FC2ブログ

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<12回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<12回目>

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズは受付中です!
  詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■「すらすら解ける20手台」part結果発表<12回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 今回は二作同時発表。
 まず西村さんの作品から紹介していきます。

⑮西村 章作
15.png

【作意】
 11角、同龍、34桂、32玉、42桂成、22玉、23歩、12玉、11飛成、同玉、
 31飛、21角、同飛成、同玉、32角、12玉、22歩成、同玉、23銀成、11玉、
 21角成、同玉、32成桂、11玉、22成桂まで25手詰

【正解】
 11手目→31飛
 手数→25手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.17、A:3、B:8、C:1、誤解:0、無解:1、無評価:0

★続いて登場は西村さん。
 西村さんは2017年8月の表紙が詰パラ初入選ですが、高校時代に熱中していて再燃したとのこと。アラ還世代ですから40数年ぶりの復活。その後は短編中心の活躍で、すっかり創棋会の常連作家です。
 本作も右上隅5×4に収まった好形。持駒も3枚と手ごろ。
 実戦なら13角から31龍を奪ってゲームセットですが、13角では12玉で続きません。
 23歩は32玉で詰みませんし、手筋風の34桂も同龍で後続手段がありません。
 詰将棋らしい好手がありました。11角です。
 32玉なら33角成、41玉、53桂がピッタリ。
 11同玉も31飛成で簡単。21玉には33桂が打てるので、以下32玉、31飛成、同玉、41飛、32玉、22角成、同玉、21飛成とキレイに詰みます。
 11同龍が最善ですが、これで34桂が打てます。
 12玉なら11飛成から12歩と叩いて早いので32玉と寄りますが、42桂成、22玉、23歩と利かせてから11飛成と龍を取ります。
 11同玉に13飛と打つのも有力ですが、角合で逃れ。(桂香合では22歩成から23銀成。また金銀合は同飛成から取った金銀を13に打って詰み。)
 ここで31飛が狙いの一手。

<11手目:31飛>
15_31飛

 21合の一手ですが、22歩成から32成桂とする手があるので、斜めに利く駒でないとだめです。
 しかし金や銀は取って22に打つ手があり簡単。
 正解は角合です。
 同飛成と切って32角と据え、22歩成から23銀成と活用。
 11玉には21角成と捨てて32成桂から22成桂と寄れば詰み。
 後半の11手は収束ユニットなんですが、大駒を捨てて小駒だけの清涼詰になるのは気持の良いところです。


奥鳥羽生:他に手がないとはいえ初手角捨てに躊躇。

★確かに初手は唯一の強力な駒を手放してしまうので抵抗があります。

himatsume:初手さえ見えればあとはスラスラ。

★初手を越えればそれほど難しい手はありません。

安田恒雄:角合が分かれば後はすらすら。

★角合で少し立ち止まりますが、悩むほどのこともなかったと思います。

RINTARO:初手もこれしかなく、あとはスラスラ。予定調和の収束が心地いいです。

★大駒を消して小駒だけの清涼詰がいいですね。

有吉弘敏:後半は既成に流れたか。

★飛車を切って32角と打てば清涼詰の収束ユニット。

野々村禎彦:31飛限定打に21角限定合以降は常套収束だが、序の紛れで評価アップ。

★収束は既成ですが前半の応酬が作者の腕の見せ所でした。

三輪勝昭:これはスラスラ読める。読んでいて苦痛に感じる手がないのが良い。

★素直な手順?

山下誠:1一角から飛車交換で再度角を入手し、例の収束に持ち込む。

福原徹彦:角合もあるし、捌ける手順で清涼詰。少々時間がかかったが、解後感は良かった

★例の収束に持ち込むのに角合を発生させるのがミソ。

中出慶一: 11手目の飛打ち場所限定と、12手目角合限定が本作を支えている。
 長い既成収束が味消しになっています。

★長いと取る人もいれば、余韻を楽しんでいただける方もいるということで。

則内誠一郎:そして角は二度死ぬ。

★初手に捨てた角を合駒で取り返し、もう一度捨てる。ストーリーを感じる。

鷲見慎吾:敵の大駒を2枚奪って、両方捨てる。豪快な手順ですね。

★すらすら度の高い大駒捨と捌きの良さは好感度アップに大切です。


 続いてRINTAROさんの作品です。

⑯RINTARO作
16.png

【作意】
 13香、12桂合、同香成、同玉、14香、13桂合、同香成、同玉、15香、14桂合
 25桂、12玉、14香、21玉、22銀成、同玉、34桂、31玉、43桂、21玉
 33桂打、32玉、31桂成、同玉、41銀成、32玉、42成銀まで27手詰

