詰パラ1月号到着
<詰パラ1月号到着>
年末、それも28日に詰パラが到着!編集部に感謝。
今回のタイトル、活字媒体なら「あけましておめでとうございます」と書くところですが、WEBですからリアルタイムのご挨拶をさせていただきます。
本年も創棋会のブログ「創棋会通信+α」をご愛読いただきありがとうございました。
また創棋会の活動へのご支援をいただき感謝申し上げます。
来年もどうぞよろしくお願いします。
皆さまにはどうぞ良い年をお迎えください。
さて創棋会の1月例会は1月20日ですが、若島正さんによる講義「チェス・プロブレム入門」が開催されることになりました。
また『チェス・プロブレム入門』も1/15に刊行されるとのこと。
乞ご期待!
【大阪市内のイルミネーション】

■詰パラ1月号が到着
・表紙。山田渉太さんは中学3年。彩棋会で揉まれている様子が目に浮かぶようです。
・斎藤慎太郎王座祝賀詰(3P)。豪華メンバーによる記念詰将棋。一見して曲詰と思われる作品が揃っています。字形は何となく想像がつきますね(笑)。解答を出してお祝いしましょう!
・ヤングデ詰将棋(11P)。解付きコーナーに年賀詰登場!
・詰将棋学校(14P~)。新年号です。各校の担当者の新年のご挨拶は「多数の解答を」というトーンですね。
小学校:担当も残すところ半年となりました。
中学校:入選回数少なめの特集というのはいいですね。
高校:解答増は良い傾向。よく見れば10月号の解答は100名越え。期中では珍しい?
短大:竹中さん、いよいよ短大に登場ですか…。
大学:曲詰を期待させる作品が揃いましたが、果たして?
大院:今月から堀内さんが担当。受賞作は1作ですが「未知との遭遇」看寿賞です。裏短コンの解説も読ませるものがあり、期待しています。
・大道棋教室(18P~)。今月から常設。大道棋ファンの皆さんには嬉しいことです。
・段級位認定(20P~)。毎年のことながら、プロ棋士、同人作家をはじめ実力者揃いのすごい顔ぶれです。須藤さん同人間近!
・全詰連の頁(22P~)。昨年の振り返り。解答選手権は凄い盛り上がりでしたね。
・持駒のある風景(24P~)。昭和64年の年明け、天皇崩御のときには繁華街がとても静かだったのを思い出しました。今回新元号は1ヶ月前には公表されるようで、前回とは違いますね。例によって(?)朗人作家倶楽部の作品展ですが、賞品が凄い。1976年発行の詰パラ250号です!
・おもちゃ箱だより(26P~)。年賀詰に関する記事。新春くるくる特集と題して3題のやさしい趣向詰が出題されています。ネットで鑑賞したい方は下記からどうぞ。
http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/tenji/index.htm
・ちえのわ雑文集(28P~)。山本理さんの「将棋の溜まり場を目指して」。暁将棋部屋の発刊に続いて、スマホ詰パラを語る会、若島さんのチェスプロブレム入門講座と、次々とイベントを開催。その実行力には敬意を表します。
・段級位取得一覧(40P~)。三百名近い方が紹介されています。
・会合案合(44P~)。1月の例会。今月掲載外の九州Gやたま研も含めて今年は5か所開催ですね。創棋会は1月20日(日)が例会と新年会です。みなさんのご参加お待ちしています!
・新春詰将棋(裏表紙)。藤井聡太さんの特別出題。
■創棋会の次回以降の課題
☆次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
本年2月は、昨年、一昨年に続いてネット作品展「教材に使える詰将棋」を開催します。
今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)。
ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
★どちらも投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の次回課題は「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」
創棋会の次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
当初は長めの手数の詰将棋にチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうということで「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、二桁手数の作品ばかりではハードルが高いので、今回は手数区分を15手以内の短編としました。
そして今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
例題は、このあと紹介させていただきます。
作家の皆さまには、課題に相応しい作品の投稿をお願いします。
投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。
◇例題紹介
「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」
前回のブログ(http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-238.html)で、例題紹介に香と桂を一作ずつ取り上げました。
香と桂の続編は後日紹介させていただきますが、今回は銀の特性を学びたいと思います。
銀の格言で有名なのは「銀は千鳥に使え」というものがあります。銀を斜め使うことを言い表したものです。「銀は不成に好手あり」という言い方もあります。成れば金と同じ動きになるのですが、不成なら斜め後ろの利きが残るので、不成が好手になることも多いということかと思います。
詰将棋では銀をどのように活用しているのか、早速例題を見ていきましょう。
影男作 将棋世界1974年9月
(『古今短編詰将棋名作選』第193番、『果し状』「簡素図式」第3番)

52飛と42角のバッテリーを活用したいのですが、22銀がいかにも邪魔です。
どうやって消すのが正解でしょうか?
11銀成や21銀不成は同龍と取られてダメですから、13銀成と捨てます。
同玉なら24角成まで、また11玉なら33角成ですから、21玉と逃げる一手です。
そこで22成銀では同玉で切れてしまいますから、12成銀としますが、32玉とかわされると53角成としても33玉とされ逃げられてしまいます。
正解は13銀不成です。
こうしておけば21玉には12銀不成と追撃が可能となります。
32玉とにげれば、23銀不成が決め手です。
<5手目:23銀不成>

43玉なら53飛成まで。このとき34の逃げ道を塞いでいるのが銀不成の効果です。
41玉と逃げますが、51角成と捨ててキレイなフィニッシュ。
盤面6枚の簡素な初形から攻め方の銀不成が三連続で飛び出す、銀を千鳥に使った一局でした。
なお「影男」は、若き日の伊藤果プロのペンネームです。
【手順】13銀不成、21玉、12銀不成、32玉、23銀不成(図)、41玉、51角成、同龍、32飛成まで9手詰
天工生作 詰パラ1970年12月(『古今短編詰将棋名作選』第171番、『小さな絵』第13番)

今度は玉方銀の妙技をご覧いただきましょう。
56飛と銀がタダですが37玉と逃げられてダメ。
47歩と突き出すのが味の良い手です。
36玉には、26金、47玉、48飛、37玉、45飛とする気持ちの良い変化。
同銀上成は56飛。同銀上不成にも57金の好手があり、36玉は26金、同桂成なら37金。
やむなく56に利かせて同銀引不成と応じますが、56飛と銀を入手。
このとき同銀不成と取るのが好手。同銀成では47銀打から58桂で早く詰みます。
それでも47銀打と攻めますが、同銀不成と頑張ります。
手筋の58桂にも同銀不成(図)と粘ります。
<8手目:58銀不成>

ここで57金が決め手。
同桂成には37金。36玉は26金。作意は同玉と取って56金打までの11手詰です。
玉方の4連続銀不成を味良く表現した好作です。
なお「天工正」は近藤郷さんのペンネームです。
【手順】47歩、同銀引不成、56飛、同銀不成、47銀打、同銀不成、
58桂、同銀不成、57金、同玉、56金打まで11手詰
山中龍雄作 将棋世界1971年12月(『山中龍雄作品集』第79番)

狭い玉に豊富な持駒。簡単そうですが33銀が良く利いています。
初手13金の俗手が際どいのですが32玉、31飛、43玉、33飛成、54玉で逃れ。
ここは危険地帯におびき出す21金が正解。
取れば31飛があるので32玉ですが、そこで42金と捨て、同銀と取らせて、31金と寄るのが妙手順。
今度43玉なら、44飛から52金の好手順があります。
31同銀と取ったところで、22飛と捨てるのが強烈な一手。
同玉なら33金から31と、また41玉なら33桂ですから、これも同銀と取るしかありません。
これでようやく42金と拠点を築くことが出来ました。
21玉には33桂不成と跳ねるのが決め手です。
同銀と取ったのが次図。
<12手目:33同銀>

なんと初形の33銀が、33→42→31→22→33と一回転。
玉方の守備銀を千鳥のように翻弄する楽しい作品でした。
【手順】21金、32玉、42金、同銀、31金、同銀、22飛、同銀、
42金、21玉、33桂不成、同銀(図)、31と、22玉、32金まで15手詰
小林敏樹作 詰パラ1988年12月(『80年代ショート詰将棋ベスト200』第178番)

銀は不成に好手ありを逆手に取ったのが本作。
開王手が見えています。55銀が有力そうですが、36玉や56玉で詰まない形。
46飛、同銀として質駒をつくってから56銀も有力そうですが、やはり36玉や56玉で詰みません。
となると36玉や56玉とされたときに詰む形を考える必要があります。
36玉からの上部脱出を防ぐのは27角と捨てるのが好手。
56玉なら、54龍がピッタリで、47玉に57飛まで。27角はこの変化に備えた限定打です。36合は55飛までですから、同と と取るしかありません。
そこで53銀成とするのが妙手。
<3手目:53銀成>

