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創棋会の次回課題は「駒の特性を学ぶ」

<創棋会の次回課題は「駒の特性を学ぶ」>

 明けましておめでとうございます。
 本年も創棋会とブログ「創棋会通信+α」をよろしくお願いいたします。

■将棋世界2月号
・藤井聡太さん
 スペシャルインタビュー(22p)、谷川さんの論考(88p)、100勝達成(86p)と盛沢山。谷川さんの論考では詰将棋作家としての特徴なども触れられていて興味深いです。
・斎藤慎太郎さん
 畠山鎮さんとの師弟対談。私が2012年春に地方の将棋大会に参加したとき、畠山さんが棋士として招聘されていたのですが、午後の指導将棋のとき「弟子の結果はどうなったかご存知ないですか」という質問を受けました。前年に続く解答選手権チャンピオン戦の覇者になったかどうかを気にされていたんですね。懇親会でも斎藤さんの名前がたびたび出てきて、本当に弟子を愛されているんだなと強く感じたことをよく覚えています。
・付録はプロ棋士の詰将棋40題。全問解くのは結構骨が折れます。
・詰将棋創作キッズチャレンジ(59P)
 将棋世界ならではの素晴らしい企画。めざすは第二の藤井聡太というフレーズも嬉しいですね。応募資格は小学生以下で、A部門が最終手「桂」の1~9手詰。B部門は1~17手詰の自由創作。
 実行委員が浦野さん小林敏樹さん若島さんのゴールデンメンバー。この3人が一次審査。最終審査はA部門を斎藤さん、B部門を谷川さんという、これまた素晴らしい顔ぶれ。
 編集後記によるとこの企画の発案は若島さんとのこと。若島さんのtwitterでも発信されていて詰棋界でも反響が大きいですね。
・「将棋と文学」シンポジウム (241P)
 対談2が「盤上遊戯と小説」で若島さんといとうせいこうさん。若島さんの活躍はどこまで続くのでしょうか?


■創棋会の次回以降の課題
☆次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
 本年2月は、昨年、一昨年に続いてネット作品展「教材に使える詰将棋」を開催します。
 今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。

☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 昨年例題を2作紹介していますので参照下さい。
    http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-238.html

☆いずれも投稿先は、ブログの末尾に記載していますので、どしどし投稿をお願いします。。


■創棋会の次回課題は「教材に使える短編」
 創棋会の次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
 「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
 当初は長めの手数の詰将棋にチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうということで「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、二桁手数の作品ばかりではハードルが高いので、今回は手数区分を15手以内の短編としました。
 今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
 駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
 例題は、このあと紹介させていただきます。
 作家の皆さまには、課題に相応しい作品の投稿をお願いします。
 投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。

◇例題紹介
「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」

 今回は金の特性を学びたいと思います。
 実戦の格言には「金は斜めに誘え」というものがあります。金は斜め後ろに下がれないので、斜めに誘って守備力を弱めようという狙いです。その逆に「金は引く手に好手あり」という格言もあります。こちらは上ずれば斜め後ろに弱点を抱えるので、引いて守りを固めるのが良いという教えです。
 それでは詰将棋では金をどのように活用すればよいのでしょうか。
 頭金、腹金、尻金という具合に縦横に利きがあることを利用した詰め方があります。
 金ならではの動きをつかんでいただきたいと思います。

有吉澄男作 詰パラ1985年6月(『80年代ショート詰将棋ベスト200』第108番)
有吉澄

 44と56玉に逃げ道がありますが、44は17角の利き筋、また56玉には47龍が見えています。
 35金が56玉に47龍を見て筋ですが、平凡に同香とされ、同龍に56玉で脱出モード。
 23角成も34歩、47龍、46桂の妙防で詰みません。
 初手は36金とジッと寄る手が正解。
 同香は同龍まで。ちょっと見えにくいところです。
 また56玉には、47龍! 、同玉、46金までの両王手。これも気の利いた変化です。
 34玉と引くのが最善です。
 35金と突っ込んでいきたくなりますが、43玉、44金、52玉となって、53金は同銀があり、32龍も63玉で詰みません。
 ここは25金と両王手するのが好手順。43玉には32龍を見ています。
 45玉とかわされて56からの脱出を見せられますが、36龍と捨てるのが決め手。
 同玉の一手に35金と寄れば両王手のフィニッシュです。

<詰上り:35金>
有吉澄詰上り

 26の金が36→25→35と大活躍。
 寄って、進んで、引くという動きは、金ならではです。
 金という駒には重量感があり、本作に7手詰とは思えない重厚さを与えています。

