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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<8回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<8回目>

■パラ9月号創棋会作品展への解答お願いします!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■「すらすら解ける20手台」part結果発表<8回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 今回も2作同時に結果発表です。
 まず1作目は野々村禎彦さん。

⑩野々村禎彦作
10.png

【作意】
 21銀、同玉、32銀、同玉、43歩成、同玉、44銀、同玉、56桂、43玉、
 55桂、52玉、63桂成、41玉、42金、同玉、64馬、32玉、44桂、22玉、
 31馬、同玉、32金まで23手詰

【正解】
 11手目→55桂
 手数→23手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.36、A:5、B:5、C:1、誤解:0、無解:2、無評価:0

【作者のことば】
 銀歩を桂2に打ち替えた後はすらすら。一瞬馬筋を止める▲55桂が一応狙い。
 打った桂を両方二段活用し馬捨てで締める会心の構成。8手目△32玉の変化が問題。桂を取り▲45桂△43玉に▲53金以下変同に見えますが、▲42金以下同手数駒余り。誤評価の方は評点上方修正よろしく!驫飛龍さんの助言で原図▲55金を銀に変更。

★野々村さんも毎年「すらすら解ける20手台」には投稿いただいていますが、今年は本名で投稿いただきました。
 実戦型風の初形。攻め方の46馬、55銀、44歩の勢力圏に玉をどう誘い込むか。
 持駒は豊富なので多少強引でも何とかなりそうな感じです。
 勝手読みの一例をあげれば、21銀、同玉、32金、同玉、43歩成、同玉、44銀、同玉、56桂、43玉、54銀、同玉、64馬、43玉、42金まで。
 これは桂が余ってしまいますが、44銀や54銀に32玉とされると詰みません。
 24 桂から23銀と捨てて15桂と打つ筋もありますが、さすがに駒が足りません。
 作意は21銀から入ります。同玉には32銀と捨てます。金を打ちたいところですが、金は2枚とも残しておく必要があります。
 32銀に12玉は24桂で簡単。22玉がちょっと難しいのですが、14桂と捨てて14を塞いでおくのが巧い手で同歩とさせてから23銀成、同玉、24歩と打てば、32玉に43金、21玉、32金打、12玉、23歩成、同玉、33金寄以下詰みです。
 32銀は同玉と取るしかなく、43歩成、同玉に待望の44銀です。
 これは取るのが第一感ですが、32 玉と逃げると、33 銀、同玉、45 桂と打ち、43玉のとき42 金と捨てるのが好手で、同玉、64馬、43 玉(51玉は63桂以下)、53 馬、32 玉、44 桂以下同手数駒余りとなります。43玉に42金のところで53金と打って、32玉、33桂成、同玉、25桂、22玉、55馬とするのは変別になります。作者が心配された、この手順と思われる解答はありませんでした。44銀は迷わず同玉と判断されたようです。
 44銀には同玉が最善ときまれば56桂と拠点を据えます。46馬を64に飛び出すのが狙いです。
 53玉や54玉は64馬で簡単ですから43玉と引きます。
 53金から64馬としたいところですが、53金に32玉でも、53金、同玉、64馬のとき52玉でも、どちらでも詰みません。
 43玉には55桂が妙手です。角筋を止めて実に打ちにくい一手です。

<11手目:55桂>
10_55桂

 しかし丁寧に読めば、32玉には44桂があります。42玉は金2枚の並べ詰。54玉は64金の一手詰。53玉も63桂成があります。
 最善は52玉のようです。
 これにも63桂成と打ったばかりの桂を成捨てるのが好手。
 取れば64馬があるので41玉と逃げますが、42金と捨て同玉に64馬とすれば収束も間近。32玉に気持ちよく44桂と跳ね、22玉に31馬が決め手です。


中出慶一:序盤の2枚銀捨て、11手目の角筋止めの桂打ち・直ちに桂の成捨て、その後の捌き、等中身の濃い手順が印象的。

★単純に見える序奏にも洒落た変化があり、打った桂を両方二段活用し馬捨で締めるのは作者にとっても会心の構成とのこと。

則内誠一郎:すらすら解けたら高段者。

★中味が濃いとすらすら解けないという声が出てきます。

鷲見慎吾:44の歩と55の銀が馬にものすごい迷惑をかけていますね。

★二枚とも捨てて最後は馬も消してきれいな収束。

福原徹彦:玉が遠くて不詰感が漂う。これくらいしかない、という手で詰むが、馬の利きを重くする55桂は指しにくかった。

★何といっても55桂のインパクトは大です。単に打ちにくい一手というだけでなく、これを消す構成が好印象を残します。

三輪勝昭 :55桂は妙手。ここで54金、同玉、64馬からの収束は一直線に見えたけど、32玉が詰まない。
 それが分かれば55桂は直ぐ見えるが良い感じの手。
 3手目金か銀か。銀なら22玉の変化を読まなくてはいけないのと、8手目32玉の変化も読まなくてはいけないが、作意の見当をつけてから詰むだろう変化を読むのはメンドー。

