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創棋会の次回課題は「よくわかる作家の個性」

<創棋会の次回課題は「よくわかる作家の個性」>
 台風21号に北海道の地震と天災が続いています。
 被災地ではライフラインの障害が発生し、さぞご不便かと思いますが、皆さんの無事安全を祈ります。

★☆★ネット作品展解答募集中★☆★
       ***解答締切は9月20日(木)です!***
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ、おかげさまで23作と昨年を上回る多数の作品が揃いました。
 投稿下さった作家は次の23名の方々です。あらためて感謝申し上げます。
   有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、北村憲一、金少桂、則内誠一郎、角建逸、鷲見慎吾、
   妻木貴雄、冨永晴彦、中出慶一、西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、福原徹彦、
   藤原俊雅、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山本勝士、吉松智明
    (敬称略、作品順ではありません)。

 例題紹介で取り上げたように、好形作、趣向作、謎解きを愉しむパズル的な作、あぶり出しなど、すらすら解けて、解けば爽快感を味わっていただける作品が揃っています。
 20手台の作品23作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。多くの皆さんからの解答をお待ちしています。1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
 解答者の中から若干名に呈賞(詰棋書)の予定です。

◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
解答締切:9/20(木
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです) ※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
  ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いします。
  短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★出題は → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html
 図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: http://firestorage.jp/download/39979ed94cac0c4128b2358d0307375f70155841
解答用紙: http://firestorage.jp/download/6e9c1762affe026fcb2b7024c941d719188d09a7
パスワードはいずれも「sura2018」です。


■創棋会の次回課題は「よくわかる作家の個性」
 12月号掲載作品展の課題は、「よくわかる作家の個性」。29手以内です。
 10月例会で選題します。
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

よくわかる作家の個性」。
この「課題」わかっていただけますでしょうか?
 「○○流」と呼ばれて一世を風靡した作家を思い浮かべていただければ、何となくわかっていただけるのではないでしょうか。
 「○○流」と呼ばれなくても、図を見ただけで、あるいは作意を並べただけで、この人の作品だと分かる。そこには強烈に伝わってくる作家の個性が表れていると思います。
 作家の個性を感じさせられる作品を紹介させていただきます。


谷口 均作 詰パラ1971年4月(「孤愁の譜」第44番、「凌雲」第80番)
谷口均凌雲

 私が詰パラを購読開始したのが1971年から。当時の詰棋力では小学校から中学校に取り組むのが精一杯でしたが、本作が解けなかったことは記憶にあります。
 初手は紛れがいっぱいあって悩ましい。
 68桂が有力ですが、55玉と引かれると86飛の守りが強く続きません。
 47銀打も指してみたいところですが、あっさり同香成で続きません。
 手筋風の46金も同香で27角の利きが強く詰みません。
 初手は55金と捨てるのが妙手。
 同金なら68桂があります。逃路に先着は手筋なのですが、次の手が見えないと指せない強手です。
 55同玉には25龍とぼんやり引くのが継続の好手。
 56玉は68桂の一発なので45合の一手ですが、何を合しても56銀の好手があります。
 56同飛には47桂があるので同玉とするしかありませんが、そこで46金が巧打で、同X(合駒)に68桂までです。
 45金と移動合で受ける手もありますが、それには47桂と打てば、54玉には43銀がありますし、56玉も46金から55龍があります。
 玉方には受けがないようですが妙防がありました。
 45角成と移動合で受けるのです。


<4手目:45角成>
谷口均凌雲45角成

 56銀、46金と捨てて攻めるしかありませんが、46同馬と応じられて、この馬が68に利いているではありませんか。
 そこで決め手が47角です。
 同馬と取らせて68桂で詰みました。

 55金から始まる手順は非常に重厚。
 見事半期賞を獲得されました。
 谷口さんの作品は、大駒の力、特に角の力を活かした作品が多いのですが、本作でも45角成の妙防に特長が出ていると思います。

【詰手順】55金、同玉、35龍45角成56銀、同玉、46金、同馬、47角、同馬、68桂まで11手詰

谷口 均作 詰パラ1969年5月(塚田賞、「孤愁の譜」第16番)
谷口均「譜」16

 もう一作谷口さんの作品を紹介します。
 上下に脱出路があるように見えますが、19香、56角の威力で大丈夫そうです。
 しかし37から46の経路だけは用心しないと逃げ出されます。
 たとえば17銀とすると、37玉、28銀、46玉、57銀、55玉と遁走されます。
 27と捨てるのも取らずに37玉とされてお手上げです。
 そこで初手はぼんやりと48角とします。
 平凡に37に合駒を打つと16金から詰んでしまいます。
 37歩成と移動合し36への逃げ道を開けるのが軽い受けの好手。
 今度は36から46への逃路に用心して攻めます。
 まず27銀と捨てます。
 同玉に56角のリーチを活かして38銀と連続して捨てます。

