九州グループに行ってきました
<九州グループに行ってきました>
★☆★ネット作品展解答募集中★☆★
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅣ、おかげさまで20作と多数の作品が揃いました。
投稿下さった作家の皆様、ありがとうございました。
今回出題させていただいた作品は、次の20名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
有吉弘敏、有山隆、石川和彦、片山智之、kisy一族、則内誠一郎、中出慶一、金少桂、
西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、廣瀬崇幹、松田圭市、松本浩一、三輪勝昭、
RINTARO、山路大輔、山本勝士、吉松智明
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/19(木)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★出題は以下のURLを参照下さい。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: http://firestorage.jp/download/bf454d36ef822e9b5a1dc12ef3dfaa47b5bcf9fc
解答用紙: http://firestorage.jp/download/82b5e1c81412be0499c3e71cc737a0a0852e8dac
パスワードはいずれも「sura2019」です。
■九州グループに行ってきました
8月25日に開催された九州グループの会合に参加しました。
1年7ヶ月ぶり、2度目の参加。
某氏曰く「盆と正月に開催」なので、創棋会の新年会や8月例会と重なると、ちょっと参加が難しい。
今回は、これまたご無沙汰続きの詰四会と重なったのですが、来年のこともあり、九州に向かうことにしました。
博多駅で昼食にラーメンをいただき(少々行列に並びましたがおいしかったです)、土産物屋をのぞいてから、詰パラ8月号の案内に記載の集合場所へ。
すでに、八尋さん、酒井さんが到着。その後、坂田さん、永安さんがお見えになり、会場へ向かいます。
会場には三々五々メンバーが参集され(九州は広いので、福岡県だけでなく、佐賀や長崎など他県からも参加されます)、最終的には11人と賑やかな会合になりました。
課題作は「囲い図式」。残念ながら自作を持ち込むことは出来なかったのですが、課題に忠実な美しい初形の作品が揃っていました。近いうちに誌上でご覧いただけると思います。
私はその間、某氏の新作を拝見したり、全国大会のことで色々と相談を受けたり、皆さんと色々とやりとりをさせていただきました。
今回は時間をかけて、解答選手権の結果報告、九州グループの作品集、そしてなんといっても来年九州で開催される全国大会のことが話し合われました。
メンバーの多くが12年前の福岡開催を経験されており、そのときのことを振り返りながら来年のことについてアイデアを出されていました。
しかし、さらにその12年前にも北九州で開催されており、八尋さんにとっては3度目の大会主催とのこと。息の長い活動には頭が下がる思いです。
開催時期が合意され、プログラム案も多々意見が出されました。
会場候補も決まっているので、希望の日程で会場が確保できれば、第一歩がスタート。
次回の九州グループの会合は1月11日となったようですから、そのあたりから本格始動されるのではないかと思います。
また何かお手伝いできることがあれば、微力ながら協力させていただきたいと考えています。
会合終了時には集合写真を撮り、そこから小雨の中を博多駅前まで移動して二次会。
ここでも詰棋談議に花が咲きました。日帰りの予定だったので、途中で失礼しましたが、大変楽しい一日を過ごすことが出来ました。九州グループの皆さん、ありがとうございました。またお会いしましょう!
なお当日の様子は以下のサイトからご覧いただくことが出来ます。
★九州グループのHP
http://kyusyug.blog35.fc2.com/
★ストンリバーの日記(石川和彦さん)
https://stoneriverki.hatenablog.com/
【会合の写真】

■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
作家の皆さんの腕の見せ所です。奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
例題紹介のために、一昨年のブログでも参考にさせていただいた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考を読み直しています。
※この論考は「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されました。
この論考で取り上げられている作品についても、自分なりに鑑賞しなおして、紹介させていただきます。
それ以外にも、手元の詰棋書を眺めていて、面白いと思ったものは随時紹介させていただきます。
なお湯村さんの論考が契機となり「打歩詰大賞」が創設されました。
同大賞の作品群はブログ「借り猫かも」で詳細に紹介されています。
http://torakamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d497.html
さて、それでは例題紹介です。管理人が面白いと感じた作品をご覧ください。
上田吉一作 近代将棋1981年4月
(『極光21』第52番、『現代詰将棋短編名作選』第51番)

最初の作品は上田さんの作品です。
76銀引、77玉、86銀引、66玉と進むと打歩詰。
67に歩を打つには、35角を成らせる、89龍や88とを呼んでくる、といった方法が考えられます。
まず68歩と打ちます。
同角成なら先ほどの76銀引以下の手順で67歩が打てて、同馬に75銀直まで。
68歩には打歩詰に誘う68同角不成が当然ながら好防。
同馬から48龍が見えますが、79玉と潜り込まれると詰みません。
そこで79桂と捨てます。同龍なら76銀引、77玉に68馬と取れます。68同玉なら48龍があり、68同龍なら76銀引から67歩の筋があります。
同とも76銀引、77玉、68馬、88玉、77角、97玉、93龍と駒が一杯に働いて詰み。
最善は79同角不成です。
なお最初に79桂と打っておくのが逃路封鎖で良さそうですが、これは同と と取られると68歩には77玉から88玉と脱出されるのでダメです。
連続角不成の妙防で困ったようですが、打開の妙手がありました。
76銀引、77玉と追って、68馬と捨てるのです。
<7手目:68馬>

68馬に同龍は48龍があります。同角成も76銀引から67歩の筋で詰みます。
そこで68馬にも、68同角不成と連続不成で応じます。
ここで69桂と捨てて同龍と取らせておくのが、後の打歩詰打開を見た好着です。
86銀引、66玉のときに、46龍と捨てるのが決め手です。
同角成と取らせれば、69龍の利きが通って、67歩が打てるというわけです。
69桂から46龍が取歩駒を発生させるワンセットの好手筋でした。
67同龍に75銀直まで。
打歩詰を巡る攻防ですが、玉方が三連続角不成で誘致すれば、攻め方は68馬、46龍と大駒の連続捨てで打開するという、見応え充分の好局でした。
【作意】68歩、同角不成、79桂、同角不成、76銀引、77玉、68馬、同角不成、
69桂、同龍、86銀引、66玉、46龍、同角成、67歩、同龍、75銀直まで17手詰
明石六郎作 近代将棋1992年7月

64銀、54玉と進むと早くも打歩詰の局面。
勘の良い人なら37飛を捨てて28角を利かせる手が見えるでしょう。
まず44と と捨てます。
同金なら55歩、同金、63銀不成の筋で詰みますから、44とは同玉と応じます。
そこで45歩と打てば、54玉の一手に、34飛と捨てて37角の利きが通りました。
55歩、同角成、63銀不成、53玉となって、もう一歩あれば54歩で詰むのですが、これは足りません。
ここまでの手順で働いていない78の飛車を使わない手はありません。
44と、同玉のとき、48飛と回ります。
54玉と逃げれば、34飛、同金、55歩、同角成、63銀不成、53玉、54歩と二枚の歩を使ってピッタリ詰みます。
しかし玉方には妙防がありました。
46歩と捨合するのです。
<6手目:46歩>

