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「すらすら解ける20手台」partⅤ結果発表<3回目>

「すらすら解ける20手台」partⅤ結果発表<3回目>

■「すらすら解ける20手台」partⅤ結果発表<3回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤには、過去最高となる20名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
 下線の方には、今回初めて解答いただきました。引き続きよろしくお願いします。
   有吉弘敏、馬屋原剛、奥鳥羽生、梶谷和宏、片山智之、賀登屋、金少桂、
   則内誠一郎、占魚亭、竹中健一、中出慶一、西村章、野曽原直之、原田豪
   福原徹彦、松澤成俊、宮田敦史、RINTARO、安田恒雄、山下誠

 今年は本誌とのダブル出題でしたが、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 過去4回以上に、楽しんでいただける作品が多かったのではないかと思います。
   ★出題は以下のURLを参照下さい。
      http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-369.html

 それでは今日は3作目の結果発表です。

③片山智之作
03sura5.png

【作意】33歩成、11玉、22と、同玉、14桂、同馬、33飛成(図)、12玉、13龍、同玉、
  14香、同玉、26桂、23玉、34龍、22玉、14桂、12玉、32龍、13玉、
  35角、14玉、34龍、15玉、24龍、16玉、26龍まで27手詰

【正解】
  7手目→33飛成
  手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.00、A:3、B:10、C:3、誤解:0、無解:4、無評価:0 

【作者のことば】
 本作は、1三成桂を取る手順を主眼としたミニ煙詰です。
 7手目に3三飛成とワンクッション入れてから成桂を取る点が面白いと思いましたので、それを「指定の一手」と致しました。

★初形は、右上の盤面5×5に収まり、使用駒も8枚と、まずまずなのですが、13成桂が異形の配置。
 自陣と金には慣れてきましたが、やや違和感を覚えるところです。
 私の頭が古いのか硬いのか。まあここは多様性を尊重すべきということで。

 さて手順ですが、駒を取る手がちらつきます。
 しかし23飛成はどう成桂で詰みませんし、13香成も11玉と と金を取られて続きません。
 14桂と捨てるのも11玉でダメです。
 平凡ですが33歩成と数の攻めが正解。
 これには11玉の一手ですが、22と と成ったばかりのと金を捨てるのが好手。
 同馬と取れば13飛成と切るのが好手。同馬、同香不成と進んで、22玉の一手に、31角、21玉、12香成で詰みます。
 22とには同玉の一手となり、一気に二枚飛車の風通しが良くなりました。
 今度こそ13香成が利きそうです。
 13同玉なら23飛成がありますし、11玉も31龍から詰みます。しかし同馬と取られると、52飛成、11玉、31龍、21歩合と受けられて詰みません。
 52飛成には32歩合、23飛成には同成桂、ちょっとひねって34桂と打つのも31玉と引かれ、いずれも続きません。
 ここは打ちにくいのですが14桂と焦点に捨てるのが好手。
 同成桂と取ってくれれば23飛成があります。同玉に41角で14の成桂が取れるので詰み。
 21玉にも23飛成があり、同成桂、43角、12玉、22桂成で簡単。
 11玉なら31龍と入り21合に22桂成から13飛成とすれば寄っています。
 14桂には同馬と応じるのが最善。
 馬の守備が弱まったので一気に寄せていきたいところですが、33龍と突っ込むのは21玉で逃れ。52飛成も32歩合で続きません。
 13飛成もありそうな手ですが、同馬と取られ、同香成、同玉とスッキリしますが、これは持駒角桂では詰まない形。
 ここは33飛成と力を溜めるのが良い手です。

<図:7手目 33飛成>
03sura5_33飛成

 33飛成に21玉なら31龍、12玉、32龍上、同馬、同龍、22合、21角と進めて、13香と桂を取る手があるので詰みます。
 11玉と逃げられると困ったようですが、13龍と切り、同馬に31龍が胸のすくような一手。12玉と逃げても32龍、22合、24桂から13香と走って詰みます。
 危ないようでも12玉と寄るのが最善の凌ぎ。
 32龍には22合で続かないので、13龍と切ります。
 12玉と寄らせた効果で、同馬なら32龍から24桂がありますから、13龍は同玉の一手。
 14香と好位置で馬を取ります。
 22玉なら13角、23玉には41角があるので、14香は同玉の一手。
 ずいぶんスッキリしました。
 13玉の形では詰まなかったのですが、今度は26桂が絶好の一手。
 13玉と引けば31角と打ち、23玉(22合は33龍)、34龍、12t魔、32龍で詰み。
 26桂には23玉と引きますが34龍とします。
 12玉には23角があるので22玉と引きます。
 ここで角打ちの誘惑がありますが、31角も44角も21玉と引かれて逃れます。
 軽く14桂と跳ねるのが好手。
 21玉は43角、11玉は33角と、いずれも簡単なので12玉と寄ります。
 これには32龍と入り、13玉のとき35角と打つのが良い手です。
 24合は22龍があるので14玉と逃げますが、34龍から上部に追って16玉に26龍までの詰み。
 見かけによらず細かな変化紛れがありましたが、難渋なものはなく、最後は煙って解後感もまずまずだったのではないでしょうか。


