「すらすら解ける20手台」partⅣ結果発表<6回目>
「すらすら解ける20手台」partⅣ結果発表<6回目>
■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
作家の皆さんの腕の見せ所です。10月20日の例会で選題しますので、奮って投稿ください。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
なお「すらすら解ける20手台」の結果発表をスタートしますので、例題紹介はしばらくお休みさせていただきます。
■「すらすら解ける20手台」partⅣ結果発表<6回目>
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅣには、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
下線の方には、今回初めて解答いただきました。引き続きよろしくお願いします。
有山隆、有吉弘敏、奥鳥羽生、片山智之、小池正浩、白木大輔、則内誠一郎、占魚亭、
竹中健一、中出慶一、西村章、ぬ、野々村禎彦、原田雄二、松本浩一、山下誠、山本勝士
今年は昨年より出題数を減らしたのですが、それでも20問と言う大量出題になってしまいました!
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
過去3回以上に、楽しんでいただける作品が多かったのではないかと思います。
★出題は以下のURLを参照下さい。
→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
出題順に結果発表を行っています。今日は6作目です。
⑥ 片山智之作

【作意】83香成、同玉、73金、同玉、62銀生、82玉、84龍、91玉、
93龍、61玉、71銀成、同玉、73龍、61玉、52銀成、同玉、
42金、同玉、31飛成、同玉、33龍、21玉、13桂、同馬、
32角成、12玉、24桂、同馬、22馬まで29手詰
【正解】
5手目→62銀生
手数→29手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.20、A:5、B:8、C:2、誤解:1、無解:1、無評価:0
【作者のことば】
私は、創作の条件として、作意手順に一間龍が登場することを最重要条件としています。本作では、一間龍が4回登場します。
見どころは、①一間龍の登場、②初形からは想像も出来ない意表の終形、③サクサク解ける抜群の解後感です。
★片山さんは「すらすら解ける20手台」初登場。また創棋会の作品展も初参加です。
自己紹介をお願いしたところ、次のようなメッセージをいただきました。
『この度、このような大舞台で作品を発表する機会を得ましたのは、まるで夢のようで、大変緊張しております。
数多くの著名作家の皆さまが作品発表をなさる中で、「私では役不足では?」とも思いましたが、せっかくの機会ですので、頑張りたいと思います。
自分の作風はと言うと、軽快に捌く作品が多いように思います。
また、終形の簡素美も、自作のこだわりの一つです。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。』
さて本作、初形、左半分は無防備玉。
右側の飛車角をどうやって活用するかと考えれば、初手は83香成しかありません。
同玉の一手に47角が良さそうですが12馬の利きに56歩と合されて詰みません。
82金にも惹かれますが、同玉、84龍、83金で逃れ。
83同玉には73金と捨てるのが攻めをつなぐ一手。
93玉と逃げれば92銀成から94龍と回って詰むので、73金は同玉と応じます。
64龍では82玉で続きませんし、72銀成も83玉と戻られて手がありません。
ここで62銀生と入るのが狙いの一手です。
<途中図>5手目:62銀生

62銀生を同玉と取ると、64龍、63銀合、72銀左成、51玉、53龍で詰みます。
83玉と逃げれば、72銀右生、93玉、92銀成、同玉、94龍、93金、83銀成、81玉に、36角と引く手があり、45歩、同角、同桂、82歩で、手数はかかりますが詰みます。
62銀生には82玉が最善の応手。
84龍と龍を活用して筋に入った感じです。
83金合なら73銀成、91玉に92銀成と捨てる好手順がありますから、91玉と逃げます。
93龍と入って一間龍の形になりました。
81玉には71銀成から73龍。
61玉と逃げるしかありませんが、52銀から42金と捨て、31飛成が決め手の大駒捨て。
31同玉に33龍と回れば、収束は間近。
21玉に32角成は11玉で逃れるので、13桂と捨てておくのが上手い手。
11玉なら31龍、21合、23桂があるので、同馬と取りますが、そこで32角成とすれば12玉の一手。
