「すらすら解ける20手台」PartⅤ 出題
<「すらすら解ける20手台」PartⅤ 出題>
■「すらすら解ける20手台」の一斉出題
「すらすら解ける20手台」も今年で5回目となります。
5回記念で、詰パラ9月号と当ブログのネット作品展とのダブル開催です。
本誌では10作、ネット作品展には16作と、多数の作品が集まりました。
投稿いただいた作家の皆様、ありがとうございました。
今回ネット作品展に出題させていただいた作品は、次の15名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
青木裕一、有吉弘敏、馬屋原剛、梶谷和宏、片山智之、北村憲一、
信行寺持光、則内誠一郎、中出慶一、西村章、野々村禎彦、福原徹彦、
安田恒雄、吉松智明、RINTARO
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品16作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/30(水)
◇解答要領:
・「指定の一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※「指定の一手」は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: https://firestorage.jp/download/78b973258e6b55d8b6a6f8936228f6e8e7d5a346
解答用紙: https://firestorage.jp/download/90c10b6e0a399a6701adf6d04c0cc719b5e5d819
パスワードはいずれも「sura2020」です。
① 「13手目」と「手数」

② 「11手目」と「手数」

③ 「7手目」と「手数」

④ 「8手目」と「手数」

⑤ 「5手目」と「手数」

⑥ 「9手目」と「手数」

⑦ 「3手目」と「手数」

⑧ 「13手目」と「手数」

⑨ 「11手目」と「手数」

⑩ 「14手目」と「手数」

⑪ 「2手目」と「手数」

⑫ 「5手目」と「手数」

⑬ 「19手目」と「手数」

⑭ 「5手目」と「手数」

⑮ 「9手目」と「手数」

⑯ 「13手目」と「手数」

*過去の「すらすら解ける20手台」はブログのカテゴリーから参照ください。
■創棋会の次回課題は 「ピン」
創棋会の次回課題は「ピン」です。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
******************************************************
・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
⇒ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
■「すらすら解ける20手台」の一斉出題
「すらすら解ける20手台」も今年で5回目となります。
5回記念で、詰パラ9月号と当ブログのネット作品展とのダブル開催です。
本誌では10作、ネット作品展には16作と、多数の作品が集まりました。
投稿いただいた作家の皆様、ありがとうございました。
今回ネット作品展に出題させていただいた作品は、次の15名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
青木裕一、有吉弘敏、馬屋原剛、梶谷和宏、片山智之、北村憲一、
信行寺持光、則内誠一郎、中出慶一、西村章、野々村禎彦、福原徹彦、
安田恒雄、吉松智明、RINTARO
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品16作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/30(水)
◇解答要領:
・「指定の一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※「指定の一手」は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: https://firestorage.jp/download/78b973258e6b55d8b6a6f8936228f6e8e7d5a346
解答用紙: https://firestorage.jp/download/90c10b6e0a399a6701adf6d04c0cc719b5e5d819
パスワードはいずれも「sura2020」です。
① 「13手目」と「手数」

② 「11手目」と「手数」

③ 「7手目」と「手数」

④ 「8手目」と「手数」

⑤ 「5手目」と「手数」

⑥ 「9手目」と「手数」

⑦ 「3手目」と「手数」

⑧ 「13手目」と「手数」

⑨ 「11手目」と「手数」

⑩ 「14手目」と「手数」

⑪ 「2手目」と「手数」

⑫ 「5手目」と「手数」

⑬ 「19手目」と「手数」

⑭ 「5手目」と「手数」

⑮ 「9手目」と「手数」

⑯ 「13手目」と「手数」

*過去の「すらすら解ける20手台」はブログのカテゴリーから参照ください。
■創棋会の次回課題は 「ピン」
創棋会の次回課題は「ピン」です。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
******************************************************
・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
⇒ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
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続・創棋会の次回課題は「ピン」
<続・創棋会の次回課題は「ピン」>
連日の猛暑もようやく落ち着いてきた今日この頃。とは言っても30度を超える暑さに変わりはないのですが(汗)。コロナも恐いが熱中症も要注意。
ネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤは月末に一斉出題の予定です。
詰パラ9月号とのコラボ開催となりますので、どうぞお楽しみにしてください。
■花
夏と言えばひまわり。
ひまわりといえば「盤上の向日葵」(柚月裕子、中央公論新社、2017刊)という推理小説は将棋がテーマでした。この作者のものでは「検事の本懐」などの佐方検事シリーズが面白かったです。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
創棋会の次回課題は「ピン」です。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■例題紹介
ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。
さて「ピン」は双玉特有の手筋のようですが、「駒の動きを縛る」ということでは単玉にもさまざまな表現があります。今回は多彩な表現をお楽しみください
原亜津夫作 詰パラ1988年10月(「現代詰将棋短編名作選」第145番)

原さんと言えば回収手筋の看寿賞受賞作(詰パラ1998年5月)が有名ですが、本作も面白い手順。
46龍と回れば55龍を防いで45金合の一手。
そこで36桂と打てば詰みかと思ったら58に馬がいました。
馬の利きをずらす上手い手があります。
48飛とぶつけます。
同馬では46龍で詰んでしまいます。
普通に45合では同飛、同玉、37桂から駒余り。
47合も46龍から36桂があります。
46龍を防いで47金合では同飛、同馬に35金と打って駒余り。
そうなると36桂を防ぐしかないのですが、47角合は同飛、同馬、33角から、やはり駒余り。
最善は47銀合です。
<1図:2手目 47銀合>

それでも46龍と回ります。
45金合の一手に36桂と打ちます。
同銀不成と取って45金に紐をつけます。
そこで55龍とすると不思議なことに詰んでいます。
<2図:詰上り 55龍>

36桂、同銀不成の応酬で48飛の利きが通ったため、45金がピンされてしまったのです。
このような詰め上がりはピンメイトと呼ばれます。
【作意】48飛、47銀、46龍、45金、36桂、同銀不成、55龍まで7手詰
谷口 均作 近代将棋1976年2月(「孤愁の譜」第69番)

上部脱出は許せないので15香と打ちます。
23玉は45角から35桂でピッタリ。
14に合駒するしかありません。
35角と打ち23玉に24銀成という手があるので、14合は横に利く駒、金か飛車しかありません。
金合には25桂と打ちます。23玉と寄るしかありませんが、45角と打ちます。
34合の一手ですが、24歩、同金、22銀成、同玉、12とから駒が余って詰みます。
14飛合が最善の受けです。
<3図:2手目 14飛合>

同じように、25桂から45角とします。
34に何を合しても24歩と打てば金合のときと同様に詰みます。
どうやっても詰みそうですが、うまい受けがありました。
45角には34飛と移動合が妙防。
<4図:6手目 34飛>

これで34飛が45角からピンされた形になり、24歩が打歩詰となってしまうのです。
実に巧妙な受けです。
自らピンされた状態になるということでセルフピンと呼ばれます。
22銀成では24から抜けられてしまうので、ここからは打歩詰打開。
まず13桂成と捨てます。
同金と取らせて24歩が打てる形になりました。
24歩で上部を塞いでから、22銀成と捨てれば、12とから詰み。
本作は湯村氏の論考では取歩駒の移動合によって取歩駒を縛らせて打歩詰に誘致する手筋の1号局ということです。
【作意】15香、14飛合(3図)、25桂、23玉、45角、34飛(4図)、13桂成、同金、
24歩、同金、22銀成、同玉、12と、23玉、13香成まで15手詰
森田正司作 詰パラ1959年9月(『春霞』第27番、『古今中編詰将棋名作選』第70番)

本局は一度当ブログでも紹介しています。
記事はこちらからどうぞ → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-46.html
初手は軽く16桂。
15玉には33馬と角を取る手があって簡単ですので、飛車で取るしかありませんが、同飛不成と応じます。その意味は数手後に分かります。
25香、15玉、33馬、26玉と追った局面は打歩詰。
2手目に飛車が成っていれば、ここで27歩が打てるので、同龍に35銀と捨てて、同玉、24馬まできれいに詰みます。
途中25香に同龍も同銀、同玉、26歩でどこに逃げても飛車打ちまで。
さて26玉の局面ですが、ここで44角と銀の利きに打つのが好手。
同銀は同馬以下ですから、35に合するしかないのですが、頭に利く駒は同角から27に打てるので35桂合が最善です。
<5図:8手目 35桂合>

35桂を同銀と取るのは27玉と潜り込まれてダメです。
35同角も同香と応じられると、相変わらず27歩が打歩詰。
27歩が打てればいいのですが、44角の利きで35桂がピンされていて動けないので、27歩は打歩詰の禁手。
それではどうすれば27歩が打てるようになるのか。
35桂をピンしている44角を消してしまえばよいというのがその答えです。
44角がいなくなれば27歩と打つことが出来ます。
まず15馬と捨てます。
同飛なら、35角~27歩~28桂と取った桂を使って詰みます。
同玉に33角成とし、26玉と戻ったところが次図。
<6図:12手目 26玉>

不思議なことに前図から原形のまま44角が消えました。
この局面なら打歩詰ではないので27歩と打つことが出来ます。
同桂成と取らせて35銀とすれば24馬までのきれいな詰みです。
35桂と歩を取る駒を合駒で発生させ、合駒を発生させた駒を移動させて打歩詰を解消するという新手筋の一号局でした。
ピンという言葉を使えば、取歩駒を発生させ、その取歩駒をピンしている駒を消去してピンを解除し、打歩詰を打開する手筋ということになります。
【作意】16桂、同飛生、25香、15玉、33馬、26玉、44角、35桂合(5図)、15馬、
同玉、33角成、26玉(6図)、27歩、同桂成、35銀、同玉、24馬まで17手詰
柳田 明作 近代将棋1982年5月
(塚田賞、『現代詰将棋短編名作選』第70番、『饗宴』第61番)

