もうすぐ例会です_4月15日_課題は「ダブル不成」
もうすぐ例会です_4月15日_課題は「ダブル不成」
■解答選手権

この写真は4月1日に撮ったものですが、今年の桜は開花が早く初級一般戦の頃には散った後でした。
今年は例年以上に大きな盛り上がりを見せた解答選手権。
初級一般戦も過去最高のエントリーとなりました。
各地の模様は速報ブログからご覧いただけます。
→ https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem
運営に携わった皆さん、本当にご苦労様でした。
参加された選手の方々も、また来年顔を見せてください。
解答選手権のような短期決戦では物足りない方はぜひとも各地の詰将棋の会合に参加してください。きっと新しい世界が広がりますよ!
■創棋会の次回例会は4月15日
次回例会は4月15日(日)13時から、関西将棋会館 4F 和室で開催します。
課題は「ダブル不成」。
皆さまのご参加と課題作投稿をお待ちしています
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
浮寝鳥作 近代将棋1958年7月(塚田賞、『古今中編詰将棋名作選』補遺10番)

上部に脱出されそうな形ですが上から押さえる手は見当たりません。
よく見ると92の金がタダです。92角と金を取れば、同玉には93金があるので取り返すことが出来ません。
92角不成とするのが正解なのですが、その意味は手順を追うとわかります。
84玉は74角成があるので94玉ですが、そこで85金と捨てるのが目の覚めるような好手!
同桂には83角成と捨てて同玉に74飛成とすれば詰みますから同玉と応じます。
ここでもう一度74角不成と出来るのが初手92角不成の効果。
角の連続不成です。
しかしまだ不成の意味はわかりません。
<5手目:74角不成>

74角不成に、95玉は91飛成、94銀(他合は96金から82龍)、同龍、同玉、83銀で詰むので、94玉とかわします。
そこで91飛不成とするのが好手。
93に歩以外の駒を合駒すると、95金、同玉、93飛成として、96香や87桂など一手で詰みます。
93歩合が最善ですが、それでも95金と捨て、同玉に、93飛不成と迫ります。
<11手目:93飛不成>

この局面で93飛と74角のどちらかが成駒だと96歩が打歩詰となります。
92角不成、74角不成、91飛不成、93飛不成と不成不成で攻めたのは、ここでの打歩詰を打開するためだったのです。
83に利かす94銀合が最善の受けですが、96歩と打ち、84玉に83角成と捨てるのが決め手。同銀と取らせて95飛成までの詰み。
攻め方飛角がそれぞれ二度の不成を行う好作。
【作意】
92角不成、94玉、85金、同玉、74角不成、94玉、91飛不成、93歩、
95金、同玉、93飛不成、94銀、96歩、84玉、83角成、同銀、95飛成まで17手詰
田原 宏作 詰パラ1989年3月(『不成の舞』第94番)

56香と歩を取って同角成に55歩と打てば、同馬、63銀生、53玉、51桂成として詰みます。
しかし56香に同角不成と応じられると55歩は打歩詰。
そこで66桂と打診します。
同歩なら55歩から75と。同飛成も55歩、同龍に63銀生があります。
最善は66同飛不成です。
<4手目:66同飛不成>

これで55歩は打歩詰。
ここから攻め方の打開がスタート。
まず34飛不成とします。
34飛成は44歩合とされて打歩詰ですが、不成としておけば55歩、43玉、33とで詰みます。
34同角と応じたところで、55銀と捨てるのが好手。
53玉なら54歩、62玉、73と直で詰むので同玉と取ります。
ここで22角不成が決め手です。
<9手目:22角不成>

22角成では33歩と捨合され、同馬と取ったときに44歩合とされると、64銀、54玉、に55歩が打歩詰になってしまいます。
22角不成なら33歩合は同角不成があり、44歩合には64銀から55歩、43玉、42角成までとなって33で取った駒が余りますからこれは無駄合です。
22角不成には、だまって44歩合としますが、64銀と捨てるのが最後の好手。
同桂は44角成の一発ですから54玉としますが、55歩が打てるので、43玉に33角成までの詰みとなります。
飛角の双方不成が2回飛び出す意欲作。
【作意】
56香、同角不成、66桂、同飛不成、34飛不成、同角、55銀、同玉、
22角不成、44歩、64銀、54玉、55歩、43玉、33角成まで15手詰
岡本眞一郎作 将棋ジャーナル1984年5月号(『競馬式』第28番)

初手77馬が目につきますが同桂成、64馬、44玉で続きません。
45桂を捌いて25飛を働かせたいところです。
初手は33桂不成成するのが妙手。その効果は後で現れます。
<初手:33桂不成>

46玉とかわすのは68馬から64馬があるので、35歩と捨合し同飛と取らせてから、46玉と逃げます。
こうしておけば、68馬から46馬には35玉と飛車を取って逃れるという仕組みです。
それでも46玉には68馬とします。57合なら36金があります。
玉方も56歩を動かして移動合で抵抗します。
57歩不成が受けの妙手です。
<6手目:57歩不成>

57歩成では36飛、55玉に56歩と打てます。同との一手に35飛までです。
57歩不成なら56歩は打歩詰です。
そこで攻め方も工夫します。
36飛、55玉のとき77馬と捨てるのが好手。
同桂成と取らせて、64馬と引けば、44玉と引くしかありませんが、このとき33桂不成とした効果で45歩と打つことが出来ます。初手の効果が13手目にやっと現れました。
43玉に42桂成までの詰み。
33桂生に57歩生と小駒の双方不成を主題にした類例の少ない作品。
【詰手順】
33桂不成、35歩、同飛、46玉、68馬、57歩不成、36飛、55玉、77馬、同桂成、
64馬、44玉、45歩、43玉、42桂成まで15手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
■解答選手権

この写真は4月1日に撮ったものですが、今年の桜は開花が早く初級一般戦の頃には散った後でした。
今年は例年以上に大きな盛り上がりを見せた解答選手権。
初級一般戦も過去最高のエントリーとなりました。
各地の模様は速報ブログからご覧いただけます。
→ https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem
運営に携わった皆さん、本当にご苦労様でした。
参加された選手の方々も、また来年顔を見せてください。
解答選手権のような短期決戦では物足りない方はぜひとも各地の詰将棋の会合に参加してください。きっと新しい世界が広がりますよ!
■創棋会の次回例会は4月15日
次回例会は4月15日(日)13時から、関西将棋会館 4F 和室で開催します。
課題は「ダブル不成」。
皆さまのご参加と課題作投稿をお待ちしています
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
浮寝鳥作 近代将棋1958年7月(塚田賞、『古今中編詰将棋名作選』補遺10番)

上部に脱出されそうな形ですが上から押さえる手は見当たりません。
よく見ると92の金がタダです。92角と金を取れば、同玉には93金があるので取り返すことが出来ません。
92角不成とするのが正解なのですが、その意味は手順を追うとわかります。
84玉は74角成があるので94玉ですが、そこで85金と捨てるのが目の覚めるような好手!
同桂には83角成と捨てて同玉に74飛成とすれば詰みますから同玉と応じます。
ここでもう一度74角不成と出来るのが初手92角不成の効果。
角の連続不成です。
しかしまだ不成の意味はわかりません。
<5手目:74角不成>

74角不成に、95玉は91飛成、94銀(他合は96金から82龍)、同龍、同玉、83銀で詰むので、94玉とかわします。
そこで91飛不成とするのが好手。
93に歩以外の駒を合駒すると、95金、同玉、93飛成として、96香や87桂など一手で詰みます。
93歩合が最善ですが、それでも95金と捨て、同玉に、93飛不成と迫ります。
<11手目:93飛不成>

この局面で93飛と74角のどちらかが成駒だと96歩が打歩詰となります。
92角不成、74角不成、91飛不成、93飛不成と不成不成で攻めたのは、ここでの打歩詰を打開するためだったのです。
83に利かす94銀合が最善の受けですが、96歩と打ち、84玉に83角成と捨てるのが決め手。同銀と取らせて95飛成までの詰み。
攻め方飛角がそれぞれ二度の不成を行う好作。
【作意】
92角不成、94玉、85金、同玉、74角不成、94玉、91飛不成、93歩、
95金、同玉、93飛不成、94銀、96歩、84玉、83角成、同銀、95飛成まで17手詰
田原 宏作 詰パラ1989年3月(『不成の舞』第94番)

56香と歩を取って同角成に55歩と打てば、同馬、63銀生、53玉、51桂成として詰みます。
しかし56香に同角不成と応じられると55歩は打歩詰。
そこで66桂と打診します。
同歩なら55歩から75と。同飛成も55歩、同龍に63銀生があります。
最善は66同飛不成です。
<4手目:66同飛不成>

これで55歩は打歩詰。
ここから攻め方の打開がスタート。
まず34飛不成とします。
34飛成は44歩合とされて打歩詰ですが、不成としておけば55歩、43玉、33とで詰みます。
34同角と応じたところで、55銀と捨てるのが好手。
53玉なら54歩、62玉、73と直で詰むので同玉と取ります。
ここで22角不成が決め手です。
<9手目:22角不成>

22角成では33歩と捨合され、同馬と取ったときに44歩合とされると、64銀、54玉、に55歩が打歩詰になってしまいます。
22角不成なら33歩合は同角不成があり、44歩合には64銀から55歩、43玉、42角成までとなって33で取った駒が余りますからこれは無駄合です。
22角不成には、だまって44歩合としますが、64銀と捨てるのが最後の好手。
同桂は44角成の一発ですから54玉としますが、55歩が打てるので、43玉に33角成までの詰みとなります。
飛角の双方不成が2回飛び出す意欲作。
【作意】
56香、同角不成、66桂、同飛不成、34飛不成、同角、55銀、同玉、
22角不成、44歩、64銀、54玉、55歩、43玉、33角成まで15手詰
岡本眞一郎作 将棋ジャーナル1984年5月号(『競馬式』第28番)

