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もうすぐ例会~例会は12月17日です

<もうすぐ例会~例会は12月17日です~>

12月になりました。街の景色も年末モードです。
大阪市内もメインストリートに恒例のイルミネーションが点灯していました。
イルミネーション


■創棋会の次回課題は「繰り返しのある短編」
 創棋会の次回例会は12月17日です。
 開始は13時。
 会場は関西将棋会館の多目的ルームです。
 課題は「繰り返しを含む短編(17手以内)」です。
 例会で選考、3月号作品展に掲載の予定です。
 「繰り返し」についての定義はありません。
 これまで「駒の繰替え」「同種駒の打捨て」「同一地点への捨駒」「翻弄」「対称形で左右での捨駒の繰り返し」など、数々の好作を例題紹介で取り上げさせていただきましたが、「繰り返し」の表現はまだまだたくさんあると思います。
 自由な発想で「繰り返し」を表現して、どしどし好作を投稿いただきますようお願いします。
 なお創棋会作品展には、特に応募資格はありません。会合に参加したことがなくても結構です。幅広く投稿を受け付けています。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 それでは早速例題を紹介させていただきます。

北川明作 詰パラ1975年4月号(『蒲公英』第18番)
北川明197504

 44龍、49角、18桂の包囲網は強力です。心配なのは14の脱出口。
 ということで初手は14角と捨てて穴塞ぎ。
 同銀には27金と拠点を据えて、25玉に58角と合駒を訊きます。
 36に合するしかないのですが、頭に利く駒は同角、同龍に26から打って簡単な詰み。桂合も取って17桂まで。
 ということで最善は47角合です。

<6手目:47角合>
北川明197504_47角

 これは攻め方も同角と取るしかありません。
 同との局面で36角から清算するような手では切れてしまいます。
 角以外の駒が欲しいので、もう一度43角と合駒を請求します。
 今度も角合が最善ですから、34角合と応じます。

<10手目:34角合>
北川明197504_34角

 これも同角と取り同歩となった局面で、合駒を請求する手は無いのですが、詰将棋らしいいい手がありました。
 36角と捨てて、同龍に45龍と大駒の連続捨てです。
 35合は36金までですから、同龍の一手に26金までの詰み。

 角の王手に角合を繰り返し、最後は大駒の連続捨駒で締めくくる軽快作です。

【作意】14角、同銀、27金、25玉、58角47角合、同角、同と、43角34角合
    同角成、同歩、36角、同龍、45龍、同龍、26金まで17手詰


若島正作 京都民報1980年(『盤上のファンタジア』第20番)
若島正№20

 一見して26龍をどかせて25飛成としたい局面です。
 27桂と打てば、同龍の一手ですから、そこで48馬とすると、26合は25飛成まで、37合も同馬と取られて無効ですから16玉と逃げるしかありません。
 それには28桂と捨てて、同龍と取らせ、38馬と寄るのが好手順です。

<7手目:38馬>
若島正№20_38馬

 38馬には同龍も27合も25飛成までですから、15玉と綱渡りの受け。
 ここで調子に乗って37馬は16玉とされ、38馬、15玉で千日手です。
 ここは27桂と捨てて同龍と取らせてから37馬と捨てるのが好手順です。

<11手目:37馬>
若島正№20_37馬

 27桂と捨てた効果で、龍が取れるので16玉とは出来ません。
 同龍に25飛成までの詰みとなりました。

 桂を捨てながら接近するミニ馬鋸。とても楽しいミニ趣向作です

【作意】27桂同龍48馬、16玉、28桂同龍38馬、15玉、27桂同龍
   37馬同龍、25飛成まで13手詰


高坂研作 近代将棋1994年10月号(『蒲公英』第103番)
高坂研199410

 初手は銀を活用したいところですが、24銀左は34玉で大海脱出、24銀右は14玉、で打歩詰です。
 ここは黙って24歩と打ちます。
 33玉は42銀と飛車が取れますから13玉と寄って打歩詰で逃れようとします。
 じっと31馬と寄って22の合駒を訊きます。
 頭に利く駒は取って14に打てますから、角か桂。ここまではスラスラ進みます。
 角合なら、23歩成として、同玉に22桂成、同飛、32角と打つのが飛車を質にするうまい手で、同飛に24銀右、14玉、32馬で詰みます。
 最善は22桂合です。

<4手目:22桂合>
高坂研199410_22桂

 今度は同じ手は使えませんが、よく見ると打歩詰を打開できる舞台が整っているではありませんか。
 31馬がなければ14歩、同桂と進められます。
 そこで23歩成と打った歩を成捨て、同玉に32馬のタダ捨てが妙手。

<7手目:32馬>
高坂研199410_32馬

 32同玉なら42銀成がありますから同飛の一手。
 これで31馬を消去できました。
 もう一度24歩と打てば、33玉には42銀不成があるので、13玉と寄るしかありませんが、待望の14歩が打てます。
 同桂と取らせて、再度23歩成と成捨てれば、今度は14が塞がっているので、同玉に24銀右までの詰です。

 森田手筋を使った易しい打歩詰打開作です。
 32馬の好手はインパクトがありますが、何よりも24歩~23歩成という手が二回繰り返され、心地よいリズム感を生んでいます