【正解】
 23手目→31桂成
 手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.25、A:5、B:5、C:2、誤解:0、無解:2、無評価:0

【作者のことば】
 狙いの1手は、15手目くらいしか捨て駒がないので、
 15手目にしたいのですが、成不成非限定ですので、
 最終手にしようと思ったのですが、最終手余詰があるようですので、
 もう一つの捨て駒である「23手目31桂成」にします。

 尚、「すらすら解ける20手台」という課題に合致する作が、
 少なく見積もっても10作はあるため、選題に悩みましたが、
 盤面4枚で桂合3回の本作を選びました。
 52銀1枚で収束が付けれたので、これはこれで完成品だと思います。

 もう1作投稿したい作品があったのですが、またの機会とします。

★RINTAROさんも「すらすら解ける20手台」には初登場。
 本作、盤面配置駒は4枚。左上隅5×3に収まり素晴らしい好形。当たり駒がないのもスッキリ感があります。
 初手は13香しかありません。
 直感は桂合ですが、歩合の変化を確認しておきましょう。
 12歩合は同香成、同玉のとき13歩と打てます。11玉と引けば12香から並べ詰みなので13同玉と応じますがそこで15香とすれば何合をしても25桂から14香と追って21玉に22香と打って詰みます。
 手順中、13歩と打たずに14香から攻めても、最後21玉に22歩と打てます。
 要は頭に利く駒は早く詰むということです。
 そこで第一感のとおり12の合は桂と決まりました。
 12同香成、同玉で14香と打ちます。
 これも同じ理屈で13桂合が最善。
 13同香成、同玉で15香と打ちます。
 これも14桂合が最善。
 なんとなく持駒変換趣向っぽい手順ですね。
 25桂、12玉、14香、21玉となったところで、ちょっと手が止まります。
 持駒の桂3枚をどう使って攻めるのか?
 22銀成と捨てるのが軽い好手。
 作者は成・不成の非限定を気にされて狙いの一手は23手目にされたのですが、この手が本作で一番気持ちの良い一手だと思います。

<15手目:22銀成>
16_22銀成

 同玉と取らせて34桂と打ち換えると桂の活用が見込める局面です。
 21玉には33桂打ちがあり、32玉なら44桂がありますので、31玉と粘ります。
 それでも43桂と打ち、21玉にも33桂打としますが、32玉と抵抗します。
 ここで31桂成と軽く捨てるのが好手。
 同玉に、41銀成から42成銀と引いて詰み。

 作者は本作を逆算した図も送っていただきましたので紹介させていただきます。

<参考図>
16_参考図

 23桂、同歩、32香、同角、同銀引、同銀、22角、21玉、32銀成、同玉、
 33銀、21玉、11角成、同玉、13香、12桂、同香成、同玉、14香、13桂、
 同香成、同玉、15香、14桂、25桂、12玉、14香、21玉、22銀成、同玉、
 34桂、31玉、43桂、21玉、33桂打、32玉、31桂成、同玉、41銀成、32玉、
 42成銀まで41手詰

 うまく逆算されたものですね。
 「すらすら解ける40手台」というコーナーがあれば採用されそうな…。


RINTARO:他の作品を解いて思ったんですけど、拙作もスラスラに該当していませんでしたら、申し訳ございません。

★自作を客観的に評価するのは難しいものですが、ご心配には及びませんでした。
 もっとも会合などでよく耳にする「簡単ですから解いてみてください」というフレーズには要注意ですが(笑)。

