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詰パラ6月号到着&創棋会の課題「持駒込みの七対子図式」

詰パラ6月号到着&創棋会の課題「持駒込みの七対子図式」

 5月末、仕事の帰りにバラ園に立ち寄ったのですが、ちょっと盛りを過ぎていたようです。
 来年は時機を逸さないようにしたいと思います。
バラ

■詰パラ6月号が到着
・ 表紙は室田女流?このシーンは詰将棋を考えているところではないでしょうか。
 なおチョー一流作家の作品は、私にも解けたのである(笑)。久方ぶりに解答を出してみようかと考えているのですが、チョー一流作家への褒め言葉は難しい?
・ キッズルーム(18P~)。安倍さんと宮本さんが各3作。投稿作が少ないのか?
・ ヤン詰(6P~)。課題が「3×3図式」とのこと。「4×4」や「5×5」はよくあるのですが少々難しい課題。
・ 順位戦(11P~)。これぞ詰将棋パラダイスという初形の作品ばかり。形に尻込みしてはいけないのでしょうが…。
・ 同人室(16P~)。今回から近藤郷さんの担当。ただし課題提案者は前担当の北村憲一さん。
 芹田さん、鈴川さん、三輪さんあたりが新鮮な顔ぶれ。柴田さんは珍しく双玉。頑張ってチャレンジしてみようかな。
・ 会合作品展(19P~)。今月の目玉です。詰工房と創棋会のコラボレーション。
 二つの会合が同じ課題での作品展を開催するという企画です。みなさん是非とも解答をお願いします!
・ 門脇賞(24P~)。藤井聡太さんと宮田敦史さん。解答選手権優勝が切り口ということでの受賞。
 お二人ともプロ棋士ですから、詰将棋が多くのメディアに取り上げられることになったのは普及面では有難いことです。
 アマチュアが連覇してもこうはいかないでしょうから。
・ 七條賞(18P~)。福村さんは15年連続の1位。全問正解も12年連続だから、素晴らしいの一言に尽きます。
 ソフトが正解を答えないケースもあるので、実力がなければこうはいきません。
 また同じく満点で1位となった和田さんのコメントもいいですね。暗算が苦手というのは意外ですがコツコツ取り組まれている様子が浮かんできます。
・ 全詰連の頁(29P~)。藤井聡太さんの活躍。本稿を書いている段階で20連勝。NHKのニュースや新聞の一面にも載るというフィーバー状態。詰将棋の広告塔になっていただいている面もあるので有難い限りですが、まだ中学生です。あまり報道が加熱するのはいかがなものかと思います。
 全国大会は地元なので参加いただきたいと思うが、そこは趣味を楽しむための場なので、藤井さんにも純粋に詰将棋三昧の一日を味わっていただきたい。マスコミがやってくるのは自由だが、参加者の迷惑にならないようにしていただきたいものです。
・ ちえのわ雑文集(36P~)。指棋強豪である長谷川大地さんによる解答選手権参加記。
 早見えの強豪の思考パターンの一端がうかがえ面白く読ませていただきました。
・ 全国大会案内(40P~)。宿も確保。前夜祭から楽しませていただく予定です。
・ 解答選手権初級一般戦レポート(42P~)。創棋会の若手精鋭である中村宜幹さんと野曽原直之さんのレポート。
 審判から見た会場風景です。
・ 会合案合(54P~)。創棋会は4月の例会報告と6月の案内。6月は会場が将棋会館ではないのでご注意ください。
 また8月例会は8月20日、終了後45周年記念懇親会を開催します。
・ 結果稿(87P~)。創棋会「29の桂が跳ねる17手詰」の結果稿。桂が活躍する作品は楽しいと好評さくさくでした。
 解答者のみなさんありがとうございました。
 デパートでは担当の馬屋原さんが実は昨年結婚、最近お子さんが誕生とのこと。おめでとうございます。
・ 書籍:詰パラHPの「Try everyday!」から厳選の200題がマイナビ出版から『詰将棋練習帳~風の巻~』として発刊。また『短編名作選』も7月中旬発行予定です。

■創棋会の次回課題
 さて創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です。
 七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。
  ※双玉は不可です。29手以内でお願いします。
 6月例会(6/18)で選題を行い、詰パラ9月号に掲載の予定です。
 作品の投稿はこちらにお願いします。
  → sokipara@yahoo.co.jp

 恒例の例題紹介は、そのものズバリの作品が少ないということから、関連のありそうな切り口で紹介させていただいています。
 前々回まで二回にわたって「対子図式」を紹介し、前回と今回は「七色図式」です。
 前回に引き続いて創棋会の課題作から、作品を紹介していきます。

 まず一作目は平井康雄さんの作品です。

平井康雄作(詰パラ1997年6月、『残照』第56番)
七色_平井康雄作

 第146回例会(1997年3月)の課題は「七色図式」でしたが、「盤面七色」でも「使用駒七色」どちらでもOKというもの。
 本作はどちらの条件も満たした“純粋七色図式”です。
 11桂成と捌いて13飛成と角を奪うのは他に手の無いところ。
 対して12飛合が好防。他の合では21香成から32金と捨てる好手があり、同玉に33龍と回って早いのです。
 12飛合には21香成から32角と打ちます。
 11玉とかわしますが、12龍から奪った飛を22に捨てるのが継続の好手。
 33銀成と捌いて11玉には、32角を21に捨てます。
 以下は43金を活用しての収束。
 ミニ煙を期待しましたが清涼になりました。
 狭いところの攻防ですが、飛合が出て、取った飛も角も捨てるなど、味良くまとまった作品です。

