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詰パラ10月号到着

<詰パラ10月号到着>
 一気に秋になったと思わされる気温の変化。
 在宅勤務の日にはそういう変化にもなかなか気づきません。
 朝の散歩を再開して、途上で撮った花の写真です。

0926→372

■詰パラ10月号到着
・表紙は竹中健一さん。2年半ぶりとのこと。好形作を手掛けられているからチャンスがあるのでしょうね。
 副業検討中とのことですが、『青い鳥2020』を発刊されたばかりなのに、その精力的な活動に敬意を表します。
・キッズルーム(3P)。佐藤さん、『中編名作選Ⅱ』大人買いのすゝめ(笑)
・ヤング・デ・詰将棋(7P)。12月号緊急テーマは「7」。短コンとの連動企画?
・詰棋校(12P~)。
 小学校:誤記に注意。小学校は解答数も多いので採点も大変。
 中学校:安定的に高いパフォーマンスを発揮するには、自作を客観的に評価する力が求められるということでしょうか。
  ついつい自作可愛さとなりがちなので自戒。
 高校:『ナンバー』は異例の大増刷だったそうです。私も本屋をはしごしました(汗)。
 将世10月号やムックの『高校生二冠藤井聡太』も増刷とのこと。詰将棋もこのフィーバーの恩恵がありやナシや?
 短大:選題のことばに悩むとか。石黒さんでもそういうことがあるんですね。
 大学:入選回数が示す実力派3名の登場。
 大学院:命名と言えば裏短コン。
  一昨年までは堀内さんがお世話されていましたが、今年はkisyさんが担当されるとのこと。詳しくは以下のURLから。
    https://note.com/kisy314/n/nd1a431022dd6
・内藤國雄の小ルーム(18~)。けいこ場と本番。中学の選題の言葉にも通じる気がします。
・九州G作品展(20P)。「銀冠図式」。全国大会の中止、皆さん来年こその思いでしょうね。
・半期賞(21P~)。山路さんが中学・大学院の2校で受賞。
  中学の渡辺さんと高校の山川さんが初受賞。小学は上谷さん、短大が鈴川さん、大学が石本さんと実力者が受賞。
  皆さんおめでとうございました。
・アマ連杯握り詰(28P~)。全国大会は中止となりましたがアマレンの粋なはからいでアマ連杯は誌上で実施となりました。
  全21作、解付きですが、ぜひご投票を!
・持駒のある風景(32P~)。柴田さんの作成された入選回数一覧は労作。
  錚々たる顔ぶれですね(塩見一族は合計300回以上?)。
  200回以上となると12名ですからまだまだ少ないです。
  10年後の話はブラックジョークでしょうか。柴田さんご自身、盤寿を過ぎても活躍中ですから。
・おもちゃ箱だより(34P~)。大道棋の話題。金4類型というのは不勉強にして良く知りませんでした。
・ちえのわ雑文集(36P~)。「青い鳥2020」。編集を務めた田川さんの素晴らしいPR。皆さんも是非ご一読ください。
・詰将棋の眺め方(40P~)。毎号楽しみしているコーナー。今回は伊藤正さんが安達康二氏の作品。
  安達さんと言えば曲詰作家として有名ですが、本作のような構想作も発表されていたのが驚き。
  伊藤さんの考察を読んで本作の素晴らしさを知ることが出来ました。
・全詰連の頁(50P~)。藤井二冠誕生と新刊の紹介。
・会合案内(51P~)。8月は、コロナとの付き合い方を考えつつ(定員方式、懇親会を行わない、遠方からの参加は控えるetc)、
  詰工房、香龍会、詰四会、九州G、創棋会と各地で開催されました。香龍会は96頁で別枠の紹介(笑)。
  今月の創棋会は10月18日(日)の開催予定です。ブログの最後にも留意事項記載していますのでご一読ください。
・結果稿(53P~)。
  詰棋校は下期スタート。小2渡辺作が5手で25名の誤解。中3藤井作も意外な詰上りで高得点。
  高5は女流の山田さん初入選。短大は斎藤さんが山路さんを抑えてトップ。大学では角さんが2.86の高得点。
  大院はベテラン中出さんが新鋭渡辺さんをかわして1位。
  有吉さんの同人記念はご本人の解説。作品集準備中とのことで楽しみです。
  詰備会作品展。平井さんも入選200回が見えてきましたね。
・編集室(104P~)。訃報。創棋会長老の小島正司さんが逝去されました。享年93歳。
  2019年の新年会に顔を出されたのが最後の出会いでした。
  乾杯のご発声をお願いするといつもジョークで参加者を和ませてくれたことを思い出します。
  天国でもきっとジョークを連発されていることでしょう。謹んでご冥福をお祈りいたします。
  短コンの案内が出ました。
  今年は7手詰。ローテーションが変わって困ったという方もいそうですが(笑)、10月28日(土)必着目指して頑張りましょう。
・デパート。毎日詰将棋創作チャレンジとはすごい。熱中のあまり仕事中にも脳内将棋盤が気になるというのはありそうな話です。


■創棋会の次回課題は 「ピン」
 創棋会の次回課題は「ピン」です。
 「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
 ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
 12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■創棋会の次々回課題は 「オマージュ」
 創棋会の次回課題は「オマージュ」です。
 「オマージュ」は、ウィキペディア(Wikipedia)では、
  『芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受けて、似たような作品を創作する事を指す用語である。
  しばしば「リスペクト」(尊敬、敬意)と同義に用いられる。』
 と説明されています。
 詰将棋の世界でも、先人の作品に刺激を受け、その構想やテーマなどをモチーフにして創作に取り組むことは結構あるのではないかと思います。
 古典から想を得た、看寿賞受賞作からインスピレーションが生まれた、作品集を鑑賞していたらある作品のテーマに挑戦したくなった、等々、皆さんの思いのこもった作品をお待ちします。
 3月号作品展に出題しますので、12月例会(12月20日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■例題紹介
 ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
 例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 さて今回も引き続き打歩詰に絡む「ピン」を巡る攻防を楽しんでいただける作品を紹介させていただきます。

若島 正作 詰パラ2015年4月(修正図)
  (『盤上のフロンティア』第71番、『現代詰将棋中編名作選』169番)
若島正フロ71

 どこから手をつければようかという初形ですが、初手は飛を打つしかなさそうです。
 66飛では53玉で続かないので65飛と短打で捨てるのが好手。
 53玉なら44馬と切ります。同玉の一手に54金、35玉、34銀成、同銀と手が進むのですが、こうなると詰みません。
 65飛が45とをピンしているので36歩は打歩詰。(失敗図)

<失敗図>
若島正フロ71失敗図

 しかし54金と打つ前に64飛と捨てておくのが好手順で、こうしておけば、失敗図から65飛が消えましたので、先ほどの順で36歩が打てますから、同と、24銀、45玉、55金までの詰み。
 となると65飛は取るしかありません。
 同玉に74歩とすれば、同玉は83飛成があり、64玉も86馬と、いずれも簡単ですから75に捨合するしかありません。75同飛となれば64玉と引いて86馬とはできません。
 75の捨合、まず価値の低い歩から確認していきましょう。
 75歩合、同飛、64玉に取った歩を65歩と打ちます。
 以下、53玉、44馬、同玉、54金、35玉、34銀成、同銀、36歩、同と、24銀と学習済みの手順で詰みます。
 75の捨合、桂は品切れですから、何を合しても、取って65から打てば同じように進めることが出来るので、これで終わりかと思ったらそうではありません。
 75に飛車を捨合する妙手がありました。
 取るしかないのですが、ここまで学習した手順を進めてみましょう。
 75同飛、64玉、65飛打、53玉、44馬、同玉、64飛、同香、54金、35玉、34銀成、同銀と進むと紛れ図のようになります。(紛れ図)