himatsume:合駒が全て分かりやすくスラスラ解けた。

★簡素図式の合駒物は読みの必要なものが少なくないのですが、本作はその点明快です。

鷲見慎吾:歩が手に入るとすぐに詰んでしまうので、3連続桂合まではすらすら読めました。

★桂合が直感で歩合は変化調べというところですが、簡単に詰むので悩まず三連続桂合を発見できたと思います。

野々村禎彦:3連桂合は全部同じ理由なので驚きはなく、並べ詰め収束にモヤモヤ。

★詰将棋には「驚き」という要素も重要ですね。
 収束は桂吊るしで仕上げられるとよかったのですが…。

福原徹彦:桂合以外出来ないので序は指しやすい。収束手順もわかりやすくすらすら。

★収束はこれしかないのが分かりやすさにつながったのなら幸い。

則内誠一郎:小駒の中で桂が映える。

★初形も手順も小駒図式。

安田恒雄:盤面4枚の簡素図式で、香を桂に変えてのすらすら手順は好感が持てます。収束の緩さと繰り返しの香打ちの非限定が気になりました。

★香打ち非限定ですか…。打ったまま残るものはないので、そう気にはなりませんでしたが。

中出慶一:序盤の3連続桂合が優秀。このような簡潔図にこの手順の中編が残っていたのが不思議ですね。

★この形から三連続桂合というのはちょっとした収穫だと思います。

三輪勝昭 :歩合が簡単に詰むので桂合と分かり易いのが良い。18手目どこに逃げても同じように見えるが、31玉だけ桂捨てが必要になるのか。

★収束は最長手順探し的な感じもしますが、捨駒があると無しでは印象も変わってきますね。

山下誠:連続合駒で稼いだ桂馬3枚を使って玉を狭めていく。

★連続合もこれくらい明快だと余裕をもって鑑賞できます。

奥鳥羽生:桂づくし。

★三桂を奪って三桂の威力で詰上げます。

有吉弘敏:課題にぴったり。

★形も手順も「すらすら」に相応しい作品でした。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<11回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<11回目>

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズは受付中です!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■「すらすら解ける20手台」part結果発表<11回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
   ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 それでは今回は鷲見慎吾さんの作品です。

⑭鷲見慎吾作
14.png

【作意】
 13歩、21玉、22歩、同玉、33銀、13玉、14歩、12玉、24桂、同歩、
 13歩成、同玉、24銀成、12玉、13歩、21玉、22歩、同玉、33飛成、21玉、
 12歩成、同玉、13成銀、21玉、22成銀まで25手詰

【正解】
 9手目→24桂
 手数→25手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.09、A:3、B:6、C:2、誤解:0、無解:1、無評価:1

【作者のことば】
 比較的簡素な初形と詰上り清涼が取り柄の中編詰将棋です。
 手順中に合駒が発生しないうえ、これといった変化や紛れがないため、今回の作品展テーマである『すらすら解ける20 手台』に当てはまるのではないかと思い応募させて頂きました。

★14作目は鷲見慎吾さんの作品。
 「すらすら解ける20手台」には初参加の作者。スマホ詰パラではペンネームでは活躍中。これからもよろしくお願いします。
 コンパクトな初形。持駒は多いのですが、歩は打ち捨てに消費することが予想されるので面倒な感じはしません。
 また一見して、13歩から14歩と押さえる手や、21玉に22歩から33銀とする筋などが目に入りますので、手をつけやすいと言えるでしょう。
 とにかく13歩と打ってみましょう。
 同玉なら14歩と打ちます。12玉は32飛成があるので22玉と引きます。
 33銀と打って21玉に22歩とこれしかないという手が続きます。12玉となったところで24桂と捨てるのがうまい手です。

<9手目:24桂>
14_24桂

 同歩と取らせてから13歩成とすれば24銀成で手が続きます。
 24桂捨は質駒を作る手筋の一着でした。
 24銀成には12玉と引き、13歩を打たせてから22玉としますが、33飛成と成り込めば21玉に12歩成から13成銀と入って詰みます。
 しかし一歩余ってしまいました。
 となると13歩には21玉と引いて22歩と打たせるのが最善のようです。
 22同玉に33銀と打ち、13玉にいったん14歩と打って12玉と引かせてから24桂が学習済みの手筋ですね。
 同歩に13歩成、同玉、24銀成と一歩補充して、12玉には13歩、21玉には22歩から33飛成と成り込みます。
 21玉に12歩成と成捨て、同玉に13成銀から22成銀までの清涼詰。


