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創棋会の次回課題は「駒の特性を学ぶ」

<創棋会の次回課題は「駒の特性を学ぶ」>

 明けましておめでとうございます。
 本年も創棋会とブログ「創棋会通信+α」をよろしくお願いいたします。

■将棋世界2月号
・藤井聡太さん
 スペシャルインタビュー(22p)、谷川さんの論考(88p)、100勝達成(86p)と盛沢山。谷川さんの論考では詰将棋作家としての特徴なども触れられていて興味深いです。
・斎藤慎太郎さん
 畠山鎮さんとの師弟対談。私が2012年春に地方の将棋大会に参加したとき、畠山さんが棋士として招聘されていたのですが、午後の指導将棋のとき「弟子の結果はどうなったかご存知ないですか」という質問を受けました。前年に続く解答選手権チャンピオン戦の覇者になったかどうかを気にされていたんですね。懇親会でも斎藤さんの名前がたびたび出てきて、本当に弟子を愛されているんだなと強く感じたことをよく覚えています。
・付録はプロ棋士の詰将棋40題。全問解くのは結構骨が折れます。
・詰将棋創作キッズチャレンジ(59P)
 将棋世界ならではの素晴らしい企画。めざすは第二の藤井聡太というフレーズも嬉しいですね。応募資格は小学生以下で、A部門が最終手「桂」の1~9手詰。B部門は1~17手詰の自由創作。
 実行委員が浦野さん小林敏樹さん若島さんのゴールデンメンバー。この3人が一次審査。最終審査はA部門を斎藤さん、B部門を谷川さんという、これまた素晴らしい顔ぶれ。
 編集後記によるとこの企画の発案は若島さんとのこと。若島さんのtwitterでも発信されていて詰棋界でも反響が大きいですね。
・「将棋と文学」シンポジウム (241P)
 対談2が「盤上遊戯と小説」で若島さんといとうせいこうさん。若島さんの活躍はどこまで続くのでしょうか?


■創棋会の次回以降の課題
☆次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
 本年2月は、昨年、一昨年に続いてネット作品展「教材に使える詰将棋」を開催します。
 今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。

☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 昨年例題を2作紹介していますので参照下さい。
    http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-238.html

☆いずれも投稿先は、ブログの末尾に記載していますので、どしどし投稿をお願いします。。


■創棋会の次回課題は「教材に使える短編」
 創棋会の次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
 「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
 当初は長めの手数の詰将棋にチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうということで「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、二桁手数の作品ばかりではハードルが高いので、今回は手数区分を15手以内の短編としました。
 今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
 駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
 例題は、このあと紹介させていただきます。
 作家の皆さまには、課題に相応しい作品の投稿をお願いします。
 投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。

◇例題紹介
「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」

 今回は金の特性を学びたいと思います。
 実戦の格言には「金は斜めに誘え」というものがあります。金は斜め後ろに下がれないので、斜めに誘って守備力を弱めようという狙いです。その逆に「金は引く手に好手あり」という格言もあります。こちらは上ずれば斜め後ろに弱点を抱えるので、引いて守りを固めるのが良いという教えです。
 それでは詰将棋では金をどのように活用すればよいのでしょうか。
 頭金、腹金、尻金という具合に縦横に利きがあることを利用した詰め方があります。
 金ならではの動きをつかんでいただきたいと思います。

有吉澄男作 詰パラ1985年6月(『80年代ショート詰将棋ベスト200』第108番)
有吉澄

 44と56玉に逃げ道がありますが、44は17角の利き筋、また56玉には47龍が見えています。
 35金が56玉に47龍を見て筋ですが、平凡に同香とされ、同龍に56玉で脱出モード。
 23角成も34歩、47龍、46桂の妙防で詰みません。
 初手は36金とジッと寄る手が正解。
 同香は同龍まで。ちょっと見えにくいところです。
 また56玉には、47龍! 、同玉、46金までの両王手。これも気の利いた変化です。
 34玉と引くのが最善です。
 35金と突っ込んでいきたくなりますが、43玉、44金、52玉となって、53金は同銀があり、32龍も63玉で詰みません。
 ここは25金と両王手するのが好手順。43玉には32龍を見ています。
 45玉とかわされて56からの脱出を見せられますが、36龍と捨てるのが決め手。
 同玉の一手に35金と寄れば両王手のフィニッシュです。

<詰上り:35金>
有吉澄詰上り

 26の金が36→25→35と大活躍。
 寄って、進んで、引くという動きは、金ならではです。
 金という駒には重量感があり、本作に7手詰とは思えない重厚さを与えています。