【作意】24歩、13玉、31馬、22桂合23歩成、同玉、32馬、同飛、24歩、13玉、
   14歩、同桂、23歩成、同玉、24銀右まで15手詰


上田吉一作 詰パラ1987年9月号(『極光21』第82番)
上田吉一№82

 例題紹介の最後は龍の翻弄、中編作です。
 まず初手は61金と捨てます。
 41玉なら33桂と捨て同龍と取らせて51飛から清算して62角と打てば詰みます。
 61同玉にあわてて71歩成では龍の利きが強くて詰みません。いったん53桂と捨て同龍と二段目の守備を弱めます。
 そうしておけば71歩成を同玉なら、82飛と打ち61玉(81玉は73桂)、52角、51玉、71飛成、42玉、31龍、33玉、22龍、42玉、41角成といううまい手順で詰みますので、取らずに51玉とかわします。
 今度は61飛としても43と33の逃げ道を封じることは出来ません。
 まず33角で一つの逃げ道を塞ぎます。

<7手目:33角>
上田吉一№82_33角

 これは同龍の一手。
 続いて上部脱出を防ぐ香打。
 格言通り、遠くから打ってみましょう
 56香、53歩合、61飛、42玉、31飛成、43玉、55桂まで。駒余りで詰む?
 56香に53香合として55桂を消すのはどうか?それなら61飛、42玉のとき54桂と捨てる手があり、43玉なら55桂まで、同香も31飛成から54銀成で詰む。
 そうなると56香には55歩合と中合するのが好防。同香に53銀合が強防で、61飛から54桂には43玉と上がって凌いでいる(銀合以外は43玉に41飛成がある)。
 どうやら56香では詰まない。
 そこで発想を変えて55桂が打てるように54から香を打つのが正解。今度は何を合しても、61飛から55桂で詰む。
 唯一の受けが33地点を空ける53龍の移動合!

<10手目:53龍>
上田吉一№82_53龍

 53龍は取れば42から33に脱出されてしまいますから、52飛と押さえます。
 41玉となったところから気持ちの良い収束です。
 33桂と捨てて同龍と取らせます。これで33の逃げ道がなくなり54香の利きも通りました。
 打ったばかりの52飛が邪魔ですね。42飛成と捨てます。
 同玉なら52銀成から詰みますから、同龍と応じます。
 もう一度33桂と捨て、同龍と取らせて、52香成までの詰みです。

 移動中合を含む龍の翻弄に香の限定打を織り込んだ素晴らしい作品です。

【作意】61金、同玉、53桂、同龍、71歩成、51玉、33角、同龍54香、53龍
   52飛、41玉、33桂、同龍、42飛成、同龍、33桂、同龍、52香成まで19手詰


 例題は管理人の感性で「繰り返し」が表現されたと思われるもの選んでいます。
 今回はいかがでしたか。
 例会は来週17日です。皆さまからも、楽しい作品の投稿をお待ちしています。


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編」。17手以内
        投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
        編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年1月21日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] なし
※終了後新年会開催!
<日時>1月21日(日)18時~
<場所>大和水産 福島店
    TEL:06-6458-8581
    大阪市福島区福島5-13-18 福島ビル 1F
      JR大阪環状線福島駅 徒歩1分
    参考URL https://r.gnavi.co.jp/496uttxr0000/

<会費>3千円(学生・女性千円)
★参加いただける方は、予約の都合もあるので、下記宛ご一報いただければ幸いです。
   blogsokikaitusin@gmail.com


***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
    blogsokikaitusin@gmail.com
以上
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<詰パラ12月号到着>

<詰パラ12月号到着>

 所用で神戸市長田区に行く機会があり、鉄人28号のモニュメントを見ました。
 これは阪神大震災復興のシンボルでもあり、横山光輝生誕の地ということで作られたもの。一度は見たいと思っていたのですがなかなか迫力ある姿。
 残念ながら三国志ガーデンはすでに閉館していたのですが、そこかしこに色々な展示がされていました。
 個人的には「伊賀の影丸」の展示などもあればいいなと思っていたのですが、そういうものはありませんでした。
鉄人28号



■詰パラ12月号が到着
・表紙は原田清実さん。「詰将棋専門誌への正しい接し方」の言に思わず襟を正す気持ちに。
・ヤン詰(7P~)。「3回移動」という課題に食指をそそられる方もいるのでは?
・短コン(11P~)。年中行事とは言いながらやはり壮観ですね。11手詰50題は中学校の1年分。気合を入れて解こうと思います。
・同人室(20P~)。課題(限定打2回以上)に応えた作品が12題。初形だけ見れば、苦労の後が偲ばれる構図も散見されますが、力作揃いの予感。
・三輪勝昭200回記念(23P~)。同人入りから4年で100回の入選を積み重ねたのこと。驚くべきハイペース!
・創棋会作品展(24P~)。「遠打や遠開き、3回以上」。好作揃いと太鼓判を押します。解かなければ損です。一題でも解ければぜひ解答を!
・内藤国雄の小ルーム(26P)。毎号問題の下のコラムが面白い。
・おもちゃ箱だより(30P~)。記録更新へのあくなき執念の賜物が紹介されています。
・ちえのわ雑文集(34P~)。「ツイッターでの煙詰の共同創作」の話。素晴らしい合作の誕生に拍手。
・スマホ詰パラ優秀作品展(42P~)。管理人はスマホを持っていない(希少種?)ため実物は見たことがないのですが、以前武島さんが編集された好作集をネットで拝見したことがあります。良い作品が多いという印象でしたが、この4作もなかなかの好作と思います。
・サロン(48P~)。
 添川さんの改作(準煙→純煙)には驚き!
 谷川幸永さんの「解答者からの雑文」も面白い記事。当選や選考は舞台裏情報も聞いてみたいところですね。
・結果稿(85P~)。創棋会作品展。「七対子図式」は易しい好作が揃ったと思います。解いていない方は、ぜひ結果稿を鑑賞ください。
・編集室(100P~)。流行語大賞には「ひふみん」が選ばれましたね。「29連勝」も審査員特別賞。将棋界も明るいニュースが多くて良かった!

