詰パラ7月号到着
<詰パラ7月号到着>
今月はオリンピックが開催されるというのに、相変わらずコロナ情勢はすっきりしません。
9月に予定されている全国大会は、何とか無事開催されることを祈ります。
■花
梅雨明けが待たれる今日この頃。
豪雨被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

■詰パラ7月号
・表紙は宮田敦史さん。いつの間にか入選も30回を超え、解答に加え創作でも大活躍。
本作の31手案も一度見たいものです。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:なかなかの顔ぶれが揃ったように思うのは私だけ?
中学校:好作で在庫が溢れそうとのこと。中学校からしばらく目が離せない?
高校:今月から小林尚樹さんの担当。選題や解説が楽しみですね!
短大:指将棋の強そうなメンバーが揃いましたね。
ただ社団戦、今年も従来のような開催は残念ながら難しそうですね。
大学:個展は珍しいです。無仕掛けや無防備、持駒も沢山と、腰の引けそうな条件ですが、合駒が限られているので、考えやすい面があるかもしれませんよ。
大院:「田舎の夏を感じさせる作品」って、どういうものでしょうね?
・谷川浩司の光速流双玉ルーム(18P~)。素晴らしいコーナーの開始! 続きが楽しみです。
・詰備会作品展(19P~)。5月の会合もオンライン開催。次回こそ実開催との思い、皆さんも共通だと思います。
・看寿賞(20P~)。短編の市島さんは初受賞。中編は本格復帰が待たれる宮原さん。長編は山路さんと岡村さんの2作が受賞。皆さんおめでとうございます!
惜しくも届かなかった作品も力作揃い。今回はネット発表で2次投票に残った作品の詰手順も紹介されました(100P)。
・持駒のある風景(42P~)。お題は「大矢数」。50年前の井島寛さんの話から始まって、河内勲さんによる「大矢数」100番の補正版完成まで。情熱がないと出来ないことですね。
・おもちゃ箱だより(44P~)。「1手詰の統計情報」。開き王手や両王手が意外と少ないように感じました。
・ちえのわ雑文集(46P~)。馬屋原剛さんによる「ランダム詰将棋発刊」。1・3・5手とはいえ初心者啓発用の内容にとどまらない面白さを備えた一冊。
私は付録の「詰将棋用語集」につられてネット購入した(笑)のですが、本体も楽しめました。
・詰将棋の眺め方(48P~)。有吉弘敏さんによる『山田康平氏「理」の世界』。
こうやって13題がならぶと論理性の強いテーマが明快に表現されたものばかりということを強く感じました。
・全国大会の案内(56P~)。9月19日に福岡で開催。「今年こそは」の想いが詰まった案内です。
会場は博多から至近の便利なところです。多数のご参加を!
・会合案内(58P~)。5月の開催は詰工房と香龍会、7月予定も同じく。また8月は九州Gとたま研が開催予定。
・結果稿(59P~)。
小20山路氏(66P)限定打と限定移動に移動合を動かす手が入って拍手。
中19上谷氏(69P)中合駒を動かすのだが銀の翻弄のような表現がお見事。
高20山田氏(75P)54馬の移動合はインパクトある一手。
短18太刀岡氏(77P)13銀から24銀成は大変味の良い捌き。
大12齋藤氏(83P~)連続中合から銀の成らせまでパズルの面白さを堪能させてくれます。
大院(85P~)は趣向入りの煙と「龍追い×1手馬ノコ」の500手超えで両作とも好評。
デパート(97P~)大量持駒特集(笑)でしたが2番の香成らせは圧巻の構想実現。
・編集室(108P)。大道棋教室休載は残念なお知らせ。再開をお待ちします。
・詰将棋デパート。「テレプシコーラ」はバレエをテーマにした漫画のタイトルだそうです。舞うような手順が楽しめるか?
・今月はいくつか新刊の紹介がありました。
『羽生善治の実戦詰将棋 確かな「読み」を磨く超難問100選』。上級者向け。
『怒濤』。2003年発行のものから20局以上増量された改訂新版! 発表当時不完全だった名作の数々も平井康雄さんが修正されました。
『百日紅』。創棋会作品集。発刊に向け最後の追い込み中です! 乞うご期待。
■創棋会の次回課題は「実戦型、攻方は駒を取らない」
創棋会の次回課題は「すらすら解ける20手台PartⅥ」。創棋会ネット作品展の出題作となります。
「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続け、今回で6回目となります。
ただちょっと気になっているのが、毎回「すらすら解けない」というご意見を頂戴することです。
詰将棋ですから考える要素はあるわけですが、いたずらに難解、煩雑なものは出題に相応しくないと考えます。
それ以外にも「すらすら」に相応しい要件にはどういうものがあるか、昨年の総評で思いつくままに記していますので、あらためてご参照いただければ幸いです。
→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-397.html
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、作品展の主旨に相応しい、すらすら解けて、気分爽快になる作品の投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月13日(金)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
◇例題紹介
久保紀貴作 創棋会ネット作品展2016年8月(「現代詰将棋中編名作選Ⅰ」第296番