53に銀を成って開き王手。
44合とされて困ったようですが、同龍、同玉、43飛まで。
36玉は35飛があるので、56玉と逃げますが、55飛が好手。
54から離して打つと65玉で逃げられてしまいます。
同玉と取らせて54龍までの詰。
この詰上りから53には銀を成らなければいけなかったことがよくわかります。
【手順】27角、同と、53銀成(図)、56玉、55飛、同玉、54龍、まで7手詰
銀のソッポ成りを主題に、飛角の限定打を前後に配した、完璧な表現。
発表月の短編コンクールで見事1位に輝いた好作です。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
New! 若島正さんによる「チェス・プロブレム入門」の講義が14~16時に行われます。できるだけチェスの盤駒をご持参ください。
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
交通 地下鉄中央線・JR環状線 弁天町駅 徒歩7分
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
年末、それも28日に詰パラが到着!編集部に感謝。
今回のタイトル、活字媒体なら「あけましておめでとうございます」と書くところですが、WEBですからリアルタイムのご挨拶をさせていただきます。
本年も創棋会のブログ「創棋会通信+α」をご愛読いただきありがとうございました。
また創棋会の活動へのご支援をいただき感謝申し上げます。
来年もどうぞよろしくお願いします。
皆さまにはどうぞ良い年をお迎えください。
さて創棋会の1月例会は1月20日ですが、若島正さんによる講義「チェス・プロブレム入門」が開催されることになりました。
また『チェス・プロブレム入門』も1/15に刊行されるとのこと。
乞ご期待!
【大阪市内のイルミネーション】

■詰パラ1月号が到着
・表紙。山田渉太さんは中学3年。彩棋会で揉まれている様子が目に浮かぶようです。
・斎藤慎太郎王座祝賀詰(3P)。豪華メンバーによる記念詰将棋。一見して曲詰と思われる作品が揃っています。字形は何となく想像がつきますね(笑)。解答を出してお祝いしましょう!
・ヤングデ詰将棋(11P)。解付きコーナーに年賀詰登場!
・詰将棋学校(14P~)。新年号です。各校の担当者の新年のご挨拶は「多数の解答を」というトーンですね。
小学校:担当も残すところ半年となりました。
中学校:入選回数少なめの特集というのはいいですね。
高校:解答増は良い傾向。よく見れば10月号の解答は100名越え。期中では珍しい?
短大:竹中さん、いよいよ短大に登場ですか…。
大学:曲詰を期待させる作品が揃いましたが、果たして?
大院:今月から堀内さんが担当。受賞作は1作ですが「未知との遭遇」看寿賞です。裏短コンの解説も読ませるものがあり、期待しています。
・大道棋教室(18P~)。今月から常設。大道棋ファンの皆さんには嬉しいことです。
・段級位認定(20P~)。毎年のことながら、プロ棋士、同人作家をはじめ実力者揃いのすごい顔ぶれです。須藤さん同人間近!
・全詰連の頁(22P~)。昨年の振り返り。解答選手権は凄い盛り上がりでしたね。
・持駒のある風景(24P~)。昭和64年の年明け、天皇崩御のときには繁華街がとても静かだったのを思い出しました。今回新元号は1ヶ月前には公表されるようで、前回とは違いますね。例によって(?)朗人作家倶楽部の作品展ですが、賞品が凄い。1976年発行の詰パラ250号です!
・おもちゃ箱だより(26P~)。年賀詰に関する記事。新春くるくる特集と題して3題のやさしい趣向詰が出題されています。ネットで鑑賞したい方は下記からどうぞ。
http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/tenji/index.htm
・ちえのわ雑文集(28P~)。山本理さんの「将棋の溜まり場を目指して」。暁将棋部屋の発刊に続いて、スマホ詰パラを語る会、若島さんのチェスプロブレム入門講座と、次々とイベントを開催。その実行力には敬意を表します。
・段級位取得一覧(40P~)。三百名近い方が紹介されています。
・会合案合(44P~)。1月の例会。今月掲載外の九州Gやたま研も含めて今年は5か所開催ですね。創棋会は1月20日(日)が例会と新年会です。みなさんのご参加お待ちしています!
・新春詰将棋(裏表紙)。藤井聡太さんの特別出題。
■創棋会の次回以降の課題
☆次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
本年2月は、昨年、一昨年に続いてネット作品展「教材に使える詰将棋」を開催します。
今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)。
ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
★どちらも投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の次回課題は「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」
創棋会の次回課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
当初は長めの手数の詰将棋にチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうということで「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、二桁手数の作品ばかりではハードルが高いので、今回は手数区分を15手以内の短編としました。
そして今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
例題は、このあと紹介させていただきます。
作家の皆さまには、課題に相応しい作品の投稿をお願いします。
投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。
◇例題紹介
「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」
前回のブログ(http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-238.html)で、例題紹介に香と桂を一作ずつ取り上げました。
香と桂の続編は後日紹介させていただきますが、今回は銀の特性を学びたいと思います。
銀の格言で有名なのは「銀は千鳥に使え」というものがあります。銀を斜め使うことを言い表したものです。「銀は不成に好手あり」という言い方もあります。成れば金と同じ動きになるのですが、不成なら斜め後ろの利きが残るので、不成が好手になることも多いということかと思います。
詰将棋では銀をどのように活用しているのか、早速例題を見ていきましょう。
影男作 将棋世界1974年9月
(『古今短編詰将棋名作選』第193番、『果し状』「簡素図式」第3番)

52飛と42角のバッテリーを活用したいのですが、22銀がいかにも邪魔です。
どうやって消すのが正解でしょうか?
11銀成や21銀不成は同龍と取られてダメですから、13銀成と捨てます。
同玉なら24角成まで、また11玉なら33角成ですから、21玉と逃げる一手です。
そこで22成銀では同玉で切れてしまいますから、12成銀としますが、32玉とかわされると53角成としても33玉とされ逃げられてしまいます。
正解は13銀不成です。
こうしておけば21玉には12銀不成と追撃が可能となります。
32玉とにげれば、23銀不成が決め手です。
<5手目:23銀不成>

43玉なら53飛成まで。このとき34の逃げ道を塞いでいるのが銀不成の効果です。
41玉と逃げますが、51角成と捨ててキレイなフィニッシュ。
盤面6枚の簡素な初形から攻め方の銀不成が三連続で飛び出す、銀を千鳥に使った一局でした。
なお「影男」は、若き日の伊藤果プロのペンネームです。
【手順】13銀不成、21玉、12銀不成、32玉、23銀不成(図)、41玉、51角成、同龍、32飛成まで9手詰
天工生作 詰パラ1970年12月(『古今短編詰将棋名作選』第171番、『小さな絵』第13番)

今度は玉方銀の妙技をご覧いただきましょう。
56飛と銀がタダですが37玉と逃げられてダメ。
47歩と突き出すのが味の良い手です。
36玉には、26金、47玉、48飛、37玉、45飛とする気持ちの良い変化。
同銀上成は56飛。同銀上不成にも57金の好手があり、36玉は26金、同桂成なら37金。
やむなく56に利かせて同銀引不成と応じますが、56飛と銀を入手。
このとき同銀不成と取るのが好手。同銀成では47銀打から58桂で早く詰みます。
それでも47銀打と攻めますが、同銀不成と頑張ります。
手筋の58桂にも同銀不成(図)と粘ります。
<8手目:58銀不成>

ここで57金が決め手。
同桂成には37金。36玉は26金。作意は同玉と取って56金打までの11手詰です。
玉方の4連続銀不成を味良く表現した好作です。
なお「天工正」は近藤郷さんのペンネームです。
【手順】47歩、同銀引不成、56飛、同銀不成、47銀打、同銀不成、
58桂、同銀不成、57金、同玉、56金打まで11手詰
山中龍雄作 将棋世界1971年12月(『山中龍雄作品集』第79番)

狭い玉に豊富な持駒。簡単そうですが33銀が良く利いています。
初手13金の俗手が際どいのですが32玉、31飛、43玉、33飛成、54玉で逃れ。
ここは危険地帯におびき出す21金が正解。
取れば31飛があるので32玉ですが、そこで42金と捨て、同銀と取らせて、31金と寄るのが妙手順。
今度43玉なら、44飛から52金の好手順があります。
31同銀と取ったところで、22飛と捨てるのが強烈な一手。
同玉なら33金から31と、また41玉なら33桂ですから、これも同銀と取るしかありません。
これでようやく42金と拠点を築くことが出来ました。
21玉には33桂不成と跳ねるのが決め手です。
同銀と取ったのが次図。
<12手目:33同銀>

