詰パラ11月号到着&創棋会の次回課題(29の桂が跳ねる17手詰)

【詰パラ11月号が到着、創棋会の次回課題は「29の桂が跳ねる17手詰」です】
 久方ぶりの更新になってしまいました。
 といっても10日ほど空いただけなのですが、9月中旬からほぼ一ヶ月、毎日のように「すらすら解ける20手台」の結果発表をやっていたので、長い空白のように感じています。

 この一ヶ月くらい、棋士のソフト使用に関する話題がネット上で頻出。
 将棋ファンの一人としては、一日も早い納得性の高い決着を望むものです(と無難に書いておきます)。

■詰パラ11月号が到着
 今月も無事月末に到着。
・詰棋校(11P~)。今月は担当の言葉に目が向きました。「期末で実力テストです」というフレーズはなかったですね。
<小学校>ネットでの情報共有の話題。発表の場が広がったり、交流の形が多様になるのは結構なこと。
  ついていけなくなる部分もありますが、旧来のものが無くなるわけでもないので、パターンが増えるのは嬉しい。
<中学校>作家なら自作が活字になるのを歓びと感じるように、解答者も全題正解者欄や短評に名前が出るのを楽しみにしていると、私も思っていました。
 しかし、長い短評は載らないだろうなと思いつつ、作品の鑑賞結果は文字にして届けたい、それが担当者止まりでもよいという割り切りで、書くことはあります。
 誌上に載らない短評が作家に届くことは担当者の好意に依存しているので、そのあたりは難しいところですね。
<高校>限られたスペースのなかに、担当者の書きたいことも、これはという短評も盛り込みつつ、最後に何かを捨てないといけないのは、頭の痛い作業です。
<短大>不詰や改作。気にする必要はないとは言いませんが、それらはあくまでも作者の責任。
 担当者は全能ではありません。選題と解説で楽しませていただければ、それが何よりです。
<大学>返送は決断の必要な作業。大学クラスともなればさぞ高度な狙いを持ったものが投稿されているものと思います。
 悩むのが当然ですよね。
<大学院>ここでも短評のことが書かれています。
 大学院クラスになると解答数は少ないかもしれませんが、短評も長くなるので、大変ですね。
・藤井聡太昇段記念(18P~)。一挙に二つの作品展が開催されました。
 中学生棋士の誕生ということだけでなく、解答選手権連覇の実績が作家の心を動かしたものと思います。
・大道棋教室(21P~)。8年半ぶりの再開とのこと。昔は詰棋校の最後の頁(大学と大学院の下に3題)でしたね。
 管理人が詰将棋に魅かれたのは香歩問題の合駒の妙でした。
 今月の作品には、どんな妙防が秘められているのでしょうか。
・全詰連の頁(29P~)。詰将棋インストラクター制度が創設されます。
 解答選手権の初級戦は詰将棋のすそ野を広げるうえで大事なイベント。
 そういうところに力を貸していただける方が増えるのはとても心強いことです。
・ちえのわ雑文集(30P~)。小林尚樹さんの「会合のすゝめ」(「○○のすゝめ」が続きましたね)。
 初めての 場所というのは、迷う可能性大です。私も経験あります。自戒を込めて「下調べのすゝめ」です。
 一気に会合を制覇するのは大変ですから旅行を兼ねてというのはいいアイデアですね。
 大阪に足を伸ばす計画がある方は、偶数月の第三日曜日の前後にスケジュールを入れて創棋会にご参加ください。「創棋会参加のすゝめ」でした。
・将棋パズル(47P~)。やってみると面白そうです。
・読者サロン(51P~)。創棋会ネット作品展の結果をお知らせしました。
 三輪さんの易しい中編コーナーを設けてほしいとの投稿も出ています。実現はどうか?
 平成27年度『勝浦賞』発表。いずれも好作。「解けてうれしい詰将棋」の発行など「将棋を孫に伝える会」の地道な活動には敬意を表します。
・会合案合(55P~)。今月も各地で会合が開催されます。
・編集室(104P~)。「聖の青春」が上映間近とのこと。
 「聖の青春」は何度も読み返したものです。
 先日、たまたまテレビのチャンネルをNHKにしたら「村山聖」の番組をやっていました。ゲストの黒川博行氏(直木賞作家、私はこの人の作品も好きです)が「無頼」という言葉を使っていました。
 「棋士という人生」というアンソロジーが新潮文庫から最近出版されましたが(編者は「聖の青春」の著者の大崎善生氏)、この本の中でも「わが友、森信雄」「『将棋世界』編集部日記」という二編のエッセーで村山さんのことが書かれています。
 村山さんは、創棋会にもひょっこり顔を出されたことがあったそうです。
 私は残念ながらそういう機会はなかったのですが、なぜか村山さんの記事は懐かしく感じられます。
 久方ぶりに映画館に足を運んでみようかと思いました。


 さて先日の「例会報告10/16」でもお伝えしましたが、創棋会の次回課題は「29の桂が跳ねる17手詰」。
 29は平成29年、干支は「酉」→とり→鶏→桂、17は2017の下二ケタ
 「新年に大きく躍進する⇒干支が空を翔ぶ⇒桂が跳ねる」
 ということで来年にちなんだ作品を募集しようという意図です。
 12月例会で選題の予定です。

 またネット作品展「創棋会員による年賀詰」については、創棋会の常連会員はもとより、これまで作品集に参加された方などに1文字ずつお願いして、連作の年賀詰をネットで見ていただこうと考えています。
 このブログを見ているあなたのところにも、近々投稿依頼のメールが届くかもしれませんよ!そのときは快く引き受けてくださいね。

 それでは例によって課題作の例題を過去の作品から紹介していきましょう。
 「29の桂が跳ねる」と言えば、多くの作家が連想するのは、49以遠の飛(龍)で19玉を狙う筋ではないでしょうか。

 今回はそれを3作紹介します。
 川崎弘作(詰パラ1970年12月、『北斗』47番)
川崎弘作詰パラ197012

 初形はきれいな市松模様。
 いきなり19金から37桂では28~17という逃走ルートがあります。
 そのルートを塞ぐ17飛が好手。
 同馬と取らせて、19金から37桂とすれば、49香成と飛を取るのも、28玉と逃げるのも29金まで。
 ちょっとひねって39金(飛)合としても、29金と打てば、同金(飛)、同飛、18玉、19金(飛)までの詰みです。
 手段がないように見えますが39馬とする移動捨合の妙手がありました。
 今度は29金としても同馬、同飛、18玉で、持駒角歩では詰みません。
 やむなく同飛として28玉となったとき、逃路に先着する17角の好手がありました。
 同玉に18歩と叩けば、同玉と応じるしかなく、19飛と決め手が出て収束です。
 本作では、収束26玉には25金までの変化を用意するのが37に桂が跳ねた効果。

 川崎さんは1924年(大正13年)の生まれ。2008年(平成20年)に逝去されました。
 いわゆる「不利感」のある作品がお家芸ですが、それ以上に大道棋や手筋、合駒などの研究においてさまざまな論考を発表されています。また規約論議の論点整理でも足跡を残されています。
 『北斗』は川崎さんの作品集で、そういった論文が紙数の半分以上を占めるというユニークなもので、1986年に将棋天国社から発行されました。

【作意】17飛、同馬、19金、同玉、37桂、39馬、同飛、28玉、17角、同玉、
  18歩、同玉、19飛、同玉、29金まで15手詰

 次の作品は管理人の作品。
 詰パラ1975年9月号
管理人作詰パラ197509

 一見して邪魔な39銀を消去して、19に呼び戻すのが第一感。
 39銀に18玉は19銀の好手があり(27銀でも詰むのですが…)、同桂成なら48飛、28合、同飛として早い。
 28同玉には狙いの19金。同桂成なら、48飛、27玉、38金、36玉、46飛、同玉、47金、55玉、65金まで、ニ枚角の効きで詰む。
 19同玉となったところで、待望の37桂
 どう応じても29金があるが、逃路を開ける39桂成とする移動捨合の好手がありました。
 同飛には18玉としますが、19飛から、39桂を据えて16飛と連続して飛を押し売りして金打ちまでの詰みとなります。
 桂が37ではなく17に跳ねると収束で飛車の効きがなくなり詰まなくなります。

【作意】28銀、同玉、19金、同玉、37桂、39桂成、同飛、18玉、19飛、27玉、
   39桂、26玉、16飛、同玉、27金まで15手詰


藤井孝一作(詰パラ1971年5月、『あさぎり』第39番)
藤井孝一作詰パラ197105

 19歩と叩きたい形だが、その前に39金の邪魔駒を消しておく必要があります。
 28金と捨てれば、同玉には38馬の好手!
 やむなく同と としたところで、27銀が気持ちの良い捌き。
 これも同と とする一手で、待望の19歩。
 同玉と取らせてお待ちかね、37桂です。
 これには28~17の遁走を図りますが、29飛から18歩と追撃。
 これを同玉なら19飛できれいな詰み。発表時はこの変化に落ちた方が続出したそうです。
 正解は26玉とかわす手。これには25馬から38金が好手で47馬まで気持ちよく詰みます。
 本局では37に跳ねておかないと、収束の25馬ができないという仕組みです。