鷲見慎吾:自作です。他の作品を見て、ちょっと簡単すぎたんじゃないかと思っています。

★この作品展は「簡単でも楽しければ良い」という考え方もありということで開催しています。

山下誠:簡素な初形から歩を使ったリズミカルな攻めが最後まで続いて爽快。

★形が良い、手順も爽快、ということで作品展にはピッタリです。

RINTARO:好形からスラスラ解けました。課題にぴったりです(10/7追記)

三輪勝昭:手数順でなければこれを①番に置きたい。

★今回の出題順は手数順でしたが、難易度順やすらすら順というのもありましたね。

中出慶一:13番と同様。簡素形で流れる手順で清涼詰に終わるが、手順に中身がない、印象です。歩の捌き捨てはあるものの、はっきりした捨ては9手目のみは寂しい。

★流れを楽しんでいただければ作者も満足?もちろん捨駒がもう少しあれば言うことないのですが。

奥鳥羽生:歩が活躍する不規則趣向。

★13歩や22歩が繰り返されるのは趣向の香り。

福原徹彦:歩の細かい使い方が良いし、銀の活用の仕方が良い感触。

★銀が引いて成るのはいい感触ですね。

則内誠一郎:2手目同玉を先に読む。

★何度か試行錯誤して正解にたどり着いた方もいらっしゃったと思いますが、そこに煩雑さはありません。

野々村禎彦:23への効きが強くこの手順しかないが、コンパクトに巧く割り切れている。

★なるほど23地点は守りが強力ですね。
 11桂と31桂の二枚が必要な理由は作者からご説明いただけると有難いです。

安田恒雄:3×5のコンパクトな初形で悩む所なし。

★スッキリ、アッサリ、解いて気持ちよく。

有吉弘敏:狭い玉ですが、想定した手順が出てくる。

★予定調和もある意味心地よく。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<10回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<10回目>

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズは受付中です!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■「すらすら解ける20手台」part結果発表<10回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 それでは今日は冨永晴彦さんの作品です。

⑬冨永晴彦作
13.png

【作意】
 33銀、23玉、24金、12玉、22銀成、同玉、33と、21玉
 43馬、11玉、23桂、12玉、22と、同玉、33馬、21玉、
 11馬、32玉、33金、41玉、31桂成、同玉、22馬、41玉、
 32金まで25手詰

【正解】
 8手目→21玉
 手数→25手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.25、A:5、B:5、C:2、誤解:0、無解:1、無評価:0

 冨永さんに対する管理人の印象は、飛角図式や簡素図式がお得意で、それも少し骨がある、というものですが、本作はどうでしょうか。

 盤面5枚が3×4に収まっている好形作。持駒も手ごろで解いてみようという気になります。
 52桂が効いているので44馬は取られてしまいます。
 31馬も23玉で脱出モード。
 そうなれば33銀と打って上部脱出を阻むのは当然の一手。
 13玉なら35馬で捕まります。12玉と寄るのも22金から35馬があります。
 23玉と立って24金と打たせてから12玉と引くのが巧い逃げ方。
 桂一枚で切れ筋のようですが、22銀成と捨てて同玉に33と と銀と と金を入れ替えるのが継続の好手順。
 11玉と逃げたくなりますが、それには23桂としばって12玉に22と と捨てる軽手があり、同玉に31馬で詰み。
 危なそうでも21玉と引くのが凌ぎの好手段。

<8手目:21玉>
13_21玉

 21玉とされると43馬とするしかありません。
 そこで11玉とすれば馬筋がずれたので23桂、22とから31馬と入るスジはありません。
 攻め方も寄せ方を変える必要があります。
 23桂、12玉、22と、同玉までは同じですが、33馬と寄ります。
 21玉に11馬と突っ込み、32玉に33金と活用します。
 41玉には31桂成と捨て、同玉に22馬から32馬まできれいに清涼詰となりました。


