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続々創棋会の課題は「ピン」

<続々創棋会の課題は「ピン」>
 全国大会が中止になり、慌ただしさと縁遠い9月です。
 こんなときこそ詰将棋三昧の日々を過ごせればと思います。
 『現代詰将棋中編名作選Ⅱ』『青い鳥2020』『野村量の詰将棋560』など好著が目白押し。
 いっときの猛暑も少し落ち着いたようですので、秋の夜長を詰将棋で楽しむというのはいかがでしょうか。
 また創棋会の作品展「すらすら解ける20手台」は、詰パラ9月号とこのブログの二本立てです。こちらも奮ってご解答ください。

■花
 ご近所で見かけたきれいな花。
 暑い日が続いても元気に咲いています。

0811→368

■「すらすら解ける20手台」解答募集中
 「すらすら解ける20手台」も今年で5回目となります。
 5回記念で、詰パラ9月号と当ブログのネット作品展とのダブル開催です。
 本誌では10作、ネット作品展には16作と、多数の作品が揃いました。
 投稿いただいた作家の皆様、ありがとうございました。

 今回ネット作品展に出題させていただいた作品は、次の15名の方々から投稿いただいたものです。
 あらためて感謝申し上げます。
   青木裕一、有吉弘敏、馬屋原剛、梶谷和宏、片山智之、北村憲一、
   信行寺持光、則内誠一郎、中出慶一、西村章、野々村禎彦、福原徹彦、
   安田恒雄、吉松智明、RINTARO
    (敬称略、作品順ではありません)。

 文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
 1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
 短評は原則としてすべて掲載させていただきます。
 また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
 20手台の作品16作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
 暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。

◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/30(水)
◇解答要領:
 ・「指定の一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
    ※「指定の一手」は問題ごとに設定しています。
 ・評価:ABC評価をお願いします。
    ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
 ・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
    長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★出題は以下のURLを参照下さい。
   http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-369.html
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
・図面: https://firestorage.jp/download/78b973258e6b55d8b6a6f8936228f6e8e7d5a346
・解答用紙: https://firestorage.jp/download/90c10b6e0a399a6701adf6d04c0cc719b5e5d819
  *パスワードはいずれも「sura2020」です。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
 創棋会の次回課題は「ピン」です。
 「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
 ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
 12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■例題紹介
 ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
 例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 さて今回は打歩詰に絡む「ピン」を巡る攻防を楽しんでいただける作品を紹介させていただきます。どうぞお楽しみください

山田康平作 解答選手権2004年チャンピオン戦第4問
山田康_解200404

 第一回解答選手権で出題された作品。
 52角成や43飛成は35玉で捕まりませんから、初手は56馬しかありません。
 33玉と引けば、43飛成と捨てて、同玉に、52角成から34馬で詰むので45に捨合して凌ぐ一手です。
 頭に利く駒は45同馬、33玉に34から打って簡単ですから、45の捨合は桂に決まりました。
 同馬と取って、33玉に23馬と切り、同玉に43飛成と調子よく手が進みますが、そこで33角合と逆王手されて困りました。
 24歩と打つのは打歩詰の禁手。
 32桂が41角でピンされていて動けません。

<失敗図 33角>
山田康_解200404_失敗図

 41角をどこかで消去できればいいのですが、そのタイミングはどこなのでしょうか。
 正解は45桂合の瞬間に52角成から34馬と捨てるのです。
 52角成に43合なら、45馬、33玉に36飛と捨てるきれいな手があって詰みます。

<1図:5手目 34馬>
山田康_解200404_34馬

 34馬に42玉は45飛と桂を取り、31玉に41飛成と捨て、同玉、52馬、31玉、43桂とピッタリの詰み。
 34馬は同玉と応じるしかありません。そこで45馬と桂を取ります。
 45馬に43玉と逃げるのは、35桂と打ち、42玉、34馬から詰むので33玉と引くしかありません。
 そこで狙いの23馬から43飛成を決行します。
 玉方も33角合と逆王手で必死の抵抗です。

<2図:12手目 33角合>
山田康_解200404_33角

 逆王手に動揺してはいけません。
 先ほどの失敗図と比べると違いがあります。
 今度は41角が消えているので24歩と打つことが出来ます。
 同桂に、45で入手した桂を35に打って吊るし詰。

 41角を原形消去してピンを解除するという高度な狙いを簡潔に表現した好作。

【作意】56馬、45桂合、52角成、33玉、34馬(1図)、同玉、45馬、33玉、
   23馬、同玉、43飛成、33角合(2図)、24歩、同桂、35桂まで15手詰


