創棋会の次回課題は「遠打や遠開き、3回以上」です

創棋会の次回課題は「遠打や遠開き、3回以上」です

■詰パラ9月号
・創棋会作品展(37P~)
 今回の課題は「持駒込みの七対子図式」。バラエティに富んだ作品群です。
 一題でも解けたら解答をお願いします。


■「すらすら解ける20手台」PartⅡ
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡには、多くの方から解答いただきました。
 解答者の皆さん、ありがとうございました。
  ※出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
 明日から結果発表の予定です。
 どうぞ楽しみにして下さい。

*昨年の「すらすら解ける20手台」は以下を参照ください。
  8.24出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-43.html
  9.22(結果稿第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
  10.13(まとめ) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-67.html


■創棋会45周年記念作品
 45周年記念の会合の様子については、先日例会報告をさせていただきました。
  (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-127.html

 記念作品が多数集まりましたので、何回かに分けて紹介させていただきます。
 解答募集という形はとりませんが、作品への感想などございましたら、コメントをお願いします。
 三回目は柴田さんの盤寿祝いです。

中村雅哉作 「81」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
81(中村)


中村雅哉作 推理将棋「81」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
 81歳の盤寿をむかえてますます元気なS田さん。
 今日の将棋も、早くも8手目が指された時点で相手玉を81に追い込んでおり、次の9手目では一転自陣に駒を打つ緩急自在の指し回し。
 相手も12手目駒を打って必死に抵抗しましたが、一度も駒を成ることなく13手目で詰まして勝ちました。
 さて、どんな将棋だったのでしょうか?



 両作品の解答は次回にお伝えします。
 またこれまで紹介してきたもの以外の記念作は、次回以降に紹介させていただきます。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回例会は10月15日です。
 課題は遠打や遠開き、3回以上です。遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内。
 例会で選題のうえ、12月号作品展に掲載されます。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 さて課題作の例題紹介。
 まず前回紹介した山中龍雄作に一件の指摘をいただきました。
  「山中作が潰れているのは結構知れ渡っていると思っていましたが。パラ2013.3編集室」
 早速確認したところ、次図から余詰があります。

<12手目:63玉>
山中龍雄作余詰

 作意はここから73角成以下ですが、ここで53飛成があります。
 以下、74玉、73龍、65玉、74角、55玉、53龍、54銀合(歩合は73角成、45玉、43龍)、73角成、45玉、54龍、同玉、63角成、65玉、74馬右、54玉、64馬寄、44玉、53銀、43玉、33香成と進めて詰みます。また持駒に銀がありますから初手は17香でも詰みます。
 ご指摘感謝申し上げます。
 調査が行き届かず失礼しました。

 「遠打や遠開き、3回以上」を実現した作品は類例が少ないと思われます。それだけ難度の高いテーマではないかと思います。
 課題に少しでも近いものを紹介したいということで、前回に続いて「限定打の連打」を紹介します。いずれも短編作です。


安達康二作(詰パラ1968年8月、『夢の車輪』第45番、『続々七手詰傑作集』第87番)
安達康二196808

 11と22の飛車が見合っています。
 68銀と打てば89玉と寄る一手ですが、81飛成には82合、19飛成には29合とされ詰みません。
 22飛の守備力を減らすにはどうすればよいか?
 まず24角と限定遠打。

<初手:24角>
安達康二24角

 24角は22飛の縦利きを遮断する手です。
 69玉なら68金と寄り、59玉には19飛成から48銀打まで。
 また68歩合と捨合で延命を図るのは、19飛成、69銀合、68角、89玉、69龍まで。
 玉方は、やむなく24同飛と応じますが、68銀、89玉と追ったときに、34角が決め手です。

<5手目:34角>
安達康二34角

 45~78に合駒するのは、今度は飛車の横利きが止まったので81飛成があります。
 34同飛と取れば19飛成まで。

 7月8日にも安達さんの作品を紹介させていただきました。
  (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-121.html
 そちらは飛車の限定遠打でしたが、今回は角の限定遠打が二発という、いずれも7手詰の好作です。

【作意】24角、同飛、68銀、89玉、34角、同飛、19飛成まで7手詰


谷本治男作(詰パラ1966年9月、『続々七手詰傑作集』第36番)
谷本治男196609

 24銀成から26金という詰み筋が見えています。
 すぐに24銀成では36玉とされ、上部に脱出されてしまいます。
 47角と打って逃走路を塞ぐ手がありそうですが、同龍とされ24銀成に36玉と進むと二枚の龍が強力で手がありません。
 58角も同とで続きません。
 ここで妙手が出ます。
 69角の遠打!

