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詰パラ10月号到着

<詰パラ10月号到着>
 本日は「すらすら解ける20手台」結果発表を休ませていただき、詰パラ10月号の紹介と、創棋会の次回課題についての例題紹介をさせていただきます

■「すらすら解ける20手台」PartⅣ
  *出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
  *結果稿(第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-293.html

■詰パラ10月号到着
・表紙は角建逸さん。好形作の多い同氏が、26年ぶり2回目の登場というのはちょっと意外ですが、専門フィールドが中編だからなのでしょうか。
 夕刊フジの連載はさぞかし大変なことと思います。
・詰棋校(12P~)。
 小学校:消費税は学生の懐も直撃…。
   期末ではないのですが、骨のある作品とのこと。
 中学校:臨時中学とのダブル開催!
   作家にとっては発表の場が増えるのはありがたいことです。
   難解作は他の月に回したとのことで、配慮が行き届いてますね。
 高校:小と同じく『詰将棋の秋』で力作揃いとのこと。
 短大:何やら持駒の多い作品が2作…。
   太刀岡さんを担当に推挙されたのは石黒さんでしたか。社団戦に看寿賞にと多方面のご活躍に敬意を表します。
 大学:9月末ともなると結構過ごしやすいですね。
   問題が比較的易しめというのは嬉しい?
 大学院:秋の夜長に相応しい長手数の問題!
   院7は簡単だが見たことのない趣向とのこと、何が飛び出すのでしょうか。
 臨時中学校:結構な顔ぶれですね。解いてみようと思わせる図が揃ってます!
・会合作品展(19~21P)。たま研に、四国、九州。いずれも盛会で結構なことです。
  たま研のテーマはスイッチバック。それにしても錚々たるメンバーが参加されたものですね。
  詰四会は最近ご無沙汰です…。
  九州Gは選題の言葉も要チェックです(笑)。
・全詰連の頁(22P~)。書籍部から消費税関連の情報。送料にも影響が出ます。
  新刊紹介は山田渉太編『岳麓』。“編”というのが良心的な内容を表しています。
  タイトルから「たどりきて、未だ山麓」という言葉を思い出しました。升田九段のセリフでしたか。
・半期賞(24P~)。山路さんが中学・高校・大学の3校で受賞。昨年上半期に続く3部門受賞の快挙!
  大学院は相馬康幸さん。まだ4回目なのかと思いました。
  水谷さんは最後の選考。お疲れ様でした。
・短コン募集(31P~)。今年は予想通り9手詰です。年に一度、創作意欲の高まるイベントです(笑)。
  ところでこの時期には例年ネット界で裏短コンが開催されるのですが今年は?
・持駒のある風景(32P~)。将棋ソフト「励棋」の話。
  柿木が普及するまではこのソフトしかなかったのでしたか。
  PCを初購入した頃にカタログを取り寄せた記憶があります…。
・おもちゃ箱だより(34P~)。並べて楽しい軌跡曲詰。これは楽しい趣向作!
・ちえのわ雑文集(36P~)。「長編の普及を願って」。進藤伐斗さんとはどなたのペンネームなのでしょうか?
 「長編は答えを見るだけでも良さが分かる」「長編創作の近道は“はがし趣向”の理解」など肯けるフレーズに溢れた一文でした。
・名局ライブラリー(38P~)。昨年10月号では平成26年の作品が、そして1年経った今月号では平成27年の作品が紹介されています(笑)。時の流れがこのコーナーだけゆっくりと進んでいるような…。
・象棊手引草(38P~)。金子さんの労作。古図式の調査研究には常人の想像を超える根気や情熱が必要だと思います。
・社団戦3日目(46P~)。10勝2敗の好成績で首位をキープ。
  東大いりえのメンバー、管理人が関西の大学将棋部に在籍していた頃の懐かしの顔ぶれ。今でも皆さんお強いのですね。
・サロン(52P~)。沖縄の詰将棋イベント!近ければ参加したいのですが…。
  新ケ江さんの結果報告を楽しみにしています。
・会合案内(53P~)。 8月は会合があちらこちらで。詰工房、香龍会、詰四会、九州Gに創棋会
  今月の創棋会は10月20日(日)の開催です。多くの方のご参加をお待ちしています。
・編集室(104P~)。須藤さんの40肩に関する記載。管理人も、50肩(笑)を左右を一度ずつ経験。いや不便なものです。
  短コンの案内は31Pです(重箱の隅)。
  今月号から本体価格が648円→636円に変わりました。これも消費税の影響ですが、値下げは粋なはからい。