なんと初形の33銀が、33→42→31→22→33と一回転。
玉方の守備銀を千鳥のように翻弄する楽しい作品でした。
【手順】21金、32玉、42金、同銀、31金、同銀、22飛、同銀、
42金、21玉、33桂不成、同銀(図)、31と、22玉、32金まで15手詰
小林敏樹作 詰パラ1988年12月(『80年代ショート詰将棋ベスト200』第178番)

銀は不成に好手ありを逆手に取ったのが本作。
開王手が見えています。55銀が有力そうですが、36玉や56玉で詰まない形。
46飛、同銀として質駒をつくってから56銀も有力そうですが、やはり36玉や56玉で詰みません。
となると36玉や56玉とされたときに詰む形を考える必要があります。
36玉からの上部脱出を防ぐのは27角と捨てるのが好手。
56玉なら、54龍がピッタリで、47玉に57飛まで。27角はこの変化に備えた限定打です。36合は55飛までですから、同と と取るしかありません。
そこで53銀成とするのが妙手。
<3手目:53銀成>

53に銀を成って開き王手。
44合とされて困ったようですが、同龍、同玉、43飛まで。
36玉は35飛があるので、56玉と逃げますが、55飛が好手。
54から離して打つと65玉で逃げられてしまいます。
同玉と取らせて54龍までの詰。
この詰上りから53には銀を成らなければいけなかったことがよくわかります。
【手順】27角、同と、53銀成(図)、56玉、55飛、同玉、54龍、まで7手詰
銀のソッポ成りを主題に、飛角の限定打を前後に配した、完璧な表現。
発表月の短編コンクールで見事1位に輝いた好作です。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
New! 若島正さんによる「チェス・プロブレム入門」の講義が14~16時に行われます。できるだけチェスの盤駒をご持参ください。
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
交通 地下鉄中央線・JR環状線 弁天町駅 徒歩7分
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
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創棋会の次回&次々回課題
<創棋会の次回&次々回課題>
■ちょっと前に読んだ本
『師弟』(野澤亘伸、光文社、2018年6月刊)
藤井聡太と杉本昌隆の組み合わせが発想のスタートのように思いつつ手に取ったのですが、谷川-都成、森下-増田、深浦-佐々木と読み進めるに連れて、師匠の側の時代に触れた記載の一つ一つにどんどん惹きこまれ、弟子の方々の話よりも師匠の側のエピソードに反応してしまいました。
それだけ年を取ったのかもしれませんが、一つの時代を築いた強烈な個性が長期記憶に残っているということだと思います。藤井さんは別格でしょうが、弟子の面々も、私がもっと齢を重ねたときに思い起こせるだけのインパクトのある活躍をしていただけるものと思います。(敬称略)
■創棋会の次回&次々回課題
・次回課題:ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
まず2月例会の課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
当初は「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、それには理由がありました。
一桁モノの詰将棋については入門書として浦野さんのハンドブックシリーズなどの良書がありますが、10手台となると作品集もグッと少なくなりますし、手数の長いのは敬遠されがちです。
そこで「10手台」の良問を紹介することで、ちょっと長めの手数にもチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうと考えたわけです。
とはいうものの、二桁手数の作品ばかりということになると、やはりハードルが上がってしまうので、今回から手数区分を15手以内の短編としました。
そして今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
例題は、このあと紹介させていただきます。
作家の皆さまには、課題に相応しい教材に使える作品の投稿をお願いします。
投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。
・次々回課題:「局面の対比」(29手以内)
続いて4月例会の課題は「局面の対比」(29手以内)です。
例会で選考された作品は詰パラ6号号作品展に掲載されます。
「局面の対比」は、ある局面から数手進むと微妙に盤面や持駒が変化する、その変化の妙味を味わおうというものです。
こちらも例題は後ほど紹介させていただきます。
表現は多彩だと思いますので、作家の皆さまには腕を振るっていただければ幸いです。
次回課題、次回課題とも、投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
◇例題紹介
「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」
秋元龍司作 近代将棋1976年9月(『現代詰将棋短編名作選』第5番)

本作は香の特性を学んでいただきましょう。
香は前に利きがあり、真っ直ぐに進みます。
「下段の香に力あり」という格言もあり、遠くから射貫く力があります。
本作は持駒香4枚。香を思う存分使えます。
盤面を見ると、ポツンと離れた69馬が気になります。どうやって活用すればよいでしょうか。
初手は香を打つしかありません。離して打ちたいのですが、78角の利きがあるので、95から香を打ちます。
83玉とかわしたところで、84香が限定打。わざと近くから打つのが不思議な一手ですが、理由は後ほど。
これも73玉と寄る一手。今度は76香と打ちます。
63玉と応じたときに決め手が67香!
<7手目:67香>

64合なら36馬までです。
同角成と取れば96馬で詰み。このとき5手目に打った76香が67馬の利きを遮っています。76以外の地点に打ったのでは85に合いされて詰みません。
また3手目86香と打つと85歩と中合され、最後の96馬が王手になりません。
打ち場所を遠近に使い分け、香の力が発揮された好作です。
【手順】95香、83玉、84香、73玉、76香、63玉、67香、同角成、96馬まで9手詰
田中至作 (『白扇』第10番、1971年7月発刊)

次の作品は桂の特性を学びましょう。
桂の特性は「跳ねる」ところにあります。
65飛の横利きを通すため43桂成と捨てます。
54玉には45角がありますから、43同桂と取ります。
今度は21角の利きを通すため35銀と捨てます。
35角と打っては54玉で詰まないので注意が必要。
これも同桂と応じる一手。
21角の利きは通りましたが、頭に利く駒がないので困りました。
ここで47飛と捨てるのが決め手です。
同桂成と取るしかありませんが、35角と打てて詰みです。
<6手目:47同桂成>

易しい7手詰ですが、6手目の局面を良くみてください。
31にいた桂がピョンピョン跳んで47まで三段跳び。
玉方の桂が跳躍する楽しい作品でした。
【手順】43桂成、同桂、35銀、同桂、47飛、同桂成、35角まで7手詰
「局面の対比」
深和敬斗作 詰パラ2011年12月(『現代詰将棋短編名作選』第351番)

27銀から28金などと攻めるのは36玉から脱出されます。
17金と捨て同桂成と取らせて24飛の利きを通すのが正解。
成桂の力が強いので27から潜り込まれないように攻めなければいけません。
27銀から26金と捨てるのが巧い手順。26金を同銀なら25銀までです。
26同成桂に25銀と打てば27玉は28金までですから同成桂と取る一手。
これで17金と打てば詰み。
豊富な手駒を気持ちよく捨てて詰みましたが、8手進んだ局面をご覧ください。
<8手目:25同成桂>

初形の25桂が成桂に変わりました。
成桂を翻弄して元の場所に戻すという、マジックのような手順。
この局面の対比の妙を味わってください。
【手順】17金、同桂成、27銀、同成桂、26金、同成桂、25銀、同成桂(図)、17金まで9手詰
中村雅哉作 将棋世界1980年11月(『現代詰将棋短編名作選』第44番)

二作目は中村さんの作品。本作は昨年秋にも「繰り返しのある短編」の例題として紹介させていただきましたので、手順の詳細は下記を参照ください。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-date-201711.html
25桂を打ちたい形なので、23香成と捨て24香と打ち換えます。
25桂を打たすわけにはいかないので、32玉と逃げますが、もう一度23香成と捨て25香と打ち換えます。
玉方は当然33玉と逃げます。
元に戻ってしまったようですが、局面を良く見ましょう。
<8手目:33玉>

