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詰パラ10月号到着

<詰パラ10月号到着>

■「すらすら解ける20手台」PartⅡ
 本日は結果発表を休ませていただきます。
  *8.23出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
  *9.23(結果稿第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-133.html


■「看寿賞作品集」
 遂に完成。立派な出来上がりにため息が出ます。
 世紀の労作に拍手!
 中味についての感想はあらためて。


■詰パラ10月号が到着
・今月はなぜか10月になってからの到着。このところずっと月末だったので、この1~2日がとても遅いと感じてしまう。特にネットで10月号ネタが飛び交うと到着がものすごく待ち遠しくなって、思わず連盟に足を運ぼうかと考えたりします。
・表紙は北原さん。キッズルーム~幼稚園で好形作を発表されていますが、創作再開が60の手習いとは驚き。ミステリー執筆にも挑戦とは、創作意欲に敬意を表します。
・詰棋校(12P~)。
小学校:その昔「東西対抗詰将棋競作展」というイベントがありました。そのとき愛知は西軍でしたね。もちろん西軍=関西という意味ではありません。
中学校:月に20冊とはすごい読書量ですね。私は図書館ときどき本屋派です。
高校:リアルの盤駒で作品を解くのは会合の時くらいになってしまいました。もっぱら柿木で誘惑と闘いながら楽しんでいます。
短大:今月は顔ぶれと選題のことばに誘われて解いてみようかという気になっています。
大学:久保さんの続投宣言!引き続き頑張ってくださいね。
大学院:やさしい大学院、いいですね。
・会合作品展(20~22P)。北海道、四国、九州。いずれも盛会で結構なことです。
・新人コンクール(23P)。関西の方がお二人。岸本さんは創棋会にも参加されましたね。小川さんも是非創棋会に来てください。
・全詰連の頁(24P~)。
「看寿賞作品賞」執筆の舞台裏。柳田さん、本当にお疲れ様でした。
・半期賞(26P~)。素晴らしい作品の数々。あらためて並べ直しているところです。
・ちえのわ雑文集(32P~)。
創棋会」。45周年にちなんで歴史や運営体制、例会、課題作、作品集などさまざまな角度からまとめられています。大きく運営方法を変えずによく45年間も続いたもの。これも熱心な詰キストと運営を支えてきたスタッフのご尽力の賜物と、あらためて感謝します。
・短コン募集(32P~)。今年は予想通り11手詰です。しかしネット界では予想に反しては「5手詰、使用駒15枚以上」(今年の裏短コン)という募集要項が発表されています。
・サロン(32P~)。
創棋会の45周年記念行事の紹介。当日は、課題作の評価、作品鑑賞、解答、自作解説と、詰将棋三昧の一日でした。
・会合案内(49P~)。
創棋会の45周年記念行事の報告。久方ぶりで20名を超える参加者。おかげさまでおおいに盛り上がりました。
・編集室(100P~)。柴田さんに喜んでいただき、記念作創作や各種の準備を行ったスタッフ一同、やって良かったという思いでいっぱいです。


■創棋会45周年記念作品
 45周年記念の会合の様子については、先日例会報告をさせていただきました。
  → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
 記念作品が多数集まりましたので、何回かに分けて紹介させていただいています。
 今回は9.22に紹介した二作の作意手順を発表します。
 いずれも柴田さんの盤寿祝いです。

中村雅哉作 「81」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
81(中村)


 盤面曲詰「81」です。柴田さんの盤寿祝いに創作いただきました。
 包囲網はしっかりしていますが、53銀がブラです。
 そこで初手は55飛と金を奪います。
 これは同と と応じる一手です。
 ここで64金と打ち、62龍を盤上から消しにかかります。

<3手目:64金>
81(中村)→91

 3手目の局面は、あら不思議「91」になっていますね。
 同龍、同銀成と清算します。
 53玉とされると62にも脱出ルートがあるので75角と活用。
 54玉と戻ったときに53飛と打てば詰みです。

<詰上り:53飛>
81(中村)→101

 詰上りは「111」。
 本作は驚くことに、何と「81」→「91」→「111」の立体曲詰だったのです!
 盤寿(81才)の柴田さんには91才どころか111才まで活躍してほしいという思いを込めた一作でした。

【作意】55飛、同と、64金、同龍、同銀成、同玉、75角、54玉、53飛まで5手詰


中村雅哉作 推理将棋「81」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
 81歳の盤寿をむかえてますます元気なS田さん。
 今日の将棋も、早くも8手目が指された時点で相手玉を81に追い込んでおり、次の9手目では一転自陣に駒を打つ緩急自在の指し回し。
 相手も12手目駒を打って必死に抵抗しましたが、一度も駒を成ることなく13手目で詰まして勝ちました。さて、どんな将棋だったのでしょうか?