46同飛と取らせて54玉とかわした局面は、28角の利きが二重に止まっています。
しかし、一歩入手したので、44飛と捨てる好手がありました。
同玉に45歩と打って、54玉に34飛と捌けば、まだ手持ちに二歩あります。
55歩と打てば、玉方も同角不成と最後の抵抗。
これには63銀不成、53玉のとき65桂と活用するのが気持ちの良い手です。
同馬と取らせれば、54歩が打て、同馬に52銀成までの詰み。
取歩駒の利きを通そうとする攻め方と、そうはさせないという受け方の抵抗が、テンポの良い手順で表現され、楽しめる一局でした。
【作意】64銀、54玉、44と、同玉、48飛、46歩、同飛、54玉、
44飛、同玉、45歩、54玉、34飛、同金、55歩、同角不成、
63銀不成、53玉、65桂、同馬、54歩、同馬、52銀成まで23手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
★☆★ネット作品展解答募集中★☆★
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅣ、おかげさまで20作と多数の作品が揃いました。
投稿下さった作家の皆様、ありがとうございました。
今回出題させていただいた作品は、次の20名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
有吉弘敏、有山隆、石川和彦、片山智之、kisy一族、則内誠一郎、中出慶一、金少桂、
西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、廣瀬崇幹、松田圭市、松本浩一、三輪勝昭、
RINTARO、山路大輔、山本勝士、吉松智明
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/19(木)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★出題は以下のURLを参照下さい。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: http://firestorage.jp/download/bf454d36ef822e9b5a1dc12ef3dfaa47b5bcf9fc
解答用紙: http://firestorage.jp/download/82b5e1c81412be0499c3e71cc737a0a0852e8dac
パスワードはいずれも「sura2019」です。
■九州グループに行ってきました
8月25日に開催された九州グループの会合に参加しました。
1年7ヶ月ぶり、2度目の参加。
某氏曰く「盆と正月に開催」なので、創棋会の新年会や8月例会と重なると、ちょっと参加が難しい。
今回は、これまたご無沙汰続きの詰四会と重なったのですが、来年のこともあり、九州に向かうことにしました。
博多駅で昼食にラーメンをいただき(少々行列に並びましたがおいしかったです)、土産物屋をのぞいてから、詰パラ8月号の案内に記載の集合場所へ。
すでに、八尋さん、酒井さんが到着。その後、坂田さん、永安さんがお見えになり、会場へ向かいます。
会場には三々五々メンバーが参集され(九州は広いので、福岡県だけでなく、佐賀や長崎など他県からも参加されます)、最終的には11人と賑やかな会合になりました。
課題作は「囲い図式」。残念ながら自作を持ち込むことは出来なかったのですが、課題に忠実な美しい初形の作品が揃っていました。近いうちに誌上でご覧いただけると思います。
私はその間、某氏の新作を拝見したり、全国大会のことで色々と相談を受けたり、皆さんと色々とやりとりをさせていただきました。
今回は時間をかけて、解答選手権の結果報告、九州グループの作品集、そしてなんといっても来年九州で開催される全国大会のことが話し合われました。
メンバーの多くが12年前の福岡開催を経験されており、そのときのことを振り返りながら来年のことについてアイデアを出されていました。
しかし、さらにその12年前にも北九州で開催されており、八尋さんにとっては3度目の大会主催とのこと。息の長い活動には頭が下がる思いです。
開催時期が合意され、プログラム案も多々意見が出されました。
会場候補も決まっているので、希望の日程で会場が確保できれば、第一歩がスタート。
次回の九州グループの会合は1月11日となったようですから、そのあたりから本格始動されるのではないかと思います。
また何かお手伝いできることがあれば、微力ながら協力させていただきたいと考えています。
会合終了時には集合写真を撮り、そこから小雨の中を博多駅前まで移動して二次会。
ここでも詰棋談議に花が咲きました。日帰りの予定だったので、途中で失礼しましたが、大変楽しい一日を過ごすことが出来ました。九州グループの皆さん、ありがとうございました。またお会いしましょう!
なお当日の様子は以下のサイトからご覧いただくことが出来ます。
★九州グループのHP
http://kyusyug.blog35.fc2.com/
★ストンリバーの日記(石川和彦さん)
https://stoneriverki.hatenablog.com/
【会合の写真】

■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
12月号作品展は楽しめるものにしたいと考えておりますので、面白い狙い、ユニークな表現、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
作家の皆さんの腕の見せ所です。奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
例題紹介のために、一昨年のブログでも参考にさせていただいた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考を読み直しています。
※この論考は「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されました。
この論考で取り上げられている作品についても、自分なりに鑑賞しなおして、紹介させていただきます。
それ以外にも、手元の詰棋書を眺めていて、面白いと思ったものは随時紹介させていただきます。
なお湯村さんの論考が契機となり「打歩詰大賞」が創設されました。
同大賞の作品群はブログ「借り猫かも」で詳細に紹介されています。
http://torakamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d497.html
さて、それでは例題紹介です。管理人が面白いと感じた作品をご覧ください。
上田吉一作 近代将棋1981年4月
(『極光21』第52番、『現代詰将棋短編名作選』第51番)

最初の作品は上田さんの作品です。
76銀引、77玉、86銀引、66玉と進むと打歩詰。
67に歩を打つには、35角を成らせる、89龍や88とを呼んでくる、といった方法が考えられます。
まず68歩と打ちます。
同角成なら先ほどの76銀引以下の手順で67歩が打てて、同馬に75銀直まで。
68歩には打歩詰に誘う68同角不成が当然ながら好防。
同馬から48龍が見えますが、79玉と潜り込まれると詰みません。
そこで79桂と捨てます。同龍なら76銀引、77玉に68馬と取れます。68同玉なら48龍があり、68同龍なら76銀引から67歩の筋があります。
同とも76銀引、77玉、68馬、88玉、77角、97玉、93龍と駒が一杯に働いて詰み。
最善は79同角不成です。
なお最初に79桂と打っておくのが逃路封鎖で良さそうですが、これは同と と取られると68歩には77玉から88玉と脱出されるのでダメです。
連続角不成の妙防で困ったようですが、打開の妙手がありました。
76銀引、77玉と追って、68馬と捨てるのです。
<7手目:68馬>

68馬に同龍は48龍があります。同角成も76銀引から67歩の筋で詰みます。
そこで68馬にも、68同角不成と連続不成で応じます。
ここで69桂と捨てて同龍と取らせておくのが、後の打歩詰打開を見た好着です。
86銀引、66玉のときに、46龍と捨てるのが決め手です。
同角成と取らせれば、69龍の利きが通って、67歩が打てるというわけです。
69桂から46龍が取歩駒を発生させるワンセットの好手筋でした。
67同龍に75銀直まで。
打歩詰を巡る攻防ですが、玉方が三連続角不成で誘致すれば、攻め方は68馬、46龍と大駒の連続捨てで打開するという、見応え充分の好局でした。
【作意】68歩、同角不成、79桂、同角不成、76銀引、77玉、68馬、同角不成、
69桂、同龍、86銀引、66玉、46龍、同角成、67歩、同龍、75銀直まで17手詰
明石六郎作 近代将棋1992年7月

64銀、54玉と進むと早くも打歩詰の局面。
勘の良い人なら37飛を捨てて28角を利かせる手が見えるでしょう。
まず44と と捨てます。
同金なら55歩、同金、63銀不成の筋で詰みますから、44とは同玉と応じます。
そこで45歩と打てば、54玉の一手に、34飛と捨てて37角の利きが通りました。
55歩、同角成、63銀不成、53玉となって、もう一歩あれば54歩で詰むのですが、これは足りません。
ここまでの手順で働いていない78の飛車を使わない手はありません。
44と、同玉のとき、48飛と回ります。
54玉と逃げれば、34飛、同金、55歩、同角成、63銀不成、53玉、54歩と二枚の歩を使ってピッタリ詰みます。
しかし玉方には妙防がありました。
46歩と捨合するのです。
<6手目:46歩>

46同飛と取らせて54玉とかわした局面は、28角の利きが二重に止まっています。
しかし、一歩入手したので、44飛と捨てる好手がありました。
同玉に45歩と打って、54玉に34飛と捌けば、まだ手持ちに二歩あります。
55歩と打てば、玉方も同角不成と最後の抵抗。
これには63銀不成、53玉のとき65桂と活用するのが気持ちの良い手です。
同馬と取らせれば、54歩が打て、同馬に52銀成までの詰み。
取歩駒の利きを通そうとする攻め方と、そうはさせないという受け方の抵抗が、テンポの良い手順で表現され、楽しめる一局でした。
【作意】64銀、54玉、44と、同玉、48飛、46歩、同飛、54玉、
44飛、同玉、45歩、54玉、34飛、同金、55歩、同角不成、
63銀不成、53玉、65桂、同馬、54歩、同馬、52銀成まで23手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
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創棋会の次回課題「複数の打歩詰関連手筋」
<創棋会の次回課題「複数の打歩詰関連手筋」>
8月も残すところ約1週間。
夏の花の写真です。


★☆★ネット作品展解答募集中★☆★
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅣ、おかげさまで20作と多数の作品が揃いました。
投稿下さった作家の皆様、ありがとうございました。
今回出題させていただいた作品は、次の20名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
有吉弘敏、有山隆、石川和彦、片山智之、kisy一族、則内誠一郎、中出慶一、金少桂、
西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、廣瀬崇幹、松田圭市、松本浩一、三輪勝昭、
RINTARO、山路大輔、山本勝士、吉松智明
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/19(木)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★出題は以下のURLを参照下さい。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: http://firestorage.jp/download/bf454d36ef822e9b5a1dc12ef3dfaa47b5bcf9fc
解答用紙: http://firestorage.jp/download/82b5e1c81412be0499c3e71cc737a0a0852e8dac
パスワードはいずれも「sura2019」です。
■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
例題紹介のために、一昨年のブログでも参考にさせていただいた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考をあらためて読み直しているところです。
※この論考は「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されていました。
この論考で取り上げられている作品は、自分なりに鑑賞しなおして、紹介させていただきます。
それ以外にも、手元の詰棋書を眺めていて、面白いと思ったものは随時紹介させていただきます。
なお湯村さんの論考が契機となり「打歩詰大賞」が創設されました。同大賞の作品群はブログ「借り猫かも」で詳細に紹介されています。
http://torakamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d497.html
湯村さんの論考では歩詰手筋を大きく、打開手筋と誘致手筋に分けます。
打開(A)では「打歩を取らせる」「玉の退路をつくる」「打歩以外の詰みにする」、また
誘致(B)では「打歩詰を取れないようにする」「玉の退路をなくす」と中分類します。
そして「打歩を取らせる」という中分類は、「取歩駒を作る(A1)」「取歩駒を残す(A2)」「取歩駒の利き筋を生かす(A3)」「取歩駒を生かす(A4)」というように、それぞれに小分類をされています。
さらに、「打歩を取らせる」の小分類「取歩駒を作る(A1)」には「玉方駒の移動(A11)」「玉方駒を成らせる(A12)」「玉方に合駒をさせる(A13)」「玉方駒の不成を予防(A14)」「玉方駒の成を予防(A15)」と、それぞれに細分類されます。
めいと13号に掲載された分類表では、この細分類は39ありましたが、連載を重ねる中で修正され、論稿の最終号では45になりました。
投稿要領に記した、「不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打」などの手筋は、すべてこの分類のどこかにあるということになります。
もちろん湯村さんの論考をご存知の方ばかりではないと思いますので、ある手筋が分類のどれに当たるかということは、別の話です。
今回の課題の主旨は、バラエティに富む打歩詰関連手筋を、二つ以上組み合わせていただくというものです。
類例の少ない珍しい手筋、面白い狙いやユニークな表現など、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
12月号作品展では楽しめる作品が揃うことを期待していますので、作家の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
さて前置きが長くなりましたが、面白いと感じた作品を例題として紹介させていただきます。
三代伊藤宗看作 享保19年(1734年) 「無双」第91番

