歩成、同金、同と、同玉と清算し、63金、71玉、61銀成、同玉、51桂成、同玉、54香、41玉、52香成と追い、31玉、となった局面が次図。

<40手目:31玉>
山田修司196305_31玉

 この局面になってようやく4つの伏線の意味が分かりました。
 88香と打って99角の利きを止めておかないと32歩が打歩詰。
 66馬を消しておかないとやはり32歩が打歩詰。
 しかし47桂、同と としておかないと56馬と捨てたときに同と寄とされて、後の82香成の開き王手に55と とされてしまいます。

 以下は、32歩と打ち、22玉、12歩成、33玉に待望の82香成と遠開きです。

<45手目:82香成>
山田修司196305_82香成

 55桂合の瞬間に、45桂と打ちます。同と と取らせてから、55角が手順です。
 以下、同とに、25桂と打ち、43玉、53金までの詰みとなります。

 山田さんらしい巧妙なトリックを壮大なスケールで描いた素晴らしい作品でした。

【作意】26金、37玉、27金、47玉、59桂、56玉、67金、65玉、66金、同玉、
   67馬、55玉、47桂、同と、99角、65玉、66馬、74玉、75歩、73玉、
   83歩成、同玉、56馬、同と、88香、72玉、62歩成、同金、同と、同玉、
   63金、71玉、61銀成、同玉、51桂成、同玉、54香、41玉、52香成、31玉
   32歩、22玉、12歩成、33玉、82香成、55桂、25桂、同と、55角、同と、
   25桂、43玉、53金まで53手詰


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
         投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
         編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
    blogsokikaitusin@gmail.com
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<12回目>

【結果発表】<12回目>
   ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ


 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
   占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
  ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

 それでは結果発表の第12回、奥鳥羽生さんの作品です。

⑯ 奥鳥羽生作
すらすら_16


【作意】
  39香、38香合、同香、27玉、34香、37玉、39香、38香合、同香、27玉、
  35香、37玉、39香、38香合、同香、27玉、36香、37玉、39香、38飛合、
  同香、27玉、17飛、同馬、37香、同玉、38馬まで27手詰


【正解】
  23手目→17飛
  手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.83、A:10、B:2、C:0、誤解:0、無解:2、無評価:1

【作者のことば】
 <説明>類型作が山程ありそう、さらには(ほぼ)同一作も沢山ありそうで、EOGさんに確認のお願いをしようかとも考えましたが、怖いのでやめました。
 ということで、本来の主題は5手目34香ですが、スラスラ気分での収束うっかり誤解防止の為の注意喚起として、23手目をキー手としました。
 なお、23手目から37香、同玉、39飛以下の迂回手順がありますが、私は気にしない派です。


★入玉図ですが、初手39香と打てば受けが無いように見えますから、手を出してみようと思う作品です。
 「すらすら」の要件の一つに、「詰みそうな筋がすぐに見える=解いてみようという気にさせる」というのがあるように思います。もちろんその筋がとんでもない紛れだったりすると困りますが。
 それでは39香と打ってみましょう。逃げ道はないので38に捨合するしかありません。
38X合、同香、27玉となったとき、金銀は簡単。飛車なら17飛というカッコいい手があります。角桂歩はありませんから、38合は香に決定。
 38同香、27玉となったとき34香と開き王手。17玉は39馬があるので37玉と戻るしかありません。
 再度39香と打てば、また38香合の一手です。先の34香と開き王手するところで33香成と歩を取ってしまうと38歩合とされて詰まなくなります。
 攻め方は35香、36香と開き王手を繰り返して香を入手していきます。
 ついに20手目、玉方は香が品切れになったので飛車を捨合します。
 2手目の変化で予習できていますから、38同香、27玉に17飛の決め手が出ます。
 同玉なら39馬、27玉、28馬まで。作意は同馬と取らせて37香の開き王手。同玉と取って今度は16馬の利きがなくなったので38馬までとなります。
 17飛と打つところで先に37香とするのは同玉、17飛に27歩成とされ、26玉に脱出口が出来るので詰みません。手順前後は効かない仕組みになっています。
 また37香、同玉に38飛は、27玉、39飛、17玉で詰みません。
 このあたりの紛れと作意の切り分けは少ない駒数で上手く処理されています。
 なお作者が懸念された類型の指摘はありませんでした。また23手目からの迂回手順に言及された方もいらっしゃいませんでした。

