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「すらすら解ける20手台」partⅣ結果発表<18回目>

「すらすら解ける20手台」partⅣ結果発表<18回目>

■創棋会の次回課題
12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
 打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
 12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
 作家の皆さんの腕の見せ所です。10月20日の例会で選題しますので、奮って投稿ください。
 投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
 なお、これまで紹介した例題はこちらからご覧いただけます。
   → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-category-19.html


■「すらすら解ける20手台」partⅣ結果発表<18回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅣには、17名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
 下線の方には、今回初めて解答いただきました。引き続きよろしくお願いします。
    有山隆、有吉弘敏、奥鳥羽生、片山智之、小池正浩、白木大輔、則内誠一郎、占魚亭、
    竹中健一、中出慶一、西村章、、野々村禎彦、原田雄二、松本浩一、山下誠、山本勝士

 今年は昨年より出題数を減らしたのですが、それでも20問と言う大量出題になってしまいました!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 過去3回以上に、楽しんでいただける作品が多かったのではないかと思います。
   ★出題は以下のURLを参照下さい。
      → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html

 出題順に結果発表を行っています。今日はラスト2題をまとめて発表です。
 まず19作目から。

⑲ 則内誠一郎作
19sura4.png

【作意】28桂、同と、17香、25玉、26香、同玉、53角成、44歩合、
   35銀、36玉、63馬、54歩合、同馬、45桂合、48桂、25玉、
   37桂、同桂成、36馬、同成桂、26歩、同成桂、34銀、24玉、
   36桂、同成桂、25歩、同銀、23銀成まで29手詰

【正解】
  12手目→54歩
  手数→29手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.82、A:9、B:2、C:0、誤解:1、無解:4、無評価:1 

【作者のことば】
 初手は17香と28桂の二者択一。
 10手目36玉まで自然な手が続く。
 11手目54馬で45桂合以下一本道の27手詰。
 かと思いきや一歩足りない。


★持駒が多いのですが桂香歩しかありません。
 初手は作者のことばにあるように17香か28桂の二択。
 まず17香と行ってみましょう。
 25玉に26香と捨てれば、36玉は、28桂、26玉(同とは48桂、26玉、35銀、25玉、37桂まで)、35銀、25玉、34銀、24玉、25歩、同銀、23銀成まで。
 しかし26香に同玉と応じられると、37銀引は25玉で捕まりませんし、53角成には44歩、35銀のとき36玉と寄られ、54馬、25玉で打歩詰になってしまいます。
 初手は28桂が正解。28桂、同と としておけば、先の変化で25玉のとき37桂が打てます。
 28桂に25玉は26香、同玉、37銀引、25玉、26香までですから、同との一手。
 そこで17香が正しい手順でした。
 25玉に26香と捨てて、同玉に53角成とします。
 44香合では同馬、同香、37銀引、25玉、26香がありますし、44桂合も35銀、36玉、54馬、45歩(桂馬が品切れ)、48桂、25玉、37桂までです。
 平凡ですが桂を温存して44歩合が最善です。
 35銀、36玉のとき、54馬とするのは45桂合とされ、48桂、25玉、37桂を同桂成と取られて、これは打歩詰。
 そこで63馬と遠ざかるのが好手。
 これに45桂なら、48桂、25玉のとき、52馬と入って合駒請求する手があります。
 桂は品切れなので、43に何を合しても、同馬から詰んでしまいます。
 63馬には54歩と捨合するのが受けの妙手。

<途中図>12手目:54歩
19sura4_12t.png

 54歩は同馬と取るしかありません。
 そこで45桂合と受けます。
 48桂、25玉で打歩詰ですが、打開の好手があります。
 37桂と捨て、同桂成に36馬と捨てるのです。
 要の馬を捨てるのは迫力十分。
 同成桂と取らせて26歩。同成桂に34銀と進めます。
 24玉に36桂と跳ねるのが打った駒を捌く味の良い一手。
 同成桂に25歩が打てて、同銀に23銀成までの詰み。