<5手目:38銀>
谷口均「譜」16_38銀

同と と取らせて、45角が決め手。
同金と取らせて26金までの詰み。

【詰手順】48角、37歩成、27銀、同玉、38銀、同と、45角、同金、26金まで9手詰

 谷口さんといえば「難解」というイメージを持たれる方も多いと思いますが、捨駒を主体とした作品も沢山作っておられます。
本作もスッキリまとまった易しい作品ですが「角使いの名手」ぶりを感じさせてくれる一局だと思いましたので、取り上げた次第です。
 なお『孤愁の譜』は谷口さんの作品集で、1985年に野口ブックスから発刊されました。

藤倉 満作 詰パラ1970年4月(「四万十」第56番、「金波銀波集」第88番)
藤倉満四万十56

 続いて紹介させていただくのは藤倉さんの作品。
 素晴らしい好形作ですが、攻め方は45金と35銀の2枚、持駒は金気なしの飛角桂だけで詰み形が見えません。
 初手は金銀を動かすしかなさそうです。
 効率が良さそうなのは34銀です。以下42玉、72飛、52歩合、54桂、31玉、53角と手は続きますが、22玉、52飛成、32歩合くらいで息切れ。そもそも22玉とされても逃れのようです。
 34金も42玉や22玉とされると詰みません。
 少しひねって44銀も同様。
 となると44金しかありませんが、何となく指しにくい手です。
 22玉と逃げると34桂が打てます。以下13玉、15飛、23玉(14合は31角以下)のとき14角の好手があり、同香に25飛と廻って詰みます。
 また32玉なら43角、22玉、32飛、13玉、25桂、14玉、34飛成、15玉、24龍、16玉と追って13桂成とすれば16玉に26龍(16角成!という手もある)、18玉、54角成で詰みます。
 このあたりの変化は少し読みが必要です。
 最善は42玉。
 それには53角と打って左方面への逃走を阻止します。
 51玉なら63桂があるので32玉と逃げますが、31飛から22玉と追ったとき、33金と入るのが好手。

<7手目:33金>
金藤倉満四万十56_33

 33金を同桂と取れば34桂と打ち、13玉に11飛成、12合、15香、14合、31角成で詰んでしまうので、13玉とかわすしかありませんが、23金と押し売り。
 同玉に34飛成と大きな拠点が出来ました。
 12玉と逃げますが、24桂、13玉、31角成と寄せていきます。
 22合は取られるのが見えているので安い駒を合するのですが、桂合では同馬、同玉のとき32桂成とし12玉に14龍から24桂の詰み筋があるので、歩合が最善となります。
 以下、22同馬、同玉に32龍と入ります。
 13玉には軽く12桂成と捨て、同香に14歩と叩いて同玉に34龍と引けば収束。

【詰手順】44金、42玉、53角、32玉、31飛、22玉、33金、13玉、
    23金、同玉、34飛成、12玉、24桂、13玉、31角成、22歩、
    同馬、同玉、32龍、13玉、12桂成、同香、14歩、同玉、
    34龍、15玉、24龍、16玉、26龍まで29手詰

 藤倉さんの作品は好形から粘りのある手順が展開されるものが多いのですが、本作も簡素な実戦型から含みのある手順が紡ぎ出された好局です。
 「四万十」は藤倉さんの作品集。藤倉さんは1991年に逝去されましたが、その後2001年に創棋会によって発刊されました。


藤倉 満作 詰パラ1970年4月(「白雨」第10番)
藤倉満白雨10

 もう一作紹介させていただきます。
 本作は発表時不完全だったものを修正されたもの。
 初手33角では14玉で打歩詰。
 じっと35龍と寄ります。
 14玉には15歩、同玉、26角とします。
 16玉とされると一瞬いやな感じですが、38角、27合、17歩、同桂、15龍で詰みます。
 14玉となったところで打歩詰ですが、24龍と捨てるのが打開の妙手。

<7手目:24龍>
藤倉満白雨10_24龍

 24龍を同歩と取れば15歩が打てます。以下、23玉、33銀成、12玉、21角、11玉、22成銀、同玉、32と、11玉、44角で詰みます。
 24同玉と応じたときあわてて33角や42角と打っては34玉で次の手がありません。
 33銀不成から24銀成と邪魔な44銀を消去します。
 24同玉なら今度こそ33角ですから、24同歩と応じます。
 これで15歩と打つことが出来ました。
2 3玉に、33歩成から23角と据え、11玉に22と と捨て同玉に気持ちよく44角と飛び出せば収束です。

【詰手順】35龍、14玉、15歩、同玉、26角、14玉、24龍、同玉、
  33銀不成、14玉、24銀成、同歩、15歩、23玉、33歩成、12玉、
  23角、11玉、22と、同玉、44角、23玉、33と、12玉、22と まで25手詰

  本局のような軽い捌きの作も藤倉さんの作風。
  「形から手順をひねり出す」作図法を採っていることは作者も自認ですが、イコール難解ではないという事も語られています。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
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