【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」<最終回>

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える10手台」<最終回>
 1月に作品募集を始め2月に出展、そして結果発表も今日が最終回。
 季節も変わり、近所ではハナミズキがきれいに咲いていました。
風景_最終回

 さて創棋会のネット作品展「教材に使える10手台」には、10名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
    有吉弘敏、上谷直希、奥鳥羽生、河童生、金少桂、小池正浩、
    則内誠一郎、占魚亭、名無し名人、野曽原直之

 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 楽しんでいただける作品が揃っていたのではないかと思います。
 それでは本日は結果発表の最終回です。

高縄山ろく作 上級者向け 「段位を目指す人向け、美濃崩しの教材」
15_美濃崩し

【作意】73歩成、同桂、71角、81玉、72飛成、同金、82香、同金、同角成、同玉
   71銀、72玉、61飛成、同玉、62金まで15手詰。

【評点】百点満点の79点(平均点×100÷3で算出)
  *平均点:2.38、良:4、可:3、否:1
      良は3点、可は2点、否は1点とし、誤無解を除いて集計

作者のことば】~指導要領
 常に92玉の変化に注意しながら攻める。
 初手は焦点への捨駒で、同玉は74香以下。2手目92玉は83と、同玉、84香、73玉、82角、63玉、61飛成、同銀、74金、54玉、64角成まで13手。
 3手目は美濃崩しの基本手筋で、同金は同龍以下。4手目92玉は72飛成、同金、93角成、同玉、91飛成以下。
 5手目から必然に近い手順が続く。飛車を切って銀を入手し、角香を金と交換する。
 気持ちよく61飛成と捨てて頭金で終わる、典型的な手筋物の詰将棋。


★自作解説ありがとうございました。
 初手71角では92玉で続きません。
 軽く73歩成と成捨てるのが軽手。92玉の変化に少し考えさせられますが、83とから84香で解決。
 同桂には常套手段の71角。同玉なら61飛成と切って詰みます。この筋は覚えておいて損はありません。
 92玉とかわしても、今度は81が空いているので72飛成~93角成として91飛成が可能になります。
 しぶとく81玉と落ちても、72飛成から82香と清算して金を入手すれば71銀から61飛成と気持ちの良い収束が待っています。
 導入部分に少し変化があるので上級者向けとしましたが、実戦指向の方に取り組んでいただける教材かと思います。

有吉弘敏
 ほぼ同一手順作があるようです。

★次の作品がありました。

相馬康幸作(詰棋めいと第7号,1987年11月)
相馬康幸_片美濃

【作意】71銀、92玉、93香、同玉、82銀打、92玉、93香、同桂、81銀不成、同玉、
   72飛成、同金、82香、同金、同銀成、同玉、71銀、72玉、61飛成、同玉、62金まで21手詰

名無し名人
 この筋の美濃崩しは相馬康幸作が決定版だと思う。作者予想=高縄山ろく氏。

上谷直希
 大駒が全て消える!
 【作者予想】これは本当に分からない。苦し紛れに高縄山ろくさん予想。

★お二人とも作者予想的中です。

河童生
 僕はヘボ。先ずは42飛を動かすことから考える。
 これが詰んだら初段かな? 5級の僕には少しムリ。

★実戦なら71角とか73角を考えてしまいそうです。

占魚亭
 きれいな美濃崩し。実戦だったら気持ちいいでしょうね。

★捨駒の連発で仕留めることが出来れば気分爽快このうえなし。

野曽原直之
 実戦中心の人にも勧められそう。

★まず形から入っていただきましょう。

金少桂
 71角などは実戦でも応用が利きそうで指し派向けとして良い教材だと思う。

★指し将棋派の方には、棋力向上や実戦に役立つということもアピールポイントですから。

奥鳥羽生
 陣形図式にも好手あり
 石本仰2号養成用

★石本さんは2007年から2008年にかけて近代将棋に「高美濃」「金矢倉」「銀冠」「穴熊」と陣形図式を発表されました。

石本仰作「高美濃」(近代将棋2007年1月)
石本仰「高美濃」

【作意】64角、73銀打、同角成、同玉、64銀、同金、82銀、同玉、71角、73玉、
   72龍、同金、62銀、同金、同角成、同玉、42龍、52飛合、53金、73玉、
   72金、同飛、同龍、同玉、52飛、73玉、62飛成まで27手詰

