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<もうすぐ例会~創棋会の次回例会は10月20日>

<もうすぐ例会~創棋会の次回例会は10月20日>
 本日は「すらすら解ける20手台」結果発表を休ませていただき、創棋会の次回課題についての例題紹介をさせていただきます

■「すらすら解ける20手台」PartⅣ
 *出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
 *結果稿(第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-293.html

■創棋会の次回例会は10月20日です!
 次回例会は、2019年10月20日(日)。13時開始です。
 場所は大阪市港区民センター「楓」です。
 (いつもの福島区民センターではないのでご注意ください。)
 皆さまのご参加をお待ちしております。

■創棋会の次回課題
12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
 打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
 思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
 12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
 作家の皆さんの腕の見せ所です。奮って投稿ください。
 10月例会で選題します。
   投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)

◇例題紹介
 例題紹介のために、一昨年のブログでも参考にさせていただいた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考を読み直しています。
   ※この論考は「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されました
 この論考で取り上げられている作品についても、自分なりに鑑賞しなおして、紹介させていただきます。
 それ以外にも、手元の詰棋書を眺めていて、面白いと思ったものは随時紹介させていただきます。
 なお湯村さんの論考が契機となり「打歩詰大賞」が創設されました。同大賞の作品群はブログ「借り猫かも」で詳細に紹介されています。
    http://torakamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d497.html

 さて、それでは例題紹介です。管理人が面白いと感じた作品をご覧ください。

伊藤看寿作 宝暦5年(1755年) 『将棋図巧』第68番
図巧68

 1筋の龍と飛車を活用したいところ。
 俗だが、48銀、29玉、28金打、同馬、同金と19の馬を奪う。
 28同玉となったところで、18飛と一歩入手する手が見えますが、27玉となると、たちまち打歩詰。

<失敗図>27玉
図巧68_失敗図

 ここで17飛、同成銀、36馬としても28玉で逃れ。
 28地点を塞ぎたいのですが、どうすれば良いのでしょうか。
 素晴らしい手がありました。
 19角と打つのです。

<1図>7手目:19角
図巧68_19角

 19角を同玉なら、18飛、29玉、19飛、28玉に29歩と打って、27玉のとき17飛と捨てれば、同成銀に36馬には同玉の一手となり、25龍から収束に入れます。
 また19角に29玉は26龍と成銀を取れるので、19玉(27合は同飛以下)、28銀、29玉、39銀右と開き王手して詰みます。
 19角には同歩成が最善です。
 19にと金が出来ました。
 29歩と打ちます。同玉なら19飛があるので、同と と応じます。
 これで19飛と引き27玉となった局面が次図。

<2図>12手目:27玉
図巧68_27玉

 失敗図では28歩が打歩詰でしたが、今度は29にと金があります。
 これで28歩と打つことが出来ます。
 ただで取れる18歩を取らず、19角の妙手でと金を作らせて、そのと金を29まで運んできたわけです。
 28歩、同とで28を塞ぐことに成功。
 これで切り札の17飛が指せます。
 同成銀と取らせて、36馬と捨てます。
 同玉の一手に25龍と寄り、47歩、同桂成に55龍と切って、同玉に56金までの都詰。

 駒を成らせて取歩駒にし、打歩詰を打開する、というのは常套手段ですが、本作ではタダで取れる駒を成らせる、しかもそれを19角という妙手で実現したところが、素晴らしい作品です。

【詰手順】48銀、29玉、28金打、同馬、同金、同玉、19角(1図)、同歩成、
   29歩、同と、18飛、27玉(2図)、28歩、同と、17飛、同成銀、
   36馬、同玉、25龍、46玉、47歩、同桂成、55龍、同玉、56金まで25手
      ※この詰手順は門脇芳雄氏の「詰むや詰まざるや」から引用。
       同書によれば「文政版」では収束55龍に36玉の27手が採用されているとのこと。


髙橋和男作 詰パラ1979年3月 『現代詰将棋中編名作選』第10番
髙橋作現中10

 38龍の睨みがあるので17玉と潜り込まれても大丈夫そうです。
 まず35銀と行きます。25玉なら、36龍、15玉、24銀、同玉、35龍と龍を活用して簡単に詰みます。
 15玉とかわせば、24銀と押し売り。取れば35龍があるので、26玉と元の場所に戻ります。
 ここで36飛と打ちたくなります。
 25玉に17桂と打つのが狙いです。
 同香成なら、35飛、24玉、16桂、同成香、34銀成、14玉、15歩、同成香、24成銀、同玉、34飛、23玉、24飛、同玉、34龍と、きれいに詰みます。
 しかし17桂には24玉と逃げ、34銀成にも15玉と香の裏に潜り込まれると、どうしても詰みません。
 26玉には18桂と打つのが大事な一手です。