福原徹彦:隅に追い詰めたと思ったら、身を翻して41で清涼詰になる。

★ターンしてもう一度。

野々村禎彦:これしかない駒捌きに終始するが、左右を入れ替えて清涼詰の流れは良い。

★体を入れ替えて粘る玉を反対側で仕留めます。

安田恒雄:盤面5枚のコンパクトな簡素形ですらすら度も期待通りですが、好手が欲しいです。

★好手は…よく捌けて清涼になるということで。

RINTARO:比較的スラスラ解けました。ぴったり詰んで好印象です。

★すらすら度は今回の作品展中、一、二を争ったと思います。

鷲見慎吾:解きたくなる初形がいいですね。本作が一番すらすらに感じました。

★すらすら度ナンバー1と言ってもらえば作者も嬉しい?

中出慶一:簡素形で流れる手順で清涼詰に終わるが、それだけという印象です。2または3回の抵抗感のある好手を織り込んでほしいところ。

★抵抗感があって、なおかつ「すらすら」というのはなかなか難しい…。

三輪勝昭:スラスラ解けるが既成手順なので気持ち良さはない。

★既成手順をどう料理するかが作者の腕の見せ所。

奥鳥羽生 :孤軍奮闘の玉。

★玉方応手はすべて玉様でした。

山下誠:せまいところで主役が次々に入れ代わり、最後は馬で寄せきる。

★33銀、43と、23桂の三枚が消えるのはいい感じ。

有吉弘敏:ささやかですが、面白い手順。

★小味な手が続く印象。

則内誠一郎:企画にふさわしい小品。

★作品展の主旨に適った作品でした。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<9回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<9回目>

■パラ9月号創棋会作品展、パスワードクイズは受付中です!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■今年の裏短コン
 前回「詰パラ10月号到着」で「どうなっているのでしょうか」と書いた裏短コンですが、すでにほっとさんの「詰将棋考察ノート」で今年の開催について公表されていました。
   http://tsumenote.blog.fc2.com/blog-entry-99.html
 作家の皆さんには待ちに待った企画だと思います。
 私も開催を楽しみにしています。

■「すらすら解ける20手台」part結果発表<9回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 それでは今日は三輪さんの作品です。

⑫三輪勝昭作
12.png

【作意】
 58金、同成香、49飛、同玉、58銀、同玉、67角、48玉、49香、39玉、
 57角、38玉、56角、49玉、29飛成、58玉、38龍、57玉、47龍、66玉、
 77龍、56玉、67龍まで23手詰

【正解】
 初手→58金
 手数→23手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.00、A:2、B:7、C:2、誤解:0、無解:2、無評価:0 (10/7修正)


【作者のことば】
 詰上り「ノ」の字です。
 解答指定手は初手でお願いします。
 狙いは誤答者ゼロです。

★三輪さんも「すらすら解ける20手台」には毎回投稿いただきありがとうございます。
 やさしい中編作の発表の場を設けることについても、いつも好意的な意見をいただいています。
 さて本作はあぶり出しとのことですが何が現れるでしょうか。
 まず初手は58金しかありません。
 「誤答者ゼロが狙い」でした(笑)
 同成香と取る一手に、王手を続けるなら49飛しかないところ。
 これも同成香では68角と引いて簡単なので同玉と応じます。
 質駒の成香を58銀と取るところまでは必然の流れ。
 58銀には少し変化があります。難しいものではありませんが確かめておきましょう
 39玉は57角から29飛成。49玉は68角、58玉、28飛成から詰みます。58銀には同玉が最善です。
 無防備状態の王様ですが詰めるには23飛の活用が必要。
 そのためには邪魔な24角を捌きたい。何とかして24角の活用ラインである48や59に玉を誘導したいところです。
 59香ではアッサリ同玉と応じられ、68角、49玉、67角、58歩、同角、同玉、28飛成と手は続きますが、48金合とされて詰みません。
 まず67角と応手を問います。
 47玉と逃げれば49香、48合、46と、37玉、15角、46玉に45と と引けばどこに逃げても飛車が成って詰みます。59玉なら68角で詰み。48玉が正しい逃げ場所になります。
 48玉に急いで15角とすると39玉で逃れ。49香と打たないといけません。
 これには39玉の一手ですが、57角と待望の24角を捌く展開になりました。
 38玉に56角とすれば49玉と潜り込みますが、29飛成と龍が出来ます。
 以下はこの龍で追い廻して、詰め上がりは「ノ」が浮かび上がりました。