【手順】36金、34玉、25金、45玉、36龍、同玉、35金まで7手詰


本間精一作 詰パラ1966年11月(『続々7手詰傑作集』第39番)
本間

 『続々7手詰傑作集』は1965年から1969年までに詰パラ誌上で発表された7手詰の好作がまとめられたもので、1969年秋に刊行されました。
 詰パラ会員になってから購読したのですが、当時の棋力では暗算で詰めることなど出来るわけもなく、一作解くたびにその素晴らしさに感動したことを思い出します。
 本作もこじんまりした形ですが、盲点に入ったのか、全く解けませんでした。
 結果発表時には「どうしても詰みません。誤植ではないでしょうか」という一言が発表されていたとのことです。
 12金から21飛や、単に41飛などを考えるのですが、いずれもすぐに切れてしまいます。
 最後には12角成などという手を考えるのですが当然詰みません。
 王手が出来る手は限られているのに詰み筋が浮かばない…。
 しかしいい手が残っていました。
 12金、31玉に22金と寄るのです!

<3手目:22金>
本間22金

 打ったばかりの金をスッと22に寄って捨てる。
 何とも言えない味の良さです。
 41玉なら31飛まで。この変化も気が利いています。
 同玉と取る一手に、12飛から13飛成とアッサリ収束。

 斜めから、そして、横に寄ってと、一枚の駒で連続王手するのは、金にしかできない動きです。
 実力者には物足りないかもしれませんが、金の動きがうまく表現された教材に相応しい一局かと考え紹介させていただきました。

【手順】12金、31玉、22金、同玉、12飛、23玉、13飛成まで7手詰


蓮湖吟人作 詰パラ1971年12月(『古今短編詰将棋名作選』第179番)
蓮湖

 中段玉ですが盤面は7枚と好形。
 36龍と引けば25合に26金までは一目ですが、16玉で脱出されそう。
 しかし17飛で上部を押さえる手には26玉で息切れ。
 ちょっと他に手がなさそうですね。
 もう一度36龍とやってみましょう。
 16玉のとき妙手がありました。
 15金と打つのです!

<3手目:15金>
蓮湖15金

 15金を同歩と取れば26飛から15龍があります。
 なおも17玉と脱出を図りますが、26龍が決め手。
 同玉に16飛までの詰上りもいい感じです。

 金は後ろの利きが少なく15金のように玉の背後から迫るのは気づきにくい一手です。
 尻金は俗手の妙手となることが多いように思います。

【手順】35龍、16玉、15金、17玉、26龍、同玉、16飛まで7手詰

 蓮湖吟人は七條兼三さんのペンネーム。解答強豪として有名な七條さんでしたが、この後長編大作を続々と発表されました。


清水一男作 詰パラ1965年7月(『詰将棋エトワール』第25番)
清水

 成駒のない初形に好感を覚えます。
 初手は軽く12角成と捨てます。
 取れば52飛成があるので14玉と逃げます。
 26桂と拠点を築き25玉となった局面が最初のヤマ場。
 34金が良さそうな手。55金に35金と引き同玉なら34馬までの読みですが、35金に15玉と寄られてダメ。46金引から35金の筋も同様。
 44金や54金は55金と飛を取られ、34馬と引くしかないのですが15玉で打歩詰。
 35金、15玉は打歩詰。そこで25金と捨てても同桂、16歩、24玉、34馬、13玉と逃げられてしまいますし、24金と開き王手するのも同玉、34馬、13玉、15飛、22玉で捕まりません。36金と引くのも24玉、35金、15玉で千日手です。
 ここで巧妙な手順がありました。
 35金、15玉のとき44金とソッポに開き王手するのです。

<7手目:44金>
清水44金

 今度は25合なら16歩と打てるので、24玉に34金までの詰み。
 55金と飛を取りますが、それでも16歩と打ちます。
 いったん24玉とかわしますが、34金から35金と捌いて34馬まで。
 攻め方の45金が35→44→34→35と縦横斜めに活躍する楽しい作品。
 金使いの名手、清水さんの会心の一作です。

【手順】12角成、14玉、26桂、25玉、35金、15玉、44金、55金、
   16歩、24玉、34金、25玉、35金、同玉、34馬まで15手詰


 「教材」ということで、今回の例題は短手数のものを多く取り上げましたが、金の特性を感じ取っていただければ幸いです。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあれば、事前投稿でも当日持参でも結構ですので、よろしくお願いします)
若島正さんによる「チェス・プロブレム入門」の講義が14~16時に行われます。
 できるだけチェスの盤駒をご持参ください