初手77馬が目につきますが同桂成、64馬、44玉で続きません。
45桂を捌いて25飛を働かせたいところです。
初手は33桂不成成するのが妙手。その効果は後で現れます。
<初手:33桂不成>

46玉とかわすのは68馬から64馬があるので、35歩と捨合し同飛と取らせてから、46玉と逃げます。
こうしておけば、68馬から46馬には35玉と飛車を取って逃れるという仕組みです。
それでも46玉には68馬とします。57合なら36金があります。
玉方も56歩を動かして移動合で抵抗します。
57歩不成が受けの妙手です。
<6手目:57歩不成>

57歩成では36飛、55玉に56歩と打てます。同との一手に35飛までです。
57歩不成なら56歩は打歩詰です。
そこで攻め方も工夫します。
36飛、55玉のとき77馬と捨てるのが好手。
同桂成と取らせて、64馬と引けば、44玉と引くしかありませんが、このとき33桂不成とした効果で45歩と打つことが出来ます。初手の効果が13手目にやっと現れました。
43玉に42桂成までの詰み。
33桂生に57歩生と小駒の双方不成を主題にした類例の少ない作品。
【詰手順】
33桂不成、35歩、同飛、46玉、68馬、57歩不成、36飛、55玉、77馬、同桂成、
64馬、44玉、45歩、43玉、42桂成まで15手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
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詰パラ4月号到着&創棋会の次回課題「ダブル不成」
<詰パラ4月号到着&創棋会の次回課題「ダブル不成」>
■詰パラ4月号
・表紙。市島さんの短コン解説、毎回楽しく読ませてもらっていましたので、これからもたまにはお願いします。
「詰とうほく」も一度はお邪魔したい会合の一つです。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:30歳はまだまだ若手ですよ!
中学校:20年もやっていると色々な節目があったことと思います。
止めたくても止められないもの、止めたくないのに止めざるを得ないもの…。
高校:今年の解答選手権の熱気は熊谷の夏の気温を上回りそうですね。
短大:松本会場の写真を見るのは速報ブログアクセスの楽しみの一つ。
大学:期末ラインアップとのことですが、10番のみの解答が増えるか?
大院:8番のテーマは何でしょうか。今から結果稿が楽しみ?
・詰四会作品展(19P~)。今月の会合作品展はこれだけ。
・半期賞(20P~)。受賞者の皆さんおめでとうございます!
高校の妻木さんは初受賞。
武島さんは小と大でダブル受賞。「詰パラ撤退」は気になる一言。
鈴川さんは全校制覇。
・全詰連の頁(27P~)。「解答選手権に汗する日々」…。柳田さんはじめ実行委員や協力スタッフのご尽力で無事成功。
しかし趣味の延長で運営するには、手に余る問題も見え隠れ。
初級一般戦もエントリー会場は膨張。初参加の会場の首尾はどうなるか。
またこの盛り上がり、はたして一過性のブームに終わらず定着できるのか。
運営に携わる者としては考えさせられることが多い日々です。
・大道棋よもやま話(30P~)。ネット作品展「教材に使える10手台」PartⅡが取り上げられています。
『実戦に役立つ~』というテーマにもかかわらず大道棋が掲載されていたので紹介いただいたものです。
内容は結果稿をお待ち下さい。
・ちえのわ雑文集(32P~)。「スマホ詰パラ好作選」。私もダウンロードしました。
まだ少ししか目を通していないのですが、高水準の作品が揃っている印象。
私はスマホを持ってないので、こういうものがあると多くの作品に接することができるので、非常にありがたい。
また発刊時にはネット上で色々あったようだが、手続きを踏んで無事出版にこぎつけられたことは喜びたい。
・名局ライブラリー(34P~)。2013年は先月に続き2回目。まだまだ続くようです。
・会合案合(41P~)。4月は会合開催が4ヶ所。創棋会の例会は4月15日です。皆さんのご参加をお待ちしています。
・編集室:今川健一さんの訃報。創棋会のネット作品展にもよく解答を頂戴しました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
藤本 和作 近代将棋1980年12月(塚田賞、『現代詰将棋短編名作選』第46番)

盤面5枚と簡素な初形。
42銀不成が第一感ですが、22玉とかわされると手がありません。
上部に逃がさないために44銀不成とソッポに移動するのが好手。
なぜ銀不成なのか、それは手順を追うとわかります。
<初手:44銀不成>

42合とされると詰まないように見えますが、それは同馬と切れば持駒に金が二枚あるので詰みます。この変化に気づけば難しいところはありません。
22玉と逃げたとき、31馬と捨て、同玉と取らせて42角と打ち換えるのが好手順。
42角を同玉は43金から並べ詰みとなるのは学習済み。
22玉と逃げたとき、33銀不成と迫ります。
<7手目:33銀不成>

33銀不成に23玉や13玉は24銀成があるので簡単です。
初手の44銀不成はここで33銀不成とするためだったのです。
11玉と逃げたところに、21金、31角成の連続捨駒でキレイなフィニッシュです。
攻め方銀の二段活用を利かせるための不成で表現した小品。
【作意】
44銀不成、22玉、31馬、同玉、42角、22玉、33銀不成、11玉、21金、同玉、
31角成、同玉、32金まで13手詰
堀内和雄作 近代将棋1964年10月(『古今短編詰将棋名作選』第117番)

19銀、17玉、28銀と俗に追うのは16玉と逃げられ25飛が浮いているので続きません。
15香に目をつけて27銀と捨てるのが好手。
同銀と取らせて15飛とすれば、同角成に19香までの詰み。
そんなに簡単に詰むのはおかしいですね。
玉方には巧い受けがあるのです。
まず27銀には同銀不成とします。
<2手目:27同銀不成>

15飛と香を取ったとき、16銀不成と移動捨合するのが、アクロバティックな受け。
<4手目:16銀不成>

2手目に銀不成としたのはこの手を見ていたからです。
27銀成では15飛に17成銀と寄るくらいですが、それには19香、27玉、17飛、26玉のとき27飛と捨てる好手があり、同玉に16銀から38桂まで駒余りの詰み。
16銀不成を同飛と取るのは毒饅頭で、27玉とかわされると手がありません。
ここは19香と打ち、27玉に25飛と軽く捨てるのが好手。
同銀と取らせて、38龍から27龍と、強力な龍も捨てれば、同玉に39桂から38桂と気持ちの良い桂の吊し詰です。
移動捨合を織り込んで玉方銀不成が2回飛び出す軽快作。
【作意】
27銀、同銀不成、15飛、16銀不成、19香、27玉、25飛、同銀、38龍、26玉、
27龍、同玉、39桂、26玉、38桂、まで15手詰
岡田敏作 詰パラ1979年12月(『詰の花束』第230番)

初手66銀と重く打ちます。同銀は同金までですから56玉と逃げます。
57銀と銀を取るのは同玉で68からの脱出が防げません。
ここは46飛と馬を取るのが正解。
同香なら38角と打ち47合に65銀が好手で、同桂に45馬まで。
よって46飛には同銀と取るしかありませんが、成るか不成か?
同銀成には38角、47歩、同角、同成銀、57歩、同成銀、65銀、同桂、66金まで。
不成なら47同角には同銀不成と応じることが出来、57歩が打歩詰となり逃れます。
最善は46同銀不成でした。
<4手目:46同銀不成>

38角からの攻めは打歩詰になるので、今度は74角と上から攻めます。
46銀がそのままなので、65歩合も同角と取れば57に歩が打てるというわけです。
65同桂には57歩です。
これを同桂と取るのは、65銀から54馬があるので、46の逃げ道を開けておくため57同銀不成と応じます。
同銀成では65銀から66金があるので、不成として66に利かせておく必要があるのです。
<10手目:57同銀不成>

そこで65銀と桂馬を取り、55玉に47桂と捨てれば、同香と取るしかなく、45馬までの詰みとなります。
詰上りはみごと「ニ」の字になりました。
<詰上り>

打歩詰と利かせるための二度の玉方銀不成を織り込んだ曲詰の好作。
【作意】
66銀、56玉、46飛、同銀不成、74角、65歩、同角、同桂、57歩、同銀不成、
65銀、55玉、47桂、同香成、45馬、まで15手詰
岡本眞一郎作 将棋ジャーナル1986年10月号(『競馬式』第51番)

35飛成の両王手が見えているが、16玉とされると詰みません。
26金と銀を取るのも同玉に36飛成では17玉と潜られてお手上げです。
初手は逃げ道封じの17香が正解。
これは取るしかありません。
同銀成なら26金の好手があり、同玉は36飛成、同桂も13飛成で詰みます。
最善は17同銀不成です。
<2手目:17同銀不成>

ここで26金と捨てるのが好手順。
取れる銀を取らずに、17香と捨て同銀不成とさせてから、ただで26金と捨てるのが味の良い手です。
26金を同桂や同玉は先ほど説明した通り簡単に詰むので同銀不成と応じます。
ここでもう一度17香と捨てて退路封鎖を図ります。
同銀成と取れば、36金が消えたので36飛成と出来ます。24合には16歩と打って同成銀に35龍とすれば駒余りの詰み。
そこで17同銀不成と応じて、手順中の16歩を打歩詰で逃れようとします。
<6手目:17同銀不成>

