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【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」PartⅡ<6回目>

【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」PartⅡ<6回目>

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 ブログ「創棋会通信+α」おかげさまでアクセス数が2万回を突破しました。
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 2015年9月に開設して約2年半。長かったような短かったような…。
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■【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」PartⅡ<6回目>
 創棋会のネット作品展「教材に使える10手台PartⅡ~実戦に役立つ詰将棋~」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、馬屋原剛、奥鳥羽生、金少桂、久保紀貴、則内誠一郎、占魚亭、
   竹中健一、中出慶一、福原徹彦、松尾裕、山路大輔、山本勝士

 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 実戦に役立つ手筋満載の作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。

 それでは結果発表の6回目です。

⑥ 金少桂作
⑥

【作意】61角成、82玉、71馬上、92玉、93歩、同桂、81馬、同玉、94馬、71桂合
  72銀、92玉、83馬、同桂、81飛成迄15手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.40、A:4、B:6、C:0、 
  誤解:0、無解:1、無評価:2

作者のことば
 大道棋なし⑮類型の改作です。加藤徹氏が創始した類型で、実戦型が特徴です。
 主な誘い手は、61角成、82玉、71馬上、92玉、52飛成迄5手?と、61角成、82玉、52飛成、93玉、71馬上迄5手?です。
 取れる桂を取らずに93歩、同桂で退路封鎖に使うところや、誘い手61角成、82玉、52飛成に焦点合の62歩合などは実戦にも応用が利きそうなところです。
 ちなみに裏の作意は、(大道棋の)実戦に使える10手台、です。

★本作は詰パラ4月号30Pの「大道棋よもやま話」で加藤徹さんが取り上げてくれました。
 誘い手は作者のことばにある通りです。
 61角成、82玉、71馬上、92玉、52飛成は同龍でだめだというのがすぐにわかりますが、61角成、82玉、52飛成の筋が62歩と焦点に中合されて詰まないのは良く出来ています。
 作者は触れていませんが、63角成も有力です。以下、83玉、81飛成、82桂合、73馬、同玉、64馬、62玉でギリギリ逃れています。
 作意は61角成、82玉、71馬上と二枚角で追い、92玉に93歩と打ちます。
 同桂と取らせて81馬と捨てるのが好手順です。
 すぐに81馬は93玉と逃げられるので、93歩の犠打(大げさ?)で逃げ道を塞いでおいたわけです。この逃路封鎖の手筋は実戦でも応用が利きそうです。また取れる駒を取らずに81馬と捨てるのが詰将棋らしい好手です。
 81同玉に、94馬と銀を取ります。
 51龍と飛車を抜けば72銀から83馬までの詰みですが、71桂合がうまい延命策です。
 他の合駒では72銀から83馬があります。
 それでも72銀と打ち、92玉に83馬と捨てるのが決め手です。
 同桂と取られますが、81飛成までの詰みです。


山本勝士:A:主眼は「紛れ」の作。平易な作意なのにおそろしいほどうまく出来ている。
     65歩配置の意味は?

★65歩は無くても作意は成立し余詰も無さそうです。
 何か紛れに働いているのではないかと思いますが、作者にコメントをいただきたいところですね。

有吉弘敏:紛れが面白い。

則内誠一郎:82玉に手拍子の52飛成で失敗します。

★62歩と飛車角の焦点に捨合して一方の利きを止めるのは実戦の受けの手筋としても応用が出来そうですね。

久保紀貴:持駒が歩なので初手は不成かと思ってしまいました。

★「持駒・歩=打歩詰打開」と考えてしまうのは詰キストなら条件反射のようなものでしょうか。

竹中健一:71桂合をうっかりしないようにしましょう!

★管理人も初見は94馬、51龍、72銀以下の13手でした(笑)

馬屋原剛:解答を書くときに解き直したが、なかなか思い出せず苦労した。桂合も見逃すところだった。油断大敵。

★何度見返しても52飛成の誘い筋は強力です。

占魚亭:金少桂さんの作品かな? 10手目桂合が上手い延命策。

★ご明察。

中出慶一:巧妙に銀を奪取して、銀を要として合駒桂をきれいに動かす、合駒移動を教える教材?

★83に利かせる桂合。実戦でも受けの好手になることが多いと思います。
 詰将棋的には「合駒が動く」手順は気持ちがいいですね。

福原徹彦:厚く迫って軽く捌く中に、桂合動かしがあるとは、完成度高い。

★二枚角で追うのは重複感があって指しにくいかもしれません。後半は一気に捌けて気持ちがいいですね。

山路大輔: 大駒が3枚もありながらもなかなか詰まない。94馬が見えませんでした。収束も見事。

奥鳥羽生:歩1枚でどうするのかと思ったら銀が落ちていた。終盤に早合点は禁物、人生でも実戦でも。

★94銀を取るのがいかにも実戦的。71桂合は皆さんがコメントしていますが、うっかりしやすいところです。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
  大阪市福島区吉野3‐17‐23
   地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
   JR環状線野田駅から徒歩8分
    https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません

***【次々回例会】*************************************************
[日時] 2018年8月19日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
  https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「すらすら解ける20手台 PartⅢ 」(予定)
  募集要項はあらためて案内させていただきます。

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コメント

攻方65歩配置について

攻方65歩配置について補足説明します。
作意には全く関係なく、なくても余詰が発生したりはしません。
これはいわゆる「紛れ駒」で、上部に追い出す誘い手をより有力に見せるために置いています。

No title

65歩へのコメントありがとうございました。
大道棋ならではの配置ですね。
実戦では詰手順に関係のない駒がたくさんありますから、読み切るのは大変ですね。
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