<紛れ図>
若島正フロ71紛れ図

 図では75に飛車がいるので、打歩詰。
 54金と打つ前に64飛と捨てる好手を放ったのですが、75飛が残っているので、45とをピンしている状況に変わりがありません。
 75飛合は打歩詰に誘う不利合駒の妙防だったのです。
 そこで少し工夫します。
 まず64玉となったとき65飛と捨てます。
 同玉と取る一手ですが、そこで85飛と打つのは75飛合で千日手。
 66飛と打つのが打開の一手です。
 74玉に76飛と回ります。85玉には、95と、同角、75飛から角を取って詰みます。
 65玉なら66馬から、また64玉には86馬があります。
 そこで75に捨合して同飛に64玉とかわします。
 75の捨合は先ほど学習したように飛合が最善。
 先ほどは横からの王手に対するものでしたが、今度は縦からの王手に対するもの。
 見事な応酬にため息が出ます。
 先ほどの変化では打歩詰になってしまったのですが、今度はどうでしょうか?
 75飛合、同飛、64玉、65飛打、53玉と進め、44馬、同玉のとき、74飛と捨てます。

<1図:19手目 74飛>
若島正フロ71_74飛

 66飛から76飛と一見回り道のような手順で74歩を消した効果がここで現れました。
 同桂と取らせて64飛とこちらの飛車も捨てます。
 これで54金、35玉、34銀引成、同銀と進めたとき、36歩が打てるというわけです。

 36地点の打歩詰を巡って、玉方は二度の飛先飛歩の不利合で防ぎますが、攻方も74歩の邪魔駒消去から二枚飛の連続捨てで打開するという妙味溢れる攻防を堪能させてくれる一局でした。

【作意】65飛、同玉、74歩、75飛合、同飛、64玉、65飛、同玉、
  66飛、74玉、76飛、75飛合、同飛、64玉、65飛打、53玉、
  44馬、同玉、74飛(1図)、同桂、64飛、同香、54金、35玉、
  34銀引成、同銀、36歩、同と、24銀、45玉、55金まで31手詰


巨椋鴻之介作 近代将棋1994年12月
  (『禁じられた遊び』第二部58番、『現代詰将棋中編名作選』第130番)
巨椋鴻之介199412

 初手は37歩と打ってみたくなます。
 同玉なら28龍だが、47玉とかわされ、58銀にも56玉(同角成なら同金、同玉、28龍がある)、67金、45玉と逃げられて詰まない。
 それならと37銀と打ってみます。
 47玉なら48金、56玉、57歩、45玉(同銀は、同金、同玉、35馬以下)、44馬、同玉、64龍、35玉、15龍、25合、46銀と進めて詰みます。
 しかし37銀には同銀不成の好防があり、35馬、47玉、48歩、56玉(同銀は同金、同玉、28龍以下)、16龍、26歩とされ、同龍、同銀の局面は打歩詰。37同銀成なら36合しかなく歩が打てないので詰むのですが…。
 37から攻めるのはうまく行かないようです。
 初手は45銀と捨てるのが、同玉に44馬を見て有力そうです。
 47玉は48歩と打って簡単なので同玉と取るしかありません。
 44馬と桂を取ります。
 36玉と戻れば16龍があり、47玉に48歩や59桂で詰みますので、56玉と逃げます。
 ここでもらった桂を68桂に打つ手が良さそうに見えます。
 47玉、48歩、57玉、77龍、67歩、同金、同角成となると打歩詰。
 ここから58金と捨て、19龍の利きを通して、同玉に67龍から45馬というような手もありますが、68玉、46馬、57歩合と普通に受けられて詰みません。
 56玉には68桂が手がかりをつくって良さそうでしたが、正解は57歩です。
 47玉とかわせば59桂、57玉、77龍で詰み。
 57同玉なら、77龍、67歩、68金、56玉(47玉は59桂以下)、48桂、47玉、58金寄、37玉、17龍以下詰み。
 同銀と取るしかありませんが、成か不成か。
 まず同銀成には16龍と活用。
 46歩合のような受けでは45馬、同玉、53香成の開き王手があり、2枚龍の力で簡単に詰むので、斜めに利かす46銀合が最善。
 それでも45馬、同玉、53香成と進めます。55合には37桂、34玉、25龍、44玉、64龍という筋があるので、ここでも銀合が最善。
 さらに37桂、34玉、25龍と進めれば、44玉に55龍から銀を2枚入手できるので、手数はかかりますが35龍から24銀と俗手で追って27手駒余りの詰み。
 この変化の途中37桂に44玉なら46龍と切る手があるのですが、57同銀不成ならその手は利きません。
 よって57歩には同銀不成が最善ということが分かります。

<2図:6手目 57同銀不成>
巨椋鴻之介199412_57銀生

 ここからは学習済みの手順で迫ります。
 16龍と行きます。
 35と55に利かす46銀打で応じます。
 45馬、同玉、53香成と開き王手。
 これにも55銀打と守りを固めます。
 ここで37桂は44玉と引かれて、46龍、同銀引不成で続きません。
 思い切って55龍と切ります。
 同銀の一手ですが、一気に16龍の横利きが通りました。
 54銀と打てば、44玉には36桂があるので34玉とかわします。
 それには14龍とします。
 24歩合にも26桂、44玉、24龍と追い詰めていきます。
 しかしそこで34香合と受けられて手が止まります。
 打歩詰です。

<失敗図>
巨椋鴻之介199412_失敗図

 ここまで進めてしまうと、どうにもなりません。
 どこに打開の鍵があったのでしょうか?
 失敗図をよく見て下さい。
 ポツンと離れた85角が気になる存在です。
 種明かしをするとこの角を利用して打歩詰を打開しようというのが本局の狙いなのです。
 それにはどうするか。
 57歩、同銀不成となった局面(2図)まで戻します
 ここで67金が度肝を抜く一手。

<3図:7手目 67金>
巨椋鴻之介199412_67金

 同玉と取れば45馬と引くのが好手順。56合に79桂から59金で詰み。
 47玉とかわすのは、17龍とし、27金合(歩合は59桂、46玉、26龍以下)、57金、同玉、27龍、同と、48銀以下。
 よって67金には同角成と応じます。
 ここからはあらためて学習済みの手順で迫ります。
 16龍、46銀打、45馬、同玉、53香成と開き王手。
 56玉なら48桂があるので、55銀打。
 それには同龍と切って、手にした銀を54に打ちます。
 終局間近の予感ですね。
 34玉に14龍。24歩合に26桂。44玉に24龍と玉を追い詰めていきます。
 34香合なら45歩、同馬、43銀なりまでの詰み。
 いや最後に受けの妙手が残っていました。
 24龍に34馬と引くのです。

<4図:24手目 34馬>
巨椋鴻之介199412_34馬

 34馬が24龍にピンされて動けません。
 セルフピンの妙防です。
 しかし攻め方には華麗な返し技がありました。
 35龍と捨てます。
 同馬と取る一手ですが、龍が消えたので45歩が打てます。

 67金は伏線手ですがその効果が現われるまでに非常に長い時間がかかりますし、玉の守りが強くなることもあって非常に指しにくい一手。変化や紛れを乗り越えたところに用意されていて、演出効果も抜群です。一手のインパクトという点でも素晴らしい妙手です。
 作者自身も本作をベストテンの一つにあげられています。