<初手:69角>
谷本治男196609_69角

 合駒を調べてみましょう。
 36合は24銀成で簡単。47合も24銀成、36玉に46金と打てます。
 58合はどうでしょうか。歩と桂は打てませんから香合をしてみますと、同角、同と、35金打、16玉、17香までです。頭に利く駒は同じですから、69角は取るしかありません。
 69同と となった局面で第二弾の妙着があります。
 58角です。

<3手目:58角>
谷本治男196609_58角

 36合も47合も利きませんから同龍と取る一手。
 48龍の守りが弱くなったので24銀成が決め手となります。

 二枚角の連続遠打で半期賞を受賞された好作です。

【作意】69角、同と、58角、同龍、24銀成、同龍、26金まで7手詰

 谷本さんは本作を『四百人一局集』にも取り上げておられます。そちらは45がと金になっているのですが、今回は詰パラ発表図で紹介させていただきました。


田原宏作(詰パラ1986年8月、『限打の舞』第41番、『80年代ショート詰将棋ベスト200』第124番)
田原宏198608

71と61の二枚の香が意味ありげな配置。
これがなければ11龍や99龍という筋がある。
それを実現するには、やはり遠打です。
まず72角と打ちます。

<初手:72角>
田原宏198608_72角

 27桂合は有力な受けですが、同銀と取ってしまえば簡単です。ただし同銀、同歩成、同角成と進めないといけないので、54角などと成れない地点から角を打つと27桂合で詰みません。また72角に54中合などは同角成とされて詰んでしまいます。
 63合はどうでしょうか。歩と桂以外なら取って19から打てます。歩や桂合の場合には29角から清算する手があります。二枚香の利きがなくなっているので、29角、同桂成、同金、同玉、99龍と引けます。この変化があるので81角と打っては、最後の99龍に79銀合とされて詰みません。
 玉方も72同香と応じるしかありません。
 継続手段は当然ながら63角の遠打。

<3手目:63角>
田原宏198608_63角

 72角の変化で触れたように27合は同銀で詰みます。
 63同香と取らせれば、28の銀を19に捨てて17の銀を28に引けば、18玉に11龍が実現しました。
 最初に紹介した安達作のように一枚の飛を二枚角で動かす作品は今では定番ですが、本作のように二枚の香を動かすのは珍しいと思います。

【作意】72角、同香、63角、同香、19銀、同玉、28銀、18玉、11龍、まで9手詰

 田原さんは初入選が1968年で、1986年には18人目の同人作家。作品集には「舞シリーズ」10巻1000局があり、その創作エネルギーには敬意を表します。
 本作が収録されている『限打の舞』はシリーズ第七集にあたります。
 なお田原さんの作品は「詰将棋 駒の舞」というブログに紹介されています。
   http://www008.upp.so-net.ne.jp/koma_mai/


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
     遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
       投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
       編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2016年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
スポンサーサイト

締切迫る!9月20日です!「すらすら解ける20手台」PartⅡの解答締切日

締切迫る!9月20日です! 
 「すらすら解ける20手台」PartⅡの解答締切日

■「すらすら解ける20手台」PartⅡ出題中
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡを出題中です。
  (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html 
 解答締切は9月20日(水です。

 一目で筋の見える作品、思わず解いてみようという作品、形は悪いが手をつけてみると一気に最後まで進む作品、解けたとき流れの気持ち良さに心和む作品、一手の妙手に納得する作品、等々、解いていただければ納得いただける作品が揃っています。
 昨年を超える解答数を期待しているのですが、今のところ一桁。このままでは結果発表も盛り上がりません。
 一題でも解ければどうぞ解答を送ってください
 解答者の中から若干名に呈賞させていただきます。

◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切:9/20(水
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
   ※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
   ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いします。
    長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面: http://firestorage.jp/download/ae0611a8ec56f9e065e06a19d8dcf4deacfaed58
解答用紙: http://firestorage.jp/download/71b0cd628d38a3d263d8ddc477c82c4c8abc8745
パスワードはいずれも「sura2017」です。

*昨年の「すらすら解ける20手台」は以下を参照ください。
  8.24出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-43.html
  9.22(結果稿第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
  10.13(まとめ) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-67.html


■創棋会45周年記念作品
 45周年記念の会合の様子については、先日例会報告をさせていただきました。
  (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-127.html 

 記念作品が多数集まりましたので、何回かに分けて紹介させていただきます。
 解答募集という形はとりませんが、作品への感想などございましたら、コメントをお願いします。
 今回は前回紹介した二作の作意手順を発表します。