本局も一度当ブログでも紹介しています。
記事はこちらからどうぞ → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-288.html
本作も短編です。
55飛と退路を封鎖したくなります。
24玉なら、21飛と打ち、23合には35角と打ち込む手があります。
23金と寄っても、35角、33玉、31飛成で詰み。
55飛に45香合なら同飛、同銀、27飛、26歩合、同飛、35玉と追って、24角と捨て、同金と取らせて退路をなくし、36歩、同銀に25 飛と捨てる好手があり、同玉に26馬までピッタリ詰みます。
しかし駒が余りますから、これではおかしい…。
55飛には45銀という移動捨合の妙手がありました(紛れ図)。
<紛れ図:45銀>

45銀は同飛なら36玉から脱出を図ろうという捨て身の受けです。
27飛と打てば26歩と捨合し、同飛、35玉となると打歩詰!(失敗図)
<失敗図:35玉>

この局面で55飛がいなければ、36歩が打てるのですが、45銀が55飛によってピンされているので36歩は打歩詰の禁手。
正解は初手に45飛と打つのが絶妙の一手。
<7図:初手 45飛>

45飛は取る一手です。(35合は26飛から15馬)
これで36銀が動いたので、27飛と打ち、26歩と捨合で抵抗しますが、同飛と取り、35玉に24角と捨てて退路を塞ぎます。
36歩が打てるので、同銀と取らせて25飛と捨てるきれいな収束。
45飛は「取らせ短打」と呼ばれる手筋。
離して打つと縛り駒が残って打歩詰になるので、縛り駒を残さないように、近くから打つというものです。
打歩詰を予め回避しておく妙手筋です。
森田手筋では、飛び道具で取歩駒を発生させた後、その飛び道具が縛り駒になるので別のところで消去して、取歩駒を生かすわけですが、本作ではそれを一手で表現したことになります。
素晴らしい構想で、見事塚田賞に輝きました。
【作意】45飛(7図)、同銀、27飛、26歩合、同飛、35玉、24角、同金、
36歩、同銀、25飛、同玉、26馬まで13手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
******************************************************
・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
⇒ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
連日の猛暑もようやく落ち着いてきた今日この頃。とは言っても30度を超える暑さに変わりはないのですが(汗)。コロナも恐いが熱中症も要注意。
ネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤは月末に一斉出題の予定です。
詰パラ9月号とのコラボ開催となりますので、どうぞお楽しみにしてください。
■花
夏と言えばひまわり。
ひまわりといえば「盤上の向日葵」(柚月裕子、中央公論新社、2017刊)という推理小説は将棋がテーマでした。この作者のものでは「検事の本懐」などの佐方検事シリーズが面白かったです。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
創棋会の次回課題は「ピン」です。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■例題紹介
ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。
さて「ピン」は双玉特有の手筋のようですが、「駒の動きを縛る」ということでは単玉にもさまざまな表現があります。今回は多彩な表現をお楽しみください
原亜津夫作 詰パラ1988年10月(「現代詰将棋短編名作選」第145番)

原さんと言えば回収手筋の看寿賞受賞作(詰パラ1998年5月)が有名ですが、本作も面白い手順。
46龍と回れば55龍を防いで45金合の一手。
そこで36桂と打てば詰みかと思ったら58に馬がいました。
馬の利きをずらす上手い手があります。
48飛とぶつけます。
同馬では46龍で詰んでしまいます。
普通に45合では同飛、同玉、37桂から駒余り。
47合も46龍から36桂があります。
46龍を防いで47金合では同飛、同馬に35金と打って駒余り。
そうなると36桂を防ぐしかないのですが、47角合は同飛、同馬、33角から、やはり駒余り。
最善は47銀合です。
<1図:2手目 47銀合>

それでも46龍と回ります。
45金合の一手に36桂と打ちます。
同銀不成と取って45金に紐をつけます。
そこで55龍とすると不思議なことに詰んでいます。
<2図:詰上り 55龍>

36桂、同銀不成の応酬で48飛の利きが通ったため、45金がピンされてしまったのです。
このような詰め上がりはピンメイトと呼ばれます。
【作意】48飛、47銀、46龍、45金、36桂、同銀不成、55龍まで7手詰
谷口 均作 近代将棋1976年2月(「孤愁の譜」第69番)

上部脱出は許せないので15香と打ちます。
23玉は45角から35桂でピッタリ。
14に合駒するしかありません。
35角と打ち23玉に24銀成という手があるので、14合は横に利く駒、金か飛車しかありません。
金合には25桂と打ちます。23玉と寄るしかありませんが、45角と打ちます。
34合の一手ですが、24歩、同金、22銀成、同玉、12とから駒が余って詰みます。
14飛合が最善の受けです。
<3図:2手目 14飛合>

同じように、25桂から45角とします。
34に何を合しても24歩と打てば金合のときと同様に詰みます。
どうやっても詰みそうですが、うまい受けがありました。
45角には34飛と移動合が妙防。
<4図:6手目 34飛>

これで34飛が45角からピンされた形になり、24歩が打歩詰となってしまうのです。
実に巧妙な受けです。
自らピンされた状態になるということでセルフピンと呼ばれます。
22銀成では24から抜けられてしまうので、ここからは打歩詰打開。
まず13桂成と捨てます。
同金と取らせて24歩が打てる形になりました。
24歩で上部を塞いでから、22銀成と捨てれば、12とから詰み。
本作は湯村氏の論考では取歩駒の移動合によって取歩駒を縛らせて打歩詰に誘致する手筋の1号局ということです。
【作意】15香、14飛合(3図)、25桂、23玉、45角、34飛(4図)、13桂成、同金、
24歩、同金、22銀成、同玉、12と、23玉、13香成まで15手詰
森田正司作 詰パラ1959年9月(『春霞』第27番、『古今中編詰将棋名作選』第70番)

本局は一度当ブログでも紹介しています。
記事はこちらからどうぞ → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-46.html
初手は軽く16桂。
15玉には33馬と角を取る手があって簡単ですので、飛車で取るしかありませんが、同飛不成と応じます。その意味は数手後に分かります。
25香、15玉、33馬、26玉と追った局面は打歩詰。
2手目に飛車が成っていれば、ここで27歩が打てるので、同龍に35銀と捨てて、同玉、24馬まできれいに詰みます。
途中25香に同龍も同銀、同玉、26歩でどこに逃げても飛車打ちまで。
さて26玉の局面ですが、ここで44角と銀の利きに打つのが好手。
同銀は同馬以下ですから、35に合するしかないのですが、頭に利く駒は同角から27に打てるので35桂合が最善です。
<5図:8手目 35桂合>

35桂を同銀と取るのは27玉と潜り込まれてダメです。
35同角も同香と応じられると、相変わらず27歩が打歩詰。
27歩が打てればいいのですが、44角の利きで35桂がピンされていて動けないので、27歩は打歩詰の禁手。
それではどうすれば27歩が打てるようになるのか。
35桂をピンしている44角を消してしまえばよいというのがその答えです。
44角がいなくなれば27歩と打つことが出来ます。
まず15馬と捨てます。
同飛なら、35角~27歩~28桂と取った桂を使って詰みます。
同玉に33角成とし、26玉と戻ったところが次図。
<6図:12手目 26玉>

不思議なことに前図から原形のまま44角が消えました。
この局面なら打歩詰ではないので27歩と打つことが出来ます。
同桂成と取らせて35銀とすれば24馬までのきれいな詰みです。
35桂と歩を取る駒を合駒で発生させ、合駒を発生させた駒を移動させて打歩詰を解消するという新手筋の一号局でした。
ピンという言葉を使えば、取歩駒を発生させ、その取歩駒をピンしている駒を消去してピンを解除し、打歩詰を打開する手筋ということになります。
【作意】16桂、同飛生、25香、15玉、33馬、26玉、44角、35桂合(5図)、15馬、
同玉、33角成、26玉(6図)、27歩、同桂成、35銀、同玉、24馬まで17手詰
柳田 明作 近代将棋1982年5月
(塚田賞、『現代詰将棋短編名作選』第70番、『饗宴』第61番)

本局も一度当ブログでも紹介しています。
記事はこちらからどうぞ → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-288.html
本作も短編です。
55飛と退路を封鎖したくなります。
24玉なら、21飛と打ち、23合には35角と打ち込む手があります。
23金と寄っても、35角、33玉、31飛成で詰み。
55飛に45香合なら同飛、同銀、27飛、26歩合、同飛、35玉と追って、24角と捨て、同金と取らせて退路をなくし、36歩、同銀に25 飛と捨てる好手があり、同玉に26馬までピッタリ詰みます。
しかし駒が余りますから、これではおかしい…。
55飛には45銀という移動捨合の妙手がありました(紛れ図)。
<紛れ図:45銀>

45銀は同飛なら36玉から脱出を図ろうという捨て身の受けです。
27飛と打てば26歩と捨合し、同飛、35玉となると打歩詰!(失敗図)
<失敗図:35玉>

この局面で55飛がいなければ、36歩が打てるのですが、45銀が55飛によってピンされているので36歩は打歩詰の禁手。
正解は初手に45飛と打つのが絶妙の一手。
<7図:初手 45飛>