ここで決め手が36飛不成です。
こうしておけば16歩が打てます。
36飛不成には24金が最善。他合は16歩から43馬があります。
24金合でも、16歩、25玉に24馬と切れば、同玉、34金、25玉、35金までの詰みとなります。
銀不成三回に飛車不成まで入った岡本さんらしい作品ですが、打歩詰誘致と利かせるための二種類の銀不成、また同一地点への銀不成二回というのは「ダブル不成」の一つの表現ではないでしょうか。将棋ジャーナル賞に輝いた好作です。
【詰手順】
17香、同銀不成、26金、同銀不成、17香、同銀不成、36飛不成、24金、
16歩、25玉、24馬、同玉、34金、25玉、35金まで13手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
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※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
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以上
■詰パラ4月号
・表紙。市島さんの短コン解説、毎回楽しく読ませてもらっていましたので、これからもたまにはお願いします。
「詰とうほく」も一度はお邪魔したい会合の一つです。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:30歳はまだまだ若手ですよ!
中学校:20年もやっていると色々な節目があったことと思います。
止めたくても止められないもの、止めたくないのに止めざるを得ないもの…。
高校:今年の解答選手権の熱気は熊谷の夏の気温を上回りそうですね。
短大:松本会場の写真を見るのは速報ブログアクセスの楽しみの一つ。
大学:期末ラインアップとのことですが、10番のみの解答が増えるか?
大院:8番のテーマは何でしょうか。今から結果稿が楽しみ?
・詰四会作品展(19P~)。今月の会合作品展はこれだけ。
・半期賞(20P~)。受賞者の皆さんおめでとうございます!
高校の妻木さんは初受賞。
武島さんは小と大でダブル受賞。「詰パラ撤退」は気になる一言。
鈴川さんは全校制覇。
・全詰連の頁(27P~)。「解答選手権に汗する日々」…。柳田さんはじめ実行委員や協力スタッフのご尽力で無事成功。
しかし趣味の延長で運営するには、手に余る問題も見え隠れ。
初級一般戦もエントリー会場は膨張。初参加の会場の首尾はどうなるか。
またこの盛り上がり、はたして一過性のブームに終わらず定着できるのか。
運営に携わる者としては考えさせられることが多い日々です。
・大道棋よもやま話(30P~)。ネット作品展「教材に使える10手台」PartⅡが取り上げられています。
『実戦に役立つ~』というテーマにもかかわらず大道棋が掲載されていたので紹介いただいたものです。
内容は結果稿をお待ち下さい。
・ちえのわ雑文集(32P~)。「スマホ詰パラ好作選」。私もダウンロードしました。
まだ少ししか目を通していないのですが、高水準の作品が揃っている印象。
私はスマホを持ってないので、こういうものがあると多くの作品に接することができるので、非常にありがたい。
また発刊時にはネット上で色々あったようだが、手続きを踏んで無事出版にこぎつけられたことは喜びたい。
・名局ライブラリー(34P~)。2013年は先月に続き2回目。まだまだ続くようです。
・会合案合(41P~)。4月は会合開催が4ヶ所。創棋会の例会は4月15日です。皆さんのご参加をお待ちしています。
・編集室:今川健一さんの訃報。創棋会のネット作品展にもよく解答を頂戴しました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
藤本 和作 近代将棋1980年12月(塚田賞、『現代詰将棋短編名作選』第46番)

盤面5枚と簡素な初形。
42銀不成が第一感ですが、22玉とかわされると手がありません。
上部に逃がさないために44銀不成とソッポに移動するのが好手。
なぜ銀不成なのか、それは手順を追うとわかります。
<初手:44銀不成>

42合とされると詰まないように見えますが、それは同馬と切れば持駒に金が二枚あるので詰みます。この変化に気づけば難しいところはありません。
22玉と逃げたとき、31馬と捨て、同玉と取らせて42角と打ち換えるのが好手順。
42角を同玉は43金から並べ詰みとなるのは学習済み。
22玉と逃げたとき、33銀不成と迫ります。
<7手目:33銀不成>

33銀不成に23玉や13玉は24銀成があるので簡単です。
初手の44銀不成はここで33銀不成とするためだったのです。
11玉と逃げたところに、21金、31角成の連続捨駒でキレイなフィニッシュです。
攻め方銀の二段活用を利かせるための不成で表現した小品。
【作意】
44銀不成、22玉、31馬、同玉、42角、22玉、33銀不成、11玉、21金、同玉、
31角成、同玉、32金まで13手詰
堀内和雄作 近代将棋1964年10月(『古今短編詰将棋名作選』第117番)

19銀、17玉、28銀と俗に追うのは16玉と逃げられ25飛が浮いているので続きません。
15香に目をつけて27銀と捨てるのが好手。
同銀と取らせて15飛とすれば、同角成に19香までの詰み。
そんなに簡単に詰むのはおかしいですね。
玉方には巧い受けがあるのです。
まず27銀には同銀不成とします。
<2手目:27同銀不成>

15飛と香を取ったとき、16銀不成と移動捨合するのが、アクロバティックな受け。
<4手目:16銀不成>

2手目に銀不成としたのはこの手を見ていたからです。
27銀成では15飛に17成銀と寄るくらいですが、それには19香、27玉、17飛、26玉のとき27飛と捨てる好手があり、同玉に16銀から38桂まで駒余りの詰み。
16銀不成を同飛と取るのは毒饅頭で、27玉とかわされると手がありません。
ここは19香と打ち、27玉に25飛と軽く捨てるのが好手。
同銀と取らせて、38龍から27龍と、強力な龍も捨てれば、同玉に39桂から38桂と気持ちの良い桂の吊し詰です。
移動捨合を織り込んで玉方銀不成が2回飛び出す軽快作。
【作意】
27銀、同銀不成、15飛、16銀不成、19香、27玉、25飛、同銀、38龍、26玉、
27龍、同玉、39桂、26玉、38桂、まで15手詰
岡田敏作 詰パラ1979年12月(『詰の花束』第230番)

初手66銀と重く打ちます。同銀は同金までですから56玉と逃げます。
57銀と銀を取るのは同玉で68からの脱出が防げません。
ここは46飛と馬を取るのが正解。
同香なら38角と打ち47合に65銀が好手で、同桂に45馬まで。
よって46飛には同銀と取るしかありませんが、成るか不成か?
同銀成には38角、47歩、同角、同成銀、57歩、同成銀、65銀、同桂、66金まで。
不成なら47同角には同銀不成と応じることが出来、57歩が打歩詰となり逃れます。
最善は46同銀不成でした。
<4手目:46同銀不成>

38角からの攻めは打歩詰になるので、今度は74角と上から攻めます。
46銀がそのままなので、65歩合も同角と取れば57に歩が打てるというわけです。
65同桂には57歩です。
これを同桂と取るのは、65銀から54馬があるので、46の逃げ道を開けておくため57同銀不成と応じます。
同銀成では65銀から66金があるので、不成として66に利かせておく必要があるのです。
<10手目:57同銀不成>

そこで65銀と桂馬を取り、55玉に47桂と捨てれば、同香と取るしかなく、45馬までの詰みとなります。
詰上りはみごと「ニ」の字になりました。
<詰上り>

打歩詰と利かせるための二度の玉方銀不成を織り込んだ曲詰の好作。
【作意】
66銀、56玉、46飛、同銀不成、74角、65歩、同角、同桂、57歩、同銀不成、
65銀、55玉、47桂、同香成、45馬、まで15手詰
岡本眞一郎作 将棋ジャーナル1986年10月号(『競馬式』第51番)

35飛成の両王手が見えているが、16玉とされると詰みません。
26金と銀を取るのも同玉に36飛成では17玉と潜られてお手上げです。
初手は逃げ道封じの17香が正解。
これは取るしかありません。
同銀成なら26金の好手があり、同玉は36飛成、同桂も13飛成で詰みます。
最善は17同銀不成です。
<2手目:17同銀不成>

ここで26金と捨てるのが好手順。
取れる銀を取らずに、17香と捨て同銀不成とさせてから、ただで26金と捨てるのが味の良い手です。
26金を同桂や同玉は先ほど説明した通り簡単に詰むので同銀不成と応じます。
ここでもう一度17香と捨てて退路封鎖を図ります。
同銀成と取れば、36金が消えたので36飛成と出来ます。24合には16歩と打って同成銀に35龍とすれば駒余りの詰み。
そこで17同銀不成と応じて、手順中の16歩を打歩詰で逃れようとします。
<6手目:17同銀不成>

ここで決め手が36飛不成です。
こうしておけば16歩が打てます。
36飛不成には24金が最善。他合は16歩から43馬があります。
24金合でも、16歩、25玉に24馬と切れば、同玉、34金、25玉、35金までの詰みとなります。
銀不成三回に飛車不成まで入った岡本さんらしい作品ですが、打歩詰誘致と利かせるための二種類の銀不成、また同一地点への銀不成二回というのは「ダブル不成」の一つの表現ではないでしょうか。将棋ジャーナル賞に輝いた好作です。
【詰手順】
17香、同銀不成、26金、同銀不成、17香、同銀不成、36飛不成、24金、
16歩、25玉、24馬、同玉、34金、25玉、35金まで13手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
「教材に使える10手台」partⅡ 解答締切(3/20)迫る!
「教材に使える10手台」partⅡ 解答締切(3/20)迫る!
春ですね。
近所で木蓮が咲いていました。正確には白木蓮というそうです。

■「教材に使える10手台」partⅡ出題中(解答締切は3/20)
創棋会のネット作品展「教材に使える10手台~実戦に役立つ詰将棋~」、2/22に11題を出題しました。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
出題作の作者は次の9名の方々です。
(敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、妻木貴雄、中出慶一、西村章、
野曽原直之、山本勝士、吉松智明
実戦に役立つ手筋が盛り込まれた作品が揃っています。
解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切 : 3/20(火)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
http://firestorage.jp/download/c505c180a09f41928c851f51fd4dd89a1fdfdcc4
パスワード 「kyouzai2」です。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
今回は小駒の不成作品です。
上間 優作 詰パラ1982年2月(『現代詰将棋短編名作選』第46番)