★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
  大阪市福島区大開1-14-19
  TEL:050-3462-7261
   阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
    参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。 

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
 〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  TEL:06-6572-0020
   交通 地下鉄中央線・JR環状線  弁天町駅 徒歩7分
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
     ※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費]  無料
[課題]  ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。

★例会やネット作品展への投稿、その他の連絡は下記まで
   blogsokikaitusin@gmail.com

以上

詰パラ1月号到着

<詰パラ1月号到着>

 年末、それも28日に詰パラが到着!編集部に感謝。
 今回のタイトル、活字媒体なら「あけましておめでとうございます」と書くところですが、WEBですからリアルタイムのご挨拶をさせていただきます。

 本年も創棋会のブログ「創棋会通信+α」をご愛読いただきありがとうございました。
 また創棋会の活動へのご支援をいただき感謝申し上げます。
 来年もどうぞよろしくお願いします。
 皆さまにはどうぞ良い年をお迎えください。

 さて創棋会の1月例会は1月20日ですが、若島正さんによる講義「チェス・プロブレム入門」が開催されることになりました。
 また『チェス・プロブレム入門』も1/15に刊行されるとのこと。
 乞ご期待!

【大阪市内のイルミネーション】
大阪市役所

■詰パラ1月号が到着
・表紙。山田渉太さんは中学3年。彩棋会で揉まれている様子が目に浮かぶようです。
・斎藤慎太郎王座祝賀詰(3P)。豪華メンバーによる記念詰将棋。一見して曲詰と思われる作品が揃っています。字形は何となく想像がつきますね(笑)。解答を出してお祝いしましょう!
・ヤングデ詰将棋(11P)。解付きコーナーに年賀詰登場!
・詰将棋学校(14P~)。新年号です。各校の担当者の新年のご挨拶は「多数の解答を」というトーンですね。
 小学校:担当も残すところ半年となりました。
 中学校:入選回数少なめの特集というのはいいですね。
 高校:解答増は良い傾向。よく見れば10月号の解答は100名越え。期中では珍しい?
 短大:竹中さん、いよいよ短大に登場ですか…。
 大学:曲詰を期待させる作品が揃いましたが、果たして?
 大院:今月から堀内さんが担当。受賞作は1作ですが「未知との遭遇」看寿賞です。裏短コンの解説も読ませるものがあり、期待しています。
・大道棋教室(18P~)。今月から常設。大道棋ファンの皆さんには嬉しいことです。
・段級位認定(20P~)。毎年のことながら、プロ棋士、同人作家をはじめ実力者揃いのすごい顔ぶれです。須藤さん同人間近!
・全詰連の頁(22P~)。昨年の振り返り。解答選手権は凄い盛り上がりでしたね。
・持駒のある風景(24P~)。昭和64年の年明け、天皇崩御のときには繁華街がとても静かだったのを思い出しました。今回新元号は1ヶ月前には公表されるようで、前回とは違いますね。例によって(?)朗人作家倶楽部の作品展ですが、賞品が凄い。1976年発行の詰パラ250号です!
・おもちゃ箱だより(26P~)。年賀詰に関する記事。新春くるくる特集と題して3題のやさしい趣向詰が出題されています。ネットで鑑賞したい方は下記からどうぞ。
  http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/tenji/index.htm
・ちえのわ雑文集(28P~)。山本理さんの「将棋の溜まり場を目指して」。暁将棋部屋の発刊に続いて、スマホ詰パラを語る会、若島さんのチェスプロブレム入門講座と、次々とイベントを開催。その実行力には敬意を表します。
・段級位取得一覧(40P~)。三百名近い方が紹介されています。
・会合案合(44P~)。1月の例会。今月掲載外の九州Gやたま研も含めて今年は5か所開催ですね。創棋会は1月20日(日)が例会と新年会です。みなさんのご参加お待ちしています!
・新春詰将棋(裏表紙)。藤井聡太さんの特別出題。


■創棋会の次回以降の課題
☆次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
 本年2月は、昨年、一昨年に続いてネット作品展「教材に使える詰将棋」を開催します。
 今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。

☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。

★どちらも投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com


■創棋会の次回課題は「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」
 創棋会の次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
 「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
 当初は長めの手数の詰将棋にチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうということで「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、二桁手数の作品ばかりではハードルが高いので、今回は手数区分を15手以内の短編としました。
 そして今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
 駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
 例題は、このあと紹介させていただきます。
 作家の皆さまには、課題に相応しい作品の投稿をお願いします。
 投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。

