【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<15回目>

【結果発表】<15回目>
ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ


 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
   占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
   ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html


 さて結果発表の前に、⑯奥鳥羽生作について、EOGさんがネットで類似作を紹介されていますので、関連作品もあわせて触れておきます。

今村修作(詰パラ1999年9月号)
今村修作199909
【作意】58歩、47玉、57歩、同玉、59香、58香、同香、47玉、54香、57玉、
   59香、58香、同香、47玉、55香、57玉、59香、58香、同香、47玉、
   56香、57玉、59香、58銀、同香、47玉、57香、同玉、68銀打まで29手詰

 本作は全国大会の握詰として創作されたものだそうです。
 収束の合駒は非限定ですが、左右対称にして59歩消去を盛り込んでいます。

 また当時の結果発表では先行作として次図が紹介されています。

枝川真也作(詰パラ1993年1月号)
枝川真也作199301
【作意】87香、86香、同香、95玉、82香成、85玉、87香、86香、同香、95玉、
   83香成、85玉、87香、86香、同香、95玉、84香、85玉、87香、86角、
   同香、95玉、85香、同玉、74角、同金、86銀まで27手詰

 こちらは角合から角捨で収束です。

 奥鳥羽生さんの作品は収束を飛車合から17飛捨という好手(紛れを包含)でまとめています。一つひとつの作品、表現方法が異なっていて面白いですね。


 それでは結果発表の第15回、山本勝士さんの作品です。

⑳ 山本勝士作
すらすら_20

【作意】
   35桂、同香、44銀、32玉、31角成、同玉、35龍、32角、同龍、同玉、
   54角、43桂、同角成、23玉、32馬、同玉、33金、31玉、43桂、21玉、
   23香、12玉、22香成まで23手詰

【正解】
   5手目→31角成
   手数→23手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
   平均点:2.09、A:4、B:4、C:3、誤解:0、無解:4、無評価:0

作者のことば
 本作は5手目31角成を省略して35龍の方が捕まえやすいように思えるのですが、角筋を変える工夫がミソです。

★ベテランの山本さん、昨年に続いての登場。
 44銀や54銀は32玉と落ちられて継続が無い。ここは35桂と跳ねて香を吊り上げ35龍と回る手を作るのが正解。
 35桂に32玉なら72龍、42桂合、同角成、同歩、44桂で詰みますから、35同香と応じます。
 44銀に34玉と上がれば、35銀、23玉、24銀、同玉、35龍と追って詰むので32玉と引きます。
 ここで読み筋とばかり35龍と回ると、不思議なことに23玉と上がられて詰みません。
 31角成と捨てて35龍と回るのが正解なのです。
 わざわざ角を捨てて、それも35龍からは遠い場所に玉を呼ぶのですから、かなり指しにくい一手です。
 31角成に23玉とかわすのは33金と打ち14玉に32馬、25玉、35龍~36龍と追って詰むのですが、少し読むのが面倒な変化です。
 31玉に35龍と回ったところで32合を読む必要があります。飛金銀は同龍~33金で簡単、桂は同龍~33金~43桂があり、歩も同龍~33金~32歩で詰みます。
 最善は32角合ですが、同龍と切って54角と打ち換えるのが好手順。
 23玉なら33金から36角と銀を取る手を見た限定打です。
 ここで角筋をそらす43桂の捨合が好防。
 同角成に23玉と逃げますが、32馬と捨てるのが最後の決め手。
 このあたりの攻防は息もつかせぬ展開です。
 そして32同玉となった局面は8手目桂合の変化と同じではないですか!
 不思議な手順で角を桂馬に交換することに成功。
 以下は33金と押さえて収束です。


奥鳥羽生:31角成~35龍~32角合が見所。最後は限定打から持駒変換で収束。しかしスラスラ度は55点。

★31角成と捨ててから35龍と回るところが最大の難所。角合の後も限定打に捨合と見事な応酬です。

則内誠一郎:54角~捨合~32馬が力強い。

★「力強い」というのは本局にピッタリの形容詞ですね。

占魚亭:大駒3枚を同じ筋で消す統一感がいい感じです。

★31角成、32龍、32馬と切って捨てる。言われてみればなるほどです。

福原徹彦:角合を取り、角桂変換するのが良い手順ですね。

★角桂変換というのは後からわかります。

山下誠:角合と桂合を経て、不思議なことに最初に桂合をした局面に戻る。

★8手目桂合の変化と同じ局面になります。桂なら詰むが角なら詰まないので、角を桂に換えるのが54角から43桂の捨合でした。

kisy :キーとなる一手が5手目だったので、それっぽい手を探し続けました。盤上の4香配置は途中の桂合で香合を防ぐための配置なんですね。

★4香配置の意味は聞きそびれました。12手目香合でも作意と同様に詰みますので変同を嫌われたものなのか、真意は不明です。

竹中健一:31角成とは面白い手がありますね!結構難しかったです。香の配置が残念な気がしました。

★31角成は先まで読まないとなかなか指せない一手ですね。

金少桂:直感的でない手が多くかなり詰めにくかった。8手目32角合、12手目43桂合が最善なのが驚き。すらすら度40点。

★直感は35龍です。35龍に23玉が詰まないと思うと、31角成も同じように思えて指しにくくなります。

三輪勝昭:腹が立つほどスラスラ展向きじゃない。C以下。これをスラスラ展に投稿してはいけないヨ。

★31角成が難手でしたね。煩雑な変化があるわけではないのですが、すらすら行かないと言われればその通りでした。

有吉弘敏:かなり難解。前半の追い方に戸惑った。収束が決まれば・・。

★むしろ収束の切れ味を問う声がもっと多いのではないかと思っていました。

中出慶一: 「すらすら解ける・・・」とは真逆で、ギクシャクと思考して、変化への読みが必要です。作品は短大で十分通用する内容に仕上がっています。

★本作も前半の素晴らしい攻防は短大でも十分通用する内容かと思います。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
         投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
         編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

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