中出慶一作 「還元玉45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
45の還元玉

 初手は俗手ですが56金と と金を取ります。
 同玉なら74馬があります。以下45玉には46歩から35銀として19の飛車を活用して詰みます。
 同香には63馬とします。54歩合も同馬と切ってします。
 もったいないようですが、ここで一歩稼いでおかないと駒が足りなくなります。
 54同玉には87馬ともう一枚の馬を活用。
 45玉に46歩と叩き、同玉と取らせて37銀と引きます。
 35玉には36銀、34玉、33と、同玉、32馬、同玉、12飛成として詰みます。
 そこで47玉と打歩詰で逃れようとします。
 攻方は69馬から49飛の連続大駒捨てで打歩詰を打開しようとします。
 これには玉方も69同飛不成、49同飛不成と、連続不成の妙手で応じます。
 48歩と打って銀歩送りの筋に入りました。それでも玉方は48、47、46と三連続の飛不成
 飛不成の意味は34銀、54玉となったところでわかります。ここで打歩詰に持ち込もうということだったのです。
 攻方もここで53と としてようやく45歩と打つことが出来ました。
 以下は奪った飛車で止めを刺します。
 詰み上がりは45と還元玉になりました。
 手順は軽やか、大駒捨てや玉方飛の連続不成もあり、楽しめる作品でした。

【作意】56金、同香、63馬、54歩、同馬、同玉、87馬、45玉、46歩、同玉、
  37銀、47玉、69馬同飛不成49飛同飛不成、48歩、同飛不成、36銀、46玉、
  47歩、同飛不成、35銀、45玉、46歩、同飛不成、34銀、54玉、53と、44玉、
  45歩、同飛、同銀、同玉、35飛、44玉、54と、同玉、55飛、44玉、53飛成、
  45玉、55龍まで43手詰


中村雅哉作 推理将棋「45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
 創棋会45周年記念例会での席上対局はわずか10手で先手が詰まされたそうです。
 先手は45周年に思い入れがあったせいか45の地点に2回着手したそうです。
 さてどんな将棋だったのでしょうか?


【解答】36歩、34歩、37桂、33桂、45桂、同桂、46歩、57桂成、45歩、47桂まで10手。
<10手目:47桂まで>
推理将棋45

 10手で先手が詰む形にはどういうものがあるか?
 しかも45地点が争点になるということは角を活用するのは難しそうです。
 42飛から48飛不成という筋がありそうですね。
 たとえば46歩、42飛、45歩、44歩、同歩、同飛、48飛とやると10手で詰む形は出来るのですが、先手が45に二回着手というのは無理です。
 49金を取らせる手などもあるのですが「先手が45に二回着手」がクリアできません。
 もう一つ有力な筋があります。
 初心のときに好きだった手筋です。
 57に成り駒をつくって桂馬の吊るし詰を狙うのです。
 後手の桂馬は3回で57までジャンプできます。
 もう一枚の桂は29にあります。
 これをどうやって自爆させるかと考えれば、45桂と跳ねて後手にタダで取らせる手はすぐに浮かぶと思います。
 最後に時間差のような45歩突きが入って「先手が45に二回着手」もクリアです。
 やさしい推理将棋で記念作にうってつけの一題でした。

 記念作品の続編については、次回以降に引き続き紹介させていただきます。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回例会は10月15日です。
 課題は「遠打や遠開き、3回以上」です。遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内。
 例会で選題のうえ、12月号作品展に掲載されます。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 さて課題作の例題紹介ですが、「遠打や遠開き、3回以上」を実現したものはほとんど紹介できていません。7月29日に紹介した長谷さんの作品くらいです。
  (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-123.html 

 それだけ難度の高いテーマではないかと思います。
 単発の遠打や開き王手を紹介してきたのは、「3回以上」の組み合わせのパーツとしては意味があると考えてのことですが、今回は課題に少しでも近いものを紹介したいということで「限定打の連打」を三作紹介します。連打は課題を表現する一つの方法かと思います。


秋元龍司作(近代将棋1976年9月、『現代詰将棋短編名作選』第5番)
秋元龍司作197609

 持駒香四枚といえばすぐに思い浮かんだのが本作でした。
 まずは作意を鑑賞しましょう。
 95香、84香、76香、67香と香を連打します。

<7手目:67香>
秋元龍司作67香

 67香を取らなければ(たとえば54合など)36馬までですから、67同角成と取りますが96馬までの詰みとなります。
 この詰上りの局面を見れば、一つひとつの香の打ち場所がすべて限定されていることがおわかりいただけるでしょう。
 初手94から打つと3手目84香に94玉とされてしまいます。
 また初手95香に94桂の捨合は同香、83玉、85香、73玉、74香、63玉、55桂まで9手駒余り。
 3手目86香とすると85歩合とされて最終手の96馬が出来ません。
 5手目の76香も67馬の利きを止めています。他の場所では最終手に67馬の利きで85歩合とされると詰みません。
 7手目67香もそれ以外の場所では54歩合とされ、36馬には45歩合で78角の利きがあって詰みません。
 本当にうまくできていますね。
 『現代詰将棋短編名作選』では有吉弘敏さんが「論理性と美を兼ね備えた逸品」と称賛されていますが同感です。