◇例題紹介
教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~

 前回のブログ(http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-238.html)で、例題紹介に香と桂を一作ずつ取り上げました。
 香と桂の続編は後日紹介させていただきますが、今回は銀の特性を学びたいと思います。
 銀の格言で有名なのは「銀は千鳥に使え」というものがあります。銀を斜め使うことを言い表したものです。「銀は不成に好手あり」という言い方もあります。成れば金と同じ動きになるのですが、不成なら斜め後ろの利きが残るので、不成が好手になることも多いということかと思います。
詰将棋では銀をどのように活用しているのか、早速例題を見ていきましょう。

影男作 将棋世界1974年9月
(『古今短編詰将棋名作選』第193番、『果し状』「簡素図式」第3番)
影男

 52飛と42角のバッテリーを活用したいのですが、22銀がいかにも邪魔です。
 どうやって消すのが正解でしょうか?
 11銀成や21銀不成は同龍と取られてダメですから、13銀成と捨てます。
 同玉なら24角成まで、また11玉なら33角成ですから、21玉と逃げる一手です。
 そこで22成銀では同玉で切れてしまいますから、12成銀としますが、32玉とかわされると53角成としても33玉とされ逃げられてしまいます。
 正解は13銀不成です。
 こうしておけば21玉には12銀不成と追撃が可能となります。
 32玉とにげれば、23銀不成が決め手です。

<5手目:23銀不成>
影男23銀

 43玉なら53飛成まで。このとき34の逃げ道を塞いでいるのが銀不成の効果です。
 41玉と逃げますが、51角成と捨ててキレイなフィニッシュ。

 盤面6枚の簡素な初形から攻め方の銀不成が三連続で飛び出す、銀を千鳥に使った一局でした。
 なお「影男」は、若き日の伊藤果プロのペンネームです。

【手順】13銀不成、21玉、12銀不成、32玉、23銀不成(図)、41玉、51角成、同龍、32飛成まで9手詰


天工生作 詰パラ1970年12月(『古今短編詰将棋名作選』第171番、『小さな絵』第13番)
天工生

 今度は玉方銀の妙技をご覧いただきましょう。
 56飛と銀がタダですが37玉と逃げられてダメ。
 47歩と突き出すのが味の良い手です。
 36玉には、26金、47玉、48飛、37玉、45飛とする気持ちの良い変化。
 同銀上成は56飛。同銀上不成にも57金の好手があり、36玉は26金、同桂成なら37金。
 やむなく56に利かせて同銀引不成と応じますが、56飛と銀を入手。
 このとき同銀不成と取るのが好手。同銀成では47銀打から58桂で早く詰みます。
 それでも47銀打と攻めますが、同銀不成と頑張ります。
 手筋の58桂にも同銀不成(図)と粘ります。

<8手目:58銀不成>
天工生58銀

 ここで57金が決め手。
 同桂成には37金。36玉は26金。作意は同玉と取って56金打までの11手詰です。

 玉方の4連続銀不成を味良く表現した好作です。
 なお「天工正」は近藤郷さんのペンネームです。

【手順】47歩、同銀引不成、56飛、同銀不成、47銀打、同銀不成
  58桂、同銀不成、57金、同玉、56金打まで11手詰


山中龍雄作 将棋世界1971年12月(『山中龍雄作品集』第79番)
山中79

 狭い玉に豊富な持駒。簡単そうですが33銀が良く利いています。
 初手13金の俗手が際どいのですが32玉、31飛、43玉、33飛成、54玉で逃れ。
 ここは危険地帯におびき出す21金が正解。
 取れば31飛があるので32玉ですが、そこで42金と捨て、同銀と取らせて、31金と寄るのが妙手順。
 今度43玉なら、44飛から52金の好手順があります。
 31同銀と取ったところで、22飛と捨てるのが強烈な一手。
 同玉なら33金から31と、また41玉なら33桂ですから、これも同銀と取るしかありません。
 これでようやく42金と拠点を築くことが出来ました。
 21玉には33桂不成と跳ねるのが決め手です。
 同銀と取ったのが次図。