 なお龍追いで注意しないといけないのは、17手目38龍から47龍、77龍と細かく追って66桂を消しておくところ。66桂が残っていると詰みません。暗算ではうっかりしそうなところです。

<詰上り:「ノ」>
12_67龍

【作者のことば】
 僕はスラスラ展に向く作品は玉方の応手が絶対手が続く作品だと思います。
 作意でない手を読んだとしても、玉方の応手が絶対なら長い手順もスラスラ読めるのが気持ちいいからです。
 その理論で行くと本作はスラスラ展には向かないんですよね。
 詰方の手は限られているのに、玉方の応手が絶対手になっているところは29飛成迄は1手もない。
 29飛成以下は完全なスラスラ展仕様ですが、実は17手目69龍とか19手目68龍では66桂が残って詰まないアヤがあるんですが、玉方応手が絶対なんでスラスラ感満点かと。
 29飛成以前は入玉図だと有力手がピンときにくいのと、玉方に応手が常にあるのでスラスラ快感を感じるかは疑問です。
 それでも直ぐ詰む変化ばかりで、作意以外の手は直ぐ切れてしまいますので、スラスラ読める作品になっているはずですのでスラスラ展に投稿します。

★なかなかクールな自作分析ですね。
 皆さんの評価を見ていきましょう。

福原徹彦:初手が1通りしかない…!?作者のユーモアを感じる。

★正真正銘の親切設計!

奥鳥羽生:初手は文字通りのすらすら。当り前だが無防備的な手順。

安田恒雄:無防備図ライクで入玉形にしてはすらすら詰められた。それにしても「キーになる手」が初手の絶対手とは・・。

★誤答者ゼロは狙い通りだったのですが…

中出慶一:手順に見るべきものがないが。曲詰「ノ」らしき字形が救いになっている。

★「らしき」ではなく「ノ」です。
 「ノ」に言及された方が少なかったので、そうは見えなかった方が多かったのでしょうか?

有吉弘敏:曲詰でしょうか。双玉である必要はないと思います。

★双玉の必然性については作者のお考えを伺いたいと思います。

野々村禎彦:邪魔駒を整理しながらの駒捌きだが、大模様の双玉と手順が釣り合わない。44と→34銀で詰め上がり斜め一線にしていれば評価をアップしたかもしれないが。

★詰め上がり「ノ」と「/」では見た目の印象が違う?

則内誠一郎:まぐれ当りはいるかな?

★手数の誤解者はいませんでした(笑)。

三輪勝昭 :他の作品を厳しく評価したのでCにするしかない。

★少々評価が伸び悩みました。ご自身の分析にある小さな変化を嫌われたわけではなく、詰め上がりが分かりにくかったからでしょうか。

山下誠:前半は二枚角の巧みな捌き、後半は龍の力で一気に追い込む。詰上がりもちょっと芸術的。

★大駒を巧みに活用して、繊細に、そして力強く捌いていくのは気持が良いですね。

鷲見慎吾:キーとなる一手は一番簡単ですね。ごちゃっとした中心部を掃除して爽やかな印象の詰め上がりでした。

★捌きの後に「ノ」が浮かび上がれば爽快感を味わっていただけます。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上

詰パラ10月号到着

<詰パラ10月号到着>

■パラ9月号創棋会作品展への解答お願いします!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■「すらすら解ける20手台」PartⅢ
  *出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html
  *結果稿(第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 本日は結果発表を休ませていただき、詰パラ10月号の紹介と、創棋会の次回課題についての例題紹介をさせていただきます