 藤井孝一氏は1931年(昭和6年)生まれ。同人作家として活躍されていましたが、1990年(平成2年)に逝去されました。
 なお『あさぎり』は1973年に発刊された創棋会の第一作品集で21人が登場。

【作意】28金、同と、27銀、同と、19歩、同玉、37桂、28玉、29飛、17玉、
   18歩、26玉、25馬、37玉、38金、同玉、47馬まで17手詰

 次回は17に桂が跳ねる作品を紹介します。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年12月18(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「29の桂が跳ねる17手詰」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。

***【来年の予定】*****************************************************
新年会
 1月21日(土) 開催。
 (昼間の例会はありません。)
 詳細は詰パラ12月号に掲載の予定。ブログでも案内します。

★2月以降は偶数月に例会を開催します。
 偶数月の第三日曜日開催。
 毎月、何か課題作を持ち寄って楽しく過ごせるようにしたいと考えています。
*********************************************************************
以上
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創棋会例会報告(10/16)

 「すらすら解ける20手台」には多数の投稿と解答をいただき、ありがとうございました。
 連日の結果発表が終わって、少し「ネット作品展」ロス状態です(笑)。

 さて結果発表の最終回で三輪さんの作品を紹介した際、半期賞7回と記載しましたが、正しくは8回でした。訂正させていただくとともに、確認不足のあった点、謹んでお詫び申し上げます。

◆創棋会例会報告
 10月16日(日)13:00より関西将棋会館の4F水無瀬の間で第263回創棋会例会が開催されました。
 和室での開催は久方ぶり。
 参加者は次の皆さんです(順不同)。
    柴田昭彦、則内誠一郎、鳥本敦史、中筋俊裕、中村雅哉、中村宜幹、
    野曽原直之、廣瀬崇幹、広瀬稔、古川剛、南良文、吉松智明(以上12名)
 遠方からは名古屋の鳥本さんがご参加。
 また久方ぶりに和歌山の南さんと大津の中筋さんが参加。
 南さんは地元で子供さんに指導されているとのことです。
 また中筋さんは課題作を当日持参され、大いに盛り上げてくれました。

<写真>
1016_1.png
左から、中村(宜)、野曽原、南、鳥本の各氏

1016_2.png
左から、古川、中村(雅)、則内、中筋の各氏

1016_3.png
左から、古川、廣瀬(崇)、則内、中村(雅)、野曽原、中筋、広瀬(稔)、鳥本、中村(宜)の各氏

 当日は夕方から同じフロアーで竜王戦の大盤解説会が行われるということであり、また将棋会館開催ということもあり、最近話題になっている例のことは触れないようにしようと思っていたのですが、それは杞憂でした。
 課題作や大道棋、創棋会の昔話と、盛り上がるネタは尽きず、詰将棋三昧の楽しい一日でした。
   (中村宜幹さんの大道棋には、皆さんかなり奉納された模様)。

 課題作(12月号掲載)は、「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)でしたが、素晴らしい作品が集まり、参加者全員、バラエティに富んだ作品内容を堪能しました。
 12月号の創棋会作品展は、読者の皆さんに大いに楽しんでいただけるものと思います。

また事務担当と作品展担当から、今後の予定などが報告されました。
①ネット作品展「創棋会員による年賀詰」
 当日参加者はもとより、常連の方、これまで作品集に参加された方などに1文字ずつお願いして、連作の年賀詰をネットで見ていただこうというもの。
 このブログを見ているあなたのところにも、投稿依頼のメールが届くかもしれませんよ!そのときは快く引き受けてくださいね。
②次回課題(3月号掲載)
 「29の桂が跳ねる17手詰
   29は平成29年、干支は「酉」→とり→鶏→桂、17は2017の下二ケタ
  新年に大きく躍進する⇒干支が空を翔ぶ⇒桂が跳ねる
 ということで来年にちなんだ作品を募集しようという意図です。
 12月例会で選題の予定です。
新年会
 1月21日(土)開催の予定
 新年会らしく1月にやろうということになりました。
 昼間の例会はありません。
 詳細は詰パラ12月号に掲載の予定。ブログでも案内します。
④2月以降は偶数月に例会を開催します。
 偶数月の第三日曜日開催
 毎月、何か課題作を持ち寄って楽しく過ごせるようにしたいと考えています。

 例会終了後は場所を変えての二次会で、大いに語り合いました。

 さて次回課題(12月号掲載)は、「29の桂が跳ねる17手詰」です。
 作品の投稿をお待ちしています。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年12月18(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「29の桂が跳ねる17手詰」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
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以上

【まとめ】ネット作品展「すらすら解ける20手台」

【まとめ】ネット作品展「すらすら解ける20手台」

結果発表もおかげさまで無事終了しました。
ネット作品展は創棋会初の試みでしたが、作家・解答者の皆様のおかげで盛り上がりました。
作品展開催の動機は、次の2点でした。
 ◇「やさしい中編作」の発表の場が少なくなったと感じている方が結構多いのではないか?
 ◇ネットでの作品発表も盛んになっているので、創棋会でもそういう場を作りたい。

その結果、投稿作は20作、解答者も17名と、盛況だったと思います。

投稿されたのは次の17名(敬称略、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
  北村憲一、金少桂、久保紀貴、柴田昭彦、しまなみペア、則内誠一郎、角建逸、中出慶一、
  中村雅哉、中村宜幹、野曽原直之、nono_y、廣瀬崇幹、三輪勝昭、安田恒雄、山本勝士、
  吉松智明

また解答者は次の17名。
  有吉弘敏、奥鳥羽生、河童生、金少桂、久保紀貴、小池正浩、則内誠一郎、鳥本敦史
  中出慶一、中村雅哉、名無し名人、野曽原直之、nono_y、濱田博、三輪勝昭、山下誠
  山本勝士

 皆さんのおかげで作品展が成功しました。あらためて感謝申し上げます。

 作家や解答者の顔ぶれを見ると、創棋会の常連会員が多いのですが、新しい方にも顔を出していただくことが出来、創棋会の活動もすそ野が広がりつつあると感じています。

 解答方式は、全手順記載ではなく、「キーとなる一手」と「手数」を解答記入していただくこととしました。
 20手台の作品を20問、手順を書くだけでも大変ではないかと考えたからなのですが、全手順を記載いただいた方には、お手数をおかけしました。
 また、評価はABC評価をお願いし、Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計しました。
 短評についても「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いしましたが、すべて結果発表に反映させていただきました。

 コンクールではないのですが、評点の高かった作品は以下のとおりです。
  ⑮久保紀貴作(2.86)、①中村雅哉作(2.73)、⑳三輪勝昭作(2.62)
 Aが最多は ⑮久保紀貴作(12)、その次が①中村雅哉作(11)
 C評価ゼロは⑮久保紀貴作、①中村雅哉作、⑳三輪勝昭作、⑪吉松智明作の4作。
 Bが最多は ⑦野曽原直之作(11)。
 全作品の平均点は2.15でした。

 また全題正解は、奥鳥羽生さん、金少桂さん、nono_yさん、三輪勝昭さんの4名。
 ⑰中村宜幹作が誤解7、無解4となった他、⑨山本勝士作・⑭nono_y作・⑱中出慶一作・⑲しまなみペア作・⑳三輪勝昭作の4作が無解3でした。
 「好作だがすらすら解けない」という評価の多かった⑫角建逸作と⑬安田恒雄作はそれぞれ無解が1と2、誤解はいずれもゼロだったので、最後の問題までたどり着くのが大変だったということかもしれません。

 出題順は、取っつきやすいものから並べたいということで、①は中村作の初形曲詰に決まり、②③④も好形作で揃え、⑤⑥は持駒趣向、⑦⑧は大駒捨てで決まる作、⑨~⑬は実戦形風の作品、⑭⑮はラスト向けでもないということで、⑯~⑱はやや形の広がったものを、そしてラストは曲詰でと考えて⑲⑳にしました。

 結果発表については、先人に敬意を表して、おもちゃ箱、プレ短コン、twitter解答選手権、裏短コンなど、何度も読ませていただきました。
 その結果「毎日発表する(出来れば)」、「短評は全部載せる」、「短評にコメントする」、「ボリュームを勘案して1日1題」、というあたりを方針にしてブログを更新しました。

 ネットで結果稿を書くのは初めてでしたが、作品鑑賞能力が乏しいことや、ボキャブラリーが不足していることを痛感。
 短評を読ませてもらって、多様な価値観や表現が勉強になりました。