これで24桂がトドメの一手で、同馬に22馬まで、キレイな詰め上がりとなりました。
作者:本作は終形での不動駒はゼロ。また、初形とは対照的に、終形は簡素に仕上げたつもりなのですが、いかがでしょうか…。
★「すらすら解ける20手台」は気軽に楽しめるネット作品展です。
企画に相応しい作品を投稿いただきありがとうございました。
多くの方から好評をいただき、狙いは理解いただけたものと思います。
原田雄二:すらすら度2点、好感度3点、表現力3点、技術力3点。相加平均2.75点。」
松本浩一:すらすら度◎ 好感度〇 表現力〇 技術力◎
応手が少々面倒に感じましたが、解後の爽快感が良いです。
★お二人とも技術力を評価されました。
則内誠一郎:掴み所がないため解きにくい。
★方針を立てるのにちょっと時間がかかりますね。
占魚亭:5手目が決まれば後はスラスラ。
★62銀生が序盤のポイントです。
ぬ:頭10手ぐらいを抜けたら、すらすら解けた。
作者予想: 三輪勝昭さん
★導入は少し考えさせられます。
西村章:右辺の駒がおいでおいでしているのがヒントになり5手目62銀生を発見。
★62銀生が玉を右辺へ追い込むギヤチェンジの一手。
山本勝士:逆算法の見本
★ベテランの慧眼。
野々村禎彦:握り詰によくある流し素麺式の手順と気付けばすらすらだが、結構悩んだ。
★流し素麺は言いえて妙。
有吉弘敏:煙の基本形として、使われてきた追い方で、中編のテーマにはなじまないと思う。
★一局を支える手が欲しいところですね。
奥鳥羽生:煙詰のような手順でほぼ煙詰
竹中健一:駒数増やして煙るならいいけど最後がもったいないかな。
中出慶一: 煙常套手段の手順で捌く。惜しむらくはミニ煙にしてほしい。
★やはりもう一枚消して煙らせたいですね。
山下誠:龍と銀の協力でやや不規則に横に追う。詰め上がりは龍と馬できれい。
★詰上りの印象は悪くありませんね。
有山隆:手順は微妙にホネがある。綺麗に消えますね。
★軽い変化紛れがあって単調ではありません。
駒がよく消えるので、解後感は悪くないですね。
■創棋会の今後の予定
※10月と11月は会場が異なりますのでご注意ください。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上
■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
作家の皆さんの腕の見せ所です。10月20日の例会で選題しますので、奮って投稿ください。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
なお「すらすら解ける20手台」の結果発表をスタートしますので、例題紹介はしばらくお休みさせていただきます。
■「すらすら解ける20手台」partⅣ結果発表<6回目>
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅣには、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
下線の方には、今回初めて解答いただきました。引き続きよろしくお願いします。
有山隆、有吉弘敏、奥鳥羽生、片山智之、小池正浩、白木大輔、則内誠一郎、占魚亭、
竹中健一、中出慶一、西村章、ぬ、野々村禎彦、原田雄二、松本浩一、山下誠、山本勝士
今年は昨年より出題数を減らしたのですが、それでも20問と言う大量出題になってしまいました!
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
過去3回以上に、楽しんでいただける作品が多かったのではないかと思います。
★出題は以下のURLを参照下さい。
→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
出題順に結果発表を行っています。今日は6作目です。
⑥ 片山智之作

【作意】83香成、同玉、73金、同玉、62銀生、82玉、84龍、91玉、
93龍、61玉、71銀成、同玉、73龍、61玉、52銀成、同玉、
42金、同玉、31飛成、同玉、33龍、21玉、13桂、同馬、
32角成、12玉、24桂、同馬、22馬まで29手詰
【正解】
5手目→62銀生
手数→29手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.20、A:5、B:8、C:2、誤解:1、無解:1、無評価:0
【作者のことば】
私は、創作の条件として、作意手順に一間龍が登場することを最重要条件としています。本作では、一間龍が4回登場します。
見どころは、①一間龍の登場、②初形からは想像も出来ない意表の終形、③サクサク解ける抜群の解後感です。
