もうすぐ例会、創棋会例会は12月15日
もうすぐ例会、創棋会例会は12月15日
12月になって一気に冬になった感じです。
近所の教会もクリスマスモードです。

■創棋会の次回例会は12月15日です!
詰パラ12月号の会合案内(50P)では、12月16日(日)となっていますが、例会開催日は12月15日(日)です。
当方の原稿誤記です。申し訳ございません。
場所は大阪市福島区民センターの304号。
課題は「捌きを楽しむ作品」です。
皆さまのご参加お待ちしています!
■将棋世界1月号
別冊付録は「伊藤果一門の詰将棋」。
上田初美・及川拓馬・伊藤果の3人が、それぞれ20作を出題。
内容は3・5・7手詰。
なかなか感じのいい作品が揃ってます。
表紙の上部に「令和元年1月1日発行…」と印刷されているのは重箱の隅(笑)。
■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
今回が最後ですので、無防備玉や簡素図式、合駒入りの中編と、多様な作品を紹介させていただきます。
若島正作 近代将棋1977年3月(「盤上のファンタジア」第66番、「Limit7」第388番)

一作目は若島さんの作品。
若島さんは昨年刊行された「盤上のフロンティア」が話題で、最近朝日新聞にも紹介されていました。
https://www.asahi.com/articles/ASMCL7QZ9MCLUCVL03Z.html
個人的には同書の83番の解説を「解答選手権2004-2008」で読んで感動した記憶があります。この本は売り切れのようですが解説は「解答選手権速報ブログ」からもご覧いただけます。
https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem/c/6c18cb6e718fdcb5fd7d8438106a013a
さて本作は「Limit7」にも収録された簡素図式です。
初手は色々あって迷うところ。
23龍は、11玉、33馬、22歩合、12歩、21玉、43馬、32歩合で続きません。
23銀成や23馬は21玉で、これ以上手がありません。
13馬と歩を取るのは32玉、23龍、41玉、31馬と手は続きますが、51玉で息切れ。
13龍も21玉、22歩、32玉、33龍、41玉、51龍、52玉で捕まりません。
33馬はどうでしょうか。21玉、22歩、11玉、13龍、12歩合、同龍、同玉、23銀成、11玉で打歩詰。23銀成のところで、13歩、11玉、21歩成、同玉、12歩成、同玉、23銀成とするような手もありますが、21玉、22歩、11玉で同様に打歩詰。
正解は33銀成です。
11玉と逃げれば12歩が絶好。21玉に23龍と入り、22歩合も同龍から清算して23歩と打ち31玉に42金を決めれば、21玉に11歩成から33馬の詰み。
21玉と引くのが最善です。22歩と打つのは11玉で詰まないので23龍とします。
22歩合なら同龍から清算して歩が二枚あるので、23歩、31玉、32歩で詰みます。
玉方も11玉とかわして頑張ります。
22で清算するのは歩が足りないので13龍で合駒を訊きます。
12歩合だと、そこで22で清算するのが上手い手順で、23歩、31玉、32歩の筋で詰みます。
桂香も同様。金銀は取って簡単なので12角合が最善の受け。
<1図:6手目 12角>

12角合は同龍と取るしかありません。
同玉に23馬としたくなりますが、21玉、32角、11玉で打歩詰。
また23角と打つのも、21玉、32角成、同金、同成銀、同玉、33金、31玉、32歩、21玉、22歩、11玉で届きません。
正解は13歩です。
11玉なら22角から清算して33金と打つのが良い手で、31玉、32歩、21玉、12歩成から詰みます。
21玉にも32角と打ちます。同金と取れば、清算して33金から12歩成の筋で詰み。
32角には11玉と逃げますが、12歩成、同玉に13馬が気持ちの良い一手。
<2図:15手目 13馬>

13馬は取れませんから11玉と引く一手。
打歩詰の局面ですが21角成と捨てるのが連続の好手。
同玉なら31馬が飛んできますから同金と応じるしかありません。
そこで12歩から清算して最後はミニ煙になりました。
簡素形から合駒が飛び出し、収束では角二枚を捨て、詰上りはミニ煙という鮮やかな表現。
【作意】33銀成、21玉、23龍、11玉、13龍、12角(1図)、同龍、同玉、
13歩、21玉、32角、11玉、12歩成、同玉、13馬(2図)、11玉、
21角成、同金、12歩、同金、同馬、同玉、23金、21玉、22金まで25手詰
関 直之作 詰パラ1974年7月(「古今中編詰将棋名作選Ⅱ」第88番)

入玉形ですが駒数も少なくとっつきにくい感じはありません。
また無防備玉ですから、必然的に攻め方の駒を活用していくことになります。
一見して67金が邪魔ですね。これがなければ67龍と廻って簡単。
そこで68金、79玉、69金と邪魔駒を消しにかかります。
89玉に79金と押し売りして消去に成功。
79同玉に77龍と廻る手が見えます。78合なら68銀で簡単なのですが、89玉で逃れます。
79同玉には68銀と銀を活用します。
同玉に95角と狭い方に引くのが継続の好手段。
79玉と逃げるしかありませんが、59飛と待望の飛車の活用です。
69合の一手なのですが、最下段には角金銀の合しか出来ません。
金合なら作意の順で67龍、79玉のとき78金と打って簡単。角合も79玉のとき13角と打てるので早く詰みます。
最善は69銀合。
<3図:12手目 69銀>

69銀合は同飛と切って、同玉に67龍と、強力な龍が動き出しました。
79玉には68龍とし、89玉に78銀と拠点を築きます。
88玉なら77銀があり、99玉なら79龍で容易ですから98玉と歩の裏側に逃げ込みます。
87銀上では89玉で千日手ですから、87銀引とします。
88玉は77銀があるので、97玉と逃げ、86角には88玉と応じるしかありません。
これで先ほどまで邪魔な存在だった88歩が消えました。
ここで急いで77銀とすると、87玉、88龍、96玉で詰みません。
今度は86の角が邪魔になったようです。
そこで77角、97玉、88角と角を捌きます。
<4図:27手目 88角>

88同玉に77銀の両王手が実現。
以下、龍を捌いて86龍まで。
無防備図式からスタートして最後はミニ煙というにくい演出に解後感も上々。
手順も角金銀歩の4枚の邪魔駒消去が自然な駒繰りの中で表現され、駒捌きを楽しめます。
33手の長丁場を感じさせない作品でした。
【作意】68金、79玉、69金、89玉、79金、同玉、68銀、同玉、
95角、79玉、59飛、69銀(3図)、同飛、同玉、67龍、79玉、
68龍、89玉、78銀、98玉、87銀引、97玉、86角、88玉、
77角、97玉、88角(4図)、同玉、77銀、87玉、88龍、96玉、86龍まで33手詰
田中寛之作 近代将棋1996年5月(塚田賞、「現代詰将棋中編名作選」第137番