【作意】95香、83玉、84香、73玉、76香、63玉、67香、同角成、96馬まで9手詰


須藤大輔作(詰パラホームページ2008年8月、『撫子』第57番)
須藤大輔作200808

 本作も四香連打です。今度は7筋への連打。
 73を塞いで52銀不成から81飛成とする筋が有力ですが、いきなり73香では82玉とされ、72銀成~81飛成は83玉から74玉と大海に脱出されます。
 75や74に香を打っても73歩と中合されると、52銀不成に72玉と立たれて続きません。
 初手は76香が正解です。

<初手:76香>
須藤大輔作76香

 76香でも73歩合とされると同じように見えますが、ここで26角と飛び出す手があります。以下、82玉、72銀成、同玉(83玉は81飛成)、62角成で詰みです。
 76香の効果で86飛の横利きがなくなったので26角が可能になったのです。
 となれば76香は取る一手。
 続いて75香と第二弾の限定打。
 単に82玉だと72銀成、83玉、81飛成です。74から香を打つと、このとき74玉と脱出されます。
 また73合なら52銀不成です。今度は玉方86飛が76に移動したので、72玉には81飛成の詰みがあります。
 ちょっとひねって74合としても73香と打てば、74が埋まっているので、82玉、72銀成、83玉、81飛成の詰みです。
 やむを得ない75同飛に74香と追撃です。
 73合は52銀不成、また82玉は72銀成があります。
 これも74同飛と応じるしかなく、最後の決め手が73香です。
 同飛と取らせて、ようやく73地点が塞がり、52銀不成で収束です。
 本作は週刊将棋の「新詰将棋探検隊が行く」でも取り上げられた四香連打の好作です。

【作意】76香、同飛、75香、同飛、74香、同飛、73香、同飛、52銀不成、72玉、
   81飛成まで11手詰


山中龍雄作(近代将棋1966年3月、塚田賞、『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第106番)
山中龍雄196603

 最後は中編作。
 清潔な初形から趣向的な手順が展開されます。
 「香は下段に打て」と言いますが、73角が良く利いていますから18香とします。
 22玉の変化がかなり難しいのですが、32歩成、同玉、36香、33歩、同香成、同玉、35香、43玉、44香、53玉、65桂、52玉、53歩、62玉、73桂成、同玉、82角として詰みます。
 23玉と寄れば27香。以下36香、45香と最遠地点から香の連打です。

<7手目:45香>
山中龍雄45香

 53玉に対して65桂と跳ねれば52玉と落ちるしかなく、寄せが見えてきた感じです。
 なお香の連打に対して歩の中合をすると、52玉の局面で53歩と打って早く詰みます。
 52玉には54飛と回ります。
 63玉と上がって角を犠牲に何とか逃げようとしますが、攻め方も飛を見捨てて二枚角で迫ります。
 二枚の角を成って64馬と寄ればキレイな収束が待っています。

<17手目:64馬寄>
山中龍雄64馬

 45から18まで香の階段を下りるようにして詰みます。

【作意】18香、23玉、27香、33玉、36香、43玉、45香、53玉、65桂、52玉、
   54飛、63玉、73角成、54玉、63角、65玉、74角成、54玉、64馬寄、45玉、
   55馬、36玉、46馬、27玉、37馬、18玉、28馬まで27手詰


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
      編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2016年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上

「すらすら解ける20手台」PartⅡの解答締切は9月20日です

「すらすら解ける20手台」PartⅡの解答締切は9月20日です

■「すらすら解ける20手台」PartⅡ出題中
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡを出題中です。
  (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html )
 解答締切は9月20日(水)です
 キラリと光る一手や気持ちの良い捨駒に思わず膝を打つ作品、楽しい手順や流れの心地よさに納得いただける作品などが揃っています。
 一題でも「すらすら」解ければ解答を送ってください。
 解答者の中から若干名に呈賞させていただきます。

◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
解答締切:9/20(水
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
  ※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
  ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いします。長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
 図面 : http://firestorage.jp/download/ae0611a8ec56f9e065e06a19d8dcf4deacfaed58
 解答用紙 : http://firestorage.jp/download/71b0cd628d38a3d263d8ddc477c82c4c8abc8745
  パスワードはいずれも「sura2017」です。

*昨年の「すらすら解ける20手台」は以下を参照ください。
  8.24出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-43.html
  9.22(結果稿第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
  10.13(まとめ) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-67.html


■創棋会45周年記念作品
 45周年記念の会合の様子については、先日例会報告をさせていただきました。
  (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-127.html 
 記念作品が多数集まりましたので、何回かに分けて紹介させていただきます。
 解答募集という形はとりませんが、作品への感想などございましたら、コメントをお願いします。
 まずは前回紹介した二作の作意手順を発表します。