<12手目:33同銀>
山中79_33銀

 なんと初形の33銀が、33→42→31→22→33と一回転
 玉方の守備銀を千鳥のように翻弄する楽しい作品でした。

【手順】21金、32玉、42金、同銀31金同銀22飛同銀
  42金、21玉、33桂不成、同銀(図)、31と、22玉、32金まで15手詰


小林敏樹作 詰パラ1988年12月(『80年代ショート詰将棋ベスト200』第178番)
小林敏樹

 銀は不成に好手ありを逆手に取ったのが本作。
 開王手が見えています。55銀が有力そうですが、36玉や56玉で詰まない形。
 46飛、同銀として質駒をつくってから56銀も有力そうですが、やはり36玉や56玉で詰みません。
 となると36玉や56玉とされたときに詰む形を考える必要があります。
 36玉からの上部脱出を防ぐのは27角と捨てるのが好手。
 56玉なら、54龍がピッタリで、47玉に57飛まで。27角はこの変化に備えた限定打です。36合は55飛までですから、同と と取るしかありません。
 そこで53銀成とするのが妙手。

<3手目:53銀成>
小林敏樹53銀

53に銀を成って開き王手。
44合とされて困ったようですが、同龍、同玉、43飛まで。
36玉は35飛があるので、56玉と逃げますが、55飛が好手。
54から離して打つと65玉で逃げられてしまいます。
同玉と取らせて54龍までの詰。
この詰上りから53には銀を成らなければいけなかったことがよくわかります。

【手順】27角、同と、53銀成(図)、56玉、55飛、同玉、54龍、まで7手詰

銀のソッポ成りを主題に、飛角の限定打を前後に配した、完璧な表現。
発表月の短編コンクールで見事1位に輝いた好作です。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
New! 若島正さんによる「チェス・プロブレム入門」の講義が14~16時に行われます。できるだけチェスの盤駒をご持参ください

★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
  大阪市福島区大開1-14-19
    TEL:050-3462-7261
  阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
   参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。 
    blogsokikaitusin@gmail.com

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
交通 地下鉄中央線・JR環状線  弁天町駅 徒歩7分
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費]  無料
[課題]  ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
 投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com


創棋会の次回&次々回課題

<創棋会の次回&次々回課題>

■ちょっと前に読んだ本
 『師弟』(野澤亘伸、光文社、2018年6月刊)
 藤井聡太と杉本昌隆の組み合わせが発想のスタートのように思いつつ手に取ったのですが、谷川-都成、森下-増田、深浦-佐々木と読み進めるに連れて、師匠の側の時代に触れた記載の一つ一つにどんどん惹きこまれ、弟子の方々の話よりも師匠の側のエピソードに反応してしまいました。
 それだけ年を取ったのかもしれませんが、一つの時代を築いた強烈な個性が長期記憶に残っているということだと思います。藤井さんは別格でしょうが、弟子の面々も、私がもっと齢を重ねたときに思い起こせるだけのインパクトのある活躍をしていただけるものと思います。(敬称略)

■創棋会の次回&次々回課題
・次回課題:ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
 まず2月例会の課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
 「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
 当初は「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、それには理由がありました。
 一桁モノの詰将棋については入門書として浦野さんのハンドブックシリーズなどの良書がありますが、10手台となると作品集もグッと少なくなりますし、手数の長いのは敬遠されがちです。
 そこで「10手台」の良問を紹介することで、ちょっと長めの手数にもチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうと考えたわけです。
 とはいうものの、二桁手数の作品ばかりということになると、やはりハードルが上がってしまうので、今回から手数区分を15手以内の短編としました。
 そして今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
 駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
 例題は、このあと紹介させていただきます。
 作家の皆さまには、課題に相応しい教材に使える作品の投稿をお願いします。
 投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。

・次々回課題:「局面の対比」(29手以内)
 続いて4月例会の課題は「局面の対比」(29手以内)です。
 例会で選考された作品は詰パラ6号号作品展に掲載されます。
 「局面の対比」は、ある局面から数手進むと微妙に盤面や持駒が変化する、その変化の妙味を味わおうというものです。
 こちらも例題は後ほど紹介させていただきます。
 表現は多彩だと思いますので、作家の皆さまには腕を振るっていただければ幸いです。

 次回課題、次回課題とも、投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com

◇例題紹介
「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」

秋元龍司作 近代将棋1976年9月(『現代詰将棋短編名作選』第5番)
秋元作

 本作は香の特性を学んでいただきましょう。
 香は前に利きがあり、真っ直ぐに進みます。
 「下段の香に力あり」という格言もあり、遠くから射貫く力があります。
 本作は持駒香4枚。香を思う存分使えます。
 盤面を見ると、ポツンと離れた69馬が気になります。どうやって活用すればよいでしょうか。
 初手は香を打つしかありません。離して打ちたいのですが、78角の利きがあるので、95から香を打ちます。
 83玉とかわしたところで、84香が限定打。わざと近くから打つのが不思議な一手ですが、理由は後ほど。
 これも73玉と寄る一手。今度は76香と打ちます。
 63玉と応じたときに決め手が67香!