【解答】76歩、34歩、22角不成、62玉、92角、72玉、81角不成、同玉、
   77桂打、72金、85桂、92角、93桂不成まで13手

<最終図:93桂不成まで>
推理将棋「81」


 後手81玉にするには、最初に考えるのが81桂を跳ねてそこに移動させる手ではなかったでしょうか。
 単純に後手が動くと62玉→72玉→74歩→73桂→81玉で10手目になります。
 少しひねって、先手に73歩を取らせると74歩を省略できます。たとえば76歩、62玉、55角、72玉、73角生、同桂、X、81玉までは進めることが出来ます。しかし9手目に打つ駒がありません。
 もう一つ81玉とする方法があります。81X、同玉と攻め方の駒で81桂を取る手です。それでは81桂を取る駒はどこにあるかと言えば、82飛を狙うのはこれを奪っても不成で81桂を取るのは至難の業。正解は最短で入手できる角です。
 22角を取って92角と打つのですが、一手玉方にも34歩と協力してもらわないと5手目92角、7手目81角とは出来ません。
 桂を入手した先手は9手目に77桂打と自陣に打ちます。ここの時間差攻撃がとぼけた味です。
 最後は92角打の自陣角(?)に93桂不成までです。


 記念作品はここまで6作品を紹介させていただきました。
 10月号にはこれ以外にも4作品を掲載させていただきましたので、それらの解説は近々本ブログで紹介させていただきます。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回例会は10月15日です。
 課題は「遠打や遠開き、3回以上」です。遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内。
 例会で選題のうえ、12月号作品展に掲載されます。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 さて課題作の例題紹介、今回は「遠打」「遠開き」のミックスされたもの二作、課題を実現したもの一作、合計三作品を紹介します。いずれも超短編の好作です。

佐々木浩之作(詰パラ1986年8月、『80年代ショート詰将棋ベスト200』第125番)
佐々木浩之198608

 55玉とされると絶望。脱出阻止で66角と打てば55合には43角成まで。
 しかし35玉とされると、45角成の開き王手には36玉と逃げられ、45飛がよく利いて詰みません。47角と引くと今度は26玉です。これも45飛の守りが強くダメです。
 初手は77角。詰みまで見通さないと指せない手です。

<初手:77角>
佐々木浩之198608_77角

 55合がダメなのは先述のとおり。66合も43角成~54馬まで。
 しかし35玉とされると66角と同じく詰まないように見えますが、どこが違うのでしょうか?
 58角と引く手があるのです。

<5手目:58角>
佐々木浩之198608_58角

 34や24に引くのは33角成までですから26玉と脱出を図ります。
 ここで59角と引けばなんと詰んでいるではありませんか。
 ピンと糸を張ったような緊張感のある詰め上がりですね。
 59角と引けるのが77角の効果であり、それを可能にしたのが香筋を止める58角の限定移動だったわけです。
 わずか5手の超短編に遠打と遠開きの入った好作!

【作意】77角、36玉、58角、26玉、59角まで5手詰


長谷川哲久作(詰パラ1982年9月、『80年代ショート詰将棋ベスト200』第55番)
長谷川哲久198209


一目74龍の両王手。しかし35に逃げ道があります。
ならば逃路封鎖と26角と打てば、今度こそ74龍があるので合駒は出来ません。
33玉と引く一手です。
待ってましたと37龍の両王手。しかし23玉と銀を取られてしまいます。
角打がだめなら27龍はどうか。88となら24龍まで。しかし54玉と寄られると24龍に65玉とどんどん逃げられてしまいます。
初手はやはり角を打つしかなさそうです。
17角が絶好の一打です。

<初手:17角>
長谷川哲久198209_17角

35合は74龍まで。26中合でも74龍から34龍まで。33玉と引くしかありません。
26角と違い17角の効果はここでわかります。
27龍と23銀に紐をつけて開き王手が出来るのです。