初形から8手進んで32歩が消えました!
持駒の香を2枚消費して、32歩という1枚の駒を消去。このように局面が僅かに変化する作品も「局面の対比」に相応しいのではないでしょうか。
さて、32歩が消えたので、31龍と回ることが出来ます。
32の合駒は桂が最善。他合は24に利かないので早詰。
もう一度23香成と捨て、24香と打ち換えます。
同桂と取りますが、34金と捨てるのが決め手で、同角に35桂までの詰み。
趣向的な手順が楽しめる一作でした。
【手順】23香成、同玉、24香、32玉、23香成、同玉、25香、33玉(図)、
31龍、32桂、23香成、同玉、24香、同桂、34金、同角、35桂まで17手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
交通 地下鉄中央線・JR環状線 弁天町駅 徒歩7分
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
以上
■ちょっと前に読んだ本
『師弟』(野澤亘伸、光文社、2018年6月刊)
藤井聡太と杉本昌隆の組み合わせが発想のスタートのように思いつつ手に取ったのですが、谷川-都成、森下-増田、深浦-佐々木と読み進めるに連れて、師匠の側の時代に触れた記載の一つ一つにどんどん惹きこまれ、弟子の方々の話よりも師匠の側のエピソードに反応してしまいました。
それだけ年を取ったのかもしれませんが、一つの時代を築いた強烈な個性が長期記憶に残っているということだと思います。藤井さんは別格でしょうが、弟子の面々も、私がもっと齢を重ねたときに思い起こせるだけのインパクトのある活躍をしていただけるものと思います。(敬称略)
■創棋会の次回&次々回課題
・次回課題:ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
まず2月例会の課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)です。
「教材に使える詰将棋」は今回で3回目となります。
当初は「教材に使える10手台」というタイトルにしたのですが、それには理由がありました。
一桁モノの詰将棋については入門書として浦野さんのハンドブックシリーズなどの良書がありますが、10手台となると作品集もグッと少なくなりますし、手数の長いのは敬遠されがちです。
そこで「10手台」の良問を紹介することで、ちょっと長めの手数にもチャレンジいただき、詰将棋の楽しさや面白さを知ってもらおうと考えたわけです。
とはいうものの、二桁手数の作品ばかりということになると、やはりハードルが上がってしまうので、今回から手数区分を15手以内の短編としました。
そして今回のテーマは「駒の特性を学ぶ」です。
駒の力を発揮した詰手筋、駒の特徴がよく現れた手順、そういう作品に触れることで詰将棋の面白さや妙味を知っていただき、ますます詰将棋を好きになっていただきたい。そう考えた次第です。
例題は、このあと紹介させていただきます。
作家の皆さまには、課題に相応しい教材に使える作品の投稿をお願いします。
投稿作は2月例会で選考し、2月下旬に本ブログで一斉出題の予定です。
・次々回課題:「局面の対比」(29手以内)
続いて4月例会の課題は「局面の対比」(29手以内)です。
例会で選考された作品は詰パラ6号号作品展に掲載されます。
「局面の対比」は、ある局面から数手進むと微妙に盤面や持駒が変化する、その変化の妙味を味わおうというものです。
こちらも例題は後ほど紹介させていただきます。
表現は多彩だと思いますので、作家の皆さまには腕を振るっていただければ幸いです。
次回課題、次回課題とも、投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
◇例題紹介
「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」
秋元龍司作 近代将棋1976年9月(『現代詰将棋短編名作選』第5番)

本作は香の特性を学んでいただきましょう。
香は前に利きがあり、真っ直ぐに進みます。
「下段の香に力あり」という格言もあり、遠くから射貫く力があります。
本作は持駒香4枚。香を思う存分使えます。
盤面を見ると、ポツンと離れた69馬が気になります。どうやって活用すればよいでしょうか。
初手は香を打つしかありません。離して打ちたいのですが、78角の利きがあるので、95から香を打ちます。
83玉とかわしたところで、84香が限定打。わざと近くから打つのが不思議な一手ですが、理由は後ほど。
これも73玉と寄る一手。今度は76香と打ちます。
63玉と応じたときに決め手が67香!
<7手目:67香>

64合なら36馬までです。
同角成と取れば96馬で詰み。このとき5手目に打った76香が67馬の利きを遮っています。76以外の地点に打ったのでは85に合いされて詰みません。
また3手目86香と打つと85歩と中合され、最後の96馬が王手になりません。
打ち場所を遠近に使い分け、香の力が発揮された好作です。
【手順】95香、83玉、84香、73玉、76香、63玉、67香、同角成、96馬まで9手詰
田中至作 (『白扇』第10番、1971年7月発刊)

次の作品は桂の特性を学びましょう。
桂の特性は「跳ねる」ところにあります。
65飛の横利きを通すため43桂成と捨てます。
54玉には45角がありますから、43同桂と取ります。
今度は21角の利きを通すため35銀と捨てます。
35角と打っては54玉で詰まないので注意が必要。
これも同桂と応じる一手。
21角の利きは通りましたが、頭に利く駒がないので困りました。
ここで47飛と捨てるのが決め手です。
同桂成と取るしかありませんが、35角と打てて詰みです。
<6手目:47同桂成>

易しい7手詰ですが、6手目の局面を良くみてください。
31にいた桂がピョンピョン跳んで47まで三段跳び。
玉方の桂が跳躍する楽しい作品でした。
【手順】43桂成、同桂、35銀、同桂、47飛、同桂成、35角まで7手詰
「局面の対比」
深和敬斗作 詰パラ2011年12月(『現代詰将棋短編名作選』第351番)

27銀から28金などと攻めるのは36玉から脱出されます。
17金と捨て同桂成と取らせて24飛の利きを通すのが正解。
成桂の力が強いので27から潜り込まれないように攻めなければいけません。
27銀から26金と捨てるのが巧い手順。26金を同銀なら25銀までです。
26同成桂に25銀と打てば27玉は28金までですから同成桂と取る一手。
これで17金と打てば詰み。
豊富な手駒を気持ちよく捨てて詰みましたが、8手進んだ局面をご覧ください。
<8手目:25同成桂>

初形の25桂が成桂に変わりました。
成桂を翻弄して元の場所に戻すという、マジックのような手順。
この局面の対比の妙を味わってください。
【手順】17金、同桂成、27銀、同成桂、26金、同成桂、25銀、同成桂(図)、17金まで9手詰
中村雅哉作 将棋世界1980年11月(『現代詰将棋短編名作選』第44番)

二作目は中村さんの作品。本作は昨年秋にも「繰り返しのある短編」の例題として紹介させていただきましたので、手順の詳細は下記を参照ください。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-date-201711.html
25桂を打ちたい形なので、23香成と捨て24香と打ち換えます。
25桂を打たすわけにはいかないので、32玉と逃げますが、もう一度23香成と捨て25香と打ち換えます。
玉方は当然33玉と逃げます。
元に戻ってしまったようですが、局面を良く見ましょう。
<8手目:33玉>

初形から8手進んで32歩が消えました!
持駒の香を2枚消費して、32歩という1枚の駒を消去。このように局面が僅かに変化する作品も「局面の対比」に相応しいのではないでしょうか。
さて、32歩が消えたので、31龍と回ることが出来ます。
32の合駒は桂が最善。他合は24に利かないので早詰。
もう一度23香成と捨て、24香と打ち換えます。
同桂と取りますが、34金と捨てるのが決め手で、同角に35桂までの詰み。
趣向的な手順が楽しめる一作でした。
【手順】23香成、同玉、24香、32玉、23香成、同玉、25香、33玉(図)、
31龍、32桂、23香成、同玉、24香、同桂、34金、同角、35桂まで17手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
交通 地下鉄中央線・JR環状線 弁天町駅 徒歩7分
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
※1月例会と場所が異なりますのでご注意下さい。
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
以上
創棋会第277回例会報告(2018年12月16日)
■創棋会第277回例会報告
日時:12月16日(日)13:00~17:45
場所:関西将棋会館 4F多目的ルーム
参加者:kisy、小池正浩、小林徹、則内誠一郎、谷本治男、冨永晴彦、鳥本敦史、中出慶一、
中村雅哉、中村宜幹、西村章、廣瀬崇幹、藤野勝好、真辺龍、吉松智明(以上15名、敬称略)
遠方より参加は鳥本さんと小池さん。
冨永さんは夜勤明けということで、資料を置いて帰られました。資料は某常連会員のブログのコピーです。皆さん熱心に趣味のことを語られています。
廣瀬さんが久方ぶりに顔を出されました。なんと大阪に転勤になり今日が引っ越しとのことで、短時間のご参加。これからもご参加を楽しみにしています。
今回の課題は「平成31年に因んだ作品」。
創作意欲が刺激されなかったのか、いささか投稿は少な目。
当日皆さんにご覧いただいた作品は、いずれも課題を消化された作品ばかりだったのですが、もう少し多くの作品を投稿いただきたいということで、募集期間を延長することになりました。
課題作の鑑賞の後は、次回以降の課題についての説明。
まず2月例会の課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
「教材に使える詰将棋」も3回目となりますが、今回から手数区分を15手以内の短編としました。駒の特徴が発揮された作品の投稿をお願いします。
続いて4月例会の課題は6号掲載作品展になりますが、「局面の対比」(29手以内)です。
ある局面から数手進むと微妙に盤面や持駒が変化する。その変化の妙味を味わえるような作品をお待ちしています。
事務担当からは、以下の諸点について連絡がありました。
・1月例会の課題はありません。自由出展です。
また「平成31年に因んだ作品」は1月例会で最終選考です。
例会終了後に新年会を開催します。
・来年の話を2題。
2019解答選手権が、チャンピオン戦は3/31、初級一般戦は4/6に開催されるので、ご支援をお願いします。
2019全国大会は大阪会場。2月初旬に大会準備のキックオフを予定。こちらも応援スタッフとアイデア募集中です。正式な連絡はあらためて案内させていただきます。
最後は一人一言。受験、入選○○回、会合参加、大道棋教室の話など、色々なエピソードが紹介されました。
集合写真を撮影して例会終了。
その後は二次会で、飲み物と料理と詰将棋談義で楽しいひとときを過ごしました。
【例会風景】(氏名略)と集合写真