 最後に皆さんからいただいた総評を掲載させていただきます。

山本勝士
 「すらすら解ける20手台」の募集は本当にすばらしい企画と思います。
 詰将棋はむつかしいだけがとりえではない。手順の流れにみる美しさを表現することも詰棋の醍醐味です。しかし作家は20手台となると投稿先がなく困っているわけです。その点、今回の募集はみんな喜ぶと思います。

★山本さんはペーパーで投稿を頂戴しました。
 企画の主旨に賛同いただき、感謝申し上げます。
 上記は投稿図に添えられたメッセージですが、多くの方に共感いただける内容かと思います。

河童生
 8月の24日過ぎ、「すらすら解ける」に誘われて(騙されて)、「ネット作品展」を解き始める。
 猛暑、台風、いろいろあって、まだまだ暑い9月の中旬近くにようやく全題?攻略です。
 20題、すべて好作。評価点もすべてA点で良いと思ったのですが、あえて,A点とB点に分けました。
 評価基準は初形が涼しそうな配置図の作品がA点、少し暑そうな作品はB点で、詰手順は関係なしです。
 解答を書いていて気付いたのですが、「キ-となる一手」は成る程と思う地点で、この辺りを褒める感想文が作者の心情を擽るかなと思った次第です。
 猛暑の夏、詰棋の解図で避暑。こうして今年の夏が行きます。

★20問と言う大量出題にもかかわらず、酷暑の中、解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。

鳥本敦史
 20題もの大群に負けそうでしたがなんとかやっつけ仕事、賑やかしに解答送ります。

★お疲れ様でした!

有吉弘敏
 難解な作品もありましたが、大変楽しめました。
 私的ベスト3は、15、8、13の順です。

★評点の順位でいけば、⑮1位、⑧5位、⑬6位。

中出慶一
 20作のうちで、作品の質として、⑫がベスト1 と思います。
 課題に忠実で、それ相応の内容を有しているのは、⑮、③、⑧あたりがベストでしょうか。

★⑫は7位でした。⑮と⑧をあげたのは、有吉さん、奥鳥羽生さんも同様ですね。
 ③は8位でしたが、手順の難易度ではなく課題に忠実なところが評価されたものと思います。

奥鳥羽生
 今回の催しは大成功・・・日の目を見なかったかも知れない中編佳作に発表の場を提供できたから。
 なお、「すらすら」どころか「すら」でも解けなかった作品は、どんな素晴らしい詰将棋であってもテーマに反したものとしてC評価とさせていただきました。(非力な私の基準で作者には申し訳ありません。)
 ちなみに、C評価作を含めて今回の私の収穫は⑧⑫⑮。

★「すらすら」という課題の主旨を横に置けば、⑧⑫⑬はもっと評点が高くなったと思います。

中村雅哉
 課題にマッチしない作品が多すぎます(笑)。良い作品でもすらすら解けない作品は課題に合わないのでAは付けられません。

★「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、おおむね楽しんでいただけたのではないかと思います。

三輪勝昭
 僕は手順が気持ち良いならスラスラ解けるのは、作品の長所と思っています。
 そして、そんな作品の良い発表の場がないのは寂しいと感じてます。
 今回の企画は素晴らしく、やはりスラスラ解けるのは良いものだと実感しました。
 でも今回はこの課題に合ってない作品がいくつかありますね。
 その作品は今回の課題に入ると不快でしかありません。
 収録選題で除外すべきだったと思うのは僕だけでしょうか。
 次は是非《スラスラ解ける30手台》の開催を期待しています。

★投稿図の作者の言葉や解答者の短評から「すらすら」や難易度というのが、一人ひとり異なるものなんだということがよくわかりました。

小池正浩
 本作品展は易しい中編に光を当てる、非常に意味のある試みだったと思います。
 続くような動きがあると、嬉しいですね。

★ご要望が多ければ、また開催してみたいですね。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

 また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<最終回>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<最終回>

結果発表も最終回となりました。

その前に前回の発表作⑲しまなみペアさんの作品にコメントがありました。

三輪勝昭
 曲詰だったのか。では評価を変更しなくては。
  (中略)
 序盤が酷過ぎる。
 素材が良いだけにもったいない。
  (後略)

★出題時にタイトルを忘れたのが痛かったですね。管理人のミスです。あらためてお詫び申し上げます。
 序盤のつくり方については、課題に合わせるための苦肉の策だったのではないかと推察しています。
 また三輪さんからは改作のアイデアも届いているのですが、作品に手を入れるのは創作した方の判断ということもありますので、ネット上で公開するのは控えさせていただきます。


 さてラスト20作目は三輪勝昭さんの曲詰です。
 三輪さんは同人作家で、半期賞は7回受賞、作品集も「幻の城」を刊行されるなど、現在最も活躍されている作家のお一人ではないかと思います。

⑳三輪勝昭作
⑳_2 三輪勝昭作

【作意】
54銀成、同玉、65銀、同香、63銀生、同香、53と、同玉、63桂成、同玉
64香、54玉、65角、同玉、66歩、54玉、55香、同玉、75龍、54玉
45龍、同香、44馬23手詰

詰上り「コ」の字。
⑳_2 三輪勝昭作詰め上がり

【作者のことば】
 僕は一手光る手があると言う創り方を嫌っています。
 詰将棋は全体の手順で魅せるものと思ってますので。
 それから、僕は易しい事は悪い事でないと思っています。
 手順が綺麗でスラスラ解けるのは取り柄になると思っています。
 なので易しいのは手順が綺麗でないとダメだと思っています。
 本作は手順の綺麗さは、まあまああると思っています。
 すらすら解ける20手台は良い企画。
 解いて気持ち良くなる作品を沢山見れるのを期待しています。

【正解】
最終手→44馬
手数→23手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.62、A:8、B:5、C:0、誤解:1、無解:3、無評価:0

★ラスト20作目は三輪さんのあぶり出し。
 98角を使いたい、77龍を働かせたい、そのために76銀や75桂を捌きたい、また52と、63銀、72銀は捨てたい、といった具合にやりたい手がたくさん見えています。
 初手、66龍は気前が良すぎるので、団子になった銀を捌く54銀成は当然の一手。
 同玉と取らせて、65銀とするのが巧い手。76銀を捨てるのはこの瞬間しかないのです。
 同香にいきなり同角では61の香で取り返されてダメです。
 63銀不成と捨て同香と取らせてから53と として61香を取りにいくのが継続の好手段です。
 63銀不成に55玉なら66龍と捨てる手があって、同香に54銀成までと、98角も働いて詰みます。
 53と、同玉、63桂成、同玉となったところで、7筋の駒がきれいに捌け、収束が見えてきました。
 64香と打てば、52玉や53玉は77龍が72や73に入って詰むので、54玉と逃げます。
 ここでようやく98角の出番です。65角と香を取ります。
 65同玉に66歩が軽い突き出し。
 54玉には55香と捨て、同玉に、75龍から45龍と豪快に龍を捨て、見事に「コ」の字が浮かび上がりました。


三輪勝昭
 『この曲詰は素晴らしい。作者は三輪さんでしょうか。』
 誰も言いそうにないので自分で言っておきました(笑)。
 どこにも発表先がなく困っていた作品ですが、良い発表の機会を与えてもらい感謝してます。
 次は《スラスラ解ける30手台》と聞きましたので、又投稿します(笑)。

★企画のご提案ありがとうございます。
 創棋会の作品展担当にお伝えしておきます(笑)

名無し名人
 「キーとなる一手」を最終手にしたのは作者のギャグか(笑) 

★作者のことばのとおり「狙いの一手」は指定が無かったので、管理人が勝手に設定させていただきました。

野曽原直之
 あぶりだし「コ」。良く捌けて解後感良い。

★不動駒も少なく、よく捌けます。

山本勝士
 曲詰もきれいだがパラパラと駒の消し方が気持ちよい

★駒を取る手も一呼吸置いてからというのがいいですね。

中出慶一
 曲詰「コ」が角・龍捨てで実現しているのは見事。 

nono_y
 あぶり出しを予期させる初形だが、手は限られているのですらすら感は損なわれていない。
 足の長さを見せ続けた竜を最後に捨てて収束。
 詰め上がりは恐らく「コ」ではなくCの鏡文字、すなわち「Aを付けて!」→もちろん!A