則内誠一郎作 「45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
45_則内v2

 創棋会45周年記念作品、第一作目に紹介するのは則内さんの「盤面45」です。
 初手は76銀と出ます。
 66玉に67馬と捨てます。同金なら64龍があるので55玉とかわします。
 そこで45馬と連続ダイブが気持ちの良い手です。
 これは取るしかありません。55同玉には36馬と切って戦力を補充します。
 36同玉に27龍と引き45に逃げる玉に55金が決め手。同玉には57龍を見ています。
 玉はいったん46と逃げますが、龍の威力で網を絞れば力尽きます。
 短編の得意な作者らしい捨駒が気持ちの良い作品でした。

【作意】76銀、66玉、67馬、55玉、45馬、同玉、36馬、同玉、27龍、45玉、
  55金、46玉、37龍、55玉、57龍、45玉、56龍、35玉、45金まで19手詰
   *16手目45玉の処、44玉なら34金、45玉、56龍迄19手。


谷本治男作 「45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
45_谷本

 次の作品は谷本さんの「盤面45」です。
 いかにも35角が邪魔という初形ですが、いきなり13角成では同玉でダメです。
 ここは15桂と捨てるのが大切な事前工作。
 同香と取らせておけば13角成、同玉には14香があります。
 玉方も13角成には同桂と応じますが、これで狙いの35桂が打てます。
 12玉に24桂と打って32飛を奪うことに成功。
 32玉となったところで狙いの一手が出ます。
 62飛が限定遠打!この意味は手順を進めると分かります。
 31玉には23桂と右方向に跳ねます。43桂では41玉で詰まないのですが芸の細かいところです。
 玉方も21玉と寄るのが最善。
 11桂成から12歩と打って21玉となったところで23香と打ちます。
 ここから成香で玉を追います。
 51玉となったとき42飛成と攻め、61玉に72龍と切ります。
 ここでようやく62飛と遠くに打つ必要があったことがわかります。
 たとえば52飛と打つと、41玉に32飛成とするしかなく、51玉と寄られると手が続かなくなります。
 72同玉にはスパッと82龍と捨てます。
 同玉に73銀不成とし、93玉に95香から82銀で詰み。
 収束は別のつくり方があったかもしれませんが、アッサリと短くまとめたので62飛の遠打や成香追いが引き立つことになったと思います。

【作意】15桂、同香、13角成、同桂、35桂、12玉、24桂、21玉、32桂成、同玉、
  62飛、31玉、23桂不成、21玉、11桂成、同玉、12歩、21玉、23香、31玉、
  22香成、41玉、32成香、51玉、42飛成、61玉、72龍、同玉、82龍、同玉、
  73銀不成、93玉、95香、94歩、82銀打まで35手詰


 記念作品の続編ですが、本日は還元玉「45」と、推理将棋を紹介します。

中出慶一作 「還元玉45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
45の還元玉


中村雅哉作 推理将棋「45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
  創棋会45周年記念例会での席上対局はわずか10手で先手が詰まされたそうです。
  先手は45周年に思い入れがあったせいか45の地点に2回着手したそうです。
  さてどんな将棋だったのでしょうか?

 以上の二題、作意は次回のブログで発表します。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回例会は10月15日です。
 題は「遠打や遠開き、3回以上」です。遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内。
 例会で選題のうえ、12月号作品展に掲載されます。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 さて課題作の例題紹介、今回は「開き王手」を三作紹介します。
 いずれも素晴らしい作品ばかりです。


岩城克彦作(詰パラ1971年9月、『古今短編詰将棋名作選』117番)
岩城克彦

 中段玉でやや広がっていますが、盤上9枚ですから悪形というわけではありません。
 左の方に逃げられそうな形なので注意して攻める必要があります。
 25銀から24龍のような手も見えますが、ここは詰将棋らしく開き王手で攻めましょう。
 初手はカッコよく59角と遠開き。

<初手:59角>
岩城克彦59角

 これは25玉とする一手。
 そこで34銀と橋頭保を築きます。
 35玉なら47桂、36玉、25銀の好手順がありますので36玉と逃げますが、28桂がうまい継続手段。47玉なら48金まで。この変化のために59角と遠く引いておく必要があったのです。
 28同馬なら26金から48金まで。
 36玉とかわして凌ごうとしますが、26角と活用するのが決め手。
 同馬は45金の一発なので同玉と取るしかありませんが15龍が止めの一手。
 59角と遠開きして再度26角と飛び出す味が素晴らしい一作でした。

【作意】59角、25玉、34銀、36玉、28桂、35玉、26角、同玉、15龍、同玉、25金まで11手詰


若島正作(近代将棋1986年11月、看寿賞・塚田賞、『盤上のファンタジア』第60番)
若島正

 初手は開き王手しかない。しかも有名な金中合が出てくる筋が見えています。
 それでは44角成とやってみましょう。
 42玉では41角成~31飛で簡単ですから、33に中合して頑張るしかありません。
 歩や桂では32角成、同玉、33角成があるので、33中合は飛車か金しかありません。
 まず飛合はどうでしょう。32角成は同飛とされ、同香成、同玉の局面は飛車一枚では戦力不足なので同香不成とします。22玉、32香成、13玉までは絶対ですが、ここで23角成と捨てるのが好手で、同香とさせてから35馬とすれば、24合には15飛から25桂とする手があって詰みます。
 最善は金合です。同じように同香、22玉のとき、今度は23金とします(飛車合と同じように攻めると、32香成、13玉、23角成、同香、35馬、24合で詰みません)。11玉しかありませんが、そこで32香成では44飛と馬を抜かれてしまいます。
最初に戻って24角成や41角成を考えてみるのですが、詰みそうにありません。
 正解は何と55角成なのです!