 作者の追加コメントがあるので紹介させていただきます。

奥鳥羽生
 収束に作為的に感じられる面があるので少々説明。
 趣向手順のリズムからは当然37香~17飛と纏めるべきも、各所での17玉の変化を詰みとし、38飛、27玉、39飛、17玉の紛れを不詰とするためには、作意順を消すわけにはゆかず37香~17飛を消し。
 その結果、最終4手変同も発生してしまったが、やむなしかと。
 ということで、スラスラ気分での収束うっかり誤解防止の為の注意喚起として、23手目をキー手としました。

★易しい趣向作完成の舞台裏にはいろいろな苦心があったのですね。
 変同に言及される声はなく、皆さん趣向を楽しまれたようです。

則内誠一郎:易しく楽しく巧い。MVP候補。

★評点2.83は第二位の高評価でした。

有吉弘敏:すらすらで主旨にぴったり。

★こういう作品がもっと増えればと楽しいですね。

山下誠:香車を品切れにするまで続くお遊びの1局。

★シンプルな構造で趣向を成立させています。

安田恒雄:玉方33歩の配置一枚で全ての香の移動位置が限定できている!驚嘆、感動、脱帽。私の中では今回のピカ一です。

★趣向が出てくるとは思えないところから香合、香移動が繰り返されるというのが嬉しい驚きです。

kisy:これぞすらすら!というような作品でした。33の歩だけでいろんな手順を限定できているのがすごいと思います。

★33歩が好配置というのは同感です。

三輪勝昭:素材でしかないけど楽しい。

★作品展の主旨にあわせてアッサリまとめられたものと思います。

占魚亭:楽しい軽趣向作。良い。

★楽しんでいただければ作者も嬉しいことでしょう。

福原徹彦:盤駒なしでも解ける軽趣向。文句なしのすらすら。

★38香の捨合がわかれば一気に趣向手順に入れます。

竹中健一:狙いが分かりやすく、すらすら解けました!

★シンプルな表現で狙いが伝わりました。

中出慶一:連続香合のミニ趣向と23手目の飛捨てをやさしい手順で実現しているのが、「すらすら解ける・・・」に相応しいです。

★今回の作品展の主旨に最もふさわしい好作だと思います。

中村雅哉:課題にぴったりの易しい趣向作。17飛で作品が引き締まった。

★「終わりよければすべて良し」ですね。

金少桂:既存の趣向に安心しきったところに決め手が罠とはひどい(笑)すらすらと誤解しそう。すらすら度85点。

★注意喚起のために23手目を指定されたのは親切設計だと思います。

奥鳥羽生:他に王手なしも最後にちょっとちょっとがあり、スラスラ度80点。

★最後のアクセントが軽趣向を引き立てています。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
         投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
         編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

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以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<11回目>

【結果発表】<11回目>
  ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ


 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
   占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
  ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

 それでは結果発表の第11回、三輪勝昭さんの作品です。

⑮ 三輪勝昭作
すらすら_15


【作意】
  28飛、17玉、35角、26歩合、18歩、同と、27飛、16玉、26飛、17玉、
  29飛、16玉、17歩、同と、26飛、15玉、24角、14玉、13角成、同桂、
  同と、同玉、14歩、同玉、15歩、同玉、27桂、同と、16香まで29手詰


【正解】
  3手目→35角
  手数→29手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.62、A:8、B:5、C:0、誤解:0、無解:2、無評価:0

作者のことば
 3手目先に18歩とすると16玉で歩が不足して詰みません。
 先に35角なら16玉には17香迄があります。
 11手目の局面は18と型で16角がいなくなり再度26歩合がありそうですが、29飛型は26同銀で詰みます。
 「狙いの1手」ですが、前のスラスラ展でも書きましたが、僕の詰将棋には狙いの1手はありません。
 仮に狙いの1手があったとしても、それを生かす構成こそ大事と考えているからです。
 ただ、解答の正誤判定をする必要があるのは3手目の35角ですね。
 ここで、先に18歩から考える人はいないけど、手順前後が成立しないのが狙いですので。