■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
 打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
 思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
 12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
 作家の皆さんの腕の見せ所です。奮って投稿ください。
 10月例会で選題します。
 投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)

◇例題紹介
 例題紹介のために、一昨年のブログでも参考にさせていただいた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考を読み直しています。
  ※この論考は「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されました
 この論考で取り上げられている作品についても、自分なりに鑑賞しなおして、紹介させていただきます。
 それ以外にも、手元の詰棋書を眺めていて、面白いと思ったものは随時紹介させていただきます。
 なお湯村さんの論考が契機となり「打歩詰大賞」が創設されました。同大賞の作品群はブログ「借り猫かも」で詳細に紹介されています。
    http://torakamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d497.html

 さて、それでは例題紹介です。管理人が面白いと感じた作品をご覧ください。

伊藤看寿作 宝暦5年(1755年) 『将棋図巧』第38番
図巧38

 56から47に脱出路が見えているので23角と打ちます。
 55玉と寄られていきなり打歩詰の局面です。
 取歩駒を発生させるか、攻め方の勢力を弱めるか、方針を決めないといけません。
 35龍と銀を取るのが、攻め方の勢力減少と手駒の補充を図って有力そうですが、それは同角成とされ、56歩、44玉で困ります。
 ここは46銀と捨てるのが好手。

<3手目:46銀>
図巧38_46銀

 同角成と取れば、56歩が打てます。同馬に35龍と銀を取り、45歩合、46銀、同馬、同龍、同歩(44玉には34角成から35角)、66角ときれいに詰みます。
 また同角不成なら、35龍、同角、56歩、44玉に、今度は34角成があります。
 46銀は、まるで57角の成生を打診するような一手ですが、角で取るのはいずれも簡単なので最善は同銀。
 そこで35龍と捨てるのが妙手。

<5手目:35龍>
図巧38_35竜

 取れる駒を取らずに、その駒を動かした跡にタダ捨てをするとは、何と素晴らしい一手でしょう。
 45合は同角成から65飛成があるので同銀の一手。
 これで2手目の局面から、原形のまま24龍が消えました。
 攻め方の勢力が減ったので56歩と打つことが出来ます。
 56歩以下は、44玉に34角成、53玉、52馬で香を1枚入手。
 44玉には取った香を45に捨てるのが絶好の一手。
 同玉は34馬があるので、同と と取るしかありません。
 玉の横っ腹が開いたので、64飛成と攻めの継続を図ります。
 54合は34馬までなので、33玉と逃げる一手ですが、34龍、22玉と追ったとき、23龍と捨てるのが好手。
 同玉に、34馬と引けば、22玉に14桂の跳ね出しが気持ちの良い一手。
 以下、11歩成から33馬と入って詰み。

 46銀から35龍という妙手順で24龍を原形消去して打歩詰を打開する好作。

【詰手順】23角、55玉、46銀、同銀、35龍、同銀、56歩、44玉、
   34角成、53玉、52馬、44玉、45香、同と、64飛成、33玉、
   34龍、22玉、23龍、同玉、34馬、22玉、14桂、21玉、
   11歩成、同玉、33馬、12玉、22馬まで29手詰


小峯秀夫作 近代将棋1962年11月(「古今中編詰将棋名作選」第82番)
小峯秀夫196211

 初手は筋良く12銀としたい形。
 31玉なら、32歩、同玉、23銀成、同桂、22金、42玉、45飛、同桂、43歩、33玉、44角成と手数はかかるが平凡に追って詰むので、同玉と取ります。
 23角成と金を取って、同玉に22金と決め、14玉に74飛で合駒を訊けば、玉は風前の灯火。
 頭に利く駒は同飛から15に打って簡単。桂も26桂があります。
 しかし44角合とされると、同飛、同と となった局面は、打歩詰。
 32角と打っても23歩合、同角、同桂、15歩、同桂と打歩詰は打開できますが、これ以上続きません。

<失敗図:44角合>
小峯秀夫196211_失敗図

この打歩詰を打開するために巧妙な事前工作を行います。
まず22歩と打ちます。
同金なら、同桂成、同玉、23歩、同桂、同角成と清算して15桂で詰み。
32玉も、23角成、同玉、34金、32玉、33金、同玉、34銀打以下の詰み。
31玉と寄るのが最善ですが、53角成と捨て、同歩と取らせておくのが妙手順。
21歩成、同玉に狙いの12銀ですが、同玉のときに72飛成と出来るのが、53角捨ての効果。
42香合のような受けでは、同龍と取られ、以下23角成、同玉、22金、14玉のとき15香と打たれて詰むので、42角合(1図)の一手。

