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創棋会の次回課題は 「オマージュ」

<創棋会の次回課題は 「オマージュ」>

 随分過ごしやすくなりました。
 一気に秋らしくなったと感じます

0926→382

■創棋会の次回課題は 「オマージュ」
 創棋会の次回課題は「オマージュ」です。
 「オマージュ」は、ウィキペディア(Wikipedia)では、『芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受けて、似たような作品を創作する事を指す用語である。しばしば「リスペクト」(尊敬、敬意)と同義に用いられる。』と説明されています。
 詰将棋の世界でも、先人の作品に刺激を受け、その構想やテーマなどをモチーフにして創作に取り組むことは結構あるのではないかと思います。
 古典から想を得た、看寿賞受賞作からインスピレーションが生まれた、作品集を鑑賞していたらある作品のテーマに挑戦したくなった、等々、皆さんの思いのこもった作品をお待ちします。
 3月号作品展に出題しますので、12月例会(12月20日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
  ※投稿締切は例会前日12/19とさせていただきます。

◇例題紹介
 今回は森田正司さんの『春霞』から紹介させていただきます。

堀半七作 1911年(明治44)年将棋雑誌第1巻7号(『古今中編詰将棋名作選』第17番)
堀半七

 本作は有名な作品。「エレベーター詰」という名称がつけられています。
 今回『古今中編詰将棋名作選』で明治時代の作だったことを再認識。なんとなく江戸時代の古図式かと思っていました。
 『名作選』によると発表時作者は故人で、命名も昭和になってからということです。
 なお『春霞』では玉方11桂が22歩、持駒の飛車は28に置かれています。
 他にも11桂が攻方23歩になった図もあるようで、このあたりは小泉さんのブログもご覧になると面白いと思います。
   http://kazemidori.fool.jp/?p=6400
 飛車の動きを楽しむ一局なので飛車は28に置いた方がフィットしているように感じますが、いかがでしょうか。

 さて本作、初手は24飛しかないようですが、15歩などと打つ手も考えられるところ。
 もちろんそれでは持歩が足りなくなってしまいます。
 24飛、15玉となったところで、25飛上としたくなります。
 16玉、17歩、同玉、27飛、18玉、28飛、19玉、29飛、18玉、28飛引、17玉、18歩、16玉、26飛、15玉、25飛、14玉、24飛、15玉、26飛上、16玉と手は続きますが詰みません。
 17歩に代えて26飛と引くのは15玉でダメです。
 3手目は16歩と打つのが急所。

<1図 3手目:16歩>
堀半七_16歩

 16同玉には26飛と引きます。
 26飛上では15玉と引かれてだめですが、26飛引なら15玉には16歩から24飛で詰みます。
 26飛引には17玉が最善。
 調子に乗って27飛と引くと、18玉とされ28飛上なら19玉、29飛、18玉で千日手になるので、28飛と引くしかなく、17玉に18歩と打たされ(27飛は18玉)、3手目25飛上のときと同じ手順で逃れます。
 17玉には27飛上とするのが二つ目の急所。

<2図 7手目:27飛上>
堀半七_27飛上

 18玉と逃げられて先ほどの逃れ手順と変わらないように見えますが、28飛とすれば19玉には、29飛、18玉、19歩、17玉、27飛上までピッタリ詰みます。
 先ほどの紛れでは一方の飛車が27にいたので19歩が打歩詰の禁手でしたが、26飛の型なら19歩が打てるというわけです。
 28飛には17玉と逃げるしかありません。
 それには27飛引とし、16玉に17歩と拠点を築きます。
 前述の紛れでは18歩と打たされましたが、今度は17歩と打てるのが大きい一手です。
 15玉には、25飛、14玉、24飛、15玉、25飛上までの詰み。

【詰手順】24飛打、15玉、16歩(1図)、同玉、26飛引、17玉、27飛上(2図)、18玉、
  28飛、17玉、27飛引、16玉、17歩、15玉、25飛、14玉、
   24飛、15玉、25飛行まで19手詰