★大駒を捨てて詰め上がりというのがクライマックスを盛り上げる演出ですね。

金少桂
 玉を上下動かしながら香の守備を掻い潜るパズルかと思ったらあぶり出しとは!
 最後の3手がなぜか見えにくかった。すらすら度60点。

★66龍~54銀成~65銀は同香で詰まない、という紛れを読まれたのでしょうか?
 守りの香を全部動かすのは上手いですね。

河童生
 21手目の45竜捨てが出発点で、ここから次々手を伸ばす。「合駒手順を入れたかった」は、作者の弁。 

★作者のことですから、今頃は合駒入りの改作を試みておられるかもしれません。

中村雅哉
 持駒がないので確かに易しい部類と思うが、「すらすら」と言えるかは微妙なところ。

則内誠一郎
 職人芸に一票。すらすら度は怪しい。

★手順の綾はありますが、課題に相応しい難易度ではないかと思います。

鳥本敦史
 序盤の連続捨てが見もの。 

★駒の捨て方や取り方は単調ではありません。

奥鳥羽生
 早く76銀を捨てておくことが肝要。うまいもんですね。

★65銀、同香と捨ててから角で香を取るまで10手を要します。

山下誠
 軽快なリズムで、中央にかわいい「コ」が出現。
 やっと最終作品までたどり着きました。

★暑い中、20問の解答に取り組んでいただき、お疲れ様でした。

★あぶり出しが一つくらいあるといいなと思っていたら三輪さんからの投稿があり、とても嬉しかったです。
 駒捌きも良く、大駒捨てもあり、よく練られたあぶり出しだと思います。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

 また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<16回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<16回目>

結果発表16回目です。

ラス前の出題19番目は しまなみペア さんの作品。
本作は、信行寺持光さん(尾道市)と高縄山ろくさん(松山市)の合作です。
お二人とも中四国の縁のある作家。詰四会や詰備会の常連メンバーでもあります。
ペンネームも中四国の観光スポットから。
倉敷の全国大会終了後、しまなみ海道に向かわれサイクリングを楽しまれた方もいらっしゃったのではないでしょうか。

⑲しまなみペア作「TetrisⅡ」
⑲_2しまなみペア作

【作意】
33角成、同玉、32金、㋑24玉、23と、同玉、22飛、34玉、35歩、㋺同と、
36桂、同と、35歩、同玉、26飛引成、34玉、43飛成、同馬、35歩、45玉、
46龍まで21手詰

㋑同馬は44銀、42玉、32桂成以下早詰
㋑34玉は33飛、25玉、17桂以下早詰
㋺同玉は36歩、同馬、47桂以下早詰

【作者のことば】
17手目43飛成=狙いの手(打歩詰回避)
詰上り(図)=タイトルの意味
⑲_2しまなみペア作詰め上がり

【正解】
17手目→43飛成
手数→21手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.07、A:4、B:7、C:3、誤解:0、無解:3、無評価:0

★出題時タイトル表示をうっかり。大変失礼いたしました。
 初形は5×5に収まっており、まずまずの形です。
 ただ、どこから手をつけるか、筋らしき手が浮かびません。
 少し考えると、46飛の横利きを無くさないことや43からの逃走路に注意することなどに気がつきます。
 そこでやりにくいのですが33角成から32金と打ちます。
 32同馬には44銀から32桂成と馬を取れば51玉には73角があって詰みます。また34玉なら33飛です。
 最善は24玉。14飛で簡単そうですが35玉とされ47桂、25玉で打歩詰。
 ここは俗に23と と歩を取るのが正解。
 23同玉に22飛と据えて、ようやく筋に入ってきた感じです。
 34玉には35歩の軽手で応手を訊きます。
 同玉なら36歩と連打し、34玉なら26桂以下、36同馬なら47桂として詰みます。
 同と とる一手に、26桂と捨てます。35にと金を呼んで、その利きに捨てるのが味の良い手です。
 同と と取らせて、もう一度35歩と叩きます。
 同玉、26飛成、34玉と進んで、何と打歩詰。
 そこで打開の好手が43飛成です。
 何の利きもないところにドカンとタダ捨てする気持ちの良い一手です。
 同馬の一手に35歩と打つことが出来、45玉に46龍まで、テトリスがくっきりと浮かび上がりました。
 ところでテトリスというゲームで遊んだことのある人、どのくらいいるのでしょう?
 落ちモノゲームの走りで、流行は90年代だったように思います。
 よく似たものには「ぷよぷよ」「ドクターマリオ」なんかがありました。子供とTVゲームで遊んだのを思い出しました。


名無し名人
 序にもう一工夫ほしい。 

有吉弘敏
 32金を入れるためだと思いますが、序の5手の2回の駒取は少し違和感があります。

★筋の良い人は、駒取りに抵抗があったかもしれません。

三輪勝昭
 10手目同玉の36歩、同馬、47桂は好変化。
 最後43飛成格好いい。
 序盤8手は逆算か。この紛れがあれば良しの手順は不快なので創り直して欲しい。」

奥鳥羽生
 満を持しての43飛成といったところ。35同玉の変化も一興。

★導入部分の評判がいまひとつなのは、おそらく作者も自認?
 10手目35同玉の変化はいいですね。

鳥本敦史
 序盤の駒取りも悪くはない感じ。

★そう言っていただけると嬉しいです。

則内誠一郎
 短評:詰上り図が命。歩3枚はパクりすぎ。

山下誠
 かなり強引な手順だが、詰上がりを見て納得。

★出題時タイトル表示をうっかりしたので、色々な受け止め方が発生。

山本勝士
 好形で難局。詰め上がりふたつの三角形をあぶり出す大秀作

★そのように見えないこともありません。

野曽原直之
 あぶりだし「TT」?と金を斜めに誘う手順が面白い。

★横に並べば絵文字の「TT」ですが…。

中出慶一
 田舎の曲詰(文字・形は不明)で、最後飛捨てが入り、締まった仕上がりになった。

河童生
 33角成から始まって、最後の締めは43飛成捨て。
 最終図が面白い。何に似ているかな?

★形の面白さは伝わったと思います。

中村雅哉
 強力な持駒に色々な紛れ筋。綺麗にできた曲詰の好作だが、課題に全くそぐわない(笑)。

★導入を過ぎればスラスラだったのですが…。

nono_y
 序は駒取り&俗手連発で難解。
 と金を誘導して取る「すらすら」手順を経て、狙いの飛捨て。
 序は看板に偽りありだが、あぶり出し締めなら文句なくA。

★序は他に手がないところですが、32金は打ちにくい手ですね。

金少桂
 テトリス!
 前々回会合で原図を見たので、比較的すぐにあれだな、とわかった。
 なので、序は変化飛ばししました。
 原図を見てなかったらかなり苦戦しただろうと思う。すらすら度45点。

★デジャヴ?
 読み飛ばしの術を使えば、それほどの難度ではなかったでしょうね。

★導入は逆算の苦労がしのばれるところですが、評判はいまひとつ。
 しかし、中盤からはすらすら度が上がり、と金を誘い出す細かな手順は味が良く、決め手の43飛成は切れ味抜群で、詰め上がりが象形ということで、盛り上がる演出でした。
 出題時にタイトルを表示していればもっと評点が高くなったのではないかと残念です。


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[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
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創棋会例会は10月16日(日)です~課題は「合のつく手筋、3通り以上」~

創棋会例会は10月16日(日)です~課題は「合のつく手筋、3通り以上」~

 今日は「すらすら解ける20手台」の結果発表はお休み。
 例会も来週ですので、そちらの案内です。 

 12月号掲載予定の作品展の課題は「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。29手以内。)です。
 10月例会で出題作の選考を行いますので、当日持込みも大歓迎です。
 作品の投稿をお待ちしています。

 それでは今回も「合のつく手筋」を含む過去の名作を紹介していきます。

 最初は不利合駒をテーマとした作品。
 不利合駒というのをネットで調べますと、次のように紹介されていました。

不利合駒
 不利先打の玉方応用。 揮発性の合駒*を選ぶ際に、歩でも飛車でも良いのならば歩を選ぶのが有利に見える。 攻方に渡る駒なのだから、効きが弱い方が玉方にとって有利と考えられるからだ。 こういう解答者の心理の逆をつき飛車の合駒をすること。
 *揮発性の合駒:すぐ攻方に取られることだけを考えて選べばよい合駒
  (風みどりの玉手箱 http://www.kazemidori.net/ →詰将棋用語辞典より)

上田吉一作(詰パラ1969年11月、『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第125番、『極光』第28番、『極光21』第78番)
上田吉一_パラ196911

 それでは上田さんの作品を見ていきましょう。
 初手37歩は二歩で打てません。桂馬は48と28から打てますがどちらも取られます。
 そこで、詰将棋らしく49銀と引いて開き王手する手を考えます。
 47玉なら59桂の一手詰。26玉も、27歩、同玉、45馬、36合、19桂、26玉、38桂以下。
 37合はどうでしょうか。
 香合なら、48桂、27玉(同香成は55馬の利きが通るので37香、47玉、59(39)桂以下)、19桂、26玉、38桂、同香成、27歩以下。
 角合なら、48桂、26玉(同香成は37香、26玉、38桂、同香成、27歩以下)、27歩、同玉、38銀左以下。
 しかし37銀合とされると、手は続くものの詰みません。
 困ったようですがうまい手があります。
 48桂、同香成とさせてから49銀と引くのです。
 玉をどこに逃げても馬引きまで。
 39成香とすれば、48桂から26玉に38桂~27歩という筋で成香を取って詰みます。
 38に何か合をして頑張るしかないのですが、38飛合という妙防が飛び出します。