【作意】45銀、同玉、44馬、56玉、57歩、同銀不成(2図)、67金(3図)、
  同角成、16龍、46銀打、45馬、同玉、53香成、55銀打、同龍、同銀、
  54銀、34玉、14龍、24歩、26桂、44玉、24龍、34馬(4図)、
  35龍、同馬、45歩、同馬、43銀成まで29手詰


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
  <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費]  無料

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
    <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展「オマージュ」。本文参照ください。
****************************************************** 

・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで 
⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)
以上
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締切迫る!「すらすら解ける20手台」解答は9/30(水)まで

<締切迫る!「すらすら解ける20手台」解答は9/30(水)まで>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」は、9月30日(水)が解答締切
 皆さま奮ってご解答ください!
 本誌9月号もあわせてよろしくお願いいたします。
 1問だけ解けたという方も、遠慮なく解答くださいますようお願いします。

■新刊
 『野村量の詰将棋560』を入手。
 初の作品集にして560題収録というのは圧巻。(岡田敏さんの『詰の花束』が618題ですが、これは過去の作品集の集大成のようなものですから別物。)
 序文が宮田プロ、解説者は小林敏樹・飯尾晃・小池正浩・竹中健一・池田俊哉・有吉弘敏の皆さんという素晴らしい顔ぶれ。
 解説にはところどころに作者の言葉もあり、なかなか面白いものがあります。
 また随所に散りばめられた「用語解説」は詰将棋の知識が身につく内容で、一つにまとめても良いくらいの内容です。
 作品につけられた絵文字もかわいいですね。
 ちなみにこのカバーデザインは鈴川さんが手掛けられたそうです。  http://makugaeru.blog46.fc2.com/blog-entry-1085.html
 注文はつみき書店まで → http://kazemidori.fool.jp/?p=9337

■花
 とある観光地で撮影したもの。7月下旬に電車を避けて車での外出でした。

0726→370

■「すらすら解ける20手台」解答募集中
 「すらすら解ける20手台」も今年で5回目となります。
 5回記念で、詰パラ9月号と当ブログのネット作品展とのダブル開催です。
 本誌では10作、ネット作品展には16作と、多数の作品が揃いました。
 投稿いただいた作家の皆様、ありがとうございました。

 今回ネット作品展に出題させていただいた作品は、次の15名の方々から投稿いただいたものです。
 あらためて感謝申し上げます。
   青木裕一、有吉弘敏、馬屋原剛、梶谷和宏、片山智之、北村憲一、
   信行寺持光、則内誠一郎、中出慶一、西村章、野々村禎彦、福原徹彦、
   安田恒雄、吉松智明、RINTARO
    (敬称略、作品順ではありません)。

 文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
 1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
 短評は原則としてすべて掲載させていただきます。
 また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
 20手台の作品16作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
 暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。

◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
解答締切:9/30(水)
◇解答要領:
 ・「指定の一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
   ※「指定の一手」は問題ごとに設定しています。
 ・評価:ABC評価をお願いします。
   ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
 ・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
   長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★出題は以下のURLを参照下さい。
   http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-369.html

★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
・図面: https://firestorage.jp/download/78b973258e6b55d8b6a6f8936228f6e8e7d5a346
・解答用紙: https://firestorage.jp/download/90c10b6e0a399a6701adf6d04c0cc719b5e5d819
  *パスワードはいずれも「sura2020」です。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
 創棋会の次回課題は「ピン」です。
 「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
 ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
 12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■例題紹介
 ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
 例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 さて今回も引き続き打歩詰に絡む「ピン」を巡る攻防を楽しんでいただける作品を紹介させていただきます。
 「セルフピン」の攻防をお楽しみください

谷口 均作 近代将棋1978年6月
谷口作197806

 龍と銀が四方を固めて狭い玉ですが、防御も強くどこから攻めればよいでしょうか。
 まず軽く39桂と捨てます。これば同龍の一手。
 そこで38銀と引くのが好手順。
 と金で取ることは出来ませんから、龍で取るか角で取るか。
 まず同龍には、俗に46金と打ちます。
 57玉に69桂から67玉と追ったとき、いったん58銀と捨て、同と と取らせてから17龍と引きます。
 27歩合と受ければ同龍と取り、同龍に68歩、同と、76銀直までの詰み。桂合なら79桂があり、角合なら76角があります。
 これは27以外の場所、37から57までどこに合駒をしても同じ手順で詰みます。
 57と と引くのが手筋のようですが、同龍、同歩不成と打歩詰誘致風に応じても、38龍の利きがあるので68歩から詰みます。
 どうやら38銀引は角で取るのが正解のようです。
 38同角成にも、先ほどと同じように46金、57玉、69桂、67玉、58銀、同と、17龍と進めます。
 しかし今度は57と と引くのが好手で、同龍、同歩不成となると68歩が打歩詰で困ります。
 67玉に58銀が急ぎ過ぎで、単に17龍が正解。
 これなら57と とは引けませんから、27から57に合駒をするしかありません。
 何を合しても同龍と取り、それから58銀とするのが正しい手順です。
 たとえば47歩合なら、同龍、同馬、58銀と捨てます。同馬、同と、いずれで取っても68歩が打てるので詰み。
 もっと良い受けはないでしょうか?
 38銀引には38同角不成が好防です。

<1図 4手目:38同角不成>
谷口作197806_38角

 こうしておけば先ほどのように、46金、57玉、69桂、67玉、17龍のとき47歩合とし、同龍に同角不成と応じることが出来ます。
 すると、58銀にも同角不成と出来るので、68歩が打歩詰になります。
 38同角不成には58銀のタイミングを変える必要があります。
 47歩合のとき58銀と捨てるのが絶好のタイミング。
 これなら同と と取るしかなく、68歩を取る駒を呼ぶことが出来るというわけです。
 58同とに47龍と切ります。
 同角と取れば68歩と打って詰み。
 ここで玉方に渋い受けがありました。
 57と と引くのです。

<2図 14手目:57と>
谷口作197806_57と

 47龍が57とをピンしているので68歩は打歩詰の禁手。
 57同龍も同歩不成と応じられ、やはり打歩詰。
 57とは打歩詰誘致のセルフピンの妙防でした。
 これには攻め方も58龍の好手で応じます。
 ピンしている龍を捨てて打歩詰を打開しようという強手。
 これは同と と応じるしかなく、めでたく68歩と打つことが出来ました。
 同とに76銀直までの詰み。

 受け方の角不成やセルフピンの妙防が光りますが、攻め方が58銀で応手を問うタイミングにも味があり、攻防の綾を楽しめる一局です。

【作意】39桂、同龍、38銀引、同角不成(1図)、46金、57玉、69桂、67玉、
  17龍、47歩、58銀、同と、47龍、57と(1図)、58龍、同と、
  68歩、同と、76銀直まで19手詰


