創棋会の年賀詰人気投票~結果発表<1回目>

■創棋会の年賀詰人気投票~結果発表<1回目>

 創棋会の年賀詰ネット作品展
  「HAPPY NEW YEAR 2017 FROM SOUKIKAI
 28作の組曲でしたが、一題を除き一桁手数の作品が並んでいたので、お屠蘇気分で楽しんでいただけたのではないかと思います。

 人気投票には、16名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、河童生、金少桂、小池正浩、須藤大輔、迫田大貴、高縄山ろく、
   野曽原直之、中出慶一、中村雅哉、名無し名人、広瀬稔、安田恒雄、山下誠、h160se

 大量の作品にもかかわらず、多数の方に投票いただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。

 それでは今日から出題順に結果発表を行ってまいります。
 一回目は「HAPPY」の5作品です。

№1 「H」 中村 宜幹作
1)「H」

【作意】
 32飛、43玉、33飛成、同玉、43飛、同と、32馬迄7手

【人気投票】
 1位:0票、2位:2票、3位:1票
 総得点 3点、投票総数 3票 (得点は1位:3点、2位:2点、3位:1点で集計)


★組曲のトップは「H」で中村宜幹さん。
 大作「アトランティス」の作家として有名ですが、このところ詰パラ誌上でも好作を発表され、注目の作家の一人です。
 創棋会の課題にも積極的にチャレンジされ、本作の投稿も一番乗りでした。

 逃げ道の無い初形、22馬と取る手も見えていて、しかも持駒は飛車二枚と強力。
 どうやっても詰みそうですが、上部は44馬や45銀が堅く守っており、どこから攻めるか?
 この初形で43歩が邪魔駒と気づくかどうかですが、初手は32飛から入ります。
 同と とは取れないので43玉と応じます。
 みすみす玉を逃がすようですが、33飛成と打ったばかりの飛車を捨てるのが好手。
 33同玉となれば43歩が消えました。
 そこで決め手の43飛です。
 同馬には22馬があるので(この変化もいい感じですね)、同と と取り32馬までです。

作者のことば
 飛1枚消費して43歩の邪魔駒を消去し、そこに飛を捨てるのが狙いです。
 玉方45銀は、作意には関係ありませんが、余詰消しに必要な配置です。

★45銀一枚で、22馬や36飛などいくつかの余詰を防いでいます。

須藤大輔
 42とが辛い。

★金にしたいところですが、3手目42飛成で余詰です。

安田恒雄
 左辺に逃げそうな玉を繋ぎ止める33飛成の感触や良し。

★両王手は気持ちが良いですね。実は3手目33飛成の局面も「H」です。

小池正浩
 飛車の活躍。2枚とも消えて、爽やかな気分になります。

野曽原直之
 4三歩を消し、4三に捨てる。飛車2枚の捨て方が互いに呼応。

★一枚は邪魔駒消去、一枚は退路封鎖。飛車の連続捨ては鮮やかでした。


№2 「A」 平井 康雄作
2)「A」h成桂

【作意】
 24銀、同角、22角成、同成桂、同桂成、同玉、32飛成、13玉、25桂まで9手 
 (※圭=成桂)

【人気投票】
 投票なし

★2局目「A」は同人作家の平井さん。
 昨年は倉敷で開催された全国大会の実行委員長を務められました。本当にお疲れ様でした。

 初形の32成桂が目立ちます。
 金なら不自然さはありません。
 余詰防ぎのためならと金でもよさそうです。
 わざわざ成桂を置いているのはなぜなのか?

安田恒雄
 成桂はいかにも取って欲しいと言っています。

★そうですね。取って活用するための成桂配置なのです。
 どうやって取りに行くかですが、まず24銀と捨てます。
 同角の一手ですが、飛車道を通そうとして22桂成とすると13玉で詰みません。
 大駒を捨てる22角成が正解です。
 成桂と取るしかありませんが、同桂成として成桂を奪うことに成功。
 以下22同玉に32飛成から25桂までの詰みとなります。

須藤大輔
 捨てる順で少考。成桂は惜しい。

作者のことば
 変同の片方に余詰という不具合があります。

★6手目13玉なら、25桂と23成桂の2手段があるのですが、指摘はありませんでした。


№3 「P」 水上 仁作
3)「p」

【作意】
 24飛、13玉、25桂、同桂、22飛成、同馬、24銀打、14玉、26桂まで9手

【人気投票】
 1位:0票、2位:0票、3位:1票
 総得点 1点、投票総数 1票 (得点は1位:3点、2位:2点、3位:1点で集計)

