【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<3回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<3回目>

3回目の結果発表です。
今回も2作品を紹介させていただきます。

その前に、前回発表の修正連絡です。
金少桂さんの作品について、短評の修正です。下記内容に変更となります。
確認不足で失礼しました。

奥鳥羽生
 4手目以外は玉の上下運動(途中の25も上)というリズム感。


それでは結果発表です。
最初の作品は、出題4作目。ベテラン山本勝士さんの作品です。
山本さんの初入選は「四百人一局集」によると1962年10月将棋世界とのこと。
作品の投稿はペーパーで頂戴しました。

④山本勝士作
④_2 山本勝士_23玉

【作意】
12角成、同玉、13角成、同玉、25桂、㋑22玉、33と、㋺11玉、23桂、21玉
13桂不成、12玉、11桂成、同玉、21桂成、同玉、Ⓐ23香、12玉、22香成、13玉、23とまで21手詰

㋑ 12玉は14香、21玉、33桂打、22玉、13桂成、31玉、41桂成以下
㋺ 31玉は43桂、21玉、23香以下
Ⓐ 24香でも詰む。(キズ)。

【正解】
正解:6手目→22玉
手数→21手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.93、A:2、B:9、C:3、誤解:1、無解:1、無評価:1

★本作も前2作と同様、手を出してみようと思わせる簡素な初形です。
 34から上部脱出されそうなので、12角成は絶対の一手。
 12同玉の局面で、24桂や14香としても23から上に逃げられるので、13角成と捨てて25桂と打ち直し、上部脱出を防ぐしかありません。
 25桂に対して23玉は33とから13桂成という気持ちの良い手があります。
 と金から遠ざかろうと、12に逃げたくなりますが、変化㋑のように14香と打たれる手があって早く詰みます。
 危ないようでも22玉が最善。当然33と と追撃します。
 21玉は23香、31玉も43桂から23香があるので、11玉とかわします。
 そこから23桂打~13桂不成と追い、続いて11桂成~21桂成と連続捨てがうまい手作りでした。
 25桂が二段活用されるのはいい感じです。
 持駒に金気がないので、ちょっと詰めにくい味があったかもしれませんが、角二枚を捨てる導入から、桂を上手く捌いての収束に持ち込むあたり、ベテランの巧さを見せてくれました。

河童生
 6手目は22王。勿論、12王の変化も読みましたよ。

濱田博
 6手目より8手目の方が間違いやすそう。

★「キーとなる一手」を6手目にしたのは管理人の独断。
 このあたり、変化読みが少し煩わしかったかもしれません。

有吉弘敏
 既成手筋ですね。

鳥本敦史
 変化手順?と思わせるような手順。 

名無し名人
 前半は派手だが後半緩んだ感じ。

nono_y
 連続角捨ての序に気付けばあとは手なりですらすら進むが、あまりに型通り

★前半の派手さだけでなく、後半の捌きのすらすら感も味わっていただければ…。

久保紀貴
 序は落ち着いて考えてみるとこれ以外上部脱出を防げない。
 あとは細かい変化さえ読めれば、類型的な収束。

★細かい変化読みが「すらすら感」を若干損なったのかもしれませんね。

三輪勝昭
 6手目の変化12玉の14香、21玉、33桂打~41桂と銀を取る変化で考えた。
 最後、24香だと23の中合は無駄合?僕は有効合だと思う。収束スッキリしない。
 13桂成、同玉、14香の収束を期待したのだが。

★14香までの収束は6手目23玉の変化で出てきますが、味がいいですね。

中村雅哉
 17手目24香と打てば12玉に複数の詰め方があり、厳密には余詰と思う。

★24香、12玉には、23香成・23と・22香成・22と などいくつか詰め方があります。
 管理人はキズと判断しましたが、中村さんのご意見もごもっともです。
 三輪さんのご意見のように、「収束スッキリしない」と言われれば、その通り…。

