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詰パラ6月号が到着

■詰パラ6月号が到着
・順位戦(11P)。詰棋校はお休みですが、錚々たるメンバーによる年に一度の競作です。
・同人室は意外と少な目の出題(16P)。編集室では柴田さんが檄を飛ばしています。
創棋会作品展(18P)。課題は「成生の態度保留や態度打診」。好作の応募多数で、厳選された4作品です。解けば納得の好作ばかりです。ぜひチャレンジしてください。1問だけでも結構ですので、解答をお願いします
・全国大会ご案内(20P)。今年は7月17日(日)倉敷開催です。待ち遠しいですね。
・門脇賞(37P)。第5回は金子清志さんに決定。詰工房300回、25年は素晴らしい貢献ですね。昨年の筒井さんや石黒さんもそうですが、一つのことを長く続けるのは簡単なことではありません。「継続は力なり」、頭の下がる思いです。
・七條賞(34P)。今年の満点は福村努さんただ一人。これで福村さんは11年連続満点、14年連続首位ですから、本当にすごいですね。全国大会に参加してもらいたい方の一人です。
・解答選手権初級一般戦レポート(38P):小池正浩さんのレポート。管理人も一度だけ選手出場経験があるのですが、この気持ちよくわかります。
・春霞賞(46P)。読者サロンでの発表。青木裕一作が大賞受賞。
・創棋会報告(48P)。6月の創棋会例会は19日(日)です。開催場所は大阪市立港区民センター(大阪市港区弁天2-1-5)です。関西将棋会館ではありませんのでご注意ください。今年の解答選手権チャンピオン戦大阪会場で使ったところです。地下鉄中央線またはJR環状線の「弁天町駅」から徒歩7分。多数のご参加をお待ちしています

■「風船図式」
創棋会の次回課題は「駒配置5×5内の風船図式」です。
「風船図式」とは「四周(1・9筋と一・九段目)に置き駒がないもの」です。
それを「5×5」というスペースで創っていただきたいというのが今回の課題です。
詰パラの出題・結果稿から「風船図式」に該当する作品を探すと、4月号が該当なし、5月号が1題でしたが、6月号では江口伸治作(飛角図式作品展③)、角建逸作(解答選手権初級③)、熊谷春海作(結果稿、保育園②)、岩本修作(結果稿、彩棋会③)と結構ありました。
作家の皆さん、好作の投稿をお待ちしています。
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp


■作品紹介
その前に前回紹介した管理人の例題の正解です。
管理人作の答

作意:73飛成、同馬、33飛成、同馬、54金まで5手詰

象形崩れですが、左右同形ではないのがミソです。
初手33飛成とすると、3手目73飛成に44玉とかわされて詰みません。


それでは今回も課題にマッチした作品を紹介させていただきます。
今回はあぶり出し曲詰を紹介させていただきます。

添田宗太夫作(「将棋秘曲集」71番)
秘曲集71

詰手順:54飛、同金、同馬、同玉、45金、64玉、65香、同金、同銀、同玉、55金打まで11手詰

詰め上がり:三の字
秘曲集71「三」

手順は易しく説明の必要がないと思います。
初形が数字の「2」に見えるので、見方によっては立体曲詰とも言えますが、江戸時代の作品ですからね…。

添田宗太夫(生没年は不明)は元禄から享保にかけて活躍した民間棋士。
「将棋秘曲集」は1752年(宝暦2年)に刊行された101局すべてがあぶり出し曲詰という歴史的な作品集です。


田中至作:「詰将棋考」自選曲詰50局集 第4番(1983年6月刊)
田中至「ヒ」

作意:54飛、同銀、66金、同桂、65銀、同銀、55角成、同玉、45馬まで9手詰

詰め上がり:「ヒ」
田中至「ヒ」詰

一見して44の飛車を捌きたくなる初形なので54飛捨は当然の一手。続いて邪魔な65金を消し65銀と捨てれば、決め手の55角成で「ヒ」の字の詰め上がりとなる。

田中至氏は1987年に54歳の若さで亡くなられるまで精力的に作品を発表され、作品集も短編では「白扇」、あぶり出し曲詰では「過雁組曲」、全駒市松などの「白雁組曲」と、非常に多くのものを出されている。
「詰将棋考」は弘文出版から刊行されたもので、アマチュアの詰将棋作家の作品集が商業出版されるのは珍しかったという記憶がある。


門脇芳雄作:詰パラ1956.01(「曲詰百歌仙」第58番)
門脇芳雄「ヒ」

作意:55金、同龍、45銀、同龍、54飛、同龍、57金、同銀生、68桂、同銀生、67銀、同角成、65角、同龍、48桂、同と、46金まで17手詰

詰め上がり:「ヒ」
門脇芳雄「ヒ」詰

原型から54金を消去し、54飛捨てを同龍と取らせて45龍の守備力を弱めます。
今度は原型から48金を消して48桂を打とうとするのですが、玉方も銀不成で抵抗。
68桂から67銀と手順を尽くしてやっと48桂が実現します。

門脇芳雄は「珠」で看寿賞を受賞されるなど作家として活躍されるだけでなく、早くから詰将棋のデータベース化にも取り組まれ、2002~2009年には全日本詰将棋連盟の会長を務められました。
著書には「曲詰百歌仙」の他、『図巧』と『無双』を解説した「詰むや詰まざるや」(平凡社東洋文庫)などがあります。
2012年に亡くなられましたが、詰棋界に大きな足跡を残されました。

***【次回例会】*****************************************************
[日時] 2016年6月19日(日)13時~
[場所] 大阪市立港区民センター
(大阪市港区弁天2-1-5、地下鉄中央線・JR環状線「弁天町駅」徒歩7分)
今年の解答選手権チャンピオン戦大阪会場で使ったところです。
※関西将棋会館ではありませんのでご注意ください。
多数のご参加をお待ちしています

[課題] 「駒配置5×5内の風船図式」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
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以上
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