謹賀新年<詰パラ1月号到着&創棋会の次回課題>


 あけましておめでとうございます。
 本年も創棋会とブログ「創棋会通信+α」をよろしくお願いします。

■創棋会の年賀詰~人気投票のお願い~
 年末(12/30)に創棋会の年賀詰組曲
    「HAPPY NEW YEAR 2017 FROM SOUKIKAI」
 を出展させていただきましたが、皆さんご覧になりましたか?

 作意手順は、1/7~9の間に発表する予定です。
 解いた方も解かなかった方も、お気に入りの作品を選んで投票をお願いします。

◇投票送り先:  blogsokikaitusin@gmail.com
◇投票締切:1/21(土)
   この日は創棋会の新年会です。新年会会場での投票も受け付けます。
◇投票要領:
  ・お気に入り」の作品を3つ まで選んでください。
   1位 ○番、2位 ○番、3位 ○番と記載してください。
  ・短評 :長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★図面は次のサイトから取り出すことができます
  http://firestorage.jp/download/4689cb9175e898aa74aa91c5ffdedb544fd8e109
  パスワードは 「nenga」です。

詰パラ1月号が到着
・ 詰将棋学校(12P~)。新年号です。
 担当者の言葉では、大学に注目ですが、一見して高品質の作品が揃っているような雰囲気。
 その他の学校の作品は、一目、中学以外は新年向けかも。そのなかで大院2は注目か。
 例年1月号は解答者も大幅に増えます。
・ 段級位認定(18P~)。鬼面人を驚かすような問題は無さそうに見えますが…。
・ 新春詰将棋(20P~)。勝浦九段の特別出題。振り返れば昨年9月号の高校で驚きの初入選! 
 「解けてうれしい詰将棋」では『勝浦賞』の創設もありました。手練れの芸を見せてもらえるのではないでしょうか。
・ 持駒のある風景(24P~)。独特の味を出している北村さん。色々と一区切りをつけたいとの表明。
 ネットとは違って活字の世界の連載は締め切りのプレッシャーもなかなかのものだったのではないかと拝察。
 最後まで北村ワールドを楽しませていただきたいと思います。
・ おもちゃ箱だより(28P~)。年賀詰に関する記事。
 ネットでは創棋会の年賀組曲が紹介されています。お気に入り投票の際にはよろしくお願いします。
・ ちえのわ雑文集(32P~)。久保さんの「失楽園」は創作ソフトに関する問題提起。
 指将棋とは違った意味で深刻な問題。
 論点はたくさんありそうです。
 たとえば、提示された作品(問題)を解答するゲームという意味では、柿木の登場でその性質がかなり変容したかに見えますが、解答選手権のようにリアルな対決では「人智」の対決の要素から詰キストの高い関心を集めています。
 その一方で作品があっての詰将棋である以上、その作品は誰が産み出すのか。人が創り、人に解答・評価・鑑賞してもらうから、作品が輝くという今の世界、それがソフト創作によって変わっていく可能性をどのように受け止めていくのか。
 今のところ、商業ベースでのソフト開発は行われていないようですが、AIの能力アップのチャレンジテーマに詰将棋が選択されれば、目先の損得は抜きにして取り組まれるのではないかという気もする。そうなれば「eureka」だけの問題ではなさそうです。
・ サロン(47P~)。谷口均さんの二上九段追悼の追悼文。
 先月号の全詰連の頁では柳田さんが、将棋世界1月号の追悼記事では若島さんがそれぞれ作品を紹介されていましたが、詰将棋界の巨人が一人亡くなられたというのをあらためて感じます。
 また細川さんの「易しい中編コーナー新設」へのご意見、詰パラブランドというのはわかる気がします。でも同好の士が集うネット発表でも悪くないのでは、という気もします。解答者全員の短評が載ったりすることもありますからネットの方が自由度は高いと言えます。
・ 会合案合(51P~)。1月も各地で例会開催。たま研も数えると7か所!
 創棋会は1月21日(土)が新年会です。みなさんのご参加お待ちしています!