<初手:55角成>
若島正55角成

 44角成でも詰まなかったのに、なぜ55角成なら詰むのでしょうか?
 まず42玉ならどうするか。それには41角成、同玉、31飛、42玉、64馬、53合、32香成以下ピッタリと詰みます。
 33金合はどうでしょうか。33同香、22玉(42玉は41角成、同玉、31飛、42玉、32香成、53玉、45桂以下)、23金、11玉、32香成となったとき、44角成だと44飛と馬を抜かれてしまいましたが、今度は44に合駒をするしかありません。何を合しても同馬と切ります。たとえば歩合なら44同馬、同飛、21成香、同玉に22歩と打って詰みます。他合も同じ攻め方で大丈夫です。
 そうなると最善は33飛合です。今度は44角成とした変化と異なり35馬の筋が無いので工夫が必要です。
 33飛合には、同香不成と取り、22玉、32香成、13玉のとき、23角成と捨てます。
 同玉は33馬があるので同香ですが、そこで15飛と上部を押さえます。
 14歩合では22馬~25飛があります。
 金銀合は22馬~33馬から14飛と切って15から打つ筋があります。
 最善は14角合です。これには22馬から33馬としておくのが用心深く、そこで25桂と37桂を活用するのが気持ちの良い手です。
 同香以下は、14飛と切って、角を23から打ってすぐに12に捨ててキレイに収束。
 55角成は非常に不利感のある好手。この少ない駒数でよくこんな素晴らしい手順が表現できたものです。

【作意】55角成33飛合、同香不成、22玉、32香成、13玉、23角成、同香、
  15飛、14角合、22馬、24玉、33馬、13玉、25桂、同香、14飛、同玉、
  23角、13玉、12角成、同玉、22馬まで23手詰


山田修司作(近代将棋1964年5月、塚田賞、『夢の華』第44番
山田修司「飛燕」

 95角をうまく捌いて93飛成の筋を実現したいところです。
 86金、同飛から97金と捨て86角と76飛を奪ってしまうのが明快な手段。
 86同玉に76飛と打てば一気に玉は狭くなります。
 93飛成があるので85玉としますが、そこで16飛が狙いの開き王手です。

<9手目:16飛>
山田修司「飛燕」16飛

 なぜ16まで開かないといけないのか、その答えは手順を追うと明らかになります。
 この局面で84玉は86飛、75玉、76飛、64玉、63桂成、55玉、56飛、45玉(44玉は46飛以下)、42飛成、35玉、32龍、34合、37香以下手数は長いのですが詰みます。
 そこで76歩合と捨合で延命を図ります。
 同馬と取って、84玉には93飛成と銀を奪い、同玉に94銀と上から押さえます。
 92玉となったときに第二段の妙手が出ます。
 12飛不成と入るのです。
 まるで遠打のような妙着ではないでしょうか。

<17手目:12飛不成>
山田修司「飛燕」12飛

 もし12飛成と入れば72歩合という中合の好防があり、どうやっても打歩詰が打開できません。
 12飛不成に対して22歩合なら、同飛不成として91玉、92歩、81玉、82歩、92玉に65馬と歩を入手すれば同香、93歩、91玉、81歩成とキレイに詰みます。
 作意は91玉と応じ、以下71とから63桂と香を入手し、成香で追っていきます。この手順では12よりも近くに飛車がいたのでは詰みません。16飛はこの12飛不成以下の巧妙な手段が見えていなければ指せない手です。
 最後は76馬がもう一働き。合駒を入手して収束です。

【作意】86金、同飛、97金、同玉、86角、同玉、76飛、85玉、16飛、76歩合、
  同馬、84玉、93飛成、同玉、94銀、92玉、12飛不成、91玉、92歩、81玉、
  71と、同玉、63桂不成、61玉、71桂成、同玉、74香、61玉、72香成、51玉、
  62成香、41玉、52成香、31玉、42成香、21玉、32飛成、11玉、77馬、66桂、
  同馬、同歩、23桂まで43手詰


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
       遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
          投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
          編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2016年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
  blogsokikaitusin@gmail.com
以上

詰パラ9月号到着

<詰パラ9月号到着>

■「すらすら解ける20手台」PartⅡ出題中
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅡを出題中です。
 (→ http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-126.html )

