全国大会に行ってきました

7月17日。大会は盛会のうちに終了。本当に楽しい1日でした。
(前後を含めて2~3日楽しまれた方も多かったようですが)
祭りの後の寂しさを覚えながら、キーボードを打っています。
加藤さんの「おもちゃ箱」や鈴川さんの「my cube」など、皆さん詳細なレポートをアップされていますが、私も簡単に感想を記します。

地方大会は4年に一度ですが、100名を超える参加者で大成功!
スタッフの皆さんには、素晴らしいプログラムを準備いただき、あらためて感謝申し上げます。
また皆さん、昨年の大阪大会の下見に始まって、本当に忙しい一年を過ごされたことと思いますが、本当にお疲れ様でした。

今年の大会ではいくつか目玉がありました。
一つは配布物。「中四国詰将棋作家一局集」。収録作家は錚々たるメンバー、装丁も立派で、なかなかの力作。

看寿賞は受賞者が4名参加。皆さんおめでとうございました。
初受賞の片山、山路、広瀬の各氏には、格別の感動があったものと思います。
(そういえば山路さん、家庭教師先の生徒さんもご一緒でした。一体何の科目を教えておられるのでしょうか?)
看寿賞パンフも今年で2回目の配付でしたが、少しは鑑賞のお役に立てたでしょうか?

握り詰は、若手実力者の長谷川さんが壇上でリアルに解きながら、平井さんが解説を加えていくという新機軸。
参加者も一緒に考えながら進行していくというのは面白い試みだったと思います。
詰パラ誌上に掲載されるのは優秀作のみなので、投稿作にはもう少しスポットを当てたいところです。
しかし現実は、時間の制約もあってなかなか難しいのが実状です。
今年の優秀作は17番(福原氏)45手詰、21番(高木氏)37手詰、15番(山路氏)49手詰でした。
この数年の結果も同様で、長手数作品が選ばれる傾向にあるようです。
かつて馬ノコ禁止令が出されたこともあったそうです。
作者の腕の見せ所でもあるので、そうなってしまうのかもしれませんが、たとえば手数区分ごとに優秀作を選ぶといった方法もあるのではないでしょうか?

解答競争には、なんと、三手詰で看寿賞を受賞された、あの片山倫生さんの作品が!
片山さんは一人一言でも復活をうかがわせるような発言があり、小学校担当者には朗報!
肝腎の競争結果ですが、プロ棋士を抑えて堀内さんが見事優勝!
堀内さんは今年の解答選手権でも好成績を収めておられました。

書籍はいくつかの新刊が。
海老原さんの「星河」、岩崎さんの「しろかわ」、解答選手権2016年鑑。
古い詰パラなども陳列されていて、某氏が「誕生月のパラを購入」と書かれています。

プロ棋士も多数のご参加。
谷川さん、北浜さん、浦野さん、船江さんに女流の山根さん。
谷川さんも公務で多忙なところ参加いただきましたが、本当に楽しそうに過ごされていたのが印象に残りました。

懇親会もほどよい広さにおいしい料理とお酒。
テーブルからテーブルへと心ゆくまで全国各地の詰キストとの交流を楽しめました。

来年は名古屋開催です。今から楽しみです。
「大会もマンネリ…」という方もおられるようですが、私はまだ参加回数はシングル。
まだまだ大会は楽しみです。
名古屋開催運営の主役は香龍会ですが、近々300回開催とのこと。
「香」と「龍」にちなんだ作品を募集されているそうです。

その後は二次会に。
翌日は美観地区を観光して、帰路に。
また訪ねたい倉敷でした。


■創棋会の次回課題はネット作品展「すらすら解ける20手台
開催要領は以下のとおりです。
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♪♪♪♪♪ ネット作品展すらすら解ける20手台」 ♪♪♪♪♪
・ブログ「創棋会通信+α」で8月下旬に開催。
※応募作を一斉に出題する予定。
・作品投稿は下記アドレスで受付。
blogsokikaitusin@gmail.com
★いつもの投稿先ではないのでご注意ください。
※投稿図には、「作意」と「狙いの一手」を必ず記載。
※ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
※投稿締切は8月20日(土)。

「やさしい中編作の発表の場が少なくなった…」と感じている方、「メールなら気軽に投稿できるのに…」とお考えの方、投稿をお待ちしています。
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■創棋会の次々回課題は「合のつく手筋、3通り以上」
次々回課題は以下のとおりです。
課題:「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)
投稿先: sokipara@yahoo.co.jp
締切:10月例会(10/21)
作品展:詰パラ12月号


さて今回も「合のつく手筋」について過去の名作を紹介していきたいと思いますのでお付き合いください。
今回は「連合」です。
今年の看寿賞受賞作に田島秀男さんの「4桂連合+4桂連打と成捨+香剥がし」の繰り返し趣向という素晴らしい作品がありました。昨年は井上徹也さんの5歩連合がありました。
連合作品は取った合駒の処理にも工夫が必要なので、短い手数で表現するのは難しいように思われます。
今回は短編で連合を表現した作品を3局紹介させていただきます。