若島 正作 詰パラ2012年8月(「盤上のフロンティア」第45番)
若島作フロ45

 初手、36の銀を捌いて26龍の横利きを通したいところです。
 35銀と捨てる手が、同銀に45銀を見て良さそうですが、55玉とかわされると54玉から63玉と逃げる手が防げません。
 ここは45銀と捌くのが正解。これなら同銀と取る一手です。
 そこで53銀と打つのが良く、55玉に64銀打とすれば攻めがつながります。
 同とに と取ってくれれば47桂、54玉、64とまで。
 64銀打には54玉と引くしかありません。
 ずいぶん窮屈な格好ですが、24龍と持駒に桂を一枚補充しても、34桂合くらいで詰みません。
 44銀成と捨てて凝り形をほぐすのが好手順。
 同角には56龍の好手があります。同銀に46桂まで。実に気持ちの良い変化です。
 同歩なら、53銀成、55玉、47(67)桂までですから、同玉が最善。
 44同玉に24龍と桂を入手。
 今度34桂合なら56桂、同銀(54玉は53と)、36桂、54玉、34龍、同歩、46桂まできれいに詰みます。
 34香合には、同じように進めて、34龍、同歩に55香、同飛(角)、53銀成まで。
 34合は角が最善。
 34角合にも、同様に56桂、同銀、36桂、54玉、34龍と迫ります。
 34同歩と取れば98角の遠打で合駒請求するのが好手順。
 87、76、65のいずれに合駒しても同角と取って詰みます。
 たとえば87歩合なら同角、同と、55歩、同飛(角)、53銀成まで。
 もちろん桂合は取って46桂があります。
 これではおかしいいですね。
 実は34龍と角を取ったときに44角と移動合するのが妙防。

<3図 16手目:44角>
若島作フロ45_44角

 それでも98角と遠見の角を放ちますが、87と とするのが上手い受けです。
 同角、同飛成となった局面は不思議なことに打歩詰。

<4図 20手目:87同飛成>
若島作フロ45_87飛

 34角合、同龍、同歩の変化では、55に飛も角も利いていたのに、2枚とも逃げてしまったので打歩詰になってしまいました。
 44角がセルフピンの受けの妙手だったことが、85飛が動いたことでわかるという巧妙なカラクリ。
 そして45龍の決め手が飛び出し、同銀と取らせて見事アンピンに成功。
 55歩が打てて、同角に53銀成までの詰み。

【作意】45銀、同銀、53銀、55玉、64銀打、54玉、44銀成、同玉、
  24龍、34角合、56桂、同銀、36桂、54玉、34龍、44角(3図)、98角
  87と、同角、同飛成(4図)、45龍、同銀、55歩、同角、53銀成まで25手詰


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
  <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費]  無料

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
   <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
****************************************************** 

・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで 
⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)

「すらすら解ける20手台」解答募集中

<「すらすら解ける20手台」解答募集中>
 創棋会の作品展「すらすら解ける20手台」は、詰パラ9月号ネット作品展の二本立てです。どちらも奮ってご解答ください。
 シルバーウイークは全国大会も中止となり、時間が出来たという方も多いのではないでしょうか。
 そういう方もそうでない方も、たくさん解けた方も1問だけ解けたという方も、解答くださいますようお願いします。

■新刊
 『青い鳥2020』を入手。
 僅か1年で続編が発行されるという驚異のスピード!
 内容も充実。看寿賞作家やプロ棋士の参加という豪華メンバー。
 読み物も満載で、「読む」詰将棋ファンにもお勧めです。特に久保さんと會場さんの対談は非常に面白かった!
 創棋会に縁のある方も多数登場され、創棋会作品展出題作(本誌もネットも!)も数作掲載されている。そのうえ上谷さんにはブログのPRまでしていただき、感謝申し上げます。
 注文は → https://shogi50.at.webry.info/202009/article_1.html
 つみき書店でも購入できるそうです → http://kazemidori.fool.jp/?p=9605

■花
 散歩途上で見かけた花。7月下旬に撮ったものです。

 0728→369
■「すらすら解ける20手台」解答募集中
 「すらすら解ける20手台」も今年で5回目となります。
 5回記念で、詰パラ9月号と当ブログのネット作品展とのダブル開催です。
 本誌では10作、ネット作品展には16作と、多数の作品が揃いました。
 投稿いただいた作家の皆様、ありがとうございました。

 今回ネット作品展に出題させていただいた作品は、次の15名の方々から投稿いただいたものです。
 あらためて感謝申し上げます。
   青木裕一、有吉弘敏、馬屋原剛、梶谷和宏、片山智之、北村憲一、
   信行寺持光、則内誠一郎、中出慶一、西村章、野々村禎彦、福原徹彦、
   安田恒雄、吉松智明、RINTARO
    (敬称略、作品順ではありません)。

 文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
 1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
 短評は原則としてすべて掲載させていただきます。
 また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
 20手台の作品16作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
 暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。

◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/30(水)
◇解答要領:
 ・「指定の一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
   ※「指定の一手」は問題ごとに設定しています。
 ・評価:ABC評価をお願いします。
   ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
 ・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
    長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★出題は以下のURLを参照下さい。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-369.html

★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
・図面: https://firestorage.jp/download/78b973258e6b55d8b6a6f8936228f6e8e7d5a346

・解答用紙: https://firestorage.jp/download/90c10b6e0a399a6701adf6d04c0cc719b5e5d819

*パスワードはいずれも「sura2020」です。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
 創棋会の次回課題は「ピン」です。
 「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
 ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
 12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■例題紹介
 ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
 例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 さて今回も打歩詰に絡む「ピン」を巡る攻防を楽しんでいただける作品を紹介させていただきます。
 いずれも「短打」がテーマ。どうぞお楽しみください


山本善章作 近代将棋1993年11月
山本善章199311

 がんじがらめの玉ですが77歩は打歩詰。
 歩以外の駒を手に入れるため、98角と打って合駒を稼ぎたくなります。
 98角に香合のような受けでは、同角と取って、同歩不成とすれば77香まで。同歩成でも77歩、同と、65銀、同角、66金まで。
 頭に利く駒はダメなので、桂合はどうでしょうか。これも同角と取り、同歩不成と抵抗されても、今度は68桂、同歩成とすれば77歩が打てます。
 少しひねって87歩不成という受けがありますが、それには96飛と引く手があります。
 86合の一手ですが、何を合しても同飛、同飛と進みます。そこで入手した駒が頭に利けば77から打って詰み。桂なら68桂から77歩です。
 しかし玉方にはまだ受けが残っていました。
 平凡ですが87歩成とします。
 同角と取ると同飛成と応じられ、77歩と打てるのですが、同龍、65銀、同角、66金、同龍となって詰みません。77同龍のとき96飛としても86歩合、65銀、同角、66金、同龍、86飛、77玉となっては捕まりません。
 87歩成に96飛と引くのも86歩合で続きません。

<失敗図:86歩合>
山本善章199311失敗図

 折角87にと金が出来ても98角にピンされて動けないので77歩が打歩詰になってしまうのです。
 どうにも手が無いようですが、87角という短打の妙手がありました。

<1図:初手 87角>
山本善章199311_87角

 これを同歩成と取れば77歩と打てるので簡単。
 同桂なら74飛まで。
 あくまでも打歩詰に誘うには同歩不成と応じるしかありません。
 それには96飛が幸便。
 頭に利く駒は渡せません。しかし86桂では同飛から68桂の筋があります。
 ここは86角合が最善の受けです。
 しかし同飛、同飛となったとき94角が好手。
 角は品切れですから85桂合と応じるしかありません。
 これを奪って68桂で収束。