45飛は取る一手です。(35合は26飛から15馬)
これで36銀が動いたので、27飛と打ち、26歩と捨合で抵抗しますが、同飛と取り、35玉に24角と捨てて退路を塞ぎます。
36歩が打てるので、同銀と取らせて25飛と捨てるきれいな収束。
45飛は「取らせ短打」と呼ばれる手筋。
離して打つと縛り駒が残って打歩詰になるので、縛り駒を残さないように、近くから打つというものです。
打歩詰を予め回避しておく妙手筋です。
森田手筋では、飛び道具で取歩駒を発生させた後、その飛び道具が縛り駒になるので別のところで消去して、取歩駒を生かすわけですが、本作ではそれを一手で表現したことになります。
素晴らしい構想で、見事塚田賞に輝きました。
【作意】45飛(7図)、同銀、27飛、26歩合、同飛、35玉、24角、同金、
36歩、同銀、25飛、同玉、26馬まで13手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
******************************************************
・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
⇒ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
創棋会の次回課題は「ピン」
<創棋会の次回課題は「ピン」>
連日の猛暑。コロナよりも熱中症が要警戒です。
8月16日の例会はおかげさまで無事終了。
ネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤは月末に一斉出題の予定です。
詰パラ9月号とのコラボ開催となりますので、どうぞお楽しみにしてください。
■花
8月初旬の早朝に撮った花の写真を紹介します。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
創棋会の次回課題は「ピン」です。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■例題紹介
ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。
若島 正作 解答選手権2008年 初級戦 第9番(「盤上のフロンティア」第1番)

「ピン」というのは、チェス用語で駒が動けないように「釘付け」された状態。
駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
本作では玉方の31香が遠くから先手玉をにらんでいて、35の馬は26馬とできません。26馬は先手玉が取られるので禁手。まさに身動きできない状態です。
このような状態のとき、35馬は31香によって「ピン」されていると言います。
このピンされた状態を解除することを「アンピン」といいます。
35馬が動けるように36飛と打つのは有力ですが、15玉と引かれて14からの脱出が防げません。
ここはセオリー通り、14飛と逃路に先着。
同角と取られてしまいますが、そこで36飛が好手順。
<1図 3手目:36飛>

これなら15玉には26馬があるので36同角と取るしかありませんが、うまい具合に31香の利きが消えたので、26馬と引くことが出来ました。
41角が14から36に吸い寄せられるように動くのはマジックのような手順。
【手順】14飛、同角、36飛(1図)、同角、26馬まで5手詰
三角 淳作 解答選手権2011年 チャンピオン戦 第2番

本作では遠く34馬が自玉をにらんでいることに注意。
54龍と回れば簡単に詰みそうです。
55合には、68桂と打てば、66玉と寄る一手。そこで77龍とすれば詰み。
これでは簡単すぎます。玉方には巧い受けがありました。
54龍に55と と移動合で受けるのです。
すると68桂、66玉の局面(失敗図)が逆王手で先手の負け。
<失敗図 66玉>

55とには67龍として、46玉に38桂、同と と進めますが、67龍が34馬でピンされていて47龍とはできません。
困ったようですが好手があります。
44龍と馬の利きに捨てます。
同馬は47龍まで。
しかし玉方も45馬の移動合で抵抗します。
<2図 8手目:45馬>

45馬が67の龍をピンしているので、47龍とするわけにいきません
45馬には35龍の押し売りが継続の好手。
これは同馬と応じるしかなく、ピンが解除できたので47龍までの詰み。
短い手数ですが、ピンを巡るやりとりを楽しんでいただけたのではないでしょうか。
【手順】54龍、55と、67龍、46玉、38桂、同と、44龍、45馬(1図)、
35龍、同馬、47龍まで11手詰
上田 吉一作 解答選手権2006年 チャンピオン戦 第8番

本作も解答選手権で出題された作品。
64角が62香によってピンされています。
パッと見ただけでは64角を活用しての詰手順が見えません、ここから紡ぎ出される手順を見ていきましょう。
初手は13飛成しかありません。12合なら23桂があるので21玉と寄ります。
31角成から33龍という詰み筋が見えますが64角がピンされているので不可。
23龍とします。
11玉には25角と開き王手し16とに13龍と寄れば、21玉(12合は23桂以下)に43角成とする手があり、32合に23龍、11玉、33馬と香を入手して詰みます。
そこで23龍には22金合で凌ぎます。(飛合は13桂から22龍、また飛金以外は32龍で簡単。)
22金合には13桂を利かせてから22龍と切り同玉に34桂が好手。
同香と取らせてから23金を決め、21桂成から33桂と打ち換えます。
これが34桂捨の効果。
11玉となったとき13桂が消えたので47角と引きます。
<3図 17手目:47角>

16と と香を取られますが、21桂成から65角と転回するのが47角の狙いでした。
これで62香と68玉の間に駒が入ったので、64角が動けるようになりましたから、11玉と逃げれば55角まで。
65角には54歩合と玉方も必死の抵抗です。
<4図 22手目:54歩>

54歩を同角と取ってはピンが解除できないので13桂と打ちます。
11玉に55角が絶好の決め手。
同歩と取るしかなく、21桂成までの詰み。
【手順】13飛成、21玉、23龍、22金、13桂、11玉、22龍、同玉、
34桂、同香、23金、11玉、21桂成、同玉、33桂、11玉、
47角(3図)、16と、21桂成、同玉、65角、54歩合(4図)、
13桂、11玉、55角、同歩、21桂成まで27手詰
例題紹介の一回目、ピンとアンピンを巡る攻防の数々を楽しんでいただけましたでしょうか。
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
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・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
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連日の猛暑。コロナよりも熱中症が要警戒です。
8月16日の例会はおかげさまで無事終了。
ネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤは月末に一斉出題の予定です。
詰パラ9月号とのコラボ開催となりますので、どうぞお楽しみにしてください。
■花
8月初旬の早朝に撮った花の写真を紹介します。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
創棋会の次回課題は「ピン」です。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■例題紹介
ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。
若島 正作 解答選手権2008年 初級戦 第9番(「盤上のフロンティア」第1番)

「ピン」というのは、チェス用語で駒が動けないように「釘付け」された状態。
駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
本作では玉方の31香が遠くから先手玉をにらんでいて、35の馬は26馬とできません。26馬は先手玉が取られるので禁手。まさに身動きできない状態です。
このような状態のとき、35馬は31香によって「ピン」されていると言います。
このピンされた状態を解除することを「アンピン」といいます。
35馬が動けるように36飛と打つのは有力ですが、15玉と引かれて14からの脱出が防げません。
ここはセオリー通り、14飛と逃路に先着。
同角と取られてしまいますが、そこで36飛が好手順。
<1図 3手目:36飛>

これなら15玉には26馬があるので36同角と取るしかありませんが、うまい具合に31香の利きが消えたので、26馬と引くことが出来ました。
41角が14から36に吸い寄せられるように動くのはマジックのような手順。
【手順】14飛、同角、36飛(1図)、同角、26馬まで5手詰
三角 淳作 解答選手権2011年 チャンピオン戦 第2番

本作では遠く34馬が自玉をにらんでいることに注意。
54龍と回れば簡単に詰みそうです。
55合には、68桂と打てば、66玉と寄る一手。そこで77龍とすれば詰み。
これでは簡単すぎます。玉方には巧い受けがありました。
54龍に55と と移動合で受けるのです。
すると68桂、66玉の局面(失敗図)が逆王手で先手の負け。
<失敗図 66玉>

55とには67龍として、46玉に38桂、同と と進めますが、67龍が34馬でピンされていて47龍とはできません。
困ったようですが好手があります。
44龍と馬の利きに捨てます。
同馬は47龍まで。
しかし玉方も45馬の移動合で抵抗します。
<2図 8手目:45馬>

45馬が67の龍をピンしているので、47龍とするわけにいきません
45馬には35龍の押し売りが継続の好手。
これは同馬と応じるしかなく、ピンが解除できたので47龍までの詰み。
短い手数ですが、ピンを巡るやりとりを楽しんでいただけたのではないでしょうか。
【手順】54龍、55と、67龍、46玉、38桂、同と、44龍、45馬(1図)、
35龍、同馬、47龍まで11手詰
上田 吉一作 解答選手権2006年 チャンピオン戦 第8番

本作も解答選手権で出題された作品。
64角が62香によってピンされています。
パッと見ただけでは64角を活用しての詰手順が見えません、ここから紡ぎ出される手順を見ていきましょう。
初手は13飛成しかありません。12合なら23桂があるので21玉と寄ります。
31角成から33龍という詰み筋が見えますが64角がピンされているので不可。
23龍とします。
11玉には25角と開き王手し16とに13龍と寄れば、21玉(12合は23桂以下)に43角成とする手があり、32合に23龍、11玉、33馬と香を入手して詰みます。
そこで23龍には22金合で凌ぎます。(飛合は13桂から22龍、また飛金以外は32龍で簡単。)
22金合には13桂を利かせてから22龍と切り同玉に34桂が好手。
同香と取らせてから23金を決め、21桂成から33桂と打ち換えます。
これが34桂捨の効果。
11玉となったとき13桂が消えたので47角と引きます。
<3図 17手目:47角>

16と と香を取られますが、21桂成から65角と転回するのが47角の狙いでした。
これで62香と68玉の間に駒が入ったので、64角が動けるようになりましたから、11玉と逃げれば55角まで。
65角には54歩合と玉方も必死の抵抗です。
<4図 22手目:54歩>