成駒のない初形には清楚な印象を受けます。
24金が浮いているので活用したいところです。
まず25金とします。これは16玉の一手。
26金と歩をパクると17玉とされて、27金としても18玉と潜り込まれて続きません。
16玉には27金と捨て、26の歩を動かして44角の利きを通すのがポイント。
27同歩成なら、17歩と打てるので同とに26金まで。
そこで玉方も27同歩不成と応じて打歩詰で逃れようとします。
<4手目:27同歩不成>

26金と引くのは17玉でダメですから、今度は28桂と打って36角の筋を通します。
同歩成は26金から18歩があるので、もう一度28同歩不成と応じます。
<6手目:28同歩不成>

26金には17玉として打歩詰で逃れようというわけです。
攻め方には巧い打開手順がありました。
26金から16金と捌きます。
16玉と取らせて17歩と打ちます。
15玉と逃げるしかないのですが、33に質駒の金が落ちていました。
33角成と金を取れば24合には16や25に金打ちまで。
26玉と上部脱出を目指しますが、15馬と捨てるのが決め手です。
15同玉に25金までの詰みです。
スッキリした初形から玉方歩の連続不成の妙技が飛び出す好局。
【作意】
25金、16玉、27金、同歩不成、28桂、同歩不成、26金、17玉、16金、同玉、
17歩、15玉、33角成、26玉、15馬、同玉、25金まで17手詰
伊藤宗看作 享保19年(1734年) 『将棋無双』第49番

無双から一局。前々回は双方不成(29番)を紹介しました。今回はどのような妙技が見られるでしょうか。
上部脱出を防ぐには63歩成として53角の開き王手を狙うところですが、85玉とされて捕まりません。
まず41角の利きを活かして85金と捨てます。同銀と取らせて退路封鎖に成功。
そこで狙いの63歩成とすれば74玉の一手に、もう一度62と で今度は41角による開き王手と、順調に手が続きます。
しかし41龍と角を取られて、64角成と追ったとき、83玉とされて打歩詰です。
攻め方の包囲網が強すぎるのです。
手順を3手目に戻します。
63歩不成と64歩を不成として開き王手するのが正解。
<3手目:63歩不成>

74玉と引く一手ですが、そこで62歩不成と連続して不成で歩を進めるのが妙手順です。
<5手目:62歩不成>

62が歩なら84歩が打てるわけです。
3手目はそこまで見越した63歩不成だったのです。
ここでドキッとするのが63歩の捨合。
同角成とするのは毒饅頭で83玉となっては打歩詰ですが、63歩には64角成として、83玉に84歩、72玉、63馬以下詰みです。
玉方は黙って41龍と角を抜くのが最善。
64角成、83玉、84歩、72玉と追って54馬と一歩稼ぎます。
71玉で打歩詰の局面になりますが、61歩成とすれば同龍で、72歩が打てます。
72歩を同龍は同馬、同玉、92飛から82で清算して詰みますから、同飛が最善。
同飛に、同馬、同龍となったとき、82銀成と捨てるのが気持ちの良い手。
同龍なら61飛で簡単ですから同玉の一手ですが、今度は92飛と打ち、71玉に72飛成と龍を奪えば、同玉に52飛から62飛成までの詰みです。
攻め方の歩が連続不成で動く妙手順を実現した作品です。
【詰手順】
85金、同銀、63歩不成、74玉、62歩不成、41龍、64角成、83玉、84歩、72玉、
54馬、71玉、61歩成、同龍、72歩、同飛、同馬、同龍、82銀成、同玉、
92飛、71玉、72飛成、同玉、52飛、71玉、62飛成まで27手詰
岡本眞一郎作 詰将棋パラダイス1986年1月(『競馬式』第94番)

「不成」と言えば岡本さんというくらい「不成」の好作を発表された岡本さんの作品。
本作ではどのような「不成」の妙技が見られるでしょうか。
初手は48馬と成桂を取って戦力を補充します。
同飛不成が好手。
同飛成には、27桂、同香不成、16銀、26玉、15銀、25玉となったとき、33香成とし、45龍と飛を抜く手に、35角成という好手順があり、同龍に26歩と打てるので、同龍、14銀、24玉、23成香まで17手駒余りの詰。
48飛不成と応じれば26歩が打歩詰になるというわけです。
攻め方も少し工夫が必要です。
まず27桂と打診します。
同香成には、16銀、26玉、15銀、25玉となったとき、33香成とし、45飛成と飛を抜く手に26歩と打てるので簡単。
玉方は27同香不成と応じるのが好防です。これなら26歩は打歩詰。
<4手目:27同香不成>

急いで33香成と開き王手すると45飛成と飛を抜かれて、そこで16銀としても26玉とされると45龍の利きが強く手が続きません。
ここは単に16銀と出るのが良く、26玉に15銀と攻めます。
25玉で打歩詰の局面になりますが、33香不成とするのが妙手。
<9手目:33香不成>

33香成とすると、45飛不成と応じるのが好手で、35角成としても同飛で、依然として打歩詰。
しかし33香不成なら、そこで26歩と打つことが出来るので34玉に44とまでで詰むというわけです。
そこで玉方は45飛成と応じますが、今度は35角成が利きました。
同龍と取らせれば26歩が打てます。
26同龍に、14銀から13銀引不成までの詰みです。
香の双方不成という逸品でした。
【作意】
48馬、同飛不成、27桂、同香不成、16銀、26玉、15銀、25玉、33香不成、45飛成、
35角成、同龍、26歩、同龍、14銀、24玉、13銀引不成まで17手詰
二上達也作 『将棋魔法陣』第18番

「不成」と言えば二上九段の『将棋魔法陣』。
楽しい作品を一局紹介させていただきます。
66から55に脱出路があります。
68桂と打って同香と取ってくれれば64飛の利きが通りますが、68桂に66玉とされると逃れます。
まず67銀とします。これなら同香と取るしかなく、64飛の利きが通りました。
しかし67銀に同香成と応じたのでは、77歩、同成香、86飛で詰んでしまいます。
67銀には同香不成と応じて、打歩詰の局面に誘導するのが最善。
<2手目:67香不成>

ここで詰将棋慣れした人なら67の香を成らせる手が思い浮かぶと思います。
68桂と捨てて、同香成とさせ、86飛、77玉、78歩、同成香、87飛、76玉、77歩、同成香と成香を使って逃げ道を封鎖し、86飛まで詰めるという手段です。
しかし今の手順では駒が余ります。
巧い受けがありました。
68桂には同香不成と応じるのです。
<4手目:68香不成>

68同香不成としておけば、86飛、77玉は打歩詰の局面。
攻め方はもう一工夫必要です。
86飛、77玉となったところで、69桂と捨てます。
九段目に同香不成とは出来ないので同香成の一手です。これで香を成らせることに成功しました。
しかし相変わらず打歩詰の局面。
ここから成香を使って打歩詰を打開します。
まず87飛、76玉に68桂と捨てます。
同成香と取らせてから、86飛とすれば、77玉には78歩と打てます。
同成香の一手に、87飛、76玉で、今度は77歩が打てます。
同成香に86飛まで詰みました。
趣向的な飛の上下運動に玉方香の連続不成を織り込んだ楽しめる作品。
【作意】
67銀、同香不成、68桂、同香不成、86飛、77玉、69桂、同香成、87飛、76玉、
68桂、同成香、86飛、77玉、78歩、同成香、87飛、76玉、77歩、同成香、
86飛まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
春ですね。
近所で木蓮が咲いていました。正確には白木蓮というそうです。

■「教材に使える10手台」partⅡ出題中(解答締切は3/20)
創棋会のネット作品展「教材に使える10手台~実戦に役立つ詰将棋~」、2/22に11題を出題しました。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
出題作の作者は次の9名の方々です。
(敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、妻木貴雄、中出慶一、西村章、
野曽原直之、山本勝士、吉松智明
実戦に役立つ手筋が盛り込まれた作品が揃っています。
解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切 : 3/20(火)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
http://firestorage.jp/download/c505c180a09f41928c851f51fd4dd89a1fdfdcc4
パスワード 「kyouzai2」です。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
今回は小駒の不成作品です。
上間 優作 詰パラ1982年2月(『現代詰将棋短編名作選』第46番)

成駒のない初形には清楚な印象を受けます。
24金が浮いているので活用したいところです。
まず25金とします。これは16玉の一手。
26金と歩をパクると17玉とされて、27金としても18玉と潜り込まれて続きません。
16玉には27金と捨て、26の歩を動かして44角の利きを通すのがポイント。
27同歩成なら、17歩と打てるので同とに26金まで。
そこで玉方も27同歩不成と応じて打歩詰で逃れようとします。
<4手目:27同歩不成>

26金と引くのは17玉でダメですから、今度は28桂と打って36角の筋を通します。
同歩成は26金から18歩があるので、もう一度28同歩不成と応じます。
<6手目:28同歩不成>

26金には17玉として打歩詰で逃れようというわけです。
攻め方には巧い打開手順がありました。
26金から16金と捌きます。
16玉と取らせて17歩と打ちます。
15玉と逃げるしかないのですが、33に質駒の金が落ちていました。
33角成と金を取れば24合には16や25に金打ちまで。
26玉と上部脱出を目指しますが、15馬と捨てるのが決め手です。
15同玉に25金までの詰みです。
スッキリした初形から玉方歩の連続不成の妙技が飛び出す好局。
【作意】
25金、16玉、27金、同歩不成、28桂、同歩不成、26金、17玉、16金、同玉、
17歩、15玉、33角成、26玉、15馬、同玉、25金まで17手詰
伊藤宗看作 享保19年(1734年) 『将棋無双』第49番

無双から一局。前々回は双方不成(29番)を紹介しました。今回はどのような妙技が見られるでしょうか。
上部脱出を防ぐには63歩成として53角の開き王手を狙うところですが、85玉とされて捕まりません。
まず41角の利きを活かして85金と捨てます。同銀と取らせて退路封鎖に成功。
そこで狙いの63歩成とすれば74玉の一手に、もう一度62と で今度は41角による開き王手と、順調に手が続きます。
しかし41龍と角を取られて、64角成と追ったとき、83玉とされて打歩詰です。
攻め方の包囲網が強すぎるのです。
手順を3手目に戻します。
63歩不成と64歩を不成として開き王手するのが正解。
<3手目:63歩不成>