最初は古典から。
豊富な持駒を使って75馬と46龍を働かせたい形。
79金から68金という筋が浮かぶが、79金に59玉とかわされると、金一枚では寄らない。
78銀と捨てるのが良い手。これなら59玉には、58金打と迫る手がある。
78同成香と取らせて79金が手順の妙。今度59玉なら58金引がある。
79同成香で68金と捨てて、58金から68金と57の金を消して待望の57龍。
77玉には手筋の69桂捨て。
同成香に78歩から87玉と追ったところで、76馬が良い手に見えます。
76馬に逃げる手は簡単なので、同玉と取ります。
急いで66龍とすると87玉、77龍、96玉で打歩詰。
そこで98馬としますが、75玉、65馬、86玉、66龍、97玉(失敗図)となって打歩詰。
<失敗図:97玉>

75馬なら98玉、また77龍には87合で詰まないので、この局面になると手も足も出ません。
どうすればよかったのでしょうか?
数手前に打開の妙手がありました。
87玉まで追ったところで99桂(1図)と打つのです。
1図<17手目:99桂>

これだけでは、何が狙いか見えてきません。
もう少し手を進めます。
当然、同歩成と応じます。
そこで76馬と取り、同玉のとき、98馬と捨てるのが絶妙の一手!
2図<21手目:98馬>

同と と取られてしまうとどうするのでしょうか?
それには、66龍、87玉、77龍、96玉となったとき、97歩と打てます。同とに76龍から85銀まで。
87玉に66龍から77龍と攻めるのは、打歩詰になってしまいましたが、99桂から98馬の妙手順で98歩がと金に変わったので打歩詰が解消できたのです。
98馬を取らずに75玉と逃げる変化も確認が必要です。
75玉には、65馬、86玉、66龍、97玉、98歩が打てます。これも99にと金を作っておいた効果です。
本局は、打歩を取らせる駒を、成らせて発生させるのですが、ただで取れる駒(98歩)を取らずに成らせておき(99桂)、後にその駒を捨駒(98馬)で動かすという高度な演出で表現したものです。
【詰手順】78銀、同成香、79金、同成香、68金、同玉、58金、69玉、
68金、同玉、57龍、77玉、69桂、同成香、78歩、87玉、99桂(1図)、
同歩成、76馬、同玉、98馬(2図)、同と、66龍、87玉、77龍、96玉、
97歩、同と、76龍、86合、85銀まで31手詰
北原義治作 近代将棋1960年1月(塚田賞、『古今短編詰将棋名作選』第75番)

次の一作は短編です。
これは湯村さんの論考には取り上げられていなかったように思います。
このブログで1年半くらい前に紹介しているのですが、複数の打歩詰関連手筋が明快に表現された素晴らしい作品なので、再度の登板です。
19桂が有力そうに見えます。
16玉の一手に38馬と歩を入手して、25銀と打てば15玉で打歩詰ですが、27桂と跳ねるのが気持ちの良い手です。
同飛成と取らせれば16歩が打てますから、同龍に24銀まで両王手の詰みです。
おっと、27桂に同飛不成とされると相変わらず16歩が打歩詰。
しかしここで好手があります。
24龍と捨てるのです。攻め方の勢力を弱める妙手です。
これで同と と取らせれば16歩と打てるというわけです。16歩、26玉、36金まで。
でもよく見ると遠く59馬が26に利いていますね。まだ16歩は打てません。
もう一度初形に戻ります。
まず37馬と捨てます。59馬を消しておかないと打歩詰になるのは説明済み。
湯村さんの分類では、「玉の退路を作る」ために「詰方駒を消す」になります。
攻め方の勢力が強過ぎるので、これを減らすのですが、先にならないと効果が現れないので伏線の妙手です。
これには同飛不成と応じるのが受けの好手。これは不成による打歩詰誘致。
<2手目:37同飛不成>

予定通り19桂と打って16玉に38馬と歩を入手。
同とに25銀とすれば15玉と逃げて打歩詰ですが、そこで27桂と跳ねるのが気持ちの良い活用。
最善は同飛不成。
<10手目:27同飛不成>

またもや打歩詰となりますが、ここで24龍と捨てるのが決め手。これも攻め方の勢力を減少させる手筋。
同と と取らせれば打歩詰は解消。
16歩と打ち、26玉に36金までの詰み。
二度の玉方飛不成に伏線手59馬消去や24龍の好手を配した密度の濃い作品。
【作意】37馬、同飛不成、19桂、16玉、38馬、同と、25銀、15玉、27桂、同飛不成、
24龍、同と、16歩、26玉、36金まで15手詰
柳田 明作 近代将棋1982年5月
(塚田賞、『現代詰将棋短編名作選』第70番、『饗宴』第61番)

最後の作品も短編です。
55飛と退路を封鎖したくなります。
24玉なら、21飛と打ち、23合には35角と打ち込む手があります。
23金と寄っても、35角、33玉、31飛成で詰み。
55飛に45香合なら同飛、同銀、27飛、26歩合、同飛、35玉と追って、24角と捨て、同金と取らせて退路をなくし、36歩、同銀に25飛と捨てる好手があり、同玉に26馬までピッタリ詰みます。
しかし駒が余りますから、これではおかしい…。
55飛には45銀という移動捨合の妙手がありました(紛れ図)。
<紛れ図:45銀>

45銀は同飛なら36玉から脱出を図ろうという捨て身の受けです。
27飛と打てば26歩と捨合し、同飛、35玉となると打歩詰!(失敗図)
<失敗図:35玉>

この局面で55飛がいなければ、36歩が打てるのですが…。
初手は45飛と打つのが絶妙の一手なのです。(正解図)
<正解図:45飛>

45飛は取る一手です。(35合は26飛から15馬)
これで36銀が動いたので、27飛と打ち、26歩と捨合で抵抗しますが、同飛と取り、35玉に24角と捨てて退路を塞ぎます。
36歩が打てるので、同銀と取らせて25飛と捨てるきれいな収束。
45飛は「取らせ短打」と呼ばれる手筋。
離して打つと縛り駒が残って打歩詰になるので、縛り駒を残さないように、近くから打つというものです。
打歩詰を予め回避しておく妙手筋です。
森田手筋では、飛び道具で取歩駒を発生させた後、その飛び道具が縛り駒になるので別のところで消去して、取歩駒を生かすわけですが、本作ではそれを一手で表現したことになります。
素晴らしい構想で、見事塚田賞に輝きました。
【作意】45飛、同銀、27飛、26歩、同飛、35玉、24角、同金、
36歩、同銀、25飛、同玉、26馬まで13手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
※今回は福島区民センターではないのでご注意ください
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
8月も残すところ約1週間。
夏の花の写真です。