54歩を同角と取ってはピンが解除できないので13桂と打ちます。
11玉に55角が絶好の決め手。
同歩と取るしかなく、21桂成までの詰み。
【手順】13飛成、21玉、23龍、22金、13桂、11玉、22龍、同玉、
34桂、同香、23金、11玉、21桂成、同玉、33桂、11玉、
47角(3図)、16と、21桂成、同玉、65角、54歩合(4図)、
13桂、11玉、55角、同歩、21桂成まで27手詰
例題紹介の一回目、ピンとアンピンを巡る攻防の数々を楽しんでいただけましたでしょうか。
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
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<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
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<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
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[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
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・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
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創棋会第289回例会報告(2020年8月16日)
第289回例会報告
日時:8月16日(日)13:00~17:00
場所:大阪市福島区民センター 302号
参加者:則内誠一郎、中出慶一、中村宜幹、西村章、野曽原直之、原田豪、廣瀬崇貴、藤野勝好、
山下雅博、吉松智明(以上10名、敬称略)
新型肺炎の感染拡大、8月になっても増加傾向に変化はなく、とうとう9月に予定されていた全国大会も中止を余儀なくされました。
また連日の猛暑で、大阪も危険な気温。コロナよりも熱中症に要注意です。
そういう中での例会開催。
会場は1月以来となる福島区民センター。広い部屋を借りていたのですが、この状況でどれだけの方が参加してくれるのだろうかと心配していたのですが、杞憂でした。
廣瀬さんが1年ぶり、野曽原さんが半年ぶり、山下さんは実に30年ぶりのご参加と、賑やかな会になりました。
今回の課題はネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤ。
早速課題に取り組む方、新刊の「中編名作選Ⅱ」を読む人や、次回以降の課題で意見交換する方々もいました。
「すらすら解ける20手台」の追加投稿は5作。こちらは16時ごろからパソコンからの投影で鑑賞。今回は比較的主旨に合った作品が揃ったようです。
その後は、今後の「課題」について説明や例題紹介がありました。「ピン」の課題には「シフマン」だ、「ペレ」だ、など事務担当には不可解な用語も飛び出しました。今から10月例会が楽しみです。
少し時間があったので、参加者の皆さんから近況報告をお願いしました。
なぜか今回は例会の様子や集合写真を撮るのをうっかり(汗)。これも猛暑のせいにしておきましょう(笑)。
珍しく二次会は誰からも声がかからず、これも時節柄自然な成り行きでしょうか。
早目に帰宅したので「名作選Ⅱ」を肴に冷たいビールを飲んで、楽しい一日を終えました。
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 12月号作品展。「ピン」。29手以内。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
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以上
日時:8月16日(日)13:00~17:00
場所:大阪市福島区民センター 302号
参加者:則内誠一郎、中出慶一、中村宜幹、西村章、野曽原直之、原田豪、廣瀬崇貴、藤野勝好、
山下雅博、吉松智明(以上10名、敬称略)
新型肺炎の感染拡大、8月になっても増加傾向に変化はなく、とうとう9月に予定されていた全国大会も中止を余儀なくされました。
また連日の猛暑で、大阪も危険な気温。コロナよりも熱中症に要注意です。
そういう中での例会開催。
会場は1月以来となる福島区民センター。広い部屋を借りていたのですが、この状況でどれだけの方が参加してくれるのだろうかと心配していたのですが、杞憂でした。
廣瀬さんが1年ぶり、野曽原さんが半年ぶり、山下さんは実に30年ぶりのご参加と、賑やかな会になりました。
今回の課題はネット作品展「すらすら解ける20手台」partⅤ。
早速課題に取り組む方、新刊の「中編名作選Ⅱ」を読む人や、次回以降の課題で意見交換する方々もいました。
「すらすら解ける20手台」の追加投稿は5作。こちらは16時ごろからパソコンからの投影で鑑賞。今回は比較的主旨に合った作品が揃ったようです。
その後は、今後の「課題」について説明や例題紹介がありました。「ピン」の課題には「シフマン」だ、「ペレ」だ、など事務担当には不可解な用語も飛び出しました。今から10月例会が楽しみです。
少し時間があったので、参加者の皆さんから近況報告をお願いしました。
なぜか今回は例会の様子や集合写真を撮るのをうっかり(汗)。これも猛暑のせいにしておきましょう(笑)。
珍しく二次会は誰からも声がかからず、これも時節柄自然な成り行きでしょうか。
早目に帰宅したので「名作選Ⅱ」を肴に冷たいビールを飲んで、楽しい一日を終えました。
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
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[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
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アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
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[課題] 12月号作品展。「ピン」。29手以内。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
[会費] 無料
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
******************************************************
・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで
⇒ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
投稿締切迫る! ネット作品展「すらすら解ける20手台」
<投稿締切迫る! ネット作品展「すらすら解ける20手台」>
今回の花の写真は、夏らしい花ということで百日紅。

■創棋会の次回課題は ネット作品展「すらすら解ける20手台」
「すらすら解ける20手台」には多数の投稿をいただき、6月14日までに届いた作を6/21の例会で選考。ただ時間切れで最終選考は7月例会になりました。
好作が多く、悩ましかったのですが、課題に相応しい作品を選題出来ましたので、9月号をお楽しみにしてください。
ところで「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続けてきましたが、今年もネット作品展は開催します。
5回目ということで、詰パラ誌上とネット上でのコラボ開催です。
ネット作品展は、詰パラ9月号とタイミングを合わせて8月末に当ブログ「創棋会通信+α」で開催します。
投稿の締切は8月9日(日)です。
あらたに投稿いただいた作品と、一回目の選考に漏れた作品を対象に、8月例会で出題作の選考を行います。
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思います。
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、すらすら解けて、気分爽快になる作品展となるように、引き続き、作家の皆さまからの投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■創棋会の次々回課題は 「ピン」
創棋会の次々回課題は「ピン」です。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
「ピン」の例題は今月後半から紹介させていただく予定です。
■例題紹介
「すらすら解ける20手台」の例題紹介も今回が最後です。
謎解きを楽しめる作品を2作お届けします。
平松 準一作 将棋ジャーナル1984年6月
(ジャーナル賞、「現代詰将棋中編名作選」第52番)

このまま61玉とされると捕まえるのに苦労しそうですから、51と と寄ります。
42玉の一手に41飛成は同馬と取られて「アッ」ということになります。
53銀成は同飛がありますし、43銀成と銀を取るような手は同玉でダメです。
ここは桂を打ってくれという場所がありますから、桂頭に34桂と捨てます。
同銀と取らせた局面をよく見ると邪魔な駒があります。
54銀です。これが無ければ54桂と打てます。
そこで34同銀には、跡地に43銀成と捨てるのが好手。
<1図 5手目:43銀成>

43銀成を同玉なら、44歩、42玉、54桂まで。
43銀成には同銀と応じます。
なおも34桂と捨て同銀と取らせます。
ここであわてて54桂と打つと43玉で打歩詰。
攻め方が強過ぎるようです。
51のと金を消しましょう。
まず41と と寄ります。
43玉なら44歩と打てますから、52玉に42と と捨てて54桂と打って詰みます。
41とには52玉とかわします。
51となら63玉から逃げ出そうという狙いですが、軽く42と と捨てます。
<2図 11手目:42と>

42とに63玉なら61飛成まで。
42とは同玉と応じるしかありません。
これで待望の54桂と打つことができました。
それには52玉と寄り、62角成なら43玉で打歩詰の逃れを用意します。
52玉には気持ちの良い手があります。
61飛成と捨てます。
同玉は62角成までですから、43玉と打歩詰に誘います。
そこで決め手が出ます。
41龍と捨てます。
<3図 17手目:41龍>

同馬と取る一手。
これで44歩が打て、52玉に62角成までの詰み。
打歩詰打開と2度の邪魔駒消去がうまくミックスされ、流れるような手順が心地よい一局でした。
【手順】51と、42玉、34桂、同銀、43銀成(1図)、同銀、34桂、同銀、
41と、52玉、42と(2図)、同玉、54桂、52玉、61飛成、43玉、
41龍(3図)、同馬、44歩、52玉、62角成まで21手詰
廣瀬崇幹作 詰パラ2009年5月(「現代詰将棋中編名作選」第222番)

一見して33歩が邪魔駒のようですが、消すとどういう効果があるのかということまではわかりません。
持駒には桂が3枚もあるので46桂と打ってみたくなるが35玉で続きません。
初手は54龍と行きます。
33玉は42銀まで。35玉と逃げれば、44銀と据えます。
34玉と戻したところで、銀が動いて開き王手の筋が有力そうです。
しかし銀をどこに動かしても35玉と逃げられて千日手模様。
34玉には46桂と捨て、同と と取らせて55銀と引くのが好手順。
<4図 7手目 55銀>

これなら35玉には46銀があります。
55銀には33玉と引く一手。
これで33歩が消えました。
ここまで進むと少し詰み形が見えてきました。
45歩が無ければ桂が打てます。
もちろんそのためには46のと金の利きもなんとかしないといけないわけですが。
そこでもう一度44銀と行きます。
34玉に55銀では33玉で千日手ですから、今度は53銀不成と開き王手。
<5図 11手目 53銀不成>

53銀不成に33玉なら42銀までですから、35玉と上がります。
ここで47桂と捨てるのが好手。
47同と と取らせて、と金のスイッチバック!
もう一度、44銀不成と戻して、34玉のとき、今度は一転して43龍とします。
これには45玉と逃げるしかありませんが、54龍、34玉と進めると45歩が消えました。
そこで狙いの33銀不成が飛び出します。
<6図 21手目 33銀不成>

