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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<7回目>

【結果発表】<7回目>
ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ

 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
    有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
    占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
   ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

 それでは結果発表の第七回、今回は2作を紹介します。
 まず一作目は吉松智明さんの作品です。

⑦吉松智明作
すらすら_9


【作意】
  51桂成、同玉、71飛、61桂合、同飛成、同玉、63龍、62角合、53桂、同金、
  72金、51玉、62龍、41玉、32角、31玉、21角成、同玉、12龍、同玉、
  22金まで21手詰

【正解】
  4手目→61桂合
  手数→21手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.33、A:5、B:6、C:1、誤解:1、無解:2、無評価:0

作者のことば
 創作の出発点は2手目桂以外の合いに対して62金、同玉、73飛成、51玉、53龍左とする変化で、創棋会の課題を考えているときに出てきたものです。創棋会の例会では毎回課題があり、これがなかなか大変なのですが(笑)、課題に取り組むことであらたなネタに遭遇できラッキーでした。
 また本作の原図は頭とお尻の2手を除く17手詰。盤面5枚と駒数は少ないのですが詰め上がりに龍が残るので龍を捨てる収束にして、頭の2手も追加して本作品展に間に合わせた次第です。駒数の増える逆算はパッとしないのですが、大駒も消えますので、手の流れの良さを感じていただければ幸いです。


★創棋会の事務担当、吉松さんの作品。
 さすがに初手は51桂成しかありませんね(笑)。62玉なら82飛があるので同玉の一手。
 71飛と打って合駒を訊きます。
 61歩合には62金、同玉、73飛成、51玉(52玉は44桂)、53龍左という好手順があって早く詰みます。歩以外の飛角金銀香いずれも同様の筋で詰みますので、73桂を取らさない61桂合が最善となります。
 すぐに同飛成と切り、63龍と回ると一気に詰み形。
 51玉は43桂の金頭桂があるので62合の一手です。何を合しても72金からタダで取られてしまうので安い合駒にしたいところですが、62歩(桂香)合では53桂が好手で、同金と取らせて72金と打てば51玉に53龍と金を奪って簡単です。
 そこで62合は飛角金銀のいずれかとなります。
 飛合は72金、51玉、62金、41玉、51飛以下。金合は72金、51玉、62金、41玉、52金打以下。銀合は53桂、同金、72金、51玉、62龍以下。ということで角合が最強の受けとなります。
 62角合には53桂、同金としてから、72金~62龍で角を取り、奪った角をすぐに32から21に成捨て、最後は12龍も切って22金打までの詰みとなります。


奥鳥羽生:合駒を2回考える。初手は重要な一手=今開催に出展するためにどうしても必要w。手が限られているのでスラスラ度80点。

★初手はいかにもという逆算。多くの人に見透かされました。

中村雅哉:合駒が入るが選択は難しくない。すらすら解ける作品。
 自分なら△51玉△52金▲43香(歩)から42香(歩)成、同金の形を考えたい。

★少なくとも初手はこういう形を考えるのがスマートな解決方法だったと思います。

有吉弘敏:初手は20手台にするためでしょうか。  53桂以下はなんとなく既視感があります。」

★72金と打って合駒をパクるのも俗ですが、角捨て・飛車切りのあたりは既成手順ではありますね。

金少桂:桂・角合が出るところは良いが類型的といえば類型的。さらに序・収束ともに取ってつけたような感じがする。もっと良い纏め方がありそう。指し手に迷うところはないので課題に忠実といえば忠実だが・・・。すらすら度85点

★創作経緯は作者のことばにある通りですから、取ってつけたような感じがするのは当然です。
 20手台で表現するのが相応しい内容というのはあると思いますので、二度の合駒の前後のまとめ方がどうだったのたのか、素材の活かし方にもう一工夫必要だったということでしょうね。

占魚亭:竜を消して、爽やかな解後感。

★大駒を二枚とも消せたので、スッキリ感は出せた?

kisy:収束玉を送っていってギュッと詰める感じが面白かったです。

★取ってつけたような収束という声ばかりではなく、作者も救われるでしょう。

福原徹彦:桂合を取ると手が切れそうで指しにくかったです。63龍に対する合駒ごとの変化が変化に富んでいますね。

★桂合を取って63飛成と迫るのは、やや実戦的。

三輪勝昭:3手目53飛を読んで道草。8手目角合は意外。 金合は72金、51玉、62金、41玉、52金打、31玉、42金、同玉、52金、32玉、42金打、21玉、61龍迄で割り切れているのかな(変別が多いのは嫌味)。
 4手目の桂合は直ぐ読めるので8手目解答の方が良かったのでは。
  収束その角を捨て龍も消えスッキリ。

★8手目金合は、ご指摘通り同手数駒余りです。俗手俗手で詰むので気にはならなかったのですが、柿木は72金、41玉に51金と筋良く変同を答えてくることもあり、短くできるとよかったですね。

則内誠一郎:このすらすら感が世間の標準。

竹中健一:4手目の合駒も簡単で、すらすら解けました!