<図:4手目38飛合>
上田吉一_パラ196911_38飛

 もっと安い合駒でも良さそうですが、なぜ飛合が正解なのでしょうか?
 桂は8段目には打てません。
 銀合は同飛、同成香、48桂、同成香、37銀で簡単。
 香合も同じように進めて37香と打てば、26玉、38桂、同香成、27歩として香を奪えば詰みます。
 ところが飛合だと、同じように進めて37飛、26玉となった局面が打歩詰。38桂、同成香と取らせても27歩が打てません。
 27飛と押し売りしても36玉とかわされます。そこから28桂、同成桂、27歩と精算しても同玉、38銀左、36玉となって、続きません。
 38飛合は、飛先飛香の不利合駒でした。
 そこで攻め方も妙手で切り返します。
 48桂、同香成とさせてから39飛と打つのです。

<図:9手目39飛>
上田吉一_パラ196911_39飛
 3手目の局面とよく ていますね。
 持駒が桂2枚に減って39香が飛になりました。
 玉方に飛車があれば38飛合とされて堂々巡りですが品切れ。
 37に頭の丸い駒を捨合する手はありそうですが、角合は37飛から38桂~27飛があります。
 桂合が少し難しいのですが、同飛、26玉、38桂、同成香、27飛、36玉、48桂以下。
 そこで38香合が最善の受けとなります。

<図:10手目38香合>
上田吉一_パラ196911_38香
 38同飛、同成香となったところで、待望の香を入手することができました。
 39飛からの一連の手順は飛香の不利交換でした。
 これで打歩詰が打開でき、成香を奪っての収束となります。

 本作は、玉方の飛先飛香不利合駒と飛香不利交換を簡明に表現した好作。上田さんの初期の作品ですが、とても50年近く前のものとは思えません。
 なお『極光』は1981年に将棋天国社から、『極光21』は2001年に河出書房新社から発行されています。

作意:48桂、同香成、49銀、38飛合、同香、同成香、48桂、同成香、39飛、38香合
   同飛、同成香、48桂、同成香、37香、26玉、27歩、同玉、28歩、26玉
   38桂、同成香、27歩、同玉、38銀左、26玉、27香まで27手詰


 次はヤケクソ中合をテーマとした作品。
 ヤケクソ中合というのをネットで調べますと、次のように紹介されていました。

ヤケクソ中合
 将来取られることになる駒を移動中合すること。
 普通は無駄合として省略されるが、無駄合は持駒ルールからの派生ルールなので、盤上の駒を動かす移動合には適用されない。したがって、この2手伸ばす実戦的には「無駄な」手が詰将棋では有効となる。
  (風みどりの玉手箱 http://www.kazemidori.net/ →詰将棋用語辞典より)

佐々木聡作(詰パラ1976年4月、『古今中編詰将棋名作選Ⅱ』第95番)
佐々木聰_パラ197604

 それでは手順を見ていきましょう。
 すごい初形ですが、22銀と金を質駒にしてから42銀とするのが、上手い手作り。
 32玉の一手に22角成と金を補充。同玉なら23飛という気持ちの良い手があります。
 33玉となったところが問題の局面。
 ここで83飛と龍にぶつけるのが豪快な一手です。

<図:7手目、83飛>
佐々木聰_7手目83飛

 同龍と取れば、龍の利きがそれるので、33馬から64金と打てます。
 63金打のような手も、33馬から84龍を取り、74合に53金と打ってばらしてから43飛と打てば詰みます。
 玉方は泣く泣く龍を見捨てて34玉と逃げ、攻め方はおいしく84飛成と龍を取ります。
 44合は、同龍、同金に23馬とするのがうまい手で、25玉、14馬、34玉、33銀成、45玉(33同玉は23飛)、65飛、55銀合、56金、54玉、55金、同金、64飛、45玉、46歩以下手数はかかるが詰むので、25玉と上部脱出を目指します。
 24龍の追撃には、取れば23飛があるので、16玉とひたすら逃げますが、上部脱出を阻んで19飛とします。
 19飛に17合は28桂~38銀~48金~26龍~39桂がピッタリなので、18歩としますが、かまわず同飛と取ります。
 同桂成なら27金で詰むので、17歩ともう一度合駒をします。
 同飛~28金~16玉となったところで、なんと打歩詰。
 どうやら、84龍を取るところは不成で攻める必要があったようです。
 (なお、24が飛車でも、18飛、同桂成には、28桂から17歩として詰みます。)

<図:16玉>
佐々木聰_16玉

 ここからは収束です。
 17歩から27桂と据えます。24飛は取られますが33馬と活用できます。
 25玉に26銀と桂を取り、37桂から26歩と軽手連発で、15馬から33銀成までの詰み。

 と、ここまで苦労して解いたら、途中の受けの妙手をうっかりしてしまうところです。
 実は7手目の83飛の豪打には、73龍という返し技があったのです。

<図:8手目、73龍>

 同飛車不成と取らせて二手伸ばすのが目的です。
 単なる延命策ではなく、龍の移動捨合という派手な手段で実現したところが素晴らしいと思います。

作意:22銀、同金、42銀、32玉、22角成、43玉、83飛73龍同飛不成、34玉、
   74飛不成、25玉、24飛、16玉、19飛、18歩、同飛、17歩、同飛、同玉、
   28金、16玉、17歩、15玉、27桂、24玉、33馬、25玉、26銀、同と、
   37桂、同と、26歩、14玉、15馬、23玉、33銀成まで37手詰


最後は「取らせ中合」の作品です。

取らせ合駒」とは、取られることが目的の合駒です。ただで取られる位置にわざと打つものです。

若島正作(詰パラ2014年7月 短大①)
若島正パラ201407

 初形、58飛・69角の配置が両王手を期待させます。
 そのためには28桂が邪魔なのでうまく消したいところ。
 19香と打ち24玉に16桂から24桂として消せないかと虫の良いことを思いつきます。
 しかし19香には色々受けがあります。
 16桂跳を消して16に歩を捨合するのは、同香、24玉、25歩、同玉、26歩、24玉、36桂まで。桂の捨合でも、26歩のところで17桂があるので同様に詰みます。
 では歩を渡さず17の桂打ちも防ぐ17への桂の中合はどうでしょうか。
 17桂合、同香、24玉、16桂、14玉、24桂、16歩合(15歩合は26桂)、同香、15歩合、56飛、25銀合(69香成や他合は26桂)、同角、同玉、17桂以下駒余りの詰み。
 どうやら24玉が作意のようです。
 予定通り16桂と跳んで28桂を消しにかかります。
 25玉なら28飛、15玉(69香成は27飛~15歩)、24桂、16歩合、同香、同玉、18飛まで。15玉も24桂、16歩合、同香、24玉、25歩、同玉、28飛があります。
 14玉が最善の逃げ方ですが、待望の24桂です。
 24同玉なら25歩から28飛があるので、合駒で凌ぐ一手です。
 15歩合と受けると18飛があります。以下69香成、15飛、24玉、35馬、同歩、25歩、34玉、44とまで気持ちよく詰みます。
 ちょっとひねって17歩合としても、やはり18飛と回り、69香成(24玉は25歩)、17飛、24玉、25歩以下。
 受けはなさそうですが、妙防がありました。
 18歩の中合です。

<図:6手目 18歩>
若島正パラ201407_18歩

 わざわざ飛の利いているところに、取ってくださいと中合する。不思議な一手です。
 喜んで18同飛とすると24玉となった局面が打歩詰。待望の両王手も不発に終わります。
 18歩は取らせて逃れる、取られることが目的の合駒でした。
 攻め方も妙手で返します。
 28飛と一歩手前に移動します。

<図:7手目 28飛>
若島正パラ201407_28飛

 69香成と角を取らせてから18飛とすれば、今度は24玉が打歩詰の局面ではないので、25歩から15飛とできます。
 打歩詰になりますが35馬の好手で打開し、収束です。

 18歩の不思議な中合と、ブレーキをかけるような28飛の攻防の応酬が印象に残る好作です。
 若島さんは、将棋世界2016年6月号の巻頭詰将棋でもこの手筋を使われています。

作意:19香、24玉、16桂、14玉、24桂、18歩合28飛、69香成、18飛、24玉、
   25歩、同玉、15飛、24玉、35馬、同歩、25歩、34玉、44とまで19手詰


 さて、6月下旬から15回にわたって「合の手筋」を含む過去の名作などを紹介してきました。
 中合、捨合(変則合)、移動合(移動中合、移動捨合)、連続合、合駒を動かす、森田手筋、合駒趣向、持駒変換、時間差中合、回収の手筋。
 それに今回紹介した不利合、ヤケクソ中合、取らせ合駒。
 その他にも、6月号の課題「打診中合」など、合駒にはさまざまなバリエーションがあります。