<3手目:27龍>
長谷川哲久198209_27龍

44合は同角で無効なので88と と角を取ります。
ここで44角と飛び出すのが気持ちの良い決め手です。
同玉に24龍の詰上りも締まっています。
角の遠打と龍の遠開きを超短編で表現した好作です。

【作意】17角、33玉、27龍、88と、44角、同玉、24龍まで7手詰


谷沢保平作(詰パラ1979年1月)
谷沢保平197901


25飛と45馬のバッテリーから両王手や開き王手が飛び出すことが期待されます。
しかしすぐに67馬の両王手では96玉と逃げられます。
96玉とされても詰む形はちょっと見当たりませんので、96玉を防ぐしかありません。
79香の利きを止めてしまいますが78馬の開き王手が96玉を防ぐ好手。

<初手:78馬>
谷沢保平197901_78馬

「大駒は近づけて受けよ」と45~65へ中合する受けもありそうですが75金までです。
75玉も77馬までですから74玉と金を取って逃げます。
ここで56馬の両王手が見えますが、64玉と銀も取られると捕まらなくなります。
45馬と開き王手で飛び出すのが好手。

<3手目:45馬>
谷沢保平197901_45馬

今度は64玉には63馬があります。
76に捨合しても63馬まで。
再度85玉と上部脱出を図りますが、63馬の両王手が決め手で見事なフィニッシュです。
初形と詰上りを比べて74金が邪魔だったことに気づきます。
74金が邪魔駒に見えない初形から、フェアリーっぽい手順が飛び出し、遠開き3回を5手詰で実現した好作です。

なお本作はペンギンさんのツイッター( https://twitter.com/ueeeee22 )で9月18日に紹介されていたものです。ペンギンさん、ありがとうございました。

【作意】78馬、74玉、45馬、85玉、63馬まで5手詰


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
       投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
       編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<10回目>

【結果発表】<10回目>
   ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ


 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
   占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
   ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

それでは結果発表の第10回、kisyさん二作目の登場です。

⑭ kisy作
すらすら_14


【作意】
  33金、53玉、64角、54玉、65馬、45玉、55馬、36玉、37馬、45玉、
  46馬、44玉、55馬、35玉、25金、36玉、37馬、45玉、46馬、54玉、
  55馬まで21手詰

【正解】
  4手目→64角
  手数→21手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.38、A:5、B:8、C:0、誤解:0、無解:2、無評価:0

【作者のことば】
 頭4手は20手台にするための逆算です。
 64角を打つことができればあとはスラスラだと思います。


★kisyさんの二作目です。
 守備は銀一枚ですが攻め駒も離れているので、詰み形がすぐには見えてきません。
 53飛を取られては詰まないと31角とすてるのはアッサリ同玉とされて続きません。
 33飛成も51玉でまったくダメです。
 ここは発想の転換が必要で53飛を取らせて38馬を活用するのが正解。
 それが33金から64角の好手順。
 33金は飛車が取られるという不利感があり、64角も同玉に65馬から43金の詰みが見えないと指しにくい手です。
 頭4手は逆算ということですが、うまいイントロが入ったものですね。
 64角は取れませんが、52玉には16馬がある(これも気持ちの良い変化!)ので、38馬の勢力圏に入るようですが54玉とするしかありません。
 ここから楽しい馬追いが始まります。65馬→55馬→37馬。ここで45玉と逃げるのが延命策ですが、46馬→55馬と追います。35玉となったところで25金と寄って包囲網を狭めます。36玉には、37馬→46馬→55馬と一歩ずつ追い上げて詰みとなります。
 軌跡は短いのですが、二往復の馬追いを楽しまれた方が多かったと思います。