■将棋世界1月号
 サロンには、中出さん、西村さん、柳原さんと創棋会メンバーの作品が並びました。
 また初入選の田中颯さんは解答選手権・初級一般戦に出場されている方だと思います。こうして作家デビューされるのは嬉しいですね。
 付録は詰将棋ファンならこれ単独でも入手したくなる「7棋士が競演!若手棋士の詰将棋」。

■創棋会の次回課題は「繰り返しのある短編」
 創棋会の次回課題は「繰り返しを含む短編(17手以内)」です。
 12月の例会で選考、3月号作品展に掲載の予定です。
 「繰り返し」についての定義はありません。
 これまで「駒の繰替え」「同種駒の打捨て」「同一地点への捨駒」「翻弄」「対称形で左右での捨駒の繰り返し」など、数々の好作を例題紹介で取り上げさせていただきましたが、「繰り返し」の表現はまだまだたくさんあると思います。
 自由な発想で「繰り返し」を表現して、どしどし好作を投稿いただきますようお願いします。
 なお創棋会作品展には、特に応募資格はありません。会合に参加したことがなくても結構です。幅広く投稿を受け付けています。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 それでは早速例題を紹介させていただきます。

金子義隆作 将棋世界1995年1月号(『蒲公英』第46番)
金子義隆199501

 持駒桂四枚とくれば4桂打捨てを期待します。
 まず初手は軽く36桂のジャブ。
 33玉には44馬の飛び出しがありますし、15玉と逃げれば27桂があるので、同馬と応じるしかありません。
 馬の利きが消えたので34金と捨てます。
 これも25玉は16馬まで、15玉なら27桂ですから、同玉の一手。
 ここで44馬を急ぐと25玉と上がられて36馬の守りが強く詰みません。
 46桂と捨てるのが好手。

<5手目:46桂>
金子義隆199501_46桂

 46桂に33玉には44馬があります。24玉なら、34金、25玉、37桂で詰みます。25玉でも37桂と打ち、同馬、35金、15玉、27馬までです。
 46桂には同馬と応じるのが最善で、攻め方は待望の44馬です。
 25玉なら46桂捨ての効果で26金が打てますので、24玉とかわします。
 そこで36桂と捨てるのが巧打。

<9手目:36桂>
金子義隆199501_36桂

 ここまでの桂捨ては馬の守備力を弱めるためのものでしたが、36桂は逃げ道ふさぎです。
 同馬と取らせて34金と打ち、25玉に37桂が最後の決め手です。
 期待通りに4桂の打捨てが飛び出して、楽しい作品です

【作意】36桂、同馬、34金、同玉、46桂、同馬、44馬、24玉、36桂、同馬、
    34金、25玉、37桂、同馬、35馬まで15手詰


三輪勝昭作 詰パラ2013年1月号(『幻の城』第32番)
三輪勝昭201301

 初形15枚とやや駒が多めです。少し眺めてみると色々な手が見えてきます。
  ・52玉からの脱出ルートを防ぐため、16角を働かせたい。
  ・32歩成として23飛を活用したい。
  ・37桂も45に跳ねていきたい。
 一度に全部実現するのは無理ですから、まず52からの脱出を防ぎましょう。
 それには34銀が邪魔なのでこれを43銀成と消します。
 同角の一手に54香と打てば、42玉には34桂があるので、これも同角と応じるしかありません。
 これで16角の利きが通りました。
 32歩成と23飛を活用したくなりますが、43合とされると続きません。
 ここは45桂と跳ね出すのが気持ちの良い一手。

<5手目:45桂>
三輪勝昭201301_45桂①

 42玉と逃げれば22飛成、32歩、同歩成、同角、54桂、41玉、53桂まで味良く詰みます。
 そこで玉方も同角と取ります。
 これで待望の32歩成です。
 ところが今度は23角と飛車を抜く手がありました。
 しかし、32にと金が出来たので、玉の逃げ道はありません。
 かといってこのままでは打歩詰です。
 ここで45桂と捨てるのが決め手です。

<9手目:45桂>
三輪勝昭201301_45桂②

 これは同角と取るしかなく、54歩が打てました。
 54同角に64銀までの詰みです。
 初形から34銀を消し、32にと金を作り、64銀を実現するのですが、そのために何度も角を動かす手順はロジカルです。二度の45桂捨も良いアクセント。
 玉方の応手はすべて角。角の翻弄を明快に表現した、とても楽しい作品です

【作意】43銀成、同角、54香、同角45桂同角、32歩成、23角45桂同角
    54歩、同角、64銀まで13手詰


上田吉一作 詰パラ2004年7月号(『現代詰将棋短編名作選』第285番)
上田吉一200407

 持駒に金気がなく詰上りが見えない初形です。
 33玉と上がられては手が出ないので、31飛と捨てるしかありません。
 これは同玉と取る一手です。
 そこで33香と打つと、何となく詰み形が見えてきましたね。
 32合には23桂と跳ねて、21玉に22香まで。
 それなら32合は金や飛という横に利く駒で受けに利かします。22香なら同金(飛)です。
 しかし、それも31香成で詰みます。
 駒が余って詰むのはおかしいですね。
 最強の受けがありました。
 32龍の移動合です。

<4手目:32龍>
上田吉一200407_32龍合

 龍なら横にも斜め後ろにも利くので、22香、同龍、31香成、同龍と受けることができるというわけです。
 そこで攻め方も同香成と龍を奪ってから再度、31飛と捨て、同玉に33香と攻めます。
 今度は龍がないので32に金か飛車を合するしかありません。
 金だと同香と取り23金と打てば駒が余って詰むので、飛車合が最善です。