<7手目:67香>
秋元作67香

 64合なら36馬までです。
 同角成と取れば96馬で詰み。このとき5手目に打った76香が67馬の利きを遮っています。76以外の地点に打ったのでは85に合いされて詰みません。
 また3手目86香と打つと85歩と中合され、最後の96馬が王手になりません。
 打ち場所を遠近に使い分け、香の力が発揮された好作です。

【手順】95香、83玉、84香、73玉、76香、63玉、67香、同角成、96馬まで9手詰


田中至作 (『白扇』第10番、1971年7月発刊)
田中至作

 次の作品は桂の特性を学びましょう。
 桂の特性は「跳ねる」ところにあります。
 65飛の横利きを通すため43桂成と捨てます。
 54玉には45角がありますから、43同桂と取ります。
 今度は21角の利きを通すため35銀と捨てます。
 35角と打っては54玉で詰まないので注意が必要。
 これも同桂と応じる一手。
 21角の利きは通りましたが、頭に利く駒がないので困りました。
 ここで47飛と捨てるのが決め手です。
 同桂成と取るしかありませんが、35角と打てて詰みです。

<6手目:47同桂成>
田中至作47同桂

 易しい7手詰ですが、6手目の局面を良くみてください。
 31にいた桂がピョンピョン跳んで47まで三段跳び。
 玉方の桂が跳躍する楽しい作品でした。

【手順】43桂成、同桂、35銀、同桂、47飛、同桂成、35角まで7手詰


「局面の対比」
深和敬斗作 詰パラ2011年12月(『現代詰将棋短編名作選』第351番)
深和作

 27銀から28金などと攻めるのは36玉から脱出されます。
 17金と捨て同桂成と取らせて24飛の利きを通すのが正解。
 成桂の力が強いので27から潜り込まれないように攻めなければいけません。
 27銀から26金と捨てるのが巧い手順。26金を同銀なら25銀までです。
 26同成桂に25銀と打てば27玉は28金までですから同成桂と取る一手。
 これで17金と打てば詰み。
 豊富な手駒を気持ちよく捨てて詰みましたが、8手進んだ局面をご覧ください。

<8手目:25同成桂>
深和作25成桂

 初形の25桂が成桂に変わりました。
 成桂を翻弄して元の場所に戻すという、マジックのような手順。
 この局面の対比の妙を味わってください。

【手順】17金、同桂成、27銀、同成桂、26金、同成桂、25銀、同成桂(図)、17金まで9手詰


中村雅哉作 将棋世界1980年11月(『現代詰将棋短編名作選』第44番)
中村雅作

 二作目は中村さんの作品。本作は昨年秋にも「繰り返しのある短編」の例題として紹介させていただきましたので、手順の詳細は下記を参照ください。
  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-date-201711.html

 25桂を打ちたい形なので、23香成と捨て24香と打ち換えます。
 25桂を打たすわけにはいかないので、32玉と逃げますが、もう一度23香成と捨て25香と打ち換えます。
 玉方は当然33玉と逃げます。
 元に戻ってしまったようですが、局面を良く見ましょう。

<8手目:33玉>
中村雅作33玉

 初形から8手進んで32歩が消えました!
 持駒の香を2枚消費して、32歩という1枚の駒を消去。このように局面が僅かに変化する作品も「局面の対比」に相応しいのではないでしょうか。

 さて、32歩が消えたので、31龍と回ることが出来ます。
 32の合駒は桂が最善。他合は24に利かないので早詰。
 もう一度23香成と捨て、24香と打ち換えます。
 同桂と取りますが、34金と捨てるのが決め手で、同角に35桂までの詰み。
 趣向的な手順が楽しめる一作でした。

【手順】23香成、同玉、24香、32玉、23香成、同玉、25香、33玉(図)、
  31龍、32桂、23香成、同玉、24香、同桂、34金、同角、35桂まで17手詰


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
   事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com


★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
 例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
  大阪市福島区大開1-14-19
   TEL:050-3462-7261
    阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
     参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。 
     blogsokikaitusin@gmail.com

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
   〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
   TEL:06-6572-0020
    交通 地下鉄中央線・JR環状線  弁天町駅 徒歩7分
    アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
     ※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費]  無料
[課題]  ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
   投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com