Kisy:本当は23金配置ではなく45桂にしたかったのですが、余詰がうまく消せず断念しました。悔しいです。

★この図でも33金には結構不利感があったと思います。

福原徹彦:初手が難しかったですが、それ以降はすらすらでした。

★38馬が動き出せばすらすら進みます。

有吉弘敏:10手目のよろける部分がポイントで手数がのびますね。

★10手目35玉では25金と寄られて早く詰みます。45玉とされるともう一往復というのがポイントでした。

則内誠一郎:暗算で解くと途中やや戸惑う。

★意外とのらりくらりの玉でした。

奥鳥羽生:馬のエスカレーター。25に金を据えて落着。玉がなかなか35に逃げてくれずスラスラ度75点。

★玉の逃走経路は、54→45→36→45→44→35→36→45→54。35に逃げてもらって一件落着です。

金少桂:飛車を見切る初手が指せればあとは楽しい馬のエスカレーター。すらすら度75点。

★お二人のすらすら度評価は75点で一致しました。

三輪勝昭:中々面白い。もう少し工夫出来そうではある。

★折り返しの工夫次第で膨らませることができるかもしれませんね。

竹中健一:3手目まで進めばすらすらですね。最後23手にしそうになりました。。。

★44玉、34金、54玉、55馬でしょうか?44玉でも55馬までですね。手の流れからそういきたいところでもあります。

山下誠:馬を移動しているうちに、気が付いたら詰んでいた。

★渋滞無し。

中出慶一:やさしい手順で馬追いを実現しているのは良いが、捨て駒が少ないのが難点でしょうか。

★捨駒は64角だけですが、流れを楽しんでいただければと思います。

占魚亭:角馬連結。早々に飛車を取らせる展開になるとは思いませんでした。

★アッサリしたまとめ方に好感が持てます。

中村雅哉:手段が少なく考えやすい。必死に逃げ回る玉がユーモラス。

★応手はすべて玉。逃げ回る姿と見れば、確かにユーモラスですね。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
         投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
         編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
   blogsokikaitusin@gmail.com
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<9回目>

【結果発表】<9回目>
    ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ


 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
   占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
   ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

それでは結果発表の第九回、山路大輔さんの作品です。

⑬ 山路大輔作
すらすら_13


【作意】
  12角成、同玉、24桂、21玉、22銀成、同角、31歩成、同角、13桂、同角、
  32桂成、11玉、23桂、12玉、24桂、同角、11桂成、13玉、12成桂、同玉、
  22成桂、13玉、23成桂まで23手詰

【正解】
  19手目→12成桂
  手数→23手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.86、A:12、B:2、C:0、誤解:0、無解:1、無評価:0

【作者のことば】
 キーとなる一手、初手でも良いのですが、「19手目(12成桂)」としたいと思います。12桂成という手が出てくると思いきや、それは出てこず、代わりに12成桂が出るというわけです。
 即興で創りましたが、結構気に入っており、自分らしい一作に仕上がったと思います。


★看寿賞の連続受賞ですっかり有名作家となった山路さん。創棋会作品展は初登場。
 例会参加記も山路さんのブログにアップされていますので、そちらもご覧ください。
   → http://pathfindertume.blog.fc2.com/blog-entry-19.html
 さて本作は例会で頂戴した作品です。
 4×4のコンパクトな初形は解図欲をそそります。また持駒桂4枚からは桂の連打や打ち捨てが期待されます。
 一見して31銀を捌きたいところですが、いきなり22銀成では同角、31歩成、同角、32角成、11玉で詰みません。
 ここは12角成から24桂と打ち換えておくのが好手筋。24桂は取れないので21玉と引く一手ですが、ここで22銀成から31歩成とするのが好手順。続いて、同角に13桂と捨てるのが気持ちの良い手です。今度11玉なら23桂がありますので同角と取らせて13を塞ぎます。
 32桂成としたときに11玉と寄るのが最善。23桂と打たせて12玉と上がり、24桂捨、同角に11桂成と捌くのが好感触です。
以下13玉に12成桂と押し売りして収束です。


