創棋会の次回課題は「風船図式」

創棋会の次回課題は「風船図式」です。
手元に「古今趣向詰将棋名作選」があります。
発行は1980年、編集は詰将棋研究会。
本書は駒趣向を取り上げており、「○○図式」と呼ばれる置駒・持駒・配置などに関する趣向、「○○詰」と呼ばれる詰上り趣向など、十区分に分類され、古今の名作163局が紹介されています。
このなかで「風船図式」については、駒配置趣向の分類の中で、次のように記されています。
「四周(1・9筋と一・九段目)に置き駒がない場合。田宮克哉氏の命名。」
※創棋会でも1973.8に課題になっているようですが、不勉強のためどのような作品が出題されたのかわかりません。
盤の端に駒を置かずに作図するのは、意外と難しいのか、詰パラ4月号では名局ライブラリーに柳田明作が過去の作品として紹介されているのを除けば、結果稿も含めて1題も「風船図式」に該当する作品がありません。
今回はそれを「5×5」というスペースで創っていただきたいという課題です。
作家の皆さんの腕の見せどころかと思いますが、いかがでしょうか。
好作の投稿をお待ちしています。


さて前回図面だけ載せた山田修司氏の作品
発表:詰パラ1965.6
山田修司パラ196506

作意:45金、同玉、65飛、55角合、同飛、同玉、45金、同玉、65飛、55金合、56角、同玉、66金、46玉、45金、同金、同飛、同玉、55金打、46玉、56金まで21手詰
昭和40年(1965)5月に東京で開催された全詰連の全国大会を祝って創られた有名な「日の丸詰」です。
風船図式ですが、初形象形+無仕掛のダブル趣向が狙いかと思います。
手順は易しいが、二度にわたる45金~65飛のリフレインは味が良い。収束も大駒を捨ててキレイにまとめています。

「日の丸図式」は詰パラ4月号の名局ライブラリーでも柳田明作が紹介されています(37P)。
山田作から20年後の発表ですが、こちらは桂馬を拠点にして金銀を打ち捨ててゆく好作。図面のみ紹介させていただきます。

柳田明作:棋友第25号、1985.10.10
柳田明「日の丸」


それでは例によって課題にマッチした作品の数々を紹介していきたいと思います。
今回は冒頭に紹介した「古今趣向詰将棋名作選」から選びました。

平山邦男作:詰パラ1965.12
「古今趣向詰将棋名作選」置駒趣向:一色図式:第25番
平山邦男_詰パラ196612
作意:44角、45玉、46金、54玉、64金、43玉、53金、34玉、35金、23玉、24金、12玉、22銀成まで13手詰

ほれぼれする初形です。簡単に詰みそうですが、46(66)から角や金を打つと、スルスルと逃げられてしまう。
しかし44(64)角とすると意外と狭く、二枚金の斜め追いで詰む。
3手目36金でも詰むのが(56玉は46金、65玉、55金以下同手数)小さなキズ。
参考までに、信太弘氏に一段下げて(玉方:56玉、攻め方:34銀、74銀、38銀、78銀)持駒金4枚の作品があります(詰パラ1980.1)。手数は一桁なので考えてみてください。


新田道雄作:詰パラ1977.12
「古今趣向詰将棋名作選」持駒趣向:一種持駒:銀四枚:第63番
新田道雄_詰パラ197702

作意:33銀、23玉、14銀、同玉、36角、25銀合、15銀、23玉、45角、34歩合、32銀打、12玉、13角成、同玉、24銀行、12玉、23銀引、11玉、22銀左まで19手詰

本作は角一色無防備図式で銀一種持駒という複合趣向です。
横に利く駒がないので詰ませ難い。3手目45角としては34香とされて36に角が引けずうまくいかない。14銀と捨ててから36角とするのが正解。25飛合の変化がやや難しいが、15銀、23玉、14銀打、34玉、25銀、43玉、42銀成で詰む。


大前勝明作:詰パラ1977.1
「古今趣向詰将棋名作選」駒種類趣向:金銀図式:第47番
大前勝明_詰パラ197701

作意:87金、79玉、78金、同玉、67銀右、69玉、68金、同玉、77銀、69玉、58銀、79玉、88銀、89玉、79金、98玉、97金まで17手詰
本作は銀一色無防備図式で金一種持駒という複合趣向の金銀図式です。
初手77銀などの紛れはありますがベタッと87金が正解。そこから金捨、銀引が2回繰り返されるのが、好感触。とどめは58銀が気持ちの良い一手です。

金銀図式と言えば次図を連想される方が多いと思いますが、本作もそれに劣らぬ好作と思います。
猪瀬達朗作:詰棋界1953.5
「古今趣向詰将棋名作選」駒種類趣向:金銀図式:第48番
猪瀬達朗

作意:28銀、同玉、38金引、29玉、39金、同玉、49金寄、29玉、38銀、19玉、28銀、同玉、27金、18玉、29銀打、19玉、28銀、18玉、29銀、同玉、39金、18玉、17金まで23手詰
39金と捨てて49金寄と59金の活用を図るのが好手段です。


「古今趣向詰将棋名作選」にはこれ以外にも「風船図式」にマッチした作品が多数掲載されていますので、次回以降に紹介させていただきます。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年6月19日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
日時・場所は会場の都合で変更になる可能性があります。
最新の情報を本ブログに掲載しますので多数のご参加をお待ちしています

会場は大阪市立港区民センター(大阪市港区弁天2-1-5)になりました。
今年の解答選手権チャンピオン戦大阪会場で使ったところです。
地下鉄中央線またはJR環状線の「弁天町駅」から徒歩7分。
(以上2016/5/16記)


[課題] 「駒配置5×5内の風船図式」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
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以上
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