<10手目:32飛合>
上田吉一200407_32飛合

 32飛合には読み筋通り、23桂不成と跳ね、21玉に22香と打ち、同飛と取らせて31香成までの詰みです。

 31飛と捨て33香と打つ順が二度繰り返され、龍の移動合と飛車の限定合が飛び出すという易しいながらも楽しめる作品です

【作意】31飛、同玉、33香32龍、同香成、同玉、31飛、同玉、33香32飛合
    23桂不成、21玉、22香、同飛、31香成まで15手詰


山本昭一作 将棋ジャーナル1981年7月号(『怒濤』第38番)
山本昭一№38

 対称形から、左右で同じ手筋を繰り返す作品を二作(大塚作上田作)紹介しましたが、もう一つ紹介させていただきます。

 初手は41香成として54角の利きを通し手駒を入手します。
 同玉に44香と打てば玉方は43に中合して凌ぐしかありませんが42桂成を防いで43金合とするのが常套の好防です。
 なお43飛合は42桂成、同飛、同香成、同玉に43飛と打ち32玉、13飛成、41玉、51桂成、同玉、61と以下、作意より早く詰みます。

<4手目:43金合>
山本昭一№38_43金

 43金合にも42桂成とし、同金、同香成、同玉と清算して43金と打ちます。
 41玉に51桂成、同玉、61と、同玉と進めて、64香と打つと、右側の攻防とよく似た局面になります。
 当然玉方も63金合と受けます。

<16手目:63金合>
山本昭一№38_63金

 63金合にも62桂成から清算して63金と打てば、61玉に52金右と捌いて、71玉に72金までの詰み。
 対称形から左右で同じ手順が出現するという楽しい手順で、本作は見事、第一回ジャーナル賞の佳作を受賞しました。
 『怒濤』から作者のことばと選評を抜粋して紹介させていただきます。

作者のことば
 「初形も対称なら手順も対称的なのが面白いと思う。最初貧乏なのに、金が降ってわいてくるという、ありがたい詰将棋」

選考座談会から柏川悦夫さんのことば
 「ビデオテープでもう一度。こんな愉快な詰将棋初めてみました。初形、手順ともに珍。」

【作意】41香成、同玉、44香、43金合、42桂成、同金、同香成、同玉、43金、41玉、
    51桂成、同玉、61と、同玉、64香、63金合、62桂成、同金、同香成、同玉、
    63金、61玉、52金右、71玉、72金まで25手詰


 例題は管理人の感性で「繰り返し」が表現されたと思われるもの選んでいます。
 今回はいかがでしたか。
 皆さまからも、楽しい作品の投稿をお待ちしています。


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
    https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編」。17手以内
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        編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年1月21日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] なし
※終了後新年会開催!
 <日時>1月21日(日)18時~
 <場所>大和水産 福島店
    TEL:06-6458-8581
    大阪市福島区福島5-13-18 福島ビル 1F
      JR大阪環状線福島駅 徒歩1分
    参考URL https://r.gnavi.co.jp/496uttxr0000/
 <会費>3千円(学生・女性千円)
 ★参加いただける方は、予約の都合もあるので、下記宛ご一報いただければ幸いです。
    blogsokikaitusin@gmail.com

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以上

続・次回課題は「繰り返しのある短編」

<続・次回課題は「繰り返しのある短編」>

 先週(11/18~19)は大学時代の将棋部の友人と小旅行。三重県の伊勢まで行ってきました。
 将棋を指して観光。個人戦やリレー将棋の合間に、用意していた「次の一手」や「詰将棋」で解答競争をやったのですが、結構好評でした。
 景品には藤井グッズをいくつか用意し、これも好評。
 参加者からは現在のブームに触れて「学生時代に将棋をやっていてよかった」という一言もありました。

【二見浦の夫婦岩】
夫婦岩

【伊勢神宮(内宮)の入り口】
内宮入口


 ■創棋会の次回課題は「繰り返しのある短編」 
 創棋会の次回課題は「繰り返しを含む短編(17手以内)」です。
 12月の例会で選考、3月号作品展に掲載の予定です。
 「繰り返し」についての定義はありません。
 これまで「駒の繰替え」「同種駒の打捨て」「同一地点への捨駒」「翻弄」「対称形で左右での捨駒の繰り返し」など、数々の好作を例題紹介で取り上げさせていただきましたが、「繰り返し」の表現はまだまだたくさんあると思います。
 自由な発想で「繰り返し」を表現して、どしどし好作を投稿いただきますようお願いします。
 なお創棋会作品展には、特に応募資格はありません。会合に参加したことがなくても結構です。幅広く投稿を受け付けています。
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 それでは早速例題を紹介させていただきます。

山中龍雄作 詰パラ1961年10月号
(『山中龍雄作品集』第46番、『古今短編詰将棋名作選』補遺19番)
山中龍雄196110

 俗に23となどと攻めると25玉と上がられて、35馬には同角と13角が働いてくるので詰みません。しかし35馬と寄るような手では14玉と寄られ、27龍の守りが強力で手が出ません。
 ここは重いようでも35金と打つのが正解。
 後続手段が無さそうですが25銀が先まで読まないと指せない好打です。