福原徹彦:持駒4桂を上手く活用した軽快作ですね。

★桂の打ち捨て、打った桂の多段活用と、4桂が活躍します。

山下誠:これは楽しい手順。四桂の威力で遂に2四角とさせることに成功。

★3手目の24桂は取ってくれませんが、15手目の24桂には同角と応じるしかなく、フィニッシュとなります。

安田恒雄:持駒桂4枚でスラスラ度は大です。何度も33とを動かしたくなってしまいました。

★43飛がよく利いています。33とは最後までにらみを利かしたまま。

Kisy:4×4で桂馬が4枚という、解きたくなる作品。4手目と10手目の局面を比べると突然2枚の駒が消え、さらに収束まで全て限定されていてすごいと思いました。

★23角、32歩、32銀が消えて24桂が登場。

奥鳥羽生:角を桂に打ち替え23にスペース確保。後は小駒の細かい手順でスラスラ度80点

★いかにも大事そうな23角を捨てるのが局面打開の鍵でした。

有吉弘敏:狭い玉で、すらすらの主旨に沿ってます。

★狭いところでよく手が続くものです。

金少桂:箱庭物でよく捌ける気持ち良い手順。すらすら度70点。

★打った駒の活用もあるので良く捌けたという印象が残ります。

三輪勝昭:よくあるパターンだが、23桂と打って11桂成と捨てる手が好い感じで、新作と言えそう。

★いつものことながら、打って捨てる手は好感度アップ。

則内誠一郎:角を翻弄する所が楽しくて良い。

★翻弄物は評価があがります。

占魚亭:凝り形を解しつつ、受方角を翻弄。心地よい手順でした。

★「こういう手が出るといいな」という手が出てくるのも解後感をアップしています。

中出慶一:持駒4桂趣向にやさしい手順で玉方角を4回動かすのは、「すらすら解ける・・・」+αを持った作品です。

★易しいけれども一本道ではなく、解いて楽しい作品です。

中村雅哉:解図意欲をそそる構図・持駒に、文句なしの易しさ。課題にここまでマッチする作品を作る手腕に脱帽。

★これを即興で創作された作者の力量に敬意を表します。

竹中健一:これはすらすら解けて良かったです!今回のテーマでは上位だと思いました!

★頂戴したのは好評ばかり。
 今回の作品展で、見事最高得点2.86を獲得されました!


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
          投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
          編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

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※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com

以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ<8回目>

【結果発表】<8回目>
   ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡ

 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、15名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
  有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、kisy、金少桂、小池正浩、則内誠一郎、竹中健一、
  占魚亭、中出慶一、中村雅哉、福原徹彦、三輪勝昭、安田恒雄、山下誠

 22問と言う大量出題にもかかわらず、多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、楽しんでいただける作品も 多かったのではないかと思います。
  ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

 結果発表の第七回、今回も2作を紹介します。
 まず一作目は安田恒雄さんの作品です。

⑪ 安田恒雄作
すらすら_11


【作意】
  23角成、51玉、43桂、同角、41馬、同玉、43龍、42飛、53桂、21玉、
  32歩、同飛、41桂成、22玉、24香、11玉、22角、同飛、同香成、同玉、
  32飛、11玉、13龍、同桂、12歩、21玉、31成桂まで27手詰


【正解】
  5手目→41馬
  手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.00、A:2、B:7、C:2、誤解:0、無解:3、無評価:1

【作者のことば】
 この作品は昨年度の創棋会課題「持駒:歩桂香」に触発されて2作創作した拙作の内の1作です(他1作は投稿して採用いただきました)。序での香の使用さえ我慢できれば6手目以降、後半はスラスラといえるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。


★安田さんは簡素な好形から合駒を絡めた粘り強い手順を紡ぎ出される作家という印象があります。
 昨年の「すらすら解ける20手台」でも、4×4、盤面5枚の簡素形から合駒が何度も出てくる好作を発表されました。
 さて本作、初手は色々手のあるところです。
 43香は同角と取ってくれれば、同龍、51玉、52歩、62玉、74桂と追って詰むのですが、51玉でも31玉でも続きません。42銀成から54桂もありそうな筋ですが、31玉、33香、22玉とどんどん逃げられると手がありません。
 正解は23角成と捨てる手です。有力な手掛かりをなくすようで指しにくいのですが、同角には43龍があります。以下、51玉に54香と打てば、61玉には52龍があり、62玉なら74桂があり、いずれも詰みます。
 玉方は32合か51玉しかないのですが、まず32合の変化を確認しましょう。
 32歩合には42歩、51玉、43桂、同角、41歩成、同玉、43龍と角を取り、51玉に52香と打てば61玉には83角で、また62玉には74桂で詰みます。32銀合なら同馬と切り同玉、24桂、22玉、31銀、同玉、33香、22玉(41玉は42銀成から54桂)、32香成、11玉、12歩から清算して詰み。飛金合は同馬以下簡単です。
 23同角も32合も出来ないので51玉と銀を取ります。
 ここで54香なら53歩と捨合するのが妙手で、同香不成とさせてから52歩合とされると続きません。また単に53龍は52歩合なら24馬、33合、63桂、61玉(41玉は43香以下)、62歩、72玉、71桂成、同玉、74香、72歩合、同香成、同玉、84桂、82玉、46馬以下の詰があるのですが、52銀合とされると63桂のとき41玉と寄って詰みません。このあたり読みが入っています。
 34角が良く利いているので、金気のない攻め方はちょっと困ってしまいますが、実戦的な打開方法がありました。
 43桂と打ち同角と取らせてから41馬と捨てるのです。23角成、41馬と捨駒での二段活用はとても気持ちの良い手順です。
 41同玉に43龍と角を取ったところで、42に合駒です。
 歩香桂銀角の合なら53桂と打ち、51玉なら73角、62合、52香まで、31玉なら22角、同玉、23歩、11玉、12香以下きれいに詰みます。金合なら53桂、31玉、22角、同玉、24香以下で詰みます。
 最善は42飛合です。53桂、31玉、22角の攻めは、同玉、24香に11玉で、12歩を同飛とされて詰みません。23歩~12香も同飛です。
 ここは平凡に53桂から32歩と攻めます。22玉なら24香があるので同飛の一手。
 41桂成、22玉に24香と打ち11玉には22角と打って清算します。
 32飛、11玉となったとき13龍と切って歩を入手するのが決め手。以下12歩と打てば21玉に31成桂と寄って詰みとなります。


