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「すらすら解ける20手台」partⅤ結果発表<7回目>

「すらすら解ける20手台」partⅤ結果発表<7回目>

■「すらすら解ける20手台」partⅤ結果発表<7回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤには、過去最高となる20名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
 下線の方には、今回初めて解答いただきました。引き続きよろしくお願いします。
   有吉弘敏、馬屋原剛、奥鳥羽生、梶谷和宏、片山智之、賀登屋、金少桂、
   則内誠一郎、占魚亭、竹中健一、中出慶一、西村章、野曽原直之、原田豪
   福原徹彦、松澤成俊、宮田敦史、RINTARO、安田恒雄、山下誠

 今年は本誌とのダブル出題でしたが、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 過去4回以上に、楽しんでいただける作品が多かったのではないかと思います。
  ★出題は以下のURLを参照下さい。
     http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-369.html

 それでは今日は7作目の結果発表です。

⑦野々村 禎彦作
07sura5.png

【作意】21飛成、同玉、31金(図)、同玉、23桂、22玉、21金、同玉、
  31金、同成桂、同桂成、同玉、23桂、21玉、22歩、同玉、
  33金、12玉、11桂成、同玉、13香、21玉、12香成、同玉、
  23馬、11玉、22金まで27手詰

【正解】
  3手目→31金
  手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.05、A:5、B:10、C:4、誤解:0、無解:1、無評価:0 

作者のことば
 常時4×4に収まった実戦型清涼詰と言いたいところですが、32に鎮座するのが成桂で初手駒取りでは…。しかし主眼手の前にはワンクッション入れたいし、13に効きが無いと13金で簡単に余詰むので、他に解決法はなさそうです。
 31金と放り込んでから21金~31金とゴリゴリ行くのが見せ場で、再度の23桂以降はダラダラ長い既成手順ですが「すらすら解ける…」では許容されていると理解。前期に投稿するネタでもないですが、現状では他に在庫もないので…。

★野々村さんには「すらすら解ける20手台」に毎年投稿いただき感謝申し上げます。
 さて本作端正な実戦型ですが、32に成桂があります。
 管理人は頭が固いので、ちょっと受け入れがたい配置ですが(笑)、表現は多様ということで採用に至りました。
 今回は3番も成桂配置がありましたが、詰将棋の表現は自由であり、小駒の自陣成駒は気にしないというムードが広がりつつあるようです(笑)。

 13から手をつけて行くのが定番のようですが、斜めに利く駒が無いので、同桂の後に手がありません。
 あまりやりたくはないのですが21飛成と桂を取るしかなさそうです。
 同玉には、迷わず22歩と叩きたいところですが、同成桂、31金、同玉、42金、21玉と進むと、31金打も33桂も12玉で切れてしまいます。
 21同玉に狙いの一手が31金

<図:3手目→31金
07sura5_31金

 31金を同成桂と取れば13桂と捨てるのが上手く、同香に12金と捨てれば簡単。
 31金は同玉と応じるしかありませんが、それには23桂と打ちます。
 同成桂なら、42金、22玉、32金打と追って、12玉に13歩から詰み。
 22玉とかわせば、21金と捨て、同玉と取らせて31金と清算を迫るのが見せ場です。
 玉を薄くするというのはいかにも実戦的な運び。
 同成桂、同桂成、同玉となって玉の守備駒が消えました。
 もう一度23桂と打って11香に狙いをつけます。
 21玉には22歩と叩いて、同玉に33金と拠点をつくります。
 12玉には11桂成と香を取り、同玉に13香から12香成と寄せていきます。
 最後は清涼詰となり、気持ちの良い詰め上がり。