★☆★ネット作品展解答募集中★☆★
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅣ、おかげさまで20作と多数の作品が揃いました。
投稿下さった作家の皆様、ありがとうございました。
今回出題させていただいた作品は、次の20名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
有吉弘敏、有山隆、石川和彦、片山智之、kisy一族、則内誠一郎、中出慶一、金少桂、
西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、廣瀬崇幹、松田圭市、松本浩一、三輪勝昭、
RINTARO、山路大輔、山本勝士、吉松智明
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/19(木)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★出題は以下のURLを参照下さい。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: http://firestorage.jp/download/bf454d36ef822e9b5a1dc12ef3dfaa47b5bcf9fc
解答用紙: http://firestorage.jp/download/82b5e1c81412be0499c3e71cc737a0a0852e8dac
パスワードはいずれも「sura2019」です。
■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
例題紹介のために、一昨年のブログでも参考にさせていただいた湯村光造さんの「歩詰手筋総まくり」という論考をあらためて読み直しているところです。
※この論考は「将棋めいと」13号(1992年7月)から19号(1995年11月)まで連載されていました。
この論考で取り上げられている作品は、自分なりに鑑賞しなおして、紹介させていただきます。
それ以外にも、手元の詰棋書を眺めていて、面白いと思ったものは随時紹介させていただきます。
なお湯村さんの論考が契機となり「打歩詰大賞」が創設されました。同大賞の作品群はブログ「借り猫かも」で詳細に紹介されています。
http://torakamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d497.html
湯村さんの論考では歩詰手筋を大きく、打開手筋と誘致手筋に分けます。
打開(A)では「打歩を取らせる」「玉の退路をつくる」「打歩以外の詰みにする」、また
誘致(B)では「打歩詰を取れないようにする」「玉の退路をなくす」と中分類します。
そして「打歩を取らせる」という中分類は、「取歩駒を作る(A1)」「取歩駒を残す(A2)」「取歩駒の利き筋を生かす(A3)」「取歩駒を生かす(A4)」というように、それぞれに小分類をされています。
さらに、「打歩を取らせる」の小分類「取歩駒を作る(A1)」には「玉方駒の移動(A11)」「玉方駒を成らせる(A12)」「玉方に合駒をさせる(A13)」「玉方駒の不成を予防(A14)」「玉方駒の成を予防(A15)」と、それぞれに細分類されます。
めいと13号に掲載された分類表では、この細分類は39ありましたが、連載を重ねる中で修正され、論稿の最終号では45になりました。
投稿要領に記した、「不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打」などの手筋は、すべてこの分類のどこかにあるということになります。
もちろん湯村さんの論考をご存知の方ばかりではないと思いますので、ある手筋が分類のどれに当たるかということは、別の話です。
今回の課題の主旨は、バラエティに富む打歩詰関連手筋を、二つ以上組み合わせていただくというものです。
類例の少ない珍しい手筋、面白い狙いやユニークな表現など、組み合わせの妙を味わえる作品の投稿をお待ちしています。
12月号作品展では楽しめる作品が揃うことを期待していますので、作家の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
さて前置きが長くなりましたが、面白いと感じた作品を例題として紹介させていただきます。
三代伊藤宗看作 享保19年(1734年) 「無双」第91番

最初は古典から。
豊富な持駒を使って75馬と46龍を働かせたい形。
79金から68金という筋が浮かぶが、79金に59玉とかわされると、金一枚では寄らない。
78銀と捨てるのが良い手。これなら59玉には、58金打と迫る手がある。
78同成香と取らせて79金が手順の妙。今度59玉なら58金引がある。
79同成香で68金と捨てて、58金から68金と57の金を消して待望の57龍。
77玉には手筋の69桂捨て。
同成香に78歩から87玉と追ったところで、76馬が良い手に見えます。
76馬に逃げる手は簡単なので、同玉と取ります。
急いで66龍とすると87玉、77龍、96玉で打歩詰。
そこで98馬としますが、75玉、65馬、86玉、66龍、97玉(失敗図)となって打歩詰。
<失敗図:97玉>

75馬なら98玉、また77龍には87合で詰まないので、この局面になると手も足も出ません。
どうすればよかったのでしょうか?
数手前に打開の妙手がありました。
87玉まで追ったところで99桂(1図)と打つのです。
1図<17手目:99桂>

これだけでは、何が狙いか見えてきません。
もう少し手を進めます。
当然、同歩成と応じます。
そこで76馬と取り、同玉のとき、98馬と捨てるのが絶妙の一手!
2図<21手目:98馬>

同と と取られてしまうとどうするのでしょうか?
それには、66龍、87玉、77龍、96玉となったとき、97歩と打てます。同とに76龍から85銀まで。
87玉に66龍から77龍と攻めるのは、打歩詰になってしまいましたが、99桂から98馬の妙手順で98歩がと金に変わったので打歩詰が解消できたのです。
98馬を取らずに75玉と逃げる変化も確認が必要です。
75玉には、65馬、86玉、66龍、97玉、98歩が打てます。これも99にと金を作っておいた効果です。
本局は、打歩を取らせる駒を、成らせて発生させるのですが、ただで取れる駒(98歩)を取らずに成らせておき(99桂)、後にその駒を捨駒(98馬)で動かすという高度な演出で表現したものです。
【詰手順】78銀、同成香、79金、同成香、68金、同玉、58金、69玉、
68金、同玉、57龍、77玉、69桂、同成香、78歩、87玉、99桂(1図)、
同歩成、76馬、同玉、98馬(2図)、同と、66龍、87玉、77龍、96玉、
97歩、同と、76龍、86合、85銀まで31手詰
北原義治作 近代将棋1960年1月(塚田賞、『古今短編詰将棋名作選』第75番)

次の一作は短編です。
これは湯村さんの論考には取り上げられていなかったように思います。
このブログで1年半くらい前に紹介しているのですが、複数の打歩詰関連手筋が明快に表現された素晴らしい作品なので、再度の登板です。
19桂が有力そうに見えます。
16玉の一手に38馬と歩を入手して、25銀と打てば15玉で打歩詰ですが、27桂と跳ねるのが気持ちの良い手です。
同飛成と取らせれば16歩が打てますから、同龍に24銀まで両王手の詰みです。
おっと、27桂に同飛不成とされると相変わらず16歩が打歩詰。
しかしここで好手があります。
24龍と捨てるのです。攻め方の勢力を弱める妙手です。
これで同と と取らせれば16歩と打てるというわけです。16歩、26玉、36金まで。
でもよく見ると遠く59馬が26に利いていますね。まだ16歩は打てません。
もう一度初形に戻ります。
まず37馬と捨てます。59馬を消しておかないと打歩詰になるのは説明済み。
湯村さんの分類では、「玉の退路を作る」ために「詰方駒を消す」になります。
攻め方の勢力が強過ぎるので、これを減らすのですが、先にならないと効果が現れないので伏線の妙手です。
これには同飛不成と応じるのが受けの好手。これは不成による打歩詰誘致。
<2手目:37同飛不成>

予定通り19桂と打って16玉に38馬と歩を入手。
同とに25銀とすれば15玉と逃げて打歩詰ですが、そこで27桂と跳ねるのが気持ちの良い活用。
最善は同飛不成。
<10手目:27同飛不成>

またもや打歩詰となりますが、ここで24龍と捨てるのが決め手。これも攻め方の勢力を減少させる手筋。
同と と取らせれば打歩詰は解消。
16歩と打ち、26玉に36金までの詰み。
二度の玉方飛不成に伏線手59馬消去や24龍の好手を配した密度の濃い作品。
【作意】37馬、同飛不成、19桂、16玉、38馬、同と、25銀、15玉、27桂、同飛不成、
24龍、同と、16歩、26玉、36金まで15手詰
柳田 明作 近代将棋1982年5月
(塚田賞、『現代詰将棋短編名作選』第70番、『饗宴』第61番)

最後の作品も短編です。
55飛と退路を封鎖したくなります。
24玉なら、21飛と打ち、23合には35角と打ち込む手があります。
23金と寄っても、35角、33玉、31飛成で詰み。
55飛に45香合なら同飛、同銀、27飛、26歩合、同飛、35玉と追って、24角と捨て、同金と取らせて退路をなくし、36歩、同銀に25飛と捨てる好手があり、同玉に26馬までピッタリ詰みます。
しかし駒が余りますから、これではおかしい…。
55飛には45銀という移動捨合の妙手がありました(紛れ図)。
<紛れ図:45銀>

45銀は同飛なら36玉から脱出を図ろうという捨て身の受けです。
27飛と打てば26歩と捨合し、同飛、35玉となると打歩詰!(失敗図)
<失敗図:35玉>

この局面で55飛がいなければ、36歩が打てるのですが…。
初手は45飛と打つのが絶妙の一手なのです。(正解図)
<正解図:45飛>

45飛は取る一手です。(35合は26飛から15馬)
これで36銀が動いたので、27飛と打ち、26歩と捨合で抵抗しますが、同飛と取り、35玉に24角と捨てて退路を塞ぎます。
36歩が打てるので、同銀と取らせて25飛と捨てるきれいな収束。
45飛は「取らせ短打」と呼ばれる手筋。
離して打つと縛り駒が残って打歩詰になるので、縛り駒を残さないように、近くから打つというものです。
打歩詰を予め回避しておく妙手筋です。
森田手筋では、飛び道具で取歩駒を発生させた後、その飛び道具が縛り駒になるので別のところで消去して、取歩駒を生かすわけですが、本作ではそれを一手で表現したことになります。
素晴らしい構想で、見事塚田賞に輝きました。
【作意】45飛、同銀、27飛、26歩、同飛、35玉、24角、同金、
36歩、同銀、25飛、同玉、26馬まで13手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
※今回は福島区民センターではないのでご注意ください
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
「すらすら解ける20手台」PartⅣ 出題
<「すらすら解ける20手台」PartⅣ 出題>
■「すらすら解ける20手台」の一斉出題
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅣ、おかげさまで20作と多数の作品が揃いました。
投稿下さった作家の皆様、ありがとうございました。
今回出題させていただいた作品は、次の20名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
有吉弘敏、有山隆、石川和彦、片山智之、kisy一族、金少桂、則内誠一郎、中出慶一、
西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、廣瀬崇幹、松田圭市、松本浩一、三輪勝昭、
RINTARO、山路大輔、山本勝士、吉松智明
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/19(木)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面:
http://firestorage.jp/download/bf454d36ef822e9b5a1dc12ef3dfaa47b5bcf9fc
解答用紙:
http://firestorage.jp/download/82b5e1c81412be0499c3e71cc737a0a0852e8dac
パスワードはいずれも「sura2019」です。
① 「8手目」と「手数」