<3手目:25銀>
山中龍雄196110_25銀

 25銀を同銀と取るのは23馬までですから、これは同龍と応じるしかありません。
 そこで24金と焦点に捨てる妙手が飛び出します。

<5手目:24金>
山中龍雄196110_24金

 25に龍を呼んでから、それを取らずに24に捨てるのが抜群に気持ちの良い一手です。
 初手に打った金を活用するのも非常に味が良い。
 この焦点の捨駒を玉・角・歩のどれで取っても23馬まで。これも25銀と捨てておいた効果です。
 24同龍と取らせて36馬と引けば詰み形です。
 25と移動合で26桂の一手詰を防ぎますが、それでも26桂と打ち24玉に35銀の活用が最後の決め手。
 35同龍に14馬で詰みとなります。

 玉方龍を25→24→25→35と翻弄するような感じの軽快作でした。
 山中さんの作品は先日のブログで角の回転を紹介しましたが、本作は龍の翻弄でした。
  
【作意】35金、14玉、25銀同龍24金同龍、36馬、25龍、26桂、24玉、
   35銀、同龍、14馬、まで13手詰


中村雅哉作 将棋世界1980年11月号(『現代詰将棋短編名作選』第44番)
中村雅哉作

 詰将棋慣れした人なら、31龍と廻って25桂までの詰め上がりが頭に浮かび、そのためには32歩を消去して、25香を24に打ち換えたいと考えるでしょう。
 初手23香成とやってみましょう。
 同角なら25桂と打ち32玉に33香、同角、同桂成、同玉と清算すれば、31龍でも42角でも詰むので、これは同玉の一手です。
そこで待望の24香と打ち換えます。

<3手目:24香>
中村雅哉_3手24香

 33玉は25桂、32玉、33香と学習済みの変化で詰みますから、32玉と逃げます。
 これで32歩を消すことが出来ました。
 となれば今度は31龍と廻る手を実現したいのですがどうすればいいでしょう。
 正解はもう一度香を打ち換えるのです。
 23香成と捨てて同玉に、今度は25香と打ち換えます。

<7手目:25香>
中村雅哉_25香

 25香に32玉と逃げるのは、24桂と打てます。23玉と応じても21龍、22合、32桂成までの詰み。
 ここは25桂が打てないので33玉とかわすのが最善。
 攻め方も待望の31龍です。
 32に何を合するか?
 23香成から24香の打ち換えが見えているので桂合が最強の受けです。
 それでも23香成から24香と攻めます。

<13手目:24香>
中村雅哉_24香

 24香には同桂と応じますが、34金と捨て、同角と取らせて、35桂まで桂吊るしの気持ちよい詰め上がりです。

 23香成と成捨て、香を打ち換えること三度。打ち換えのロジックも明快で、繰り返しも趣向的。とても楽しい作品です。

【作意】23香成、同玉、24香、32玉、23香成、同玉、25香、33玉、31龍、32桂合、
   23香成、同玉、24香、同桂、34金、同角、35桂まで17手詰


田原宏作 詰パラ1972年10月号(『風花の舞』第76番)
田原宏「風花」№76

 田原さんの作品も『風花の舞』から二作紹介しましたが、もう一局。
 ゴチャゴチャした印象のある初形。どこからほぐしていくか。
 36角の移動が第一感ですが、34龍には玉方33香の利きがあるので、龍を抜かれないように注意が必要。
となると、初手は27角の両王手しかありません。
 これには47玉の一手です。
 今度は、下手に27角を動かすと26とや39角に17龍を抜かれてしまいます。
 となると、36角の両王手しかありません。

<3手目:36角>
田原宏「風花」№76_36角

 これには38玉と逃げるしかありません。
 その局面、よく見ると初形から47金が消えています。
 しかし58歩が邪魔しているので36角の動ける場所が増えたわけではありません。
 じっと局面を見ると18銀を活用する手が見えてきました。
 29銀と捨てて同玉なら18龍まで。いや、そう簡単にはいきません。29銀には49玉と潜り込みます。
 ここまできてやっと47金が消えた効果が見えてきました。
 36角が58に利いているんですね。
 そこで38銀と捨てて、もう一度27角と引いて両王手。

<9手目:27角>
田原宏「風花」№76_27角

 27角には47玉の一手です。
 ここで49歩が消えた効果が現れます。49角と引くのです。
 17龍を抜かれても46龍までの詰みです。
 47金を消去し、49歩を消去する、その目的は49角を実現することにありました。
 何度も角を動かして両王手を繰り返すのがリズミカルな楽しい作品です。

【作意】27角、47玉、36角、38玉、29銀、49玉、38銀、同玉、27角、47玉、
   49角、17角成、46龍まで13手詰


上田吉一作 詰パラ1992年2月号
上田吉一作199202

 桂が三枚もあるので28や48から打ちたくなります。
 たとえば48桂に同飛成なら、35金、46玉、47歩、同飛成、45金、36玉、28桂という詰筋がありますが、48同角成と応じられて詰みません。
 また28桂も同飛不成と取られ、35金、46玉、38(58)桂と迫っても同飛不成と応じられて打歩詰です。
 このままではうまくいかないので35金と寄ります。
 46玉と寄ったところで58桂と打診します。

<3手目:58桂>
上田吉一作199202_58桂

 今度は飛車で取るしかありません。
 同飛成なら、47歩と打ち同龍と取らせて45金と寄れば、36玉に28桂までです。
 玉方も同飛不成と応じます。
 このままでは打歩詰ですから、45金と寄り、36玉に48桂と打診します。

<7手目:48桂>
上田吉一作199202_48桂

 飛車が5筋に移動したので同角成と応じては28桂の一手詰。
 かといって同飛成と取るのは、37歩、同龍、35金、46玉、58桂までです。
 そこで再度、同飛不成とします。
 これで飛車を48に移動させることが出来たので、35金と寄り、46玉に47歩と打てば同飛成と取る一手です。調子に乗って同飛不成は58(38)桂の一発。
 再度45金とすると、36玉に28桂までの詰み上がりです。