★4手目22玉の変化、作者は入れたかったとのこと。その気持ち分かります。

有吉弘敏:馬捨ての収束は予想通りでした。

★この初形から収束を想定されるのはお見事。

安田恒雄:馬の効きを遮る55桂や19手目44桂跳ねの感触が良いです。

★不利感のある着手から一転して好調な桂の捌き。このコントラストが好演出。

山下誠:5六桂と据えた後は、馬と桂がよく捌けて解後感がよい。

★馬も桂も二段活用が嬉しい。

奥鳥羽生:金2枚を残し玉をひたすら呼び出すまではすらすら。その後の馬道を遮る桂打が不利感のある難手。

★難所を過ぎれば、爽快な手順が待っています。


 それでは2作目は吉松智明さんです。

⑪吉松智明作
11.png

【作意】
 31金、同飛、12銀、同銀、11金、同玉、23桂打、同銀、同桂不成、12玉、
 11桂成、同玉、12香、同玉、23銀、同玉、24金、12玉、23銀、同歩、
 13金、同玉、14香まで23手詰

【正解】
 15手目→23銀
 手数→23手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.18、A:3、B:7、C:1、誤解:0、無解:2、無評価:0 (10/7修正)


【作者のことば】
 9手詰の素材を20手台になるように逆算。単純な逆算なので持駒がどんどん増えていきました(笑)。
 初手31金が入って、かろうじて詰将棋らしくなったでしょうか。
 13桂捨も入れたかったが手順前後を消せず断念。

★盤面は配置9枚、右上隅4×5とコンパクトですが、持駒が7枚とかなり多い。
 しかし合駒が出そうな気配はないので、打ち捨て物ではないかと想像できる。
 そうなれば駒を捨てる順を考えれば良いので、むしろ考えやすいのではないでしょうか。
 パッと目につくのは12銀です。
 同玉は24桂があるので同銀の一手ですが、そこで11金と捨てて同玉に23桂打と攻めます。しかし同歩と取られると続きません。
 12銀以外に出来る王手は何があるでしょうか?
 31金と捨てる手がありました。
 同玉なら43桂打として詰みますので同飛と取る一手。
 下工作をしてから12銀と捨てれば同銀、11金、同玉、23桂打のとき同歩とは取れませんね。
 23桂打には同銀と応じるしかありませんが、同桂不成、12玉とかわしたとき、11桂成から12香と捨てます。
 同玉に、23銀が狙いの一手。金を残しておかないといけません。

<15手目→23銀>
11-23銀

 同玉に24金とおさえて、12玉に23銀と捨てて23を埋めるのが大切なところ。
 同歩とさせてから13金が気持ちの良い決め手。
 同玉に14香までの田楽刺しで詰みました。


野々村禎彦:継ぎ桂を含みに捨てまくり、お約束の香串刺しエンド。すらすら作のお手本。

★駒交換が一回入りますが、それ以外は捨駒の連発。

奥鳥羽生:小駒の軽やかな打捨てが小気味良し。

★打って、打って、また打ってという軽快な手順。

山下誠:効果的かつ分かりやすい捨て駒で軽快に詰める。

★個々の捨駒は単発なので明快だったと思います。

中出慶一:初手、15手目の好手を中心として、狭い空間での物量作戦が効を奏する。

★7枚もあった持駒を全部捨ててしまいます。

福原徹彦:軽やかに捌ける手順だが、少し難しかったかも。

★これが難しいというのはご謙遜?

安田恒雄:初手31金~12銀の順番さえ間違わなければ、後は馬を働かさない方針を貫いてすらすらの一本道。

★44馬は32銀の余詰(誰もそんな手は読まない?)を防ぐ苦肉の策。

鷲見慎吾:大駒をひたすら無視して、銀香を取ることに集中、面白いです。

★2手目以外は全部小駒の攻防でした。

則内誠一郎:初手12銀で考え込む。

★考えるのはそこだけです(笑)。

有吉弘敏:初手が上手く入りましたね。

★初手が入って少し作品の価値があがりました。

三輪勝昭:これは筋が見え易いので、全く躓くところがなくスラスラ解けて気持ちいい。手順も気持ちいい。

★今回の作品展の主旨にマッチしていたと思います。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上
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