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詰パラ7月号が到着

■詰パラ7月号が到着
・表紙は北浜プロです!表紙の言葉には「7月17日、倉敷でお会いしましょう!」とあります。
・詰将棋学校は下半期の開幕(11P~)。大学の選題の言葉は意味深ですね。
・看寿賞発表(18P~)。昨年に続く6作受賞!
22頁とボリュームはありますが、受賞作紹介に6頁が割かれ、初めて見た人も素晴らしい内容を鑑賞できます。また選考討議でも10作以上の図面が掲載され、有力な候補作品を確認することが出来ます。
・結果稿(66P~)。新人コンクール登場の野々村禎彦さんが、中学・高校・短大にも入選。7月号でも大学・大学院に入選と今後の活躍が期待されます。大学とデパートの交換解説も面白い試みですね。
・フェアリーランド(102P~)。妖精賞発表。
・書籍の紹介:「詰将棋解答選手権2016」(50P)、海老原辰夫作品集「星河」(57P)、「3手5手詰パラダイス」(59P)、「解けてうれしい3手詰(上)」(62P)など。
新刊は全国大会の楽しみの一つです。
「星河」出版記念の懸賞がおもちゃ箱に
http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/kinen/kinen022.htm
・編集室(108P)。800号記念の「百人一局集」、とても魅力的な企画ですが、選考が大変そうですね(800号まで、まだ6年ある、それとも6年しかない?)。詰パラHPの「Try everyday!」が6千回到達というのもすごいですね。須藤さんは今月詰棋校に3作入選と好調!
・裏表紙:第32回全国大会は7月17日(日)、倉敷で開催。

■創棋会今後の予定~ネット作品展~
さて前回のブログで、ネット作品展と次々回課題についてお伝えしました。
ネット作品展の開催要領は以下のとおりです。
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♪♪♪♪♪ ネット作品展すらすら解ける20手台」 ♪♪♪♪♪
・ブログ「創棋会通信+α」で8月下旬に開催。
※応募作を一斉に出題する予定。
・作品投稿は下記アドレスで受付。
blogsokikaitusin@gmail.com
★いつもの投稿先ではないのでご注意ください。
※投稿図には、「作意」と「狙いの一手」を必ず記載。
※ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
※投稿締切は8月20日(土)。

「やさしい中編作の発表の場が少なくなった…」と感じている方、「メールなら気軽に投稿できるのに…」とお考えの方、投稿をお待ちしています。
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■創棋会今後の予定~次々回課題「合のつく手筋、3通り以上」~
次々回課題は以下のとおりです。
課題:「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)
投稿先: sokipara@yahoo.co.jp
締切:10月例会(10/21)
作品展:詰パラ12月号

作品の例題は前回のブログで則内さんの作品を紹介させていただきました。
則内さんの作品には「変則合」、「中合」、「移動合」という3通りの合のつく手筋が登場しました。
「合のつく手筋」について過去の名作を紹介していきたいと思いますのでお付き合いください。

まず中合。
OT・松田作(近代将棋1969年10月。古今短編名作選157番。第34期塚田賞受賞。)
OT松田_近将196910

3手目にいきなり58角の限定打が飛び出します。38龍の横利きを止めて、93玉に99飛を用意した手です。
<3手目:58角>
OT松田_近将196910_58角

同龍と取らせ、93玉と追ってから、再度の限定打57角を放ちます。同龍と取れば87香があるため龍の横利きが止まってしまい99飛が生じます。さりとて92玉と逃げるのは、龍の縦利きも止まっているので22飛成で簡単。
手段に窮したかと思われましたが、22に利かして頑張ろうとする、受けの妙手66角の中合がありました。
<8手目:66角合>
OT松田_近将196910_66角

