詰パラ2月号到着&創棋会の次回課題

詰パラ2月号到着&創棋会の次回課題「ネット作品展教材に使える10手台」

・創棋会の年賀詰人気投票の結果発表、今回はお休みです。

■詰パラ2月号が到着
表紙。北岡さんは通巻192号以来の読者とのこと。
 今から45年前というと1972年です。
 連合赤軍によるあさま山荘事件があった年で、テレビ中継に見入っていたのを思い出しました。
 古い話で失礼しましたが、そのくらい長い間詰将棋を楽しんでこられたのだな、ということを言いたかったのです。
詰将棋学校(12P~)。
 中学校の選題のことばに納得。
 好き嫌いは誰にでもあります、また好みだからといっても評価ポイントは一様ではなく、どこがどのように良いのか価値観は多様です。
 個々の価値観は尊重されるべきというのが私の意見です。もちろんこのような考え方も他者に強要できるものではありませんが。
 そして最後にAIのことが出てきますが、高校はコンピューターにちなんだ話題でも創作に関することで、デパートの選題に関連する話。
 そして短大は同じデパートのことでもゲスト解説を取り上げています。
 つながっているようで、切り口がさまざまなところが面白いですね。
・ 全詰連の頁(20P~)。今年も解答選手権のシーズンがやってきました。
 生身の人間同士で腕試しをしたい方、是非とも申し込みを!藤井新四段に会えるかもしれませんよ!
・ 名局ライブラリー(28P~)。平成23年度(2011年)の出来事が詳述されています。
 まだ6年前のことなのに懐かしく思えるような出来事の数々…。
・ ちえのわ雑文集(30P~)。金少桂さんによる角香問題のちょっとした解説。
 今月は大道棋が目につきます。大道棋教室(18P~)と、おもちゃ箱だより(26P~)。
・ 将棋パズル雑談(39P~)。今回こそ解答しよう!(実は前回も思ったのですが…)
・ サロン(46P~)。記事が一つだけはさびしいですね。
・ 会合案合(47P~)。2月も各地で会合があります。
 創棋会は2月19日(日)です。今回の課題はブログでもお知らせのとおりネット作品展教材に使える10手台です。
 みなさんのご参加、投稿をお待ちしています!
・ 結果稿(54P~)。
 11月号の詰棋校の結果、期末に相応しい高得点が出ているように思います。
 藤井四段昇段記念1と2も華麗な内容でした。藤井さんはテレビにもよく取り上げられています。その活躍にはしばらく目が離せませんね。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回課題は「ネット作品展教材に使える10手台」です。
  ・ タイトル必須 …(  )向け(  )の教材
        初心者向けあぶり出しの教材
           実戦派向けミニ趣向の教材
  ・ 指導要領(自作解説)【必須 …簡単なもので結構です
  ・ 条件『教え易い、分かり易い、覚え易い』
  ・ 投稿先 → blogsokikaitusin@gmail.com
        (いつもの宛先ではありません)
  ・ 投稿締切 2月19日(日)
  ・ 発表 2月20日以降、当ブログで一斉出題し、解答募集の予定

 「教材に使える」という部分、フェアリーの世界でも展開されていますね。
 Web Fairy Paradise(WFP)1月号で「教材に使えるフェアリー作品展」の作品が募集されています。詳細は下記サイトを参照ください。
 フェアリー時々詰将棋 → http://fairypara.blog.fc2.com/
 創棋会の投稿もPRいただき感謝申し上げます。
 ただし創棋会には伝統ルールで投稿をお願いします。

 この企画を思いついたきっかけはいろいろありますが、詰将棋の楽しさ、面白さを伝えられるような作品がもっとあってよいというのは理由の一つです。
 指し将棋を強くなりたいので勉強のために詰将棋を始めるというのは多くの人のパターンだと思います。
 そして詰将棋の入門コースと言えば1・3・5手詰。
 初段になるにはこういうものをたくさん解くのが大切というのはその通りかと思います。
 しかし超短編だけでは詰将棋の面白さや奥の深さに触れることは出来ません。
 将棋の腕が上がれば詰将棋はそっちのけになってしまう恐れもありますし、強くなれなければ将棋から離れてしまう、必然的に詰将棋をやらなくなるということもあるでしょう。
 詰将棋に接したときに「こういう面白い世界があるんだ」という感動を与えられるような作品、そこまでいかなくてもちょっとした気づきの得られる作品、そういうものがあったらいいと思いませんか?
 作家の皆さんにはぜひ教材に使える作品を投稿いただきたいと思いますので、よろしくお願いします!

 今回はちょっと高級な手筋を簡潔に表現した作品を3作紹介させていただきます。
 タイトルをつけるなら、「初級者や中級者向けに詰将棋の奥の深さを味わってもらう教材」というところでしょうか。


若島正作(京都民報1989年10月、『盤上のファンタジア』第11番)
若島正第11番

 実戦形の好形作です。
 実戦なら42馬と金を取って35の角で53の龍を抜かれて顔が青くなるということがあるかもしれません。
 詰将棋では駒を取る手が好手になることはほとんどありません。
 本作でも取れる金を取らずに32馬と入るのが好手です。
 53角と龍を取れば、22銀、12玉、13歩、同桂、21銀まで桂が余って詰みます。
 33や43に合駒をしても同じようにして詰みます。
 何か巧い受けがあるのではないかと考えると、33桂と跳ねる手がありました。