森田正司作 詰パラ1955年10月(『春霞』第40番)
森田_春霞40

 本作は森田さんが堀半七作にヒントを得て創作されたもの。
 でも持駒に歩が一枚足りませんから24飛と打っては詰みません。
 35香に狙いを付けて34飛からスタート。
 15玉と逃げれば、35飛と香を取り、16玉、18香、17合、36飛で簡単。
 そこで24に捨合して延命を図ります。
 24歩合なら、同飛寄で、これは堀半七作と同じ手順で詰みます。
 桂合は、同飛寄、15玉、25飛上、16玉、28桂、17玉、15飛まで。
 最善は24角合です。
 同飛寄、15玉と進みます。
 ここで堀半七作と同じように16歩と行ってみましょう。
 同玉、26飛引に17玉なら、27飛上、18玉、29角で詰みますから、15玉とします。
 いったん42角と打ち、33角合、同角成、同歩としてから、24角、14玉、19飛、23玉、13角成と両王手。
 34玉なら14飛、45玉、12馬から47香の詰みがあるので、32玉ですが、22飛成、41玉、51桂成と手が続くものの、同玉、53香、61玉となると歩一枚では続きません。

<失敗図 61玉>
森田_春霞40_失敗図

 5手目16歩では詰まないので25飛上とします。
 16玉のとき17歩と打ち、同玉に27飛と引くのが好手順。
 27飛の形にしておくのが大切なところ。
 27飛に18玉は29角から17飛で詰みます。角を持っているのが堀半七作との違いです。
 16玉には26飛引、15玉のとき、42角と打ちます。
 頭に利く駒は取って簡単。33桂合も取って25飛から二枚飛で追って28桂と打つ筋がありますから角が最善。
 33角合、同角成、同歩としてから、24角、14玉、17飛とします。
 23玉と逃げれば13角成、32玉、22飛成、41玉、51桂成、同玉、53香、61玉に67飛と回れます。これが飛車を7段目に置いていた効果です。19飛だと失敗図のように68歩が邪魔でこの筋がなかったのです。
 そこで玉方も、16桂と捨合の妙防で抵抗します。

<3図 20手目:16桂合>
森田_春霞40_16桂

 16の捨合は後の手順でわかるように頭に利く駒は無効だし、角や香は離し打ちの筋があるので、桂が最善です。
 16桂合は同飛上と取ります。
 23玉には13角成、32玉、22飛成、41玉、51桂成と香を取ります。
 同玉に53香では続かないので、もらった桂を63に打ち、61玉、71桂成、同玉として、73香が正しい手順。
 81玉、72香成、92玉、73成香、93玉、82飛成、94玉、83龍、95玉と追います。
 そこで96歩と突捨て、同玉に55歩と16飛を働かせます。
 それには36桂合と受けますが、同飛と切って同香に最後の一歩を使って97歩。
 同玉に31馬と桂を取り、もう一度75桂合と受けますが、これも同馬と切って、同歩に89桂、96玉、88桂、95玉、87桂と入手した桂を連打して詰めます。

【作意】34飛、24角合、同飛寄、15玉、25飛行、16玉、17歩、同玉、
  27飛、16玉、26飛引、15玉、42角、33角合、同角成、同歩、
  24角、14玉、17飛、16桂合(3図)、同飛上、23玉、13角成、32玉、
  22飛成、41玉、51桂成、同玉、63桂、61玉、71桂成、同玉、
  73香、81玉、72香成、92玉、73成香、93玉、82飛成、94玉、
  83龍、95玉、96歩、同玉、55歩、36桂合、同飛、同香、
  97歩、同玉、31馬、75桂合、同馬、同歩、89桂、96玉、
  88桂、95玉、87桂まで59手詰

 次回も『春霞』から作品を紹介させていただく予定です。


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
  <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展「オマージュ」。本文参照ください。

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2021年2月23日(火/祝日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[課題] ネット作品展「教材に使える10手台 partⅤ」を2月に開催予定。
 テーマは近々案内させていただきます。
[会費]  無料

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※例年1月に「例会」と「新年会」を開催していますが、昨今の新型コロナ肺炎情勢を勘案して、2021年度は開催を見送らせていただきます。
 年に一度の催しを楽しみにされていた方には大変申し訳ございませんが、事情了解いただければ幸いです。
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・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで 
⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
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