■詰パラ10月号到着
・表紙は北村憲一さん。これで何度目の登場なのでしょうか。解図意欲をそそる簡素図式です。
・詰棋校(12P~)。
 小学校:個性派、軽め、難解作と複数のキーワードが並びました。バラエティに富んだ選題です。
 中学校:採用されるには9手詰の投稿が狙い目のようですね(笑)。
 高校:温暖化の影響で台風が多いのを実感する今日この頃です…。
 短大:林さんは中編名作選に4作が選ばれていますが、いずれも選者絶賛。今後の活躍に期待。
 大学:在庫も好作揃いなんですね。中編発表の場が拡充されるといいですね。
 大学院:院8は見たことのない趣向とのこと、何が飛び出すのでしょうか。
・会合作品展(18~20P)。たま研に、四国、九州。いずれも盛会で結構なことです。
 たま研の担当は太刀岡さん。中学担当、全国大会に続いて、ご苦労様。
 詰四会の担当は伊達さん。かしこでも腕を振るってくださいね。
・全詰連の頁(21P~)。書籍部から送料改訂のお知らせ。「藤井聡太推薦!将棋が強くなる基本3手詰」の発刊案内も。浦野さんのハンドブックシリーズ以外にも良識ある入門書が出るのは入門者にはありがたいことかと思います。
・半期賞(22P~)。山路さんが短大・大学・大院の3校で受賞。大学の感想には「創棋会に参加して某作品展の…」という下りがあります。お役に立てて何よりです(笑)
 また大学では三本裕明さんが初受賞。受賞のことばには岸本さんの写真が(笑)。岸本さんも初受賞おめでとうございます。
・短コン募集(29P~)。今年は予想通り7手詰です。ストックがないので今から準備しないといけないのですが競争率も高そうで…。
またこの時期には例年ネット界で裏短コンが開催されるのですが今年は?
・持駒のある風景(30P~)。今月号の表紙の創作秘話(?)。桂香図式のネタは尽きないようですね。
・大道棋よもやま話(32P~)。この類型はあまり見たことがありません。
・ちえのわ雑文集(34P~)。根津将棋の定跡!なんと詰将棋も一局。残念ながらついていけてませんが。
・名局ライブラリー(36P~)。高縄山ろくさんが平成26年の初入選作家の一人として紹介されています(笑)
・社団戦3日目(41P~)。12連勝と快進撃が続いています。
・事前予約のススメ(48P~)。金子さんによるWEB利用による事前予約についてのお話。受付の現金管理、参加者名簿作成などは大きなメリットですね。参加者数の把握につながるとベストなんですが、どの位の方が利用されたのでしょうか?まだまだアナログ派の方が多いような気もします。
・サロン(51P~)。デパート賞。看寿賞の選考でも複数の委員から評価を得ていた斎藤さんの作品。並べ直してユニークな構成に感嘆。
・会合案内(53P~)。8月は会合があちらこちらで。詰工房、香龍会、詰四会、九州Gに創棋会
 今月の創棋会は10月21日(日)の開催です。多くの方のご参加をお待ちしています。
・編集室(104P~)。須藤さんの天災に関する記載。さぞかし大変だったことと思います。ご無事で何より。

■創棋会の次回課題は「よくわかる作家の個性」
 12月号掲載作品展の課題は、「よくわかる作家の個性」。29手以内です。
 10月例会で選題します。
  投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

「よくわかる作家の個性」
 この「課題」わかっていただけますでしょうか?
 「○○流」と呼ばれて一世を風靡した作家を思い浮かべていただければ、何となくわかっていただけるのではないでしょうか。
 「○○流」と呼ばれなくても、図を見ただけで、あるいは作意を並べただけで、この人の作品だと分かる。そこには強烈に伝わってくる作家の個性が表れていると思います。
 作家の個性を感じさせられる作品を紹介させていただきます。

森田正司作 詰パラ1958年5月
(「春霞」第38番、「あさぎり」第30番、「古今中編詰将棋名作選Ⅰ」第66番)
森田正司あさぎり30

 今回は森田正司さんの作品を2作紹介させていただきます。
 構想派、理論派と称された森田さんですが、産み出された作品は「理知的」という言葉がピッタリというのが管理人の印象です。

 まず一作目。
 31飛成、24玉では続きませんから、34銀と捨て同金と取らせてから31飛成とするのが好手順。
 24玉のときにいきなり34龍では、13玉で続かないので、23と と捨てるのが軽妙な一手。
 同歩なら34龍から14金があるので、同玉と応じます。
 これで34角と金を取って13玉に11龍と回ります。
 24玉と逃げれば25金から31龍まで。随分簡単に詰んでしまいました。
 実は巧妙な受けがありました。
 12桂と捨合するのです。