<1図>10手目:42角合
小峯秀夫196211_42角

 42角合を取っても詰まないので、23角成から22金、14玉まで進めて、74飛成と合駒を訊きます。
 これには54角合と受けて、打歩詰に逃れるのが最善の受け。
 何やら失敗図とよく似た雰囲気です。
 失敗図と違うのは42に玉方の角があることです。
 よく見ると42角は遠く15にも利きそうですが、33桂が邪魔しています。
 それに気づけば、もう一息で解けます。
 54同龍と角を取り、同とに25角と捨てるのが好手。
 25同桂と取らせた局面(2図)は42角の利きが15まで通りました

<2図>20手目:25同桂
小峯秀夫196211_25桂

 ここまでくれば簡単です。
 15歩、同角、同銀と清算して、33角から24角成の詰み。

 本作は取歩駒42角を発生させ、その利きを遮断している駒33桂を動かすという、複数の手筋を組み合わせた構想作。

【詰手順】22歩、31玉、53角成、同歩、21歩成、同玉、12銀、同玉、
   72飛成、42角(1図)、23角成、同玉、22金、14玉、74龍、54角
   同龍、同歩、25角、同桂(2図)、15歩、同角、同銀、同玉、
   33角、14玉、24角成まで27手詰


岡本真一郎作 近代将棋1992年5月(塚田賞、『競馬式』第85番)
岡本真一郎85番

 17歩、27玉となると打歩詰。
 そこで26金、17玉、25金と、金を繰り替えます。
 27玉なら63角不成、54歩合、28歩、37玉、67飛、46玉、47歩以下。
 26歩の捨合には18歩、27玉、26金、37玉、67飛、46玉、47歩、45玉、63角成以下。
 16玉が最善ですが、17歩と打って、27玉と逃げます。

<1図>6手目:27玉
岡本真一郎85番_27玉

 ここで63角成とすれば簡単そうに見えます。
 37玉と寄れば、67飛と引き、57歩の捨合の好防にも、38金、46玉と追って、打歩詰になりますが、35角と捨てるのが好手で、同歩に47歩で詰みます。
 しかし、63角成には54歩と捨合するのが受けの妙手。54同馬と取らされてしまうと、37玉、67飛から38金、46玉(失敗図)まで進んで、これは打歩詰。

<失敗図>46玉
岡本真一郎85番失敗図

 54歩合という好防に対応するために1図では63角不成とするのが好手。
 これなら54歩合も同角不成と取れます。
 37玉、67飛、57歩、38金、46玉まで進めると、失敗図の54馬が角になっていますから、今度は35角捨てが利いて、同歩に47歩が打てます。
 しかしこれでは終わりません。
 54歩、同角不成のとき、45桂と跳ねる妙手があるのです。
 同角とタダで取れますが、37玉、67飛、57歩、38金、46玉と進み、47歩が打てるものの、45玉と角を取られ、37桂、44玉、54金と追えるのですが、桂跳ねの効果で33玉と脱出されてしまいます。
 そこで取らずに、28歩、37玉、67飛と追いますが、平凡な57歩合は38金、46玉、47歩、36玉、26金まで。
 67飛には57桂不成と移動合するのが、アクロバティックな受けの妙手。

<2図>14手目:57桂不成
岡本真一郎85番_57桂

 同飛とは取れないので38金、46玉と進めますが、45の桂が動いたので47歩は打歩詰。
 もちろん57桂成なら47歩と打てますから不成が絶対。
 57桂不成は、47への利きを無くすとともに、54角の利きを通して、打歩詰に誘致するという一石二鳥の妙手防でした。
 しかしここからは学習済みの好手筋があります。
 35角とすてれば同歩に47歩が打てます。
 55玉には65飛と活用して、44玉に43角成までの詰み。

 54歩の打診中合と、桂馬の移動合、移動不成中合という妙技が飛び出す、素晴らしい作品で、塚田賞を獲得されました。

【詰手順】26金、17玉、25金、16玉、17歩、27玉(1図)、63角不成、54歩
   同角不成、45桂、28歩、37玉、67飛、57桂不成(2図)、38金、46玉、
   35角、同歩、47歩、55玉、65飛、44玉、43角成まで23手詰


■創棋会の今後の予定
 ※10月と11月は会場が異なりますのでご注意ください
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
    アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費]  無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
    アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
****************************************************** 

★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上


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