33銀成と成ってしまうと35玉でアウト。
不成なら24銀と飛車を取る手があるので、同玉の一手。
これで45桂が打てました。
33歩と45歩の2枚の邪魔駒を消去する狙いがパズルのようで、非常にロジカルなのですが、2手目に44に打った銀が大活躍し、桂捨でと金を動かす手も良いアクセントで、とても楽しい手順でした。
【手順】54龍、35玉、44銀、34玉、46桂、同と、55銀(4図)、33玉、
44銀、34玉、53銀不成(4図)、35玉、47桂、同と、44銀不成、34玉、
43龍、45玉、54龍、34玉、33銀不成(6図)、同玉、45桂まで23手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年8月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
今回は詰パラ9月号とネットでのコラボ開催です。
投稿要領は本文を参照ください。
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
******************************************************
今回の花の写真は、夏らしい花ということで百日紅。

■創棋会の次回課題は ネット作品展「すらすら解ける20手台」
「すらすら解ける20手台」には多数の投稿をいただき、6月14日までに届いた作を6/21の例会で選考。ただ時間切れで最終選考は7月例会になりました。
好作が多く、悩ましかったのですが、課題に相応しい作品を選題出来ましたので、9月号をお楽しみにしてください。
ところで「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続けてきましたが、今年もネット作品展は開催します。
5回目ということで、詰パラ誌上とネット上でのコラボ開催です。
ネット作品展は、詰パラ9月号とタイミングを合わせて8月末に当ブログ「創棋会通信+α」で開催します。
投稿の締切は8月9日(日)です。
あらたに投稿いただいた作品と、一回目の選考に漏れた作品を対象に、8月例会で出題作の選考を行います。
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思います。
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、すらすら解けて、気分爽快になる作品展となるように、引き続き、作家の皆さまからの投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■創棋会の次々回課題は 「ピン」
創棋会の次々回課題は「ピン」です。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
「ピン」の例題は今月後半から紹介させていただく予定です。
■例題紹介
「すらすら解ける20手台」の例題紹介も今回が最後です。
謎解きを楽しめる作品を2作お届けします。
平松 準一作 将棋ジャーナル1984年6月
(ジャーナル賞、「現代詰将棋中編名作選」第52番)

このまま61玉とされると捕まえるのに苦労しそうですから、51と と寄ります。
42玉の一手に41飛成は同馬と取られて「アッ」ということになります。
53銀成は同飛がありますし、43銀成と銀を取るような手は同玉でダメです。
ここは桂を打ってくれという場所がありますから、桂頭に34桂と捨てます。
同銀と取らせた局面をよく見ると邪魔な駒があります。
54銀です。これが無ければ54桂と打てます。
そこで34同銀には、跡地に43銀成と捨てるのが好手。
<1図 5手目:43銀成>

43銀成を同玉なら、44歩、42玉、54桂まで。
43銀成には同銀と応じます。
なおも34桂と捨て同銀と取らせます。
ここであわてて54桂と打つと43玉で打歩詰。
攻め方が強過ぎるようです。
51のと金を消しましょう。
まず41と と寄ります。
43玉なら44歩と打てますから、52玉に42と と捨てて54桂と打って詰みます。
41とには52玉とかわします。
51となら63玉から逃げ出そうという狙いですが、軽く42と と捨てます。
<2図 11手目:42と>

42とに63玉なら61飛成まで。
42とは同玉と応じるしかありません。
これで待望の54桂と打つことができました。
それには52玉と寄り、62角成なら43玉で打歩詰の逃れを用意します。
52玉には気持ちの良い手があります。
61飛成と捨てます。
同玉は62角成までですから、43玉と打歩詰に誘います。
そこで決め手が出ます。
41龍と捨てます。
<3図 17手目:41龍>

同馬と取る一手。
これで44歩が打て、52玉に62角成までの詰み。
打歩詰打開と2度の邪魔駒消去がうまくミックスされ、流れるような手順が心地よい一局でした。
【手順】51と、42玉、34桂、同銀、43銀成(1図)、同銀、34桂、同銀、
41と、52玉、42と(2図)、同玉、54桂、52玉、61飛成、43玉、
41龍(3図)、同馬、44歩、52玉、62角成まで21手詰
廣瀬崇幹作 詰パラ2009年5月(「現代詰将棋中編名作選」第222番)

一見して33歩が邪魔駒のようですが、消すとどういう効果があるのかということまではわかりません。
持駒には桂が3枚もあるので46桂と打ってみたくなるが35玉で続きません。
初手は54龍と行きます。
33玉は42銀まで。35玉と逃げれば、44銀と据えます。
34玉と戻したところで、銀が動いて開き王手の筋が有力そうです。
しかし銀をどこに動かしても35玉と逃げられて千日手模様。
34玉には46桂と捨て、同と と取らせて55銀と引くのが好手順。
<4図 7手目 55銀>

これなら35玉には46銀があります。
55銀には33玉と引く一手。
これで33歩が消えました。
ここまで進むと少し詰み形が見えてきました。
45歩が無ければ桂が打てます。
もちろんそのためには46のと金の利きもなんとかしないといけないわけですが。
そこでもう一度44銀と行きます。
34玉に55銀では33玉で千日手ですから、今度は53銀不成と開き王手。
<5図 11手目 53銀不成>

53銀不成に33玉なら42銀までですから、35玉と上がります。
ここで47桂と捨てるのが好手。
47同と と取らせて、と金のスイッチバック!
もう一度、44銀不成と戻して、34玉のとき、今度は一転して43龍とします。
これには45玉と逃げるしかありませんが、54龍、34玉と進めると45歩が消えました。
そこで狙いの33銀不成が飛び出します。
<6図 21手目 33銀不成>

33銀成と成ってしまうと35玉でアウト。
不成なら24銀と飛車を取る手があるので、同玉の一手。
これで45桂が打てました。
33歩と45歩の2枚の邪魔駒を消去する狙いがパズルのようで、非常にロジカルなのですが、2手目に44に打った銀が大活躍し、桂捨でと金を動かす手も良いアクセントで、とても楽しい手順でした。
【手順】54龍、35玉、44銀、34玉、46桂、同と、55銀(4図)、33玉、
44銀、34玉、53銀不成(4図)、35玉、47桂、同と、44銀不成、34玉、
43龍、45玉、54龍、34玉、33銀不成(6図)、同玉、45桂まで23手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年8月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
今回は詰パラ9月号とネットでのコラボ開催です。
投稿要領は本文を参照ください。
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
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詰パラ8月号到着
<詰パラ8月号到着>
いつもならこの時期は花火の写真を載せるのですが、今年はいずこも中止。
そこで夏らしいものということで朝顔をご覧ください。

■詰パラ8月号
・表紙の挿絵は藤井聡太さん。両手でVサインは意味深長?
・表紙。野村量さん。お名前の通り好作を量産。「つみき書店」情報では、近々「野村量の560」が出版される予定だそうです。
→ http://kazemidori.fool.jp/?p=8900
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:選題は2ヶ月前。掲載号の臨場感を持つのは大変ですね。
中学校:結果稿を作成しなくても良い月には在庫を絞り出す作業がある。学校の担当は休まるときがないですね。
高校:結果稿作成のご苦労はよくわかります。自身の伝えたいこと、多くの解答者の声、取捨選択には時間がかかります。
短大:投稿から掲載までのスピードに驚きます。短10は懐かしい名前。
大学:時間をかけて狙いを味わいたい作品揃い。Stay Homeが長引きそうですから夏休みの友にどうぞ。
大院:減価事項が明示されるのは親切で結構なこと。それを差し引いても納得できるという作品が揃ったそうです。
・大道棋教室(16P~)。なつかしの香歩問題と思うと痛い目に遭う?
・内藤國雄の小ルーム(18P~)。詰将棋では直感を裏切る手に妙手があったりするのですが。
6月号はまさに局面の対比。
今月号の「?手」はいかにも「一手」と思わせて「実は…」ということだったり(笑)。
・Ⅾ級順位戦(20P)。編集室でも触れられていますが錚々たるメンバーですね。
・全詰連の頁(21P)。全国大会関連のお話。各賞受賞者を大会の席上でお祝いするというのは同感。
・詰将棋の眺め方(23P~)。小林敏樹さんの古典との接点。小林さんの切れ味鋭い大駒の使い方の原点の一つがこういうところにあったのですね。
・持駒のある風景(26P~)。昭和39年のオリンピックの話。歴史的背景から「OLYMPIC」詰将棋の意義を説かれています。奥が深い話です。
・おもちゃ箱だより(28P~)。詰将棋データの話。膨大な作業に敬意を表します。
・ちえのわ雑文集(30P~)。西村章さんの「創棋会と仲間たち」。50歳過ぎから詰将棋熱が再燃して活躍中の西村さん。
創棋会の楽しさを余すところなく書いていただきました。
・春霞賞(35P~)。馬屋原さんの97香が大賞。おめでとうございます!
・全国大会案内(46P~)。各地で感染発生が増加していますが、無事開催を祈るばかりです。
10回参加の候補者の方々も、ご無理の無い範囲で出席いただければと思います。
・読者サロン(48P~)。添川さんが修正図をたくさん発表されています。作品集の準備が進んでいるのではと期待。
・会合案内(50P~)。久しぶりの2ページ。「自衛」に努めてこの流れが途切れないようにしたいものです。
なお創棋会例会は8月16日です。こちらも無事開催を願っています。
・結果稿(53P~)。中高短は高得点揃い。院の有吉氏は曲詰の大家の復活が嬉しい。
・編集室(100P):水上さん。全国大会お疲れ様でした。
・デパート。長谷川さんは「走る」だけでなく「歩く」のも早くなった?有力作家が揃いましたが、ここにも宮原さんの名が。
・裏表紙。久方ぶりのFANAの広告。右下に「祝藤井棋聖」の文字が(笑)。
■創棋会の次回課題は ネット作品展「すらすら解ける20手台」
「すらすら解ける20手台」には多数の投稿をいただき、6月14日までに届いた作を6/21の例会で選考。ただ時間切れで最終選考は7月例会になりました。
好作が多く、悩ましかったのですが、課題に相応しい作品を選題出来ましたので、9月号をお楽しみにしてください。
ところで「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続けてきましたが、今年もネット作品展は開催します。
5回目ということで、詰パラ誌上とネット上でのコラボ開催です。
ネット作品展は、詰パラ9月号とタイミングを合わせて8月末に当ブログ「創棋会通信+α」で開催します。
投稿の締切は8月9日(日)です。
あらたに投稿いただいた作品と、一回目の選考に漏れた作品を対象に、8月例会で出題作の選考を行います。
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思います。
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、すらすら解けて、気分爽快になる作品展となるように、引き続き、作家の皆さまからの投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■創棋会の次々回課題は 「ピン」
創棋会の次々回課題は「ピン」です。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
「ピン」の例題は今月後半から紹介させていただく予定です。
■例題紹介
今回と次回は引き続き「すらすら解ける20手台」の例題を紹介させていただきます。
駒を動かすと楽しさが伝わってくる、そんな作品を2作お届けします。
町田 和也作 詰パラ2011年2月 (「現代詰将棋中編名作選」第231番)

