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続・創棋会の次回課題は「捌きを楽しむ作品

<続・創棋会の次回課題は「捌きを楽しむ作品」>

すっかり肌寒くなりましたが、近所で見かけた紅葉です。
紅葉№317


■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
 「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
 詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
 捌ける詰将棋は、気持ちがいい。  
 それはなぜでしょう。
 村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
 駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
 言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
 12月例会で選題します。
 投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)

◇例題紹介
 管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。

平田 登作 将棋世界1970年11月(「古今短編詰将棋名作選」第169番)
平田登古短169

 15馬と48角を連結させたい形です。
 46飛が守りも良く利いているので、初手は28銀と捨てるのが好手。
 同玉なら37馬と引いて詰むので18玉とかわします。
 それには27銀と立って、あくまでも37馬の筋を狙います。
 28銀と打って27銀と立つのが味の良い活用です。
 27銀は同玉と取れませんし、29玉と潜り込むのも38銀、18玉、28金、同玉、37馬で詰むので17玉と逃げます。
 ここで26角と行くのが気持ちの良い捌き。

<1図 5手目:26角>
平田登古短169_26角

 26角に同飛は同馬で簡単。27玉と銀を取れば16馬と捨てる好手があります。
 やむなく28玉と逃げ込みますが、今度は26角が邪魔です。
 26角がなければ37馬の好手があります。
 そこで37角と引き、39玉のとき28角と捨てます。

<2図 9手目:28角>
平田登古短169_28角

 同玉と取らせて邪魔な角が消えたので、37馬が決め手です。
 同玉に38金まで。

 28銀から27銀、また48角が26→37→28と動いて消えるところなど、実に見事な駒捌きです。
 「古今短編詰将棋名作選」の原敏彦氏による名解説を引用させていただきます。
銀を捌いて27の拠点に据える。角が綺羅めき流れる。26角とした瞬間に邪魔駒化し、糸を引く消去が馬道と重なるところに本作は成立する。この奔る勢いが総てである。』

【作意】28銀、18玉、27銀、17玉、26角(1図)、28玉、37角、39玉、
   28角(2図)、同玉、37馬、同玉、38金まで13手詰


古関三雄作 詰パラ1971年6月
古関三雄197106

 12角から24桂が筋らしく見えるが23玉で続かない。
 15桂も同歩と取られて手がありません。
 33金からばらそうとすれば24玉で脱出モード。
 仕方がないので32角と打ちます。
 34玉と出れば35金と押さえるしかなく、33玉と下がられて、玉の逃げ場所はありませんが、持駒桂一枚で行き詰ったように見えます。
 しかしここから素晴らしい手順がありました。
 まず15角と捨てます。

<3図 5手目:15角>
古関三雄15角

 これは同歩と取る一手。
 そこで24金とでるのが妙手!
 上部脱出を封じる要の駒に見えるだけに、ちょっと気づきにくい一手です。
 同玉に14角成が決め手です。

<4図 9手目:14角成>
古関三雄14角成

 同玉の一手に、34飛成と成れば、24に何を合しても、26桂までの詰み。
 3図の15角を省略して24金から14角成と進めると、最終手の26桂が打てません。
 15角と捨てたのはこのためでした。

 本作のように32角、35金と打った駒を、後半に24金、34角成と一気に捨てて捌く手法は「詰み崩し」と呼ばれています。
 打った駒がきれいに捌けて大変気持ちの良い手順です。
 また本作は詰上り攻め方二枚となり「清涼詰」となっているのも解後感をアップさせています。

【詰手順】32角、34玉、35金、33玉、15角(3図)、同歩、24金、同玉、
   14角成(4図)、同玉、34飛成、24合、26桂まで13手詰


岡田 敏作 将棋ジャーナル1982年10月(「万華鏡」第133番)
岡田_万華鏡133

 22とから33角と打つ手がありますが、13玉で切れ模様。
 33飛と打ってから12玉に22とが正しい手順です。
 22同玉に23歩と打つのは13玉なら31角打で詰みますが、12玉や21玉とかわされると詰みません。
 22同玉には、重いようでも31角打と打つしかありません。
 21玉なら23飛成、また11玉なら13飛成から33角成があるので、12玉と応じます。
 それには13歩と打ちます。
 11玉と引く一手に23桂と打ちます。
 21玉となって玉は身動きできませんが、持駒を使い果たしてどう攻めるのでしょうか。

<5図 10手目:21玉>
岡田_万華鏡133_21玉

 攻め方はここから団子状態の攻め駒を一気に捌きます。
 まず12歩成と捨てます。
 同玉には11桂成と、23の桂も捨てます。
 同玉の一手に、13飛成が決め手です。

<6図 15手目:13飛成>
岡田_万華鏡133_21玉

 同金と取らせて邪魔な33飛が消えたので、33角成と出来ます。
 12玉に22馬までの詰み。

 本局も詰み崩しです。12歩成、11桂成、13飛成は難しい手ではありませんが、打った駒を一気に捌くところが大変爽快。また詰上りも清涼詰で気持ちの良い仕上がりです。

 本作も「万華鏡」に掲載された桔梗氏による解説を引用させていただきます。
まず33飛と打ち、続けて31角、13歩、23桂と打っていく。その全部を打ち終えた状態に達すると、まるでぎゅうぎゅうに巻いたゼンマイがほどけるように歩を成り、桂を成り、飛車を成り捨てる。4×4におさまった文字通り狭い局面の中で、手品を見せられた感じ。目を吊り上げて手を読むといったタイプではなく、あくまで遊びを楽しむ作品。』

【詰手順】33飛、12玉、22と、同玉、31角打、12玉、13歩、11玉、
   23桂、21玉(5図)、12歩成、同玉、11桂成、同玉、13飛成(6図)、同金、
   33角成、12玉、22馬まで19手詰


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
      <最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費]  無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費]  無料
[課題] なし
   ★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
    場所は阪神「野田」近くの居酒屋を予定。
    開始時間は17時30分。
    会費等詳細は12月初旬にご案内。

***【先々の予定】*********************************************** 
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
   〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
      <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費]  無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
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★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)

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