★3局目「P」は詰パラ編集長の水上さん。
 15桂や14銀のような詰将棋的な手が見えますが同香とされると12に逃げ道が出来て詰まない形です。
 12香には働きかけず、平凡ですが24飛と寄ります。これには13玉の一手。
 そこで25桂と捨てて25の穴を塞いでから、22飛成が豪快な決め手。
 同馬と取らせて24銀打、14玉に26桂までの吊し詰。あらかじめ25を塞いでおいた効果がここでわかります。

須藤大輔
 すぐに見えたが、嵌りそうな手順。

★5手目に22銀とすると同銀なら作意同様に詰みますが、同馬とされると同飛成、同銀、24角に23玉で逃れます。

安田恒雄
 6手目の非限定が気になりました。

★6手目は同銀でも同じです。


№4 「P」 吉松 智明作
4)「P」吉松

【作意】
 24桂、同歩、22飛、13玉、23飛成、同玉、13金まで7手

【人気投票】
 1位:1票、2位:0票、3位:1票
 総得点 4点、投票総数 2票 (得点は1位:3点、2位:2点、3位:1点で集計)

★4局目も「P」です。こちらは創棋会事務担当の吉松さん。
 前作に比して13に駒があるのでいささか形が悪い。
 その13の角が一目で邪魔と分かります。なければ13飛の一発です。
 13角消去の手筋としては、22飛、13玉、12飛成という筋も考えられますが、同玉、13金、11玉とされて、21金の守りが強く続きません。
 21金を銀にしてこの筋でまとめる方法もありそうですが、それは初手11飛があって余詰んでしまいます。
 そこで24桂と下工作してから22飛と打ち、13玉に23飛成とこちらに捨てれば13金までの詰みとなります。

安田恒雄
 詰上がりはなんとなく想像できるのに、なぜか詰め辛かったです。余詰消しの35飛の存在のせいでしょうか。

★35飛は置きたくない駒ですが、13玉に23金打からの余詰を防いだもの。

須藤大輔
 3手目は金を打ちたくなる。

★22金、13玉、15飛という筋も35飛が消しています。

小池正浩
 打った駒を後で捨てるのは、何度見ても楽しいものです。角を金に、うまくすり替えています。

★大駒捨てが入って詰将棋になったというところでしょうか。


№5 「Y」 柳田 明作
5)「Y」y

【作意】
 44金、同と、32飛成、同玉、33金、31玉、22馬まで7手

【人気投票】
 投票なし

★5局目「Y」は全詰連会長の柳田さん。ご多忙にもかかわらず出品を快諾いただき感謝申し上げます。
 35銀が上部を押さえていますが、34との守備も強そうです。できればと金に触らずに攻めたいところ。
 そうなると22飛と11馬のバッテリーをどう使うのか?開き王手か両王手か。
 開き王手は51龍に11馬を抜かれないようにしないといけません。
 たとえば12飛成は11龍とされてしまいます。かといって21飛成では42玉で捕まりません。
 24飛成と両王手するのは、42玉とされ、43金~34龍に52玉くらいで続きません。
 23飛成が筋の良さそうな手ですが、同玉、24金、同と、33金、14玉と逃げられてしまいます。
 残るは32飛成ですが、いきなりは同玉で失敗。ここは44金の前工作が必要です。
 44金には同との一手。そこで32飛成とすれば、同玉には33金と出来るというわけです。

作者のことば
 結構余詰筋が厳しくて、3四と、5一竜、などギリギリです。

★初形曲詰で余詰を消すのは、余計な駒を置けないのでなかなか難しい。

須藤大輔
 一瞬、44金と24金は非限定かと錯覚。

★24金とすると同と とは取ってくれず、43玉から逃走されます。

安田恒雄
 3手目23飛成としなければ簡単。

★23飛成も取れば24金から詰むのでやってみたい手ですが、42玉とされると続きません。


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★次回例会
[日時] 2017年2月19(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] ネット作品展 「教材に使える10手台
  ・ タイトル必須 … (  )向け(  )の教材
            初心者向けあぶり出しの教材
              実戦派向けミニ趣向の教材
  ・ 指導要領(自作解説)【必須】…簡単なもので結構です
  ・ 条件『教え易い、分かり易い、覚え易い』
  ・ 投稿先 → blogsokikaitusin@gmail.com
       (いつもの宛先ではありません)
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★4月以降も偶数月に例会を開催します。
 偶数月の第三日曜日開催。
 毎回、何か課題作を持ち寄って楽しく過ごせるようにしたいと考えています。
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