 課題作「合のつく手筋、3通り以上」投稿をお待ちしています。
 造語も可としていますので、手順の妙味はもちろんですが、ユニークなネーミングの手筋が登場することも期待しています。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
(55Pの会合案内では『多目的ルーム』となっていますが、連盟の行事の関係で和室に変更になりました)
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上

※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
  blogsokikaitusin@gmail.com

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<15回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<15回目>

結果発表15回目です。
その前に、最近結果発表を行った作品に、追加のコメントをいただきましたので紹介させていただきます。

⑯則内さんの作品(結果発表13回目)
三輪勝昭
 則内作を難しくしているのは4手目の24玉ですね。
 15玉なら16金、同玉、17金、15玉に33角成で簡単に詰むのは直ぐ読めます。
 ならどこ逃げるのだろうと読む時、24玉では持駒も使わせられてないし、拠点も残りどうやっても詰むだろうと読むと裏にはまります。
 この局面からなら25金~35金はそう難しくないはずなんですが。
 収束は不評なのでやはり21歩にするべきだと思います。
 と思っていたら則内さんがFacebookに原図を載せていました。
 その図はこの発表図の序より良いです。
 完全に課題不適格なんで変えたのは分りますが、僕の推奨の図にして欲しかったです。
 20作に1作だけ足りなかったので、10手台だがオマケだとすれば通用したかと。
 オマケだから甘く評価してくれと言われたら僕はAを付けたデしょう(笑)。
 ところで原図は発表図より、又僕の推奨の図より優れています。
 是非、全作品の解答発表が終わったら、創作秘話みたいなもので、原図を皆さんに紹介して欲しいと思います。
 尚、これは僕の作品がケチョンケチョンの評価の時はなしでお願いします(笑)。

★原図の紹介は作者のお考えも尊重して見送らせていただきます。
 原図を知りたい方は則内さんのfacebookをご覧いただければ幸いです。

⑰中村さんの作品(結果発表14回目)
I氏
 「角の25→14・・・」は、原形+銀移動の作意に比し、紛れとして角移動の筋にも「目移りした」というものです。
 その紛れとは『38飛、56玉、58飛、46玉、48飛、56玉、47角、㋑46玉、Ⓐ14角、56玉、45銀、55玉、56銀、同玉、13角成、55玉、45馬』の筋です。実際は、㋑55玉で逃れ、Ⓐ69角で簡単なのですが。

★なるほど、そういう紛れ筋もあります。角を可成地点に限定移動させるというのは一局作れそうなネタですね。
 管理人は、解けないと投稿用紙を読んでしまうので、その筋はまったく読んでいませんでした。

またH氏からは誤評価なので、評価を修正したいとの申し出がありました。
コンクールを行っているわけではないので、受けさせていただくことにしました。

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.00、A:1、B:3、C:1、誤解:7、無解:4、無評価:1

さて結果発表も15回目となりました。
作品も残り3作です。

今回は出題18番目、中出慶一さんの作品。
⑩に続いての登場です。

⑱中出慶一作
⑱_2 中出慶一作

【作意】
84金、㋑76玉、79香、㋺77歩合、同香、同玉、78飛、66玉、76金、55玉、
45と、同玉、Ⓐ28飛、89香成、46歩、55玉、25飛、㋩35桂合、同飛、同歩、
67桂、同香成、56歩、64玉、74金まで25手詰

【変化】
㋑75玉は、74金打、76玉、77歩、同玉、78馬、76玉、77香。
 96玉は、97歩、同玉、98金、96玉、97香。
㋺78歩合は、同飛、87玉、98馬、96玉、97歩以下。
 87玉は、88馬、96玉、97歩以下。
㋩35角合は、同飛、同歩、44角。

【紛れ】
Ⓐ18飛は、89香成、46歩、同角成で不詰。飛の移動空き王手位置は28に限定される。

【作者のことば】
 2回の限定合、飛による空き王手移動位置限定(1九角の利き遮断)を織り込んで、打歩詰解消を実現した軽快手順の中編作品に仕上げています。

【正解】
13手目→28飛
手数→25手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.85、A:2、B:7、C:4、誤解:1、無解:3、無評価:0

★中出さんらしい大模様の初形。
 いつまでも自由奔放な構図で創作が出来るのはうらやましい限りです。
 初手96金と捨てる手も浮かびますが、駒不足になります。
 重いようでも84金と打つのが正解。
 75玉や96玉は変化㋑のとおり簡単に詰むので76玉と逃げます。
 75歩が残っているので、歩を叩くことは出来ず、79香と合駒を稼ぎにいきます。
 77には何を合されても、取って78飛と回るところ。
 78飛、66玉、76金、55玉となると、初形からは思いもよらぬ打歩詰の局面。
 ということで77合は歩に決定。歩以外は簡単に詰んでしまいます。
 ここで本局の狙いの手順が飛び出します。
 まず45と と捨てて89馬の利き筋に玉を誘い出します。
 45玉の局面で狙いの一手、28飛。開き王手をしながらの限定移動です。
 89香成と馬を取らせたところでは、28飛の効果で19角の利き筋が遮断されているので46歩が打てます。
 55玉の局面はまたしても打歩詰。
 今度は25飛とタテに活用し、35の合駒を訊きます。
 56から打たせないために頭の丸い桂合が最善ですが、やはり同飛と取って67桂と捨てれば打歩詰が解消され56歩と打って詰みとなります。
 いささか大きな構図ですが飛車の大回転を簡明に表現した作品でした。


奥鳥羽生
 打歩できるように角道を遮断。打歩詰打開の逆w。

★打歩詰の局面は何度か出てくるのですが、角道を止める飛車移動は逆に歩を打つためというのは面白いですね。

河童生
 78から28へ、そして35と飛の大立ち回り。
 芝居なら、ここで大向こうから掛け声ですね。

★大駒を動かすとき、移動距離を長くするのは中出さんのお得意技。

山下誠
 狙いは角筋を止める2八飛の空き王手。舞台装置が大げさ。

名無し名人  
 大掛かりな初形から期待されるような手順は出なかった。

則内誠一郎
 舞台が大きくて課題と釣り合わない

★狙い(78→28→25の飛移動)の性格上、コンパクトな構図にするのはいささか難しかったようです。

野曽原直之
 28飛で角の利きを止めるのが狙い?

鳥本敦史
 何か今一つな印象。 

★狙い自体のインパクトが少し弱かったかもしれません。
 また攻め方の飛角が消えるのはいいのですが、19角が不動のまま終わるところは残念。

nono_y
 大模様になるのは納得できる手順で、すらすら解ける。
 詰め上がりはネコ耳キャラのあぶり出しなのかもしれないが、そうだとしても満足度は今ひとつ。

三輪勝昭
 曲詰臭い配置から12手目迄は曲詰めっぽい手順。
 28飛だけ曲詰らしくない手で以下は又曲詰的手順。
 そして詰上りこれ曲詰じゃないよね。
 何だったのかこの作品。駄作。

★曲詰を期待された方には、少々期待外れでした。

中村雅哉
 課題に忠実に作るなら余分な変化を読ませる序の数手は省くべきと思う。

★前後のバランスからすれば序の変化を読ませるところは、やや異質な手順。
 思い切り易しくしてしまうという手はあったかもしれません。

山本勝士:
 絶対手の1手目が首をはねるとは意外

★読ませる導入は、初手に打った金を最後に働かせるという構成を意識されてのことだったんですね。

金少桂
 明快な打歩回避物。駒の配置で何がテーマでどのように進めればよいかが伝わってくる。
 初手で打った金が最終手で再び動くオチも良い。すらすら度75点。

★大掛かりな初形から何が飛び出すのかと期待が大きかった方には、物足りなさを感じられたようですが、課題に忠実な構成でテーマも明快。解答者には作者の狙いが良く伝わったと思います。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com
 また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
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以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<14回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<14回目>

結果発表14回目です。

その前に13回発表、⑯則内さんへの短評の追加です。
確認不足、大変失礼しました。

奥鳥羽生
 宵越しの金は持たず、金に頼らず詰上げる。

★金の連打は好評でしたね。

それでは今回の登場、出題17番目は 中村宜幹さんの作品。
中村さんは大作アトランティスの作家として有名です。
2015年下期には大学院の半期賞を受賞されるなど活躍中。

⑰ 中村宜幹作
⑰_2 中村宜幹作

【作意】
Ⓐ38飛、㋑56玉、58飛、46玉、Ⓑ48飛、56玉、45銀、55玉、64馬、66玉、
46飛、57玉、56飛、㋺48玉、75馬、㋩37玉、Ⓒ36飛、㋥47玉、Ⓓ56銀、58玉、
38飛、59玉、58飛、49玉、48馬迄25手詰