★三輪さんには、本作品展というか易しい中編作の発表の場を作ることについて、その意義を色々なところで語っていただき、あらためて感謝申し上げます。
 本作も易しく楽しめる作品です。
 初手は28飛しかありません。17玉となったところでちょっと考えます。
 気分は18歩と打ちたいところですが、同と、35角、16玉、17歩、同と、26飛、15玉、24角、14玉と進んで、15歩では23玉、42角成、34玉で捕まりそうにありませんし、13角成としても同桂とされると25に桂が利いてくるので24と と引いても詰みません。13同桂に同と としても同玉で持駒桂香歩では続きません。
 正解は35角と先に引くのです。これなら16玉は17香があるので26歩合と捨合で凌ぐしかありません。あわてて同角では16玉でダメですから、18歩と打ちます。同と と取らせて27飛と上がり、16玉に26飛で一歩稼ぐことに成功。
 17玉の一手に29飛と深く引きます。今度26歩合は同銀で簡単ですから16玉と戻ります。17歩、同と、26飛と気持ちよく玉を追いあげます。
 ここで調子に乗って16歩は同とで何も効果が無いので、24角と出ます。先の手順とよく似たような展開ですが、持駒に歩が多いのがポイントです。
 24玉に13角成と捨てます。同桂の一手に同と と取ります。同玉となったときに14歩、15歩と連打できるのが26で一歩稼いだ効果。
 15玉に27桂と打てば同とに16香までの詰みです。
 飛車のエレベーターに捨合の綾があって楽しめる作品になっています。


三輪勝昭:自作。遊んでいる作品なんだけど、スラスラ展と言う事で好意的な短評を期待。

★好評サクサクでした。

山下誠:エレベーター風の気軽に遊べる作品。

★もっと昇降を繰り返したくなりますね。

則内誠一郎:玉と飛の上下動で一貫している。

★と金を動かす手も効果的なアクセント。

有吉弘敏:3手目と5手目の手順前後をうまく回避。すらすらでした。

★ここさえ越えれば、後はすらすらというのが大多数の方の感想。

奥鳥羽生:前半の一歩入手と飛エレベーターに趣あり、収束も簡潔スッキリ。スラスラ度はやや低く75点。

★13で清算する収束はちょっぴり破調の展開ですが、香打までの詰め上がりはスッキリ。

Kisy:エレベーターのように玉が登っていく作品は単調であまり面白くないイメージがありますが、考えさせられるポイントが何箇所かあり丁度いい解き心地でした。3手目先に18歩とすると捨て合をしてもらえないところが良いと思いました。