② 「13手目」と「手数」

③ 「4手目」と「手数」

④ 「9手目」と「手数」

⑤ 「7手目」と「手数」

⑥ 「5手目」と「手数」

⑦ 「11手目」と「手数」
『銀の玉手箱』

⑧ 「3手目」と「手数」

⑨ 「2手目」と「手数」

⑩ 「16手目」と「手数」

⑪ 「7手目」と「手数」

⑫ 「5手目」と「手数」

⑬ 「3手目」と「手数」

⑭ 「10手目」と「手数」

⑮ 「3手目」と「手数」

⑯ 「8手目」と「手数」

⑰ 「15手目」と「手数」

⑱ 「最終手」と「手数」
『Go Down』

⑲ 「12手目」と「手数」

⑳ 「4手目」と「手数」

*過去の「すらすら解ける20手台」はブログのカテゴリーから参照ください。
■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
※今回は福島区民センターではないのでご注意ください
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上
■「すらすら解ける20手台」の一斉出題
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅣ、おかげさまで20作と多数の作品が揃いました。
投稿下さった作家の皆様、ありがとうございました。
今回出題させていただいた作品は、次の20名の方々から投稿いただいたものです。
あらためて感謝申し上げます。
有吉弘敏、有山隆、石川和彦、片山智之、kisy一族、金少桂、則内誠一郎、中出慶一、
西村章、ぬ、野曽原直之、野々村禎彦、廣瀬崇幹、松田圭市、松本浩一、三輪勝昭、
RINTARO、山路大輔、山本勝士、吉松智明
(敬称略、作品順ではありません)。
文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
短評は原則としてすべて掲載させていただく予定です。
また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
20手台の作品20作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/19(木)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面:
http://firestorage.jp/download/bf454d36ef822e9b5a1dc12ef3dfaa47b5bcf9fc
解答用紙:
http://firestorage.jp/download/82b5e1c81412be0499c3e71cc737a0a0852e8dac
パスワードはいずれも「sura2019」です。
① 「8手目」と「手数」

② 「13手目」と「手数」

③ 「4手目」と「手数」

④ 「9手目」と「手数」

⑤ 「7手目」と「手数」

⑥ 「5手目」と「手数」

⑦ 「11手目」と「手数」
『銀の玉手箱』

⑧ 「3手目」と「手数」

⑨ 「2手目」と「手数」

⑩ 「16手目」と「手数」

⑪ 「7手目」と「手数」

⑫ 「5手目」と「手数」

⑬ 「3手目」と「手数」

⑭ 「10手目」と「手数」

⑮ 「3手目」と「手数」

⑯ 「8手目」と「手数」

⑰ 「15手目」と「手数」

⑱ 「最終手」と「手数」
『Go Down』

⑲ 「12手目」と「手数」

⑳ 「4手目」と「手数」

*過去の「すらすら解ける20手台」はブログのカテゴリーから参照ください。
■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
※今回は福島区民センターではないのでご注意ください
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上
例会報告(8月18日)
■例会報告
日時:8月18日(日)13:00~17:00
場所:大阪市福島区民センター302
参加者:久保紀貴、小池正浩、小林徹、小林尚樹、則内誠一郎、田川雄大、谷本治男、中出慶一、
中村宜幹、西村章、野曽原直之、原田豪、廣瀬崇幹、藤野勝好、吉松智明(以上15名、敬称略)
いつもより広めの部屋を確保したところ、遠方よりご来場の方に、初参加の方にと、大賑わいとなりました。
遠方より参加は、久保さん、小池さん、小林(尚)さん、田川さんの4名。
小林さんと田川さんは初参加。
小林さんはパラ誌上でお馴染みの実力者。
田川さんはスマホ詰パラで活躍中、「暁将棋部屋」第4号にはインタビューも掲載されており、話題の「青い鳥」にも作品が収録されています。
今回の課題は、恒例となりましたが、創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」。
なんと当日持参も含めて25作の大量投稿!
皆さんで解図に取り組んでいただきましたが、数が多いので、15時30分からは解説タイム。
管理人の準備が悪く、グダグダになる場面もありましたが(汗)、参加者のご協力で時間内に選考を終えることが出来ました。
(小林さんには大盤解説の補佐、ありがとうございました)
投稿者には新しい顔ぶれもあり、すらすら度の高い作品が揃いました。
もちろん20手台ですから一目では解けない作品もありましたが、手順が分かればなるほどというものばかり。
選考された作品は、8月22日(木)の夜に創棋会のブログで一斉出題します。
多くの方に楽しんでいただける作品展が開催できると思いますので、ぜひ解答で盛り上げていただけますようお願いします。
最後は時間切れで、事務連絡や一人一言の時間が取れず、集合写真を撮って解散。
二次会には10名が参加し、近所の居酒屋で楽しいひと時を過ごしました。
語り足りないメンバー数名は、さらにその後もファストフードで詰棋談議に興じました。
【集合写真】(氏名略)

■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
※今回は福島区民センターではないのでご注意ください
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
日時:8月18日(日)13:00~17:00
場所:大阪市福島区民センター302
参加者:久保紀貴、小池正浩、小林徹、小林尚樹、則内誠一郎、田川雄大、谷本治男、中出慶一、
中村宜幹、西村章、野曽原直之、原田豪、廣瀬崇幹、藤野勝好、吉松智明(以上15名、敬称略)
いつもより広めの部屋を確保したところ、遠方よりご来場の方に、初参加の方にと、大賑わいとなりました。
遠方より参加は、久保さん、小池さん、小林(尚)さん、田川さんの4名。
小林さんと田川さんは初参加。
小林さんはパラ誌上でお馴染みの実力者。
田川さんはスマホ詰パラで活躍中、「暁将棋部屋」第4号にはインタビューも掲載されており、話題の「青い鳥」にも作品が収録されています。
今回の課題は、恒例となりましたが、創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」。
なんと当日持参も含めて25作の大量投稿!
皆さんで解図に取り組んでいただきましたが、数が多いので、15時30分からは解説タイム。
管理人の準備が悪く、グダグダになる場面もありましたが(汗)、参加者のご協力で時間内に選考を終えることが出来ました。
(小林さんには大盤解説の補佐、ありがとうございました)
投稿者には新しい顔ぶれもあり、すらすら度の高い作品が揃いました。
もちろん20手台ですから一目では解けない作品もありましたが、手順が分かればなるほどというものばかり。
選考された作品は、8月22日(木)の夜に創棋会のブログで一斉出題します。
多くの方に楽しんでいただける作品展が開催できると思いますので、ぜひ解答で盛り上げていただけますようお願いします。
最後は時間切れで、事務連絡や一人一言の時間が取れず、集合写真を撮って解散。
二次会には10名が参加し、近所の居酒屋で楽しいひと時を過ごしました。
語り足りないメンバー数名は、さらにその後もファストフードで詰棋談議に興じました。
【集合写真】(氏名略)

■創棋会の次回課題
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
※今回は福島区民センターではないのでご注意ください
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
もうすぐ例会です~創棋会例会は8月18日(日)~
<もうすぐ例会です~創棋会例会は8月18日(日)~>
2週続けて花火大会に出かけました。


