次回課題「成生の態度保留や態度打診」(2/14修正)

創棋会の次回課題は「成生の態度保留や態度打診」です。
4月17日の例会で選題し6月号に掲載されます。
皆さんからの好作の応募をお待ちしています。

今回も例題として過去の名作を紹介します。

森田正司(1957年4月詰パラ)
同氏の作品集「春霞」35番にも収録されています。
森田作43手195704

すごい初形です。森田さんの洗練された作品の数々からはちょっと想像できないような図ですが、作者コメントには「手順第一主義の初期の作品のため、形はかなりムリをしている」とあります。
どこから手をつけようかいうところですが、47金から25角とする筋が見えます。
しかし47金からすぐに25角では46玉とされて続かないので、48歩と突き出して応手を打診します。同成桂は25角から56とと捨てて68桂が打つ手があって簡単なので46玉と逃げますが、47歩と続けて突き出すと同玉と応じるしかありません。
ようやく25角が実現しますが、今度は49歩が消えたので、48桂から47歩で打歩詰を解消しながら成桂を奪います。序奏は二歩禁解消の手段であったことがわかります。
47同角を同玉と応じると48歩から容易に詰むので46玉とかわしますが、そこで73角不成と入るのが好手。(次図)

<21手目73角不成>
森田_73角生

47玉は48歩、56玉、55角成、67玉、77金まで。
55桂合は同角不成、47玉、48歩、56玉、66と68桂、67玉、77金まで。
※当初55桂合の変化に誤記があり修正しました。ご指摘感謝申し上げます。
どうやっても詰みそうですが、ここで64歩合という絶妙の中合があります。
対して、同角不成は、47玉、48歩、56玉で55に角が成れません。
また同角成なら、55桂合、同馬、47玉として48歩が打歩詰で逃れという寸法です。
73角不成は、相手の応手によって55に角を成ったり不成としたりできるように態度を保留した好手でしたが、64歩合は成るか成らぬか態度をはっきりさせようという打診の妙手だったのです。角が73なら成生の変化が生まれますが、64からだと成ったり成らなかったりということが出来なくなるわけです。
作意は同角成として、55桂合、同馬から、57香を成らせて打歩詰を打開してきれいに詰み上がります。

本作が発表されたのは、前に紹介した酒井克彦氏の作品より8年前です。
作例の少ない時代によくこの構想を実現されたものです。
森田手筋第1号が発表されたのがこの2年後ですから、当時の森田氏が構想作を精力的に創作していたことがうかがわれます。

作意:47金、同玉、48歩、46玉、47歩、同玉、25角、46玉、56と、同玉、48桂、同成桂、55と、46玉、47歩、同成桂、56と、同玉、47角、46玉、73角生64歩、同角成、55桂、同馬、47玉、65馬、46玉、58桂、同香成、47歩、57玉、69桂、同成香、58歩、67玉、76馬、56玉、48桂、47玉、65馬、46玉、56馬まで43手詰

ところで「成生の態度保留や態度打診」について、定義はどうなっているの、というご意見もあると思います。
厳密な定義についての論考は識者の手に委ねることとしますが、今回紹介した森田作を例にして課題の意味を説明しておきます。
まず21手目の73角不成が「成生の態度保留」に当たります。玉方の応手によって、後の成生を選択できるようにした手です。
次に22手目の64歩合が「成生の態度打診」に当たります。打診によって攻め方の態度(成か生か)を決めさせ、それに応じて玉方は逃げ方を変えようというものです。

先に紹介した谷向作や酒井作には、本作の73角生のような「成生の態度保留」に相当する手は直接出てきませんが、可成地点から打つ43飛や73角に対する変化の中に成生による詰筋の違いがあり、そうはさせませんよと応じた中合が「成生の態度打診」となる構成でした。

これからも課題の内容を表現したと思われる好作の数々を紹介していきたいと思います。

***【解答選手権のお知らせ】****************************************
◆解答選手権チャンピオン戦 3月27日(日)
受付は 10時30分から11時。競技開始が11時10分。
【東京会場】機械振興会館 地下3階 研修-1室
東京都港区芝公園3-5-8
【大阪会場】大阪市立港区民センター
大阪市港区弁天2-1-5
※詳細は解答選手権速報ブログをご覧ください
http://blog.goo.ne.jp/shogi-problem
♪大阪会場の運営をお手伝いいただける方、募集中です。
連絡は次のアドレスまでお願いします。
⇒ tsume.31th.taikai@gmail.com

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年4月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「成生の態度保留や態度打診」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
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以上
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