片山智之:駒取りを批判する方々が続出しそうな作品。私は、駒取りを全く気にしないタイプ。
  むしろ、よく捌けて気持ちが良いくらいで、好きな作品です。

野曽原直之:駒取りは多いが良くさばける。

★駒取りや駒交換(清算)というのは評価が難しいですね。
 良く捌けると受け止めてもらえれば作者も嬉しいと思います。

西村章:駒取、駒交換の多い作品でした。自陣成桂もちょっと・・・・ね。

★これも正直なご感想かと思います。

賀登屋:初形32成桂がイヤ。

★これはまたストレートなご感想。

有吉弘敏:かなり悩んで難解だった。ただ想像していたより良い手順。成桂の自陣成駒を置くほどの必然性までは感じない。

★どういう手順を想像されていたのか、お聞きしてみたい気がします。

占魚亭:英断の初手。楽しい手順。

★初手21飛成は、他に手も無いのですが、3手目が読めないと指しにくいところではあります。

金少桂:実戦型だが実戦らしからぬ駒が1枚。初手が英断の一手。
  3手目22歩の誘惑を乗り切れば後はすらすら。すらすら度70点。

★3手目22歩、一度は考える手ですね。その誘惑が強いので、持駒豊富とは言え31金はかなりの難手。

中出慶一:本作は、14歩や43歩がなくても作意が成立し、その場合ミニ煙になります。
  ただし、14歩は収束の香打場所を限定するため、43歩がなければ5手目23桂と43桂の非限定があります。
  せっかく成桂を配してまで、この手順を成立させるならば、上の2欠点を容認してミニ煙にすべき??

★なるほど、それも一つの考え方でしょうか。
 ただ個人的には、21手目13香の以遠打はOKですが、5手目43桂も可というのはちょっと許容し難いですね。

福原徹彦:いきなりの駒取りが意表。成桂を取ってしまえばこっちのもの。

山下誠:成桂以外は端正な実戦初形。その成桂を強引に入手しに行く。

★玉の守りを薄くするのが寄せの常套手段です。

梶谷和宏:駒を適当に操作していれば詰むだろうと思ったら大間違い。頭3手にたどり着くまで多大な時間を要しました。

★守備は成桂一枚、簡単に詰むかと思いきや、結構手こずったという方が多数。

竹中健一:初手はこれしかないが、3手目の31金が悩ましい手。
  これに気づかず時間がかかった。決してすらすらではないですね。

★3手目31金は打ちにくい一手でした。

松澤成俊:こんな手はすらすらみえるわけがない

★21金から31金というやや強引な清算手段も第一感ではないので、手が止まります。

馬屋原剛:3手目が指定の一手で助かった。

★指定の一手は、多くの場合、そこで好手がありますというヒントにもなっています(笑)。

宮田敦史:意外かつ見事な詰まし方。18手目非限定は仕方ないか。

★初形からはちょっと作意手順が想定できませんね。

則内誠一郎:初形は成桂冠の成れの果て?

★その昔、成香冠が実戦に現れたこともあります。(丸山九段の将棋。1991年)

安田恒雄:4×4の中で駒が大変良く捌けて、気持ちの良い清涼詰。
 ただ実戦形の配置の中の玉方32成桂をどう評価すべきか悩ましいです。
 個人的には大いに抵抗感があるのですが、少ない駒数でこれだけ気持ちの良い手順を見せられると、創作の視野を広げるために学ばなければならない1つの手段かもしれませんね。

★指将棋と詰将棋は別の世界と考えれば、と金以外の小駒の成駒や、自陣の小駒成駒も違和感なく受け入れることが出来るはずなんですが、なかなかそうはいかないですね。
 私もそうですが、これまでに刷り込まれてきた価値観が変わるには時間がかかります。

奥鳥羽生:金捨てで えくぼに見える あばたかも

★31金の好手が成桂の評価を変える?



■創棋会の次回課題は 「オマージュ」
 創棋会の次回課題は「オマージュ」です。
 「オマージュ」は、ウィキペディア(Wikipedia)では、『芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受けて、似たような作品を創作する事を指す用語である。しばしば「リスペクト」(尊敬、敬意)と同義に用いられる。』と説明されています。
 詰将棋の世界でも、先人の作品に刺激を受け、その構想やテーマなどをモチーフにして創作に取り組むことは結構あるのではないかと思います。
 古典から想を得た、看寿賞受賞作からインスピレーションが生まれた、作品集を鑑賞していたらある作品のテーマに挑戦したくなった、等々、皆さんの思いのこもった作品をお待ちします。
 3月号作品展に出題しますので、12月例会(12月20日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
   ※投稿は例会前日までにお届けください。

■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
 〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
 アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
 <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展「オマージュ」。本文参照ください。

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2021年2月23日(火/祝日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[課題] ネット作品展「教材に使える10手台 partⅤ」を2月に開催予定。
テーマは近々案内させていただきます。
[会費]  無料

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※例年1月に「例会」と「新年会」を開催していますが、昨今の新型コロナ肺炎情勢を勘案して、2021年度は開催を見送らせていただきます。
 年に一度の催しを楽しみにされていた方には大変申し訳ございませんが、事情了解いただければ幸いです。
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・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで 
 ⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
                                        以上
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