ネット作品展「教材に使える10手台」出題中(解答締切は3/20)

ネット作品展「教材に使える10手台」出題中
(解答締切は3/20)

 2月22日に一斉出題しました。
 初心者向けから上級者向けまで、詰将棋の面白さや楽しさが伝わる作品が揃っています。
 締切まであと10日です。
 1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切 : 3/20(月
◇解答要領 : 解けた作品には作品展の主旨に見合った評価(「良・可・否」の三段階評価)と短評をお願いします。
優秀解答者1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
http://firestorage.jp/download/dddefb791590baf9ebbe51759cdaa1aba3c6302a
パスワード 「kyouzai」です。


打歩詰の作品紹介
 前々回より打歩詰の過去の名作を紹介しています。
 「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されていた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考を参考にさせていただいております。
 今回は佐々木聡さんの作品を取り上げます。
 なぜ佐々木さんなのか?
 一つは取り上げた作品に、発表当時、私自身とても強いインパクトを受けたことです。
 もう一つは詰パラ2月号の編集後記で佐々木さんが「3月のライオン」に出演されていると書かれていたからです! 今から上映が楽しみです。

佐々木聡作(詰パラ1974年1月、看寿賞、『古今中編詰将棋名作選』第138番)
佐々木聡197401

 本作は「めいと」17号(1994年12月)で取り上げられています。
 初手は52角を取りたい。
 52馬とやってみると、33玉に44金、同歩で34歩は打歩詰。
 それでは52飛成としてみましょう。33玉に44金、同歩、34歩、同玉、55飛成と本筋っぽい手が続きます。
 43合なら44龍の一発だし、33玉なら34歩と打てます。
 何か上手い受けがあるのだろうかと考えると、52歩合という中合の好防がありました。

<失敗図 52歩合>
佐々木聡52歩

 52歩合を同馬では33玉とされて打歩詰。
 そこから思い切って34馬と捨てて61角と打ち換えても、再度52歩合とされてしまいます。
 図で56角と打つと45桂合、52馬に33玉と下がられ53龍と突っ込んでも43金と上がられて際どいのですが詰みません。

 正解は初手52飛不成とします。
 そして33玉に44金、同歩、34歩、同玉として56角と打つのが絶妙手!

<図① 7手目 56角>
佐々木聡56角

 52飛不成の効果で33玉と引かれても34歩と打てます。
 56角に45合なら32飛成の両王手まで。
 35玉も32飛成、26玉(46玉は47金まで。このため56角は限定)、25馬、同玉、27飛、26金合、34龍、16玉、17金以下。
 同歩と取るしかありませんが、ここで55飛成とするのが手順の妙。
 タダで取れる55歩をわざわざ56角と捨てて56に移動させ、空いたところに55飛成というのはなんとも不思議な手順です。

<図② 9手目 55飛成>
佐々木聡55飛成

 失敗図とこの図を比べると、玉方は56歩があるので二歩禁のため5筋に歩が打てません。
 そこで何とか打歩詰で逃れようと頭の丸い角を52に中合して頑張ります。
 同馬、33玉となって打歩詰ですが、攻め方には好手段があります。
 34馬と捨てて61角と打ち換え るのです。
 (馬を捨てて生角に変換するのは前回紹介した巨椋鴻之介氏の作品で玉方が打歩詰誘致の受けの妙手として登場)
 今度52角合なら、同角不成と出来ますから、33玉、34歩、42玉、64角まで。
 そこで52桂合とひねって受けます。
 不成で取っては詰まないので同角成とします。
 33玉で打歩詰ですが、35龍と捨てるのが決め手です。
 同飛と取らせて34歩が打てます。同飛に25桂までの詰み。

【作意】52飛不成、33玉、44金、同歩、34歩、同玉、56角(図①)、同歩、
    55飛成(図②)、52角合、同馬、33玉、34馬、同玉、61角52桂合
    同角成、33玉、35龍、同飛、34歩、同飛、25桂まで23手詰

 56角から55飛成という打歩詰打開策が主眼ですが、後半にも角の打ち換え、二度にわたる中合の好防があり、龍捨ての収束まで、見事な作品です。

 なお『看寿賞作品賞』によれば、本作はコンピュータによって余詰が発見されています。
 13手目34馬のところ、53龍、43金上、42角、同香、同馬、34玉、43馬、35玉、44龍、26玉、25馬、同玉、29香以下。
 不完全作ではありますが、素晴らしい手順ですので紹介させていただきました。ご了解ください。

 本作の「取れる歩を取らないことで、二歩禁を利用して玉方に歩以外の合駒を強要する」という手段は、古典にも類例があるとのことで、発表時には「無双」第2番が紹介されています。
 あらためて鑑賞したいと思います。


伊藤宗看作「無双」第2番
無双2番

 16歩と突き出します。14玉にも15歩とします。
 23玉は33香成、13玉(同銀は41角成以下)、14歩、24玉、35銀、同玉、85飛成とし55合なら同龍から45角成以下、36玉も54角成から35龍があります。
 13玉が最善ですがさらに14歩とすれば、22玉や23玉は33香成がありますから、24玉とかわす一手。
 そこで35銀と捨てて85飛成とするのが継続手段。
 36玉は54角成があります。55桂合も同龍、同歩、45角成、24玉、36桂、23玉、33香成、同玉、55馬右以下。
 34玉と引いてギリギリの受けです。
 ここで26桂と捨てるのが巧妙な一手。
 ただちに44馬とすると23玉、25龍に24歩合とされて詰みません。
 26桂、同歩と取らせておけば、25龍に24歩合は二歩禁です。
 26桂に23玉が少し難しいのですが、25龍、24歩合、13歩成、同歩、同香成、同玉、14龍、22玉、34桂、31玉、41角成以下。手順中、14龍や34桂という手が26桂を残すことで生じています。
 また24歩合の処で24金合も、33馬、同玉(同銀は41角成)、24龍、同香、34歩以下となるので、26桂は同歩と取る一手です。
26桂、同歩、25龍で図となります。

<図 9手目 25龍>
無双2番15手目25龍

 香合は同龍から25香。
 金合は取って25歩から13金。
 銀合も取って25歩から13歩成を利かせて24銀と打てば容易です。
 最善は24桂合。
 ここから豪快な手が出ます。
 まず34龍と捨てます。
 22玉には33龍とし、同銀、23歩と叩けば、同玉や31玉には41角成がありますし、11玉も33馬と銀を取り22で清算して13から銀を打てば詰みます。
 34龍には同歩と取るしかありませんが、続いて33馬と捨てます。
 同銀なら41角成があるので同玉と応じますが、25桂が気持ちの良い跳ね出しです。
 以下は一筋から二筋で細かい捌きがあり、23銀と成捨てて41角成を実現させ収束です。

【作意】16歩、14玉、15歩、13玉、14歩、24玉、35銀、同玉、85飛成、34玉、
    26桂、同歩、44馬、23玉、25龍(図)、24桂34龍、同歩、33馬、同玉、
    25桂、22玉、13歩成、同歩、23歩、同銀、13香成、11玉、12歩、同銀、
    同成香、同玉、13歩、11玉、12銀、22玉、23銀成、同玉、41角成、32桂、
    同馬、同玉、33金、31玉、43桂、41玉、51とまで47手詰


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★次回例会
[日時] 2017年4月16(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 次回(6月号)企画展のため作品の一般募集は行いません。
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★偶数月の第三日曜日に例会を開催します。
 6月は18日です。場所は大阪市福島区民センターになります。
 毎回、何か課題作を持ち寄って楽しく過ごせるようにしたいと考えています。
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