<2手目33桂>
若島33桂
 こうしておけば22銀には12玉と逃げれば打歩詰で詰まないというわけです。
 22銀、12玉に21馬としても23玉で逃げられます。
 ここでスパッと33同龍と切って捨てるのが好手。
 同金に25桂捨てが継続の好手。
 同歩と取られて逃げ道が出来るようですが、22銀と打てば24玉には33馬が用意されています。
 今度も12玉で凌げるかと思ったら、13地点には35角が利いています。
 25桂と捨てたのは35角の利き筋を通すためだったのです。
 13歩、同角に21銀不成で詰みとなります。
 短手数ながら、実戦型から移動合の妙防が出て、思いがけず打歩詰の局面が現れ、捨駒の連続でこれを打開するという作品でした。

【作意】32馬、33桂、同龍、同金、25桂、同歩、22銀、12玉、13歩、同角、
    21銀不成まで11手詰


森長宏明作(詰パラ1990年3月、『詰物語』第 番、『詰パラ傑作選』第86番)
森長宏明

 本作も簡素な佇まいです。
 持駒に金気がないこともあって詰み形が見えません。
 たとえば14香、22玉、42龍などとすると32歩合で打歩詰になってしまいます。
 そこから13香成としても同玉、14歩、12玉で続きません。
 14香、22玉に23歩も33玉でうまくいきません。
 初手は43龍と引いて33の合駒を訊くのが正解。
 33合には14歩、22玉、23歩、12玉、32龍という手があります。この32龍を防ぐには33金合しかありません。
 ここで14歩とすると12玉とされ42龍に32角合が受けの好手で詰みません。
 32角合以外は13歩成から14香とされてしまいます。
 そこで攻め方は14香とします。22玉の一手です。
 そうしておいて42龍とすれば32合には23歩と打てるという読み筋です。
 ところが玉方には巧い受けがありました。
 32金と引く のです。これで23歩は打歩詰です。
 (そういえば前問の若島さんの33桂も移動合でしたね。)
 これで継続手段が無くなったかに見えますが、打開の好手筋があります。
 14香を13に成捨てる のです。

<7手目33桂>
森長13香成
                    ※杏=成香
 攻めの拠点の大事な香を捨てるのはどういう意味があるのでしょう?
 32金と引かれた局面をよく見ると14香がいなければ23歩と打てるのです。
 14香が強すぎるわけです。
 そこで13香成と捨てて同玉に14歩と弱い駒に変えます。
 13香成から14歩のように、盤上の駒を消して打ち直すのが打ち換え の手筋です。
 14歩と打てば、以下は22玉に23歩が打て、12玉に32龍と切って13金までの詰みとなります。
 打歩詰を巡る攻防に、移動合打ち換え の手筋が盛り込まれた好作です。

【作意】43龍、33金、14香、22玉、42龍、32金13香成、同玉、14歩、22玉、
    23歩、12玉、32龍、同飛、13金まで15手詰


上田吉一作(近代将棋1978年11月・塚田賞、『極光21』第60番)
上田吉一第60番

 両側に逃げ道のある形ですが、やはり42からの脱出を防ぎたいところ。
 平凡に33角と打ってみましょう。
 61玉には83角と打っても72歩の移動合で71玉から逃げる手を見せられて続きません。
 しかし83角のところで94角という妙手があります。以下72歩に73桂、71玉、81桂成、同玉に83香と打って詰みます。
 では33角に42歩と突かれるとどうでしょうか?そこで73角としても41玉で詰みません。
 先ほどの変化で学習しましたから、やはり遠くから打ってみましょう。
 24角とします。

<初手 24角>
上田24角

 今度42歩なら73角、41玉に33桂と打てます。先ほどは33に角がいたので打てませんでした。
 33桂に31玉と寄ったとき、24の角を13に成り、22合に32香で詰んでいます。
 13角成とするため、初手は24に打たないといけません。15では詰みません。
 この場所でないと詰まないというところに打つのが限定打です。
 61玉は先ほど調べたように94角で詰むので42に何か合駒をしないといけません。
 42合には73角から62角成があるので、横に利かす飛合が最善です。
 対して攻め方は予定通り73角とします。これも限定打です。
 なぜ限定なのか、少し追っていくとわかります。

<3手目73角>
上田73角

 合駒は利きませんから61玉と寄ります。
 このとき俗ですが62香と打ちます。
 72玉には82角成があります。このために73角は限定だったのです。
 やむなく51玉と戻ります。
 ここで43桂が軽い打診。玉方も同金と取る一手です。
 玉頭の守りを弱くしたので、61香成から52桂成と手筋の攻めを連発します。
 52桂成を同飛と取れば、51角右成と飛び込むのが決め手です。
 43桂~61香成~52桂成~51角右成の連続捨駒は本当に気持ちの良い手です。
 変化も含めて3種類の角の限定打を織り込んだ素晴らしい作品でした。

【作意】24角、42飛、73角、61玉、62香、51玉、43桂、同金、61香成、同玉、
    52桂成、同飛、51角右成、同飛、62桂成まで15手詰

 次回は「意外性」をテーマにした作品を紹介する予定です。


***【次回例会】***************************************************
[日時] 2017年2月19(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] ネット作品展 「教材に使える10手台
  ・ タイトル必須…(  )向け(  )の教材
            初心者向けあぶり出しの教材
               実戦派向けミニ趣向の教材
  ・ 指導要領(自作解説)【必須 …簡単なもので結構です
  ・ 条件『教え易い、分かり易い、覚え易い』
  ・ 投稿先 → blogsokikaitusin@gmail.com
        (いつもの宛先ではありません)
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★4月以降も偶数月に例会を開催します。偶数月の第三日曜日開催。
 4月例会は4月16日(日)です。
 毎回、何か課題作を持ち寄って楽しく過ごせるようにしたいと考えています。
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