創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です

<創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です>

 好天が続いています。夏がそこまで来ている感じです。
 散歩していたら、近所の公園ではつつじがきれいに咲いていました。

公園の花20170521

■創棋会の次回課題
 さて創棋会の次回課題は「持駒込みの七対子図式」です。
 七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。双玉は不可です。
 6月例会(6/18)で選題を行い、詰パラ9月号に掲載の予定です。
 作品の投稿はこちらにお願いします。
   → sokipara@yahoo.co.jp

 恒例の例題紹介ですが、そのものズバリの作品が少ないということから、少しでも関連のありそうな切り口で紹介させていただこうということで、前回に引き続き今回も「対子図式」です。

 今回は創棋会の作品集『月下美人』から2局、もう一局は岡田敏さんの作品を一局、あわせて三作を紹介します。
『月下美人』は創棋会の第5作品集で「○○図式特集」という構成。女流棋士のエッセーが掲載されているのも特徴。1994年発行。

 まず一作目は谷口昇一さんの作品です。

谷口昇一作(詰パラ1983年4月、『月下美人』その他図式第5番)
谷口昇一作198304

 盤面5枚で3×3に収まった素晴らしい好形作品。
 飛銀香歩各2枚の対子図式ですが、盤面・持駒とも対子というのが、好感が持てます。
 初手は24銀しかないところですが、14玉には軽く15銀と捨てます。
 これも取れば17香から簡単なので13玉と落ちますが、23香から飛を奪って再度23香と攻めます。
 飛車を取る前に13香と打つと12桂合で詰みません。細かいところですが注意が必要。
 23香には頭の丸い桂合が最善。
 これも同香と取って14桂と据え、11玉に13飛と打てば、今度は22桂成から23銀成を防いで角合の一手。
 同飛から34角と打ちます。先ほどの14桂はこの角打ちに備えた限定でした。
 以下は22桂成から23銀成の詰み。
 簡素な形から二度の合駒、手順前後のアヤなどもあり、易しい好作だと思います。

【作意】24銀、14玉、15銀、13玉、24銀打、22玉、23香、11玉、21香成、同玉、
   23香、22桂、同香成、同玉、14桂、11玉、13飛、12角、同飛成、同玉、
   34角、11玉、22桂成、同玉、23銀成、11玉、12成銀まで27手詰

 谷口昇一さんは『四百人一局集』によれば1949年生で1997年に逝去されています。
 発表作は40作程度と寡作ですが、簡素図式や軽趣向を得意にされていたようで、『月下美人』の「一色図式」の部には次の作品が収録されています。

谷口昇一作(詰パラ1983年1月、『月下美人』一色図式第4番)
谷口昇一作198301一色

 初形から正算で創作されたとのことです。

【作意】12銀、同玉、34角、21玉、43角打、32歩、33桂、31玉、42銀、同玉、
   52角成、33玉、43角成、23玉、34馬、14玉、25馬、23玉、34馬引まで19手詰

 次の作品は太田慎一さんです。

太田慎一作(詰パラ1988年9月、『月下美人』その他図式第5番)
太田慎一作198809

 飛角金桂各2枚の対子図式。
 前作同様、盤面・持駒とも対子というのは、好感が持てます。
 カナ駒がないので詰めにくそうな感じですが、14角が気持ちの良い一手。
 同金は23角、同飛は52角です。
 23合しかありませんが、歩合はどうでしょうか。
 これは取って52角が決め手です。
 同飛、42歩、同飛とすれば21飛成から51龍まで気持ちの良い詰め上がり。
 ということは頭に利く駒は同じ変化になるので23は桂合が最善。
 今度も同角と取って52角と捨てます。
 そこで53桂と退路封鎖の捨駒が決め手になります。
 同飛と取らせて21飛成から収束です。
 作者によれば、駒配置の絶対性が結構高いことがお気に入り、そのうえで対子図式という条件を満たしているのは多少なりとも意義のあることだと思っているとのこと。
 表紙に登場し好評を博しました。

【作意】14角、23桂、同角成、同金、52角、同飛、53桂、同飛、21飛成、42玉、
   31龍、52玉、51龍まで13手詰

 最後の一作は岡田敏さんの作品です。

岡田敏作(近将1957年9月、『薫紅』第100番)
岡田敏作近将195709

 本作は、飛角金桂各2枚の盤面対子図式。
 今回の3作品に共通しているのは初形に成駒が無いことです。この点も好感が持てます。
 また太田さんの作品もそうですが本局は「歩無し図式」でもあります。
 65飛をどう活用するかがポイントですが、横に使うしかなさそうなので、25角と34金を捌く手を考えましょう。
 まず24金とします。12玉は34角があるので32玉。
 44桂と拠点を築き、21玉に43角成と捨てます。これで65飛の横利きが通りました。
 そこで11角成と捨て15飛と待望の飛の活用です。
 ここで12に何を合するか、ちょっと考え処です。
 何を合しても23桂、22玉、32桂成、同玉、12飛成と進みます。
 この局面で手駒が角金銀なら22に何を合しても、21角(銀)や31金の一手詰。
 桂は品切れですから、12は歩(または香)が正解です。
 今度は22合が何かを考えるわけですが、31桂成から32歩(香)とする手があり、同玉に23金から駒余りの詰み。
 となると22合は32に利かす金が正解となります。
 同じ攻め方ではだめなので、31桂成、同玉に、22龍と切ります。
 以下は23から歩(香)を打って収束です。

【作意】24金、32玉、44桂、21玉、43角成、同金、11角成、同玉、15飛、12歩合、
   23桂、22玉、32桂成、同玉、12飛成、22金合、31桂成、同玉、22龍、同玉、
   23歩、32玉、22金まで23手詰

 『薫紅』は岡田さんの第一作品集で1963年刊行。作品は120局収録されており、解説者が41名、メンバーを見ると内藤九段はじめ黒川一郎、北原義治、山田修司、田中至など錚々たる顔ぶれです。


 さて今回の課題、作例が少ないということですので、作家の皆様にはぜひともチャレンジください。
 また例題は今回の課題に関連のありそうな切り口で、引き続き紹介させていただきます。

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★次回例会
[日時] 2017年6月18日(日)、13時~
[場所]  福島区民センター
   大阪市福島区吉野3 ‐17‐23
    千日前線野田阪神駅、阪神野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
    JR環状線野田駅から徒歩8分
      https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[課題] 「持駒込みの七対子図式
  七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)。29手以内。
    ※双玉は不可。
  ・詰パラ9月号掲載予定。
  ・投稿先 → sokipara@yahoo.co.jp
  ・6月例会(6/18)で選題を行う予定。
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★次々回例会
[日時] 2017年8月20(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 昨年好評だったネット企画開催の予定。
  ※終了後「45周年記念懇親会」を開催します。
   開始時刻と場所についてはあらためて案内いたします。
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