74玉と引く一手ですが、そこで62歩不成と連続して不成で歩を進めるのが妙手順です。
<5手目:62歩不成>

62が歩なら84歩が打てるわけです。
3手目はそこまで見越した63歩不成だったのです。
ここでドキッとするのが63歩の捨合。
同角成とするのは毒饅頭で83玉となっては打歩詰ですが、63歩には64角成として、83玉に84歩、72玉、63馬以下詰みです。
玉方は黙って41龍と角を抜くのが最善。
64角成、83玉、84歩、72玉と追って54馬と一歩稼ぎます。
71玉で打歩詰の局面になりますが、61歩成とすれば同龍で、72歩が打てます。
72歩を同龍は同馬、同玉、92飛から82で清算して詰みますから、同飛が最善。
同飛に、同馬、同龍となったとき、82銀成と捨てるのが気持ちの良い手。
同龍なら61飛で簡単ですから同玉の一手ですが、今度は92飛と打ち、71玉に72飛成と龍を奪えば、同玉に52飛から62飛成までの詰みです。
攻め方の歩が連続不成で動く妙手順を実現した作品です。
【詰手順】
85金、同銀、63歩不成、74玉、62歩不成、41龍、64角成、83玉、84歩、72玉、
54馬、71玉、61歩成、同龍、72歩、同飛、同馬、同龍、82銀成、同玉、
92飛、71玉、72飛成、同玉、52飛、71玉、62飛成まで27手詰
岡本眞一郎作 詰将棋パラダイス1986年1月(『競馬式』第94番)

「不成」と言えば岡本さんというくらい「不成」の好作を発表された岡本さんの作品。
本作ではどのような「不成」の妙技が見られるでしょうか。
初手は48馬と成桂を取って戦力を補充します。
同飛不成が好手。
同飛成には、27桂、同香不成、16銀、26玉、15銀、25玉となったとき、33香成とし、45龍と飛を抜く手に、35角成という好手順があり、同龍に26歩と打てるので、同龍、14銀、24玉、23成香まで17手駒余りの詰。
48飛不成と応じれば26歩が打歩詰になるというわけです。
攻め方も少し工夫が必要です。
まず27桂と打診します。
同香成には、16銀、26玉、15銀、25玉となったとき、33香成とし、45飛成と飛を抜く手に26歩と打てるので簡単。
玉方は27同香不成と応じるのが好防です。これなら26歩は打歩詰。
<4手目:27同香不成>

急いで33香成と開き王手すると45飛成と飛を抜かれて、そこで16銀としても26玉とされると45龍の利きが強く手が続きません。
ここは単に16銀と出るのが良く、26玉に15銀と攻めます。
25玉で打歩詰の局面になりますが、33香不成とするのが妙手。
<9手目:33香不成>

33香成とすると、45飛不成と応じるのが好手で、35角成としても同飛で、依然として打歩詰。
しかし33香不成なら、そこで26歩と打つことが出来るので34玉に44とまでで詰むというわけです。
そこで玉方は45飛成と応じますが、今度は35角成が利きました。
同龍と取らせれば26歩が打てます。
26同龍に、14銀から13銀引不成までの詰みです。
香の双方不成という逸品でした。
【作意】
48馬、同飛不成、27桂、同香不成、16銀、26玉、15銀、25玉、33香不成、45飛成、
35角成、同龍、26歩、同龍、14銀、24玉、13銀引不成まで17手詰
二上達也作 『将棋魔法陣』第18番

「不成」と言えば二上九段の『将棋魔法陣』。
楽しい作品を一局紹介させていただきます。
66から55に脱出路があります。
68桂と打って同香と取ってくれれば64飛の利きが通りますが、68桂に66玉とされると逃れます。
まず67銀とします。これなら同香と取るしかなく、64飛の利きが通りました。
しかし67銀に同香成と応じたのでは、77歩、同成香、86飛で詰んでしまいます。
67銀には同香不成と応じて、打歩詰の局面に誘導するのが最善。
<2手目:67香不成>

ここで詰将棋慣れした人なら67の香を成らせる手が思い浮かぶと思います。
68桂と捨てて、同香成とさせ、86飛、77玉、78歩、同成香、87飛、76玉、77歩、同成香と成香を使って逃げ道を封鎖し、86飛まで詰めるという手段です。
しかし今の手順では駒が余ります。
巧い受けがありました。
68桂には同香不成と応じるのです。
<4手目:68香不成>

68同香不成としておけば、86飛、77玉は打歩詰の局面。
攻め方はもう一工夫必要です。
86飛、77玉となったところで、69桂と捨てます。
九段目に同香不成とは出来ないので同香成の一手です。これで香を成らせることに成功しました。
しかし相変わらず打歩詰の局面。
ここから成香を使って打歩詰を打開します。
まず87飛、76玉に68桂と捨てます。
同成香と取らせてから、86飛とすれば、77玉には78歩と打てます。
同成香の一手に、87飛、76玉で、今度は77歩が打てます。
同成香に86飛まで詰みました。
趣向的な飛の上下運動に玉方香の連続不成を織り込んだ楽しめる作品。
【作意】
67銀、同香不成、68桂、同香不成、86飛、77玉、69桂、同香成、87飛、76玉、
68桂、同成香、86飛、77玉、78歩、同成香、87飛、76玉、77歩、同成香、
86飛まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
創棋会の次回課題は「ダブル不成」
~創棋会の次回課題は「ダブル不成」~
2月末から急に気温が上昇。
3月初めの日曜日に近所の河川敷を散歩していると白梅が満開。
そして暖かい日が続いたかと思えば気温が下がり、春の嵐が吹き荒れる。
毎年3月はこんな日が続きますが、桜が咲くころには解答選手権です。
今年はどういう展開になるのか、今から楽しみです。

■「教材に使える10手台」partⅡ出題中(解答締切は3/20)
創棋会のネット作品展「教材に使える10手台~実戦に役立つ詰将棋~」、2/22に11題を出題しました。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
出題作の作者は次の9名の方々です。
(敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、妻木貴雄、中出慶一、西村章、
野曽原直之、山本勝士、吉松智明
実戦に役立つ手筋が盛り込まれた作品が揃っています。
解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切 : 3/20(火)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
http://firestorage.jp/download/c505c180a09f41928c851f51fd4dd89a1fdfdcc4
パスワード 「kyouzai2」です。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
森長宏明作 詰棋めいと1985年8月(『詰物語』第29番)

簡素な初形。
22歩が有力そうですが、同玉と応じられると意外なことに詰みがありません。
11飛と捨てるのが好手。
飛車を手放してしまうので指しにくいのですが、11同玉に23桂と打つと、同角は31飛成で詰むので、21玉と寄るしかなく、一気に寄せが見えてきた感じです。
21玉に22歩は同玉と取る一手。
そこで33角と打てば、23玉には24角成、22玉、33馬、13玉、14歩、同角、同飛と清算して32角と打って詰みますから13玉とかわします。
どうやっても詰みそうに見えますが、24角成とすると、22玉、33馬、13玉で打歩詰。23桂が邪魔で14歩が打てないのです。
ここは24角不成とするのが正解です。
<9手目:24角不成>

24角不成に23玉なら、23桂が消えるので33角成から14歩と打つことが出来ます。
23桂を取らずに22玉と引いて頑張りますが、33角不成が好手。
<11手目:33角不成>

33角成となっては13玉で打歩詰。
33角不成としておけば13玉には14歩と打ってから、23玉に24角成とすれば、22玉、33馬で詰むというわけです。
23玉と桂を取るのが最善ですが、これで邪魔な23桂が消えました。
24角成、22玉、33馬、13玉となって待望の14歩です。
同角、同飛、同玉と清算するのは学習済みです。
32角と打って、13玉に23角成までの詰み。
23に打った桂が邪魔駒となりこれを角の連続不成で消去する手順が趣向的で楽しい作品です。
【作意】
11飛、同玉、23桂、21玉、22歩、同玉、33角、13玉、24角不成、22玉、
33角不成、23玉、24角成、22玉、33馬、13玉、14歩、同角、同飛、同玉、
32角、13玉、23角成まで23手詰
田原宏作 1999年5月(『不成の舞』第82番)

46~57の逃げ道に用心しながら攻める必要があります。
初手は当然59香と打ちます。
56歩合から読んでいきましょう。
これは65と と寄り46玉、47銀と角を取ります。同玉に38(58)金と活用して46玉に46歩から34角で詰み。
57歩合も同じ筋で詰みます。58歩合も58金があるので同じことです。このあたりは桂香合も同様です。
56銀合と47に利かす(角に紐をつける意味)のは56同香、同角成、65と、同馬、同と、46玉、68角で詰みます。
58から銀合は、58同香、同角成、65と、46玉、35銀以下、どう逃げても詰みます。
47角に紐をつける意味では57飛合もありそうですが、アッサリ同香と取れば、46玉には45飛、同角も65とから45飛で簡単。
どうやっても詰みそうですが、取られそうな47の角を移動合させる58角不成の妙防がありました。
<2手目:58角不成>

65と とすると46玉、47歩、同角不成、35銀、45玉で打歩詰です。
58角成とすると、このとき47の角が馬なので46歩が打て、同馬、34銀で詰みます。
そこで58角不成は同香と取ります。
56歩合や57歩合に、65とでは46玉で打歩詰ですが、先に46角と捨てる好手があり、同玉に47歩から65とで詰み。銀桂香でも同じです。
57飛(金)は取っても65とでも簡単。
56桂跳という手があります。65となら46玉で困りますが、56同香と取って46玉に68角で詰み。
この局面もどうやっても詰みそうですが、66に逃げ道を用意する57角不成という移動合の妙防がありました。
<4手目:57角不成>