<1図>5手目:18桂
髙橋作現中10_18桂

 逃げるわけにはいかないので取る一手。
 ちょっと洒落て同香不成とすると、36飛、25玉、16桂と打たれ、同成香と取れません。
 同となら26飛から36龍で決まりますし、24玉なら34銀成、15玉(14玉なら16飛から24成銀~34龍)に16歩と打てるので、14玉、24成銀、同玉、34飛、23玉、24飛、同玉、34龍と気持ちよく詰みます。
 18桂には同香成と応じるしかない。
 36飛と打って、17玉なら29桂、同成香、18歩、同と、37飛と引けば詰む。
 しかし、25玉とされると、17桂、同成香、35飛、24玉、34銀成、14玉で打歩詰。
 実は、18同香成のとき、一間離して46飛と打つのが巧打。
 25玉には35龍があるので、36に捨合して龍飛の働きをダブらせておくのが好防。
 しかし頭に利く駒は後に16や15に打たれてしまうので、頭の丸い桂が絶対。
 36桂を同龍は17玉から脱出されるので、同飛と応じるしかありません。
 しかしこれで一枚桂を入手できました。
 36桂、同飛、25玉のとき、17桂が好手。

<2図>11手目:17桂
髙橋作現中10_17桂

 同とは26飛があるので、同成香。
 35飛、24玉でもう一度、16桂と打ちます。

<3図>15手目:16桂
髙橋作現中10_16桂

 23玉と逃げれば、25飛、同桂、34龍、22玉、32歩成、11玉、21との好変化がありますので、同成香と取ります。
 34銀成、14玉となった局面は、成香を移動させた効果で、15歩が打てます。
 同成香に24成銀と捨て、同玉に34飛、23玉、24飛と飛車を捌いて、同玉に34龍までの詰みとなりました。
 初形の16香を18桂で成らせた後、17、16と桂捨てで移動させて打歩詰を打開するのですが、楽しい手順で表現された好作です。

【詰手順】35銀、15玉、24銀、26玉、18桂(1図)、同香成、46飛、36桂
   同飛、25玉、17桂(2図)、同成香、35飛、24玉、16桂(3図)、同成香、
   34銀成、14玉、15歩、同成香、24成銀、同玉、34飛、23玉、
   24飛、同玉、34龍まで27手詰
     ※5手目と7手目、手順前後のキズがあります。


柏川悦夫作 近代将棋1992年6月(塚田賞、『現代詰将棋短編名作選』第181番)
柏川悦夫作_現短181

 例題紹介の最後は巨匠柏川さんの作品。
 23銀と捨てる筋が見えますが同馬と取られてしまいます。
 軽く26桂と捨て同銀と取らせます。
 24飛と捨て、同玉に33馬と入れば、14玉に17香と一歩入手。
 同桂成なら15歩で簡単ですから、26桂を防ぎながら同銀不成と応じるのが好手。
 そこで26桂と捨てて、同銀不成と呼び戻せば15歩と打てて、同銀に23馬までというのが一連の読み筋。
 ところが、最後の26桂を同銀成と取られて困りました(失敗図)。

<失敗図:26同銀成まで>
柏川作_現短181_失敗図

 こうなると打歩詰。
 18龍も同馬なら23銀で詰むのですが、取らずに17歩合で手が続きません。
 不成で打歩詰に誘致する筋はたくさんありますが、成って打歩詰に誘致するというのは珍しい手順。
 飛角桂香歩は成らせて打歩詰を打開することが出来たのですが、銀だけが成ることで打歩詰に誘致することが出来るという非常に珍しい手筋です。
 そこで攻め方も工夫します。
 初手から26桂、同銀、24飛、同玉と進めたとき、35龍とタダ捨てするのが妙手。

<1図>5手目:35龍
柏川作_現短181_35龍

 攻め方の利きが無く、玉方は馬と銀が利いているところに、飛び込むのは大変爽快。
 同馬なら馬の利き筋がそれるので、33馬から23銀不成があります。
 もちろん同玉は45馬から33角、23銀で詰み。
 35龍には同銀と応じるしかありません。
 そこで33馬と入り、14玉に17香と歩を入手。
 この辺までは失敗図に向かう手順と大きく変わらないように思います。
 しかし今度は26の銀が35にいますから、17香は同桂成と取るしかありません。
 先ほどと同じように、26桂と打ちます。

<2図>11手目:26桂
柏川作_現短181_26桂

 同銀と取る一手ですね。
 しかし銀は35にいますから成れません。
 失敗図では銀は17にいたので、同銀成と応じることが出来たのですが、今度はそれが出来ません。
 35龍の妙手で銀を35に呼んだ効果がここで現れました。
 35同銀に15歩が打てますから、同銀と取らせて、23馬までの詰み。

 玉方は「銀は成ることで打歩詰に誘致できる」という珍しい手筋で逃れ順を用意しますが、攻め方は、35龍という豪快な捨駒で、「銀を成・不成の選択が出来ない地点に移動させて打歩詰を回避する」という構想を実現した素晴らしい作品です。

【詰手順】26桂、同銀、24飛、同玉、35龍(1図)、同銀、33馬、14玉、
    17香、同桂成、26桂(2図)、同銀、15歩、同銀、23馬まで15手詰


■創棋会の今後の予定
 ※10月と11月は会場が異なりますのでご注意ください。
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費]  無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
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★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
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