井上徹也・久保紀貴合作 詰パラ2016年7月
井上久保_201607

 いきなり打歩詰の局面からスタートします。
 まず74飛成で玉方の応手を問います。
 54香合は同龍、同飛、45香まで。頭に利く駒は同様。桂なら36桂があるので54角合と受けるのが最善。
 この局面、45歩と打ちたいのですが、54角が74龍でピンされているので、相変わらず打歩詰。
 そこで74龍によるピンを解除すべく、35金から75龍と行きます。
 65歩合のような受けでは26金、44玉に45歩が打てます。以下、同角に43銀成まで。
 65角打はどうでしょうか。最後の43銀成を防いでいます。
 それには同龍、同角、26金、44玉のとき62角と打って合駒請求すれば、角が品切れなので、何を合しても同角と取って詰みます。
 受けがないように見えますが好防がありました。
 65角と移動合するのです。

<3図:6手目 65角>
井上久保_201607_65角

 65角を同龍と取るのは毒饅頭。
 それには55銀の移動合があり、46からの脱出が防げません。
 もう一度26金から44玉と押し戻して64龍と迫ります。
 54に合駒を打つのは取って詰ます筋があります。
 54角打なら、43銀成、45玉、65龍、同角、34角まで駒余りの詰み。
 受けがなさそうですが、もう一度54角と引くのが巧い受け。

<4図:10手目 54角>
井上久保_201607_54角

 またまた54角が龍にピンされて打歩詰という状態。
 2手目の局面に戻ったようですが、よく見ると龍の位置が違います。
 2手目の局面は74にいた龍が74→75→64と龍ノコ風に接近してきました。
 ここで打歩詰打開の定番とも言える好手順があります。
 55龍と捨てます。
 同銀と取る一手ですが、これで54角をピンしていた龍を消去できたので、45歩と打つことが出来ます。
 同角と取らせて43銀成までの詰み。

 森田手筋を発展させた構想作ですが、角の移動合が二度出てくるところや、龍のミニ鋸的な動きなど、趣向的に仕上げられたユニークな作品。

【作意】74飛成、54角合、35金、同玉、75龍65角(3図)、26金、44玉、
   64龍、54角(3図)、55龍、同銀、45歩、同角、43銀成まで15手詰


大崎壮太郎作 詰パラ2015年11月(「現代詰将棋短編名作選」第399番)
大崎201511

 本作もいきなり打歩詰の局面からスタート。
 どのようにして打開するのか、その妙技をご覧ください。
 まず63馬と寄って合駒を訊きます。
 45に桂以外の合駒をすると同馬と取って簡単。
 45桂合の局面は63馬が45桂をピンしているので37歩が打歩詰。
 典型的な森田手筋の局面です。
 となれば63馬の利きを消すのが常道。
 54香と開き王手すれば63馬の利きを止めることが出来ます。
 76銀と飛車を抜かれますが、37歩と打てます。
 同桂成と取らせて25龍までの詰み。
 随分簡単に詰んでしまいました。これではおかしいので玉方の受けを考えます。
 すると妙防がありました。
 63馬には54桂合と捨合するのが妙手。

<5図:2手目 54桂合>
大崎201511_54桂

 54桂合の意味は同馬と取れば45桂合と受け、先ほどの変化手順中の54香の開き王手による馬筋遮断を防ぐことにあります。
 成生を問う打診中合では良く出てくる筋ですが森田手筋と絡めたところが斬新。
 同馬は45桂合とされて54馬が消せないので打歩詰を打開できません。
 54桂合は同香と取ります。
 これには76銀不成と不成で飛車を取るのが先を見た受けの好手。
 そこで53香成と54の香が短く動いて開き王手。
 これには学習済みの45桂合で打歩詰に誘致。

<6図:6手目 45桂合>
大崎201511_45桂

 45桂合の局面でやりたいことは、63馬を移動させピンを解除して37歩を実現することです。
 香筋を止めて打ちにくいのですが48桂と打ちます。
 46玉なら26龍があるので47玉と逃げます。
 そこで74馬が63馬を移動させる待望の一手。
 65に合する一手です。先ほど76銀不成としたのはここで65に利かすためでした。
 65合には56桂と跳ねるのが好手。同玉なら26龍から46龍まで。54玉と逃げる変化に備えて5手目の香移動が53香成限定だったことがわかります。
 56桂と跳ねたときに36玉と逃げれば、今度は63馬が移動したので37歩が打て、同桂成に25龍まで。
 65の合は、この25龍を防いで65飛合が最善となります。
 飛合にも56桂と跳ね、36玉に37歩、同桂成として、63馬と突っ込むのが決め手。
 これは同飛と取るしかなく25龍で詰み。

森田手筋に54桂合という中合の妙手が飛び出し、以下も飛車合、馬捨と好手連発で仕上げた好局。

【作意】63馬、54桂合(5図)、同香、76銀不成、53香成、45桂合(5図)、48桂、
   47玉、74馬、65飛合、56桂、36玉、37歩、同桂成、63馬、同飛、25龍まで17手詰


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
  <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費]  無料

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
  <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
****************************************************** 

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⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)

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