以上

創棋会第277回例会報告(2018年12月16日)

■創棋会第277回例会報告

日時:12月16日(日)13:00~17:45
場所:関西将棋会館 4F多目的ルーム
参加者:kisy、小池正浩、小林徹、則内誠一郎、谷本治男、冨永晴彦、鳥本敦史、中出慶一、
   中村雅哉、中村宜幹、西村章、廣瀬崇幹、藤野勝好、真辺龍、吉松智明(以上15名、敬称略)

 遠方より参加は鳥本さんと小池さん。
 冨永さんは夜勤明けということで、資料を置いて帰られました。資料は某常連会員のブログのコピーです。皆さん熱心に趣味のことを語られています。
 廣瀬さんが久方ぶりに顔を出されました。なんと大阪に転勤になり今日が引っ越しとのことで、短時間のご参加。これからもご参加を楽しみにしています。

 今回の課題は「平成31年に因んだ作品」。
 創作意欲が刺激されなかったのか、いささか投稿は少な目。
 当日皆さんにご覧いただいた作品は、いずれも課題を消化された作品ばかりだったのですが、もう少し多くの作品を投稿いただきたいということで、募集期間を延長することになりました。

 課題作の鑑賞の後は、次回以降の課題についての説明。
 まず2月例会の課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
 「教材に使える詰将棋」も3回目となりますが、今回から手数区分を15手以内の短編としました。駒の特徴が発揮された作品の投稿をお願いします。
 続いて4月例会の課題は6号掲載作品展になりますが、「局面の対比」(29手以内)です。
 ある局面から数手進むと微妙に盤面や持駒が変化する。その変化の妙味を味わえるような作品をお待ちしています。

 事務担当からは、以下の諸点について連絡がありました。
・1月例会の課題はありません。自由出展です。
 また「平成31年に因んだ作品」は1月例会で最終選考です。
 例会終了後に新年会を開催します。
・来年の話を2題。
 2019解答選手権が、チャンピオン戦は3/31、初級一般戦は4/6に開催されるので、ご支援をお願いします。
 2019全国大会は大阪会場。2月初旬に大会準備のキックオフを予定。こちらも応援スタッフとアイデア募集中です。正式な連絡はあらためて案内させていただきます。

 最後は一人一言。受験、入選○○回、会合参加、大道棋教室の話など、色々なエピソードが紹介されました。
 集合写真を撮影して例会終了。
 その後は二次会で、飲み物と料理と詰将棋談義で楽しいひとときを過ごしました。

【例会風景】(氏名略)と集合写真
風景1

風景2

集合写真

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
  事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com

★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
 例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
 大阪市福島区大開1-14-19
  TEL:050-3462-7261
  阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
  参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。 
  blogsokikaitusin@gmail.com

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
 〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
  交通 地下鉄中央線・JR環状線  弁天町駅 徒歩7分
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費]  無料
[課題]  ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
  投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com

もうすぐ例会~創棋会例会は12月16日(日)~

<もうすぐ例会~創棋会例会は12月16日(日)~>

 近所の図書館はレトロな洋館の雰囲気。
 ときどき利用させていただいています。
図書館

■将棋世界1月号
・イメージと読みの将棋観(148P)
 「無双・図巧を全部解けばプロの四段になれるか?」という質問は世代差が表れていて興味深いです。読みの力を鍛えることに意味はあるが指将棋の棋力アップには関係ないというのが平均的な意見のように受け止めました。
 実戦で20~30手の詰みを読むことはあっても50手台というのはない、また詰将棋には答があって実戦では詰むかどうかわからないということもあります。
 「詰将棋が実戦の役に立つ」というのは、初心から中級あたりまでは、棋力向上の方法の一つとして間違いのない話だと思いますが、高段者のレベルではちょっとフィットしないということなのでしょうね。
・内藤九段のエッセー(194P)
 有名な実戦初形創作についての思い出話などを語っておられます。弟子に「長編詰将棋を作ろうとしないこと」とお話しされたというのが面白い。
・編集日誌(241P)
 なんと詰パラ11月号の大学院の問題(齋藤・岩村両氏の合作)が転載されています情報源が宮田敦史六段というのも素晴らしい。
・2月号の付録はプロ棋士の詰将棋。これも楽しみです。


■もうすぐ例会
 次回例会は以下の通りです。今年最後の例会です。皆さまのご参加。お待ちしています。
  [日時] 2018年12月16日(日)13時~
  [場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
  [会費]  千円(学生無料)
  [課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
    投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com

