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次回課題は「すらすら解ける20手台」partⅢ

<次回課題は「すらすら解ける20手台」partⅢ>

 うだるような暑い日が続いています。
 夏の風物詩ということで、花火見物に行ってきました。
 比較的ましな写真を二枚。
花火1

花火2


■創棋会の次回&次々回課題と例題紹介
  ☆「すらすら解ける20手台」PartⅢ  
 創棋会では昨年、一昨年と続けてネット作品展「すらすら解ける20手台」を開催しました。
 「やさしい中編作」の発表の場を作ることと、創棋会でもネット作品展を開催するというのが主な理由でした。
 おかげさまでたくさんの投稿と解答をいただき、大いに盛り上がりました。
 そこで本年もすらすら解ける20手台」PartⅢ  を開催いたします。

・作品投稿は下記アドレスで受付。
  ※ blogsokikaitusin@gmail.com
  ※ 投稿図には、「作意」と「狙いの一手」を必ず記載。
  ※ ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
  ※ 投稿締切は8月18日(土)。
・8月例会(8/19)で作品展の主旨に合うものを選題の上、ブログ「創棋会通信+α」で8月下旬に一斉出題します。

☆12月号掲載作品展の課題
・「よくわかる作家の個性」。29手以内。
・10月例会で選題します。
  投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
    ※「すらすら解ける20手台」PartⅢの投稿先とは異なりますのでご注意ください。

例題紹介
すらすら解ける20手台」PartⅢ  
 昨年のpartⅡでは「看板に偽りあり?」という指摘を頂戴しました。
 そこで今年は初心に帰って「すらすら解ける」作品を出題したいと思います。
 「すらすら解ける」というのは主観ですから定義は難しいのですが、私の考えや詰棋友の意見をもとに「こういう作品が相応しいのではないか」というものを例題として紹介していきたいと思います。

伊藤 果作  報知新聞1993年4月2日
(「月下美人」四×四図式第9番、「果し状」空の巻“伊藤果詰将棋珠玉篇”〈下〉第78番)
伊藤果作月下美人4X4

 一見して寄せの筋が浮かんだ方が多かったのではないでしょうか。
 初手31歩成はこれしかありません。11玉に12歩と叩いて同玉に24桂と拠点を据える。ここまではほぼ絶対の運び。
 しかし11玉となって打歩詰。
 こうなれば21と と捨てるのは勢いですが、同玉と取られて32銀成や32香成とやったのでは11玉と戻られて元の木阿弥です。
 ここは32桂成と行くのが良い手です。

<9手目:32桂成>
伊藤果作月下美人4X4_32桂成

 折角の拠点を無くすようですが、もう一度12歩から24桂と拠点をつくり、11玉となった局面をよく見ると、6手目の局面から「31と」が「32成桂」に変わっているではないですか。
 今度は22成桂と22歩を奪って局面をほぐすことができます。
 同玉にもう一度32桂成とするのが、打歩詰を避けるうまい手です。
 11玉には、三度目の12歩から24桂です。
 11玉となったとき、好手順があります。
 21成桂と捨て同玉に31香成とするのです。

<25手目:31香成>
伊藤果作月下美人4X4_31香成

 31香成とする手は32歩を消せば、いつでも出来るのですが、22歩を消した後でないと11玉とされて打歩詰。このタイミングでないといけないわけです。

 「4×4図式」という好形が「すらすら」にとって好ましい要素であることは言うまでもありませんが、12歩から24桂を繰り返すのはとてもリズミカル。また同じような手順を繰り返しているようで微妙に局面が変化していく、パズルを解くような味わいは何とも言えません。
 易しいパズルチックな作品も「すらすら解ける20手台」に相応しいと思います。

【作意】31歩成、11玉、12歩、同玉、24桂、11玉、21と、同玉、
   32桂成、11玉、12歩、同玉、24桂、11玉、22成桂、同玉、
   32桂成、11玉、12歩、同玉、24桂、11玉、21成桂、同玉、
   31香成、11玉、12歩、22玉、32銀成まで29手詰


よくわかる作家の個性」。
 この「課題」わかっていただけますでしょうか?
 「○○流」と呼ばれて一世を風靡した作家を思い浮かべていただければ、何となくわかっていただけるのではないでしょうか。
 「○○流」と呼ばれなくても、図を見ただけで、あるいは作意を並べただけで、この人の作品だと分かる。そこには強烈に伝わってくる作家の個性が表れていると思います。
 作家の個性を感じさせられる作品を紹介させていただきます。

岡田敏作 近代将棋1964年4月
(「古今中編詰将棋名作選Ⅰ」第94番、「あさぎり」第77番)
岡田敏作中編Ⅰ94

 いささか駒数が多いのですが手は限られています。
 まず32銀と実戦的に迫ります。
 22玉と逃げる一手に、23銀成と歩を剥がし、同玉に15桂とします。
 22玉とかわせば23歩から32歩があるので、24玉と逃げますが、いったん25歩と打つのが巧い手で、14玉と寄る一手。これで攻め方の36馬と16飛を邪魔する14歩が消えました。
 そこで23桂成と捨て、同玉に24歩と先ほど打った25歩を突き出すのが味の良い手です。
 取れば14馬があるので22玉と引きますが、23歩成と捨て、同玉に14馬と飛び出します。
 ここまでの小駒を使った攻めは小気味よいですね。
 22玉と引かれたときに26飛と捨てるのが絶好の一手。

<17手目:26飛>
岡田敏作中編Ⅰ94_26飛

 31玉には41馬があるので26同馬と取るしかありませんが、ここから気持ちの良い収束に入ります。
 23歩で31玉と引かせ、32歩を同金と取らせから22歩成と捨てるのが好手順。
 同金と取る一手ですが、そこで41馬と捨てるのが決め手です。

<25手目:41馬>
岡田敏作中編Ⅰ94_41馬

 41馬は取る一手。同玉に52歩成から42と までの詰みとなります。

 32銀から23銀成、15桂から23桂成、25歩から24歩・23歩成、23歩から22歩成と小駒を打って捨てる手が何度も出てくるのが印象的。
 このような軽快な作品も「すらすら解ける20手台」にピッタリですね。
 岡田さんと言えば「あぶり出し曲詰」の大家というイメージですが、本作のような軽快な作品も岡田さんの作風です。「あさぎり」の自作解説を引用させていただきます。
 「軽快派を自認している作者が、軽快作品の代表的作品としてピックアップしたのが本作品。ポピュラーな実戦型に、打っては捨て、捨てては打ち、流れるように詰上げた時、解者の身辺を、一陣の薫風が通り抜けていくのに気づくことであろう。軽快作の決定版と自信を持って言える作品である」

【作意】32銀、22玉、23銀成、同玉、15桂、24玉、25歩、14玉、
   23桂成、同玉、24歩、22玉、23歩成、同玉、14馬、22玉、
   26飛、同馬、23歩、31玉、32歩、同金、22歩成、同金、
   41馬、同玉、52歩成、31玉、42と まで29手詰


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年8月19日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「すらすら解ける20手台PartⅢ 
   投稿は→ blogsokikaitusin@gmail.com

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

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以上
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