★すらすらだが一本道ではない。煩わしくない程度に考えるところがあるというのは悪いことではありません。

中村雅哉:3手目で悩まされるため、すらすらとは言いにくい分評価が下がる。

★18歩と打ってしまう方が多かったと思います(私もそうでした、汗)。

安田恒雄:「キーの手が3手目」のヒントがなかったら安易に18歩、同とから入って泥沼に陥っていたと思います。スラスラの割には詰めにくかったです。

★「キーとなる一手」の設定は、親切設計でした。

福原徹彦:3手目18歩では手駒が足りない。この紛れと作意の違いがあるがゆえに3手目が「 狙いの1手」ということでしょうか。

★作者のことばにあるように「狙いの一手」ではなく「正誤判定のキーとなる一手」と受け止めていただければ。

金少桂:玉が1筋を上下するだけなので割と考えやすい。すらすら度65点。

★玉の行動範囲が狭いというのは解く側にとってはありがたい。

占魚亭:前半の飛車の動きがいいですね。29飛の感触が抜群。

★手順を尽くして飛車の場所を変えることに成功。

竹中健一:少し悩みました。最後どうやって詰むのかと思ったけど、
   桂を取る手があることに気付いてやっと解けた…。

★と金を呼んで23とを活用するような詰形を思い浮かべた方も多かったのではないでしょうか。

中出慶一:飛のエレベータ風変則詰がやさしい手順で表現されているが良いですね。

★趣向とまではいきませんがそういう雰囲気を感じさせてくれる作品でした。

☆作者から4手目の変化に問題があるという連絡がありました。

三輪勝昭
 スラスラ展⑮の自作ですが、4手目香合だと早詰がなく非限定なのに気が付きました。
 一応、12歩→11香。玉方 44歩・45香追加で限定可能ですが、修正は売り切れにしようと思います。
 発表図の玉方12歩を11香とし、詰方15歩追加、持駒は香香香歩に変更。また15歩を置くと配置バランスから27飛は25飛にして完成図としたいと思います。
 香合が限定されているか時間を使われた方には申し訳ないです。すみません。
 よろしくお願いします。

<三輪勝昭作~完成図>
すらすら_15_修正図

【作意】
  28飛、17玉、35角、26歩合、18香、同と、27飛、16玉、26飛、17玉、
  29飛、16玉、17香、同と、26飛、15玉、24角、14玉、13角成、同桂、
  同と、同玉、14歩、同玉、15歩、同玉、27桂、同と、16香まで29手詰

★4手目香合の変化に言及された方はいませんでしたが、作者から連絡があるまでまったく気がついておらず失礼しました。

★手順は発表図の作意5手目と13手目の歩打が香打になっただけで中味に変わりはありません。

★配置は、発表図から一枚増えましたが実戦型になりました。15歩配置で3手目歩打の紛れは消えましたが、香が三枚もあれば18香を打ってみようという気にはなるので、こちらもあまり気になりません。


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詰パラ10月号到着

<詰パラ10月号到着>

■「すらすら解ける20手台」PartⅡ
 本日は結果発表を休ませていただきます。
  *8.23出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
  *9.23(結果稿第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-133.html


■「看寿賞作品集」
 遂に完成。立派な出来上がりにため息が出ます。
 世紀の労作に拍手!
 中味についての感想はあらためて。


■詰パラ10月号が到着
・今月はなぜか10月になってからの到着。このところずっと月末だったので、この1~2日がとても遅いと感じてしまう。特にネットで10月号ネタが飛び交うと到着がものすごく待ち遠しくなって、思わず連盟に足を運ぼうかと考えたりします。
・表紙は北原さん。キッズルーム~幼稚園で好形作を発表されていますが、創作再開が60の手習いとは驚き。ミステリー執筆にも挑戦とは、創作意欲に敬意を表します。
・詰棋校(12P~)。
小学校:その昔「東西対抗詰将棋競作展」というイベントがありました。そのとき愛知は西軍でしたね。もちろん西軍=関西という意味ではありません。
中学校:月に20冊とはすごい読書量ですね。私は図書館ときどき本屋派です。
高校:リアルの盤駒で作品を解くのは会合の時くらいになってしまいました。もっぱら柿木で誘惑と闘いながら楽しんでいます。
短大:今月は顔ぶれと選題のことばに誘われて解いてみようかという気になっています。
大学:久保さんの続投宣言!引き続き頑張ってくださいね。
大学院:やさしい大学院、いいですね。
・会合作品展(20~22P)。北海道、四国、九州。いずれも盛会で結構なことです。
・新人コンクール(23P)。関西の方がお二人。岸本さんは創棋会にも参加されましたね。小川さんも是非創棋会に来てください。
・全詰連の頁(24P~)。
「看寿賞作品賞」執筆の舞台裏。柳田さん、本当にお疲れ様でした。
・半期賞(26P~)。素晴らしい作品の数々。あらためて並べ直しているところです。
・ちえのわ雑文集(32P~)。
創棋会」。45周年にちなんで歴史や運営体制、例会、課題作、作品集などさまざまな角度からまとめられています。大きく運営方法を変えずによく45年間も続いたもの。これも熱心な詰キストと運営を支えてきたスタッフのご尽力の賜物と、あらためて感謝します。
・短コン募集(32P~)。今年は予想通り11手詰です。しかしネット界では予想に反しては「5手詰、使用駒15枚以上」(今年の裏短コン)という募集要項が発表されています。
・サロン(32P~)。
創棋会の45周年記念行事の紹介。当日は、課題作の評価、作品鑑賞、解答、自作解説と、詰将棋三昧の一日でした。
・会合案内(49P~)。
創棋会の45周年記念行事の報告。久方ぶりで20名を超える参加者。おかげさまでおおいに盛り上がりました。
・編集室(100P~)。柴田さんに喜んでいただき、記念作創作や各種の準備を行ったスタッフ一同、やって良かったという思いでいっぱいです。


