ネット作品展の解答締切は9月20日です。

<<ネット作品展の解答締切は9月20日です>>

■「すらすら解ける20手台」出題中
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」、8月24日に投稿された20作を一斉出題しました。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っています。
解けた方は、1問でも結構ですから、解答をお願いします。
20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。

◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
解答締切:9/20(火)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。


■次回課題作
12月号掲載予定の作品展の課題です。
「合のつく手筋、3通り以上」 (移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)

それでは今回も「合のつく手筋」を含む過去の名作を紹介していきます。
今回は看寿賞受賞作を紹介します。

まず短編で合駒の妙技を見せた作。
柳原 夕士作(将棋ジャーナル1986年1月、看寿賞)
柳原

初手は13角成と開き王手。
23飛に紐をつけ、37飛成や36合なら25金打までの詰みを見ています。
玉方は45の逃路をつくるため、 36金と移動中合 の妙手で応じます。

<図:36金>
柳原36金

これを取っては同飛成で詰みませんが、35金としても同金、同馬、23玉と飛を取られてしまい、続きません。
(2手目35金寄なら、同馬、23玉、34馬として持駒が金二枚なので詰みますが)
そこで26桂の軽手。同角なら24馬、45玉、46金、同金、34馬まで。
45玉とかわせば25飛成の追撃。56玉なら13馬の利きで57金があります。
玉方は再度受けの妙手、35金引の移動捨合を出します。
35に何を合しても36龍と取られてしまうので、取られる金を引いておこうという手ですが、只捨ての場所にスッと引くのはうまいですね。
以下は36龍と捨て、46金捨で穴を塞いで、23馬までの締まった詰め上がりです。

『看寿賞作品集』でも「…同じ金に2度の離れ業を演じさせ、しかも最後まで金を取ることなく11手という短い手数にまとめた作者の構成力は高く評価される…」と書かれています。

柳原夕士氏は柳原裕司氏のペンネーム。柳原さんはこの年から詰パラの編集長に就任されています。
また1986年という年は、6月に「ミクロコスモス」が発表された記憶すべき年もあります。
将棋ジャーナルは、日本アマチュア将棋連盟の機関誌として1977年8月に創刊され、1993年に休刊。アマプロ対決の雰囲気を濃厚に感じさせるユニークな誌面づくりが印象に残っています。

作意:13角成、36金(図)、26桂、45玉、25飛成、35金、36龍、同金、46金、同金、23馬まで11手詰


続いては大駒の派手な立ち回りをご覧ください。
富樫昌利作(詰パラ1990年10月、看寿賞)
富樫昌利

77角の守りが強く、手をつけにくいようだが、35銀から24銀と捨てると視界が開けてきます。
24玉となったところで角の利きに当てて68角と打ちます。
古図式などでよく出てくる遠打ですが、迫力のある一手です。
同角と取ってくれれば36桂、33玉、44金で詰みます。
57や46に中合しても、やはり36桂から77の角を取る手があるので詰みます。
受けがないようですが、46飛合と言う絶妙の一手がありました。

<図:46飛合>
富樫昌利_46飛

今度は、36桂、33玉、77角、43玉、61角、52合と進めても、飛車のタテ利きがあり44金と出ることが出来ません。
そこで攻め方は同角と取り、33玉に24角と捨てます。
43玉には42角成から32飛があるので24同玉の一手です。
今度は44飛と角の利きに強烈な一打を放ちます。

<図:44飛>
富樫昌利_44飛

同角は質駒になるので36桂から詰みます。
34合の一手ですが、36桂から25桂という手があるので斜めに利く駒しかありません。
金銀は同飛と取って35から打てば、33玉に34金までなので、正解は角合。
これも同飛と取って、42角と打ちます。
25に利かす桂合が最後の抵抗ですが、36桂から25桂とすれば同桂と応じるしかなく24角成までの詰みとなります。

邪魔駒消去の導入から、68角の遠打、46飛の中合、44飛の限定打、角合、桂合、最後は合駒を動かすという、見ごたえのある攻防の応酬が詰め込まれた素晴らしい作品でした。

富樫さんは本作が詰パラ初入選で看寿賞を受賞されたそうです。400人一局集によれば活動休止中とのことですが、復活してほしいものです。

作意:35銀、33玉、24銀、同玉、68角46飛合、同角、33玉、24角、同玉
44飛34角合、同飛、同桂、42角、33桂合、36桂、13玉、25桂、同桂、24角成まで21手詰


最後の作品は「時間差中合」です。
中村雅哉作(詰パラ2013年6月、看寿賞)
中村雅哉_パラ201306

一見して開き王手。
13から79のラインに角を動かすのは55玉からの脱出が見えているので、37から19に引くしかなさそうだが、正解はどこに引く手だろう?
まず37角を考えてみよう。
37角に35玉と逃げれば44銀が好手。同桂と取らせて25金と捨てれば、28龍と回ることが出来るので簡単に詰む。
しかし玉方にはうまい受けがありました。37角には47に桂(銀)の中合をするのです。
37角、47桂合、同龍、35玉、44銀、24玉となると、37角が邪魔して、龍が2筋に転回できないのです。
だからといって、初手28角は、35玉、44銀、24玉となったとき28龍と出来ないので詰みません。
正解は19角と遠くに引く手です。
これなら35玉には44銀、同桂(24玉は28龍以下)と取らせて、もう一度46角、45玉に37角と出来ます。
この局面で47に中合するのは46銀までなので、35玉とするしかなく、25金、同玉、28龍以下詰みます。
しかし、19角にも47銀という中合の妙防がありました。

<図:47銀>
中村雅哉_パラ201306_47銀

37角に47中合は龍の横利きを消す意味がわかりやすかったのですが、19角と引いても47銀中合というのはどういう意味なのでしょうか。
2手目35玉には44銀、同桂、46角、45玉、37角、35玉、25金、同玉、28龍という詰み筋があるのですが、それをあらかじめ防ぐために47銀と中合をするのです。
37角と引いた時には中合が出来ず、中合のタイミングはこの瞬間しかありません。
看寿賞選考で出た「時間差中合」という言葉がピッタリで、先回りの受けの妙手です。
なお47の合駒は、香は品切れ、桂だと同龍、35玉、44銀、同桂、45龍、24玉、25金、23玉、34龍、12玉、24桂以下駒余りとなります。
銀合という高価な駒を出現させたのも高評価の一因でした。
47銀合、同龍となると37角の筋では詰まないので、作意は銀捨てで54の逃路を塞いで、57角と左に引き龍を捨てて気持ちの良い収束。

本作は中村さんが米国への駐在中に完成したというメイドインアメリカの佳作でした。

作意:19角47銀合、同龍、35玉、44銀、同桂、46角、45玉、54銀、同香
57角、55玉、45龍、同玉、46銀まで15手詰

それでは、課題作「合のつく手筋、3通り以上」への投稿、お待ちしています。


***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
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以上
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