<10手目:12桂>
森田正司あさぎり30_12桂

 同龍と取らせると先ほどの手順で31龍と回ることが出来ません。
 同龍、24玉となったところで、入手した桂を16に捨て、空いた15地点に15龍と捨てるのが気持ちの良い一手。
 取れば25金までですから33玉とかわしたところで、23角成と捨てるのが決め手。
 同歩に32金から45銀までの詰。

 本作は12桂の捨合を中心に、前半の23と、後半の16桂・15龍・23角成の捨駒がバランスよく組み合わされた佳品です。

 森田さんは「玉の隣でも詰方の駒の利きがあるところに打つ捨合」を変則合と呼んでいました。単なる中合よりも意外性があるということでそういうネーミングにされたのでしょうが、あまり流布しなかったようです。

  34銀、同金、31飛成、24玉、23と、同玉、34角、13玉、
  11龍、12桂、同龍、24玉、16桂、同歩、15龍、33玉、
  23角成、同歩、32金、34玉、45銀まで21手詰

森田正司作 詰パラ1975年1月(「古今中編詰将棋名作選Ⅱ」第94番)
森田正司中篇Ⅱ

 この初形は実戦型と呼んでもいいでしょう。
 実に端正な形です。
 金気を残して31角と打ちたい形です。
 31角、同玉、53角、22玉、32桂成、同玉、42角成、22玉、13飛成、同玉、24銀、22玉、33銀成、同桂、32飛、13玉、33飛成と順調に進みますが、23銀合とされるとどうやっても詰みません。
 もったいないようですが31銀と捨てるのが好手。
 同玉に53角と拠点を築き、22玉には32桂成から42角成と網を絞っていきます。
 22玉のとき13飛成と龍を取り、同玉に31角で合駒を訊きます。
 22桂合は、同角成、同玉、32飛、13玉に25桂と打てば詰みますから、ここは香合が最善。
 22香合も、同角と取って、同玉のとき25香と再度合駒を訊きます。
 23桂合は、同香成、11玉、22成香、同玉、32飛と打てば先ほどと同じ筋で詰み。今度も香合が最善です。
 23香合に同香成とすると、11玉とされ22成香、同玉、25香、23香合は千日手。
 23同香不成と取るのが渋い好手です。

<17手目:23香不成>
森田正司中篇Ⅱ23香生

 23同香不成に11玉なら、21香成や33馬があるので、13玉とかわします。
 ここで15香として、もう一度合駒を訊きます。
 何合でも取って同玉に15飛と打ちます。
 23玉の一手に25飛と回りますが、13玉とかわしたとき頭に利く駒は14から打って同玉に24馬まで。
 よって14合は桂馬が最善。
 13玉まで追ったとき24馬と引き、22玉と引けば入手した桂を34に打ちます。
 11玉のとき33馬と捨てるのが決め手で、同桂に22飛成までの詰み。
 33手の長丁場を感じさせない美しい流れの作品でした。

   31銀、同玉、53角、22玉、32桂成、同玉、42角成、22玉、
   13飛成、同玉、31角、22香合、同角成、同玉、25香、23香合
   同香不成、13玉、15香、14桂合、同香、同玉、15飛、23玉、
   25飛、13玉、24馬、22玉、34桂、11玉、33馬、同桂、22飛成まで33手詰

 森田さんと言えば「森田手筋」が有名ですね。詰手筋に名前が冠されているのは例を見ないと思います。森田さんが構想派作家と呼ばれる所以です。
 また森田さんの著書「春霞」は1971年に発刊されましたが、カテゴリー別に作品を配置する形式は多くの個人作品集で取り入れられました。そして「春霞」の名前は、詰工房で斬新な構想作№1を決める『春霞賞』として今も称えられています。
 それ以外にも詰将棋研究会(詰研)を主宰され多くの若手を育てたこと、「詰将棋めいと」を発行し多数の詰キストに創作や論考など幅広く活躍の場を与えられたことなど、その功績は数え切れません。
 森田さんは2003年に68歳で逝去されました。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上