【作意】87角(1図)、同歩不成、96飛、86角合、同飛、同飛、94角、85桂合、
   同角、同飛、68桂、同歩成、77歩、67玉、57金まで15手詰


則内誠一郎作 詰パラ2013年12月
則内誠一郎201312

 筋のいい方なら43飛成が浮かぶのではないでしょうか。
 43飛成、同玉、53金、44玉までは一気に進みますが、打歩詰。
 36桂と打っても、普通に同銀成と取られてダメです。
 56桂と左から行くのも、同と と応じられて、打開できません。
 しかし手順中、36桂や56桂を歩や香で取らせることが出来れば打開できそうな雰囲気があります。
 それには47銀か65とを動かす必要があるのですが、47銀を動かすのは難しそうです。
 そこで64桂と と金にぶつけて桂を捨てます。
 63玉と大海に脱出されそうでいささか打ちにくい一手ですが、63玉なら52角で捕まります。
 62玉と寄る手には51角があります。以下、63玉、43飛成、74玉、73龍、85玉、84龍と大駒で追えば12馬の利きもあって逃走を阻止できます。
 64桂は同と と取るしかありません。
 そこで待望の43飛成。
 同玉に53金と決め、44玉となったところで打歩詰。
 そこでまず36桂と捨てます。
 詰将棋的に同銀不成では45歩が打てて早いので同銀成と応じます。
 今度は左から56桂。これは同歩の一手。初手桂捨てでと金を動かしておいた効果が現われました。
 45歩が打てる形になりましたが、すぐに打つのは55玉から逃げられます。
 ここは66角と打って脱出を防ぎたいところです。
 55に何を合しても、同角、同と(同玉は56馬から45香)に、45歩が打てるので、同とから、22馬、同飛、54金まで駒余り。
 しかしそうはいきません。
 66角には55との移動合が妙手。

<失敗図 55と>
則内誠一郎201312失敗図

 これで45歩が打歩詰。66角が55とをピンしています。
 55角と取っても、同玉、56馬、64玉で大海に脱出されてしまいます。
 55とは打歩詰誘致のセルフピンの受けの妙手。
 失敗図の局面になってはどうにもなりません。
 どこがおかしかったのでしょうか。
 56同香となったところで、いい手がありました。
 55角と短く打つのが奥の手です。

<2図 11手目:55角>
則内誠一郎201312_55角

 55角を同玉なら56馬と香を取ったとき64に逃げることが出来ません。
 離して打てば移動合で逃れるのですが、55角と短打すれば移動合ができません。
 おかしな例えですが「敵の打ちたいところに打つ」みたいな一手です。
 55角は55と という移動合の好防を許さない短打の妙手でした。
 55角は同と と応じるしかありませんが、失敗図とは違いと金をピンする駒がないので45歩が打てます。
 同とに22馬と金を奪って同飛に54金打まで。

 本作は「短打」という課題で、創棋会作品展に出題されたもので、紛れに受けの妙手を用意した55角の短打が光る一局。

【作意】64桂、同と、43飛成、同玉、53金、44玉、36桂、同銀成、56桂、同香、
   55角(2図)、同と、45歩、同と、22馬、同飛、54金打まで17手詰


 最後は、ピンの例題ではないのですが、短打といえばぜひ知っておいていただきたい作品があるので、紹介させていただきます。

二上達也作 「二上詰将棋代表作」1974年(「将棋魔法陣」第二部73番)
二上作二部73

 盤面が龍・と金・歩だけの美しい初形。
 まず39角と気持ちの良い捨駒からスタート。
 同となら18歩から28龍。
 28に合駒するしかないのですが、頭に利く駒は、同角、同とに18から取った駒を打って詰みます。
 8段目には桂が打てないので、28角合と受けるのが最善。
 同角、同とのとき同龍と取るのは、16玉、15と、同玉、24龍と調子よく手が進みますが、16玉と逃げられると続きません。
 17歩と打てればいいのですが二歩です。
 ということは19歩を消せばいいわけです。
 ここで18歩と突き出すのが味の良い一手です。
 同玉とは取れないので同と と応じます。
 そこでもう一度39角と打てば、28への合駒は角が最善というのは学習済み。
 以下、同角、同と、同龍、16玉、15と、同玉、24龍、16玉、17歩、同玉、28龍、16玉、17歩、15玉、24龍とすらすら手が進んで詰みますが、角が余りました。これではおかしいですね。
 実は玉方に絶妙の受けがありました。
 39角には28と と寄る手があるのです。

<紛れ図 28と>
二上作二部73紛れ図

 28とを同角と取るのは18玉と潜り込まれて続きませんから、同龍とするのですが、16玉、15と、同玉、24龍、16玉と進むと、打歩詰となってしまいます。

<失敗図>
二上作二部73失敗図

 こうなっては詰まないので、7手目39角のところで別の手を考えます。
 39角と打つと28との移動捨合により39角が盤上に残ってしまい、そのため打歩詰になってしまったわけです。
 そこで39角を盤上に残さず攻めるのが28角の短打。

<3図 7手目:28角>
二上作二部73_28角

 同と と取るしかありませんが、同龍とすれば先ほどとは違い39角が残りませんから打歩詰にはならないというわけです。
 以下は16玉、15と、同玉、24龍、16玉、17歩、同玉、28龍、16玉、17歩、15玉、24龍まで軽快な手順で詰みます。
 打歩詰をあらかじめ防ぐ28角の短打が素晴らしい一手でした。

【作意】39角、28角合、同角、同と、18歩、同と、28角(3図)、同と、
   同龍、16玉、15と、同玉、24龍、16玉、17歩、同玉、
   28龍、16玉、17歩、15玉、24龍まで21手詰


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
  <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費]  無料

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
  <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
****************************************************** 

・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで 
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続々創棋会の課題は「ピン」

<続々創棋会の課題は「ピン」>
 全国大会が中止になり、慌ただしさと縁遠い9月です。
 こんなときこそ詰将棋三昧の日々を過ごせればと思います。
 『現代詰将棋中編名作選Ⅱ』『青い鳥2020』『野村量の詰将棋560』など好著が目白押し。
 いっときの猛暑も少し落ち着いたようですので、秋の夜長を詰将棋で楽しむというのはいかがでしょうか。
 また創棋会の作品展「すらすら解ける20手台」は、詰パラ9月号とこのブログの二本立てです。こちらも奮ってご解答ください。

■花
 ご近所で見かけたきれいな花。
 暑い日が続いても元気に咲いています。

0811→368

■「すらすら解ける20手台」解答募集中
 「すらすら解ける20手台」も今年で5回目となります。
 5回記念で、詰パラ9月号と当ブログのネット作品展とのダブル開催です。
 本誌では10作、ネット作品展には16作と、多数の作品が揃いました。
 投稿いただいた作家の皆様、ありがとうございました。

 今回ネット作品展に出題させていただいた作品は、次の15名の方々から投稿いただいたものです。
 あらためて感謝申し上げます。
   青木裕一、有吉弘敏、馬屋原剛、梶谷和宏、片山智之、北村憲一、
   信行寺持光、則内誠一郎、中出慶一、西村章、野々村禎彦、福原徹彦、
   安田恒雄、吉松智明、RINTARO
    (敬称略、作品順ではありません)。

 文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
 1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
 短評は原則としてすべて掲載させていただきます。
 また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
 20手台の作品16作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
 暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。

◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/30(水)
◇解答要領:
 ・「指定の一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
    ※「指定の一手」は問題ごとに設定しています。
 ・評価:ABC評価をお願いします。
    ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
 ・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
    長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★出題は以下のURLを参照下さい。
   http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-369.html
★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
・図面: https://firestorage.jp/download/78b973258e6b55d8b6a6f8936228f6e8e7d5a346
・解答用紙: https://firestorage.jp/download/90c10b6e0a399a6701adf6d04c0cc719b5e5d819
  *パスワードはいずれも「sura2020」です。

■創棋会の次回課題は 「ピン」
 創棋会の次回課題は「ピン」です。
 「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
 ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
 12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■例題紹介
 ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
 例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 さて今回は打歩詰に絡む「ピン」を巡る攻防を楽しんでいただける作品を紹介させていただきます。どうぞお楽しみください