★すらすら解けるということでは、作品展の主旨に合っていたと思います。

中出慶一:好手が9手目の桂捨くらいで、最後の龍捨てが解後感アップに寄与しているものの、特徴のない手順になっているのは残念です。

安田恒雄:似た雰囲気の自作を棚に上げておいてのコメントは大変しづらいのですが、スラスラに加えて好手がもう1手欲しい気がします。

★好手が不足しているというのは根本的な問題です。合駒二回では一局を支えることはできません。攻め方の好手が求められます。


続いて二作目は野曽原直之さんの作品です。

⑩ 野曽原直之作
すらすら_10


【作意】
  23銀、同玉、32銀生、同玉、14角、31玉、41角成、22玉、23龍、11玉、
  21龍、同玉、同玉、32銀、11玉、21金、12玉、23銀成、21玉、32馬、11玉、
  22馬まで21手

【正解】
  7手目→41角成
  手数→21手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.25、A:4、B:7、C:1、誤解:0、無解:3、無評価:0

作者のことば
 5手目41角は31玉で詰まず、14角~41角成と遠回りが必要。難しい変化も合駒もなく、本当にすらすら解けると思います。


★野曽原さんは毎回創棋会作品展で好作を発表されています。
 さて本作、どう見ても43銀が邪魔で、32銀成と捨てれば詰みそうに見えます。
 しかし32銀成には平凡に同金と応じられると、13銀、31玉、22角(銀)、41玉と逃げられて、もう一押しができず詰みません。
 13銀から34銀成の筋も53の龍を取られるとダメです。
 23銀から32銀不成として玉を32に呼ぶ手があることに気づくまでちょっと時間がかかると思います。23銀も32銀不成も応手に変化があり、上部に追いだす不安感もあってかなり指しにくい手です。
 一つずつ確認すると、まず23銀に11玉は22角から清算して32銀成で簡単。13玉も14銀打、24玉に33角の好手がありますから、同玉しかありません。
 23同玉に34銀成から43角もやってみたい手ですが。23玉、14銀、同玉、64龍と馬を奪っても24歩合くらいで切れてしまいます。
 23玉には上部に逃がす不安はありますが32銀不成が正解です。24玉なら23龍、15玉、26銀、16玉、38角、27合、25龍まで。34玉でも16角、25合、43龍、24玉、23龍、15玉、25龍までと、上部に逃げるのはピッタリ捕まります。
 やむない32同玉に14角と打ち、31玉にすぐに41角成と捨てるのが爽快な一手。
 31玉のところで22玉は23龍とし、31玉なら32銀打以下で、また11玉は21龍と切って早く詰みます。
 41角成に同玉は42銀があるので22玉とかわしますが、23龍から21龍と切るのが決め手です。以下は32銀、11玉にベタッと打つ21金がちょっと面白く、最後は清涼詰です。


kisy:すぐに32銀成と捨てたくなるところを上部に逃しそうな23銀からの32銀生と、21金の感触がとてもよかったです。

★誰が見ても第一感は32銀成。作意はちょっと不利感のあるところ。

有吉弘敏:上部に逃がしたときの変化手順が面白い。

★龍と角の威力でピッタリ捕まる変化は味がいいです

金少桂:考えどころは最初の7手のみ。この7手がけっこう難しかった。あとは一本道の13手収束。すらすら度55点

★難しさの理由は上部追い出しの不利感だと思います。

三輪勝昭:初手32銀成の一手と思い道草。35・45は歩の配置から23銀~32銀生があるかと気付いたらスラスラ解けた。以下の手順はつまらない。

★35歩と45歩の二枚で変化処理できたのが作品価値を高めていると思います。

竹中健一:初手が分かればすらすら解ける。手の感触はいまいちでした。

★玉方応手が玉だけということで、単調さを覚えられたのでしょうか。

福原徹彦:狙いの41角成は取れない捨駒で味の良い手ですが、初手23銀や15手目21金なども好感触の手だと思います。

★21金はkisyさんも好感触という感想。12から捨てるのでは足りなくなるので当然の一手なのですが、ちょっと珍しい感触。

奥鳥羽生:ズバッと41角成。初形では広いが実は狭い玉。序に気付けばスラスラ度80点。

★32玉の形になれば一気呵成です。

則内誠一郎:軽い手筋を味よくまとめている。

山下誠:1四角に一旦3一玉と落ちるのが盲点。

★ある意味41角成は見えている手でもあります。

占魚亭:竜を動かすまでがいい感じ。17手目不成のキズは致し方なしか。

★この迂回手順は作者も自認。

中出慶一:4手目までは難解で、好手(角成捨て)を含む手順ですが、後半は既成手順で清涼詰が救いにならないです。

★前半と後半のつながり、どういう創作経路だったのか知りたいところ。

安田恒雄:スラスラ度、清涼詰、共に気持ち良く解けました。玉方不動の残り駒が少し気になりました。

★玉方駒が捌けなかったのは解後感を落としましたが、清涼詰で救われた面もあるのでは?


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
         投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
         編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

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以上
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