解答選手権チャンピオン戦の開催迫る~引き続き次回課題~

暖かい日が続き、近所の桜のつぼみもふくらんできました。
解答選手権チャンピオン戦もいよいよ来週です。
今年は東京も大阪も昨年とは会場が変わっています。
また開始時間も早まっていますのでエントリーされている皆さん、ご注意ください。

***【解答選手権のお知らせ】****************************************
◆解答選手権チャンピオン戦 3月27日(日)
受付は 10時30分から11時。競技開始が11時10分。
【東京会場】機械振興会館 地下3階 研修-1室
東京都港区芝公園3-5-8
【大阪会場】大阪市立港区民センター
大阪市港区弁天2-1-5
※詳細は解答選手権速報ブログをご覧ください
http://blog.goo.ne.jp/shogi-problem
*******************************************************************

さて引き続き創棋会の次回課題「成生の態度保留や態度打診」について、今回も例題として過去の名作を紹介します。

森敏宏作(将棋世界1963.12)
森作

有力そうなのは21飛成です。
15玉と逃げれば11飛成と香を取って簡単。
23歩合と近づけて受けようとしても、同龍、同玉、34龍とすれば、22玉には32と、また12玉には13歩で、簡単に詰んでしまう。
しかし良く考えると23同龍を同玉とは取ってくれず、15玉とされると、16歩、同玉、28桂と追っても15玉の局面は打歩詰。
13龍と捨てる手が良さそうに見えるが、同香と取らずに14歩合とされて依然として打歩詰。
(失敗図:14歩合)
森作14歩合

カッコよく12龍と捨てると、同香と取られて、16歩、24玉、34龍、13玉、14龍、22玉で続かない。
何か良い手はないかと考え、「失敗図」の局面で13が龍でなく飛車だと16歩~28桂としてから16歩が打てることに気づけば、初手が21飛不成であることがわかる。
今度は23歩合としても同飛不成と出来るので詰む。
そこで玉方は一ひねりした受けを出してくる。
それが22歩合である。
(図:22歩合)
森作22歩合

これは同飛不成なら、15玉と逃げて11香を取らさない、また同飛成なら23歩合として打歩詰で逃れようという打診の一手である。
作意は22同飛成とし、23歩合にも同龍と取り、一歩余計に稼いだことで、16~17に歩の連打から桂の打ち捨てで25桂を動かし、再度の17歩から35龍までの詰みとなる。
これまで紹介した作品は4段目で成生を打診する中合が出現しましたが、本作は2段目で打診中合を出現させたところが珍しい一作でした。

作意:21飛不成22歩合、同飛成、23歩合、同龍、15玉、16歩、同玉、17歩、同桂成、28桂、同成桂、17歩、15玉、35龍まで15手詰

佐藤和義作(詰パラ1990.02)
佐藤作

いきなり打歩詰の局面からスタートである。
初手は攻め方の勢力を弱める16馬しかない。
同銀は18歩、26玉、36角成があるので同玉と取る一手。
そこで52角不成とするのが後の変化を見た態度保留の好手段。
(図:52角不成)
佐藤作52角生

26玉とよろけても25金、16玉、15金以下25角成があるので簡単。
25歩合と打歩詰に誘うのは、同角不成とされ26玉、36金、17玉に29桂があって詰んでしまう。
それでは34歩合と打診中合するとどうだろう。
34同角不成なら26玉とされても17玉とされても続かない。
しかし同角成とする手がある。
25歩合の受けには、同馬なら17玉で打歩詰だが、持駒が二歩になったので、17歩と叩く手がある。17同玉に18歩から25馬があり詰んでしまう。
歩がだめなら34桂合が考えられるが、前記手順で17同玉に29桂とする手があり詰む。
手段に窮したようだが、歩や桂を渡さない34角合という妙防があった。
(図:34角合)
佐藤作34角合

今度こそ同角成には25歩合で打歩詰になってしまうので同角不成とするしかない。
26玉、25金、16玉とかわされると34角が生なので手が無いようだが、17歩から53角とするのが継続の手段。
16玉は24(14)金の一発なので合駒の一手。
35歩合は同角成、同成桂、18歩、16玉、35金、26玉、38桂。
26歩合は同角成で、同銀なら18歩、16玉、14金まで、また同成桂なら、18歩、16玉、26金、同玉、38桂、36玉、25角までときれいな変化。
26成桂とするのも、同角成、同銀、18歩、16玉、14金がある。
そこで53角には15の銀を26に移動合するのが不思議な延命手段。
(図:26銀)
佐藤作26銀

同角成、同成桂、18銀、16玉となるとその目的が分かる。
24金や14金の開き王手では詰まない。
26金から38桂は15玉で逃れる。
銀の移動合は26に成桂を移動させて25に利きを作り、15にも逃路を用意するためだったのである。
ここから攻め方も手順を尽くして詰ませます。
14金、25歩合、17歩、同成桂、25角、26玉、17銀、同玉、18歩、26玉、38桂まで。
これまで紹介してきた作品では打診中合は歩や桂が多かったが、本作はという大駒が登場。「四百人一局集」(210番)の作者の言葉でも1号局と思われるとのことです。