安田恒雄:初手23角成から入れたので投稿してみる気になりました。序での香の使用さえ我慢できれば6手目以降、後半はスラスラかと思いますが、いかがでしょうか。収束はそれなりにスッキリしているかと思いますが、収束前の駒交換と前例にありがちな収束になっているのではないかという点が気になっているところです。

★今回の作品も序盤は変化紛れが多くすらすらとは行かないのですが、8手目42飛合が決まれば以下はすらすらと手が進みます。23角成が入って作品に厚みが出た感じです。

占魚亭:序の23角成~41馬が鋭い。

★角の二段活用は単なる大駒捨て二連発よりも好感度が高いですね。

kisy:初手に意外性がありました。5手目までと、同角の変化を詰ませて初めて見える手ですね。

★初手は同角の変化を読み切らないと指せない手です。また角を取り返すところまで見えないと決断できない手でもあります。

三輪勝昭:見た目はスラスラ解けそうだけど全然スラスラじゃない。
 23角成に同馬は43龍、51玉の形は持駒 桂桂香あれば詰むのを知っているから指せるけど、全般的に変化読みがメンドクサイのでスラスラ向きの作品ではないとおもう。

★43龍・51玉に持駒桂桂香の形が詰むのを知っているというのはすごいと思います。

福原徹彦:飛合から先は解きやすかったが、導入は紛れが多い印象で苦労しました。

有吉弘敏:かなり難解。初手42銀成で迷い込みました。手順の方は、駒取りが3回と多く、捨駒がないのでちょっと・・。

★紛れから入ってしまうと手こずったかもしれません。

則内誠一郎:有効な手を積み重ねると詰む。

★丁寧に読めば難所は越えられたということですね。

奥鳥羽生:期待通りの出だし。序に変化があるのでスラスラ度60点。

★23角成~41馬が見えた人には期待通りの好スタートという印象だったと思います。

中出慶一:前半の好手(1、3,5手目の着手)があるものの、後半が既成に終始しているのは残念なところです。

竹中健一:角を取るとは思わなかった…後半の手順がもったいない感じがします。

★飛合以降が長い収束と感じた方にはちょっと評価が落ちました。

金少桂:序はなんとなくこれだろうと推定はつくが、左辺に追う変化が付き纏うのが厄介で面倒に感じた。飛合以降の収束は鮮やかにまとまった。すらすら度40点。

★前半を乗り越えた後は爽快な手順と感じた方からは好評でした。

山下誠:最後龍切りから1二歩が利いてピッタリ詰む感触がよい。

★駒取ですが13龍と捨てて気持ちがよい収束になったのではないでしょうか。


それでは第二作、宗時宏さんの作品です。

⑫ 宗時 宏作
すらすら_12


【作意】
  23香、31玉、22香成、同玉、34桂、13玉、25桂、同桂、22角、23玉
  12角、同玉、13飛、21玉、11飛成、32玉、31龍、23玉、13角成、同玉
  22龍まで21手詰

【正解】
  5手目→34桂
  手数→21手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.36、A:4、B:7、C:0、誤解:0、無解:4、無評価:0

