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ネット作品展「すらすら解ける20手台partⅣ」解答締切は9月19日

<ネット作品展「すらすら解ける20手台partⅣ」解答締切は9月19日>
 9月初めは連日ゲリラ豪雨が発生する読めない天候が続きましたが、安定すると暑さが戻ってきたような雰囲気。
 ちょっと夏を感じる花。
夏の花190901

★☆★ネット作品展解答募集中★☆★
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅣ、おかげさまで20作と多数の作品が揃いました。
 投稿下さった作家の皆様、ありがとうございました。
 今回出題させていただいた作品は、次の20名の方々から投稿いただいたものです。
 あらためて感謝申し上げます。
   有吉弘敏、有山隆、石川和彦、片山智之、kisy一族、則内誠一郎、中出慶一、金少桂、
   西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、廣瀬崇幹、松田圭市、松本浩一、三輪勝昭、
   RINTARO、山路大輔、山本勝士、吉松智明
    (敬称略、作品順ではありません)。

 文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
 短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
 また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
 1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
 20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
 暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。

◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/19(木)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
  ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
  長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★出題は以下のURLを参照下さい。
  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html

★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
  図面: http://firestorage.jp/download/bf454d36ef822e9b5a1dc12ef3dfaa47b5bcf9fc

  解答用紙: http://firestorage.jp/download/82b5e1c81412be0499c3e71cc737a0a0852e8dac

 パスワードはいずれも「sura2019」です。

■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
 打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
 思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
 12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
 作家の皆さんの腕の見せ所です。奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
 投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)

◇例題紹介
 例題紹介のために、一昨年のブログでも参考にさせていただいた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考を読み直しています。
  ※この論考は「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されました。
 この論考で取り上げられている作品についても、自分なりに鑑賞しなおして、紹介させていただきます。
 それ以外にも、手元の詰棋書を眺めていて、面白いと思ったものは随時紹介させていただきます。
 なお湯村さんの論考が契機となり「打歩詰大賞」が創設されました。同大賞の作品群はブログ「借り猫かも」で詳細に紹介されています。
  http://torakamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d497.html

 さて、それでは例題紹介です。管理人が面白いと感じた作品をご覧ください。


北村憲一作 詰パラ1976年10月
(「現代詰将棋短編名作選」第6番)
北村憲一_現短6


 貧乏図式。金気がないので詰めにくそうな初形ですが、36桂と打つと意外に狭いことがわかります。
 36桂に34玉なら44馬があり、23玉には24飛、また33玉は43飛、15玉の脱出には16飛から26馬といずれも簡単。
 ここは13玉と逃げる一手で、手順に22桂成と香を入手。
 22同玉となったところが、考えどころです。
 普通に24香と打てば23歩合と受けます。
 同香成、同玉、24飛、33玉(変化図)と進むと、打歩詰。

<変化図:33玉>
北村憲一_現短6_紛れ

 この局面まで進めてしまうと24飛が強力で打歩詰を打開するのは困難。
 34飛と捨ててみても、同玉、44馬、23玉で詰みません。
 たとえば24の飛車が横に利かない香だったら34歩と打てるのですが。
 そこで元に戻って、5手目は24飛と打って持駒に香を残すのが正解です。

<5手目:24飛>
北村憲一_現短6_24飛

 24飛に23歩合なら、同飛成、同玉、24香、33玉と進めて、変化図の24飛が香になるので、今度は34歩が打てるというわけです。

 持駒に飛と香があり、どちらを使っても取られるだけなら、価値の高い駒を残したくなります。
 5手目は24飛でも24香でも、合駒と刺し違えるだけですから、香を打って飛を残したいのですが、それでは詰まないのが不思議なところ。
 飛車から打つのは不利な感じです。そこでこのような手筋を不利先打と呼びます。
 不利先打でもっとも有名なものは香先香歩です。本局の場合は、飛先飛香
 利きの弱い駒を残すことで、玉方の退路を作り、打歩詰を打開するわけです。

 そこで24飛には玉方も変化球を用意します。
 23桂と応じます。
 これは同飛成の一手ですが、同玉となって持駒に歩はありませんから24香と打っても詰みません。
 23同玉には35桂とします。
 22玉には23香があるので33玉と寄る一手。
 34香が筋ですが22玉で続かないので、平凡に43馬と迫ります。
 22玉とかわせば打ったばかりの桂を捌く、23桂成が決め手。
 同玉に24香までの詰み。