本作は第1回の「すらすら解ける20手台」に出題されたものです。
評点や順位を競う企画ではありませんが、圧倒的な好評を獲得した一局です。
また「現代詰将棋中編名作選」にも収録され、易しい作品であっても、キチンと評価されたことを大変嬉しく思いました。
第一回作品展の結果稿は下記URLからご覧いただけます。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-60.html
盤上8枚と軽い初形が解図意欲をそそります。
37銀、25玉、35飛と進めれば構成がぼんやり見えてきます。
導入がシンプルなのはとっつきやすくていいですね。
16玉に36飛と引けば、17玉は28金の一発なので、25玉と戻ります。
35飛とするのは16玉で千日手なので、26銀とするのが局面を転換する一着。
36の飛車を取られそうでハッとしますが、それには37金があるので大丈夫。
26銀には16玉と銀の死角に逃げます。
そこで15銀と歩を取って開き王手できるのが26銀の効果です。
単に25玉と逃げると、26銀、16玉、37銀と進めて作意より2手早く詰みます。
26歩と捨合するのがポイントです。
<図 10手目:26歩>

同飛は17玉でダメですから、17歩と捨て、同玉に26銀と歩を取り返します。
16玉には、37銀と銀を繰り替えて、25玉、35飛、16玉に17歩とすれば、同玉に28金と寄ることが出来ます。
16玉にはもう一度36飛と引き、25玉に26銀とすれば、どちらに逃げても金までの詰みとなります。
飛と銀が開き王手をしながら、微妙に局面が変化し、途中26歩という巧い受けも飛び出し、軽快に手が進みます。
作品展の主旨に相応しいすらすら解ける作品で、パズルの楽しさや謎解きの味もあって大好評でした。
【作意】37銀、25玉、35飛、16玉、36飛、25玉、26銀、16玉、15銀、26歩合(図)、
17歩、同玉、26銀、16玉、37銀、25玉、35飛、16玉、17歩、同玉、
28金、16玉、36飛、25玉、26銀、36玉、37金まで27手詰
■創棋会の今後の予定
★コロナ情勢により例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控えるなど、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2021年8月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
[会費] 無料
***【次々回例会】*************************************************
[日時] 2021年10月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
[課題] あらためてご案内します。
[会費] 無料
**************************************************
・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
⇒ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
今月はオリンピックが開催されるというのに、相変わらずコロナ情勢はすっきりしません。
9月に予定されている全国大会は、何とか無事開催されることを祈ります。
■花
梅雨明けが待たれる今日この頃。
豪雨被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