■創棋会45周年記念作品
 45周年記念の会合の様子については、先日例会報告をさせていただきました。
  → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
 記念作品が多数集まりましたので、何回かに分けて紹介させていただいています。
 今回は9.22に紹介した二作の作意手順を発表します。
 いずれも柴田さんの盤寿祝いです。

中村雅哉作 「81」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
81(中村)


 盤面曲詰「81」です。柴田さんの盤寿祝いに創作いただきました。
 包囲網はしっかりしていますが、53銀がブラです。
 そこで初手は55飛と金を奪います。
 これは同と と応じる一手です。
 ここで64金と打ち、62龍を盤上から消しにかかります。

<3手目:64金>
81(中村)→91

 3手目の局面は、あら不思議「91」になっていますね。
 同龍、同銀成と清算します。
 53玉とされると62にも脱出ルートがあるので75角と活用。
 54玉と戻ったときに53飛と打てば詰みです。

<詰上り:53飛>
81(中村)→101

 詰上りは「111」。
 本作は驚くことに、何と「81」→「91」→「111」の立体曲詰だったのです!
 盤寿(81才)の柴田さんには91才どころか111才まで活躍してほしいという思いを込めた一作でした。

【作意】55飛、同と、64金、同龍、同銀成、同玉、75角、54玉、53飛まで5手詰


中村雅哉作 推理将棋「81」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
 81歳の盤寿をむかえてますます元気なS田さん。
 今日の将棋も、早くも8手目が指された時点で相手玉を81に追い込んでおり、次の9手目では一転自陣に駒を打つ緩急自在の指し回し。
 相手も12手目駒を打って必死に抵抗しましたが、一度も駒を成ることなく13手目で詰まして勝ちました。さて、どんな将棋だったのでしょうか?


【解答】76歩、34歩、22角不成、62玉、92角、72玉、81角不成、同玉、
   77桂打、72金、85桂、92角、93桂不成まで13手

<最終図:93桂不成まで>
推理将棋「81」


 後手81玉にするには、最初に考えるのが81桂を跳ねてそこに移動させる手ではなかったでしょうか。
 単純に後手が動くと62玉→72玉→74歩→73桂→81玉で10手目になります。
 少しひねって、先手に73歩を取らせると74歩を省略できます。たとえば76歩、62玉、55角、72玉、73角生、同桂、X、81玉までは進めることが出来ます。しかし9手目に打つ駒がありません。
 もう一つ81玉とする方法があります。81X、同玉と攻め方の駒で81桂を取る手です。それでは81桂を取る駒はどこにあるかと言えば、82飛を狙うのはこれを奪っても不成で81桂を取るのは至難の業。正解は最短で入手できる角です。
 22角を取って92角と打つのですが、一手玉方にも34歩と協力してもらわないと5手目92角、7手目81角とは出来ません。
 桂を入手した先手は9手目に77桂打と自陣に打ちます。ここの時間差攻撃がとぼけた味です。
 最後は92角打の自陣角(?)に93桂不成までです。


 記念作品はここまで6作品を紹介させていただきました。
 10月号にはこれ以外にも4作品を掲載させていただきましたので、それらの解説は近々本ブログで紹介させていただきます。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回例会は10月15日です。
 課題は「遠打や遠開き、3回以上」です。遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内。
 例会で選題のうえ、12月号作品展に掲載されます。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 さて課題作の例題紹介、今回は「遠打」「遠開き」のミックスされたもの二作、課題を実現したもの一作、合計三作品を紹介します。いずれも超短編の好作です。