則内誠一郎
 課題に忠実なので収束を大目に見る。

★という意見もありますので、大目に見させていただくこととします。

奥鳥羽生
 大駒を早々に使い切る。

中出慶一
 いきなり連続角捨てはびっくりで、これが本作の好手。
 5手目の桂打ちで、玉の行動範囲を3×3の枠内に制限して仕留める構図ですね。 

★これしかないのですが、12角成~13角成の連続捨ては気持ちの良い手段。

野曽原直之
 桂の連続成捨てが気持ち良い。

★打った桂が2枚とも消えるのは爽快ですね。

金少桂
 6,8手目の変化読みに一苦労。
 強引な角2枚成捨てと、桂2枚の軽快な捌き捨ての対比が印象的。すらすら度60点。

★評点は惜しくも2点超えならずでしたが、二枚角の連続捨てと二枚桂の捌きが印象的な作品でした。


続いて、結果発表の5作目は、北海道の北村憲一さんです。
北村さんは同人作家ですが、詰パラでは「持駒のある風景」で健筆をふるっておられます。
それ以外にも全詰連の副会長を務められるなど、創作だけでなく幅広くご活躍。
北村さんもペーパーで投稿いただきました。

⑤北村憲一作
⑤_2 北村憲一作

【作意】
14銀、同玉、15銀、23玉、14銀打、同香、同銀、同玉、15香、23玉
14銀、12玉、13銀成、同馬、同香成、同玉、11飛成、12飛合、31角、23玉
12龍、同玉、13飛、21玉、23飛成、11玉、22角成まで27手詰

【正解】
正解:18手目→12飛合
手数→27手詰

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.44、A:0、B:7、C:9、誤解:0、無解:1、無評価:0

★食欲をそそる初形です。
 上部は歩が押さえ、下段には飛車が控え、持駒も銀4枚。
 どうやっても詰みそうな感じです。
 14銀から捨てていくしかないのですが、11香と22馬がよく利いていて、そう簡単には詰みません。
 しかし豊富な持駒に物を言わせて、14から強引に銀を打ち込んで、香を入手。
 次には15から香を打ち、14銀から13銀成として、今度は角を入手。
 そこでようやく巨砲を動かして11飛成とすれば、12飛合が常道の受け。
 以下、31角から12龍と合駒の飛を奪っての収束となりました。

金少桂
 実戦的な駒交換のごり押しだけど、どことなく趣向風味を感じる。すらすら度70点。

中出慶一
 前半の1四へ銀を3回打ち込むのが趣向気味を感じさせて良い味です。
 大駒2枚での収束が今一歩で残念ですね。

★打って打ってまた打って、テンポよく手が進むところに趣向的な味わいがあります。

nono_y
 この収束の間延びは印象が良くない。持駒銀4趣向なので滑り込みBだが。

★持駒趣向はセールスポイントの一つです。

河童生
 持駒趣向で、その4銀がすべて消える。最後の飛合はオマケの好防。

★大駒合が出て詰将棋らしくなりました。

奥鳥羽生
 銀4枚を使い切り飛の王手を作る。

★銀4枚、残さず使い切ってしまうのは良いところ。

有吉弘敏:
 捨駒が少なく、駒取りも避けたい。

★捨駒の好手があれば印象も随分変わったでしょうね。

野曽原直之
 銀を使って香、馬を取って詰ます。

鳥本敦史
 露骨に攻めてほぼ一本道。 

★駒を取る手がやや多かった…。

三輪勝昭
 手順に全く面白いとこがない上に、収束が決まらない。

中村雅哉
 確かに易しい。やや収束が重い感じ。

★収束に捨駒が入ると解後感がグッと上がるのですが。

則内誠一郎
 持駒に好感を持つけれど手順が弱い。

山下誠
 持駒趣向だが、銀の使い方が単調で興趣が湧かない。

★打って捌くとか、不成で動かすとか、頭からだけでなく下からも攻めるとか、もう少し銀の使い方にバリエーションがあればよかったでしょうね。

濱田博
 配置に工夫がほしい。

★本図に至るまで、持駒を変えたり、32歩を置いたりと、着手限定には気を配られたとのこと。

久保紀貴
 確かにスラスラなんだけど、詰将棋というより実戦の感覚。

山本勝士
 実戦的並べ詰めで追ってるだけ。

★詰将棋において「実戦型」と「実戦的」というフレーズには大きな違いがあります。

名無し名人
 作者お得意のゆる詰。もはや伝統芸能の域。

★残念ながら評点は伸びませんでしたが、作者らしさは出ていたと思います。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
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以上
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