山田康平作 解答選手権2004年チャンピオン戦第4問
山田康_解200404

 第一回解答選手権で出題された作品。
 52角成や43飛成は35玉で捕まりませんから、初手は56馬しかありません。
 33玉と引けば、43飛成と捨てて、同玉に、52角成から34馬で詰むので45に捨合して凌ぐ一手です。
 頭に利く駒は45同馬、33玉に34から打って簡単ですから、45の捨合は桂に決まりました。
 同馬と取って、33玉に23馬と切り、同玉に43飛成と調子よく手が進みますが、そこで33角合と逆王手されて困りました。
 24歩と打つのは打歩詰の禁手。
 32桂が41角でピンされていて動けません。

<失敗図 33角>
山田康_解200404_失敗図

 41角をどこかで消去できればいいのですが、そのタイミングはどこなのでしょうか。
 正解は45桂合の瞬間に52角成から34馬と捨てるのです。
 52角成に43合なら、45馬、33玉に36飛と捨てるきれいな手があって詰みます。

<1図:5手目 34馬>
山田康_解200404_34馬

 34馬に42玉は45飛と桂を取り、31玉に41飛成と捨て、同玉、52馬、31玉、43桂とピッタリの詰み。
 34馬は同玉と応じるしかありません。そこで45馬と桂を取ります。
 45馬に43玉と逃げるのは、35桂と打ち、42玉、34馬から詰むので33玉と引くしかありません。
 そこで狙いの23馬から43飛成を決行します。
 玉方も33角合と逆王手で必死の抵抗です。

<2図:12手目 33角合>
山田康_解200404_33角

 逆王手に動揺してはいけません。
 先ほどの失敗図と比べると違いがあります。
 今度は41角が消えているので24歩と打つことが出来ます。
 同桂に、45で入手した桂を35に打って吊るし詰。

 41角を原形消去してピンを解除するという高度な狙いを簡潔に表現した好作。

【作意】56馬、45桂合、52角成、33玉、34馬(1図)、同玉、45馬、33玉、
   23馬、同玉、43飛成、33角合(2図)、24歩、同桂、35桂まで15手詰


井上徹也・久保紀貴合作 詰パラ2016年7月
井上久保_201607

 いきなり打歩詰の局面からスタートします。
 まず74飛成で玉方の応手を問います。
 54香合は同龍、同飛、45香まで。頭に利く駒は同様。桂なら36桂があるので54角合と受けるのが最善。
 この局面、45歩と打ちたいのですが、54角が74龍でピンされているので、相変わらず打歩詰。
 そこで74龍によるピンを解除すべく、35金から75龍と行きます。
 65歩合のような受けでは26金、44玉に45歩が打てます。以下、同角に43銀成まで。
 65角打はどうでしょうか。最後の43銀成を防いでいます。
 それには同龍、同角、26金、44玉のとき62角と打って合駒請求すれば、角が品切れなので、何を合しても同角と取って詰みます。
 受けがないように見えますが好防がありました。
 65角と移動合するのです。

<3図:6手目 65角>
井上久保_201607_65角

 65角を同龍と取るのは毒饅頭。
 それには55銀の移動合があり、46からの脱出が防げません。
 もう一度26金から44玉と押し戻して64龍と迫ります。
 54に合駒を打つのは取って詰ます筋があります。
 54角打なら、43銀成、45玉、65龍、同角、34角まで駒余りの詰み。
 受けがなさそうですが、もう一度54角と引くのが巧い受け。

<4図:10手目 54角>
井上久保_201607_54角

 またまた54角が龍にピンされて打歩詰という状態。
 2手目の局面に戻ったようですが、よく見ると龍の位置が違います。
 2手目の局面は74にいた龍が74→75→64と龍ノコ風に接近してきました。
 ここで打歩詰打開の定番とも言える好手順があります。
 55龍と捨てます。
 同銀と取る一手ですが、これで54角をピンしていた龍を消去できたので、45歩と打つことが出来ます。
 同角と取らせて43銀成までの詰み。

 森田手筋を発展させた構想作ですが、角の移動合が二度出てくるところや、龍のミニ鋸的な動きなど、趣向的に仕上げられたユニークな作品。

【作意】74飛成、54角合、35金、同玉、75龍65角(3図)、26金、44玉、
   64龍、54角(3図)、55龍、同銀、45歩、同角、43銀成まで15手詰


大崎壮太郎作 詰パラ2015年11月(「現代詰将棋短編名作選」第399番)
大崎201511

 本作もいきなり打歩詰の局面からスタート。
 どのようにして打開するのか、その妙技をご覧ください。
 まず63馬と寄って合駒を訊きます。
 45に桂以外の合駒をすると同馬と取って簡単。
 45桂合の局面は63馬が45桂をピンしているので37歩が打歩詰。
 典型的な森田手筋の局面です。
 となれば63馬の利きを消すのが常道。
 54香と開き王手すれば63馬の利きを止めることが出来ます。
 76銀と飛車を抜かれますが、37歩と打てます。
 同桂成と取らせて25龍までの詰み。
 随分簡単に詰んでしまいました。これではおかしいので玉方の受けを考えます。
 すると妙防がありました。
 63馬には54桂合と捨合するのが妙手。

<5図:2手目 54桂合>
大崎201511_54桂

 54桂合の意味は同馬と取れば45桂合と受け、先ほどの変化手順中の54香の開き王手による馬筋遮断を防ぐことにあります。
 成生を問う打診中合では良く出てくる筋ですが森田手筋と絡めたところが斬新。
 同馬は45桂合とされて54馬が消せないので打歩詰を打開できません。
 54桂合は同香と取ります。
 これには76銀不成と不成で飛車を取るのが先を見た受けの好手。
 そこで53香成と54の香が短く動いて開き王手。
 これには学習済みの45桂合で打歩詰に誘致。

<6図:6手目 45桂合>
大崎201511_45桂

 45桂合の局面でやりたいことは、63馬を移動させピンを解除して37歩を実現することです。
 香筋を止めて打ちにくいのですが48桂と打ちます。
 46玉なら26龍があるので47玉と逃げます。
 そこで74馬が63馬を移動させる待望の一手。
 65に合する一手です。先ほど76銀不成としたのはここで65に利かすためでした。
 65合には56桂と跳ねるのが好手。同玉なら26龍から46龍まで。54玉と逃げる変化に備えて5手目の香移動が53香成限定だったことがわかります。
 56桂と跳ねたときに36玉と逃げれば、今度は63馬が移動したので37歩が打て、同桂成に25龍まで。
 65の合は、この25龍を防いで65飛合が最善となります。
 飛合にも56桂と跳ね、36玉に37歩、同桂成として、63馬と突っ込むのが決め手。
 これは同飛と取るしかなく25龍で詰み。

森田手筋に54桂合という中合の妙手が飛び出し、以下も飛車合、馬捨と好手連発で仕上げた好局。

【作意】63馬、54桂合(5図)、同香、76銀不成、53香成、45桂合(5図)、48桂、
   47玉、74馬、65飛合、56桂、36玉、37歩、同桂成、63馬、同飛、25龍まで17手詰


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
  <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費]  無料

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
  <最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
****************************************************** 

・当ブログへのご意見や課題作の投稿はこちらまで 
⇒  blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)

詰パラ9月号到着

<詰パラ9月号到着>
 今回の記事は以下の通りです
  ・ネット作品展「すらすら解ける20手台」解答募集
  ・詰パラ9月号の紹介
  ・創棋会の次回課題「ピン」
  ・「ピン」例題紹介
  ・例会の予定