片山智之:自作です。玉方の1三成桂が質駒なのですが、ひと手間かけた質駒の入手方法に光るものがある、と自分では思っています。

★なぜ成桂なのかと考えれば質駒ということはわかるのですが、簡単に取らせてくれません。

占魚亭:頭4手の準備工作を済ませれば、後はスラスラ。

★まず34歩を消して風通しを良くします。

山下誠:桂を捨てて飛成がうまい迫り方。

★次に14桂と捨てて、33飛成とワンクッション置いてから成桂を取るのが上手い手順でした。

宮田敦史:5手目13香成と行きたい所14桂が不思議かつ意外な手。

★5手目13香成で詰みそうですが、13地点で清算すると逃れ。
14桂も打ちにくいところですね。

中出慶一:よく手が続き、ミニ煙で終了するのが良い。

★狭いところでうまく手をつないでいきます。

奥鳥羽生:成桂も 煙と消えて スッキリと

★ミニ煙になるのがセールスポイントです。

則内誠一郎:気合を込めて駒を清算する。

★前半は13成桂を奪うところが山です。13龍は渾身の力を込めて!

梶谷和宏:序中盤、なかなか筋に入れずてこずった。一旦飛車が33に成ってから13龍が上手い。最初は21手目35角のところを22龍以下25手で誤解していました。危ない。

★12玉の形にしてから13龍と切るという手順が見えれば、筋に入った感じがします。

金少桂:煩雑な変化が多く、馬と成桂が消えるまではなかなか作意を確信できない。
 21手目22龍と早合点しないように要注意。すらすら度40点。

★前半、飛び切りの難手はないのですが、一手一手に変化があるので単調ではありませんね。収束も21手目35角限定が味の良い手です。

福原徹彦:14桂のあたりが考えどころですが、後半はすらすらでしかも煙なのは良いですね。

安田恒雄:26に打った桂が気持ち良く14に跳び出して煙詰。

★成桂を奪って26から14へ二段活用するのも味が良い手順。

賀登屋:収束が長過ぎる。

★どのあたりから長いと感じるかですね。35角からの7手はそう長いと思わないのですが。

竹中健一:14桂~33飛成が見えにくい。26桂からは長い既成収束なのも減点要素。

★26桂からが収束と思われれば、長い収束と感じるのも当然でしょうか。

西村章:12手目の局面は詰パラ本年4月号ヤン詰③と同一。
 更にこの局面は過去にも作例があるとの事で8月号編集後記で入選取り消しとなったいわくつきの作品です。

★残念ながら衝突ですね。
 煙の収束なので、ある程度の類似は避けられないと思っていましたが、27手詰で12手目の局面に同一図ありというのはいささか苦しいですね。
 今年のパラ4月号掲載作と言うことで、確認が足りず失礼しました。
 また小林作の過去の作例というのは2012年に発表された芹田さんの作品です。
 馬を14に呼び、大駒を切って13桂を取り、14香で馬を奪うという流れが似ています。
 作者にはこれに懲りずに好作を創っていただきますようお願いします。

小林翼作 詰パラ2020年4月ヤン詰
03参_小林作


芹田修作 詰パラ2012年12月デパート
03参_芹田作

【作意】14飛、同馬、35龍、23玉、22銀成、同玉、31銀不成、32玉、
  42角成、23玉、22銀成、同玉、21桂成、12玉、22成桂、同玉、
  31馬、11玉、12歩、同玉、13馬、同玉、14香、同玉
  26桂、23玉、34龍、22玉、14桂、12玉、32龍、13玉、
  35角、14玉、34龍、15玉、24龍、16玉、26龍まで39手詰


■創棋会の次回課題は 「ピン」
 創棋会の次回課題は「ピン」です。
 「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
 ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
 12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■創棋会の次々回課題は 「オマージュ」
 創棋会の次回課題は「オマージュ」です。
 「オマージュ」は、ウィキペディア(Wikipedia)では、『芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受けて、似たような作品を創作する事を指す用語である。しばしば「リスペクト」(尊敬、敬意)と同義に用いられる。』と説明されています。
 詰将棋の世界でも、先人の作品に刺激を受け、その構想やテーマなどをモチーフにして創作に取り組むことは結構あるのではないかと思います。
 古典から想を得た、看寿賞受賞作からインスピレーションが生まれた、作品集を鑑賞していたらある作品のテーマに挑戦したくなった、等々、皆さんの思いのこもった作品をお待ちします。
 3月号作品展に出題しますので、12月例会(12月20日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
    <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費]  無料

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
    <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展「オマージュ」。本文参照ください。
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⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
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コメント

5手目14桂が見えなくて解けませんでした。
ところで、11とは不要駒では?

Re: タイトルなし

11とは不要駒とのこと。確かに無くても作意は成立しますね。
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