★64角の限定打でスタートし、銀合、64銀のタダ捨て、同玉には75銀の好変化があるといった具合に、初形の端正さにとどまらない豊富な内容を含んだ好作です。

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【総評】
 今回のネット作品展「教材に使える10手台」の募集要項は、次のようなものでした。
   ・タイトル【必須】…(  )向け(  )の教材
   ・指導要領(自作解説)【必須】…簡単なもので結構です
   ・条件『教え易い、分かり易い、覚え易い』
 詰将棋を始めた動機はさまざまだと思いますが、詰将棋と出会ったなら、ぜひともその面白さを知ってほしい。そうすれば詰将棋から離れることがあっても、いつでも詰将棋の世界に戻ってきて楽しんでもらえる。
 今回の企画では、そんな詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらうきっかけにしてほしいという想いがありました。
 出品された作品は、初心者向けから上級者向けまで、不成や打ち換え、合駒などの基本手筋から、スイッチバックやアンピン、遠打ちや趣向といったちょっぴり高級なものまで、また実戦型から大道棋まで幅広い分野の好局が揃いました。
 全作品の評点を集計すると<良:61、可:51、否:7>となり、平均点は2.45(良は3点、可は2点、否は1点とし、誤無解を除いて集計)、百点満点の82点(平均点×100÷3で算出)という結果でしたので、「教材」としてはおおむね合格点をいただけたものと思います。

有吉弘敏
 良い作品が集まっていると思います。ただ⑬~⑮は難度が高すぎるかもしれません。

★多彩な教材を用意したつもりでしたが、「分かり易い」という主旨からは、難度を下げるべきでしたね。

河童生
 今回の評価点は「教材として使えるか否か」を主眼としての採点です。
 また、良、可、否かで3段階で採点せよとありますが、戦前生まれ(学校の通知表の評価点が優、良、可の時代)の私には、「可=よし」とは判ってはいますが、通知表に可があった時に、母親に「可ではダメ、優、せめて良になれ」と言われました。
 で、多少、可=ダメの印象があります。
 これで採点に可を付けるのに多少の躊躇いがありました。
 可=よし、です。念の為に。

★当初「優・良・可」という区分も考えたのですが、「良・可・否」になりました。
 「否」はつけにくいと思ったのですが、「可」も躊躇いがあったとは…。

上谷直希
 勝手に作者予想をしてみました。当たっていれば嬉しいのですが。
 最後に残ったのが⑮。実戦型から作風を読むのは難しいですね。他では①~③、⑥も難しい。
 結局最後は当てずっぽうになってしまいました。
 またブログでは「教材に使えるフェアリー作品展」のほうのPRもしてくださいまして、本当にありがとうございました。短い手数の純ばか詰も出題されますので、もしよければ是非ご解答のほうよろしくお願いします。

★上谷さんには3月のとり研でお世話になりました。
 今回も作品の投稿や解答をいただきありがとうございました。
 「教材」の条件が『教え易い、分かり易い、覚え易い』だったので、作風が現れにくかったかもしれません。
 なお「教材に使えるフェアリー作品展」は出題中で、締切は5月10日とのこと。
   → http://fairypara.blog.fc2.com/blog-category-11.html
 詳細はWeb Fairy Paradise 105号に掲載されています。
   → http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/WFP105.pdf

小池正浩
 初級者向けまでは全作解きたいと思いましたが、達成できず無念です。
 それはともかく、詰将棋とそれほど関わりのない方にも、紹介できる作品が増えることは喜ばしいです。
 今回出題された作品が誰かの「きっかけ」になればいいな、と詰将棋関係者の端くれとして思います。

★全部解けていなくても解答を送っていただき、本当にありがとうございます。
 また今回の作品展の意を汲むコメントをいただき感謝申し上げます。

☆最後に、創棋会のネット作品展「教材に使える10手台」に作品を投稿いただいた作者の皆さまと、解答いただいた皆さまに、あらためて感謝申し上げます。
 これからも創棋会への応援をよろしくお願いします。

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★次回例会
[日時] 2017年6月18日(日)、4月16(日)13時~
[場所]  福島区民センター
   大阪市福島区吉野3‐17‐23
    千日前線野田阪神駅、阪神野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
    JR環状線野田駅から徒歩8分
   → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[課題] 「持駒込みの七対子図式
   七種(飛角金銀桂香歩)各2枚と玉の初形15枚(成駒可)
     ※双玉は不可。
  ・詰パラ9月号掲載予定。
  ・投稿先 → sokipara@yahoo.co.jp
  ・6月例会(6/18)で選題を行う予定。
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