一局目は桂連合です。
菅谷正義(将棋世界1970年8月。古今短編名作選166番。)
菅谷正義197008

上部に逃がさないように攻める必要がある。
34飛が良さそうな手だ。同角なら24飛から34馬として詰む。
しかし黙って24に桂合をされると、駒が足りない。
正解は一間離して44から飛車を打つ。
今度24合なら、23馬、25玉、24馬、36玉、46馬、27玉、29飛、38玉、28馬で詰む。この変化があるので44飛は限定。
そこで玉方も44飛と67馬の焦点に34桂合と抵抗します。
16角の紐付きなので中合ではないのですが、中合っぽい感触です。

<2手目 34桂合>
菅谷正義2手目34桂

桂合以外だと24飛とする手があり、同玉、34飛と強引に迫り、同角なら同馬、また13玉には14から打てるので詰んでしまいます。
桂合には黙って同飛と取ります。今度同角では24飛から34馬の筋で詰むので、もう一度24に合駒をして抵抗します。先の変化があるので桂合が正解です。

<4手目 24桂合>
菅谷正義4手目24桂

これも同飛と取って34飛と据えると13玉の局面で打ったばかりの飛車が邪魔駒です。
そこで25桂、同角として、25を塞いでから14飛と捌けば同角と取る一手。
最後の桂をもう一度25に捨てて同角とさせれば23馬までの詰みとなります。

普通合しか出てこないのですが、少ない駒数で桂連合が飛び出し、奪った桂で角を翻弄して詰上げるという気持ちの良い作品でした。

作意:44飛、34桂合、同飛、24桂合、同飛、同玉、34飛、13玉、25桂、同角、14飛、同角、25桂、同角、23馬15手詰


続いては角連合です。
近藤(近代将棋1962年3月。古今短編名作選97番。)
近藤孝196203

初手はとにかく香を打つ一手。香は離して打てということで29香とします。
13玉は24銀左なので、24に何か合をしてみましよう(これは変則合です)。
頭に利く駒なら、同銀右、14玉に15から打って簡単、角合は25角まで。
また桂なら同香から25桂まで。
正解はいったん25に中合をする手です。先ほどの変化で25から打つ手を消しています。
頭に利く駒は、14に打つ手が生じるのでダメ。桂も、後に25桂が生じます。
25合は角が正解です。

<2手目 25角合>
近藤孝2手目25角

これは25同香と取る一手です。玉方は13玉とは出来ないので、もう一度24に変則合して抵抗します。頭に利く駒も桂も簡単なので角合しかありません。

<4手目 24角合>
近藤孝4手目24角

銀で取るのは、14や34から逃げ出されてしまいます。
そこで同香から23香成と捨てると、同銀は24角、また同歩にはいったん31角と逃路を無くしてから24角とすれば詰みます。
同玉となった局面は、不思議なことに初形に戻って、持駒が香から角二枚になっています。
そこで45角から34角と気前よく角を連続捨てして34の逃路を塞ぐことに成功し、24銀左までとなりました。

本作は角連合を中合+変則合で表現した好作です。

作意:26香、25角合、同香、24角合、同香、13玉、23香成、同玉、45角、同と、34角、同歩、24銀左まで13手詰


最後は銀連合です。
岩谷良雄作(詰パラ1952年1月。古今短編名作選45番。)
岩谷良雄195201

端正な実戦型。
初手は42飛とする一手。
22合では23馬から24飛とする手があるので、32に中合するしかないが、なにが正解か?
32歩(香・桂)なら22飛の妙手があり、13玉と逃げても23飛成、同玉、32飛成で詰む。
32金合は同飛成として22に何を合しても同龍、同玉、42飛、13玉、23馬、同玉、24金で詰む。
飛と角は品切れなので32銀合が最善。

<2手目 32銀合>
岩谷良雄2手目32銀

同飛成にはもう一度22合として頑張る。
香合には同龍、同玉、32飛、13玉、15香がある。
金合も同龍~42飛~23馬の筋がある。
そこで連続して銀合が最善となる。

<2手目 32銀合>
岩谷良雄4手目22銀

これも同龍として、32飛から13玉と追う。
そこで24銀から14銀と、奪った二枚の銀を連打して両王手の筋に誘い込む、見事な収束。

余計な駒は一切なく、25角一枚で作意を成立させたのは素晴らしいし、合駒読みで終わりそうなところにきれいな収束が出てくるあたり、本当によくできていますね。

作意:42飛、32銀合、同飛成、22銀合、同龍、同玉、32飛、13玉、24銀、同歩、14銀、同角、31馬、23玉、22馬まで15手詰


次回からは、複数の「合のつく手筋」を織り込んだ作品を紹介させていただく予定です。

「合のつく手筋」はまだまだたくさんあると思います。『造語も可』としていますので、創意あふれる作品の投稿をお待ちしています。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年8月21日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「すらすら解ける20手台
作品の投稿先 ⇒ blogsokikaitusin@gmail.com
※宛先に注意してください。
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以上
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