■創棋会の次回課題
 創棋会の次回課題は「ネット作品展教材に使える10手台」です。
  ・ タイトル必須】…(  )向け(  )の教材
  ・ 指導要領(自作解説)【必須
  ・ 条件『教え易い、分かり易い、覚え易い』
  ・ 投稿先 → blogsokikaitusin@gmail.com
  ・ 投稿締切 2月19日(日)
  ・ 発表 2月20日以降、当ブログで一斉出題し、解答募集の予定

 詰将棋との出会いは人それぞれですが、多くの人に詰将棋の楽しさ、面白さを伝えられるような教材が作れるといいのではないか、そういう想いから、この企画を考えました。

 それでは今回も過去の作品から「教材に使える10手台」の例題を紹介していきたいと思います。
 今回は実戦型です。
 “実戦型は詰将棋のふるさと”というフレーズもあります。
 実戦に表れそうな形から詰将棋ならではの好手が飛び出して気持ちよく詰め上がる。だからマニアだけでなく、初心者から実戦派にも受けるのだと思います。
 今回紹介する作品はいずれも端正な実戦型ですが、攻防の妙手が盛り込まれた好作ぞろいです。
 タイトルをつけるなら、「実戦派向けに詰将棋の醍醐味を味わってもらう教材」というところでしょうか。


柏川悦夫作(将棋評論1951年8月、『駒と人生』第26番、)
柏川
 玉の逃げ道は限られていて、今にも詰みそうな形です。
 初手は、飛車の利きがあるので13銀と打ってみたい局面です。
 同玉なら25桂、12玉、22金、同玉、32飛成まで。
 同桂も22金、同玉、32飛成までです。
 しかし同角とされると、22金は角で取られますし、32飛成としても22金合とされて21龍とできません。24桂としても同角で続きません。
 13銀がだめなら、他の手はもっと続かないように見えますが、巧い手がありました。
 22金と捨ててから13銀とするのです。

<3手目13銀>
柏川_13銀
 わざと香の利きが出来るようにして、13に捨てるのがたまらない味の良さです。
 角・桂・香の何で取っても32飛成まで。
 同玉には25桂と上部を押さえます。
 12玉に32飛成。これには21龍を防いで22金合の一手(飛合は取って32飛まで)。
 これもあっさりと同龍と切り、34桂と打ってきれいな収束です。
 22金から13銀が二手一組の妙手でした。

【作意】 22金、同玉、13銀、同玉、25桂、12玉、32飛成、22金、同龍、同玉、
    34桂、31玉、42金まで13手詰

 柏川悦夫氏は1926年(大正15年)生まれで2005年に逝去されました。
 看寿賞3回、塚田賞9回など多くの実績があり、立体曲詰「二上」や一色詰などが有名。
 『駒と人生』は1963年に全詰連から発行された作品集。同書は1994年に詰将棋研究会から刊行された『詰将棋半世紀』にも収録されています。
 なお「将棋評論」は月刊誌で1947年3月から1952年12月まで65号発行されたそうです。


松本勝秋作(詰パラ1966年9月、『古今短編詰将棋名作選』第127番)
松本勝秋
 持駒は揃っているし41龍という強力な攻め駒もあります。しかし33と13に逃げ道があるので注意して攻めないといけません。
 逃げ道に先着する33銀が好手。同桂には31角、13玉には15飛があるので、同玉と取る一手です。
 そこで32飛では、24玉、34飛成、15玉と上部脱出されてしまいます。
 ここは15角が気持ちの良い一手です。

<3手目15角>
松本_15角
 同香と取らせておけば、32飛、24玉、34飛成に、13玉とするしかなく、14銀から簡単な詰み。
 22玉とかわせば、さらに33銀の追撃です。
 同桂なら32飛から11龍があるので、13玉と逃げます。
 ここで24角と活用するのが好手。
 同歩と取らせて出来た空間に23飛と捨てるのが継続の手段。
 以下21龍から45桂までの詰みとなります。
 33銀から15角の好手筋、打った角を二段活用する24角と気持ちの良い手が次々と出てきます。
 詰将棋らしい好手満載で、この年の表紙コンクールで1位となった佳作です。

【作意】 33銀、同玉、15角、22玉、33銀、13玉、24角、同歩、23飛、同玉、
    21龍、33玉、45桂、まで13手詰

 松本勝秋氏については、残念ながら詳細を存じ上げませんが、若島正さんの『盤上のパラダイス』には松本氏と若島少年との文通が始まり、同氏の誘いで若島さんが詰パラの購読を開始したとあります。いい話ですね。この話は『棋士という人生』(新潮文庫)にも掲載されています。