28飛とすれば両王手。37玉に38飛がまたもや両王手。
気持ちの良い展開ですが、六段目から脱出されそうな感じもするので、初手36銀と打ちたくなります。
36銀を同桂と取ってくれれば28飛から26銀として六段目に壁を作って詰める筋があります。しかし26玉とかわされると届きません。37歩が無ければ36銀から35銀と立つ手があって詰むのですが。
そこでもう一度初形に戻って、28飛とします。これは37玉の一手。
そこで38飛と戻します。
26玉と逃げる手が気になりますが、35銀、15玉(25玉なら34銀打以下)、24銀、25玉(同玉は33銀、25玉、34銀以下)、34銀、24玉、33銀打、15玉、24銀打以下の詰みがありますから、27玉と寄るしかありません。
これで初形から37歩が消えました。巧い序奏ですね。
<1図 4手目:27玉>

37歩を消去したので、今度は36銀と打てます。
36銀に26玉なら35銀と立って詰むので、同桂と応じるしかありません。
28飛と寄って37玉に26銀。
<2図 9手目:26銀>

26銀を同龍なら38飛から18銀までなので同桂と取るしかありません。
これで六段目に桂の壁が出来ました。
もう一度38飛と戻って、27玉に18銀が、18の穴を塞ぐ気持ちの良い手。
<3図 13手目:18銀>

18銀を同龍なら37飛まで。同桂成と取って脱出を見せます。
それには28飛と寄り37玉のとき26銀が決め手。
これは同龍と取るしかなく、38飛から37飛の両王手で決まりました。
28飛、38飛の両王手を繰り返しながら、36銀、26銀、18銀、26銀と次々と持駒の銀を捨てる手順はリズム感があって爽快です。 ロジカルでパズルを楽しむような一局。
【手順】28飛、37玉、38飛、27玉(1図)、36銀、同桂、28飛、37玉、
26銀(2図)、同桂、38飛、27玉、18銀(3図)、同桂成、28飛、37玉、
26銀、同龍、38飛、27玉、37飛まで21手詰
相馬康幸作 詰パラ1983年7月(「Collection」№23、「現代詰将棋中編名作選」第45番)

2作目は、以前紹介した相馬康幸さんの楽しい趣向作。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-40.html
初手は62角成の一手。
93玉なら71馬までなので、玉方は84に捨合して延命を図ります。
金や桂は同香で簡単。銀も同香~83香成から84銀と打ち替えて、71馬があります。
角は、同香、93玉に71馬とし、84玉に62角から73の合を取って62馬とすれば詰みます。
最善は香合です。
<4図 2手目 84香合>

ここから同香~83香成と捨て、85飛として、もう一度合駒を訊きます。
金銀桂は先ほどと同じように同飛以下簡単です。
角合は、同飛、93玉、82角、同銀、同飛成、同玉、85香と打てば詰み。
今度も香合が最善です。
<5図 8手目 84香合>

84香合は同飛と取り、93玉、83飛成、同玉に85香と、もう一度合駒を訊きます。
今度は香が品切れなので角合が最善となります。
<6図 14手目 84角合>

84角合も同香と取り、93玉、83香成、同玉に85香とした局面。
今度の合駒は香合が最善です。
<7図 20手目 84香合>

同香と取ると93玉とかわされ、83香成、同玉、85香、84香合で千日手。
先ほどとは違い持駒に角がありますので、72角とするのが決め手。
同銀に84馬と香を取り、82玉に83香から73馬と、馬も捨ててきれいな収束です。
持駒なしの状態から、84地点で捨合が繰り返され、香、香香、香角と、持駒を変換するという楽しい趣向作でした。
【手順】62角成、84香合(4図)、同香、93玉、83香成、同玉、85飛、84香合(5図)、
同飛、93玉、83飛成、同玉、85香、84角合(6図)、同香、93玉、83香成、同玉、
85香、84香合(7図)、72角、同銀、84馬、82玉、83香、91玉、73馬、同銀、
81香成まで29手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年8月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
今回は詰パラ9月号とネットでのコラボ開催です。
投稿要領は本文を参照ください。
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
******************************************************
以上
いつもならこの時期は花火の写真を載せるのですが、今年はいずこも中止。
そこで夏らしいものということで朝顔をご覧ください。

■詰パラ8月号
・表紙の挿絵は藤井聡太さん。両手でVサインは意味深長?
・表紙。野村量さん。お名前の通り好作を量産。「つみき書店」情報では、近々「野村量の560」が出版される予定だそうです。
→ http://kazemidori.fool.jp/?p=8900
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:選題は2ヶ月前。掲載号の臨場感を持つのは大変ですね。
中学校:結果稿を作成しなくても良い月には在庫を絞り出す作業がある。学校の担当は休まるときがないですね。
高校:結果稿作成のご苦労はよくわかります。自身の伝えたいこと、多くの解答者の声、取捨選択には時間がかかります。
短大:投稿から掲載までのスピードに驚きます。短10は懐かしい名前。
大学:時間をかけて狙いを味わいたい作品揃い。Stay Homeが長引きそうですから夏休みの友にどうぞ。
大院:減価事項が明示されるのは親切で結構なこと。それを差し引いても納得できるという作品が揃ったそうです。
・大道棋教室(16P~)。なつかしの香歩問題と思うと痛い目に遭う?
・内藤國雄の小ルーム(18P~)。詰将棋では直感を裏切る手に妙手があったりするのですが。
6月号はまさに局面の対比。
今月号の「?手」はいかにも「一手」と思わせて「実は…」ということだったり(笑)。
・Ⅾ級順位戦(20P)。編集室でも触れられていますが錚々たるメンバーですね。
・全詰連の頁(21P)。全国大会関連のお話。各賞受賞者を大会の席上でお祝いするというのは同感。
・詰将棋の眺め方(23P~)。小林敏樹さんの古典との接点。小林さんの切れ味鋭い大駒の使い方の原点の一つがこういうところにあったのですね。
・持駒のある風景(26P~)。昭和39年のオリンピックの話。歴史的背景から「OLYMPIC」詰将棋の意義を説かれています。奥が深い話です。
・おもちゃ箱だより(28P~)。詰将棋データの話。膨大な作業に敬意を表します。
・ちえのわ雑文集(30P~)。西村章さんの「創棋会と仲間たち」。50歳過ぎから詰将棋熱が再燃して活躍中の西村さん。
創棋会の楽しさを余すところなく書いていただきました。
・春霞賞(35P~)。馬屋原さんの97香が大賞。おめでとうございます!
・全国大会案内(46P~)。各地で感染発生が増加していますが、無事開催を祈るばかりです。
10回参加の候補者の方々も、ご無理の無い範囲で出席いただければと思います。
・読者サロン(48P~)。添川さんが修正図をたくさん発表されています。作品集の準備が進んでいるのではと期待。
・会合案内(50P~)。久しぶりの2ページ。「自衛」に努めてこの流れが途切れないようにしたいものです。
なお創棋会例会は8月16日です。こちらも無事開催を願っています。
・結果稿(53P~)。中高短は高得点揃い。院の有吉氏は曲詰の大家の復活が嬉しい。
・編集室(100P):水上さん。全国大会お疲れ様でした。
・デパート。長谷川さんは「走る」だけでなく「歩く」のも早くなった?有力作家が揃いましたが、ここにも宮原さんの名が。
・裏表紙。久方ぶりのFANAの広告。右下に「祝藤井棋聖」の文字が(笑)。
■創棋会の次回課題は ネット作品展「すらすら解ける20手台」
「すらすら解ける20手台」には多数の投稿をいただき、6月14日までに届いた作を6/21の例会で選考。ただ時間切れで最終選考は7月例会になりました。
好作が多く、悩ましかったのですが、課題に相応しい作品を選題出来ましたので、9月号をお楽しみにしてください。
ところで「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続けてきましたが、今年もネット作品展は開催します。
5回目ということで、詰パラ誌上とネット上でのコラボ開催です。
ネット作品展は、詰パラ9月号とタイミングを合わせて8月末に当ブログ「創棋会通信+α」で開催します。
投稿の締切は8月9日(日)です。
あらたに投稿いただいた作品と、一回目の選考に漏れた作品を対象に、8月例会で出題作の選考を行います。
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思います。
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、すらすら解けて、気分爽快になる作品展となるように、引き続き、作家の皆さまからの投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
■創棋会の次々回課題は 「ピン」
創棋会の次々回課題は「ピン」です。
12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
手数は29手以内。
「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。
ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
「ピン」の例題は今月後半から紹介させていただく予定です。
■例題紹介
今回と次回は引き続き「すらすら解ける20手台」の例題を紹介させていただきます。
駒を動かすと楽しさが伝わってくる、そんな作品を2作お届けします。
町田 和也作 詰パラ2011年2月 (「現代詰将棋中編名作選」第231番)