今度は同香と取ると66玉とされ脱出が防げません。
65とも46玉で打歩詰。57角成なら47歩が打てるのですが…。不成の効果です。
46角も取らずに66玉で続きません。
先ほどと違いどうやっても詰みがなさそうですが、持駒の角を使う手がありました。
65と に46玉としたとき55角と捨てる手があります。
同桂と取らせて打歩詰が打開できます。
以下は、47歩、同桂成に35銀から銀送りの手筋で、45玉、46歩、同角成、34銀までの詰みとなります。
角の移動合が連続して不成で飛び出す意欲的な作品でした。
【作意】
59香、58角不成、同香、57角不成、65と寄、46玉、55角、同桂、47歩、同桂成、
35銀、45玉、46歩、同角成、34銀まで15手詰
『不成の舞』は1999年5月に発行された田原さんの第三作品集。内容は「不成百番」で、さまざまな不成作品が登場します。異なるバリエーションの作品も紹介を予定しています。
岡本眞一郎作 詰将棋パラダイス1986年1月(『競馬式』第44番、半期賞)

岡本眞一郎さんと言えば「不成」。本作も不成が飛び出します。
まず23角不成とします。
<初手:23角不成>

成っても成らなくても54玉と逃げる一手。
そこで軽く53銀成と捨てるのが好手。
同玉なら44銀、同玉、34角成、54玉、52飛成と香を奪って簡単。また65玉も57桂、同香、66歩、55玉、45角成ですから、同香と応じます。
ここで45角不成と捨てるのが妙手。このために初手23角不成としたのです。
45角成とすると65玉と逃げられて、57桂、同香の局面は打歩詰です。
不成としておけば66歩が打てるという仕組みです。
同玉と取るしかなく、そこで42飛不成が継続の好手順。
<7手目:42飛不成>

54玉と引く一手に44飛不成と連続不成で迫ります。
65玉に57桂と歩を入手し、同香成となったとき、44飛が龍だと打歩詰です。
これを避けるために、42飛不成、44飛不成と連続不成で攻めたわけです。
そして、66歩と打って、55玉に46金まで、見事に市松模様が浮かび上がりました。
<詰上り>

飛車と角がそれぞれ連続不成で飛び出し最後はあぶり出しになるという佳品でした。
【作意】
23角不成、54玉、53銀成、同香、45角不成、同玉、42飛不成、54玉、
44飛不成、65玉、57桂、同香成、66歩、55玉、46金まで15手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
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blogsokikaitusin@gmail.com
以上
2月末から急に気温が上昇。
3月初めの日曜日に近所の河川敷を散歩していると白梅が満開。
そして暖かい日が続いたかと思えば気温が下がり、春の嵐が吹き荒れる。
毎年3月はこんな日が続きますが、桜が咲くころには解答選手権です。
今年はどういう展開になるのか、今から楽しみです。

■「教材に使える10手台」partⅡ出題中(解答締切は3/20)
創棋会のネット作品展「教材に使える10手台~実戦に役立つ詰将棋~」、2/22に11題を出題しました。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
出題作の作者は次の9名の方々です。
(敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、妻木貴雄、中出慶一、西村章、
野曽原直之、山本勝士、吉松智明
実戦に役立つ手筋が盛り込まれた作品が揃っています。
解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切 : 3/20(火)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
http://firestorage.jp/download/c505c180a09f41928c851f51fd4dd89a1fdfdcc4
パスワード 「kyouzai2」です。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
森長宏明作 詰棋めいと1985年8月(『詰物語』第29番)

簡素な初形。
22歩が有力そうですが、同玉と応じられると意外なことに詰みがありません。
11飛と捨てるのが好手。
飛車を手放してしまうので指しにくいのですが、11同玉に23桂と打つと、同角は31飛成で詰むので、21玉と寄るしかなく、一気に寄せが見えてきた感じです。
21玉に22歩は同玉と取る一手。
そこで33角と打てば、23玉には24角成、22玉、33馬、13玉、14歩、同角、同飛と清算して32角と打って詰みますから13玉とかわします。
どうやっても詰みそうに見えますが、24角成とすると、22玉、33馬、13玉で打歩詰。23桂が邪魔で14歩が打てないのです。
ここは24角不成とするのが正解です。
<9手目:24角不成>

24角不成に23玉なら、23桂が消えるので33角成から14歩と打つことが出来ます。
23桂を取らずに22玉と引いて頑張りますが、33角不成が好手。
<11手目:33角不成>

33角成となっては13玉で打歩詰。
33角不成としておけば13玉には14歩と打ってから、23玉に24角成とすれば、22玉、33馬で詰むというわけです。
23玉と桂を取るのが最善ですが、これで邪魔な23桂が消えました。
24角成、22玉、33馬、13玉となって待望の14歩です。
同角、同飛、同玉と清算するのは学習済みです。
32角と打って、13玉に23角成までの詰み。
23に打った桂が邪魔駒となりこれを角の連続不成で消去する手順が趣向的で楽しい作品です。
【作意】
11飛、同玉、23桂、21玉、22歩、同玉、33角、13玉、24角不成、22玉、
33角不成、23玉、24角成、22玉、33馬、13玉、14歩、同角、同飛、同玉、
32角、13玉、23角成まで23手詰
田原宏作 1999年5月(『不成の舞』第82番)

46~57の逃げ道に用心しながら攻める必要があります。
初手は当然59香と打ちます。
56歩合から読んでいきましょう。
これは65と と寄り46玉、47銀と角を取ります。同玉に38(58)金と活用して46玉に46歩から34角で詰み。
57歩合も同じ筋で詰みます。58歩合も58金があるので同じことです。このあたりは桂香合も同様です。
56銀合と47に利かす(角に紐をつける意味)のは56同香、同角成、65と、同馬、同と、46玉、68角で詰みます。
58から銀合は、58同香、同角成、65と、46玉、35銀以下、どう逃げても詰みます。
47角に紐をつける意味では57飛合もありそうですが、アッサリ同香と取れば、46玉には45飛、同角も65とから45飛で簡単。
どうやっても詰みそうですが、取られそうな47の角を移動合させる58角不成の妙防がありました。
<2手目:58角不成>

65と とすると46玉、47歩、同角不成、35銀、45玉で打歩詰です。
58角成とすると、このとき47の角が馬なので46歩が打て、同馬、34銀で詰みます。
そこで58角不成は同香と取ります。
56歩合や57歩合に、65とでは46玉で打歩詰ですが、先に46角と捨てる好手があり、同玉に47歩から65とで詰み。銀桂香でも同じです。
57飛(金)は取っても65とでも簡単。
56桂跳という手があります。65となら46玉で困りますが、56同香と取って46玉に68角で詰み。
この局面もどうやっても詰みそうですが、66に逃げ道を用意する57角不成という移動合の妙防がありました。
<4手目:57角不成>

今度は同香と取ると66玉とされ脱出が防げません。
65とも46玉で打歩詰。57角成なら47歩が打てるのですが…。不成の効果です。
46角も取らずに66玉で続きません。
先ほどと違いどうやっても詰みがなさそうですが、持駒の角を使う手がありました。
65と に46玉としたとき55角と捨てる手があります。
同桂と取らせて打歩詰が打開できます。
以下は、47歩、同桂成に35銀から銀送りの手筋で、45玉、46歩、同角成、34銀までの詰みとなります。
角の移動合が連続して不成で飛び出す意欲的な作品でした。
【作意】
59香、58角不成、同香、57角不成、65と寄、46玉、55角、同桂、47歩、同桂成、
35銀、45玉、46歩、同角成、34銀まで15手詰
『不成の舞』は1999年5月に発行された田原さんの第三作品集。内容は「不成百番」で、さまざまな不成作品が登場します。異なるバリエーションの作品も紹介を予定しています。
岡本眞一郎作 詰将棋パラダイス1986年1月(『競馬式』第44番、半期賞)

岡本眞一郎さんと言えば「不成」。本作も不成が飛び出します。
まず23角不成とします。
<初手:23角不成>

成っても成らなくても54玉と逃げる一手。
そこで軽く53銀成と捨てるのが好手。
同玉なら44銀、同玉、34角成、54玉、52飛成と香を奪って簡単。また65玉も57桂、同香、66歩、55玉、45角成ですから、同香と応じます。
ここで45角不成と捨てるのが妙手。このために初手23角不成としたのです。
45角成とすると65玉と逃げられて、57桂、同香の局面は打歩詰です。
不成としておけば66歩が打てるという仕組みです。
同玉と取るしかなく、そこで42飛不成が継続の好手順。
<7手目:42飛不成>

54玉と引く一手に44飛不成と連続不成で迫ります。
65玉に57桂と歩を入手し、同香成となったとき、44飛が龍だと打歩詰です。
これを避けるために、42飛不成、44飛不成と連続不成で攻めたわけです。
そして、66歩と打って、55玉に46金まで、見事に市松模様が浮かび上がりました。
<詰上り>

