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詰パラ11月号到着

<詰パラ11月号到着!>

 もう11月です。夏が終わったと思ったら、10月もあっという間でした。
 路上のプランターに咲いていた花です。

0927→386

■詰パラ11月号が到着
・表紙は年鈴川さん。大学生活があっという間に過ぎてしまうというのはわかる気がします。
 それでもこの期間に同人入りを果たされ看寿賞も受賞され、大変充実されていたのではないでしょうか。
・キッズルーム(2~3P)。酒井さんの言葉は重みを感じます。
 震災のように突然やってくるものもあればコロナのように身近に潜むものもあります。
 過度に委縮することなく、正しく恐れることが大切かと。
・詰棋校(12P~)。
 早くも期末。各校それぞれの想いを込めての選題でしょうか。
 小学校:2度目の期末。
 中学校:表裏の短コンにチェスプロブレム、遊ぶ時間が無限に欲しいという切実な思い。そして選題は採りたい作を全部とのこと。
 高校:期末で豪華な顔ぶれ。
 短大:石黒さんのエア全国大会レポート(笑)。来年こその想いは同じです!
 大学:軽い作品でまとめたとのことで、1校くらいこういうのがあるとほっとしますね。
 大学院:「史上初」にはあちらこちらで反響が。
・内藤國雄の小ルーム(18P):「背筋を伸ばす」、「背中は丸く」。詰将棋ではどうなのかと考えてしまいました。
・彩棋会作品展(20P)。昨年11月号でもこのページは易しい作品との紹介。期末のバランスをとったもの?
・たま研作品展(21P)。課題「ダブル」。①はダブルどころか4解を求めます(笑)。
・詰四会作品展(22P)。コロナの影響でなかなか顔を出せず残念。
・新人コンクール(23P)。73回目になるんですね。1994年(平成6年)7月が第一回とのことで、縫田光司さんのお名前があります。
 今回登場の作家には関西の方が2名いらっしゃいますが、創棋会への参加をお待ちしています。
・詰将棋の眺め方(24P~)。小林敏樹さんの古典名作の短編化のお話。
 無双2番が出てきます。二歩禁を利用して取れる歩を取らない手筋として有名な作品。
 図巧55番の銀の回転も有名ですね。
 こういう一文を読みながら谷川さん解説の「無双」「図巧」を紐解くのは至福の一時です。(こんなときしか開かないくせに…カゲの声)
・持駒のある風景(28P~)。「無双」という名称が登場したのが1965年(昭和40年)というのは驚きです。
・おもちゃ箱だより(30P~)。「連続不成回数の記録」。「連続」というのが創作難度を上げているのでしょうね。
・ちえのわ雑文集(32P~)。宮田敦史さんの「改作図あれこれ」。
 改作から思わぬ作品が生まれればそれは「オマージュ」となるでしょう。(創棋会のPRでした。失礼)
・名局ライブラリー(34P~)。平成28年度(2016年)下半期半期賞の紹介がスタート。
・全詰連の頁(36P)。幹事会の報告。全国大会中止により幹事会はリモート開催。といっても今回はメーリングリストによるもの。
 八尋さんと三宅さんが退任。お疲れ様でした。
・将棋パズル雑談(38P~)。56番がツインです。
・サロン(48P)。山田渉太さんの「岳麓」。一冊500円。ぜひお手元に。
・会合案内(48P)。記事が少ないと思ったら香龍会がありませんでした。
 詳細はこちらから→ https://blog.goo.ne.jp/tumesyougikaigou-kouryuukai/e/a1e5b96aa61066bc49ebc8003c519079
・結果発表(49P~)。
 保育園と幼稚園で誤解多数発生ですが「罠」ではないので、普通に注意が必要。
 小10藤原作が2.8超。少ない駒数で中合動かしを実現。
 中9有吉作も2.8超。詰め上がりも良いがと金を37から47に動かす手が好印象。
 短10宮原作も2.8超。桂の跳躍は空中のアクロバットを見るよう。
 大学は好作揃いだったが石本作が2.8超。不利合の応酬に見応えあり。
 大院も力作が並んだ。齋藤光寿氏は、短・大・デパと4コーナーに中長編発表の活躍。
 デパートは全作ユニークな表現で楽しめる。
・編集室(96P)。今後詰棋校ではツインなどの2通りいじょうの解を求める作品は選題しないとのこと。
 理由は解答者に不必要な労力を強要できないからということです。
 「出題された詰将棋は解ければよい」というように受け取れますが、解答というのは、作品を理解する行為だと考えるので、いささか違和感を覚えます。
 またツインなどは表現方法の一つなので、作家の創造や表現の多様性とはずれるようにも思います。
 もっとも七條賞の対象である詰棋校における方針ということなので、他のコーナーは自由ということですね。
 とはいうものの前記の理由で七條賞の権威にも影響するのではないかと、小さな懸念を感じます。
・デパート。通勤中に山羊と遭遇? どこにお勤めなんでしょうか。
 ちなみに「人間をお休みしてヤギになってみた結果」(トーマス トウェイツ,新潮文庫」という本があるようです。

■創棋会の次回課題は 「オマージュ」
 創棋会の次回課題は「オマージュ」です。
 「オマージュ」は、ウィキペディア(Wikipedia)では、『芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受けて、似たような作品を創作する事を指す用語である。しばしば「リスペクト」(尊敬、敬意)と同義に用いられる。』と説明されています。
 詰将棋の世界でも、先人の作品に刺激を受け、その構想やテーマなどをモチーフにして創作に取り組むことは結構あるのではないかと思います。
 古典から想を得た、看寿賞受賞作からインスピレーションが生まれた、作品集を鑑賞していたらある作品のテーマに挑戦したくなった、等々、皆さんの思いのこもった作品をお待ちします。
 3月号作品展に出題しますので、12月例会(12月20日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
  ※投稿締切は例会前日12/19とさせていただきます。