右上隅にコンパクトに収まった好感の持てる初形。
初手は13香と打つしかなさそうです。
同桂と取ってくれれば、21飛、同玉、31飛、12玉、23金、同玉、32飛成、14玉、15歩、同と、34龍までピッタリ詰みますので、早速合駒を読まされます。
まず12歩は、同香成、同玉のとき、13歩と打てますから、同桂、同金、同玉と進んで、14飛と捨てるのが気持ちの良い手で、同玉、26桂、13玉、14飛、22玉と追えば34桂で金が入手出来て詰み。
頭の丸い駒でないとダメですが、角合では同香成、同玉に22飛と捨て、同玉、32飛、11玉、22角、12玉、33角成と簡単に詰みます。
最善は12桂合です。
同香成、同玉と進んで、ちょっと手が止まります。
32飛が有力そうですが、22桂合、同飛成、同玉、32飛、11玉となると、持駒桂だけでは続きません。
24桂とこじ開けたいのですが、同とや同金でダメです。
歩がないからと13飛は戦力不足。
23金も同玉、35桂、同とで切れてしまいます。
困ったようですが目の覚めるような妙手がありました。
13金! と捨てるのです。
<5図:5手目 13金>

上部を抑える大切な14金をタダで捨てるのは想定外の一手です。
拠点を無くす不利感もあり、絶妙の一手です。
これを同玉なら、14飛と捨てる手があります。
同玉に26桂が手筋の一着で、13玉と逃げる一手に、14飛、22玉、34桂と跳ねれば詰み。この変化は2手目歩合で学習済みなのですが好手順です。
13金には同桂と応じます。
そこで32飛と打って合駒を訊きます。
22香合は、同飛成、同玉、32飛、11玉に12香と打って詰みます。
22角合なら、同飛成、同玉、32飛、11玉のとき33角と打つ手があります。
32飛には22桂合が最善。
同飛成、同玉となったところで、今度は14桂が打てます。
13金と捨て同桂とさせた効果です。
11玉と逃げれば、31飛と打ってもう一度合駒を訊きます。
21香合のような受けは22桂成りから32馬があるので、斜めに利く駒でなければダメです。
金は簡単ですから、角はどうでしょうか。
21角、同飛成、同玉に43角と打ち、11玉に22桂成から32馬とすれば詰み。
21は銀合が正解です。
<6図:14手目 21銀>

21銀合は同飛と取って、33桂が巧い手です。
同金なら、22銀、12玉に11銀成と捨て33馬とする手があります。
11玉と逃げれば22銀、12玉、21銀不成と追いますが11玉と粘ります。
ここで22桂成と捨て、同玉に32馬と寄り、11玉に12銀成と捨てるのが気持ちの良い捌きです。
同玉に21馬までの詰み。
好形から13金の妙手が飛び出し、3度の合駒にも好変化を含んで、一つ一つの駒の働きが見事です。収束もきれいに捌けて素晴らしい作品でした。
【詰手順】13香、12桂、同香成、同玉、13金(5図)、同桂、32飛、22桂、
同飛成、同玉、14桂、11玉、31飛、21銀(6図)、同飛成、同玉、
33桂、11玉、22銀、12玉、21銀不成、11玉、22桂成、同玉、
32馬、11玉、12銀成、同玉、21馬まで29手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
[日時] 2020年1月19日(日)17時30分~
[場所] 「桜百番」
〒553-0001 大阪市福島区海老江1-1-14 阪神野田駅内2F
TEL:06-6451-8756
アクセス https://sakura100ban-noda.gorp.jp/
<最寄駅> 阪神本線 野田駅 徒歩1分
地下鉄千日前線 野田阪神 徒歩2分
JR東西線 海老江駅 徒歩3分
[会費] 3,000円(学生・女性1,000円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただきますようお願いします。
連絡はこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
12月になって一気に冬になった感じです。
近所の教会もクリスマスモードです。

■創棋会の次回例会は12月15日です!
詰パラ12月号の会合案内(50P)では、12月16日(日)となっていますが、例会開催日は12月15日(日)です。
当方の原稿誤記です。申し訳ございません。
場所は大阪市福島区民センターの304号。
課題は「捌きを楽しむ作品」です。
皆さまのご参加お待ちしています!
■将棋世界1月号
別冊付録は「伊藤果一門の詰将棋」。
上田初美・及川拓馬・伊藤果の3人が、それぞれ20作を出題。
内容は3・5・7手詰。
なかなか感じのいい作品が揃ってます。
表紙の上部に「令和元年1月1日発行…」と印刷されているのは重箱の隅(笑)。
■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
今回が最後ですので、無防備玉や簡素図式、合駒入りの中編と、多様な作品を紹介させていただきます。
若島正作 近代将棋1977年3月(「盤上のファンタジア」第66番、「Limit7」第388番)

一作目は若島さんの作品。
若島さんは昨年刊行された「盤上のフロンティア」が話題で、最近朝日新聞にも紹介されていました。
https://www.asahi.com/articles/ASMCL7QZ9MCLUCVL03Z.html
個人的には同書の83番の解説を「解答選手権2004-2008」で読んで感動した記憶があります。この本は売り切れのようですが解説は「解答選手権速報ブログ」からもご覧いただけます。
https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem/c/6c18cb6e718fdcb5fd7d8438106a013a
さて本作は「Limit7」にも収録された簡素図式です。
初手は色々あって迷うところ。
23龍は、11玉、33馬、22歩合、12歩、21玉、43馬、32歩合で続きません。
23銀成や23馬は21玉で、これ以上手がありません。
13馬と歩を取るのは32玉、23龍、41玉、31馬と手は続きますが、51玉で息切れ。
13龍も21玉、22歩、32玉、33龍、41玉、51龍、52玉で捕まりません。
33馬はどうでしょうか。21玉、22歩、11玉、13龍、12歩合、同龍、同玉、23銀成、11玉で打歩詰。23銀成のところで、13歩、11玉、21歩成、同玉、12歩成、同玉、23銀成とするような手もありますが、21玉、22歩、11玉で同様に打歩詰。
正解は33銀成です。
11玉と逃げれば12歩が絶好。21玉に23龍と入り、22歩合も同龍から清算して23歩と打ち31玉に42金を決めれば、21玉に11歩成から33馬の詰み。
21玉と引くのが最善です。22歩と打つのは11玉で詰まないので23龍とします。
22歩合なら同龍から清算して歩が二枚あるので、23歩、31玉、32歩で詰みます。
玉方も11玉とかわして頑張ります。
22で清算するのは歩が足りないので13龍で合駒を訊きます。
12歩合だと、そこで22で清算するのが上手い手順で、23歩、31玉、32歩の筋で詰みます。
桂香も同様。金銀は取って簡単なので12角合が最善の受け。
<1図:6手目 12角>

