詰パラ11月号到着&創棋会の次回課題(29の桂が跳ねる17手詰)

【詰パラ11月号が到着、創棋会の次回課題は「29の桂が跳ねる17手詰」です】
 久方ぶりの更新になってしまいました。
 といっても10日ほど空いただけなのですが、9月中旬からほぼ一ヶ月、毎日のように「すらすら解ける20手台」の結果発表をやっていたので、長い空白のように感じています。

 この一ヶ月くらい、棋士のソフト使用に関する話題がネット上で頻出。
 将棋ファンの一人としては、一日も早い納得性の高い決着を望むものです(と無難に書いておきます)。

■詰パラ11月号が到着
 今月も無事月末に到着。
・詰棋校(11P~)。今月は担当の言葉に目が向きました。「期末で実力テストです」というフレーズはなかったですね。
<小学校>ネットでの情報共有の話題。発表の場が広がったり、交流の形が多様になるのは結構なこと。
  ついていけなくなる部分もありますが、旧来のものが無くなるわけでもないので、パターンが増えるのは嬉しい。
<中学校>作家なら自作が活字になるのを歓びと感じるように、解答者も全題正解者欄や短評に名前が出るのを楽しみにしていると、私も思っていました。
 しかし、長い短評は載らないだろうなと思いつつ、作品の鑑賞結果は文字にして届けたい、それが担当者止まりでもよいという割り切りで、書くことはあります。
 誌上に載らない短評が作家に届くことは担当者の好意に依存しているので、そのあたりは難しいところですね。
<高校>限られたスペースのなかに、担当者の書きたいことも、これはという短評も盛り込みつつ、最後に何かを捨てないといけないのは、頭の痛い作業です。
<短大>不詰や改作。気にする必要はないとは言いませんが、それらはあくまでも作者の責任。
 担当者は全能ではありません。選題と解説で楽しませていただければ、それが何よりです。
<大学>返送は決断の必要な作業。大学クラスともなればさぞ高度な狙いを持ったものが投稿されているものと思います。
 悩むのが当然ですよね。
<大学院>ここでも短評のことが書かれています。
 大学院クラスになると解答数は少ないかもしれませんが、短評も長くなるので、大変ですね。
・藤井聡太昇段記念(18P~)。一挙に二つの作品展が開催されました。
 中学生棋士の誕生ということだけでなく、解答選手権連覇の実績が作家の心を動かしたものと思います。
・大道棋教室(21P~)。8年半ぶりの再開とのこと。昔は詰棋校の最後の頁(大学と大学院の下に3題)でしたね。
 管理人が詰将棋に魅かれたのは香歩問題の合駒の妙でした。
 今月の作品には、どんな妙防が秘められているのでしょうか。
・全詰連の頁(29P~)。詰将棋インストラクター制度が創設されます。
 解答選手権の初級戦は詰将棋のすそ野を広げるうえで大事なイベント。
 そういうところに力を貸していただける方が増えるのはとても心強いことです。
・ちえのわ雑文集(30P~)。小林尚樹さんの「会合のすゝめ」(「○○のすゝめ」が続きましたね)。
 初めての 場所というのは、迷う可能性大です。私も経験あります。自戒を込めて「下調べのすゝめ」です。
 一気に会合を制覇するのは大変ですから旅行を兼ねてというのはいいアイデアですね。
 大阪に足を伸ばす計画がある方は、偶数月の第三日曜日の前後にスケジュールを入れて創棋会にご参加ください。「創棋会参加のすゝめ」でした。
・将棋パズル(47P~)。やってみると面白そうです。
・読者サロン(51P~)。創棋会ネット作品展の結果をお知らせしました。
 三輪さんの易しい中編コーナーを設けてほしいとの投稿も出ています。実現はどうか?
 平成27年度『勝浦賞』発表。いずれも好作。「解けてうれしい詰将棋」の発行など「将棋を孫に伝える会」の地道な活動には敬意を表します。
・会合案合(55P~)。今月も各地で会合が開催されます。
・編集室(104P~)。「聖の青春」が上映間近とのこと。
 「聖の青春」は何度も読み返したものです。
 先日、たまたまテレビのチャンネルをNHKにしたら「村山聖」の番組をやっていました。ゲストの黒川博行氏(直木賞作家、私はこの人の作品も好きです)が「無頼」という言葉を使っていました。
 「棋士という人生」というアンソロジーが新潮文庫から最近出版されましたが(編者は「聖の青春」の著者の大崎善生氏)、この本の中でも「わが友、森信雄」「『将棋世界』編集部日記」という二編のエッセーで村山さんのことが書かれています。
 村山さんは、創棋会にもひょっこり顔を出されたことがあったそうです。
 私は残念ながらそういう機会はなかったのですが、なぜか村山さんの記事は懐かしく感じられます。
 久方ぶりに映画館に足を運んでみようかと思いました。


 さて先日の「例会報告10/16」でもお伝えしましたが、創棋会の次回課題は「29の桂が跳ねる17手詰」。
 29は平成29年、干支は「酉」→とり→鶏→桂、17は2017の下二ケタ
 「新年に大きく躍進する⇒干支が空を翔ぶ⇒桂が跳ねる」
 ということで来年にちなんだ作品を募集しようという意図です。
 12月例会で選題の予定です。