■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
交通 地下鉄中央線・JR環状線 弁天町駅 徒歩7分
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
日時:12月16日(日)13:00~17:45
場所:関西将棋会館 4F多目的ルーム
参加者:kisy、小池正浩、小林徹、則内誠一郎、谷本治男、冨永晴彦、鳥本敦史、中出慶一、
中村雅哉、中村宜幹、西村章、廣瀬崇幹、藤野勝好、真辺龍、吉松智明(以上15名、敬称略)
遠方より参加は鳥本さんと小池さん。
冨永さんは夜勤明けということで、資料を置いて帰られました。資料は某常連会員のブログのコピーです。皆さん熱心に趣味のことを語られています。
廣瀬さんが久方ぶりに顔を出されました。なんと大阪に転勤になり今日が引っ越しとのことで、短時間のご参加。これからもご参加を楽しみにしています。
今回の課題は「平成31年に因んだ作品」。
創作意欲が刺激されなかったのか、いささか投稿は少な目。
当日皆さんにご覧いただいた作品は、いずれも課題を消化された作品ばかりだったのですが、もう少し多くの作品を投稿いただきたいということで、募集期間を延長することになりました。
課題作の鑑賞の後は、次回以降の課題についての説明。
まず2月例会の課題はネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
「教材に使える詰将棋」も3回目となりますが、今回から手数区分を15手以内の短編としました。駒の特徴が発揮された作品の投稿をお願いします。
続いて4月例会の課題は6号掲載作品展になりますが、「局面の対比」(29手以内)です。
ある局面から数手進むと微妙に盤面や持駒が変化する。その変化の妙味を味わえるような作品をお待ちしています。
事務担当からは、以下の諸点について連絡がありました。
・1月例会の課題はありません。自由出展です。
また「平成31年に因んだ作品」は1月例会で最終選考です。
例会終了後に新年会を開催します。
・来年の話を2題。
2019解答選手権が、チャンピオン戦は3/31、初級一般戦は4/6に開催されるので、ご支援をお願いします。
2019全国大会は大阪会場。2月初旬に大会準備のキックオフを予定。こちらも応援スタッフとアイデア募集中です。正式な連絡はあらためて案内させていただきます。
最後は一人一言。受験、入選○○回、会合参加、大道棋教室の話など、色々なエピソードが紹介されました。
集合写真を撮影して例会終了。
その後は二次会で、飲み物と料理と詰将棋談義で楽しいひとときを過ごしました。
【例会風景】(氏名略)と集合写真



■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年2月17日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
TEL:06-6572-0020
交通 地下鉄中央線・JR環状線 弁天町駅 徒歩7分
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」(15手以内)。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
もうすぐ例会~創棋会例会は12月16日(日)~
<もうすぐ例会~創棋会例会は12月16日(日)~>
近所の図書館はレトロな洋館の雰囲気。
ときどき利用させていただいています。

■将棋世界1月号
・イメージと読みの将棋観(148P)
「無双・図巧を全部解けばプロの四段になれるか?」という質問は世代差が表れていて興味深いです。読みの力を鍛えることに意味はあるが指将棋の棋力アップには関係ないというのが平均的な意見のように受け止めました。
実戦で20~30手の詰みを読むことはあっても50手台というのはない、また詰将棋には答があって実戦では詰むかどうかわからないということもあります。
「詰将棋が実戦の役に立つ」というのは、初心から中級あたりまでは、棋力向上の方法の一つとして間違いのない話だと思いますが、高段者のレベルではちょっとフィットしないということなのでしょうね。
・内藤九段のエッセー(194P)
有名な実戦初形創作についての思い出話などを語っておられます。弟子に「長編詰将棋を作ろうとしないこと」とお話しされたというのが面白い。
・編集日誌(241P)
なんと詰パラ11月号の大学院の問題(齋藤・岩村両氏の合作)が転載されています情報源が宮田敦史六段というのも素晴らしい。
・2月号の付録はプロ棋士の詰将棋。これも楽しみです。
■もうすぐ例会
次回例会は以下の通りです。今年最後の例会です。皆さまのご参加。お待ちしています。
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは例題紹介です。
今回は曲詰を三作紹介させていただきます。
森田正司作 近代将棋・詰パラ1983年2月(『現代詰将棋中編名作選』第39番_修正図)

盤面「ヰ」の字。1983年(昭和58年)の年賀詰。
森田さんは当時、年賀詰には盤面曲詰を手がけておられました。本局もその一つ。
玉は狭いがこのままでは打歩詰。
まずは65銀と桂馬を入手。
同との局面で53桂成と捌くのが筋に見えるが、同玉、63と、42玉、33歩成、41玉、42歩、31玉、43と と手は続きますが22玉とされて僅かに詰みません。
55歩から清算するのが正解です。
65同玉まで進めて、67桂と拠点を据えます。
65玉、75と、54玉でまたもや打歩詰。
ここで56飛と捨ててしまうのが思い切った一手。
<11手目:56飛>

同桂と取らせれば55歩が打てます。
以下、44玉に33桂成から43成桂と銀を奪い、合駒の歩も取って、33歩成から32銀と打って収束です。
きれいに捌ける盤面曲詰の好作です。
【手順】65銀、同と、55歩、同と、同金、同玉、67桂、65玉、75と、54玉、
56飛、同桂、55歩、44玉、33桂成、45歩、43成桂、同玉、45香、32玉、
33歩成、21玉、32銀、11玉、12歩、同玉、23銀成、21玉、22とまで29手詰
田中至作「ヰ」 1969年5月 『過雁組曲』第25番

65金が質駒だがいきなり65金と取っては同香で64に逃げ道が出来てしまいます。
45金と押さえて56玉に65銀と取るのが正しい手順。
今度は45に打った金が邪魔になったので46金と捨てます。
同桂と取ると45銀~56銀~47金~34馬という筋で早く詰むので、同玉と応じます。
そこで35銀と桂を入手。
同玉は25馬、また同馬なら47金で簡単ですから、55玉とかわします。
ここで67桂と捨て同と と取らせて67の逃げ道を塞いでおくのが好手順。
準備工作が出来たので、重いようですが45金と打ち、56玉に直ぐ46金と引いて同桂とさせるのが気持ちの良い手順です。
これで45銀と引くことが出来、55玉に56銀から47金と連続して捨てるのが決め手。
同馬に34馬と活用して、55玉に45馬まで「ヰ」の字が浮かびました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】45金、56玉、65銀、同香、46金、同玉、35銀、55玉、67桂、同と、
45金、56玉、46金、同桂、45銀、55玉、56銀、同玉、47金、同馬、
34馬、55玉、45馬、まで23手詰
門脇芳雄作 詰パラ1956年1月(『曲詰百歌仙』第39番)

74金と銀を取って、54玉に64金と捨てておくのが軽妙な序奏。
64同玉は55銀で簡単ですから、同桂と取る一手。
同桂に55銀と打ったとき65玉には74角という手で詰むのが74金消去の効果です。
55銀には43玉と引きますがここで目の覚めるような好手順が飛び出します。
65角と捨て、同角に54銀と突っ込みます!
<9手目:54銀>

54同角には55桂の一発。
同玉と応じるしかありませんが、63銀不成と捌いて92龍の横利きが通りました。
65角と捨てておかないと63銀には65玉から脱出されます。
63銀には同金の一手ですが、55歩から43玉と押し戻し、42龍と金を入手。
同龍に35桂と跳ねるのが決め手。同とに44金まで「ヰ」の字になりました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】74金、54玉、64金、同桂、55銀、43玉、65角、同角、54銀、同玉、
63銀不成、同金、55歩、43玉、42龍、同龍、35桂、同と、44金まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪府大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
近所の図書館はレトロな洋館の雰囲気。
ときどき利用させていただいています。

■将棋世界1月号
・イメージと読みの将棋観(148P)
「無双・図巧を全部解けばプロの四段になれるか?」という質問は世代差が表れていて興味深いです。読みの力を鍛えることに意味はあるが指将棋の棋力アップには関係ないというのが平均的な意見のように受け止めました。
実戦で20~30手の詰みを読むことはあっても50手台というのはない、また詰将棋には答があって実戦では詰むかどうかわからないということもあります。
「詰将棋が実戦の役に立つ」というのは、初心から中級あたりまでは、棋力向上の方法の一つとして間違いのない話だと思いますが、高段者のレベルではちょっとフィットしないということなのでしょうね。
・内藤九段のエッセー(194P)
有名な実戦初形創作についての思い出話などを語っておられます。弟子に「長編詰将棋を作ろうとしないこと」とお話しされたというのが面白い。
・編集日誌(241P)
なんと詰パラ11月号の大学院の問題(齋藤・岩村両氏の合作)が転載されています情報源が宮田敦史六段というのも素晴らしい。
・2月号の付録はプロ棋士の詰将棋。これも楽しみです。
■もうすぐ例会
次回例会は以下の通りです。今年最後の例会です。皆さまのご参加。お待ちしています。
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは例題紹介です。
今回は曲詰を三作紹介させていただきます。
森田正司作 近代将棋・詰パラ1983年2月(『現代詰将棋中編名作選』第39番_修正図)