12角合は同龍と取るしかありません。
同玉に23馬としたくなりますが、21玉、32角、11玉で打歩詰。
また23角と打つのも、21玉、32角成、同金、同成銀、同玉、33金、31玉、32歩、21玉、22歩、11玉で届きません。
正解は13歩です。
11玉なら22角から清算して33金と打つのが良い手で、31玉、32歩、21玉、12歩成から詰みます。
21玉にも32角と打ちます。同金と取れば、清算して33金から12歩成の筋で詰み。
32角には11玉と逃げますが、12歩成、同玉に13馬が気持ちの良い一手。
<2図:15手目 13馬>

13馬は取れませんから11玉と引く一手。
打歩詰の局面ですが21角成と捨てるのが連続の好手。
同玉なら31馬が飛んできますから同金と応じるしかありません。
そこで12歩から清算して最後はミニ煙になりました。
簡素形から合駒が飛び出し、収束では角二枚を捨て、詰上りはミニ煙という鮮やかな表現。
【作意】33銀成、21玉、23龍、11玉、13龍、12角(1図)、同龍、同玉、
13歩、21玉、32角、11玉、12歩成、同玉、13馬(2図)、11玉、
21角成、同金、12歩、同金、同馬、同玉、23金、21玉、22金まで25手詰
関 直之作 詰パラ1974年7月(「古今中編詰将棋名作選Ⅱ」第88番)

入玉形ですが駒数も少なくとっつきにくい感じはありません。
また無防備玉ですから、必然的に攻め方の駒を活用していくことになります。
一見して67金が邪魔ですね。これがなければ67龍と廻って簡単。
そこで68金、79玉、69金と邪魔駒を消しにかかります。
89玉に79金と押し売りして消去に成功。
79同玉に77龍と廻る手が見えます。78合なら68銀で簡単なのですが、89玉で逃れます。
79同玉には68銀と銀を活用します。
同玉に95角と狭い方に引くのが継続の好手段。
79玉と逃げるしかありませんが、59飛と待望の飛車の活用です。
69合の一手なのですが、最下段には角金銀の合しか出来ません。
金合なら作意の順で67龍、79玉のとき78金と打って簡単。角合も79玉のとき13角と打てるので早く詰みます。
最善は69銀合。
<3図:12手目 69銀>

69銀合は同飛と切って、同玉に67龍と、強力な龍が動き出しました。
79玉には68龍とし、89玉に78銀と拠点を築きます。
88玉なら77銀があり、99玉なら79龍で容易ですから98玉と歩の裏側に逃げ込みます。
87銀上では89玉で千日手ですから、87銀引とします。
88玉は77銀があるので、97玉と逃げ、86角には88玉と応じるしかありません。
これで先ほどまで邪魔な存在だった88歩が消えました。
ここで急いで77銀とすると、87玉、88龍、96玉で詰みません。
今度は86の角が邪魔になったようです。
そこで77角、97玉、88角と角を捌きます。
<4図:27手目 88角>

88同玉に77銀の両王手が実現。
以下、龍を捌いて86龍まで。
無防備図式からスタートして最後はミニ煙というにくい演出に解後感も上々。
手順も角金銀歩の4枚の邪魔駒消去が自然な駒繰りの中で表現され、駒捌きを楽しめます。
33手の長丁場を感じさせない作品でした。
【作意】68金、79玉、69金、89玉、79金、同玉、68銀、同玉、
95角、79玉、59飛、69銀(3図)、同飛、同玉、67龍、79玉、
68龍、89玉、78銀、98玉、87銀引、97玉、86角、88玉、
77角、97玉、88角(4図)、同玉、77銀、87玉、88龍、96玉、86龍まで33手詰
田中寛之作 近代将棋1996年5月(塚田賞、「現代詰将棋中編名作選」第137番

右上隅にコンパクトに収まった好感の持てる初形。
初手は13香と打つしかなさそうです。
同桂と取ってくれれば、21飛、同玉、31飛、12玉、23金、同玉、32飛成、14玉、15歩、同と、34龍までピッタリ詰みますので、早速合駒を読まされます。
まず12歩は、同香成、同玉のとき、13歩と打てますから、同桂、同金、同玉と進んで、14飛と捨てるのが気持ちの良い手で、同玉、26桂、13玉、14飛、22玉と追えば34桂で金が入手出来て詰み。
頭の丸い駒でないとダメですが、角合では同香成、同玉に22飛と捨て、同玉、32飛、11玉、22角、12玉、33角成と簡単に詰みます。
最善は12桂合です。
同香成、同玉と進んで、ちょっと手が止まります。
32飛が有力そうですが、22桂合、同飛成、同玉、32飛、11玉となると、持駒桂だけでは続きません。
24桂とこじ開けたいのですが、同とや同金でダメです。
歩がないからと13飛は戦力不足。
23金も同玉、35桂、同とで切れてしまいます。
困ったようですが目の覚めるような妙手がありました。
13金! と捨てるのです。
<5図:5手目 13金>

上部を抑える大切な14金をタダで捨てるのは想定外の一手です。
拠点を無くす不利感もあり、絶妙の一手です。
これを同玉なら、14飛と捨てる手があります。
同玉に26桂が手筋の一着で、13玉と逃げる一手に、14飛、22玉、34桂と跳ねれば詰み。この変化は2手目歩合で学習済みなのですが好手順です。
13金には同桂と応じます。
そこで32飛と打って合駒を訊きます。
22香合は、同飛成、同玉、32飛、11玉に12香と打って詰みます。
22角合なら、同飛成、同玉、32飛、11玉のとき33角と打つ手があります。
32飛には22桂合が最善。
同飛成、同玉となったところで、今度は14桂が打てます。
13金と捨て同桂とさせた効果です。
11玉と逃げれば、31飛と打ってもう一度合駒を訊きます。
21香合のような受けは22桂成りから32馬があるので、斜めに利く駒でなければダメです。
金は簡単ですから、角はどうでしょうか。
21角、同飛成、同玉に43角と打ち、11玉に22桂成から32馬とすれば詰み。
21は銀合が正解です。
<6図:14手目 21銀>