【変化】
㋑36歩合は同角、56玉、58飛、46玉、48飛、56玉、57歩、55玉、45飛、54玉、64馬迄。
 46玉は48飛として2手短絡。
㋺68玉は58飛、79玉、97馬、89玉、88馬迄。
㋩49玉は58角、59玉、69角、68玉、58飛、79玉、97馬、69玉、59飛打迄同手数駒余り。
 66香合は同馬、49玉、58角、59玉、69角、68玉、67馬、同玉、66飛打迄同手数駒余り。
㋥27玉は16角、17玉、37飛迄。

【紛れ】
Ⓐ86飛は36歩合で逃れ。
Ⓑ57馬は55玉、56馬、54玉、36角、45歩合で逃れ。
Ⓒ57飛は46玉、47飛、55玉、64馬、66玉、46飛で作意11手目に戻る。
Ⓓ38飛は46玉、48飛、55玉で作意8手目に戻る。

【作者のことば】
 狙いの一手は19手目56銀。
 不規則飛車追いの趣向詰めです。馬の往復と34銀の活用が鍵になっています。
 18手追い回した局面が、なんと初形から0手で45銀と引いた局面になっています。
 その銀を56銀と引けることで詰みに至る、という構成です。

【正解】
19手目→56銀
手数→25手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.80、A:1、B:2、C:2、誤解:7、無解:4、無評価:1


★本作はちょっとした問題作になってしまいました。
 誤解が大量に発生し、作者を除く正解が5名となってしまったのです。
 誤解は、19手目を69角とした方です。
 まずは作意を追ってみましょう。
 初手は飛車を動かして開き王手するしかないのですが、移動場所が多くて悩みます。
 しかし、35飛では56玉で詰みませんし、86飛と横に動くのは36歩と中合されて、これも全くダメです。
 そうなると38飛と引くしかありません。
 36歩合が利きそうな感じですが、平凡に同角とすれば玉を56に追ったとき57歩と打てるので早く詰みます。
 これには単に56玉とかわすのが最善の逃げ方。46玉は作意を見ていただければわかるように2手短くなります。
 58飛、46玉、44飛、56玉と生飛車で追う展開なので空中遊泳しているような玉がなかなかつかまりません。最後55玉なら45飛と出来るのですが56玉と寄ってしのぎます。
 そこでじっと45銀と引いて局面を動かします。
 今度は55玉と逃げるしかないのですが、64馬と活用できます。
 66玉の一手に46飛とすれば、57玉、56飛、48玉、75馬までは一本道。途中56飛に68玉は58飛から97馬があります。
 ここが問題の局面でした。作意は37玉なのですが、誤解された方は49玉としたのではないかと想像しています(解答は全手順記載方式ではないので、実際のところは想像するしかありませんが…)。
 49玉に、58角、59玉、69角、68玉、57馬、69玉、59飛、同玉、58馬までと読み、19手目を69角とされたのではないでしょうか?
 詰将棋らしい収束ですが、手順中57馬の処で58飛と引く手があり、25手駒余りとなります。(変化㋩参照)
 変化は割り切れているので、きびしいようですが、69角は誤解とせざるを得ません。
 作意に戻って、37玉に57飛では46玉、47飛、55玉、64馬、46飛となって11手目の局面に逆戻りです。
 仕方のない36飛に47玉となった局面、何か初形に戻ったような雰囲気もありますが、初形との違いは銀の位置。34の銀が45に来ているではないですか。
 そこで56銀と引けば58玉するしかなく、38飛の両王手からの収束となります。

 まず誤解者の評から見ていきましょう。

A氏  
  残念なのは7手目の45銀。これがなければ、すべて王と大駒の鬼ごっこ。

★そこがポイントだったのですが。でも大駒の動きはの楽しさは伝わったかな?

B氏
 大駒独特の味。この作者でこの初形だから何か狙いがありそうだが…。

★16手目を37玉とされていたら、作者の狙いに気が付いた?

C氏
 追い詰なれどまるでマジックを見るよう

★どのあたりをマジックと感じられたのでしょうか?

D氏
 バッテリーが入れ替わる所は面白い。

★大駒の活用方法には工夫がありますね。

E氏
 玉の動きは千鳥足。先を見通すのが大変。
 ところで、16手目3七玉の変化が早く詰みません。

★56銀が盲点になったのでしょうか?

F氏
  2か所(21手目5八飛または5八飛打。23手目4九飛。)で余詰があります。

★選択された手順が正解でないことに気づいていながら…。

G氏
 狙いがよくわからない。 

★この手順に入ってしまうと狙いは伝わりません…。

★ここからは正解者の評です。

野曽原直之
 飛車を細かく動かし18手かけて34の銀を45に移動させる。長編のような中編というべきか。

★唯一人、作者の狙いを受け止めていただきました。
 「長編のような中編」というのはピッタリの評。

有吉弘敏
 みかけでびびりましたが、筋が見えればまさに「すらすら」でした。

★初形はそのとおり。生飛車で追う手順には少し詰め難さがありますが、王手できる手が限られている局面が多く、その点迷うところは少なかったと思います。

三輪勝昭
 21手迄は凄い面白い。
 収束はこれが作意?どこか中合を見落としたのか。
 これが作意なら作品以前。

★収束が決まらない、というのは解後感スッキリにつながりませんでした。

★以上の3名以外の正解者だったお二人、少し勘違いがあったかもしれません。

H氏:
 ラストの大模様シリーズ1作目。手順と初形が釣り合っていない上、16手目△49玉だと変同余詰や二手長駒余りが複数あり、キズが大きすぎると思う。

★おっしゃる通り、初形と手順のアンバランスというのはあったかもしれません。
 なお16手目△49玉は変化㋩のとおり、同手数駒余りですから、割り切れています。
 変同余詰にはあたらないと思います。

I氏
 34銀を45に置き間違って7手詰にしてしまう。(ウソw)角の25→14への移動にも目を奪われる。

★初形から銀一枚動いた局面にするのに18手もかかるというのは、詰将棋の非効率の面白さですね。
 ところで「角の25→14への移動」というのは?

★作者の狙いについては「不規則飛車追いの趣向」は伝わりやすいのですが、「初形から0手で45銀と引く」ということにどれだけの方が気づくか興味がありました。
 しかし残念ながら誤解者続発と言う結果に終わりました。誤解者にも好評の声が散見されただけに残念です。

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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<13回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<13回目>

結果発表13回目は、出題16番目、 則内誠一郎さんの作品。
則内さんは創棋会の作品展を担当しておられます。
今回のネット作品展も則内さんのアイデアによるものです。
切れ味の鋭い短編を得意とされていますが、先月の詰パラでは名局ライブラリーに半期賞受賞作が紹介されています。
馬の横這いと移動合させた桂馬(成桂)をスイッチバックさせるというユーモアたっぷりの傑作です。

⑯則内誠一郎作
⑯_2 則内誠一郎作

【作意】
36龍、同歩、34銀生、㋑24玉、25金、同馬、35金、同馬、33角成、14玉、
25金、同馬、23銀生、13玉、12銀成、同玉、23桂成、11玉、21歩成、同玉、
11馬、同玉、13香、21玉、12香成まで25手詰

㋑15玉は16金、同玉、17金、15玉、33角成以下。

【正解】
11手目→25金
手数→25手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.07、A:4、B:8、C:3、誤解:0、無解:2、無評価:0

【作者のことば】
11手目に馬を呼び戻すのは少し詰将棋らしい?

★ネット作品展というのは創棋会としては初めての試みでした。
 作品が集まるかどうか心配してくださった常連会員の皆さんから、多数の作品を投稿いただきました。
 あらためて感謝申し上げます。
 本作もその一つ。もともと短編用の素材を中編にまとめなおしていただいたものです。
 そのため切れ味の良い序盤と収束にややアンバランスさが生じたようで、その点を指摘する声もありました。
 それでは手順の解説です。
 まず初手はいきなり36龍と大駒捨てです。気持ちの良い導入です。
 35歩はタダで取ることが出来るのですが、35龍では16玉で詰まないのです。
 同歩と取らせて34銀。持駒に金が3枚もあるので16金などとしたくなるところですが、じっと置き駒を活用します。
 同玉では35金で簡単、15玉も変化㋑のとおりなので、怖いようでも24玉と引きます。
 ここからが見せ場です。
 35金などと俗に迫るのは15玉で詰みません。
 ここは筋良く25金と捨て、同馬と取らせてから35金の連打。
 これは同馬と取るしかなく、ようやく33角成と大駒の活用が出来ます。
 14玉となったところで最後の金を手放す25金が巧打。
 金をすべて使って馬を翻弄しながら上部を塞ぐことが出来たので、ここから下段に落としての収束です。
 23銀生から12銀成と捌き、23桂成で11に追い込み、21歩成と香を取り、決め手の11馬捨てが出て13香からの詰みとなります。