さて創棋会の次回例会は以下の通りです。
パラ誌に掲載を怠ってしまいましたが、SNSなどで拡散くださった方には感謝申し上げます。
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
■創棋会の次回&次々回課題
☆「すらすら解ける20手台」PartⅣ
創棋会では2016年から3年続けてネット作品展「すらすら解ける20手台」を開催してきました。
「やさしい中編作」の発表の場を作ることと、創棋会でもネット作品展を開催するというのが主な理由でした。
おかげさまでたくさんの投稿と解答をいただき、大いに盛り上がりました。
そこで本年も「すらすら解ける20手台」PartⅣを開催いたします。
・作品投稿は下記アドレスで受付。
※ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
※ 投稿図には、「作意」と「狙いの一手」を記載してください。
なお「狙いの一手」の記載は任意です。
今年は「解答審査の基準となる一手」は、事務局で設定させていただくこととし、
記載いただいた「狙いの一手」は、その参考にさせていただきます。
「解答審査の基準となる一手」の設定は、解答者の負担を軽減するためですので、
ご了承ください。
※ ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
※ 投稿締切は8月17日(土)。
・8月例会(8/18)で作品展の主旨に合うものを選題の上、ブログ「創棋会通信+α」で8月下旬に一斉出題します。
※ 現在多数の力作が届いています(笑)。
すらすら解けて気持ちの良い作品をお待ちしています。
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
「すらすら解ける20手台」PartⅣ
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。
20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思いますので、作家の皆さまにはどうぞよろしくお願いします。
今回の例題は創棋会作品集『残照』から2作紹介させていただきます。
柴田昭彦作 詰パラ1979年4月(『残照』第49番、『詰将棋三十年』第60番)

本作は創棋会の課題作「玉方小駒不成作品」で出題されたものです。
48から潜り込まれることは避けなければいけません。
そうなるともったいないようですが、虎の子の金を38に捨て、同銀に57龍と引くしかないですね。
これで一気に玉が狭くなります。
ここで38金を取るとき、銀を成るかどうか、どちらが良かったのかを考えます。
57龍と引いた局面で38に成銀がいるとどうなるでしょう?
47に何を合しても、49桂、同成銀、38香までで簡単に詰んでしまいます。
38金には同銀不成としておき、49桂には38への利きが残るように同銀不成と応じられる余地を残しておかなければいけません。
1図 <2手目:38同銀不成>

それでは57龍に対して47に何を合するのが最善でしょうか?
57龍に47香合としてみましょう。これには、49桂、同銀不成、39香とします。
38合なら、同銀、同銀、49桂、36玉、38香までですから、39同馬と取ります。
38歩を同銀不成として打歩詰に誘おうとしますが、26銀、36玉に、48桂と捨てるのが好手で、同馬と取らせて打歩詰解消。37歩、同馬、25銀で詰みます。
このとき35地点が空いていれば35玉で延命できますから47桂と移動合が最善のようです。
しかし47桂成としたのでは、先の47香合の手順を進めて、26銀、36玉のとき、37歩と打って詰んでいます。
ここは47桂不成と不成で移動合するのが最善です。
2図 <4手目:47桂不成>

ここからは手筋の連発で気持ちよく攻めます。
まず49桂。これは38に利きを残して同銀不成と応じます。
38歩と打ったのでは同銀不成で、元に戻ってしまうので、39香が好手。
38合は同銀から49桂の筋があるので同馬の一手。
17の馬をどかせたので27銀を縦に活用できます。
まず38歩と打って38地点を埋めます。
これには打歩詰に誘う38同銀不成が好手。38同馬なら、26銀から37歩と打って早詰。
そこで26銀、36玉となったとき、48桂と捨てるのが好手順。
同馬と取らせれば、37歩が打てます。
37同馬に25銀として、35玉に45と と軽く捨てれば、同玉に55龍までの詰み。
連続銀不成を中心に桂の不成移動合を盛り込んだ好作。
不成には、利かすための不成と打歩詰を誘う不成の二種類があるのも好評でした。
序盤に少し変化はありますが、煩雑なものではありません。
受けの手を読めば、自然と手が決まり、小駒の打ち捨ても小気味よく、解いて楽しめる作品です。
【詰手順】38金、同銀不成(1図)、57龍、47桂不成(2図)、49桂、同銀不成、
39香、同馬、38歩、同銀不成、26銀、36玉、48桂、同馬、37歩、同馬、
25銀、35玉、45と、同玉、55龍まで21手詰
平井康雄作 詰パラ1993年7月 (『残照』第67番)

詰将棋に慣れた人は、すぐに26銀が邪魔だとわかるでしょう。
26銀がなければ、27龍、35玉、36歩、同飛、24龍まで。
そこで37銀と捨てます。
同となら、18角、27歩合(桂は品切れ)、同角、同と、同龍、35玉、36歩と、同じ筋で詰みます。
玉方も37銀には同飛成と応じます。
玉方の龍を七段目から動かして27龍と出来れば、先ほどの筋に持ち込めますから、俗ですがも、47角と歩を取って、同龍に48桂と捨てます。
これは同龍と取るしかなく、27龍が実現しました。
35玉には47桂と捨て、同龍に36歩で詰みます。
しかしこれでは駒余り。
どこがおかしかったのでしょうか?
実は、初手37銀を同飛不成とする妙防がありました。
続いて47角にも同飛不成、48桂捨ても同飛不成とすれば、27龍、35玉のとき47桂にも同飛不成と応じることが出来ます。
1図<10手目:47同飛不成>

見事な飛車の連続不成で、1図は打歩詰。
24龍、36玉、48桂としても同飛不成で打歩詰です。
36玉のとき、37歩と打つのが成生を打診する軽手。
同飛不成なら48桂の一発があるので、同飛成と応じるしかありません。
これで飛車を成らせることに成功。
ここで48桂と捨てるのが好手順。
2図<15手目:48桂>

これも同龍の一手。
そこで27龍、35玉と追って、47桂と捨てます。
これも同龍の一手ですね。
3図<20手目:47龍>

3図をよく見てください。
1図との違いは47飛が龍に変わりました。
10手かけて飛車が龍に入れ替わったことになります。
これで、36歩が打てて、同龍に24龍までの詰み。
飛車の連続不成で始まって、軽妙な4桂の打ち捨てで飛車を翻弄、最後は飛車を成らせて仕留める、楽しい趣向的作品。
こういった軽い趣向も「すらすら解ける20手台」にはぜひ投稿いただきたい分野です。
【詰手順】37銀、同飛不成、47角、同飛不成、48桂、同飛不成、27龍、35玉、
47桂、同飛不成(1図)、24龍、36玉、37歩、同飛成、48桂(2図)、同龍、
27龍、35玉、47桂、同龍(3図)、36歩、同龍、24龍まで23手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上
2週続けて花火大会に出かけました。


さて創棋会の次回例会は以下の通りです。
パラ誌に掲載を怠ってしまいましたが、SNSなどで拡散くださった方には感謝申し上げます。
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
■創棋会の次回&次々回課題
☆「すらすら解ける20手台」PartⅣ
創棋会では2016年から3年続けてネット作品展「すらすら解ける20手台」を開催してきました。
「やさしい中編作」の発表の場を作ることと、創棋会でもネット作品展を開催するというのが主な理由でした。
おかげさまでたくさんの投稿と解答をいただき、大いに盛り上がりました。
そこで本年も「すらすら解ける20手台」PartⅣを開催いたします。
・作品投稿は下記アドレスで受付。
※ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
※ 投稿図には、「作意」と「狙いの一手」を記載してください。
なお「狙いの一手」の記載は任意です。
今年は「解答審査の基準となる一手」は、事務局で設定させていただくこととし、
記載いただいた「狙いの一手」は、その参考にさせていただきます。
「解答審査の基準となる一手」の設定は、解答者の負担を軽減するためですので、
ご了承ください。
※ ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
※ 投稿締切は8月17日(土)。
・8月例会(8/18)で作品展の主旨に合うものを選題の上、ブログ「創棋会通信+α」で8月下旬に一斉出題します。
※ 現在多数の力作が届いています(笑)。
すらすら解けて気持ちの良い作品をお待ちしています。
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
「すらすら解ける20手台」PartⅣ
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。
20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思いますので、作家の皆さまにはどうぞよろしくお願いします。
今回の例題は創棋会作品集『残照』から2作紹介させていただきます。
柴田昭彦作 詰パラ1979年4月(『残照』第49番、『詰将棋三十年』第60番)

本作は創棋会の課題作「玉方小駒不成作品」で出題されたものです。
48から潜り込まれることは避けなければいけません。
そうなるともったいないようですが、虎の子の金を38に捨て、同銀に57龍と引くしかないですね。
これで一気に玉が狭くなります。
ここで38金を取るとき、銀を成るかどうか、どちらが良かったのかを考えます。
57龍と引いた局面で38に成銀がいるとどうなるでしょう?
47に何を合しても、49桂、同成銀、38香までで簡単に詰んでしまいます。
38金には同銀不成としておき、49桂には38への利きが残るように同銀不成と応じられる余地を残しておかなければいけません。
1図 <2手目:38同銀不成>

それでは57龍に対して47に何を合するのが最善でしょうか?
57龍に47香合としてみましょう。これには、49桂、同銀不成、39香とします。
38合なら、同銀、同銀、49桂、36玉、38香までですから、39同馬と取ります。
38歩を同銀不成として打歩詰に誘おうとしますが、26銀、36玉に、48桂と捨てるのが好手で、同馬と取らせて打歩詰解消。37歩、同馬、25銀で詰みます。
このとき35地点が空いていれば35玉で延命できますから47桂と移動合が最善のようです。
しかし47桂成としたのでは、先の47香合の手順を進めて、26銀、36玉のとき、37歩と打って詰んでいます。
ここは47桂不成と不成で移動合するのが最善です。
2図 <4手目:47桂不成>