■花
 今回も夏らしい花の写真ということで夾竹桃です。
 猛暑の中で咲き誇っているという雰囲気です。

0815→367

■「すらすら解ける20手台」解答募集中
 「すらすら解ける20手台」も今年で5回目となります。
 5回記念で、詰パラ9月号と当ブログのネット作品展とのダブル開催です。
 本誌では10作、ネット作品展には16作と、多数の作品が揃いました。
 投稿いただいた作家の皆様、ありがとうございました。

 今回ネット作品展に出題させていただいた作品は、次の15名の方々から投稿いただいたものです。
 あらためて感謝申し上げます。
   青木裕一、有吉弘敏、馬屋原剛、梶谷和宏、片山智之、北村憲一、
   信行寺持光、則内誠一郎、中出慶一、西村章、野々村禎彦、福原徹彦、
   安田恒雄、吉松智明、RINTARO
    (敬称略、作品順ではありません)。

 文字通り「すらすら解ける」作品が揃っていますので、多くの方からの解答をお待ちしています。
 1問でも解けた方、遠慮なさらずに解答をお願いします。
 短評は原則としてすべて掲載させていただきます。
 また解答者の中から若干名に呈賞の予定です。
 20手台の作品16作に全手順記載は大変かと思いますので、解答記載方法は簡単にしています。
 暗算で解けるもの、筋に入れば一気に詰ませることのできるもの、きれいな手順のものなど、解けば気持ちの良い作品が揃っていますので、多くの皆さんからの解答をお待ちしています。

◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切:9/30(水)
◇解答要領:
 ・「指定の一手」と「手数」を記入してください。(もちろん全手順記入もOKです)
   ※「指定の一手」は問題ごとに設定しています。
 ・評価:ABC評価をお願いします。
   ※Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計いたします。
 ・短評:「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、さまざまな角度からのコメントをお願いします。
     長くても結構ですので、たくさんの短評をお願いします。

★出題は以下のURLを参照下さい。
  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-369.html

★図面と解答用紙は次のサイトから取り出すことができます。
・図面: https://firestorage.jp/download/78b973258e6b55d8b6a6f8936228f6e8e7d5a346
・解答用紙: https://firestorage.jp/download/90c10b6e0a399a6701adf6d04c0cc719b5e5d819
*パスワードはいずれも「sura2020」です。


■詰パラ9月号
・表紙は北原さん。登場3回目は素晴らしい。
・キッズルーム(2P~)。酒井さんの全国大会中止のコメント。
  準備を進めてこられた現地の皆さんには残念なお気持ちで一杯だと思います。無事「順延」開催となることを祈念します。
・詰棋校(12P~)。
 小学校:実現したいテーマに取り組むことが何より大切な気がします。
 中学校:構想作の定義は参考になります。新味があるかどうか。
 高校:藤井さんは終盤だけでなく中盤にも華のある手を見せてくれます。
 短大:懐かしい名前に新しい名前。初入選の上田さんはデパートにも登場。
 大学:野村さんの大学は珍しい?野村さんと言えば「野村量の詰将棋560」がつみき書店で予約発売中です。詳細は下記まで
  → http://kazemidori.fool.jp/?p=9337
 大学院:「青い鳥2020」の内容紹介。ボリュームのある作品集!
  「青い鳥2020」は竹中健一さんのブログに注文方法が出ています。
  → https://shogi50.at.webry.info/202008/article_2.html
・祝! 藤井聡太棋聖誕生(19P~)。藤井さんの戴冠後初の新作発表。記念祝賀詰も錚々たるメンバー!
・内藤國雄の小ルーム(22P~)。駒落ちを嫌がるのは平手とはゲーム感覚が違ってしまうからなのでしょうか?
 ゴルフもハンディではなく、駒落ちのようにあるクラブ(たとえばドライバー)抜きでやったりしたらどのくらいスコアに影響するのでしょうか?
創棋会作品展(24P~)
 今回の課題は「すらすら解ける20手台」。ネットでは5年前から作品展を開催してきましたが本誌では初開催。暗算級の作品もあれば、解いてなるほどという謎解きの面白さも味わえる作品まで、バラエティに富んだ作品揃いです。気持ちよく解けて楽しめる作品ばかりですので、奮ってご解答をお願いします。
 馬屋原さんが本作品展でめでたく入選100回、同人作家となられました。おめでとうございます!記念作は馬ノコ?
・全詰連の頁(26P~)。全国大会中止のお知らせ。まさに苦渋の決断でしたが、何とか来年に「順延」して無事開催と行きたいものです。そういうなかでの藤井聡太さんのタイトル獲得は明るいニュース。
・詰将棋の眺め方(27P~)。有吉弘敏さんの「長谷川哲久の世界」。飛び道具の活躍する好作を発表されていたイメージですが、その通りでした。ずらりと並んだ好短編に圧倒されます。
・持駒のある風景(32P~)。桂香図式のタネが尽きない理由が少しわかったような気がします。
・おもちゃ箱だより(34P~)。「鑑賞詰」のご提案。妄想力に欠ける当方には思いもよらない世界。
・ちえのわ雑文集(36P~)。角さんによる「中編名作選Ⅱ」のお話。40年の歴史を刻んでいるわけですが、ずらり並んだ作家を拝見していると、今も活躍中の方が多く、意外と物故者が少ないような気がしました。
・会合案内(46P)。7月は東京・名古屋・大阪で会合の開催。微妙な時期でしたが無事開催出来て良かったですね。
・結果稿
順位戦(58P~)。A級は有吉さんが優勝で入選100回に華を添えました。B級は2位以下が大接戦。C級は則内さんの作品が変長で失格とパラHPに出ていました。余詰で入選取消は出題時に明記されていますが、変長はそういうことが記載されていませんでした。前例はあるようですが(2012年C級)、順位戦はきびしい!
同人室(71P~)。今回のお題は「対比」。解釈が多様で、テーマについて語る作者の言葉が面白い(笑)のですが、「自由が過ぎて」という近藤さんの言葉もごもっとも。
 課題が創造を縛るのはよろしくないのですが、ある程度の範囲の中で表現されてこそ「課題作」が展示される意味もあり、解答者や鑑賞者も作者の表現力や技術力を楽しめるというものではないでしょうか。
 実は創棋会も毎回の課題にはそれなりの苦労があります。前担当の則内さんがそのあたりの事情をパラ2018年11月号の「ちえのわ雑文集」で語られています。タスクに偏らず、作家にとって創作意欲の湧く面白いテーマを選ぶというのは大変なことです。
 実は創棋会でも昨年6月号の作品展は「局面の対比」でした。流行のテーマというと語弊があるかもしれませんが、今年の看寿賞受賞作の短編山路作や中編小林作などにも、そういう評がありました。ですが、課題発表時には某ベテランから「課題の意味がわからない」と苦言を呈されました。「課題」を考えるというのは難しいものです。
 今回の課題提供者の上谷さんが思いをブログで語っているとのこと。ぜひご一読ください。
   http://fairypara.blog.fc2.com/blog-entry-140.html
 次回は「打ち換え」。これは明快な課題ですから、12月号を楽しみにしています。
創棋会作品展(88P~)。課題は「駒の軌跡」でした。オンライン例会は盛況で当日好評を博した作品が揃ったので、厳選5題を出題しましたがいずれも、多彩な「軌跡」を楽しんでいただけたようです。解いていない方はぜひ盤に並べて鑑賞下さい。
・編集室(104P~)。初入選の新人、原田さんと片山さんは創棋会でも活躍中です。
・デパート。「いい詰将棋」の条件というのは人によって異なりそうです。当然個人の好みも人それぞれ。誌上の評価は主観がぶつかりあうところに面白さがありますね。ところで今月は入選回数の少ない新人作家特集の予定だったのでしょうか?