 58桂と48桂捨てで飛車を翻弄、玉方も不成で応戦、その舞台を作る35金・45金の移動がちえのわ風です。上田さんが作るとどんな作品も趣向作のように見えます

【作意】35金、46玉、58桂同飛不成45金、36玉、48桂同飛不成35金、46玉、
   47歩、同飛成、45金、36玉、28桂まで15手詰


 例題は管理人の感性で「繰り返し」が表現されたと思われるもの選んでいます。
 今回はいかがでしたか。
 皆さまからも、楽しい作品の投稿をお待ちしています。


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編」。17手以内
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
   編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年1月21日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] なし
   ※終了後新年会開催!
     場所は決定次第連絡させていただきます。

***************************************************************
※当ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、下記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上

次回課題は「繰り返しのある短編」

<次回課題は「繰り返しのある短編」>

■創棋会の次回課題は「繰り返しのある短編」
 創棋会の次回課題は「繰り返しを含む短編(17手以内)」です。
 12月の例会で選考、3月号作品展に掲載の予定です。
 「繰り返し」についての定義はありません。
 これまでの例題紹介では「駒の繰替え」「同種駒の打捨て」「同一地点への捨駒」「翻弄」「対称形で左右での捨駒の繰り返し」などを紹介してきましたが、まだまだ「繰り返し」の表現はたくさんあるとおもいます。
 自由な発想で「繰り返し」を表現していただければ幸いです。
 創棋会作品展には、特に応募資格はありませんので、皆さまからの投稿をお待ちしています。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp


 それでは早速例題を紹介させていただきます。

鳥越九郎作 詰パラ1956年3月号(『凌雲』第40番)
鳥越九郎作

 まず一作目は鳥越九郎さんの作品です。
 68金の一手詰? いや68には35の馬が利いています。
 角や銀を78(76)から打つのは57玉とされると続きません。
 となると57玉を防ぐためには58から金銀を打つしかありません。
 58銀なら玉方は同龍の一手です。
 76角とすると57玉、58金と手は続きますが46玉とされて捕まりません。
 58同龍には78角と打って57玉には56金打を用意するのが正解。

<3手目:78角>
鳥越九郎作_78角

 78角と打たれれば同龍と応じるしかありません。
 そこで継続手段が76銀打です。

<5手目:76銀打>
鳥越九郎作_76銀打

 57玉には47金打までですから、これも同龍と取ります。
 八段目から龍の利きが消えましたので58金打までで詰みました

 攻め方の捨駒を同龍と取る手が繰り返されます
 終わってみれば、56→58→78→76と玉方の龍が一回転。
 龍の回転をキレイに表現した作品です。

 前々回のブログで山中龍雄氏の角の回転を紹介しましたが、本作は龍の回転でした。

【作意】58銀、同龍、78角、同龍、76銀打、同龍、58金打まで7手詰


田原宏作 『風花の舞』第79番(2003年7月発行)
田原宏作№79_

 田原さんの作品も前々回紹介しましたが『風花の舞』からもう一局。

 23玉とされると攻めの継続が難しそうなので22飛成とします。
 23合は25金の一発ですから34玉とします。
 ここでじっと32龍と寄ります。33合には35金を見ています。44玉なら45銀から56銀で脱出阻止できます。
 危ないようですが、32龍には24玉と戻って耐えます。22龍なら34玉で千日手。
 ここで25銀と捨てるのが打開の好手。

<5手目:25銀>
田原宏作№79_25銀

 これは同玉と取る一手ですが、23龍と一間龍の形で迫ります。
 24合は26金があるので35玉とかわします。
 対して33龍と寄れば25玉と、先ほどと同じように受けますが、今度も26銀と捨てるのが好手です。

<11手目:26銀>
田原宏作№79_26銀

 これも同玉と取るしかありません。
 24龍と迫ります。
 36玉と寄ったところで、37金が決め手です。
 同玉と取らせて27龍までの詰み。

 龍がせり上がるように32→23→33→24とノコギリ状に移動し、その間に25銀、26銀の捨駒が繰り返されます
 ミニ趣向の雰囲気を感じさせてくれる一作です。

【作意】22飛成、34玉、32龍、24玉、25銀、同玉、23龍、35玉、33龍、25玉、
   26銀、同玉、24龍、36玉、37金、同玉、27龍、まで17手詰


三輪勝昭作 詰パラ1977年6月(『幻の城』第40番)
三輪勝昭作№40

 団子状態の飛車と金が目立つ初形です。
 何となく33馬と金を奪って22金までといった収束もちらつきます。
 その筋を目指して11飛と捨てます。
 同玉には13香と捨てて穴塞ぎ。
 同金にあわてて33馬は同馬と取られてしまうので12歩と叩くのが好手筋。
 11飛、13香、12歩の三連捨ては三手一組の気持ちよい手順です。

<5手目:12歩>
三輪勝昭作№40_12歩

 12歩を同金は21金までですから、これは同玉の一手です。
 これで34馬と飛を取ることが出来ます。
 同金なら22飛があるので23金左と寄るのが上手い受け。
 ここで14香は同馬と取られ、11飛、同玉、33馬としても12玉とかわされて続かない。
 単に11飛と捨てるのが正解。
 同玉に、33馬と急ぐのは同馬があるので、13香とします。

<11手目:13香>
三輪勝昭作№40_13香

 同金に12歩
 11飛、13香、12歩、この手順、どこかで見た運びですね。
 そうです。前半34の飛車を奪うまでの手順がここで再現されました。
 手順が進んでも、良く似た舞台が現れて、同じ手順が繰り返されるのは、何となく不思議な感じがします。
 同金と取らせれば33馬と金を取って、同馬に21金までの詰みとなります。