 飛先飛香の高級手筋ですが、打歩詰の順が直接作意に現れないのは効果的な演出。
 同年度の表紙コンクールで1位に輝いた好作。

【詰手順】36桂、13玉、22桂成、同玉、24飛(図)、23桂、同飛成、同玉、
    35桂、33玉、43馬、22玉、23桂成、同玉、24香まで15手詰


小林 譲作 詰パラ1979年5月号(『現代詰将棋中編名作選』第12番)
小林譲_現中12

 58玉と潜り込まれると手も足も出ないので、初手は25角の一手。
 桂は品切れなので、最も安い香を合してみましょう。
 36香は同角と取り、同玉に25角と打てば、35玉の一手に、36香、24玉、34金と自然な手を指せば15玉(変化図)となります。

<変化図:15玉>
小林譲_現中12_変化

 ここまで変化の余地はありませんが、図では16歩、26玉、27香、同玉、28香という詰みがあります。
 これでは簡単過ぎます。
 実は2手目に玉方の受けの妙手があります。
 36に飛車を合駒するのです。

<1図>2手目:36飛
小林譲_現中12_36飛

 36に香を合しても詰むのに、強力な飛車を渡したのでは、もっと簡単に詰むのではないかと思いますが、どうでしょうか。
 香合のときと同じように進めてみます。
 36飛、同角、同玉、25角、35玉まで進めて、ここで36飛と打つことになります。
 24玉、34金、15玉まで進むと、変化図の36香が飛車になっているので、16歩は打歩詰です。
 36飛合は、利きの強い駒を渡すことで打歩詰に誘致しようとする高級手筋です。
 北村作の飛先飛香は攻め方の勢力を減少させて打歩詰を打開する妙手筋でしたが、本作の36飛合は玉方が攻め方の勢力を強くするために、わざと価値の高い駒を攻め方に渡すという、玉方飛先飛香の受けの妙手。
 攻め方の不利先打に対して、玉方のこのような受けを不利合駒と呼びます。
 受け方にとって価値の高い方の駒を先に渡すのは「不利」だからという意味です。

 少し変化を確かめておきますと、36銀合は取った銀を36に打っても26への利きが無いので変化図で16歩が打てます。
 また36金合は、同角、同玉、25角、35玉のとき、46金から、同飛成、同銀と清算して詰みます。

 36飛合は取るしかありませんが、同角、同玉、25角、35玉まで進めたところで、好手があります。
 85飛の遠打が絶好の一手。
 24玉なら、34金から16歩が打てます。
 また55歩と安い合駒では、同飛と切って歩を入手し、同金のとき36歩と打ちます。以下、24玉、34金、15玉に16歩が打てます。
 85飛は価値の低い駒を入手して打歩詰を打開しようという狙いでした。
 そこで玉方も工夫します。
 85飛には55金打とします。

<2図>8手目:55金打
小林譲_現中12_55金

 これは同飛と取るしかありませんが、同金の局面が問題です。
 平凡に36金と打つと、24玉、34金、15玉となって、先ほどの変化図の36香が金になっていますから、これは打歩詰。
 8手目の金合は、歩で済みそうなところを価値の高い金を攻め方に渡すことで、打歩詰に誘致しようという玉方金先金歩の妙手筋。

 そこで攻め方も、この金を何とか安い駒に変えようとします。
 まず34金と寄り、45玉とかわされたとき、44金打から、同歩、同金と進めて、持駒の金を歩に交換します。
 35玉と戻ったところで待望の36歩を打つことが出来ました。
 以下は、24玉、34金、15玉に16歩が打てますから、26玉、27香、同玉、28香までの詰み。

 一局のなかに、2手目の飛合、8手目の金合と、2種類の不利合駒の妙防が現れ、攻め方も85飛の遠打や金歩交換の手筋を繰り出すなど、打歩詰の誘致と打開の手筋がふんだんに盛り込まれた好局。

【詰手順】25角、36飛(1図)、同角、同玉、25角、35玉、85飛、55金打(2図)、
   同飛、同金、34金、45玉、44金打、同歩、同金、35玉、36歩、24玉、
   34金、15玉、16歩、26玉、27香、同玉、28香まで25手詰