★片山さんは「すらすら解ける20手台」初登場。また創棋会の作品展も初参加です。
自己紹介をお願いしたところ、次のようなメッセージをいただきました。
『この度、このような大舞台で作品を発表する機会を得ましたのは、まるで夢のようで、大変緊張しております。
数多くの著名作家の皆さまが作品発表をなさる中で、「私では役不足では?」とも思いましたが、せっかくの機会ですので、頑張りたいと思います。
自分の作風はと言うと、軽快に捌く作品が多いように思います。
また、終形の簡素美も、自作のこだわりの一つです。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。』
さて本作、初形、左半分は無防備玉。
右側の飛車角をどうやって活用するかと考えれば、初手は83香成しかありません。
同玉の一手に47角が良さそうですが12馬の利きに56歩と合されて詰みません。
82金にも惹かれますが、同玉、84龍、83金で逃れ。
83同玉には73金と捨てるのが攻めをつなぐ一手。
93玉と逃げれば92銀成から94龍と回って詰むので、73金は同玉と応じます。
64龍では82玉で続きませんし、72銀成も83玉と戻られて手がありません。
ここで62銀生と入るのが狙いの一手です。
<途中図>5手目:62銀生

62銀生を同玉と取ると、64龍、63銀合、72銀左成、51玉、53龍で詰みます。
83玉と逃げれば、72銀右生、93玉、92銀成、同玉、94龍、93金、83銀成、81玉に、36角と引く手があり、45歩、同角、同桂、82歩で、手数はかかりますが詰みます。
62銀生には82玉が最善の応手。
84龍と龍を活用して筋に入った感じです。
83金合なら73銀成、91玉に92銀成と捨てる好手順がありますから、91玉と逃げます。
93龍と入って一間龍の形になりました。
81玉には71銀成から73龍。
61玉と逃げるしかありませんが、52銀から42金と捨て、31飛成が決め手の大駒捨て。
31同玉に33龍と回れば、収束は間近。
21玉に32角成は11玉で逃れるので、13桂と捨てておくのが上手い手。
11玉なら31龍、21合、23桂があるので、同馬と取りますが、そこで32角成とすれば12玉の一手。
これで24桂がトドメの一手で、同馬に22馬まで、キレイな詰め上がりとなりました。
作者:本作は終形での不動駒はゼロ。また、初形とは対照的に、終形は簡素に仕上げたつもりなのですが、いかがでしょうか…。
★「すらすら解ける20手台」は気軽に楽しめるネット作品展です。
企画に相応しい作品を投稿いただきありがとうございました。
多くの方から好評をいただき、狙いは理解いただけたものと思います。
原田雄二:すらすら度2点、好感度3点、表現力3点、技術力3点。相加平均2.75点。」
松本浩一:すらすら度◎ 好感度〇 表現力〇 技術力◎
応手が少々面倒に感じましたが、解後の爽快感が良いです。
★お二人とも技術力を評価されました。
則内誠一郎:掴み所がないため解きにくい。
★方針を立てるのにちょっと時間がかかりますね。
占魚亭:5手目が決まれば後はスラスラ。
★62銀生が序盤のポイントです。
ぬ:頭10手ぐらいを抜けたら、すらすら解けた。
作者予想: 三輪勝昭さん
★導入は少し考えさせられます。
西村章:右辺の駒がおいでおいでしているのがヒントになり5手目62銀生を発見。
★62銀生が玉を右辺へ追い込むギヤチェンジの一手。
山本勝士:逆算法の見本
★ベテランの慧眼。
野々村禎彦:握り詰によくある流し素麺式の手順と気付けばすらすらだが、結構悩んだ。
★流し素麺は言いえて妙。
有吉弘敏:煙の基本形として、使われてきた追い方で、中編のテーマにはなじまないと思う。
★一局を支える手が欲しいところですね。
奥鳥羽生:煙詰のような手順でほぼ煙詰
竹中健一:駒数増やして煙るならいいけど最後がもったいないかな。
中出慶一: 煙常套手段の手順で捌く。惜しむらくはミニ煙にしてほしい。
★やはりもう一枚消して煙らせたいですね。
山下誠:龍と銀の協力でやや不規則に横に追う。詰め上がりは龍と馬できれい。
★詰上りの印象は悪くありませんね。
有山隆:手順は微妙にホネがある。綺麗に消えますね。
★軽い変化紛れがあって単調ではありません。
駒がよく消えるので、解後感は悪くないですね。
■創棋会の今後の予定
※10月と11月は会場が異なりますのでご注意ください。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
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以上
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