 11飛、13香、12歩という三連打が二度繰り返される のは、とても楽しめる構成です。
 必要最小限の配置でその手順が実現されていることも素晴らしいです。

【作意】11飛、同玉、13香、同金、12歩、同玉、34馬、23金左、
     11飛、同玉、13香、同金、12歩、同金、33馬、同馬、21金打まで17手詰

 『幻の城』は三輪さんの作品集で2014年に発行されました。
 収録作品が粒ぞろいなのは当然ですが、配列が詰パラ形式になっているのがユニークで、何よりも解説陣が著名メンバー12名という、豪華な内容です。


上田吉一作 将棋天国1979年3月(『極光21』第41番)
上田吉一№41

 最後は中編作です。
 前回対称型から左右で繰り返し風の手順が現れる大塚さんの作品を紹介させていただいたのですが、雰囲気の良く似た作品が上田さんの作品集にありました。

 初形73龍以外は左右対称です。
 まず43桂打とします。52玉なら62龍と切って金打までですから同金と取ります。
 そこで41と と捨てれば、同玉に43龍と一間龍の形になります。
 さて何を合するのが正解でしょうか?
 31歩成、同玉、32金の筋があるので、横に利く飛車か金しかありません。
 飛車合は、33桂、同角、31金、51玉、63桂打、同金に42龍があります。同玉なら41飛、また同角には61飛と打てるので、63の金を奪って駒余りの詰みとなります。
 最善は42金合です。

<6手目:42金合>
上田吉一№41_42金

 ここで31金、51玉、63桂打、同金、61と、同玉、63龍と同じ手順を繰り返したくなりますが、62金合とされると持駒が減っただけで何もメリットがありません。
 この局面で33桂打がパズルを解決する鍵です。
 33桂に51玉なら63桂から61金がありますから、これは同角の一手です。
 これで44角を33に移動させることができました。
 33同角とさせてから、31金と打ち、63桂打~61と~63龍と進めます。
 ここで62金合は直ちに同龍と切って金二枚の並べ詰み。44に角がいると62龍は同角で逃れるのですが33桂の効果でそれを防いでいます。
 71歩成を防ぐには62飛合しかありません。

<16手目:62飛合>
上田吉一№41_62飛

 71金から43桂~43龍の筋は42金合とされて詰みません。
 ここは同龍とします。同玉に63金と押さえ、51玉に43桂不成と活用すれば、同金に41飛までの詰み。
 左右で桂と と金を捨てる趣向的な手順が繰り返され、謎解きのパズルの面白さも併せ持った作品です。

【作意】43桂打、同金、41と、同玉、43龍、42金合33桂、同角、31金、51玉、
   63桂打、同金、61と、同玉、63龍、62飛合、同龍、同玉、63金、51玉、
   43桂不成、同金、41飛まで23手詰


 例題は管理人の感性で「繰り返し」が表現されたと思われるもの選んでいます。
 今回はいかがでしたか。
 皆さまからも、楽しい作品の投稿をお待ちしています。


***【次回例会】*************************************************
[日時] 2017年12月17日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 3月号掲載作品展「繰り返しを含む短編」。17手以内
       投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp
       編集部に郵送いただいても結構です。

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年1月21日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F多目的ルーム
[課題] なし
  ※終了後新年会開催!
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詰備会に行ってきました

<詰備会に行ってきました>
※11/9訂正:写真のお名前を間違えていました。大変失礼しました。

■詰備会に行ってきました
 11月4日は詰備会に参加。
 新幹線でアクシデント(酔っ払いが線路に降りてトンネルに入った!)があり、岡山到着は30分遅れ。
 それでも早めについたので今回は吉備津彦神社に参詣。
 由緒正しい神社ですが、前回訪れた吉備津神社よりも規模は小さく、あっという間に観光終了。

吉備津彦神社

 岡山市内をブラブラして、駅前のビルにある岡山シティミュージアムの「池田光政 絵図展」を見学。池田公は岡山城主になる前に鳥取城主だったというのを初めて知りました。

 少し天気が心配な空模様になってきたので、開場予定時刻前でしたが会場へ。
 赤畠さんが設営を終えられており、小林さんや竹村さんが早速盤駒を広げておられます。
 少しずつ参加メンバーも増え、作品展候補作の検討などが始まります。
 名古屋から堀内さんが初参加。
 今回の参加目的は「裏短コン」の作品募集だったようです。
 5手詰というのはなかなか難しく、超短編の雄である片山さんに話をうかがいながら、こういう筋はどうかと適当に駒を並べていると、中村さんも入って次第に熱を帯びてきました。当初の思いつきレベルのアイデアが原形をとどめないほど駒数も増え、条件の一つである「11枚以上」は楽々クリアー(笑)。
 最後に上谷さんに柿木で検討してもらうと、危ない筋がどんどん出てきて、修正に次ぐ修正。詰将棋の創作は着想と実現に至る根性、ネバーギブアップの精神だということをあらためて再確認できました。
例会風景
(左から、片山さん、中村さん、堀内さん、上谷さん。
 写真を撮っている人は、ついていけずあきらめモード…笑)

 最後は恒例の集合写真です。
集合写真
(前列左から:山路さん、平井さん、小林さん、堀内さん、赤畠さん、
後列左から:岩本さん、上谷さん、片山さん、川崎さん、中村さん、利波さん、竹村さん)
※上谷さん、お名前の誤記、大変失礼しました。謹んでお詫び申し上げます。