 またネット作品展「創棋会員による年賀詰」については、創棋会の常連会員はもとより、これまで作品集に参加された方などに1文字ずつお願いして、連作の年賀詰をネットで見ていただこうと考えています。
 このブログを見ているあなたのところにも、近々投稿依頼のメールが届くかもしれませんよ!そのときは快く引き受けてくださいね。

 それでは例によって課題作の例題を過去の作品から紹介していきましょう。
 「29の桂が跳ねる」と言えば、多くの作家が連想するのは、49以遠の飛(龍)で19玉を狙う筋ではないでしょうか。

 今回はそれを3作紹介します。
 川崎弘作(詰パラ1970年12月、『北斗』47番)
川崎弘作詰パラ197012

 初形はきれいな市松模様。
 いきなり19金から37桂では28~17という逃走ルートがあります。
 そのルートを塞ぐ17飛が好手。
 同馬と取らせて、19金から37桂とすれば、49香成と飛を取るのも、28玉と逃げるのも29金まで。
 ちょっとひねって39金(飛)合としても、29金と打てば、同金(飛)、同飛、18玉、19金(飛)までの詰みです。
 手段がないように見えますが39馬とする移動捨合の妙手がありました。
 今度は29金としても同馬、同飛、18玉で、持駒角歩では詰みません。
 やむなく同飛として28玉となったとき、逃路に先着する17角の好手がありました。
 同玉に18歩と叩けば、同玉と応じるしかなく、19飛と決め手が出て収束です。
 本作では、収束26玉には25金までの変化を用意するのが37に桂が跳ねた効果。

 川崎さんは1924年(大正13年)の生まれ。2008年(平成20年)に逝去されました。
 いわゆる「不利感」のある作品がお家芸ですが、それ以上に大道棋や手筋、合駒などの研究においてさまざまな論考を発表されています。また規約論議の論点整理でも足跡を残されています。
 『北斗』は川崎さんの作品集で、そういった論文が紙数の半分以上を占めるというユニークなもので、1986年に将棋天国社から発行されました。

【作意】17飛、同馬、19金、同玉、37桂、39馬、同飛、28玉、17角、同玉、
  18歩、同玉、19飛、同玉、29金まで15手詰

 次の作品は管理人の作品。
 詰パラ1975年9月号
管理人作詰パラ197509

 一見して邪魔な39銀を消去して、19に呼び戻すのが第一感。
 39銀に18玉は19銀の好手があり(27銀でも詰むのですが…)、同桂成なら48飛、28合、同飛として早い。
 28同玉には狙いの19金。同桂成なら、48飛、27玉、38金、36玉、46飛、同玉、47金、55玉、65金まで、ニ枚角の効きで詰む。
 19同玉となったところで、待望の37桂
 どう応じても29金があるが、逃路を開ける39桂成とする移動捨合の好手がありました。
 同飛には18玉としますが、19飛から、39桂を据えて16飛と連続して飛を押し売りして金打ちまでの詰みとなります。
 桂が37ではなく17に跳ねると収束で飛車の効きがなくなり詰まなくなります。

【作意】28銀、同玉、19金、同玉、37桂、39桂成、同飛、18玉、19飛、27玉、
   39桂、26玉、16飛、同玉、27金まで15手詰


藤井孝一作(詰パラ1971年5月、『あさぎり』第39番)
藤井孝一作詰パラ197105

 19歩と叩きたい形だが、その前に39金の邪魔駒を消しておく必要があります。
 28金と捨てれば、同玉には38馬の好手!
 やむなく同と としたところで、27銀が気持ちの良い捌き。
 これも同と とする一手で、待望の19歩。
 同玉と取らせてお待ちかね、37桂です。
 これには28~17の遁走を図りますが、29飛から18歩と追撃。
 これを同玉なら19飛できれいな詰み。発表時はこの変化に落ちた方が続出したそうです。
 正解は26玉とかわす手。これには25馬から38金が好手で47馬まで気持ちよく詰みます。
 本局では37に跳ねておかないと、収束の25馬ができないという仕組みです。

 藤井孝一氏は1931年(昭和6年)生まれ。同人作家として活躍されていましたが、1990年(平成2年)に逝去されました。
 なお『あさぎり』は1973年に発刊された創棋会の第一作品集で21人が登場。

【作意】28金、同と、27銀、同と、19歩、同玉、37桂、28玉、29飛、17玉、
   18歩、26玉、25馬、37玉、38金、同玉、47馬まで17手詰

 次回は17に桂が跳ねる作品を紹介します。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年12月18(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「29の桂が跳ねる17手詰」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。

***【来年の予定】*****************************************************
新年会
 1月21日(土) 開催。
 (昼間の例会はありません。)
 詳細は詰パラ12月号に掲載の予定。ブログでも案内します。

★2月以降は偶数月に例会を開催します。
 偶数月の第三日曜日開催。
 毎月、何か課題作を持ち寄って楽しく過ごせるようにしたいと考えています。
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以上
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