■詰パラ7月号
・表紙は宮田敦史さん。いつの間にか入選も30回を超え、解答に加え創作でも大活躍。
本作の31手案も一度見たいものです。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:なかなかの顔ぶれが揃ったように思うのは私だけ?
中学校:好作で在庫が溢れそうとのこと。中学校からしばらく目が離せない?
高校:今月から小林尚樹さんの担当。選題や解説が楽しみですね!
短大:指将棋の強そうなメンバーが揃いましたね。
ただ社団戦、今年も従来のような開催は残念ながら難しそうですね。
大学:個展は珍しいです。無仕掛けや無防備、持駒も沢山と、腰の引けそうな条件ですが、合駒が限られているので、考えやすい面があるかもしれませんよ。
大院:「田舎の夏を感じさせる作品」って、どういうものでしょうね?
・谷川浩司の光速流双玉ルーム(18P~)。素晴らしいコーナーの開始! 続きが楽しみです。
・詰備会作品展(19P~)。5月の会合もオンライン開催。次回こそ実開催との思い、皆さんも共通だと思います。
・看寿賞(20P~)。短編の市島さんは初受賞。中編は本格復帰が待たれる宮原さん。長編は山路さんと岡村さんの2作が受賞。皆さんおめでとうございます!
惜しくも届かなかった作品も力作揃い。今回はネット発表で2次投票に残った作品の詰手順も紹介されました(100P)。
・持駒のある風景(42P~)。お題は「大矢数」。50年前の井島寛さんの話から始まって、河内勲さんによる「大矢数」100番の補正版完成まで。情熱がないと出来ないことですね。
・おもちゃ箱だより(44P~)。「1手詰の統計情報」。開き王手や両王手が意外と少ないように感じました。
・ちえのわ雑文集(46P~)。馬屋原剛さんによる「ランダム詰将棋発刊」。1・3・5手とはいえ初心者啓発用の内容にとどまらない面白さを備えた一冊。
私は付録の「詰将棋用語集」につられてネット購入した(笑)のですが、本体も楽しめました。
・詰将棋の眺め方(48P~)。有吉弘敏さんによる『山田康平氏「理」の世界』。
こうやって13題がならぶと論理性の強いテーマが明快に表現されたものばかりということを強く感じました。
・全国大会の案内(56P~)。9月19日に福岡で開催。「今年こそは」の想いが詰まった案内です。
会場は博多から至近の便利なところです。多数のご参加を!
・会合案内(58P~)。5月の開催は詰工房と香龍会、7月予定も同じく。また8月は九州Gとたま研が開催予定。
・結果稿(59P~)。
小20山路氏(66P)限定打と限定移動に移動合を動かす手が入って拍手。
中19上谷氏(69P)中合駒を動かすのだが銀の翻弄のような表現がお見事。
高20山田氏(75P)54馬の移動合はインパクトある一手。
短18太刀岡氏(77P)13銀から24銀成は大変味の良い捌き。
大12齋藤氏(83P~)連続中合から銀の成らせまでパズルの面白さを堪能させてくれます。
大院(85P~)は趣向入りの煙と「龍追い×1手馬ノコ」の500手超えで両作とも好評。
デパート(97P~)大量持駒特集(笑)でしたが2番の香成らせは圧巻の構想実現。
・編集室(108P)。大道棋教室休載は残念なお知らせ。再開をお待ちします。
・詰将棋デパート。「テレプシコーラ」はバレエをテーマにした漫画のタイトルだそうです。舞うような手順が楽しめるか?
・今月はいくつか新刊の紹介がありました。
『羽生善治の実戦詰将棋 確かな「読み」を磨く超難問100選』。上級者向け。
『怒濤』。2003年発行のものから20局以上増量された改訂新版! 発表当時不完全だった名作の数々も平井康雄さんが修正されました。
『百日紅』。創棋会作品集。発刊に向け最後の追い込み中です! 乞うご期待。
■創棋会の次回課題は「実戦型、攻方は駒を取らない」
創棋会の次回課題は「すらすら解ける20手台PartⅥ」。創棋会ネット作品展の出題作となります。
「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続け、今回で6回目となります。
ただちょっと気になっているのが、毎回「すらすら解けない」というご意見を頂戴することです。
詰将棋ですから考える要素はあるわけですが、いたずらに難解、煩雑なものは出題に相応しくないと考えます。
それ以外にも「すらすら」に相応しい要件にはどういうものがあるか、昨年の総評で思いつくままに記していますので、あらためてご参照いただければ幸いです。
→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-397.html
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、作品展の主旨に相応しい、すらすら解けて、気分爽快になる作品の投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月13日(金)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
◇例題紹介
久保紀貴作 創棋会ネット作品展2016年8月(「現代詰将棋中編名作選Ⅰ」第296番

本作は第1回の「すらすら解ける20手台」に出題されたものです。
評点や順位を競う企画ではありませんが、圧倒的な好評を獲得した一局です。
また「現代詰将棋中編名作選」にも収録され、易しい作品であっても、キチンと評価されたことを大変嬉しく思いました。
第一回作品展の結果稿は下記URLからご覧いただけます。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-60.html
盤上8枚と軽い初形が解図意欲をそそります。
37銀、25玉、35飛と進めれば構成がぼんやり見えてきます。
導入がシンプルなのはとっつきやすくていいですね。
16玉に36飛と引けば、17玉は28金の一発なので、25玉と戻ります。
35飛とするのは16玉で千日手なので、26銀とするのが局面を転換する一着。
36の飛車を取られそうでハッとしますが、それには37金があるので大丈夫。
26銀には16玉と銀の死角に逃げます。
そこで15銀と歩を取って開き王手できるのが26銀の効果です。
単に25玉と逃げると、26銀、16玉、37銀と進めて作意より2手早く詰みます。
26歩と捨合するのがポイントです。
<図 10手目:26歩>

同飛は17玉でダメですから、17歩と捨て、同玉に26銀と歩を取り返します。
16玉には、37銀と銀を繰り替えて、25玉、35飛、16玉に17歩とすれば、同玉に28金と寄ることが出来ます。
16玉にはもう一度36飛と引き、25玉に26銀とすれば、どちらに逃げても金までの詰みとなります。
飛と銀が開き王手をしながら、微妙に局面が変化し、途中26歩という巧い受けも飛び出し、軽快に手が進みます。
作品展の主旨に相応しいすらすら解ける作品で、パズルの楽しさや謎解きの味もあって大好評でした。
【作意】37銀、25玉、35飛、16玉、36飛、25玉、26銀、16玉、15銀、26歩合(図)、
17歩、同玉、26銀、16玉、37銀、25玉、35飛、16玉、17歩、同玉、
28金、16玉、36飛、25玉、26銀、36玉、37金まで27手詰
■創棋会の今後の予定
★コロナ情勢により例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控えるなど、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2021年8月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
[会費] 無料
***【次々回例会】*************************************************
[日時] 2021年10月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
[課題] あらためてご案内します。
[会費] 無料
**************************************************
・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
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以上
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