21銀合は同飛と取って、33桂が巧い手です。
同金なら、22銀、12玉に11銀成と捨て33馬とする手があります。
11玉と逃げれば22銀、12玉、21銀不成と追いますが11玉と粘ります。
ここで22桂成と捨て、同玉に32馬と寄り、11玉に12銀成と捨てるのが気持ちの良い捌きです。
同玉に21馬までの詰み。
好形から13金の妙手が飛び出し、3度の合駒にも好変化を含んで、一つ一つの駒の働きが見事です。収束もきれいに捌けて素晴らしい作品でした。
【詰手順】13香、12桂、同香成、同玉、13金(5図)、同桂、32飛、22桂、
同飛成、同玉、14桂、11玉、31飛、21銀(6図)、同飛成、同玉、
33桂、11玉、22銀、12玉、21銀不成、11玉、22桂成、同玉、
32馬、11玉、12銀成、同玉、21馬まで29手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
[日時] 2020年1月19日(日)17時30分~
[場所] 「桜百番」
〒553-0001 大阪市福島区海老江1-1-14 阪神野田駅内2F
TEL:06-6451-8756
アクセス https://sakura100ban-noda.gorp.jp/
<最寄駅> 阪神本線 野田駅 徒歩1分
地下鉄千日前線 野田阪神 徒歩2分
JR東西線 海老江駅 徒歩3分
[会費] 3,000円(学生・女性1,000円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただきますようお願いします。
連絡はこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
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詰パラ12月号到着
<詰パラ12月号到着>
★12月の創棋会例会は15日(日)開催です。
昨年も書いたのですが、勤務先の近所に「少彦名神社」というところがあり、薬の神様「神農さん」を祀っています。
そのお祭り「神農祭」が毎年11月22日~23日に開催されます。
場所は大阪市中央区道修町。これは「どしょうまち」と読むのですが、大阪の難読地名の一つです。
このお祭りの二日間は道修町の通り一杯に屋台が並びます。
シンボルの張子の虎も通りの入り口に飾られ、11月中旬にスタートした御堂筋のイルミネーションに輝いています。

■詰パラ12月号が到着
・表紙は野々村禎彦さん。創棋会のネット作品展にも毎回投稿いただき感謝していますが、ツイッターを通じた交流で作品が生まれるというのは、現代風ですね。
・短コン(11P~)。今年は9手詰、規則正しいローテーション(笑)。常連作家に伍して初入選も2名。海外からの投稿も(笑)。
*裏短 コンも忘れずに解答してください!
http://ikz26.blog.fc2.com/
解答締切は12月8日とのことです。
・同人室(20P~)。課題は「作風が滲み出る作品」。
創棋会でも昨年12月号で「よくわかる作家の個性」というお題で作品展を開催し、個性溢れる作品を味わっていただきましたが、こちらは同人作家14名の競演ですから、さらに楽しめそうです。
・やさしい大学院(23P)。みるからに楽しそうな作品が揃いました!
・創棋会作品展(24P)。「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。
バラエティに富んだ作品が揃いました。
込められた構想がわかれば納得していただける作品ばかりです。
一題でも解ければぜひ解答を!
・kisy一族オフ会作品展(25P)。オフ会は大盛況だったようですね。
今回も解かなければ損と思えるようなお名前が並んでいますね。
・透明駒作品展(26P~)。凄い企画ですね。しかし、まずはルールを理解しなければ(汗)
・全詰連の頁(28P)。解答選手権 初級一般戦の開催地募集。1年が経つのは早い…。
・持駒のある風景(30P)。「にわか」。
にわかせんぺいは博多のお菓子ですね。「べ」ではなく「ぺ」というところがこだわりなのか?
箱には31Pの詰将棋のようなお面がついています。全国大会のお土産にどうぞ(笑)
・おもちゃ箱だより(32P~)。メディアの変遷からYouTubeのお話。
現在プロ編入試験挑戦中の折田さんがYouTuberとして有名ですが、ネットで将棋教室を開いておられるようですから、「観る将」だけでなく指将棋派の方がメインユーザーなのでしょうか?
ミクロコスモスの再生回数は驚きですが、見せ方も含めコンテンツ次第では「観る詰将棋ファン」を増やすことが可能かもしれませんね。
・ちえのわ雑文集(34P~)。深井一伸さんの「嫌がらせ不成」。成・不成の限定についての合理的な説明に思わず納得。
「爪先まで…」の一文には、ともすれば『解答者の低評価は受け入れるので、キズとして許容してほしい』という考えに陥りそうになるのですが、姿勢をあらためないといけないと自戒。
・詰パラチーム参戦記(39P~)。見事3部リーグで優勝!快進撃はどこまで続くのか!
・会合案内(49P~)。
創棋会の案内に原稿誤記がありました。今月の例会は12月 15 日(日)です。
確認不足申し訳ございません。
なお新年会は、1月19日で間違いありません。
・結果稿:
創棋会作品展(78P~)。「簡素図式」、解いていない方は、ぜひ結果稿を鑑賞ください。
・編集室(96P~)。小学校の結果稿が次号回しとのこと。3ヶ月後結果稿掲載になってからは珍しい?
■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
田中 至作 「過雁組曲」(1969年5月)第4番

初手はどう見ても56歩と金を取る一手です。
同玉なら46金と寄り、同玉に47馬と引く手があり簡単に詰みます。
65玉とかわしますが、重く76金と打ち、56玉に66金上と香を入手します。
同桂に59香などと打つのは58歩合で詰みません。
軽く46金と寄って同玉に47馬と引きつけます。
55玉なら57香で早いので、45玉と逃げ、46香を打たせて、55玉と寄ります。
ここで35飛と捨てるのが気持ちの良い捌き。
<1図 13手目:35飛>

35飛を同と と取れば、44銀不成、同と、65金まで。
35飛には45歩合が受けの好手。
(香合でも同じ手順で詰み。桂合は67桂まで。角銀合は64角打以下。)
同飛、同と左に56歩と打てば収束は間近です。
56歩、同とには、64銀左不成と活用するのが気持ちの良い一手。
同と と取らせて、44銀不成ともう一つの銀も捌きます。
54玉に36馬まで実に気持ちの良い詰上り。
「ニ」の字が浮かび上がりました。
本作は不動駒がなく、よく捌ける一局でした。
<詰上り図>

【作意】56歩、65玉、76金打、56玉、66金上、同桂、46金、同玉、
47馬、45玉、46香、55玉、35飛(1図)、45歩、同飛、同と左、
56歩、同と、64銀左不成、同と、44銀不成、54玉、36馬(詰上り図)まで23手詰
田中 至作 「過雁組曲」(1969年5月)第8番