作者:すらすら創作過程で偶然中合。

★偶然の出会いを作品に仕上げるのも作者の腕。

:収束で歩が足りなくて少し悩んだ。
 作者予想: kisy一族さん

★筋の良い方には収束が見えますが、いきなり54馬とすると一歩不足で苦労されたのではないでしょうか。

山下誠:6三馬で1歩稼いで桂合を強要。その後の収束手順は凄すぎる。

★36馬と捨てて打歩詰を打開し、もう一度36桂と跳ねる味がたまりません。

片山智之:19手目の3六馬捨てがとても印象に残りました。

★小駒が活躍する手順の中で、豪快な大駒捨ては鮮やかな印象。

奥鳥羽生:キーとなる一手を11手目としていたら解図時間は短縮された(笑)

★12手目はそれなりの親切設計かと思いますが、11手目とすればもっと親切でしたね。

中出慶一:玉方延命の歩捨て合い、合駒桂の成と移動、打ち桂の移動捨て、等、密度濃い内容で、とても「すらすら級」でなく、短大でも半期賞を狙える内容です。今回の白眉です。

★合駒の45桂を翻弄する手順も楽しい。

西村章:創棋会の会場で「短大でもいいんじゃないの」という声が聞かれましたが同感で、スラスラ展にしては少々難しいと思いました。

★本局が難しいと感じるのは「読み」を求めるものではなく、謎解きのキーに気づくかどうかというところだと思います。

有吉弘敏:これは、かなり高級。48に打った桂の活用も入り、全体の構成も上手い。

★高度な構想が盛り込まれたわけではないのですが、歩の捨合、桂の活用、馬捨てと、構成が光る一局。

山本勝士:攻防共に絶品なり

★受けては54歩から45桂、攻めては36馬捨てに36桂跳ねと、攻防のバランスが取れた好局。

野々村禎彦:歩合させて二歩誘導したら歩中合で合駒請求の筋を消す、虚々実々の応酬。
 主役だった馬を捨て、形を決めた桂も捨てる収束も見事。
 ただし、明らかにすらすらではないが…

★「虚々実々の応酬」はピッタリの表現。

有山隆:これは短大級では?すらすらではないような・・・

★詰棋校出題でどういう評価がされるのか、興味がありますね。

占魚亭:今回の出題作のベスト。スラスラ解ける作品ではないと思いますが……。

★みなさんから「短大級」「すらすらでない」という短評を多数頂戴しましたが、評点は今回トップでした。


 それでは続いて20作目です。
 ラストバッターは山路大輔さん。

⑳ 山路大輔作
20sura4.png


【作意】17飛、同玉、19香、18銀合、同香、同玉、19香、同玉、
   28銀、同玉、37馬上、17玉、19香、18銀合、同香、同玉、
   27銀、17玉、26馬、28玉、37馬寄、29玉、18銀、同玉、
   27馬引、29玉、28馬まで27手詰

【正解】
  4手目→18銀
  手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.62、A:8、B:5、C:0、誤解:0、無解:4、無評価:0 

【作者のことば】
 「18銀合」を2回行うのが狙いです。
 23手目に攻め方の手で18銀(捨て)が出てきます。
 なので「18銀」という手は3回出てきます。
 14香配置は香品切れに加え、4手目18金合の変化を詰ますために必要です。
 初形と6手目で盤面変わらずに持駒が飛香香香→銀香香に変わっている点にも注目です。