28飛とすれば両王手。37玉に38飛がまたもや両王手。
気持ちの良い展開ですが、六段目から脱出されそうな感じもするので、初手36銀と打ちたくなります。
36銀を同桂と取ってくれれば28飛から26銀として六段目に壁を作って詰める筋があります。しかし26玉とかわされると届きません。37歩が無ければ36銀から35銀と立つ手があって詰むのですが。
そこでもう一度初形に戻って、28飛とします。これは37玉の一手。
そこで38飛と戻します。
26玉と逃げる手が気になりますが、35銀、15玉(25玉なら34銀打以下)、24銀、25玉(同玉は33銀、25玉、34銀以下)、34銀、24玉、33銀打、15玉、24銀打以下の詰みがありますから、27玉と寄るしかありません。
これで初形から37歩が消えました。巧い序奏ですね。
<1図 4手目:27玉>

37歩を消去したので、今度は36銀と打てます。
36銀に26玉なら35銀と立って詰むので、同桂と応じるしかありません。
28飛と寄って37玉に26銀。
<2図 9手目:26銀>

26銀を同龍なら38飛から18銀までなので同桂と取るしかありません。
これで六段目に桂の壁が出来ました。
もう一度38飛と戻って、27玉に18銀が、18の穴を塞ぐ気持ちの良い手。
<3図 13手目:18銀>

18銀を同龍なら37飛まで。同桂成と取って脱出を見せます。
それには28飛と寄り37玉のとき26銀が決め手。
これは同龍と取るしかなく、38飛から37飛の両王手で決まりました。
28飛、38飛の両王手を繰り返しながら、36銀、26銀、18銀、26銀と次々と持駒の銀を捨てる手順はリズム感があって爽快です。 ロジカルでパズルを楽しむような一局。
【手順】28飛、37玉、38飛、27玉(1図)、36銀、同桂、28飛、37玉、
26銀(2図)、同桂、38飛、27玉、18銀(3図)、同桂成、28飛、37玉、
26銀、同龍、38飛、27玉、37飛まで21手詰
相馬康幸作 詰パラ1983年7月(「Collection」№23、「現代詰将棋中編名作選」第45番)

2作目は、以前紹介した相馬康幸さんの楽しい趣向作。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-40.html
初手は62角成の一手。
93玉なら71馬までなので、玉方は84に捨合して延命を図ります。
金や桂は同香で簡単。銀も同香~83香成から84銀と打ち替えて、71馬があります。
角は、同香、93玉に71馬とし、84玉に62角から73の合を取って62馬とすれば詰みます。
最善は香合です。
<4図 2手目 84香合>

ここから同香~83香成と捨て、85飛として、もう一度合駒を訊きます。
金銀桂は先ほどと同じように同飛以下簡単です。
角合は、同飛、93玉、82角、同銀、同飛成、同玉、85香と打てば詰み。
今度も香合が最善です。
<5図 8手目 84香合>

84香合は同飛と取り、93玉、83飛成、同玉に85香と、もう一度合駒を訊きます。
今度は香が品切れなので角合が最善となります。
<6図 14手目 84角合>

84角合も同香と取り、93玉、83香成、同玉に85香とした局面。
今度の合駒は香合が最善です。
<7図 20手目 84香合>

同香と取ると93玉とかわされ、83香成、同玉、85香、84香合で千日手。
先ほどとは違い持駒に角がありますので、72角とするのが決め手。
同銀に84馬と香を取り、82玉に83香から73馬と、馬も捨ててきれいな収束です。
持駒なしの状態から、84地点で捨合が繰り返され、香、香香、香角と、持駒を変換するという楽しい趣向作でした。
【手順】62角成、84香合(4図)、同香、93玉、83香成、同玉、85飛、84香合(5図)、
同飛、93玉、83飛成、同玉、85香、84角合(6図)、同香、93玉、83香成、同玉、
85香、84香合(7図)、72角、同銀、84馬、82玉、83香、91玉、73馬、同銀、
81香成まで29手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年8月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
今回は詰パラ9月号とネットでのコラボ開催です。
投稿要領は本文を参照ください。
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費] 無料
******************************************************
以上
「すらすら解ける20手台」ネット作品展もよろしく
<「すらすら解ける20手台」ネット作品展もよろしく>
・猛暑お見舞い申し上げます
全国を襲った豪雨。災害に遭われた皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
梅雨明けとともに気温もさらに上昇。
皆さん熱中症に用心しましょう。
コロナも油断できませんが、巣籠もり生活が続くと室温調節も肝心です。
・花
今回も6月下旬に撮ったものです。
散歩の途中で見かけた白い花。こういうものが目に入ると気持ちも和みます。

■創棋会の次回課題は ネット作品展「すらすら解ける20手台」
「すらすら解ける20手台」には多数の投稿をいただき、6月14日までに届いた作を6/21の例会で選考。ただ時間切れで最終選考は7月例会になりました。
好作が多く、悩ましかったのですが、課題に相応しい作品を選題出来ましたので9月号をお楽しみにしてください。
ところで「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続けてきましたが、今年もネット作品展は開催します。
5回目ということで、詰パラ誌上とネット上でのコラボ開催です。
ネット作品展は、詰パラ9月号とタイミングを合わせて8月末に当ブログ「創棋会通信+α」で開催します。
投稿の締切は8月9日(日)です。
あらたに投稿いただいた作品と、一回目の選考に漏れた作品を対象に、8月例会で出題作の選考を行います。
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思います。
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、すらすら解けて、気分爽快になる作品展となるように、引き続き、作家の皆さまからの投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
それでは例によって、例題を紹介させていただきます。
解いて楽しめる中編といえばあぶり出し曲詰。
今回は曲詰を2作紹介しますので、お楽しみください。
北原義治作 詰パラ1956年5月(「古今中編詰将棋名作選」補遺第8番)

45金という俗手が見えます。同金、同馬、同龍、同歩、54玉までは一本道ですが、64から逃げ出す手があるので、これでは詰みません。
33銀不成とする手も良さそうです。引くのも上がるのもありそうですが、いずれも55玉とかわされると、これも64からの脱出が防げません。
軽く53銀不成と捨てるのが好手。これに同金なら今度こそ45金で簡単です。
同玉と取るしかありませんが、63金と打てば64方面への脱出が防げます。
44玉と戻ったところで、45歩が第一感。55玉なら47桂打があり、同金には同馬、同龍に35金から清算すれば簡単です。
しかし45歩に34玉でこれが詰まない。23馬、25玉、36金、同玉、69馬のように手は続きますが詰みません。
44玉には45馬が強手。これなら34玉とはできません。同金なら同歩、54玉(同龍は35金以下)、46桂、同龍、53金打、55玉、46金、同玉、47馬以下です。
よって45馬には同龍と応じますが、同歩で飛車を手にします。
55玉と上がる手が気になりますが、それには46金から47馬があります。
45同歩には同金と取る一手。
ここから盤上の駒を活用する好手順があります。
まず33銀不成と捨てます。
<図1:9手目 33銀>

55玉と逃げれば、67桂打、同と、65飛、54玉、53金、同玉、63歩成以下。
同玉と応じるしかありませんが、そこで42銀不成が気持ちの良い活用。
取れば32飛がありますから、44玉と逃げますが、53銀不成と調子よく二段活用。
54玉と寄れば46桂、同金、55飛、同玉、46金、同玉、47馬とキレイに詰みますので、55玉と上がります。
あわてて67桂と打つのは、同と、65飛、54玉で詰みません。
ここは46金と捨てるのが好手。
<図2:15手目 46金>

46金を同金とされると続かないように見えますが、47桂打、同金として54飛が好手。同玉に36馬で詰み。
46金には同玉と応じますが、待望の47馬。
35玉がちょっと気になりますが、25飛、34玉、26桂、33玉、45桂という順があります。
47馬には55玉と引きますが、ここから小気味よい手順で収束します。
まず67桂と跳ねます。同と と取らせて、65飛と据えます。
54玉と引かせて、46桂と捨てます。
同金と取る一手に、打ったばかりの飛を55に捨てます。
同玉に65馬まで、都玉で「5」の字の詰上り。
<詰上り「5」>