【作意】11桂成、同玉、13飛成、12飛合、21香成、同玉、32角、11玉、
   12龍、同玉、22飛、同玉、33銀成、11玉、21角成、同玉、
   32金、12玉、22金、13玉、23成銀まで21手詰

 平井さんは同人作家ですが、詰備会の世話人としても活躍されており、昨年の倉敷での全国大会では実行委員長として大会を大成功させたのは記憶に新しいところ。
 長く詰パラの大学を担当し健筆を振るわれましたが、山本昭一氏の作品集『怒涛』も平井さんが編集の腕を発揮されたものです。


 二作目は岡田敏さんの作品です。

岡田敏作(詰パラ1997年6月)
七色_岡田敏作

 本作も第146回例会(1997年3月)の課題ですが「盤面七色」です。
 ちなみにこの時の作品展は6作が発表され、なんと解答者数は97名!
 (6月号の詰工房とのコラボにも皆さんの解答お待ちしています!!) 
 導入は22飛成と香を奪って13香と捨てます。同桂なら23桂と打って簡単なので同角と応じます。
 それでも23桂と打ち、12玉に24桂が軽手。
 折角塞いだ13を空けるのでちょっと打ちにくい味があります。
 24同角に11桂成と23に打った桂を捨てます。打った駒を捌いて捨てるのは好感触。
 11同玉には、角の利きが消えたので22銀と打てます。
 21銀不成と桂を取ったところで11玉が最善。
 これも23桂と打ち21玉に、やっと32銀成と41銀を活用することに成功。
 12玉となったところで邪魔になった23桂を11桂成と捌きます。
 ちょっぴりリフレインの味がありますね。
 以下は13玉と延命を図りますが、12成桂と捨て22成銀から23金までの清涼詰。
 初手の駒取はやや評判が悪かったのですが、キレイな捌きはベテランの味。流れるような手順を楽しんでいただけたようです。

【作意】22飛成、同角、13香、同角、23桂、12玉、24桂、同角、11桂成、同玉、
   22銀、12玉、21銀不成、11玉、23桂、21玉、32銀成、12玉、11桂成、13玉、
   12成桂、同玉、22成銀、13玉、23成銀まで25手詰


 三作目は北川明さんの作品です。

北川明作(詰パラ2011年9月)
七色_北川明作

 時を経て2011年6月の第231回例会の課題が「盤面七色図式」。
 この年は色々と思い出のある年です。
 東日本大震災がありました。
 全国大会は大阪高槻市で開催されました。管理人も大役を務めさせていただきました。
 『四百人一局集』の発刊もこの年でした。
 さて本作持駒は多いのですが、初形は4×4に収まったコンパクトな「盤面七色図式」です。成駒が無いのも清潔感があります。
 24から桂馬を打つ筋が浮かびますが12に玉を追いこむのはちょっと難しそう。
 31銀も目につきますが21玉と落ちられると続きません。
 ここはセオリー通り(?)桂打ちから入ります。
 34桂に12玉なら24桂があります。
 21玉がやや難しいのですが、41飛成、31合、同龍、同玉、43桂、21玉、31飛、12玉、32飛成と攻めて詰みます。
 34同銀となったところで23角成と切るのが英断の一手。
 同銀と取られてしまいますが、再度34桂と打ちます。
 同香には52飛が好手で、32合に今度は31銀が利きます。21玉は23飛成があるので同玉しかありませんが、そこで42飛寄成と迫れば22玉、33飛成、12玉に24桂以下の詰み。
 そこで34同銀と応じますが、今度は14桂と端から攻めます。
 これも21玉なら31飛と捨て、同玉に23桂が巧い手で、同銀と取らせて42銀とすれば簡単。
 やむなく14同歩と応じれば13銀と拠点を築きます。
 21玉で凌ごうとしますが12銀成と打ったばかりの銀を捨てるのが絶妙の一手。
 玉で取れば13飛打から11飛成、同玉に13飛成として桂余りの詰み。
 同金にも13桂と捨てます。同金と応じるしかなく、そこで決め手の11飛!
 13銀から12銀成の妙手を軸に、4度の桂の打ち捨ても小気味よく、好評でした。

【作意】34桂、同銀、23角成、同銀、34桂、同銀、14桂、同歩、13銀、21玉、
   12銀成、同金、13桂、同金、11飛、同玉、13飛成、12合、22金まで19手詰


 さて今回の課題「持駒込みの七対子図式」、作例が少ないということですので、作家の皆様にはぜひともチャレンジください。
 また例題は今回の課題に関連のありそうな切り口で、引き続き紹介させていただきます。

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★次回例会[日時] 2017年6月18日(日)、13時~
[場所]  福島区民センター
  大阪市福島区吉野3‐17‐23
   千日前線野田阪神駅、阪神野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
   JR環状線野田駅から徒歩8分
    https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[課題] 「持駒込みの七対子図式
  七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。29手以内。
    ※双玉は不可。
・詰パラ9月号掲載予定。
・投稿先 → sokipara@yahoo.co.jp
・6月例会(6/18)で選題を行う予定。
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★次々回例会
[日時] 2017年8月20(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 昨年好評だったネット企画開催の予定。
※終了後「45周年記念懇親会」を開催します。
 開始時刻と場所についてはあらためて案内いたします。
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