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【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」PartⅡ<8回目>

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」PartⅡ<8回目>
 創棋会のネット作品展「教材に使える10手台PartⅡ~実戦に役立つ詰将棋~」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、馬屋原剛、奥鳥羽生、金少桂、久保紀貴、則内誠一郎、占魚亭、
   竹中健一、中出慶一、福原徹彦、松尾裕、山路大輔、山本勝士

 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 実戦に役立つ手筋満載の作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。

 それでは結果発表の8回目。今回も2局紹介します。

⑨ 吉松 智明作
⑨

【作意】35馬、同歩、25桂、12玉、24桂、同歩、13桂成、同桂、23龍、同玉
   33金、12玉、22金まで13手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.64、A:7、B:4、C:0
  誤解:0、無解:2、無評価:0

★実戦の終盤?竜馬やと金に迫られ玉は風前の灯火、どうやっても詰みそうです。
 筋悪の14馬は同玉、34龍に、13玉でも24合でも続きません。
 筋の良さそうな24馬はどうでしょうか。同玉、34龍、13玉、25桂と手は続くのですが、12玉のとき13歩が二歩で打てません。
 62飛は、このとき22とから33桂成とする余詰筋を防いでいるのですが、ちょっと惜しい配置です。
 正解は35馬と寄る手です。初形で25馬が無ければ25桂と打てることに気づけば、発見は容易でしょう。
 12玉とかわせば、24桂と打ち、同歩なら34馬、13玉には25桂です。
 24合なら25桂、13玉に23龍と切る手があり、同玉に33金から駒余りの詰み。24に銀や角の合駒なら同馬と取って34龍で簡単です。
 35同歩と取るしかありませんが、待望の25桂です。
 12玉と引いたときに、24桂と捨て、同歩に13桂と成捨て、同桂に23龍が決め手。
 気持ちの良い三連捨てです。
 23同玉には33金から詰みとなります。


占魚亭:実戦で指せたら気持ちいいだろうな、という初手。

★実戦でこういう邪魔駒消去が現れたら面白いですね。

金少桂:初手24馬捨てか35馬捨てか。24馬以下でも同じように進み歩を取れるが13歩が二歩で打てなかった。

★24馬は唯一の紛れ筋。

奥鳥羽生:35馬、同歩で詰んだと思ったところで24合とされてもあわててはいけません。人生でも実戦でも、よく見るよろし。

★24合は唯一の考え処。

有吉弘敏:さりげない邪魔駒消去と24合の変化で好感。

★24合は同手数駒余りでかろうじて割り切れています。

福原徹彦:25桂を打ちたい形なので、35馬はまず指してみるが、合駒読みで結構考えました。

★詰筋が見えるかどうか。

竹中健一:2手目12玉で13馬と捨てる順にしたいかも

久保紀貴:2手目すぐ取ってしまうのはちょっと味消しかも。13馬、同玉と押売りする展開を期待しました。 

★そういう筋でまとめられれば、もっといい作品になっていたでしょうね。

則内誠一郎:ヘボ将棋は22と、同飛、投了となります。

★最後まで気を抜いてはいけません。

山本勝士:詰将棋として鑑賞すべきだが、こんなきれいな実戦詰筋があろうとは。

馬屋原剛:スッキリ解けた。

★解後感は良いと思います。

山路大輔:大駒を捨て,桂馬を成捨てて綺麗な詰上がり。

★攻め方の大駒が消えて小駒だけの詰め上がりになるのは好印象。

中出慶一:龍馬2桂を旨く捨てて、金・とによるきれいな寄せが見られ、教材としても好適ですね。

★24桂のジャブ、打った駒を捌く13桂成、豪快な23龍と、捨駒の盛り上がりは感じていただけたと思います。

それでは次の作品です。

⑩ 中出 慶一作
⑩

【作意】33桂、同歩、32銀、51玉、63桂、同歩、73角成、同と、62銀、同金
   43桂、同歩、41銀成、同玉、42金まで15手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.00、A:3、B:4、C:3
  誤解:0、無解:2、無評価:0