◇例題紹介
 今回も森田正司さんの『春霞』から紹介させていただきます。

森田正司作(将棋世界1957年10月、『春霞』第31番、『古今短編詰将棋名作選』第68番)
森田正司195710

 35馬、16玉に36飛や18飛と、飛車の活用を図りたいところですが、27玉で上部脱出が阻止できないので、まずは29香として玉方の応手を訊きます。
 16玉なら17歩から35馬の筋があります。
 26合も35馬で簡単です。
 ちょっとひねって27銀と中合する手が考えられます。同香なら16玉で脱出模様ですが、35馬、16玉、18飛があります。同銀に26馬まで。
 そこで29香には、38の飛車を18に転回させないように28に中合するのが受けの妙手。
 頭に利く駒は同香、27合のとき、35馬、16玉に17から打てるので、頭の丸い駒になるのですが、桂は打てないので28角合が最善です。

<1図 2手目:28角合>
森田正司195710_28角

 28角合を同飛と取るのは34玉。また35馬も16玉から27玉の脱出路がありますので、同香と取ります。
 これに対して26合と受ければ35馬で簡単。
 16玉と潜り込むのも27角、17玉、18歩という手順で詰みます。
 そこで27角を防いで27に連続中合するのが妙防です。
 27合には35馬、16玉、36飛という筋があるので、これを防ぐのは27銀合しかありません。

<2図 4手目:27銀合>
森田正司195710_27銀

 今度こそ同香では16玉で続かないので、35馬とするしかありませんが、16玉に36飛と捨てるのが好手。
 以下同銀成に、27角で成銀を呼んでから17歩とすれば、同成銀、26馬まできれいな詰みです。
 連続中合に加えて、昨今流行の(?)中合を動かす手も入り、収束は大駒の連続捨てで締めくくるなど、実に素晴らしい作品。今から60年以上前の作品とは思えませんね。

 さて本作を「オマージュ」の例題に紹介した理由ですが、『春霞』の次の一文でした。
  「本作は湯村光造氏が簡潔な配置の金飛二段中合を実現されたのに刺激されて角銀二段中合に挑戦したもの。」
   (『春霞』35より引用)
 他者の作品に刺激を受けて創作する、そのテーマが“簡潔な配置の二段中合”だったという話です。

【作意】29香、28角合(1図)、同香、27銀合(2図)、35馬、16玉、36飛、同銀成、
   27角、同成銀、17歩、同成銀、26馬まで13手詰


 それでは続いて森田さんが刺激を受けたという湯村さんの二段中合の作品です。

湯村光造作(詰パラ1957年10月、『古今短編詰将棋名作選』第67番)
湯村光造195707

 使用駒は5枚と実に簡素な初形。
 入玉は許せないので、初手は59香の最遠打。
 合駒を読んでいきます。
 56合は46金、66玉、77金まで。
 57合も同じ手段があるので、77に利かす57飛合が有力な受け。それには46金、66玉、56金打と強引に攻め、67玉(同飛成は同金、67玉、69飛以下)、57金、68玉、58金と進めて詰みます。
 この変化で香が58にいれば詰まないので、58に中合するのが最強の応手。
 それでは58の合駒は何が正解でしょうか?
 桂と歩は打てません。
 香(飛)は、同香、57合、46金、66玉、69香以下。
 銀(角)は同香、57飛合(56合は46金以下)、同香、56合(66玉は68飛以下)、46銀、66玉、77金まで。
 最善は58金合です。

<3図 2手目:58金合>
湯村光造195707_58金

 58金合は取るしかありません。
 58同香に、66玉は57金以下簡単。56合も46金から77金で詰み。
 ここは57に連続中合して延命を図ります。
 すでに学習済みですが、77に利かす57飛合が最善の受け。

<4図 4手目:57飛合>
湯村光造195707_57飛

 57飛合を同香と取っては56桂合で詰まなくなるので、俗なようですが46金から56金打とします。
 同飛成なら77金まで。
 67玉と逃げるしかありませんが57金と飛車を入手。
 68玉に69金と捨てるのが決め手。
 同玉に79飛打から78飛引と生飛車2枚の詰め上がりもいい感じです。
 2手目の変化を読み切れば一気に手が進むのですが、何よりこの簡素形から二段中合が出てくるのは意外性があります。

【作意】59香、58金合(3図)、同香、57飛合(4図)、46金、66玉、56金打、67玉、
   57金、68玉、69金、同玉、79飛打、68玉、78飛引まで15手詰

 『春霞』では森田手筋のプロットを応用した作品についての論考もあり、こちらも「オマージュ」のネタになりそうな話です。そのあたりは時間が許せば紹介させていただきます。

 なお今回紹介した2作品は、以前にもブログで紹介させていただきましたので、下記URLを参照下さい。
  → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-37.html

■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
 〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
 アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
 <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展「オマージュ」。本文参照ください。

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2021年2月23日(火/祝日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[課題] ネット作品展「教材に使える10手台 partⅤ」を2月に開催予定。
テーマは近々案内させていただきます。
[会費]  無料

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※例年1月に「例会」と「新年会」を開催していますが、昨今の新型コロナ肺炎情勢を勘案して、2021年度は開催を見送らせていただきます。
 年に一度の催しを楽しみにされていた方には大変申し訳ございませんが、事情了解いただければ幸いです。
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・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで 
  ⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
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