盤面「ヰ」の字。1983年(昭和58年)の年賀詰。
森田さんは当時、年賀詰には盤面曲詰を手がけておられました。本局もその一つ。
玉は狭いがこのままでは打歩詰。
まずは65銀と桂馬を入手。
同との局面で53桂成と捌くのが筋に見えるが、同玉、63と、42玉、33歩成、41玉、42歩、31玉、43と と手は続きますが22玉とされて僅かに詰みません。
55歩から清算するのが正解です。
65同玉まで進めて、67桂と拠点を据えます。
65玉、75と、54玉でまたもや打歩詰。
ここで56飛と捨ててしまうのが思い切った一手。
<11手目:56飛>

同桂と取らせれば55歩が打てます。
以下、44玉に33桂成から43成桂と銀を奪い、合駒の歩も取って、33歩成から32銀と打って収束です。
きれいに捌ける盤面曲詰の好作です。
【手順】65銀、同と、55歩、同と、同金、同玉、67桂、65玉、75と、54玉、
56飛、同桂、55歩、44玉、33桂成、45歩、43成桂、同玉、45香、32玉、
33歩成、21玉、32銀、11玉、12歩、同玉、23銀成、21玉、22とまで29手詰
田中至作「ヰ」 1969年5月 『過雁組曲』第25番

65金が質駒だがいきなり65金と取っては同香で64に逃げ道が出来てしまいます。
45金と押さえて56玉に65銀と取るのが正しい手順。
今度は45に打った金が邪魔になったので46金と捨てます。
同桂と取ると45銀~56銀~47金~34馬という筋で早く詰むので、同玉と応じます。
そこで35銀と桂を入手。
同玉は25馬、また同馬なら47金で簡単ですから、55玉とかわします。
ここで67桂と捨て同と と取らせて67の逃げ道を塞いでおくのが好手順。
準備工作が出来たので、重いようですが45金と打ち、56玉に直ぐ46金と引いて同桂とさせるのが気持ちの良い手順です。
これで45銀と引くことが出来、55玉に56銀から47金と連続して捨てるのが決め手。
同馬に34馬と活用して、55玉に45馬まで「ヰ」の字が浮かびました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】45金、56玉、65銀、同香、46金、同玉、35銀、55玉、67桂、同と、
45金、56玉、46金、同桂、45銀、55玉、56銀、同玉、47金、同馬、
34馬、55玉、45馬、まで23手詰
門脇芳雄作 詰パラ1956年1月(『曲詰百歌仙』第39番)

74金と銀を取って、54玉に64金と捨てておくのが軽妙な序奏。
64同玉は55銀で簡単ですから、同桂と取る一手。
同桂に55銀と打ったとき65玉には74角という手で詰むのが74金消去の効果です。
55銀には43玉と引きますがここで目の覚めるような好手順が飛び出します。
65角と捨て、同角に54銀と突っ込みます!
<9手目:54銀>

54同角には55桂の一発。
同玉と応じるしかありませんが、63銀不成と捌いて92龍の横利きが通りました。
65角と捨てておかないと63銀には65玉から脱出されます。
63銀には同金の一手ですが、55歩から43玉と押し戻し、42龍と金を入手。
同龍に35桂と跳ねるのが決め手。同とに44金まで「ヰ」の字になりました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】74金、54玉、64金、同桂、55銀、43玉、65角、同角、54銀、同玉、
63銀不成、同金、55歩、43玉、42龍、同龍、35桂、同と、44金まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪府大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
詰パラ12月号到着&パスワードクイズ結果発表
<詰パラ12月号到着&パスワードクイズ結果発表>
勤務先の近所に「少彦名神社」というところがあり、薬の神様「神農さん」を祀っています。そのお祭りが、毎年11月22日~23日に開催されます。
道修町(「どしょうまち」と読みます)の入り口にシンボルの張子の虎が飾られています。
夜は御堂筋のイルミネーションに輝きます。


■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズの結果発表!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、いかがでしたか。
詰パラ12月号で結果発表(82P)されていますので、解いていない方も是非鑑賞ください。
連動企画の「パスワードクイズ」、結果稿をご覧いただければおわかりのように、詰上り4文字は「Xmas」でした。
また詰パラ11月号「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題を行いました。
今回はその結果を発表させていただきます。
9手以内のあぶり出しが三作でした。
①高縄山ろく作

64銀成が見えますが45玉と逃げられると、43飛成と追っても44金合と頑張られると詰みません。
ここは64飛成とするのが好手。これなら45玉には34龍があります。
同桂と取らせて、44銀成とこちらに捨てます。同玉なら43飛成、35玉、34龍がピッタリです。
65玉と逃げるしかありませんが、85飛成の追撃。
75合は66馬まで。
さらに56玉とひたすら逃げます。
あわてて66金とすると同角成とされますから、55龍と捨てるのが決め手。
同玉に66馬まで「メ」の字が浮かび上がりました。
緊張感のある詰上りですね。
<詰上り:「メ」>

64飛成、同桂、44銀成、65玉、85飛成、56玉、55龍、同玉、66馬まで9手
②kisy作

74玉には84馬があるので左側には逃げられません。
しかし詰形がちょっと浮かびません。
王手は限られますから香を打ってみます。
67香と離して打つのは66桂と中合され、同香に74玉で詰まない形。
ここは65香の短打が良さそうです。これなら同桂と取る一手。
そこでスッと55銀と捨てるのが好手。これも同玉と応じるしかありません。
これで45馬と活用します。64玉と引かれたとき、63馬と入ると55玉と戻られて千日手模様。
しかし盤面をよく見ると64玉には63飛成で詰んでいます!
何か不思議な詰め上がり。
珍しい「リ」の字です。
<詰上り:「リ」>

65香、同桂、55銀、同玉、45馬、64玉、63飛成まで7手
③まさ作

盤面6枚と曲詰としては簡素な初形です。
36角の俗手では57玉、58龍、46玉、47龍、35玉と逃げられてしまいます。
14角が妙手の香りのする遠角です。57玉なら58龍、46玉、47龍、35玉、36龍と追って捕まりますし、46玉も47銀、45玉に25龍で詰みます。
しかし14角には25歩合が中合の妙防。同角とさせてから46玉とかわせば逃れです。
初手は58銀と拠点を築くのが正解。これには46玉の一手です。
26龍と行きたくなりますが45玉と銀を取られると続きません。
ここで13角が好手。35合なら今度こそ26龍です。
45玉と銀を取りますが、かまわず25龍と攻めます。
56玉と逃げるしかありませんが、57角成が決め手。
同馬に55龍まで「|」のあぶり出し。
<詰上り:「|」>