【手順】36金、34玉、25金、45玉、36龍、同玉、35金まで7手詰


本間精一作 詰パラ1966年11月(『続々7手詰傑作集』第39番)
本間

 『続々7手詰傑作集』は1965年から1969年までに詰パラ誌上で発表された7手詰の好作がまとめられたもので、1969年秋に刊行されました。
 詰パラ会員になってから購読したのですが、当時の棋力では暗算で詰めることなど出来るわけもなく、一作解くたびにその素晴らしさに感動したことを思い出します。
 本作もこじんまりした形ですが、盲点に入ったのか、全く解けませんでした。
 結果発表時には「どうしても詰みません。誤植ではないでしょうか」という一言が発表されていたとのことです。
 12金から21飛や、単に41飛などを考えるのですが、いずれもすぐに切れてしまいます。
 最後には12角成などという手を考えるのですが当然詰みません。
 王手が出来る手は限られているのに詰み筋が浮かばない…。
 しかしいい手が残っていました。
 12金、31玉に22金と寄るのです!

<3手目:22金>
本間22金

 打ったばかりの金をスッと22に寄って捨てる。
 何とも言えない味の良さです。
 41玉なら31飛まで。この変化も気が利いています。
 同玉と取る一手に、12飛から13飛成とアッサリ収束。

 斜めから、そして、横に寄ってと、一枚の駒で連続王手するのは、金にしかできない動きです。
 実力者には物足りないかもしれませんが、金の動きがうまく表現された教材に相応しい一局かと考え紹介させていただきました。

【手順】12金、31玉、22金、同玉、12飛、23玉、13飛成まで7手詰


蓮湖吟人作 詰パラ1971年12月(『古今短編詰将棋名作選』第179番)
蓮湖

 中段玉ですが盤面は7枚と好形。
 36龍と引けば25合に26金までは一目ですが、16玉で脱出されそう。
 しかし17飛で上部を押さえる手には26玉で息切れ。
 ちょっと他に手がなさそうですね。
 もう一度36龍とやってみましょう。
 16玉のとき妙手がありました。
 15金と打つのです!

<3手目:15金>
蓮湖15金

 15金を同歩と取れば26飛から15龍があります。
 なおも17玉と脱出を図りますが、26龍が決め手。
 同玉に16飛までの詰上りもいい感じです。

 金は後ろの利きが少なく15金のように玉の背後から迫るのは気づきにくい一手です。
 尻金は俗手の妙手となることが多いように思います。

【手順】35龍、16玉、15金、17玉、26龍、同玉、16飛まで7手詰

 蓮湖吟人は七條兼三さんのペンネーム。解答強豪として有名な七條さんでしたが、この後長編大作を続々と発表されました。


清水一男作 詰パラ1965年7月(『詰将棋エトワール』第25番)
清水

 成駒のない初形に好感を覚えます。
 初手は軽く12角成と捨てます。
 取れば52飛成があるので14玉と逃げます。
 26桂と拠点を築き25玉となった局面が最初のヤマ場。
 34金が良さそうな手。55金に35金と引き同玉なら34馬までの読みですが、35金に15玉と寄られてダメ。46金引から35金の筋も同様。
 44金や54金は55金と飛を取られ、34馬と引くしかないのですが15玉で打歩詰。
 35金、15玉は打歩詰。そこで25金と捨てても同桂、16歩、24玉、34馬、13玉と逃げられてしまいますし、24金と開き王手するのも同玉、34馬、13玉、15飛、22玉で捕まりません。36金と引くのも24玉、35金、15玉で千日手です。
 ここで巧妙な手順がありました。
 35金、15玉のとき44金とソッポに開き王手するのです。

<7手目:44金>
清水44金

 今度は25合なら16歩と打てるので、24玉に34金までの詰み。
 55金と飛を取りますが、それでも16歩と打ちます。
 いったん24玉とかわしますが、34金から35金と捌いて34馬まで。
 攻め方の45金が35→44→34→35と縦横斜めに活躍する楽しい作品。
 金使いの名手、清水さんの会心の一作です。

【手順】12角成、14玉、26桂、25玉、35金、15玉、44金、55金、
   16歩、24玉、34金、25玉、35金、同玉、34馬まで15手詰


 「教材」ということで、今回の例題は短手数のものを多く取り上げましたが、金の特性を感じ取っていただければ幸いです。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 304号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあれば、事前投稿でも当日持参でも結構ですので、よろしくお願いします)
若島正さんによる「チェス・プロブレム入門」の講義が14~16時に行われます。
 できるだけチェスの盤駒をご持参ください


★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
  大阪市福島区大開1-14-19
  TEL:050-3462-7261
   阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
    参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。 

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓
 〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  TEL:06-6572-0020
   交通 地下鉄中央線・JR環状線  弁天町駅 徒歩7分
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
     ※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費]  無料
[課題]  ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。

★例会やネット作品展への投稿、その他の連絡は下記まで
   blogsokikaitusin@gmail.com

以上
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