金少桂
 序は物量にものを言わせた、力づくの変化が多くて大変だったが、金3枚で馬を翻弄したあたりから一気にすらすらになった。
 すらすら度45点。

★序盤の数手、力まかせというほどではありませんが、ちょっと面倒くさいと感じる変化はありますね。

nono_y
 初手に気付けば、持駒を贅沢に投資して馬を翻弄するすらすら手順が続く。
 落ちている決め駒を拾う収束は安易だが、前半の捨駒連発は素晴らしい。

★金3枚をすべて捨てるところは非常に気持ちの良い手順。

鳥本敦史
 収束流れたが初手の破壊力抜群。

★初手は単発の捨駒なので、とってつけたようなところもありますが、35歩一枚でこの手が入ったとすればラッキーですね。

河童生
 3金を使い果たして何とやら、そこからの収束手順も上手いもの。

山下誠
 前半は3枚の金を捨ててしまう豪快な手順。後半は一転して爽やかな寄せ。

★収束は馬も捨てて巧いまとめ方と感じました。

中村雅哉
 4手目局面で色々手段が見え悩まされた。全然「すらすら」ではない。

★金が3枚もあると色々と捨てる手が浮かぶんですね。

中出慶一
 馬翻弄が見どころ。

山本勝士
 川の流れのようなさらさらとした美しい手順

★馬の翻弄はリズミカル、以降の収束も流れるように手が進みます。

三輪勝昭
 これは好みのド真ん中。
 ただ、収束は21香は歩で22歩を省き、最後12同玉で14玉、13成銀でまとめた方が良いと思う。
 それからこの形は45龍に35歩合をしてくれる。
 45龍は金を取るしか入らないが、更に逆算してこの形からは初めたくない。
 もっと言うなら、37歩は初手がないならいらない。
 つまり初手は省き(37歩省く)、21香は歩(22歩・31銀省く)で小ぢんまりした図の方が素材に合っていると思う。

★「45龍~35歩合」が入るというのはすごい発見ですね。
 また「こじんまりとした図」というのも肯けます。
 作者も当初はそのようにまとめられる予定だったと思います。
 
有吉弘敏
 収束は短くて切ってもよかった気がします。

★馬捨てが入ってこれも一局かと思います。
 それに短くすると20手台にならないので…。

野曽原直之
 金捨てで馬を25~35と呼んでからもう一度25金と捨てる。
 収束は12銀成~13成銀で決めたい気もするが、それだと19手になってしまう?

久保紀貴
 後ろがちょっと長い。12銀成、14玉、13成銀で纏められなかったか。C

★もともとが短編向けの素材だったのではないかと推測しています。
 本来なら10手台でまとめていただくのがよかったのかもしれません。

名無し名人
 短編的な序に中編的な収束が付いた感じ。

★完成までの流れ、工房をご覧になったかのように的確に推察していただきました。

則内誠一郎
 下手くそなので最低評価に設定(笑)

★課題に合うように、少々無理づくりしていただきました。
 その反動か管理人の予想に反して評点は、やや伸び悩みました。
 しかし前半の捨駒連発の手順に対する評価は上々でした。


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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<12回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<12回目>

結果発表12回目です。

その前に、9回目発表の吉松さんの結果発表に対してコメントをいただきましたので紹介させていただきます。

三輪勝昭
 51角に22玉は34桂、11玉に33角成なんかする必要がなく12歩で簡単じゃないか。
 僕は何を読んでいたんだ(笑)。
 全然良い変化じゃないので、評価はCに変更します。
 嘘ですけど(笑)。

★変化も含めて作品は評価されるということですね。
 評価変更が嘘で作者も安心しているでしょう。
 また三輪さんはこの件についてご自身のブログ「詰将棋名作家のひとりごと」でも10/4に『逆算練習問題』と言うタイトルで取り上げられています。関心のある方は下記URLを参照ください。
  http://katsuaki3r0429.hatenablog.com/

それでは結果発表です。

今回は15番目出題の 久保紀貴さんの作品。
久保さんは「位置エネルギー」で第52回(2013年度)看寿賞を受賞。
現在詰パラの大学を担当されるなどエネルギッシュに活躍されています。

⑮久保紀貴作
⑮_2 久保さん

【作意】
37銀、25玉、35飛、16玉、36飛、25玉、26銀、16玉、15銀、26歩合
17歩、同玉、26銀、16玉、37銀、25玉、35飛、16玉、17歩、同玉、
28金、16玉、36飛、25玉、26銀、36玉、37金まで27手詰

【正解】
10手目→26歩合
手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.86、A:12、B:2、C:0、誤解:1、無解:1、無評価:1

★創棋会例会の席上で「あと一作で20作揃うのですが、何かありませんか」と厚かましくお願いしたところ、リュックの中から取り出してくれたのが本作。
 なんと作品展中、最高の評価を獲得しました。

 初手37銀と打ち、25玉に35飛と据えれば、舞台が整います。
 16玉に36飛と引き、17に潜れば28金の一発なので、25玉と戻ります。
 そこで26銀とするのが、飛車がブラになるのでハッとさせる一手ですが、36玉には37金があるので大丈夫。
 玉は銀の裏に16と逃げます。
 そこで15銀と歩を取って開き王手。
 単に25玉と逃げるのでは、26銀、16玉、37銀、25玉、35飛、16玉、17歩、同玉、28金として、作意より2手早く詰みます。
 26歩と捨合するのがポイントです。
 以下は、17歩から26銀と歩を取り返して、もう一度、37銀~35飛を入れて、再度17歩とすれば、今度は28金と寄ることが出来るので、16玉には36飛~26銀として、どちらに逃げても金までの詰みとなります。
 ほとんど手の解説を必要としない易しい作ですが、飛と銀が開き王手をしながら、微妙に局面が動き、途中26歩という巧い受けも飛び出し、軽快に手が進みます。
 作品展の主旨に相応しいすらすら解ける作品で、パズルの楽しさや謎解きの味もあって大好評。
 評点は2.86と最高のスコアを獲得しました。


名無し名人
 波崎黒生のような銀使い。「すらすら解ける20手台」と聞いて思い浮かぶのはこういう作品。

★今回の作品展で最も課題に相応しい作品だったと思います。
 「波崎の銀」と同じようだと言われれば、作者としても大満足では?

河童生
 銀がタンゴのリズムで踊ります。26歩合で2手稼ぐのが巧妙。

中出慶一
 銀と飛によるダンスの駒繰り趣向手順がすてきなセンスを感じさせる。
 このような簡単な図面でできるとは、課題にぴったり!

★銀のダンスパートナーは飛車。
 飛車は35と36を、銀は37→26→15のラインを、それぞれ軽くステップを踏んでいくと、局面も微妙に変化いていきます。

山下誠
 文句なしに楽しい、銀の繰替えパズル。

鳥本敦史
 繰り替えパズルで面白い。

★よく見ると捨駒は2回の17歩(11手目と19手目)だけ。
 「詰将棋とは駒を捨てるもの」いう向きには、「捨駒のない詰将棋なんて…」となるところですが、本作は実際に(リアルの盤駒で)駒を動かしてもらえれば、楽しさをわかっていただけると思います。

nono_y
 狭いところで良く粘る極上のパズル。
 収束は見えているだけに、二手延ばしの歩中合はひときわ鮮やか。
 それ以降の手順も緩みなし。本誌入選級では?

金少桂
 飛金銀のコミカルな動きが楽しめる入れ替えパズル。
 10手目26歩合で2手伸びるのも面白い。
 最後に飛車を捨てずに消えるあたりもコミカルな雰囲気に合致していて良い。
 これを会合の時間に即興で作れるのはすごいと思う。すらすら度80点。

★本作発表の経緯は最初に書いた通りですが、これだけシンプルな手順だと、即興で創られたのではないかと思えてきます。

野曽原直之
 銀と飛車を繰りかえていくだけで予想外の長手数に。歩の捨合に注意!

奥鳥羽生 
 素晴しいパズル。26歩合もよいアクセント。

★26歩合は巧妙な延命手段。
 でもこれをうっかりして25手で解答された方も絶賛。

某氏(25手の誤解):
 今回の作品展のNO1です。可愛すぎる。知性と美を感じます。」

濱田博
 これは、1分ぐらいで解けました。今回のスラスラNo1です。

三輪勝昭
 これは解いて楽しく、課題にピッタリ。」

中村雅哉
 これは面白い。課題にもピッタリの易しさ。

則内誠一郎
 作品展の趣旨に適った高品質の作品。

山本勝士
 詰将棋というよりまさしく芸術の世界なり。

★易しい中に、パズルの面白さ、謎解きの味があって、詰将棋の楽しさを満喫していただいたのではないでしょうか。
 作者には作品展の主旨にこれ以上ないほどピッタリの素晴らしい作品を提供いただきあらためて感謝申し上げます。


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