ここからは手筋の連発で気持ちよく攻めます。
まず49桂。これは38に利きを残して同銀不成と応じます。
38歩と打ったのでは同銀不成で、元に戻ってしまうので、39香が好手。
38合は同銀から49桂の筋があるので同馬の一手。
17の馬をどかせたので27銀を縦に活用できます。
まず38歩と打って38地点を埋めます。
これには打歩詰に誘う38同銀不成が好手。38同馬なら、26銀から37歩と打って早詰。
そこで26銀、36玉となったとき、48桂と捨てるのが好手順。
同馬と取らせれば、37歩が打てます。
37同馬に25銀として、35玉に45と と軽く捨てれば、同玉に55龍までの詰み。
連続銀不成を中心に桂の不成移動合を盛り込んだ好作。
不成には、利かすための不成と打歩詰を誘う不成の二種類があるのも好評でした。
序盤に少し変化はありますが、煩雑なものではありません。
受けの手を読めば、自然と手が決まり、小駒の打ち捨ても小気味よく、解いて楽しめる作品です。
【詰手順】38金、同銀不成(1図)、57龍、47桂不成(2図)、49桂、同銀不成、
39香、同馬、38歩、同銀不成、26銀、36玉、48桂、同馬、37歩、同馬、
25銀、35玉、45と、同玉、55龍まで21手詰
平井康雄作 詰パラ1993年7月 (『残照』第67番)

詰将棋に慣れた人は、すぐに26銀が邪魔だとわかるでしょう。
26銀がなければ、27龍、35玉、36歩、同飛、24龍まで。
そこで37銀と捨てます。
同となら、18角、27歩合(桂は品切れ)、同角、同と、同龍、35玉、36歩と、同じ筋で詰みます。
玉方も37銀には同飛成と応じます。
玉方の龍を七段目から動かして27龍と出来れば、先ほどの筋に持ち込めますから、俗ですがも、47角と歩を取って、同龍に48桂と捨てます。
これは同龍と取るしかなく、27龍が実現しました。
35玉には47桂と捨て、同龍に36歩で詰みます。
しかしこれでは駒余り。
どこがおかしかったのでしょうか?
実は、初手37銀を同飛不成とする妙防がありました。
続いて47角にも同飛不成、48桂捨ても同飛不成とすれば、27龍、35玉のとき47桂にも同飛不成と応じることが出来ます。
1図<10手目:47同飛不成>

見事な飛車の連続不成で、1図は打歩詰。
24龍、36玉、48桂としても同飛不成で打歩詰です。
36玉のとき、37歩と打つのが成生を打診する軽手。
同飛不成なら48桂の一発があるので、同飛成と応じるしかありません。
これで飛車を成らせることに成功。
ここで48桂と捨てるのが好手順。
2図<15手目:48桂>

これも同龍の一手。
そこで27龍、35玉と追って、47桂と捨てます。
これも同龍の一手ですね。
3図<20手目:47龍>

3図をよく見てください。
1図との違いは47飛が龍に変わりました。
10手かけて飛車が龍に入れ替わったことになります。
これで、36歩が打てて、同龍に24龍までの詰み。
飛車の連続不成で始まって、軽妙な4桂の打ち捨てで飛車を翻弄、最後は飛車を成らせて仕留める、楽しい趣向的作品。
こういった軽い趣向も「すらすら解ける20手台」にはぜひ投稿いただきたい分野です。
【詰手順】37銀、同飛不成、47角、同飛不成、48桂、同飛不成、27龍、35玉、
47桂、同飛不成(1図)、24龍、36玉、37歩、同飛成、48桂(2図)、同龍、
27龍、35玉、47桂、同龍(3図)、36歩、同龍、24龍まで23手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
以上
詰パラ8月号到着
<詰パラ8月号到着>
夏の風物詩ということで花火の写真を2点。
写りが悪くて申し訳ありません。


■詰パラ8月号
はじめにお詫びから。
今月の会合案内に創棋会の記事がありません。
当方の原稿送り忘れでした。
ネットをご覧の皆さんは、あちらこちらで創棋会例会の告知を目にされていると思いますが、当方の不行き届きでご迷惑をお掛けした方には、謹んでお詫び申し上げます。
【創棋会の例会】
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
皆さまのご参加をお待ちしています。
・表紙。梶谷さん。全国大会で知り合った北岡さんと居酒屋での雑談会、いいですね!
私も近所ならご一緒したいところです。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:中段玉もこのくらいの配置なら…。
中学校:全国大会では忙しくて名刺をもらい損ねました(汗)
高校:習いごともそうですが、球技やゲームなど楽しいことも少しずつ増えます。
なかなか将棋一辺倒というわけにはいかないのでしょうね。
それでも一度感染すれば、数年後(数十年後?)に再発するのが詰将棋病?
どこかで熱中してくれれば、いつかその楽しさを思い出すこともあるでしょう。
短大:石黒さん、全国大会の看寿賞解説、大好評でした!
大学:実力派の勢揃い。廣瀬さんには全国大会の裏方ありがとうございました!
大院:「かくあるべし」という詰棋観を述べるのは良いが「決めつけ」は良くないということでしょうね。
担当者のお考えを述べていただくことは大事なことだと思います。
・大道棋教室(16P~)。金問題のネタは尽きず。
・新人コンクール(18P~)。②山下さんは奨励会4級。まだ11歳。
低学年のころから解答選手権大阪会場に出場していましたが創作もデビュー!
・詰備会作品展(19P~)。③岡田さんはニューフェイス?
・全詰連の頁(20P~)。柳田さん、看寿賞委員長の退任。長年お疲れ様でした。
・持駒のある風景(22P~)。三宅さんのミニブック。解答選手権では重宝しています。
健康あっての趣味ですから、これからもマイペースでお願いします。
・おもちゃ箱だより(24P~)。銀引き追い趣向の紹介。解けなくても、並べて楽しい趣向詰。
・ちえのわ雑文集(26P~)。「詰将棋は演劇だ」。興味深い論考です。
『観客』には解答者だけでなく、文字通り『観る人』もいますね。
そういう人の声も掬い上げていきたいですね。
・名局ライブラリー(28P~)。その年の出来事を、12月号(翌1とか2月でもいいのですが)編集日記でまとめていただくというのはいかが?
・社団戦参戦記(38P~)。3部昇格で連勝もストップ。それでも3勝1敗は立派な成績。
・会合案内(47P~)。8月の会合がずらりと並びました。
詰とうほく、詰工房、香龍会、詰四会、九州グループ。
載せ忘れたので冒頭に記載しましたが、創棋会例会は8月18日です。
皆さんのご参加をお待ちしています。
・編集室(96P):水上さん。全国大会お疲れ様でした。
■創棋会の次回&次々回課題
☆「すらすら解ける20手台」PartⅣ
創棋会では2016年から3年続けてネット作品展「すらすら解ける20手台」を開催してきました。
「やさしい中編作」の発表の場を作ることと、創棋会でもネット作品展を開催するというのが主な理由でした。
おかげさまでたくさんの投稿と解答をいただき、大いに盛り上がりました。
そこで本年も「すらすら解ける20手台」PartⅣを開催いたします。
・作品投稿は下記アドレスで受付。
※ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
※ 投稿図には、「作意」と「狙いの一手」を記載してください。
なお「狙いの一手」の記載は任意です。
今年は「解答審査の基準となる一手」は、事務局で設定させていただくこととし、
記載いただいた「狙いの一手」は、その参考にさせていただきます。
「解答審査の基準となる一手」の設定は、解答者の負担を軽減するためですので、ご了承ください。
※ ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
※ 投稿締切は8月17日(土)。
・8月例会(8/18)で作品展の主旨に合うものを選題の上、ブログ「創棋会通信+α」で8月下旬に一斉出題します。
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
「すらすら解ける20手台」PartⅣ
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。
20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思いますので、作家の皆さまにはどうぞよろしくお願いします。
それでは例題を紹介させていただきます。
角 建逸作 将棋ジャーナル1985年6月、ジャーナル賞(「金波銀波集」第 番)

角さんの作品。
31角という手が見えているので手をつけやすい形です。
とっつきの良さというのも「すらすら」には大切な条件の一つかもしれません。
31角と打って、14玉、15歩、23玉、22角成まで、というわけにはいかないですね。
31角には、22桂合という巧い受けがありそうです。同角成なら14玉で打歩詰。
しかし22桂合には、25桂と跳ねるのが好手。同歩と取らせて22角成とすれば、14玉に15歩が打てます。以下、24玉、33馬、13玉、14歩で詰みます。
31角には平凡ですが23玉と寄ります。22角成なら14玉と逃げて打歩詰。
そこで23玉には22と と と金を活用します。14玉なら、15歩、13玉、32とで詰まそうという狙いです。
そうはさせまいと13玉とかわします。32となら、23玉、22と、13玉と千日手で逃れようというわけです。
ここで21と(1図)と一見してソッポに移動するのが好手。
1図<5手目:21と>