 例会終了後は懇親会。中華料理に舌鼓。アルコールも入って楽しいひとときを過ごしました。
 さらに懇親会終了後も若干名が三次会。
 本当に楽しい一日でした。ご一緒いただいたみなさん、お世話になり、ありがとうございました。


■創棋会の次回課題
 創棋会の次回課題は「繰り返しを含む短編(17手以内)」です。
 12月の例会で選考、3月号作品展に掲載の予定です。
 「繰り返し」について特別な定義はありません。
 自由な発想で「繰り返し」を表現していただければ結構です。
 創棋会作品展には、応募資格のようなものはありませんので、皆さまからの投稿をお待ちしています。
 投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

 それではいつものように課題作の例題を紹介させていただきます。

中出慶一作 詰パラ2008年10月号(『撫子』第22番)
中出慶一200810

 小駒図式です。
 上部脱出を防ぎながら攻める必要があります。
 23銀は取ってくれれば14金と上から押さえて33玉なら45桂、また32玉なら44桂と打てば詰みますが、23銀に33玉とかわされると24からの脱出ルートを止められません。
 ここで13桂がなければ13銀と打てるということに気づけば、桂の打換えが見えます。
 21桂成、同玉、33桂と進めます。

<3手目:33桂>
中出慶一200810_33桂

 33桂を同香では33の地点が埋まるので13桂と打ち直して32玉に43銀で簡単です。
 22玉なら今度こそ13銀から14金の筋で詰みますから32玉と凌ぎます。
 33から脱出させるわけにはいかないので43金と打ちますが、じっと22玉と寄って耐えます。
 そこで軽く21桂成と成り捨てるのが好手。
 同玉と取らせて、もう一度13桂と打ち直します。

<9手目:35金>
中出慶一200810_13桂

 初形に戻ったようですが43金と拠点を築いたのが大きい。
 22玉と逃げるしかありませんが、33桂がいなくなったので33銀と打つことが出来ます。
 同香と取らせて香の守備を弱めたところで、もう一度21桂成と捨てると同玉に32金打までの詰み。

 桂の打換え織り込んで21桂成と捨てる手が何度も繰り返されます
 リズム良く手が進みミニ趣向が楽しめる好短編です。

【作意】21桂成、同玉、33桂、32玉、43金、22玉、21桂成、同玉、13桂、22玉、
   33銀、同香、21桂成、同玉、32金打まで15手詰


上田吉一作 詰パラ1979年4月(『極光21』第72番)
上田吉一197904№72

 初手は44飛が有力そうだが、32玉、33歩、同龍とされて詰まない。ここは55桂と打つのが正解。
 32玉とかわしたら33歩と叩きます。33同玉なら22銀打があり、同龍、同銀と飛車を奪えば12飛打から簡単な詰み。31玉と引いても32銀から清算して33歩と打てば同玉は34飛打から、また42玉も54桂打があって詰みます。
 33歩には同龍が最善ですが、龍が動いたので12飛成と突っ込みます。
 22合なら同銀成、同龍、23銀、42玉、54桂と追って簡単ですから、31玉と銀を取ります。
 ここで43桂不成だと同香とされて詰みません。また43桂打も同香、同桂不成、41玉で逃れます。
 まず23桂と捨てます。

<7手目:23桂>
上田吉一197904№72_23桂

 これは同龍と取る一手。
 続いて43桂不成と初手に打った桂を活用するのが気持ちの良い手です。
 23桂から43桂不成が手順の妙です。
 23同龍と取らせてから43桂不成とすれば同香は42銀の一発ですから同龍と応じるしかありません。
 龍を43に動かしてから、決め手の13角成です。

<11手目:13角成>
上田吉一197904№72_13角成

 これも同龍の一手です。
 最後は42銀と捨て、同香に32歩と打ち、41玉に41龍までの気持ちの良い詰め上がりです。

 同龍とする手が四回繰り返されます。龍を翻弄する好短編です。

【作意】55桂、32玉、33歩、同龍、12飛成、31玉、23桂同龍43桂不成同龍
   13角成同龍、42銀、同香、32歩、41玉、21龍まで17手詰


大塚敏男作 近代将棋1952年6月(『漫陀楽』第一巻・第37番、『あさぎり』第93番)
大塚敏男195206

 三作目は長編趣向作家として有名な大塚さんの短篇。
 美しい対称型です。
 “左右同形中央に手あり”という格言通り、51飛から53香と捨てて53に逃げ道を塞ぎます。
 53香を同金では、と金を寄ってつみますから同飛と取ります。
 このままでは金の守備が強力なので、41と と寄って52玉に44桂と捨てて守りを崩します。

<7手目:44桂>
大塚敏男195206_44桂

 同金は42との一発なので同馬と応じます。
 そこで51と と捨てて、同玉に61と寄と体を入れ替えて左から攻めるのが上手い切り替えです。
 52玉に64桂と捨てます

<13手目:64桂>
大塚敏男195206_64桂

 これは同金と取るしかなく62と とすれば詰みです。
 念のため補足ですが、7手目に64桂は同金とされると63に逃げ道が出来るので詰みません。
 対称型から、左右で桂捨が繰り返され、と金の動きがリレーのようで楽しめます。

【作意】51飛、同玉、53香、同飛、41と寄、52玉、44桂、同馬、51と、同玉、
   61と寄、52玉、64桂、同金、62と引まで15手詰

 『漫陀楽』(全三巻)は大塚播州全書としてまとめられたもので、2012年に創棋会から発行されました。
 自作作品集、論考集、趣向作総覧とボリュームたっぷりの労作です。
 在庫はありますのでお問い合わせは下記までお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com


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