藤井国夫作(詰パラ1981.5、『双曲線』第90番)
藤井国夫
 一筋の香車こそありませんが、これも自然な好形。
 金気がないので詰め上がりがちょっと見えません。
 34桂とすると、12玉、13歩、同桂、24桂、同歩、13桂成、同玉、31馬と手は続きますが、23から34へと逃げ出されます。
 ここは33銀成と捨てるのが好手です。
 同桂ならそこで34桂が好手順で、12玉、24桂、同歩、13歩、21玉、33桂生と桂を入手して11玉に23桂までです。
 途中24桂や13歩に11玉は33馬があります。33銀捨で桂を質駒にしておいた効果です。
 そこで33銀成を取らずに12玉とします。
 すぐに13歩と叩くのは11玉で続かないので24桂と下工作です。
 同歩と取れば13歩に11玉は23桂までですし、13同桂も同桂成から31馬の筋があります(初手33銀不成では、この変化で23玉とされてしまいます)。
 24桂には11玉とギリギリのところで打歩詰にしてこらえます。
 ここから22成銀と捨て、同玉に34桂と、成銀を桂に打ち替えます。
 この局面で33馬が打開の好手です。
 同桂と取らせることで12歩と打つことが出来ます。
 21玉には33桂生と桂を取り、31玉に奪った桂を43に打って、不思議な詰上り!
 なんと四桂詰になりました。

<詰上り>
藤井_詰め上がり
 自然な棋形から33銀成や33馬の好手を配して最後はあっと驚く四桂詰。
 本作は『詰パラ傑作選』(毎日コミュニケーションズ、1993年)にも収録されています。

【作意】 33銀成、12玉、24桂、11玉、22成銀、同玉、34桂、11玉、33馬、同桂、
    12歩、21玉、33桂不成、31玉、43桂、まで15手詰

 藤井国夫氏は1934年(昭和9年)生まれの大ベテランで同人作家。
 詰将棋だけでなく必至作家としても功績を残されています。
 『双曲線』は2006年に全詰連から発行された藤井氏の作品集で、必至と詰将棋がそれぞれ百題収録されています。


若島正作(京都民報1992.9、『盤上のファンタジア』第47番)
若島正№47
 51馬が良く利いているので上部脱出はなさそうな形です。
 31角、同玉、41飛、22玉、32金と筋良く攻めると13玉で息切れ。
 大駒は温存して32金と打ってみましょう。
 32金に12玉は、13歩、同玉、15飛、14合、31角から詰みますので、32同玉と応じます。
 52飛と離して打つと43玉なので、42飛と直に打ちます。これは33玉の一手。
 そこで45飛成と開き王手で攻めます。
 22玉と逃げれば31角の好手があって駒余りの詰み。
 おかしい…何かうまい受けがあるのか?
 そうです。42に捨合する手がありました。42同龍なら34玉から上部脱出です。
 でも34歩と押さえて22玉に31角と打つ手があります。同玉でも12玉でも42龍までです。
 ということで正解は31角を取れる駒、42銀合です。

<6手目42銀>>
若島_42銀
 これは同馬とするしかありません。
 しかし強力な銀を手に入れたので、31角から13歩と打ち、同桂と取らせて21銀と捨てます。
 続いて42馬を32に捨て、45龍が42に入って終局。
 後半は流れるような手順できれいに収束しました。
 きれいな実戦型から突然現れる銀合。これだけでも十分意外性のある一局ではないでしょうか。

【作意】 32金、同玉、42飛、33玉、45飛成、42銀、同馬、22玉、31角、12玉、
    13歩、同桂、21銀、同玉、32馬、同玉、42龍、21玉、22角成まで19手詰


 次回は趣向っぽい作品を取り上げる予定です。

***【2017年の予定】********************************************
★新年会
 日時:1月21日(土)、18時開始
    昼間の例会はありません。 
 場所:海心丸 福島駅前店 TEL:050-5799-5113
    〒553-0003 大阪府大阪市福島区福島7-6-23 日の出ビル2F
     JR環状線 福島駅 徒歩1分
     JR東西線 新福島駅 徒歩5分
     阪神線 福島駅 徒歩5分
 会費:3,000円(学生・女性は1,000円
  昨年に続いて、感謝会費です。
 初めての方も大歓迎です。

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★次回例会
[日時] 2017年2月19(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] ネット作品展 「教材に使える10手台
タイトル必須】…(  )向け(  )の教材
指導要領(自作解説)【必須
・条件『教え易い、分かり易い、覚え易い』
・投稿先 → blogsokikaitusin@gmail.com
   (いつもの宛先ではありません)

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★4月以降も偶数月に例会を開催します。
偶数月の第三日曜日開催。
毎回、何か課題作を持ち寄って楽しく過ごせるようにしたいと考えています。

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 必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
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                                             以上
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