58銀、46玉、13角、45玉、25龍、56玉、57角成、同馬、55龍まで9手
三文字揃うと「メリー」となりました。
9月号作品展が「Xmas」ですから、あわせて「メリーXmas」。
12月の結果発表に合わせた趣向でした。
それではパスワードクイズに解答いただいた皆様の声を紹介させていただきます。(敬称略、ご了承ください。)
<9月号作品展>
谷川幸永:
【解答】Xmas
【メッセージ】正解にたどり着くまでにかなりの曲折。2題しか解けていなければ不正解だっただろう。
【コメント】でも、何のゆかりがあって"クリスマス"?
[解答経過]
まず、出だしに駒取りが無く着手も限られている④に手をつけるが、あえなく頓挫。
先を越して解けたのは①:「形は"X"だが、エックス? ローマ数字の10? 掛ける? それともギリシャ語のカイ?」
続けて④も解ける。この時点では「大文字のS」と信じて疑わず。
「2題解ければ、残りの詰上りは見当がつくはず」というヒントから、"XMAS"(クリスマス)となるものと予想。しかし、「なぜ?」という疑問がつきまとう。
②に立ち向かったとき予想した詰上りの配置は、36-35-34-33-44-55-64-73-74-75-76という「活字体の(頭の尖った)M」。途中で少し違う雰囲気になり、「マクドナルド式の(頭の丸い)Mみたいだ。」
しかし、詰上げたときは、まず「あれ? 83飛が余計。どこか間違えたかな?」 手順を見直した上で、「正確にはX'masと綴るのだから、83飛は"アポストロフィ(省略符号)"を表しているのか! つまり、正解は"X'MAS"だな。」 最後にようやく「あっ、小文字か。」
③に着手した時点では、「大文字のA」の可能性も僅かに残っていたものの、もっぱら「字形がどうなるか」が関心の焦点で、候補は「"0"の右下に1~2枚くっつけた(だけの)"筆記体のa"」と「上に庇の付いた"活字体のa"」の2グループに。結局、右下の撥ねまで丁寧に描出した手の込んだ活字体が答えということで、大団円。
★詳細な解答経緯を記していただき、ありがとうございました。
出題側では、解答者の思考経路を知ることは少ないので、大変貴重なご意見でした。
三宅周治:詰め上がって③は何の文字なのかわからず、その解読に苦労しました。
①②がXm。なるほどと思いました。
★③の「a」は手順も素晴らしいのですが、この字形がユニークでした。
竹中健一 :12月の発表ということで納得です。
ただ、最後に1番を解いたので、それまで気付きませんでした。
aの文字は珍しいですね。
★解答王にはすらすらの問題でしたか?暗算で解くとあぶり出しに気がつかないこともありそうですね。
小山邦明:結果発表をする12月号にぴったりの内容でした。
★出題時は残暑厳しく(天災も次々と!)…。
占魚亭 :一足も二足も早いクリスマス企画ですね(笑)
パスワードクイズ、またやってください。
★3ヶ月前倒しのクリスマスセールでした。
池田俊哉:masの小文字が重要ですね。
★作品展担当則内さんのこだわりの字形。「m」完成までには紆余曲折が(汗)
小林尚樹:パスワードはずばり、「Xmas」でどうでしょうか?
★正解です!
<11月号追加出題>
原田雄二:メリー・クリスマスの「メリー」でしょうか。
★その通りです。
竹中健一:メリーの最後が横棒じゃないのが不思議ですが、メリークリスマスということですよね。
★詰上り図を縦に並べて鑑賞ください(笑)。
ほっと:ブログ出題分は紛れが多くて手数の割には時間がかかりました。
★3作とも紛れも含めて楽しんでいただければ幸いです。文字色
小山邦明:前回と合わせると「メリーXmas」
[今回の出題作品の総評]
9手以内という短手数なので解図欲が沸き、またその短手数でもきらりと光る手順が多く、最後の収束形も大変きれいなので、楽しめました。
★お褒めいただきありがとうございました。
津久井康雄:1ケタ手数ながら好手順ですっきり。③の13角が味良くいい感じでした。
★1ケタ物ならではの捨駒の妙を楽しんでいただけたことと思います。
久保紀貴:9月号が見当たらないのでブログ掲載の3文字で参加させていただきます(笑)。パスワードは「メリー」。 想像するに、9月号はXmasというところでしょうか。
①飛2枚を捨ててピッタリの詰め上がり。好作ですね。
②ちょっと重めの詰め上がり。短手数でまとめるのが難しい字形かも?
③一段下げたのが工夫ですね。遠打からの成り捨てがうまい。
★9月号作品展は12月号の結果稿であらためて鑑賞ください。
中村丈志:詰将棋の○○会という会が色々あるようですが、活動内容がわかりませんでした。今回、そのひとつがわかり良かったです。
★楽しく遊べる創棋会。いつでも参加歓迎です。
応募された方は全員正解でした。
レア品は以下の方々にお届けしますのでご笑納ください。
少し時間のかかる方もいらっしゃるかもしれませんが、お待ちください。
谷川幸永、小山邦明、三宅周治、シロイヌ、竹中健一、占魚亭、たくぼん、
池田俊哉、小林尚樹、原田雄二、原科佐登己、原雅彦、中村丈志、津久井康雄、
久保紀貴、金少桂、ほっと
■詰パラ12月号が到着
・表紙は坂田慎吾さん。「おやつ」や「おつまみ」は私もネットで拝見したことがありますが、ちょっと一服するには持って来い。活字媒体以外の楽しみ方もありということで。さて本作の詰上り、何が現れるでしょうか?
・短コン(11P~)。今年は3年ぶりの7手詰。並び順はオーソドックスな50音順。皆さんどんどん解いて解答を送りましょう!
・同人室(20P~)。課題「打った駒が邪魔になる」が9題。また次回は「構想作」が課題ということですが、課題の解が楽しみです。
・創棋会作品展(22P~)。「よくわかる作家の個性」。一挙7作の出題。個性溢れる作品をぜひとも味わってください。また作品展担当・則内さんの最後の選題ですので、一題でも解ければぜひ解答を!
余白には来年の全国大会が大阪開催ですのでプレ広告を掲載。皆さんのご来場、お待ちしてまっせ!
・ヤング・デ・詰将棋OB作品展(24P)。「○○くん作」という表記が懐かしいですね。初級コースの懸賞が増えるのもいいことですね。
・全詰連の頁(25P)。新刊紹介『ヤング・デ・詰将棋』。利波偉さんの力作が全詰連で斡旋されることになりました。
・持駒のある風景(26P)。好形好作と類似のお話。収束手順の同一がどこまで許されるかというのは興味深いコメントですが、前半の手順との兼ね合いもあって一律には決められないと思います。その時代の認識というものもありますし、解答者個々の反応にも差はありますので、作品の価値とは別物と考えることもできます。「何かに妥協すると仕合せに…」というのは、肯けるセリフなのですが、これまた個人差のある世界。作家の矜持と言ってしまえばそれまでですが、作者の葛藤を知らずに「安易な妥協」といった批判もあるでしょう。多様な価値観の中で、どのように折り合いをつけるのか、悩ましいところではあります。
・大道棋よもやま話(28P~)。今回が最終回。
・ちえのわ雑文集(30P~)。鈴川さん健康が回復されたとのこと、良かったですね。内容は既発表作の見直しがテーマですが、同じ狙いでまったく別の作品が生まれたかのような改作。
・詰パラチーム参戦記(34P~)。見事4部リーグで優勝!皆さん指棋もお強いようで。
・会合案内(43P~)。創棋会の新年会、1月20日です。
・結果稿:
「棋士の宴」(74P~)は750号記念の出題でしたが、作者のコメントもいいですね。
デパート(93P~)。小駒図式の最長手数記録更新!
創棋会作品展(82P~)。あぶり出し「Xmas」、解いていない方は、ぜひ結果稿を鑑賞ください。
・編集室(104P~)。詰将棋に縁のある棋士の方々の活躍。この話題は全詰連の頁でも紹介されていますね。
・詰将棋デパート。長編特集。④⑤は解かなければ損?
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
勤務先の近所に「少彦名神社」というところがあり、薬の神様「神農さん」を祀っています。そのお祭りが、毎年11月22日~23日に開催されます。
道修町(「どしょうまち」と読みます)の入り口にシンボルの張子の虎が飾られています。
夜は御堂筋のイルミネーションに輝きます。


■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズの結果発表!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、いかがでしたか。
詰パラ12月号で結果発表(82P)されていますので、解いていない方も是非鑑賞ください。
連動企画の「パスワードクイズ」、結果稿をご覧いただければおわかりのように、詰上り4文字は「Xmas」でした。
また詰パラ11月号「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題を行いました。
今回はその結果を発表させていただきます。
9手以内のあぶり出しが三作でした。
①高縄山ろく作

64銀成が見えますが45玉と逃げられると、43飛成と追っても44金合と頑張られると詰みません。
ここは64飛成とするのが好手。これなら45玉には34龍があります。
同桂と取らせて、44銀成とこちらに捨てます。同玉なら43飛成、35玉、34龍がピッタリです。
65玉と逃げるしかありませんが、85飛成の追撃。
75合は66馬まで。
さらに56玉とひたすら逃げます。
あわてて66金とすると同角成とされますから、55龍と捨てるのが決め手。
同玉に66馬まで「メ」の字が浮かび上がりました。
緊張感のある詰上りですね。
<詰上り:「メ」>

64飛成、同桂、44銀成、65玉、85飛成、56玉、55龍、同玉、66馬まで9手
②kisy作

74玉には84馬があるので左側には逃げられません。
しかし詰形がちょっと浮かびません。
王手は限られますから香を打ってみます。
67香と離して打つのは66桂と中合され、同香に74玉で詰まない形。
ここは65香の短打が良さそうです。これなら同桂と取る一手。
そこでスッと55銀と捨てるのが好手。これも同玉と応じるしかありません。
これで45馬と活用します。64玉と引かれたとき、63馬と入ると55玉と戻られて千日手模様。
しかし盤面をよく見ると64玉には63飛成で詰んでいます!
何か不思議な詰め上がり。
珍しい「リ」の字です。
<詰上り:「リ」>