金子義隆作 詰パラ1995年11月号(『現代詰将棋中編名作選』第135番)
金子義隆_現中135

 最初に考えるのは36香ではないでしょうか。
 同となら、45銀、同香(35玉は71馬、44合、同銀)、44飛、35玉(同玉は54馬)、45飛、34玉、46桂打以下。
 また35合には、26桂打、同銀、同桂、44玉、54馬まで。
 ということで、同銀と応じるのが最善のようです。
 46桂打で同と と取らせてから35飛と捨てるのが好手。
 同金なら23銀から14とがあるので、同玉と応じますが、そこで71馬と寄って合駒を訊きます。
 それには46に利かす必要があるので、44香打とします。
 26銀、34玉、46桂、同香、35飛、43玉と進んで図の局面となります。

<紛れ図:43玉>
金子義隆_現中135_紛れ

 この局面は打歩詰!
 61馬と寄っても44玉で続きません。
 45飛も同銀、44歩、34玉、61馬、43桂で詰みません。

 本作を解くには、少々発想の飛躍が必要です。
紛れ図で46香が飛車なら44歩と打つことが出来、収束に向かいます。
では図の46香はどこから来たのかといえば、数手前の44香合。
これは46に利かすために打ったのですが、初手に36香と捨てて渡した駒です。
縦に利かす駒として香が無ければ、飛を合するしかありません。

そういうことに気づけば、玉方に香を渡さずに攻めれば良いことが分かります。
そこで初手は36飛と打ちます。

<1図>初手:36飛
金子義隆_現中135_36飛

 変化は先ほど確かめた通りです。
 同銀と応じれば、46桂打で同と と取らせておいて、35飛が連続の妙手。
 ここでも35香と捨てたくなりますが、玉方に香を渡すと詰みません。
 35飛に44玉なら、54馬、35玉に53馬と入るのが巧い手で、44合に26銀から46桂と跳ねる筋があって詰みます。
 35飛には同玉と取り71馬と寄ります。
 このとき玉方には縦に利く駒は飛車しかありませんので44飛合と受けます。

<2図>8手目:44飛合
金子義隆_現中135_44飛

 26銀、34玉、46桂、同飛、35香、43玉と進んで、紛れ図との大きな違いは、46の駒が飛車になっていることです。
44歩と打って、同飛と取らせることが出来ます。
 以下61馬から詰みとなります。

 本作は玉方に香を渡すと打歩詰になるので、それを避けるために飛先飛香を二度繰り返すというものですが、その意味付けが香は後ろに利かないが、飛車は後ろに利くということを利用したもので、大変ユニークな構想です。
 本作は第一回打歩詰大賞の佳作に選ばれました。

【詰手順】36飛、同銀、46桂打、同と、35飛、同玉、71馬、44飛
   26銀、34玉、46桂、同飛、35香、43玉、44歩、同飛、
   61馬、53玉、52馬まで19手詰

 なお本作は、作者によれば次の作品に着想を得たそうです。
 図面と作意を紹介しておきます。

山田修司作「新・飛先飛香」 近代将棋1994年5月号(塚田賞、『夢の華』第83番)
山田修司9405

【詰手順】24飛、13玉、12と、同金、14飛打、同と、同飛、同玉、26桂、23玉、
   24香、13玉、21香成、24角、14歩、23玉、24歩、同銀、15桂、同銀、
   13歩成、同金、14角、同金、22成香、同玉、14桂、23玉、13金、33玉、
   45桂、42玉、43歩成、同玉、53馬まで35手詰

 5手目の14飛打が妙手。ここは香でも良さそうだが、作意同様進めると、14同と、同飛、同玉、26桂、23玉のとき、24飛と打つことになり、13玉、21飛成、35歩と進んだ次図は21龍の利きが強く打歩詰。

<失敗図>
山田修司9405_失敗図

 21に残す駒を成香にしておけば失敗図で14歩が打てるというわけです。
 飛車は前にも後ろにも利くが、香は後ろには利きが無いことを利用した作品です。


■創棋会の今後の予定
  ※10月と11月は会場が異なりますのでご注意ください。
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
   〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費]  無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
****************************************************** 

★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上

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