★入玉図ですが、盤面7枚でスッキリした初形です。
 ただ持駒に金銀が無く、飛香だけというのが、いかにも合駒の出てきそうなところで、合駒職人の山路さんらしい手順が飛び出すのを期待します。
 2枚の馬を働かせたいので、28飛と捨てたいところです。
 同玉なら37馬上で詰むのですが、取らずに19玉で続きません。
 面倒でも17飛と捨てて、同玉に19香と打つしかありません。
 18合は桂が打てず、角香は品切れ。飛金銀しかありません。
 まず金合はどうでしょうか。
 これには39馬と引きます。28に何を合しても、18香と金を取り、同玉に、19香と打ち、同玉に29金という詰み筋があります。28が金銀でも19香を同金や同銀は17金があり、19香に27玉も37金や17金があります。
 39馬に26玉も27香、同玉、38馬上で詰みます。
 18飛合も金合と同じ攻め方で詰みます。39馬に26玉なら、27香、28香と連打で飛車を入手して29飛まで。
 最善は18銀合です。

<途中図>4手目:18銀
20sura4_4t.png

 18銀合に39馬と引くのは26玉と逃げられ、27香を同銀と取られて詰みません。
 18銀合は同香と取るしかありません。
 同香、同玉に27銀が良さそうに見えますが、19玉とされると、手がありません。
 ここは19香と捨て、同玉に28銀とするのが好手順。
 これなら同玉と取るしかなく、37馬上と2枚馬の活躍が見込める形になってきました。
 37馬に17玉と逃げたとき、最後の持駒を19香と放ちます。
 18香合は、同香、同玉、19飛まで。
 18に飛金合も同香で簡単。
 最善は18銀合。2度目の18銀合ですね。
 銀合も同香、同玉に27銀と据え、17玉には26馬から37馬左と馬を繰り替え、29玉には27の銀を18に捨て、同玉に27馬引から2枚馬での収束となります。
 「すらすら解ける20手台」でも合駒の出てくるあたりが作風なんでしょうね。


山本勝士: 均整のとれた美しい作品

★好形ですね。金銀不使用でと金が一枚、清貧図式と呼ばれています。

有山隆:美しい形と手順。

★形だけでなく手順もきれいです。

有吉弘敏:2回の銀合以外に好手が少ない。収束2枚の馬が残るのも残念。

★攻め方の好手が少なくなるのは合駒作品の宿命でしょうか。

占魚亭:19香~18銀合のリピートが上手く入りましたね。

★合駒を読むだけに終わらず、こういうところも楽しめます。

中出慶一:2回の香打ち銀合で入手した銀もきれいに捌いて、2枚馬に拠ってきれいに詰上がる。短大級。

奥鳥羽生:19香、18銀合を繰り返し、銀は2枚とも消える

★合駒で入手した銀を捨てて消すのは気持ちの良い展開です。

山下誠:玉を2八へ誘うまでが一苦労。3七馬からは流れるような手順で引き締まる。

★馬の勢力に玉を呼ぶのに一苦労。まったく同感です。

則内誠一郎:端正な形で銀合2回はお見事。

★この形から銀合2回が素晴らしい。

原田雄二:「すらすら度3点、好感度3点、表現力3点、技術力3点。相加平均3.00点。」

★満点の高評価!

竹中健一:この初手から詰むイメージがあまりなかったので、難しかった。
   よく見たら他に有効な初手がないんだけど…

★紛れは28飛くらいなのですが、17飛から19香は合駒を読まされるので避けたいという心理が働きますね。

野々村禎彦:4手目飛合だと39馬で早詰と気付けばすらすら。18銀合の再度出現も鮮やか。

★変化は2枚馬の威力がモノを言います。

西村章:18の合駒が銀と決まれば後は気分良くスラスラ手が進み綺麗に収束しました。

★18銀が最善と読み切れば、そこからは気持ちの良い流れ。

片山智之:銀合が二度登場して、馬が少しずつ玉に接近・・・。
  上品に仕上げており、玄人好みの作品だと思いました。

★「玄人好み」には作者もニッコリでしょうね。


■創棋会の今後の予定
 ※10月と11月は会場が異なりますのでご注意ください
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費]  無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
****************************************************** 

★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上
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