作者のことば
詰形を作る銀捨打を準備して、左右での桂利きを開けるタイミング、金を吊り上げるタイミングを見通して詰め上げてください。
手筋のオンパレードですが、桂捨てで歩を上げるタイミングを模索する練習台として存在価値がある、と思っています。

★今回の出題は駒数順にしたので、本作がラストを飾ることになりましたが、一作だけ実戦型とは言えない形。
 今回「実戦に役立つ」と銘打ちましたが、イコール「実戦型」ではないと考えていました。しかし解答者の多くから「本作だけ実戦型ではない」という主旨のコメントをいただきました。意図したところを十分伝えきれなかったので、作者には申し訳ないことをしました。
 とはいうものの詰手順は軽快で、実戦でも応用できそうな手筋は含まれていますので、鑑賞していきましょう。
持駒に桂があったら打ってみる、というのは詰将棋の常用手ですが、桂を捨てて駒を動かしそこに空間を作るというのは、実戦でも応用の利く手筋です。
 本作も初手は33桂から入ります。
 51玉と寄れば、63桂、同歩、73角成、同と、62銀、同金、43桂、同歩、41桂成とキレイに決まります。
 同歩と取らせて、出来たばかりの空間に32銀と捨てます。
 これを同玉なら43銀の妙手があります。同玉なら44金、また同歩なら24桂です。
 43銀が見えないと、32同玉にはつい24桂と打ってしまいますが、41玉と逃げられると持駒金銀だけでは続きません。
 32銀には51玉と寄るのが最善ですが、ここで63桂が二回目の桂捨て。
 73角成が王手になるようにしたという意味もありますが、62に空間を作るのが狙いです。
 63同歩に73角成と桂を補充し、62銀と捨てるのが狙いの一手。
 62同金と取らせて、金の71への守りを無くします。「金は斜めに誘え」という格言の応用ですね。
 そこで43桂と二回目の桂捨て。62銀捨ての効果で、61玉なら71金まで。
 43同歩と取らせて41銀成と32に打った銀を活用するのが決め手です。
 三度の桂捨てや変化の43銀が光る軽快な作品でした。


福原徹彦:読みのトレーニングにはなるが、駒配置が実戦的ではない。

★手順の中には実戦にも応用の利く手筋が含まれているということでご理解ください。

山本勝士:これは手筋としては面白いが実戦にはめったに現れない図面でしょうね。

久保紀貴:これだけ実戦形ではないんですね。いかにも詰将棋という手順。 

★詰手順は楽しんでいただける内容だと思います。

有吉弘敏:これだけ初形が違う感じ。

★やはり実戦型でないと違和感がありますか…。

則内誠一郎:4手目同玉の変化。43銀に座布団一枚!

竹中健一:変化の43銀がいい味です!

★駒の只捨ては快感!

山路大輔:桂馬を捨てて拠点を作る。あまり実戦感がないですが面白い手順でした。

占魚亭:歩頭桂で開けたスペースに駒を打ち込むリフレインが気持ちいい。

★桂捨ての繰り返しがリズミカルで気持ち良いですね。

奥鳥羽生:持ち桂は2枚だが3枚捨てる。人生も実戦も現有力だけで考えずに。

★人生では、困ったときには他者のサポートを受ける勇気も必要。
詰将棋では駒取りは嫌われますが、ときには俗手の好手になることも。

金少桂:形は実戦的でないが、桂捨てで歩を吊り上げて空間を作り金駒をぶち込む筋は実戦的か。

★まさに作者の主張したかったことかと思います。

☆次回はいよいよ最終回です。

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
       大阪市福島区吉野3‐17‐23
         地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
         JR環状線野田駅から徒歩8分
           https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません

***【次々回例会】*************************************************
[日時] 2018年8月19日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
       https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「すらすら解ける20手台 PartⅢ  」(予定)
   募集要項はあらためて案内させていただきます。

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