【作者のことば】
 初形4×5からの清涼詰になります。初手51飛が金合で詰まないことがわかれば、あとは文字通りすらすら行けると思います。


★詰パラ誌上で好形作を発表されている作者。創棋会の作品展には初登場です。
 本局も5×4に収まった好形ですが、無仕掛け風で手のつけ方が難しい。
 13歩を活かして挟撃したいので51飛が指したい手です。対して31歩合などでは23香、22合、12角、32玉、41角で詰むのですが、 作者のことばにあるように、金合が強防で続きません。
 もう一つの有力手は、いかにも34桂を打ってくださいという初形なので、22に玉を呼ぶ23香です。
 32玉なら22飛、22飛、31玉、42角、41玉(同銀や同金は21飛成まで)、63角、52合、51角成ときれいに詰みます。
 31玉には22香成が好手。42玉は32飛、また41玉には63角があるので同玉と取るしかありません。
 これで待望の34桂が実現しました。
 同金と取ってくれれば34の逃路が塞がったので、安心して12飛と打てます。以下、21玉、32角、31玉、43桂、同飛、11飛成、32玉、23角と手筋連発で気持ちよく詰みます。
 23玉も12角から22飛で簡単なので13玉と逃げます。
 詰将棋慣れした人ならここで31角から12角と行くのが第一感かと思いますが、それは32玉と引かれて詰みません。25桂と捨てるのが巧い手です。今度23玉なら12角から23角打があるので、おとなしく同桂と取ります。
 31角~12角の筋は相変わらず詰まないのですが、22角の短打がありました。23玉には12角と捨てて13飛と打てば21玉、11飛成、32玉、31龍、23玉まで進み、25桂捨の効果で3筋から脱出できなくなっています。
 最後は13角成の決め手が出て22龍までの清涼詰となりました。


三輪勝昭:初手飛を打つとスラスラじゃないけど、22玉型ならば詰みそうと考えれば、変化はスラスラ。
 5手目34桂はこの一手なので、7手詰25桂を解答にした方が良かったのでは。
 この25桂では先に22角や31角を考えるところ。
 初手さえ気付けば、気持ち良く読めて手順も気持ち良くスラスラ展向きの作品。

★初手の発見と25桂が鍵でした。

福原徹彦:7手目22角も31角も詰まず焦りましたが、25桂を見つけて解決。龍の回転が面白かったです。

kisy:初手の紛れに苦しみましたが、ムネトキさんの作品は収束が綺麗に決まるので安心感があります。13飛車がクルッと回って13角成の手順が楽しかったです。

★作意の龍が回転するところを面白いと感じた方には好評でした。

山下誠:6手目同金の変化を作意にしたい。

★この変化は手筋連発で気持ちが良いですね。

有吉弘敏:難解。ちっともすらすらでない。ただ大駒捨てで終わって報われました。

★51飛の紛れが強力、2手目の変化も読みが必要というのが、難しさの要因でしょうか。

則内誠一郎:手順は巧妙。すらすらは怪しい。

★無解4は今回最多。

中出慶一:無仕掛け紛いの初形が煩雑な変化(紛れ☆)を予想させる。5手目の桂打ち好手から後は主題に合ってくるが・・・ とにかく「すらすら解ける・・・」にそぐわない。
 紛れ☆:初手51飛に31金合が詰まない、他の駒(歩、香、銀、飛)合ならば詰む。

★無仕掛けの抵抗感というのは、持駒が多い、合駒を読まされそう、詰み形が見えないといったところにあると思います。

金少桂:パッと見かなり手をつけにくい初形。壁駒2枚が桂になっているのが大ヒントで見た目ほどの難しさではなかった。すらすら度55点。

★面倒そうな形ですが、手をつければそれほど難しくなかったと思います。

竹中健一:4手目まで進めば後はすらすらですね。配置でミエミエな手順ですが、それも今回のテーマなら気にならない…。好作だと思います!

★金少桂さんの評にもあるように玉方の33桂、24桂の配置が作意を暗示しているところもあるのですが、その通りに進むのは予定調和的でむしろ納得感があるのではないでしょうか?

奥鳥羽生:34へ龍を利かすための25桂捨て。準無仕掛だが手はそんなに広くなくスラスラ度70点。

★23香から22香成、34桂という順が見えれば迷うところは少なかったと思います。

占魚亭:序を読み切るのが少々やっかいでしたが、乗り切れば後は楽々でした。

★本作もC評価はなく、本作品展の趣旨に合った好作だと思います。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
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***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
     遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
        投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
        編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

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