 今回の作品展に投稿いただいたのは次の方々です。
  有吉弘敏、大西智之、奥鳥羽生、Kisy、金少桂、柴田昭彦、高縄山ろく、鳥本敦史、
  中出慶一、中村雅哉、野曽原直之、nono_y、 福原徹彦、三輪勝昭、宗時宏、安田恒雄、
  山路大輔、山本勝士、吉松智明
    (敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)
 ベテランから新人まで、看寿賞作家や同人作家もいるという、豪華な顔ぶれです。
 解答者の中から若干名に呈賞させていただきます。
 一題でも「すらすら」解ければ解答を送ってください。

◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切:9/20(火)
◇解答要領:
・「キーとなる一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
※キーとなる一手は問題ごとに設定しています。
・評価:ABC評価をお願いします。
  ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いします。長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
図面:http://firestorage.jp/download/ae0611a8ec56f9e065e06a19d8dcf4deacfaed58
解答用紙:http://firestorage.jp/download/71b0cd628d38a3d263d8ddc477c82c4c8abc8745
パスワードはいずれも「sura2017」です。

*昨年の「すらすら解ける20手台」は以下を参照ください。
  8.24出題 → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-43.html
  9.22(結果稿第一回) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
  10.13(まとめ) → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-67.html


■詰パラ9月号が到着
・表紙は妻木さん。過去二回、ヤン詰の課題応募作が表紙にまわったとのこと。
 難易度というのは作者には測りがたいということですね。本作はどうでしょうか。
・詰棋校(12P~)。
小学校:「良い作品を鑑賞すると創作意欲が湧いてくる」というのはまさにその通り。
 ただ私の場合は意欲が湧いても、作品につながらない(汗)。
中学校:初入選の方はペンネームですか?
高校:今なら集客効果抜群。百貨店の将棋まつり復活を期待!
短大:15番は解いてみようという気にさせますね(笑)。フェアリーの「受先」みたいなもの。
大学:スイッチバックやバッテリーなどが一般化するには時間がかかったと思います。
 積極的に使うとともに面白いものができることが普及につながるのではないでしょうか。
大学院:吉田さんは指棋強豪でもあったのですね。アマ名人戦には注目しています。
 ロマンを失わずにこれからも楽しい作品を見せてください。
・全詰連の頁(23P~)。
 「看寿賞作品賞」が紹介されました。前回刊行分も加えられ600頁を超える仕上がりになったとのこと。
 まさに「大著」です。詰将棋愛好家は是非とも一冊をお手元に。
・全国大会レポート(20P~)。
 大会が終わって一ヶ月余り。レポートを読んで、大会のことがつい昨日のように思い出されました。
 裏話的なことも書かれていて、あらためてスタッフのご苦労がしのばれます。本当にお疲れ様でした。
 すでに来年の大会開催に向けた準備も始まっているとのこと。今から楽しみです。
創棋会作品展(37P~)
 今回の課題は「持駒込みの七対子図式」。バラエティに富んだ作品群です。一題でも解けたら解答をお願いします。

・持駒のある風景(40P~)
 こちらも全国大会関連の話題。門脇賞の表彰状、一人ひとりの文面が異なるのは初めて気がつきました。
 ずっと「以下同文」だと思い込んでいました。
・ちえのわ雑文集(32P~)。
 角さんの「古今短編詰将棋名作選」の記事。40年ぶりの企画ということで、一大事業でしたが、本当に素晴らしいものが完成したと思います。お疲れ様でした。「中編」についても動きがあるということで、こちらも楽しみですね。
・結果稿
 順位戦(60P~)。各クラスとも上位作は濃密な内容に圧倒されます、残留、降級となった作も順位戦らしく力の入ったものばかり。
 同人室(77P~)。近藤さんに担当が代わって初の出題。お題は前任の北村さんの提案ですが同人室初登場の方もおられ見応えのある内容でした。同人室への期待は大きいと思いますので、これからの展開が楽しみです。
 創棋会作品展(91P~)。詰工房(88P~)との交流企画で、課題は同一の「打歩詰に関係する手筋。ただし、作意手順で攻方は歩を打たない」というもの。解答者総数はやや少なめでしたが、会合間の競作という企画は好意的に受け止められたようです。これからもこういう交流の場が増えると面白いと思います。


■創棋会45周年記念作品
 45周年記念の会合の様子については、先日例会報告をさせていただきました。
  → http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
 記念作品が多数集まりましたので、何回かに分けて紹介させていただきます。
 解答募集という形はとりませんが、作品への感想などございましたら、コメントをお願いします。
 本日は盤面「45」の作品を紹介。

則内誠一郎作 「45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
45_則内v2

谷本治男作 「45」(創棋会45周年記念 2017.8.20 例会)
45_谷本

 作意は次回のブログで発表します。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回例会は10月15日です。
 課題は「遠打や遠開き、3回以上」です。遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内。
 例会で選題のうえ、12月号作品展に掲載されます。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 さて課題作の例題紹介、今回は飛車の「遠打」を三作紹介します。
 いずれも素晴らしい作品ばかりです。