23玉と寄るしかありませんが、22角成、14玉と追って、相変わらず打歩詰です。
しかしよく見ると32のと金がいなくなったので32馬と寄ることが出来ます。
13玉なら14歩から22馬があるので、23合の一手ですが、15歩~22馬の詰みを防ぐには飛か金を打つしかありません。
飛合なら、15歩、13玉、23馬、同玉に33と打って簡単。
最善は23金合(2図)です。
2図<10手目:23金合>

それでも15歩と打って13玉には23馬と切ります。
23同玉に33銀成と捨て、同玉に43歩成と、42銀を43とに入れ替えます。
そうしておいて23玉には34馬が決め手。
同玉に33金までの詰みとなりました。
本作難しいところはありませんが、21との移動に謎解きの味があり、収束も大駒を捨てて気持ちの良いまとめ方。
変化や紛れ、なくもないのですが、難渋なものはありません。
最長手順を探すような煩雑さとは縁遠いスッキリさが、「すらすら」にピッタリと思いましたので紹介させていただきました。
【作意】31角、23玉、22と、13玉、21と、(1図)、23玉、22角成、14玉、
32馬、23金合(2図)、15歩、13玉、23馬、同玉、33銀成、同玉、
43歩成、23玉、34馬、同玉、33金まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
夏の風物詩ということで花火の写真を2点。
写りが悪くて申し訳ありません。


■詰パラ8月号
はじめにお詫びから。
今月の会合案内に創棋会の記事がありません。
当方の原稿送り忘れでした。
ネットをご覧の皆さんは、あちらこちらで創棋会例会の告知を目にされていると思いますが、当方の不行き届きでご迷惑をお掛けした方には、謹んでお詫び申し上げます。
【創棋会の例会】
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
皆さまのご参加をお待ちしています。
・表紙。梶谷さん。全国大会で知り合った北岡さんと居酒屋での雑談会、いいですね!
私も近所ならご一緒したいところです。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:中段玉もこのくらいの配置なら…。
中学校:全国大会では忙しくて名刺をもらい損ねました(汗)
高校:習いごともそうですが、球技やゲームなど楽しいことも少しずつ増えます。
なかなか将棋一辺倒というわけにはいかないのでしょうね。
それでも一度感染すれば、数年後(数十年後?)に再発するのが詰将棋病?
どこかで熱中してくれれば、いつかその楽しさを思い出すこともあるでしょう。
短大:石黒さん、全国大会の看寿賞解説、大好評でした!
大学:実力派の勢揃い。廣瀬さんには全国大会の裏方ありがとうございました!
大院:「かくあるべし」という詰棋観を述べるのは良いが「決めつけ」は良くないということでしょうね。
担当者のお考えを述べていただくことは大事なことだと思います。
・大道棋教室(16P~)。金問題のネタは尽きず。
・新人コンクール(18P~)。②山下さんは奨励会4級。まだ11歳。
低学年のころから解答選手権大阪会場に出場していましたが創作もデビュー!
・詰備会作品展(19P~)。③岡田さんはニューフェイス?
・全詰連の頁(20P~)。柳田さん、看寿賞委員長の退任。長年お疲れ様でした。
・持駒のある風景(22P~)。三宅さんのミニブック。解答選手権では重宝しています。
健康あっての趣味ですから、これからもマイペースでお願いします。
・おもちゃ箱だより(24P~)。銀引き追い趣向の紹介。解けなくても、並べて楽しい趣向詰。
・ちえのわ雑文集(26P~)。「詰将棋は演劇だ」。興味深い論考です。
『観客』には解答者だけでなく、文字通り『観る人』もいますね。
そういう人の声も掬い上げていきたいですね。
・名局ライブラリー(28P~)。その年の出来事を、12月号(翌1とか2月でもいいのですが)編集日記でまとめていただくというのはいかが?
・社団戦参戦記(38P~)。3部昇格で連勝もストップ。それでも3勝1敗は立派な成績。
・会合案内(47P~)。8月の会合がずらりと並びました。
詰とうほく、詰工房、香龍会、詰四会、九州グループ。
載せ忘れたので冒頭に記載しましたが、創棋会例会は8月18日です。
皆さんのご参加をお待ちしています。
・編集室(96P):水上さん。全国大会お疲れ様でした。
■創棋会の次回&次々回課題
☆「すらすら解ける20手台」PartⅣ
創棋会では2016年から3年続けてネット作品展「すらすら解ける20手台」を開催してきました。
「やさしい中編作」の発表の場を作ることと、創棋会でもネット作品展を開催するというのが主な理由でした。
おかげさまでたくさんの投稿と解答をいただき、大いに盛り上がりました。
そこで本年も「すらすら解ける20手台」PartⅣを開催いたします。
・作品投稿は下記アドレスで受付。
※ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
※ 投稿図には、「作意」と「狙いの一手」を記載してください。
なお「狙いの一手」の記載は任意です。
今年は「解答審査の基準となる一手」は、事務局で設定させていただくこととし、
記載いただいた「狙いの一手」は、その参考にさせていただきます。
「解答審査の基準となる一手」の設定は、解答者の負担を軽減するためですので、ご了承ください。
※ ペンネーム投稿もOKですが、実名を記載してください。
※ 投稿締切は8月17日(土)。
・8月例会(8/18)で作品展の主旨に合うものを選題の上、ブログ「創棋会通信+α」で8月下旬に一斉出題します。
☆12月号掲載作品展の課題
・「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。29手以内。
打歩詰を巡る手筋は実に多彩です。
思いつくままに挙げるだけでも、不成、打診、森田手筋、ブルータス手筋、不利逃避、不利合、不利先打等々、さまざまな手筋があります。
新手筋、珍手筋、組み合わせの妙、作家の皆さんの腕の見せ所です。
奮って投稿ください。
・10月例会で選題します。
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◇例題紹介
「すらすら解ける20手台」PartⅣ
例年「すらすら解けない」という指摘を頂戴します。
20手台ですから、一目というわけにはいきませんが、解いて楽しめる作品を出題できるようにしたいと思いますので、作家の皆さまにはどうぞよろしくお願いします。
それでは例題を紹介させていただきます。
角 建逸作 将棋ジャーナル1985年6月、ジャーナル賞(「金波銀波集」第 番)

角さんの作品。
31角という手が見えているので手をつけやすい形です。
とっつきの良さというのも「すらすら」には大切な条件の一つかもしれません。
31角と打って、14玉、15歩、23玉、22角成まで、というわけにはいかないですね。
31角には、22桂合という巧い受けがありそうです。同角成なら14玉で打歩詰。
しかし22桂合には、25桂と跳ねるのが好手。同歩と取らせて22角成とすれば、14玉に15歩が打てます。以下、24玉、33馬、13玉、14歩で詰みます。
31角には平凡ですが23玉と寄ります。22角成なら14玉と逃げて打歩詰。
そこで23玉には22と と と金を活用します。14玉なら、15歩、13玉、32とで詰まそうという狙いです。
そうはさせまいと13玉とかわします。32となら、23玉、22と、13玉と千日手で逃れようというわけです。
ここで21と(1図)と一見してソッポに移動するのが好手。
1図<5手目:21と>

23玉と寄るしかありませんが、22角成、14玉と追って、相変わらず打歩詰です。
しかしよく見ると32のと金がいなくなったので32馬と寄ることが出来ます。
13玉なら14歩から22馬があるので、23合の一手ですが、15歩~22馬の詰みを防ぐには飛か金を打つしかありません。
飛合なら、15歩、13玉、23馬、同玉に33と打って簡単。
最善は23金合(2図)です。
2図<10手目:23金合>

それでも15歩と打って13玉には23馬と切ります。
23同玉に33銀成と捨て、同玉に43歩成と、42銀を43とに入れ替えます。
そうしておいて23玉には34馬が決め手。
同玉に33金までの詰みとなりました。
本作難しいところはありませんが、21との移動に謎解きの味があり、収束も大駒を捨てて気持ちの良いまとめ方。
変化や紛れ、なくもないのですが、難渋なものはありません。
最長手順を探すような煩雑さとは縁遠いスッキリさが、「すらすら」にピッタリと思いましたので紹介させていただきました。
【作意】31角、23玉、22と、13玉、21と、(1図)、23玉、22角成、14玉、
32馬、23金合(2図)、15歩、13玉、23馬、同玉、33銀成、同玉、
43歩成、23玉、34馬、同玉、33金まで21手詰
■創棋会の今後の予定
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[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」
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[日時] 2019年10月20日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] 12月号作品展「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」29手以内
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