持駒がないので盤上の駒を活用するしかありません。
一見して46金、54玉、87角と進めたくなります。
76合の一手ですが、歩合なら同角、同銀に53桂成の軽手があり、同香に55歩がピッタリ。同銀に45金までです。
しかし76桂合とされると手がありません。
それ以外に手が無さそうですが、好手順があります。
まず66金と捨てます。
同銀と取れば、今度こそ、46金、54玉、87角と進めて76桂合が出来ないので詰むというわけです。
同玉と取るしかありませんが、67金としては55玉と戻られて元の木阿弥。
66同玉には77金左と桂を取ります。56角を取られそうですが、46金があるので心配無用。
同桂成に、78桂が手筋の一着。
同成桂と取らせて、67金、55玉と進めます。
ここで46金とすれば、54玉となって、87角には相変わらず76桂合で詰みません。
ここまでの数手にどんな意味があったのでしょうか?
そこで55玉の局面を初形と比べると、85の桂がいなくなったことに気づきます。
96角は87に引くだけでなく74から63に利かすことも出来るようになりました。
46金、54玉のとき、まず53桂成と捌いておきます。
同香と取らせて、64と と香を入手するのが俗手ですが局面を転換する一手。
<2図 13手目:64と>

64とを同銀なら55香があるので、同玉と取るしかありませんが、65香と打ちます。
96角が74銀に利いているので54玉と戻るしかありませんが、63銀不成、同歩、同角成、同香と強引に歩を入手します。
奪った一歩で55歩と叩けば、同銀に45金までの詰み。
詰上りは「チ」になりました。
大きい字形ですが不動駒4枚と良く捌けます。
<詰上り図>

【詰手順】66金、同玉、77金左、同桂成、78桂、同成桂、67金、55玉、
46金、54玉、53桂成、同香、64と(2図)、同玉、65香、54玉、
63銀不成、同歩、同角成、同香、55歩、同銀、45金(詰上り図)まで23手詰
大井美好作 旧パラ 1951年7月号(「秀局懐古録」下巻 第53番)

最後の一作は大井美好さんの作品です。
捌きと言えば大井さん、というくらい有名です。
22歩が無ければ31角と捨てる好手で詰む、ということに気がついた方は鋭い。
そこで14香、22玉と邪魔駒を消して、13香成と捨てるのが軽妙な一手。
同玉は31角がありますし、同香も11角と捨てる手があるので、同桂と取るしかありません。
これには14桂と楔を打ち込むのが絶好の一手。
31玉なら22角から清算して簡単なので21玉と引きます。
直ちに22金から清算するのは駒不足なのですが、22金、同金と取らせてから43角と打つのが好手順。
32歩合などは22桂成から23金があります。金銀の合なら22桂成から32角成として金銀2枚で易しい詰み。
そこで32金寄と受けるのが受けの好手。
<3図 10手目:32金>

32金に攻めを続けるには同角成と切るしかありません。
同玉に43金と押さえ、21玉とかわしたところで、22桂成と捨てるのが手をつなぐ巧い手です。
同玉に33金と桂を入手。
21玉には43馬と入り、12玉に23金と捨てるのが好手。
<4図 21手目:23金>

同玉に35桂と と金を取ると一気に視界が開けます。
桂を跳ねる手はいつ見ても気持ちの良い捌きです。
これには12玉と逃げたくなりますが、34馬、21玉に33桂打があり、32玉、43馬、22玉、23歩と俗に追って詰みます。
14桂があって危なそうですが22玉が最善。
予定通り14桂と打ち、12玉には34馬と引きます。
21玉とかわして今度は33に打つ桂がありません。
22歩なら31玉で切れ模様だし、43馬には12玉で千日手。
しかし21玉には22桂成の好手がありました。
同玉に23馬と入れば詰み形。
31玉とかわせば41馬と入り、21玉には22歩と叩いて同玉に23桂成。21玉に32馬までの詰み。
22歩消去の軽い導入、玉方32金を奪うやりとり、入手した金を消してしまうところ、2度に亘る14から22への桂打ちと成捨て、47の桂が35から23まで活用される、等々すべての駒が良く捌け、39手の長丁場を感じさせない一局。
【詰手順】14香、22玉、13香成、同桂、14桂、21玉、22金、同金、
43角、32金(3図)、同角成、同玉、43金、21玉、22桂成、同玉、
33金、21玉、43馬、12玉、23金(4図)、同玉、35桂、22玉、
14桂、12玉、34馬、21玉、22桂成、同玉、23馬、31玉、
41馬、21玉、22歩、同玉、23桂成、21玉、32馬まで39手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
[日時] 2020年1月19日(日)17時30分~
[場所] 「桜百番」
〒553-0001 大阪府大阪市福島区海老江1-1-14 阪神野田駅内2F
TEL:06-6451-8756
アクセス https://sakura100ban-noda.gorp.jp/
<最寄駅> 阪神本線 野田駅 徒歩1分
地下鉄千日前線 野田阪神 徒歩2分
JR東西線 海老江駅 徒歩3分
[会費] 3,000円(学生・女性1,000円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただきますようお願いします。
※ご連絡はこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
★12月の創棋会例会は15日(日)開催です。
昨年も書いたのですが、勤務先の近所に「少彦名神社」というところがあり、薬の神様「神農さん」を祀っています。
そのお祭り「神農祭」が毎年11月22日~23日に開催されます。
場所は大阪市中央区道修町。これは「どしょうまち」と読むのですが、大阪の難読地名の一つです。
このお祭りの二日間は道修町の通り一杯に屋台が並びます。
シンボルの張子の虎も通りの入り口に飾られ、11月中旬にスタートした御堂筋のイルミネーションに輝いています。