長谷川哲久作(詰パラ1975年4月、『古今短編詰将棋名作選』第198番)
長谷川哲久197504

 34から逃げ道に注意する、53馬がなければ35金で詰む、そういうことが初形からわかります。
 なんとかして53馬を動かしたいのですが、いきなり42飛では34玉とされてしまいます。
 そこで43飛と一工夫。
 取れませんから34玉としますが、そこで33金とするのがうまい手です。
 24玉なら23金や25飛などで簡単ですから同歩と応じます。
 これで33の逃げ道を塞げました。
 ここで45飛成と捨てて42飛と打ち換えるのが好手です。

<7手目:33飛>
長谷川哲久197504_42飛

 今度は34玉なら25金まで。
 同馬と取らせて35金までとなります。
 一桁手数の短編に飛車の限定打が二度出てくる好作です。

【作意】43飛、34玉、33金、同歩、45飛成、同玉、42飛、同馬、35金まで9手詰


横田進一作(詰パラ1965年1月、『古今短編詰将棋名作選』第118番、『あさぎり』補1番)
横田進一196501

 カッコよく33飛と打つ手があります。
 46玉なら35馬、56玉(37玉は27金、38玉、57馬以下)、67金、65玉、63飛成があります。
 ところが、同馬とされると54馬や63馬の筋では37玉とされて続きません。
 同馬にはスパッと35馬と捨てる強手があり同玉には45飛から27金で詰むのですが、これも37玉とされると39飛としても28玉と潜り込まれてお手上げです。
 しかしよく見るとその局面で17金が無ければ17馬という決め手があります。
 そうです、初形の17金は邪魔駒なのです。
 27金、36金と消去にかかります。
 36金に56玉なら67金以下簡単、57玉も59飛、68玉に86馬があります。
 36同玉と取らせて33飛が狙いの限定遠打。
 32や31に打ったのでは46玉の変化で63飛成と桂を取る手が無いので詰みません。

<5手目:33飛>
横田進一196501_33飛

 46玉は既述のとおり35馬があるので同馬と応じます。
 ここで35馬とただで捨てるが気持ちの良い手です。
 37玉と逃げれば、39飛から17馬が爽快な決め手。

  馬の利きに打つ33飛の限定打も妙手ですが、35馬や17馬の好手が見えないと、17金の邪魔駒消去は気づきません。
  僅か13手に伏線手や限定打を盛り込んだ難解作でした。

【作意】27金、46玉、36金、同玉、33飛、同馬、35馬、37玉、39飛、28玉、
  17馬、同と、29金まで13手詰

 横田氏は1938(昭和13)年生、1971年没。「昇龍」「曙光」の煙詰二局、七種合「虹」などの長編から短中編まで幅広く活躍された。本作は「四百人一局集」にも収録された短編の代表作。


山田修司作(近代将棋1965年1月、『夢の華』第50番、『古今中編詰将棋名作選Ⅱ』第64番)
山田修司196501

 入玉図ですが5×5に収まっていて成駒もなく好形作です。
 初手は16角と飛車を取ります。
 37玉は36飛がありますし、28玉なら18飛と打ち、いずれも俗手で詰みます。
 29玉も59飛と据えれば、49角合、28金、同玉、27飛、同角成、同金以下の詰み。
 最善は38玉。これには38金から29金と金を連続して捨てるのがうまい手。
 49玉は69飛、59合、39飛というスジがあるので、29同玉と応じます。
 これで38に呼んだ金を角で取ることが出来ました。
 38同玉となったところで37飛が限定短打。

<9手目:37飛>
山田修司196501_37飛

 他の地点から打つと49玉で捕まりません。
 37同玉と取らせて31飛の遠打が絶好の一打。

<11手目:31飛>
山田修司196501_31飛

 46玉なら35飛成があります。
 いったん28玉としますが、27金と捨てれば取る一手で、38金と打ってこの金で追い上げる。
 22玉となったところで33飛成とし、続いて19の香を12に成捨てればキレイな収束。
 37飛の短打から31飛の遠打というのが絶妙の組み合わせ。
 作者は本作に「遠近打」と命名されている。

【作意】16角、39玉、38金、同金、29金、同玉、38角、同玉、37飛、同玉、
  31飛、28玉、27金、同玉、38金、26玉、37金、25玉、36金、24玉、
  35金、23玉、34金、22玉、33飛成、21玉、12香成、同玉、23金、21玉、
  22金まで31手詰


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年10月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[課題] 12月号掲載作品展「遠打や遠開き3回以上」。
      遠打のみ・遠開きのみ・両者の合計、いずれも可。29手以内
         投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
         編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2016年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編」

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
  blogsokikaitusin@gmail.com
以上