それでも94歩から22飛成と攻めれば同角と取られても93角成からの詰みとなります。

管理人が詰将棋に出会う少し前の作品。今の眼で見れば構想のエキスを表現した易しい作品ですが、当時は二枚の遠角に角の中合が飛び出し、すごい作品があるものだと驚いた記憶があります。
作意:86金、94玉、58角、同龍、85金、93玉、57角、66角合、94歩、92玉、22飛成、同角、93角成、81玉、82馬迄15手。


続いて変則合です。
森田正司作(近代将棋1963年11月。「春霞」第39番。)
まず「変則合」の説明を『春霞』から引用します。
「玉から一間以上離して、玉方駒の利きのないところに捨て合をする中合と区別して、玉の隣でも詰方駒の利きのあるところへ打つ捨て合を『変則合』と呼んでいる。」
森田正司_196311

46から55と逃げられては詰まない形なので、39から香を打つのは当然の一手。
どこに逃げても金打までなので、38中合を考えますが、桂歩は打てず香は品切れ。
銀合は同香と取り、27玉に45角とすれば、26玉には56飛、28玉には37香で詰みます。
そこで最初の妙防、37桂の変則合が飛び出します。
<2手目:37桂>
森田正司_196311_37桂

37同香、27玉となった局面で、56角がいなければ56飛と出来ることに気がつくかどうかですが、56角は2手目の変化にも働いていたので、これが邪魔とはちょっと気づきません。
しかし入玉を防いで38金としても、26玉とされると持駒の金桂だけでは詰みません。他に手もないので38角、28玉と進めます。
83角成と強力な馬を作る手が見えるのですが、これは19玉とされて絶望的。
19玉を防ぐには27角とするしかありません。これを同玉とすれば、38金、26玉、56飛、15玉、27桂、25玉、26飛、同玉、36金まで17手のきれいな詰。
しかし玉方には意外な妙防があったのです。それが38香の変則合です。
<8手目:38香>
森田正司_196311_38香

これを同飛とすれば49金が活用できませんが、同金では19玉でどうにもなりません。
作意は同飛と取り、27玉に28香、19桂から28飛と好手連発で守備駒を翻弄し詰み上がります。
2度の変則合を軸に気持ちの良い収束でまとめ上げた好作と思います。

作意:39香、37桂合、同香、27玉、38角、27玉、27角、38香合、同飛、27玉、28香、同桂成、19桂、同成桂、28飛、同玉、38金打、29玉、39金まで19手。


最後は移動合。
佐々木聰昨(詰パラ1973年9月。古今短編名作選188番。高校半期賞。)
佐々木聰_パラ197309

27玉から28玉と潜られると絶望的なので初手28香は絶対。
同とは15龍~24馬~36飛から37飛と出来るので簡単。
同馬と取らせて逃路を塞ぎ、15龍から19香とすると、どうやっても詰みそうです。
17合は14馬、26玉、36飛、27玉で、26金や16銀で詰む。18合も同様。
少しひねって18馬はどうか?これは同香、26玉、53角、35合、同角成、同玉、36飛で駒余りの詰み。
19同馬には、24馬、26玉、36飛、27玉、26飛、同玉、17金まで13手できれいに詰む。これが作意かと思われますが、凄い受けがありました。17馬の移動合
<6手目:17馬>
佐々木聰17馬

同香と取るのは26玉から27~18のルートがあって逃げられてしまう。
攻め方も馬には触れないようにしながら、24馬~36飛と金を奪い、26飛、35馬と大駒を連続して捨てる見事なフィニッシュ。
発表時には解答者の6割が19同馬以下で詰めてきたそうです。

作意:28香、同馬、15龍、同玉、19香、17馬、24馬、26玉、36飛、27玉、26飛、同玉、35馬、同玉、36金迄15手。


次回は、「合のつく手筋」を連続して表現した作品を紹介させていただく予定です。


「合のつく手筋」はまだまだたくさんあると思います。『造語も可』としていますので、創意あふれる作品の投稿をお待ちしています。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年8月21日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「すらすら解ける20手台
作品の投稿先 ⇒ blogsokikaitusin@gmail.com
※宛先に注意してください。
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以上
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