作意:16馬、同玉、52角不成34角合、同角不成、26玉、25金、16玉、17歩、同玉、53角、26銀、同角成、同成桂、18銀打、16玉、14金、25歩合、17歩、同成桂、25角、26玉、17銀、同玉、18歩、26玉、38桂まで27手。


それから詰パラ3月号の創棋会作品展、解いて楽しい作品ばかりです。
1題だけの解答も大歓迎。どんどん解答下さい。

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年4月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「成生の態度保留や態度打診」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
スポンサーサイト

詰パラ3月号

詰パラ3月号が到着。

19P:創棋会作品展
今回から作品展は則内誠一郎さんの担当です。
課題は「持駒ホケキョ(歩桂香)」でした。
ベテラン中出さん、新人の野曽原さん、売り出し中(?)の梶下さんと安田さん、という顔ぶれで、4作品が出題されています。
解いて楽しい作品ばかりです。1題だけの解答も大歓迎どんどん解答下さい

24~25P:全詰連の頁
看寿賞の推薦要項が出ています。多くの皆さんからの推薦をお願いします。
解答選手権についても案内されています。何と、今年から日本将棋連盟も後援に名を連ねているではありませんか!
http://www.shogi.or.jp/topics/event/2016/02/13_9.html

30~31P:おもちゃ箱だより
ネット上のコンクールということで「Twitter詰将棋選手権」と「裏短編コンクール」が紹介されています。
優秀作はハイレベルの作品。多くの投稿と解答があったようですが、紙媒体での発表先が減少したこと、ネットでの発表が盛んになってきたこと、そういうことが相まってのことだと思います。

49P:短コンの結果発表
1位は新鋭の柳澤さんでした。
2位が三輪さん、3位が中村さん、4位が武島さんと、この3年間の優勝者を抑えての優勝ですから、お見事としか言いようがありません。
柳澤さんは現在中学生かと思いますが、小学生のころから解答選手権に出場。年鑑によると、2013年は初級戦の東京会場で1位、2014年は一般戦の東京会場で1位と、素晴らしい成績を収めています。
今回首位となった作品は、開き王手(角の限定移動)からスタートし、豪快な角の移動中合、浮遊感のある飛打~銀捨てで締まった詰め上がりになる一局。変化や紛れにも見るべきものがあり、内容豊富な好作でした。
今回の短コンではネットでも話題になっていた「中合を動かす」ことがテーマになった作品が多く、実に5分の1の10作。内5作がシード権を獲得という結果。なかでも㊸山路作は中合が二度動く作品で高評価を得ました。また㉑大崎作は捨駒で中合を出現させ、捨駒でその中合を動かすという創作難度の高いものでしたが、上位入賞は果たせませんでした。
それ以外にも、㉛深和作・㉜久保作の衝突は、意外な低評価でした。こういう作品がもう少し評価されてもよいと思いますが。
また㉝柳原作の入選辞退も驚き。作者の矜持には敬意を表しますが、窮屈な前例にならなければよいがという余計な心配をしてしまいました。

ところで短コンに関連して、手元に「続々7手詰傑作集」(発行:1969、昭和44)」がありますので、ここに掲載されている作品から、当時の短編コンクール優勝作を紹介したいと思います。
まず1965年12月号の優勝作。作者は、今月の表紙を飾る大ベテランの長谷繁蔵さんです。
~長谷さんの作品~
長谷繁蔵作

次は1966年5月号の優勝作。作者は山中龍雄さんです。
~山中さんの作品~
山中龍雄作

3作目は1968年6月号の優勝作。作者は、吉田健さんです。吉田さんは本書に13作品が収録されるという大活躍!
~吉田さんの作品~
吉田健作




作意:
長谷繁蔵作:69角、46玉、58桂、56玉、55龍、同玉、46金迄7手

山中龍雄作:42角、24角合、33桂不成、35角、41桂成、42銀、25金迄7手

吉田健作:63銀、64玉、53銀、同歩、74銀成、同玉、52馬迄7手

3作とも今から約50年前の作品ですが、今出題されても結構イイ線いくのではないでしょうか。もちろん使用駒数の関係もあるので同列には論じられませんが。

***【解答選手権のお知らせ】****************************************
◆解答選手権チャンピオン戦 3月27日(日)
受付は 10時30分から11時。競技開始が11時10分。
【東京会場】機械振興会館 地下3階 研修-1室
東京都港区芝公園3-5-8
【大阪会場】大阪市立港区民センター
大阪市港区弁天2-1-5
※詳細は解答選手権速報ブログをご覧ください
http://blog.goo.ne.jp/shogi-problem
♪大阪会場の運営をお手伝いいただける方、募集中です。
連絡は次のアドレスまでお願いします。
⇒ tsume.31th.taikai@gmail.com

***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年4月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館
[課題] 「成生の態度保留や態度打診」(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上