45馬や46金の好手を軸に、味の良い銀の活用が織り込まれ、鮮やかな駒捌きを楽しめる作品。
【作意】53銀不成、同玉、63金、44玉、45馬、同龍、同歩、同金、33銀不成(図1)
同玉、42銀不成、44玉、53銀不成、55玉、46金(図2)、同玉、47馬、55玉、
67桂、同と、65飛、54玉、46桂、同金、55飛、同玉、65馬まで27手詰
岡田 敏作 詰パラ1989年7月(「詰の花束」第289番)

56玉となると捕まらない形。初手は54飛。
45玉に急いで44飛と銀を取るのは56玉で逃げられてしまいます。
57桂打と46金の入手を目指します。
同金の一手ですが、ただちに同桂と金を取るのは46玉でダメです。
金を質駒にしたまま、46歩が軽妙な打診。
同玉は37馬があるので、同銀の一手ですが、同銀不成と応じるのが好手。
<図3:6手目 46同銀不成>

これで57桂と金を入手できます。
これにも同銀不成と連続不成で応じるのが好手。
56金から44飛という手が見えていますが、その前に46歩と叩くのが急所。
同玉なら37金から44馬です。
6手目に銀が成っていたら同玉しかなかったわけですが、銀で取ることができます。
これにも35金を防いで同銀不成と応じるのが好防。
ここで待望の56金。同と と取らせて逃げ道を封鎖し、44飛と銀を入手します。
55玉には軽く45飛と捨てます。
同玉には54銀と拠点を築き、55玉に64銀不成と捨てます。
次第に収束が見えてきましたね。
64同香に44馬と捨てるのが気持ちの良い手。
<図4:8手目 44馬>

44同玉に、62角成と金を入手。
55玉と逃げれば、もう一度44馬と押し売りし、同玉に45金まで「ユ」の字の詰上りとなりました。
<詰上り 「ユ」>

終始リズム感のある軽快な手が続き、玉方銀不成の好防が三回も入り、大駒をすべて捨てて小駒だけの詰上りは解後感も良好です。
【作意】54飛、45玉、57桂打、同金、46歩、同銀不成(図3)、57桂、同銀不成、
46歩、同銀不成、56金、同と、44飛、55玉、45飛、同玉、54銀、55玉、
64銀不成、同香、44馬(図4)、同玉、62角成、55玉、44馬、同玉、45金迄27手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年8月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
今回は詰パラ9月号とネットでのコラボ開催です。
投稿要領は本文を参照ください。
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 近々ご案内いたします
[会費] 無料
******************************************************
以上
・猛暑お見舞い申し上げます
全国を襲った豪雨。災害に遭われた皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
梅雨明けとともに気温もさらに上昇。
皆さん熱中症に用心しましょう。
コロナも油断できませんが、巣籠もり生活が続くと室温調節も肝心です。
・花
今回も6月下旬に撮ったものです。
散歩の途中で見かけた白い花。こういうものが目に入ると気持ちも和みます。

■創棋会の次回課題は ネット作品展「すらすら解ける20手台」
「すらすら解ける20手台」には多数の投稿をいただき、6月14日までに届いた作を6/21の例会で選考。ただ時間切れで最終選考は7月例会になりました。
好作が多く、悩ましかったのですが、課題に相応しい作品を選題出来ましたので9月号をお楽しみにしてください。
ところで「すらすら解ける20手台」は、「やさしい中編作の発表の場が少なくなった」という声を受け、また創棋会でもネット作品展を開催したいということから、2016年8月に当ブログで第一回を開催し、以降は毎年夏の企画ということで開催を続けてきましたが、今年もネット作品展は開催します。
5回目ということで、詰パラ誌上とネット上でのコラボ開催です。
ネット作品展は、詰パラ9月号とタイミングを合わせて8月末に当ブログ「創棋会通信+α」で開催します。
投稿の締切は8月9日(日)です。
あらたに投稿いただいた作品と、一回目の選考に漏れた作品を対象に、8月例会で出題作の選考を行います。
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思います。
残暑が厳しい時期の出題となることが予想されますので、すらすら解けて、気分爽快になる作品展となるように、引き続き、作家の皆さまからの投稿をお待ちしています。
◆「すらすら解ける20手台」投稿要領
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
※「指定の一手」は、出題時解答者に記載いただき正誤判定するためのものです。
解答者の負荷低減のため、「指定の一手」と「手数」を記載いただくという方式を採用。
(もちろん解答は全手順記載でもOKです)
・ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
それでは例によって、例題を紹介させていただきます。
解いて楽しめる中編といえばあぶり出し曲詰。
今回は曲詰を2作紹介しますので、お楽しみください。
北原義治作 詰パラ1956年5月(「古今中編詰将棋名作選」補遺第8番)

45金という俗手が見えます。同金、同馬、同龍、同歩、54玉までは一本道ですが、64から逃げ出す手があるので、これでは詰みません。
33銀不成とする手も良さそうです。引くのも上がるのもありそうですが、いずれも55玉とかわされると、これも64からの脱出が防げません。
軽く53銀不成と捨てるのが好手。これに同金なら今度こそ45金で簡単です。
同玉と取るしかありませんが、63金と打てば64方面への脱出が防げます。
44玉と戻ったところで、45歩が第一感。55玉なら47桂打があり、同金には同馬、同龍に35金から清算すれば簡単です。
しかし45歩に34玉でこれが詰まない。23馬、25玉、36金、同玉、69馬のように手は続きますが詰みません。
44玉には45馬が強手。これなら34玉とはできません。同金なら同歩、54玉(同龍は35金以下)、46桂、同龍、53金打、55玉、46金、同玉、47馬以下です。
よって45馬には同龍と応じますが、同歩で飛車を手にします。
55玉と上がる手が気になりますが、それには46金から47馬があります。
45同歩には同金と取る一手。
ここから盤上の駒を活用する好手順があります。
まず33銀不成と捨てます。
<図1:9手目 33銀>

55玉と逃げれば、67桂打、同と、65飛、54玉、53金、同玉、63歩成以下。
同玉と応じるしかありませんが、そこで42銀不成が気持ちの良い活用。
取れば32飛がありますから、44玉と逃げますが、53銀不成と調子よく二段活用。
54玉と寄れば46桂、同金、55飛、同玉、46金、同玉、47馬とキレイに詰みますので、55玉と上がります。
あわてて67桂と打つのは、同と、65飛、54玉で詰みません。
ここは46金と捨てるのが好手。
<図2:15手目 46金>

46金を同金とされると続かないように見えますが、47桂打、同金として54飛が好手。同玉に36馬で詰み。
46金には同玉と応じますが、待望の47馬。
35玉がちょっと気になりますが、25飛、34玉、26桂、33玉、45桂という順があります。
47馬には55玉と引きますが、ここから小気味よい手順で収束します。
まず67桂と跳ねます。同と と取らせて、65飛と据えます。
54玉と引かせて、46桂と捨てます。
同金と取る一手に、打ったばかりの飛を55に捨てます。
同玉に65馬まで、都玉で「5」の字の詰上り。
<詰上り「5」>

45馬や46金の好手を軸に、味の良い銀の活用が織り込まれ、鮮やかな駒捌きを楽しめる作品。
【作意】53銀不成、同玉、63金、44玉、45馬、同龍、同歩、同金、33銀不成(図1)
同玉、42銀不成、44玉、53銀不成、55玉、46金(図2)、同玉、47馬、55玉、
67桂、同と、65飛、54玉、46桂、同金、55飛、同玉、65馬まで27手詰
岡田 敏作 詰パラ1989年7月(「詰の花束」第289番)

56玉となると捕まらない形。初手は54飛。
45玉に急いで44飛と銀を取るのは56玉で逃げられてしまいます。
57桂打と46金の入手を目指します。
同金の一手ですが、ただちに同桂と金を取るのは46玉でダメです。
金を質駒にしたまま、46歩が軽妙な打診。
同玉は37馬があるので、同銀の一手ですが、同銀不成と応じるのが好手。
<図3:6手目 46同銀不成>

これで57桂と金を入手できます。
これにも同銀不成と連続不成で応じるのが好手。
56金から44飛という手が見えていますが、その前に46歩と叩くのが急所。
同玉なら37金から44馬です。
6手目に銀が成っていたら同玉しかなかったわけですが、銀で取ることができます。
これにも35金を防いで同銀不成と応じるのが好防。
ここで待望の56金。同と と取らせて逃げ道を封鎖し、44飛と銀を入手します。
55玉には軽く45飛と捨てます。
同玉には54銀と拠点を築き、55玉に64銀不成と捨てます。
次第に収束が見えてきましたね。
64同香に44馬と捨てるのが気持ちの良い手。
<図4:8手目 44馬>

44同玉に、62角成と金を入手。
55玉と逃げれば、もう一度44馬と押し売りし、同玉に45金まで「ユ」の字の詰上りとなりました。
<詰上り 「ユ」>

終始リズム感のある軽快な手が続き、玉方銀不成の好防が三回も入り、大駒をすべて捨てて小駒だけの詰上りは解後感も良好です。
【作意】54飛、45玉、57桂打、同金、46歩、同銀不成(図3)、57桂、同銀不成、
46歩、同銀不成、56金、同と、44飛、55玉、45飛、同玉、54銀、55玉、
64銀不成、同香、44馬(図4)、同玉、62角成、55玉、44馬、同玉、45金迄27手詰
■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2020年8月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台」。
今回は詰パラ9月号とネットでのコラボ開催です。
投稿要領は本文を参照ください。
・投稿図には、「作意」と「指定の一手」を必ず記載してください。
・投稿締切:8月9日(日)
・投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 近々ご案内いたします
[会費] 無料
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以上
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