飛車と角がそれぞれ連続不成で飛び出し最後はあぶり出しになるという佳品でした。
【作意】
23角不成、54玉、53銀成、同香、45角不成、同玉、42飛不成、54玉、
44飛不成、65玉、57桂、同香成、66歩、55玉、46金まで15手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
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blogsokikaitusin@gmail.com
以上
詰パラ3月号到着
<詰パラ3月号到着>
■詰パラ3月号
・表紙。趣味としてずっと続けられる詰将棋はいいですよね。また日曜日を「詰将棋」だけに使ってみるのも面白いかもしれませんよ。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:サービス問題ということで取り組みましたが3分は無理でした(汗)
中学校:日曜朝の子供番組。ウン十年前の記憶は今も鮮やか。
高校:活字の世界はスペースの制約があり原稿の仕上げには一苦労。「泣く泣くカット」のお気持ちよくわかります。
短大:ここでもタイムトライアル…。
大学:このクラスでこの特集。しかも初入選がお二人!
大院:山路さんの作品は注目ですね。
・内藤国雄の小ルーム(18P~)。今月は最終回で2題ですが、一つは双玉で17手!でも初手が絶対なので(笑)サービス問題かもしれません。
・たま研作品展(20P~)。一度参加したいと思う会合の一つ。課題は「合駒を二回以上動かす」です。
・創棋会作品展(21P~)。課題は「繰り返しを含む短編」。狙いの分かりやすい楽しめる作品が揃いました。本作品展では新顔という作者もいらっしゃいます。「短編」ということでもあり、是非とも解答をお願いします。
・九州G作品展(22P~)。「素数にまつわる詰将棋」というユニークな課題。①の意図を考えるのは一興。
・全詰連の頁(23P~)。看寿賞の推薦募集。受賞作発表後にあちらこちらで呟きが漏れ聞こえますが、お気に入りの作品があれば是非とも推薦をお願いします。幅広い分野から優秀作が集まることを期待しています。
また解答選手権の告知も。なんと初級一般戦は昨年の16か所を上回る26会場!参加された方が詰将棋ファンとなることを切に願います。
・おもちゃ箱だより(28P~)。年賀詰。皆さん初形曲詰とは思えない好作揃い。
・名局ライブラリー(28P~)。2013年まで来ました。今年中に追いつきそうですね。
・ちえのわ雑文集(32P~)。「コンピューターとの共存」。柿木は麻薬のようなところもありますが、使いこなして共存するというレベルに到達するのはなかなか難しい?
・会合案合(43P~)。1月は会合開催が多く報告も多彩です。
・結果発表:
短編コンクール(52P~)。鈴川さんによる解説。短評を多く採用されていますが、ポイントを押さえられていて、簡潔軽妙な文章に好感。
創棋会作品展(85P~)。「遠打や遠開き、3回以上」、解答に取り組まれなかった方も好作の数々を結果稿で鑑賞ください。
■「教材に使える10手台」partⅡ
創棋会のネット作品展「教材に使える10手台~実戦に役立つ詰将棋~」、2/22に11題を出題しました。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
出題作の作者は次の9名の方々です。
(敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、妻木貴雄、中出慶一、西村章、
野曽原直之、山本勝士、吉松智明
実戦に役立つ手筋が盛り込まれた作品が揃っています。
解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切 : 3/20(火)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
http://firestorage.jp/download/c505c180a09f41928c851f51fd4dd89a1fdfdcc4
パスワード 「kyouzai2」です。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
山田修司作 近代将棋1964年12月(『夢の華』第51番)

清貧図式で、飛角香歩の対子図式にもなっています。
初形打歩詰の局面。
打歩詰の打開は攻撃力を減らすか、防御を強くするか。
例えば、12角成、同香と34角を捨てることが出来れば22歩が打て、11玉に23桂までとなります。これは攻撃力を弱めるパターン。
ただし本局の場合は12角成を同飛と取られると続きません。
そこで13桂と打診します。
同飛成と取ってくれれば、防御が強くなるので22歩と打てます。以下、同龍、同飛成、同玉に23飛と打てば簡単。
しかし同飛不成という応手がありました。
成れるところを不成と応じて防御力を強くしないという好防です。
<2手目:13同飛不成>

持駒が歩一枚では手が無いようですが、思い切って22飛成と捨てるのが打開の好手。
同玉に13角成と飛車を取り返すことができます。
13同玉なら23飛、また同香には23飛と打つ手があるので、33玉と上部脱出を目指しますが、22馬と捨てるのがピッタリです。
同玉に23飛と打てば収束も目前ですが、12玉と寄ったとき、あわてて33飛成とすると21玉で打歩詰になってしまいます。
じっと33飛不成とするのが決め手です。
<11手目:33飛不成>

こうしておけば21玉には、22歩と打つことが出来、同玉に23飛成までの詰み。
本作には「双方不成ミニ」というタイトルが付けられています。
短編で双方飛不成を表現した小品。
【作意】
13桂、同飛不成、22飛成、同玉、13角成、33玉、22馬、同玉、23飛、12玉、
33飛不成、21玉、22歩、同玉、23飛成まで15手詰
岡田敏作 将棋世界1986年7月(『詰の花束』第228番)

27金では18玉で王手が続きません。
ここは筋良く18金と捨てたいところ。
26玉なら44角、35飛(移動合!)、27金、15玉、26銀、24玉、35銀以下。
同玉と取らせて、36馬と迫れば一気に玉の行動範囲は狭くなります。
28玉に37銀と打ち、17玉と追ったところで打歩詰の局面になりました。
ここで28角という手があります。
平凡に同銀成と取られると、18歩、同成銀と打歩詰は解消できますか、それ以上手が続きません。26金がなければ26角と打てるのですが…。
となると27金と捨てる手が浮かびます。
これには同飛不成と応じるのが好防です。
<8手目:27同飛不成>

27同飛成とすると、29桂、同龍に18歩と打って、同龍、26馬までです。
同飛不成なら18歩が打歩詰になるというわけです。
攻め方も技を繰り出します。
まず29桂と捨てます。
18玉には27馬があるので、飛で取る一手ですが、同飛不成と応じて打歩詰で逃れようとします。
<10手目:29同飛不成>

ここで決め手が28角。
同銀は26銀まで。
やむなく同飛成と応じます。
これでやっと18歩と打つことが出来ました。
同龍と取らせて、26馬までの詰みです。
玉方飛不成が2回飛び出す軽快作。
【作意】
18金、同玉、36馬、28玉、37銀、17玉、27金、同飛不成、29桂、同飛不成、
28角、同飛成、18歩、同龍、26馬まで15手詰
北原義治作 近代将棋1960年1月(『古今短編詰将棋名作選』第75番、塚田賞)

19桂が有力そうに見えます。
16玉の一手に38馬と歩を入手して、25銀と打てば15玉で打歩詰ですが、27桂と跳ねるのが気持ちの良い手です。
同飛成と取らせれば16歩が打てますから、同龍に24銀まで両王手の詰みです。
おっと、27桂に同飛不成とされると相変わらず16歩が打歩詰。
しかしここで好手があります。
24龍と捨てるのです。攻め方の勢力を弱める妙手です。
これで同と と取らせれば16歩と打てるというわけです。16歩、26玉、36金まで。
でもよく見ると遠く59馬が26に利いていますね。まだ16歩は打てません。
もう一度初形に戻ります。
まず37馬と捨てます。59馬を消しておかないと打歩詰になるのは説明済み。
これには同飛不成と応じるのが受けの好手。
<2手目:37同飛不成>

予定通り19桂と打って16玉に38馬と歩を入手。
同とに25銀とすれば15玉と逃げて打歩詰ですが、そこで27桂と跳ねるのが気持ちの良い活用。
最善は同飛不成。
<10手目:27同飛不成>

またもや打歩詰となりますが、24龍と捨てるのが決め手。
同と ととらせれば打歩詰は解消。
16歩と打ち、26玉に36金までの詰み。
二度の玉方飛不成に伏線手59馬消去や24龍の好手を配した密度の濃い作品。
【作意】
37馬、同飛不成、19桂、16玉、38馬、同と、25銀、15玉、27桂、同飛不成、
24龍、同と、16歩、26玉、36金まで15手詰
伊藤看寿作 宝暦5年(1755年)『将棋図巧』第12番

最後の一局は図巧から。
初手は23飛。
32玉に13飛不成が先まで読んだ一手です。
<3手目:13飛不成>

13飛不成に42玉と逃げるのは、54桂、52玉、64桂で捕まります。
21玉と逃げたときに急いで23飛成とすると22銀と移動合で受けられ13桂に11玉の局面が打歩詰。
そこで21玉には23飛不成とします。
3手目の13飛不成はこの手を見ていたわけです。
<5手目:23飛不成>