■詰パラ12月号が到着
・表紙は野々村禎彦さん。創棋会のネット作品展にも毎回投稿いただき感謝していますが、ツイッターを通じた交流で作品が生まれるというのは、現代風ですね。
・短コン(11P~)。今年は9手詰、規則正しいローテーション(笑)。常連作家に伍して初入選も2名。海外からの投稿も(笑)。
*裏短 コンも忘れずに解答してください!
http://ikz26.blog.fc2.com/
解答締切は12月8日とのことです。
・同人室(20P~)。課題は「作風が滲み出る作品」。
創棋会でも昨年12月号で「よくわかる作家の個性」というお題で作品展を開催し、個性溢れる作品を味わっていただきましたが、こちらは同人作家14名の競演ですから、さらに楽しめそうです。
・やさしい大学院(23P)。みるからに楽しそうな作品が揃いました!
・創棋会作品展(24P)。「複数の打歩詰関連手筋を含む作品」。
バラエティに富んだ作品が揃いました。
込められた構想がわかれば納得していただける作品ばかりです。
一題でも解ければぜひ解答を!
・kisy一族オフ会作品展(25P)。オフ会は大盛況だったようですね。
今回も解かなければ損と思えるようなお名前が並んでいますね。
・透明駒作品展(26P~)。凄い企画ですね。しかし、まずはルールを理解しなければ(汗)
・全詰連の頁(28P)。解答選手権 初級一般戦の開催地募集。1年が経つのは早い…。
・持駒のある風景(30P)。「にわか」。
にわかせんぺいは博多のお菓子ですね。「べ」ではなく「ぺ」というところがこだわりなのか?
箱には31Pの詰将棋のようなお面がついています。全国大会のお土産にどうぞ(笑)
・おもちゃ箱だより(32P~)。メディアの変遷からYouTubeのお話。
現在プロ編入試験挑戦中の折田さんがYouTuberとして有名ですが、ネットで将棋教室を開いておられるようですから、「観る将」だけでなく指将棋派の方がメインユーザーなのでしょうか?
ミクロコスモスの再生回数は驚きですが、見せ方も含めコンテンツ次第では「観る詰将棋ファン」を増やすことが可能かもしれませんね。
・ちえのわ雑文集(34P~)。深井一伸さんの「嫌がらせ不成」。成・不成の限定についての合理的な説明に思わず納得。
「爪先まで…」の一文には、ともすれば『解答者の低評価は受け入れるので、キズとして許容してほしい』という考えに陥りそうになるのですが、姿勢をあらためないといけないと自戒。
・詰パラチーム参戦記(39P~)。見事3部リーグで優勝!快進撃はどこまで続くのか!
・会合案内(49P~)。
創棋会の案内に原稿誤記がありました。今月の例会は12月 15 日(日)です。
確認不足申し訳ございません。
なお新年会は、1月19日で間違いありません。
・結果稿:
創棋会作品展(78P~)。「簡素図式」、解いていない方は、ぜひ結果稿を鑑賞ください。
・編集室(96P~)。小学校の結果稿が次号回しとのこと。3ヶ月後結果稿掲載になってからは珍しい?
■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
田中 至作 「過雁組曲」(1969年5月)第4番

初手はどう見ても56歩と金を取る一手です。
同玉なら46金と寄り、同玉に47馬と引く手があり簡単に詰みます。
65玉とかわしますが、重く76金と打ち、56玉に66金上と香を入手します。
同桂に59香などと打つのは58歩合で詰みません。
軽く46金と寄って同玉に47馬と引きつけます。
55玉なら57香で早いので、45玉と逃げ、46香を打たせて、55玉と寄ります。
ここで35飛と捨てるのが気持ちの良い捌き。
<1図 13手目:35飛>

35飛を同と と取れば、44銀不成、同と、65金まで。
35飛には45歩合が受けの好手。
(香合でも同じ手順で詰み。桂合は67桂まで。角銀合は64角打以下。)
同飛、同と左に56歩と打てば収束は間近です。
56歩、同とには、64銀左不成と活用するのが気持ちの良い一手。
同と と取らせて、44銀不成ともう一つの銀も捌きます。
54玉に36馬まで実に気持ちの良い詰上り。
「ニ」の字が浮かび上がりました。
本作は不動駒がなく、よく捌ける一局でした。
<詰上り図>

【作意】56歩、65玉、76金打、56玉、66金上、同桂、46金、同玉、
47馬、45玉、46香、55玉、35飛(1図)、45歩、同飛、同と左、
56歩、同と、64銀左不成、同と、44銀不成、54玉、36馬(詰上り図)まで23手詰
田中 至作 「過雁組曲」(1969年5月)第8番

持駒がないので盤上の駒を活用するしかありません。
一見して46金、54玉、87角と進めたくなります。
76合の一手ですが、歩合なら同角、同銀に53桂成の軽手があり、同香に55歩がピッタリ。同銀に45金までです。
しかし76桂合とされると手がありません。
それ以外に手が無さそうですが、好手順があります。
まず66金と捨てます。
同銀と取れば、今度こそ、46金、54玉、87角と進めて76桂合が出来ないので詰むというわけです。
同玉と取るしかありませんが、67金としては55玉と戻られて元の木阿弥。
66同玉には77金左と桂を取ります。56角を取られそうですが、46金があるので心配無用。
同桂成に、78桂が手筋の一着。
同成桂と取らせて、67金、55玉と進めます。
ここで46金とすれば、54玉となって、87角には相変わらず76桂合で詰みません。
ここまでの数手にどんな意味があったのでしょうか?
そこで55玉の局面を初形と比べると、85の桂がいなくなったことに気づきます。
96角は87に引くだけでなく74から63に利かすことも出来るようになりました。
46金、54玉のとき、まず53桂成と捌いておきます。
同香と取らせて、64と と香を入手するのが俗手ですが局面を転換する一手。
<2図 13手目:64と>

64とを同銀なら55香があるので、同玉と取るしかありませんが、65香と打ちます。
96角が74銀に利いているので54玉と戻るしかありませんが、63銀不成、同歩、同角成、同香と強引に歩を入手します。
奪った一歩で55歩と叩けば、同銀に45金までの詰み。
詰上りは「チ」になりました。
大きい字形ですが不動駒4枚と良く捌けます。
<詰上り図>

【詰手順】66金、同玉、77金左、同桂成、78桂、同成桂、67金、55玉、
46金、54玉、53桂成、同香、64と(2図)、同玉、65香、54玉、
63銀不成、同歩、同角成、同香、55歩、同銀、45金(詰上り図)まで23手詰
大井美好作 旧パラ 1951年7月号(「秀局懐古録」下巻 第53番)

最後の一作は大井美好さんの作品です。
捌きと言えば大井さん、というくらい有名です。
22歩が無ければ31角と捨てる好手で詰む、ということに気がついた方は鋭い。
そこで14香、22玉と邪魔駒を消して、13香成と捨てるのが軽妙な一手。
同玉は31角がありますし、同香も11角と捨てる手があるので、同桂と取るしかありません。
これには14桂と楔を打ち込むのが絶好の一手。
31玉なら22角から清算して簡単なので21玉と引きます。
直ちに22金から清算するのは駒不足なのですが、22金、同金と取らせてから43角と打つのが好手順。
32歩合などは22桂成から23金があります。金銀の合なら22桂成から32角成として金銀2枚で易しい詰み。
そこで32金寄と受けるのが受けの好手。
<3図 10手目:32金>

32金に攻めを続けるには同角成と切るしかありません。
同玉に43金と押さえ、21玉とかわしたところで、22桂成と捨てるのが手をつなぐ巧い手です。
同玉に33金と桂を入手。
21玉には43馬と入り、12玉に23金と捨てるのが好手。
<4図 21手目:23金>