65香、同桂、55銀、同玉、45馬、64玉、63飛成まで7手
③まさ作

盤面6枚と曲詰としては簡素な初形です。
36角の俗手では57玉、58龍、46玉、47龍、35玉と逃げられてしまいます。
14角が妙手の香りのする遠角です。57玉なら58龍、46玉、47龍、35玉、36龍と追って捕まりますし、46玉も47銀、45玉に25龍で詰みます。
しかし14角には25歩合が中合の妙防。同角とさせてから46玉とかわせば逃れです。
初手は58銀と拠点を築くのが正解。これには46玉の一手です。
26龍と行きたくなりますが45玉と銀を取られると続きません。
ここで13角が好手。35合なら今度こそ26龍です。
45玉と銀を取りますが、かまわず25龍と攻めます。
56玉と逃げるしかありませんが、57角成が決め手。
同馬に55龍まで「|」のあぶり出し。
<詰上り:「|」>

58銀、46玉、13角、45玉、25龍、56玉、57角成、同馬、55龍まで9手
三文字揃うと「メリー」となりました。
9月号作品展が「Xmas」ですから、あわせて「メリーXmas」。
12月の結果発表に合わせた趣向でした。
それではパスワードクイズに解答いただいた皆様の声を紹介させていただきます。(敬称略、ご了承ください。)
<9月号作品展>
谷川幸永:
【解答】Xmas
【メッセージ】正解にたどり着くまでにかなりの曲折。2題しか解けていなければ不正解だっただろう。
【コメント】でも、何のゆかりがあって"クリスマス"?
[解答経過]
まず、出だしに駒取りが無く着手も限られている④に手をつけるが、あえなく頓挫。
先を越して解けたのは①:「形は"X"だが、エックス? ローマ数字の10? 掛ける? それともギリシャ語のカイ?」
続けて④も解ける。この時点では「大文字のS」と信じて疑わず。
「2題解ければ、残りの詰上りは見当がつくはず」というヒントから、"XMAS"(クリスマス)となるものと予想。しかし、「なぜ?」という疑問がつきまとう。
②に立ち向かったとき予想した詰上りの配置は、36-35-34-33-44-55-64-73-74-75-76という「活字体の(頭の尖った)M」。途中で少し違う雰囲気になり、「マクドナルド式の(頭の丸い)Mみたいだ。」
しかし、詰上げたときは、まず「あれ? 83飛が余計。どこか間違えたかな?」 手順を見直した上で、「正確にはX'masと綴るのだから、83飛は"アポストロフィ(省略符号)"を表しているのか! つまり、正解は"X'MAS"だな。」 最後にようやく「あっ、小文字か。」
③に着手した時点では、「大文字のA」の可能性も僅かに残っていたものの、もっぱら「字形がどうなるか」が関心の焦点で、候補は「"0"の右下に1~2枚くっつけた(だけの)"筆記体のa"」と「上に庇の付いた"活字体のa"」の2グループに。結局、右下の撥ねまで丁寧に描出した手の込んだ活字体が答えということで、大団円。
★詳細な解答経緯を記していただき、ありがとうございました。
出題側では、解答者の思考経路を知ることは少ないので、大変貴重なご意見でした。
三宅周治:詰め上がって③は何の文字なのかわからず、その解読に苦労しました。
①②がXm。なるほどと思いました。
★③の「a」は手順も素晴らしいのですが、この字形がユニークでした。
竹中健一 :12月の発表ということで納得です。
ただ、最後に1番を解いたので、それまで気付きませんでした。
aの文字は珍しいですね。
★解答王にはすらすらの問題でしたか?暗算で解くとあぶり出しに気がつかないこともありそうですね。
小山邦明:結果発表をする12月号にぴったりの内容でした。
★出題時は残暑厳しく(天災も次々と!)…。
占魚亭 :一足も二足も早いクリスマス企画ですね(笑)
パスワードクイズ、またやってください。
★3ヶ月前倒しのクリスマスセールでした。
池田俊哉:masの小文字が重要ですね。
★作品展担当則内さんのこだわりの字形。「m」完成までには紆余曲折が(汗)
小林尚樹:パスワードはずばり、「Xmas」でどうでしょうか?
★正解です!
<11月号追加出題>
原田雄二:メリー・クリスマスの「メリー」でしょうか。
★その通りです。
竹中健一:メリーの最後が横棒じゃないのが不思議ですが、メリークリスマスということですよね。
★詰上り図を縦に並べて鑑賞ください(笑)。
ほっと:ブログ出題分は紛れが多くて手数の割には時間がかかりました。
★3作とも紛れも含めて楽しんでいただければ幸いです。文字色
小山邦明:前回と合わせると「メリーXmas」
[今回の出題作品の総評]
9手以内という短手数なので解図欲が沸き、またその短手数でもきらりと光る手順が多く、最後の収束形も大変きれいなので、楽しめました。
★お褒めいただきありがとうございました。
津久井康雄:1ケタ手数ながら好手順ですっきり。③の13角が味良くいい感じでした。
★1ケタ物ならではの捨駒の妙を楽しんでいただけたことと思います。
久保紀貴:9月号が見当たらないのでブログ掲載の3文字で参加させていただきます(笑)。パスワードは「メリー」。 想像するに、9月号はXmasというところでしょうか。
①飛2枚を捨ててピッタリの詰め上がり。好作ですね。
②ちょっと重めの詰め上がり。短手数でまとめるのが難しい字形かも?
③一段下げたのが工夫ですね。遠打からの成り捨てがうまい。
★9月号作品展は12月号の結果稿であらためて鑑賞ください。
中村丈志:詰将棋の○○会という会が色々あるようですが、活動内容がわかりませんでした。今回、そのひとつがわかり良かったです。
★楽しく遊べる創棋会。いつでも参加歓迎です。
応募された方は全員正解でした。
レア品は以下の方々にお届けしますのでご笑納ください。
少し時間のかかる方もいらっしゃるかもしれませんが、お待ちください。
谷川幸永、小山邦明、三宅周治、シロイヌ、竹中健一、占魚亭、たくぼん、
池田俊哉、小林尚樹、原田雄二、原科佐登己、原雅彦、中村丈志、津久井康雄、
久保紀貴、金少桂、ほっと
■詰パラ12月号が到着
・表紙は坂田慎吾さん。「おやつ」や「おつまみ」は私もネットで拝見したことがありますが、ちょっと一服するには持って来い。活字媒体以外の楽しみ方もありということで。さて本作の詰上り、何が現れるでしょうか?
・短コン(11P~)。今年は3年ぶりの7手詰。並び順はオーソドックスな50音順。皆さんどんどん解いて解答を送りましょう!
・同人室(20P~)。課題「打った駒が邪魔になる」が9題。また次回は「構想作」が課題ということですが、課題の解が楽しみです。
・創棋会作品展(22P~)。「よくわかる作家の個性」。一挙7作の出題。個性溢れる作品をぜひとも味わってください。また作品展担当・則内さんの最後の選題ですので、一題でも解ければぜひ解答を!
余白には来年の全国大会が大阪開催ですのでプレ広告を掲載。皆さんのご来場、お待ちしてまっせ!
・ヤング・デ・詰将棋OB作品展(24P)。「○○くん作」という表記が懐かしいですね。初級コースの懸賞が増えるのもいいことですね。
・全詰連の頁(25P)。新刊紹介『ヤング・デ・詰将棋』。利波偉さんの力作が全詰連で斡旋されることになりました。
・持駒のある風景(26P)。好形好作と類似のお話。収束手順の同一がどこまで許されるかというのは興味深いコメントですが、前半の手順との兼ね合いもあって一律には決められないと思います。その時代の認識というものもありますし、解答者個々の反応にも差はありますので、作品の価値とは別物と考えることもできます。「何かに妥協すると仕合せに…」というのは、肯けるセリフなのですが、これまた個人差のある世界。作家の矜持と言ってしまえばそれまでですが、作者の葛藤を知らずに「安易な妥協」といった批判もあるでしょう。多様な価値観の中で、どのように折り合いをつけるのか、悩ましいところではあります。
・大道棋よもやま話(28P~)。今回が最終回。
・ちえのわ雑文集(30P~)。鈴川さん健康が回復されたとのこと、良かったですね。内容は既発表作の見直しがテーマですが、同じ狙いでまったく別の作品が生まれたかのような改作。
・詰パラチーム参戦記(34P~)。見事4部リーグで優勝!皆さん指棋もお強いようで。
・会合案内(43P~)。創棋会の新年会、1月20日です。
・結果稿:
「棋士の宴」(74P~)は750号記念の出題でしたが、作者のコメントもいいですね。
デパート(93P~)。小駒図式の最長手数記録更新!
創棋会作品展(82P~)。あぶり出し「Xmas」、解いていない方は、ぜひ結果稿を鑑賞ください。
・編集室(104P~)。詰将棋に縁のある棋士の方々の活躍。この話題は全詰連の頁でも紹介されていますね。
・詰将棋デパート。長編特集。④⑤は解かなければ損?
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
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