■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
 創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
 パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
 これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。

 投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
 平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
 投稿はこちらまで →  blogsokikaitusin@gmail.com

 それでは例題紹介です。
 今回は曲詰を三作紹介させていただきます。


森田正司作 近代将棋・詰パラ1983年2月(『現代詰将棋中編名作選』第39番_修正図)
森田「ヰ」

 盤面「ヰ」の字。1983年(昭和58年)の年賀詰。
 森田さんは当時、年賀詰には盤面曲詰を手がけておられました。本局もその一つ。
 玉は狭いがこのままでは打歩詰。
 まずは65銀と桂馬を入手。
 同との局面で53桂成と捌くのが筋に見えるが、同玉、63と、42玉、33歩成、41玉、42歩、31玉、43と と手は続きますが22玉とされて僅かに詰みません。
 55歩から清算するのが正解です。
 65同玉まで進めて、67桂と拠点を据えます。
 65玉、75と、54玉でまたもや打歩詰。
 ここで56飛と捨ててしまうのが思い切った一手。

<11手目:56飛>
森田「ヰ」56飛

 同桂と取らせれば55歩が打てます。
 以下、44玉に33桂成から43成桂と銀を奪い、合駒の歩も取って、33歩成から32銀と打って収束です。
 きれいに捌ける盤面曲詰の好作です。

【手順】65銀、同と、55歩、同と、同金、同玉、67桂、65玉、75と、54玉、
  56飛、同桂、55歩、44玉、33桂成、45歩、43成桂、同玉、45香、32玉、
  33歩成、21玉、32銀、11玉、12歩、同玉、23銀成、21玉、22とまで29手詰


田中至作「ヰ」 1969年5月 『過雁組曲』第25番
田中「ヰ」

 65金が質駒だがいきなり65金と取っては同香で64に逃げ道が出来てしまいます。
 45金と押さえて56玉に65銀と取るのが正しい手順。
 今度は45に打った金が邪魔になったので46金と捨てます。
 同桂と取ると45銀~56銀~47金~34馬という筋で早く詰むので、同玉と応じます。
 そこで35銀と桂を入手。
 同玉は25馬、また同馬なら47金で簡単ですから、55玉とかわします。
 ここで67桂と捨て同と と取らせて67の逃げ道を塞いでおくのが好手順。
 準備工作が出来たので、重いようですが45金と打ち、56玉に直ぐ46金と引いて同桂とさせるのが気持ちの良い手順です。
 これで45銀と引くことが出来、55玉に56銀から47金と連続して捨てるのが決め手。
 同馬に34馬と活用して、55玉に45馬まで「ヰ」の字が浮かびました。

<詰上り「ヰ」>
田中「ヰ」詰上

【手順】45金、56玉、65銀、同香、46金、同玉、35銀、55玉、67桂、同と、
  45金、56玉、46金、同桂、45銀、55玉、56銀、同玉、47金、同馬、
  34馬、55玉、45馬、まで23手詰


門脇芳雄作 詰パラ1956年1月(『曲詰百歌仙』第39番)
門脇「ヰ」

 74金と銀を取って、54玉に64金と捨てておくのが軽妙な序奏。
 64同玉は55銀で簡単ですから、同桂と取る一手。
 同桂に55銀と打ったとき65玉には74角という手で詰むのが74金消去の効果です。
 55銀には43玉と引きますがここで目の覚めるような好手順が飛び出します。
 65角と捨て、同角に54銀と突っ込みます!

<9手目:54銀>
門脇「ヰ」54銀

 54同角には55桂の一発。
 同玉と応じるしかありませんが、63銀不成と捌いて92龍の横利きが通りました。
 65角と捨てておかないと63銀には65玉から脱出されます。
 63銀には同金の一手ですが、55歩から43玉と押し戻し、42龍と金を入手。
 同龍に35桂と跳ねるのが決め手。同とに44金まで「ヰ」の字になりました。

<詰上り「ヰ」>
門脇「ヰ」詰上

【手順】74金、54玉、64金、同桂、55銀、43玉、65角、同角、54銀、同玉、
  63銀不成、同金、55歩、43玉、42龍、同龍、35桂、同と、44金まで19手詰


■創棋会の今後の予定
***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
    事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com

★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
 例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
 大阪府大阪市福島区大開1-14-19
   TEL:050-3462-7261
   阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
    参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。 
   blogsokikaitusin@gmail.com
以上