佐々木浩之作(詰パラ1986年8月、『80年代ショート詰将棋ベスト200』第125番)
佐々木浩之198608

 55玉とされると絶望。脱出阻止で66角と打てば55合には43角成まで。
 しかし35玉とされると、45角成の開き王手には36玉と逃げられ、45飛がよく利いて詰みません。47角と引くと今度は26玉です。これも45飛の守りが強くダメです。
 初手は77角。詰みまで見通さないと指せない手です。

<初手:77角>
佐々木浩之198608_77角

 55合がダメなのは先述のとおり。66合も43角成~54馬まで。
 しかし35玉とされると66角と同じく詰まないように見えますが、どこが違うのでしょうか?
 58角と引く手があるのです。

<5手目:58角>
佐々木浩之198608_58角

 34や24に引くのは33角成までですから26玉と脱出を図ります。
 ここで59角と引けばなんと詰んでいるではありませんか。
 ピンと糸を張ったような緊張感のある詰め上がりですね。
 59角と引けるのが77角の効果であり、それを可能にしたのが香筋を止める58角の限定移動だったわけです。
 わずか5手の超短編に遠打と遠開きの入った好作!

【作意】77角、36玉、58角、26玉、59角まで5手詰


長谷川哲久作(詰パラ1982年9月、『80年代ショート詰将棋ベスト200』第55番)
長谷川哲久198209


一目74龍の両王手。しかし35に逃げ道があります。
ならば逃路封鎖と26角と打てば、今度こそ74龍があるので合駒は出来ません。
33玉と引く一手です。
待ってましたと37龍の両王手。しかし23玉と銀を取られてしまいます。
角打がだめなら27龍はどうか。88となら24龍まで。しかし54玉と寄られると24龍に65玉とどんどん逃げられてしまいます。
初手はやはり角を打つしかなさそうです。
17角が絶好の一打です。

<初手:17角>
長谷川哲久198209_17角

35合は74龍まで。26中合でも74龍から34龍まで。33玉と引くしかありません。
26角と違い17角の効果はここでわかります。
27龍と23銀に紐をつけて開き王手が出来るのです。

<3手目:27龍>
長谷川哲久198209_27龍

44合は同角で無効なので88と と角を取ります。
ここで44角と飛び出すのが気持ちの良い決め手です。
同玉に24龍の詰上りも締まっています。
角の遠打と龍の遠開きを超短編で表現した好作です。

【作意】17角、33玉、27龍、88と、44角、同玉、24龍まで7手詰


谷沢保平作(詰パラ1979年1月)
谷沢保平197901


25飛と45馬のバッテリーから両王手や開き王手が飛び出すことが期待されます。
しかしすぐに67馬の両王手では96玉と逃げられます。
96玉とされても詰む形はちょっと見当たりませんので、96玉を防ぐしかありません。
79香の利きを止めてしまいますが78馬の開き王手が96玉を防ぐ好手。

<初手:78馬>
谷沢保平197901_78馬

「大駒は近づけて受けよ」と45~65へ中合する受けもありそうですが75金までです。
75玉も77馬までですから74玉と金を取って逃げます。
ここで56馬の両王手が見えますが、64玉と銀も取られると捕まらなくなります。
45馬と開き王手で飛び出すのが好手。

<3手目:45馬>
谷沢保平197901_45馬

今度は64玉には63馬があります。
76に捨合しても63馬まで。
再度85玉と上部脱出を図りますが、63馬の両王手が決め手で見事なフィニッシュです。
初形と詰上りを比べて74金が邪魔だったことに気づきます。
74金が邪魔駒に見えない初形から、フェアリーっぽい手順が飛び出し、遠開き3回を5手詰で実現した好作です。

なお本作はペンギンさんのツイッター( https://twitter.com/ueeeee22 )で9月18日に紹介されていたものです。ペンギンさん、ありがとうございました。

【作意】78馬、74玉、45馬、85玉、63馬まで5手詰


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      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
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