23飛不成に22桂合は13桂、32玉(12玉は24桂まで)、53飛成、14桂と馬を抜かれますが、24桂、22玉に、21桂成と捨てれば同玉に23龍と廻って詰みます。
22銀と移動合で凌ぎますが、13桂と打ち、11玉に12歩と打てるのが飛不成の効果です。
同玉に、24桂と拠点が出来ます。
11玉のとき、21桂成と捨て同玉に33桂と打ち換えるのが好手順。
33同香には、22飛成、同玉、23銀と打って簡単。33同香と取らせず22飛成では23銀に33玉と脱出されます。
33桂には11玉が最善ですが、12桂成と24に打った桂を捨てるのが気持ちの良い活用。
そして同玉に13馬が決め手です。13桂を33に打ち換えたのはこのためだったのです。
13同銀に21飛成までの詰み。
攻方の飛車不成二回に桂の打ち換えという好手順があり、軽快な作品。
【詰手順】
23飛、32玉、13飛不成、21玉、23飛不成、22銀、13桂、11玉、12歩、同玉、
24桂、11玉、21桂成、同玉、33桂、11玉、12桂成、同玉、13馬、同銀、21飛成まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
https://www.osakacommunity.jp/fukusima/
[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
■詰パラ3月号
・表紙。趣味としてずっと続けられる詰将棋はいいですよね。また日曜日を「詰将棋」だけに使ってみるのも面白いかもしれませんよ。
・詰将棋学校(12P~)。
小学校:サービス問題ということで取り組みましたが3分は無理でした(汗)
中学校:日曜朝の子供番組。ウン十年前の記憶は今も鮮やか。
高校:活字の世界はスペースの制約があり原稿の仕上げには一苦労。「泣く泣くカット」のお気持ちよくわかります。
短大:ここでもタイムトライアル…。
大学:このクラスでこの特集。しかも初入選がお二人!
大院:山路さんの作品は注目ですね。
・内藤国雄の小ルーム(18P~)。今月は最終回で2題ですが、一つは双玉で17手!でも初手が絶対なので(笑)サービス問題かもしれません。
・たま研作品展(20P~)。一度参加したいと思う会合の一つ。課題は「合駒を二回以上動かす」です。
・創棋会作品展(21P~)。課題は「繰り返しを含む短編」。狙いの分かりやすい楽しめる作品が揃いました。本作品展では新顔という作者もいらっしゃいます。「短編」ということでもあり、是非とも解答をお願いします。
・九州G作品展(22P~)。「素数にまつわる詰将棋」というユニークな課題。①の意図を考えるのは一興。
・全詰連の頁(23P~)。看寿賞の推薦募集。受賞作発表後にあちらこちらで呟きが漏れ聞こえますが、お気に入りの作品があれば是非とも推薦をお願いします。幅広い分野から優秀作が集まることを期待しています。
また解答選手権の告知も。なんと初級一般戦は昨年の16か所を上回る26会場!参加された方が詰将棋ファンとなることを切に願います。
・おもちゃ箱だより(28P~)。年賀詰。皆さん初形曲詰とは思えない好作揃い。
・名局ライブラリー(28P~)。2013年まで来ました。今年中に追いつきそうですね。
・ちえのわ雑文集(32P~)。「コンピューターとの共存」。柿木は麻薬のようなところもありますが、使いこなして共存するというレベルに到達するのはなかなか難しい?
・会合案合(43P~)。1月は会合開催が多く報告も多彩です。
・結果発表:
短編コンクール(52P~)。鈴川さんによる解説。短評を多く採用されていますが、ポイントを押さえられていて、簡潔軽妙な文章に好感。
創棋会作品展(85P~)。「遠打や遠開き、3回以上」、解答に取り組まれなかった方も好作の数々を結果稿で鑑賞ください。
■「教材に使える10手台」partⅡ
創棋会のネット作品展「教材に使える10手台~実戦に役立つ詰将棋~」、2/22に11題を出題しました。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
出題作の作者は次の9名の方々です。
(敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、妻木貴雄、中出慶一、西村章、
野曽原直之、山本勝士、吉松智明
実戦に役立つ手筋が盛り込まれた作品が揃っています。
解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin@gmail.com
◇解答締切 : 3/20(火)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
http://firestorage.jp/download/c505c180a09f41928c851f51fd4dd89a1fdfdcc4
パスワード 「kyouzai2」です。
■創棋会の次回課題「ダブル不成」
さて創棋会の次回課題は「ダブル不成」です。
4月例会で選考の上、詰パラ6月号の作品展に掲載の予定です。
「ダブル不成」の解釈は自由です。
双方不成、二種不成、同一地点に不成二回、等々、多彩な表現が可能かと思います。
創意あふれる作品をお寄せください。
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
それでは「ダブル不成」の例題を紹介させていただきます。
山田修司作 近代将棋1964年12月(『夢の華』第51番)

清貧図式で、飛角香歩の対子図式にもなっています。
初形打歩詰の局面。
打歩詰の打開は攻撃力を減らすか、防御を強くするか。
例えば、12角成、同香と34角を捨てることが出来れば22歩が打て、11玉に23桂までとなります。これは攻撃力を弱めるパターン。
ただし本局の場合は12角成を同飛と取られると続きません。
そこで13桂と打診します。
同飛成と取ってくれれば、防御が強くなるので22歩と打てます。以下、同龍、同飛成、同玉に23飛と打てば簡単。
しかし同飛不成という応手がありました。
成れるところを不成と応じて防御力を強くしないという好防です。
<2手目:13同飛不成>

持駒が歩一枚では手が無いようですが、思い切って22飛成と捨てるのが打開の好手。
同玉に13角成と飛車を取り返すことができます。
13同玉なら23飛、また同香には23飛と打つ手があるので、33玉と上部脱出を目指しますが、22馬と捨てるのがピッタリです。
同玉に23飛と打てば収束も目前ですが、12玉と寄ったとき、あわてて33飛成とすると21玉で打歩詰になってしまいます。
じっと33飛不成とするのが決め手です。
<11手目:33飛不成>

こうしておけば21玉には、22歩と打つことが出来、同玉に23飛成までの詰み。
本作には「双方不成ミニ」というタイトルが付けられています。
短編で双方飛不成を表現した小品。
【作意】
13桂、同飛不成、22飛成、同玉、13角成、33玉、22馬、同玉、23飛、12玉、
33飛不成、21玉、22歩、同玉、23飛成まで15手詰
岡田敏作 将棋世界1986年7月(『詰の花束』第228番)

27金では18玉で王手が続きません。
ここは筋良く18金と捨てたいところ。
26玉なら44角、35飛(移動合!)、27金、15玉、26銀、24玉、35銀以下。
同玉と取らせて、36馬と迫れば一気に玉の行動範囲は狭くなります。
28玉に37銀と打ち、17玉と追ったところで打歩詰の局面になりました。
ここで28角という手があります。
平凡に同銀成と取られると、18歩、同成銀と打歩詰は解消できますか、それ以上手が続きません。26金がなければ26角と打てるのですが…。
となると27金と捨てる手が浮かびます。
これには同飛不成と応じるのが好防です。
<8手目:27同飛不成>

27同飛成とすると、29桂、同龍に18歩と打って、同龍、26馬までです。
同飛不成なら18歩が打歩詰になるというわけです。
攻め方も技を繰り出します。
まず29桂と捨てます。
18玉には27馬があるので、飛で取る一手ですが、同飛不成と応じて打歩詰で逃れようとします。
<10手目:29同飛不成>

ここで決め手が28角。
同銀は26銀まで。
やむなく同飛成と応じます。
これでやっと18歩と打つことが出来ました。
同龍と取らせて、26馬までの詰みです。
玉方飛不成が2回飛び出す軽快作。
【作意】
18金、同玉、36馬、28玉、37銀、17玉、27金、同飛不成、29桂、同飛不成、
28角、同飛成、18歩、同龍、26馬まで15手詰
北原義治作 近代将棋1960年1月(『古今短編詰将棋名作選』第75番、塚田賞)

19桂が有力そうに見えます。
16玉の一手に38馬と歩を入手して、25銀と打てば15玉で打歩詰ですが、27桂と跳ねるのが気持ちの良い手です。
同飛成と取らせれば16歩が打てますから、同龍に24銀まで両王手の詰みです。
おっと、27桂に同飛不成とされると相変わらず16歩が打歩詰。
しかしここで好手があります。
24龍と捨てるのです。攻め方の勢力を弱める妙手です。
これで同と と取らせれば16歩と打てるというわけです。16歩、26玉、36金まで。
でもよく見ると遠く59馬が26に利いていますね。まだ16歩は打てません。
もう一度初形に戻ります。
まず37馬と捨てます。59馬を消しておかないと打歩詰になるのは説明済み。
これには同飛不成と応じるのが受けの好手。
<2手目:37同飛不成>

予定通り19桂と打って16玉に38馬と歩を入手。
同とに25銀とすれば15玉と逃げて打歩詰ですが、そこで27桂と跳ねるのが気持ちの良い活用。
最善は同飛不成。
<10手目:27同飛不成>

またもや打歩詰となりますが、24龍と捨てるのが決め手。
同と ととらせれば打歩詰は解消。
16歩と打ち、26玉に36金までの詰み。
二度の玉方飛不成に伏線手59馬消去や24龍の好手を配した密度の濃い作品。
【作意】
37馬、同飛不成、19桂、16玉、38馬、同と、25銀、15玉、27桂、同飛不成、
24龍、同と、16歩、26玉、36金まで15手詰
伊藤看寿作 宝暦5年(1755年)『将棋図巧』第12番

最後の一局は図巧から。
初手は23飛。
32玉に13飛不成が先まで読んだ一手です。
<3手目:13飛不成>

13飛不成に42玉と逃げるのは、54桂、52玉、64桂で捕まります。
21玉と逃げたときに急いで23飛成とすると22銀と移動合で受けられ13桂に11玉の局面が打歩詰。
そこで21玉には23飛不成とします。
3手目の13飛不成はこの手を見ていたわけです。
<5手目:23飛不成>

23飛不成に22桂合は13桂、32玉(12玉は24桂まで)、53飛成、14桂と馬を抜かれますが、24桂、22玉に、21桂成と捨てれば同玉に23龍と廻って詰みます。
22銀と移動合で凌ぎますが、13桂と打ち、11玉に12歩と打てるのが飛不成の効果です。
同玉に、24桂と拠点が出来ます。
11玉のとき、21桂成と捨て同玉に33桂と打ち換えるのが好手順。
33同香には、22飛成、同玉、23銀と打って簡単。33同香と取らせず22飛成では23銀に33玉と脱出されます。
33桂には11玉が最善ですが、12桂成と24に打った桂を捨てるのが気持ちの良い活用。
そして同玉に13馬が決め手です。13桂を33に打ち換えたのはこのためだったのです。
13同銀に21飛成までの詰み。
攻方の飛車不成二回に桂の打ち換えという好手順があり、軽快な作品。
【詰手順】
23飛、32玉、13飛不成、21玉、23飛不成、22銀、13桂、11玉、12歩、同玉、
24桂、11玉、21桂成、同玉、33桂、11玉、12桂成、同玉、13馬、同銀、21飛成まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年4月15日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 和室
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「ダブル不成」
投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2017年6月17日(日)13時~
[場所] 大阪市立福島市民センター
大阪市福島区吉野3‐17‐23
地下鉄千日前線野田阪神駅、阪神電車野田駅、JR東西線海老江駅から徒歩5分。
JR環状線野田駅から徒歩8分
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[会費] 無料
[課題] 今回は一般募集していません
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