同玉に35桂と と金を取ると一気に視界が開けます。
桂を跳ねる手はいつ見ても気持ちの良い捌きです。
これには12玉と逃げたくなりますが、34馬、21玉に33桂打があり、32玉、43馬、22玉、23歩と俗に追って詰みます。
14桂があって危なそうですが22玉が最善。
予定通り14桂と打ち、12玉には34馬と引きます。
21玉とかわして今度は33に打つ桂がありません。
22歩なら31玉で切れ模様だし、43馬には12玉で千日手。
しかし21玉には22桂成の好手がありました。
同玉に23馬と入れば詰み形。
31玉とかわせば41馬と入り、21玉には22歩と叩いて同玉に23桂成。21玉に32馬までの詰み。
22歩消去の軽い導入、玉方32金を奪うやりとり、入手した金を消してしまうところ、2度に亘る14から22への桂打ちと成捨て、47の桂が35から23まで活用される、等々すべての駒が良く捌け、39手の長丁場を感じさせない一局。
【詰手順】14香、22玉、13香成、同桂、14桂、21玉、22金、同金、
43角、32金(3図)、同角成、同玉、43金、21玉、22桂成、同玉、
33金、21玉、43馬、12玉、23金(4図)、同玉、35桂、22玉、
14桂、12玉、34馬、21玉、22桂成、同玉、23馬、31玉、
41馬、21玉、22歩、同玉、23桂成、21玉、32馬まで39手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
[日時] 2020年1月19日(日)17時30分~
[場所] 「桜百番」
〒553-0001 大阪府大阪市福島区海老江1-1-14 阪神野田駅内2F
TEL:06-6451-8756
アクセス https://sakura100ban-noda.gorp.jp/
<最寄駅> 阪神本線 野田駅 徒歩1分
地下鉄千日前線 野田阪神 徒歩2分
JR東西線 海老江駅 徒歩3分
[会費] 3,000円(学生・女性1,000円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただきますようお願いします。
※ご連絡はこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
続・創棋会の次回課題は「捌きを楽しむ作品
<続・創棋会の次回課題は「捌きを楽しむ作品」>
すっかり肌寒くなりましたが、近所で見かけた紅葉です。

■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
平田 登作 将棋世界1970年11月(「古今短編詰将棋名作選」第169番)

15馬と48角を連結させたい形です。
46飛が守りも良く利いているので、初手は28銀と捨てるのが好手。
同玉なら37馬と引いて詰むので18玉とかわします。
それには27銀と立って、あくまでも37馬の筋を狙います。
28銀と打って27銀と立つのが味の良い活用です。
27銀は同玉と取れませんし、29玉と潜り込むのも38銀、18玉、28金、同玉、37馬で詰むので17玉と逃げます。
ここで26角と行くのが気持ちの良い捌き。
<1図 5手目:26角>

26角に同飛は同馬で簡単。27玉と銀を取れば16馬と捨てる好手があります。
やむなく28玉と逃げ込みますが、今度は26角が邪魔です。
26角がなければ37馬の好手があります。
そこで37角と引き、39玉のとき28角と捨てます。
<2図 9手目:28角>

同玉と取らせて邪魔な角が消えたので、37馬が決め手です。
同玉に38金まで。
28銀から27銀、また48角が26→37→28と動いて消えるところなど、実に見事な駒捌きです。
「古今短編詰将棋名作選」の原敏彦氏による名解説を引用させていただきます。
『銀を捌いて27の拠点に据える。角が綺羅めき流れる。26角とした瞬間に邪魔駒化し、糸を引く消去が馬道と重なるところに本作は成立する。この奔る勢いが総てである。』
【作意】28銀、18玉、27銀、17玉、26角(1図)、28玉、37角、39玉、
28角(2図)、同玉、37馬、同玉、38金まで13手詰
古関三雄作 詰パラ1971年6月

12角から24桂が筋らしく見えるが23玉で続かない。
15桂も同歩と取られて手がありません。
33金からばらそうとすれば24玉で脱出モード。
仕方がないので32角と打ちます。
34玉と出れば35金と押さえるしかなく、33玉と下がられて、玉の逃げ場所はありませんが、持駒桂一枚で行き詰ったように見えます。
しかしここから素晴らしい手順がありました。
まず15角と捨てます。
<3図 5手目:15角>

これは同歩と取る一手。
そこで24金とでるのが妙手!
上部脱出を封じる要の駒に見えるだけに、ちょっと気づきにくい一手です。
同玉に14角成が決め手です。
<4図 9手目:14角成>

同玉の一手に、34飛成と成れば、24に何を合しても、26桂までの詰み。
3図の15角を省略して24金から14角成と進めると、最終手の26桂が打てません。
15角と捨てたのはこのためでした。
本作のように32角、35金と打った駒を、後半に24金、34角成と一気に捨てて捌く手法は「詰み崩し」と呼ばれています。
打った駒がきれいに捌けて大変気持ちの良い手順です。
また本作は詰上り攻め方二枚となり「清涼詰」となっているのも解後感をアップさせています。
【詰手順】32角、34玉、35金、33玉、15角(3図)、同歩、24金、同玉、
14角成(4図)、同玉、34飛成、24合、26桂まで13手詰
岡田 敏作 将棋ジャーナル1982年10月(「万華鏡」第133番)

22とから33角と打つ手がありますが、13玉で切れ模様。
33飛と打ってから12玉に22とが正しい手順です。
22同玉に23歩と打つのは13玉なら31角打で詰みますが、12玉や21玉とかわされると詰みません。
22同玉には、重いようでも31角打と打つしかありません。
21玉なら23飛成、また11玉なら13飛成から33角成があるので、12玉と応じます。
それには13歩と打ちます。
11玉と引く一手に23桂と打ちます。
21玉となって玉は身動きできませんが、持駒を使い果たしてどう攻めるのでしょうか。
<5図 10手目:21玉>

攻め方はここから団子状態の攻め駒を一気に捌きます。
まず12歩成と捨てます。
同玉には11桂成と、23の桂も捨てます。
同玉の一手に、13飛成が決め手です。
<6図 15手目:13飛成>

同金と取らせて邪魔な33飛が消えたので、33角成と出来ます。
12玉に22馬までの詰み。
本局も詰み崩しです。12歩成、11桂成、13飛成は難しい手ではありませんが、打った駒を一気に捌くところが大変爽快。また詰上りも清涼詰で気持ちの良い仕上がりです。
本作も「万華鏡」に掲載された桔梗氏による解説を引用させていただきます。
『まず33飛と打ち、続けて31角、13歩、23桂と打っていく。その全部を打ち終えた状態に達すると、まるでぎゅうぎゅうに巻いたゼンマイがほどけるように歩を成り、桂を成り、飛車を成り捨てる。4×4におさまった文字通り狭い局面の中で、手品を見せられた感じ。目を吊り上げて手を読むといったタイプではなく、あくまで遊びを楽しむ作品。』
【詰手順】33飛、12玉、22と、同玉、31角打、12玉、13歩、11玉、
23桂、21玉(5図)、12歩成、同玉、11桂成、同玉、13飛成(6図)、同金、
33角成、12玉、22馬まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
場所は阪神「野田」近くの居酒屋を予定。
開始時間は17時30分。
会費等詳細は12月初旬にご案内。
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
すっかり肌寒くなりましたが、近所で見かけた紅葉です。