■創棋会の次回課題は 「ピン」
 創棋会の次回課題は「ピン」です。
 「ピン」というのはチェス用語で、駒が動けないように釘付けされた状態のことを言います。駒が縛られて身動きできない状態と言えます。
 ピンを巡る攻防が楽しめる作品をお待ちします。
 12月号作品展に出題しますので、10月例会(10月18日開催予定)で選考します。
 手数は29手以内。
 投稿先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えて下さい)


■例題紹介
 ピンを巡る攻防を楽しんでいただける作品をお届けします。
 例題紹介に当たっては『盤上のフロンティア』(若島正、河出書房新社、2019年6月)、「構想の最前線」(久保紀貴、『この詰将棋がすごい! 2019年度版』、2019年6月)、「歩詰手筋総まくり」(湯村光造、詰棋めいと13号/1992.7~19号/1995.11)などを参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 さて今回も「ピン」を巡る攻防を楽しんでいただける作品、超短編から中編まで3作を紹介させていただきます。どうぞお楽しみください

廣瀬崇貴作 詰パラ2013年9月(「現代詰将棋中編名作選」第362番)
廣瀬_現短362

 87飛77角のバッテリー
 77角をどこに動かすのが正解か?
 下手に動かすと87龍と飛車を取られてしまう。
 46とを狙う55角が有力そう。
 57合なら46角まで
 47歩合には同飛、同龍、38歩、同龍、46角まで。
 しかし47桂合をされると、取っても38に打てない。
 46角、同玉、47馬という手はあるが、55玉から大海に脱出されて捕まらない。
 59角と引くのが好手。
 47合なら同香と取ってしまおうというわけです。
 57合も47香で詰んでいます。
 87龍も47香まで。
 何かうまい受けはないかと思えば、57と という離れ技がありました。

<1図:2手目 57と>
廣瀬_現短362_57と

 同飛は同龍。そこで47香としても59龍と角を抜かれて打歩詰。
 57とに47香では48歩合が利きます。同角、同と となると詰みません。
 57とで困ったようですが、それを上回る好手がありました。
 46香とするのが妙手。

<2図:3手目 46香>
廣瀬_現短362_46香

 これなら57とが87飛にピンされて動けないので48歩なら同角があります。
 やむなく46玉としますが56馬が素晴らしい決め手。
 同とに37角で見事な詰め上がり。

【作意】59角、57と、46香、同玉、56馬、同と、37角まで7手詰


若島 正作 解答選手権2013年チャンピオン戦第2問
若島_解201302

 31銀成、同玉、33香と打てば簡単そうです。
 ところが41玉に32飛成は51香で先手の王様が取られてしまいます。
 52飛は51香でピンされているので5筋から動けません。
 初手54角と打つのがアンピン風です。
 同と と取ってくれれば31銀成から33香があります。
 32合なら31銀成から32飛成で詰みます。
 しかし54角には32に利かす43銀合が強防で逃れ。31銀成、同玉、33香と迫っても41玉、32飛成、同銀、同歩成、52玉で詰みません。
 正解は31銀成と捨て53角とこちらに1枚駒を挟みます。
 同銀は33香があるので21玉とかわしますが、そこで54角が狙いの一手。

<3図:5手目 54角>
若島_解201302_54角

 これを同となら51香の利き筋が止まるので31角成から33香で詰みます。
 43歩合も同様ですから最善は32に利かす銀合です。
 これなら31角成、同玉、33香には41玉、32飛成、同銀と出来るので逃れです。
 しかし銀合は、同角と取り、同と、22香、同銀と進めて、焦点に31角成と捨てるのがきれいな決め手。何で取っても銀打までの詰み。

 ところで53角の処で64角でも同じように詰むのではないかと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 その場合は、54角のとき、43と という絶妙の受けがあります。

<紛れ図:43と>
若島_解201302_失敗

 同角成、32歩合となると32飛成とはできません。
 31角成も12玉と逃げられると、やはり32飛成とできず逃れです。

【作意】31銀成、同玉、53角、21玉、54角(3図)、43銀、同角成、同と、
   22香、同銀、31角成、同玉、32銀まで13手詰


宮浦 忍作 解答選手権2016年チャンピオン戦第9問
宮浦_解201609

 王様同士がにらみ合う双玉らしい初形。
 先手の35王を動かして36香で仕留める形を狙いたい。
 しかしいきなり46王では43玉から脱走されますので、まず93龍と引いて応手を問います。
 43歩合と受けてくれれば46玉と引き、24玉(34合でも同馬)、34馬まで。
 そこで玉方も46玉を防いで43香打と受けます。これなら46玉、24玉のとき、43香がピンしているので45の馬は動けません。
 34歩、23玉を決めて43龍と香を取ります。
 43龍のところで22とから12歩成を急ぐと後で困ることになります。
 香を入手したので、33歩成から34香と打ち換えます。
 そして23玉には22とから32香成(4図)と打ったばかりの香を成捨て、同歩と取らせておくのがポイント。

<4図:13手目 32香成>
宮浦_解201609_32香成

 5手目の43龍のところで22とから12歩成を急ぐと、32香成の局面に持ち込むにはもう一度22と と捨てないといけないので、拠点を築けないということになります。
 32同歩には12桂成と、桂を成るのが大事なところ。
 24桂を移動させたので、33玉には15馬が絶好の一手となります。

<5図:17手目 15馬>
宮浦_解201609_15馬

 15同銀で25玉と右に開いて開き王手。
 これで詰んだかに見えますが、34香がしぶとい抵抗。
 45馬が65龍にピンされているので34同馬とは出来ません。
 34同香から、33香成と捨て同玉に35香と打ち直せば、今度は65龍のピンが解除できたので詰みとなります。

 32香成がポイントと申し上げましたが、22と、同玉のとき32香成を省いて、12桂成としてしまうと、以下23玉、33香成、同玉、15馬、同銀、25玉と作意同様に進め、最後35香と打ち直したとき34香合で困ります(失敗図)。
 32が埋まってないので34同馬は32玉と引かれて詰みませんし、34同香なら23玉で千日手。

<失敗図:34香合>
宮浦_解201609_失敗


【作意】93龍、43香打、34歩、23玉、43龍、同香、33歩成、同玉、34香、
   23玉、22と、同玉、32香成(4図)、同歩、12桂成、33玉、15馬(5図)、
   同銀、25玉、34香合、同香、23玉、33香成、同玉、35香まで25手詰


■創棋会の今後の予定
★感染者の発生が続いており、状況次第で例会が急遽開催中止になる可能性もあります。中止となった場合は、当ブログで告知させていただきます。
 なお当日は、感染拡大防止のため、発熱その他健康に懸念のある方は参加を控えてください。参加される方も、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、大声での会話を控える(部屋入口は開放するので隣室への配慮もあります)など、当日の運営にご理解をお願いします。


***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2020年10月18日(日)13時~
[場所]  大阪市港区民センター 楓 
  〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
  アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
  <最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[課題] 「ピン」。本文参照ください。
[会費]  無料

***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年12月20日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>阪神本線 野田駅・JR東西線 海老江駅・地下鉄千日前線 野田阪神から 徒歩数分
[会費] 無料
[課題] 詰パラ3月号作品展 近々ご案内させていただきます。
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