■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
平田 登作 将棋世界1970年11月(「古今短編詰将棋名作選」第169番)

15馬と48角を連結させたい形です。
46飛が守りも良く利いているので、初手は28銀と捨てるのが好手。
同玉なら37馬と引いて詰むので18玉とかわします。
それには27銀と立って、あくまでも37馬の筋を狙います。
28銀と打って27銀と立つのが味の良い活用です。
27銀は同玉と取れませんし、29玉と潜り込むのも38銀、18玉、28金、同玉、37馬で詰むので17玉と逃げます。
ここで26角と行くのが気持ちの良い捌き。
<1図 5手目:26角>

26角に同飛は同馬で簡単。27玉と銀を取れば16馬と捨てる好手があります。
やむなく28玉と逃げ込みますが、今度は26角が邪魔です。
26角がなければ37馬の好手があります。
そこで37角と引き、39玉のとき28角と捨てます。
<2図 9手目:28角>

同玉と取らせて邪魔な角が消えたので、37馬が決め手です。
同玉に38金まで。
28銀から27銀、また48角が26→37→28と動いて消えるところなど、実に見事な駒捌きです。
「古今短編詰将棋名作選」の原敏彦氏による名解説を引用させていただきます。
『銀を捌いて27の拠点に据える。角が綺羅めき流れる。26角とした瞬間に邪魔駒化し、糸を引く消去が馬道と重なるところに本作は成立する。この奔る勢いが総てである。』
【作意】28銀、18玉、27銀、17玉、26角(1図)、28玉、37角、39玉、
28角(2図)、同玉、37馬、同玉、38金まで13手詰
古関三雄作 詰パラ1971年6月

12角から24桂が筋らしく見えるが23玉で続かない。
15桂も同歩と取られて手がありません。
33金からばらそうとすれば24玉で脱出モード。
仕方がないので32角と打ちます。
34玉と出れば35金と押さえるしかなく、33玉と下がられて、玉の逃げ場所はありませんが、持駒桂一枚で行き詰ったように見えます。
しかしここから素晴らしい手順がありました。
まず15角と捨てます。
<3図 5手目:15角>

これは同歩と取る一手。
そこで24金とでるのが妙手!
上部脱出を封じる要の駒に見えるだけに、ちょっと気づきにくい一手です。
同玉に14角成が決め手です。
<4図 9手目:14角成>

同玉の一手に、34飛成と成れば、24に何を合しても、26桂までの詰み。
3図の15角を省略して24金から14角成と進めると、最終手の26桂が打てません。
15角と捨てたのはこのためでした。
本作のように32角、35金と打った駒を、後半に24金、34角成と一気に捨てて捌く手法は「詰み崩し」と呼ばれています。
打った駒がきれいに捌けて大変気持ちの良い手順です。
また本作は詰上り攻め方二枚となり「清涼詰」となっているのも解後感をアップさせています。
【詰手順】32角、34玉、35金、33玉、15角(3図)、同歩、24金、同玉、
14角成(4図)、同玉、34飛成、24合、26桂まで13手詰
岡田 敏作 将棋ジャーナル1982年10月(「万華鏡」第133番)

22とから33角と打つ手がありますが、13玉で切れ模様。
33飛と打ってから12玉に22とが正しい手順です。
22同玉に23歩と打つのは13玉なら31角打で詰みますが、12玉や21玉とかわされると詰みません。
22同玉には、重いようでも31角打と打つしかありません。
21玉なら23飛成、また11玉なら13飛成から33角成があるので、12玉と応じます。
それには13歩と打ちます。
11玉と引く一手に23桂と打ちます。
21玉となって玉は身動きできませんが、持駒を使い果たしてどう攻めるのでしょうか。
<5図 10手目:21玉>

攻め方はここから団子状態の攻め駒を一気に捌きます。
まず12歩成と捨てます。
同玉には11桂成と、23の桂も捨てます。
同玉の一手に、13飛成が決め手です。
<6図 15手目:13飛成>

同金と取らせて邪魔な33飛が消えたので、33角成と出来ます。
12玉に22馬までの詰み。
本局も詰み崩しです。12歩成、11桂成、13飛成は難しい手ではありませんが、打った駒を一気に捌くところが大変爽快。また詰上りも清涼詰で気持ちの良い仕上がりです。
本作も「万華鏡」に掲載された桔梗氏による解説を引用させていただきます。
『まず33飛と打ち、続けて31角、13歩、23桂と打っていく。その全部を打ち終えた状態に達すると、まるでぎゅうぎゅうに巻いたゼンマイがほどけるように歩を成り、桂を成り、飛車を成り捨てる。4×4におさまった文字通り狭い局面の中で、手品を見せられた感じ。目を吊り上げて手を読むといったタイプではなく、あくまで遊びを楽しむ作品。』
【詰手順】33飛、12玉、22と、同玉、31角打、12玉、13歩、11玉、
23桂、21玉(5図)、12歩成、同玉、11桂成、同玉、13飛成(6図)、同金、
33角成、12玉、22馬まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
場所は阪神「野田」近くの居酒屋を予定。
開始時間は17時30分。
会費等詳細は12月初旬にご案内。
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
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詰備会(11月3日)に行ってきました
<詰備会(11月3日)に行ってきました>
■詰備会に行ってきました
11月3日(日)は詰備会に行ってきました。
参加記のアップ、すっかり遅くなってしまいました(汗)。
すでに多くの方が参加報告をアップされています。人気の詰備会ですね。
主催者のHP → https://blog.goo.ne.jp/yakkun610
詰将棋の欠片 → http://hirotsume.blog.fc2.com/blog-entry-932.html
ストンリバーの日記 → https://stoneriverki.hatenablog.com/entry/2019/11/04/041528
九州G → http://kyusyug.blog35.fc2.com/
今回の会場は「生涯学習センター」。同じ名称の施設は各地にありますが、詰備会では初のようです。
岡山駅から徒歩25分。
不慣れなバスを利用するより歩いた方が良いと思い、地図を片手に現地に向かいます。
途中レトロな商店街を抜け、動物園の前を通って現地到着。
動物園は、外観はややさびれていましたが、帰ってから調べたところ、なかなか由緒ある施設のようです。
この写真は生涯学習センターではないのですが、同じ敷地内にある「人と科学の未来館サイピア」です。

会場はちょっとわかりにくかったのですが、敷地内をうろうろしていてたまたま発見。
時間があったので敷地入口で休憩していたら、小林さんや赤畠さんとお会いできたので雑談。
そうこうするうちに開場時間となり、会場へ。
続々と参加者が詰めかけ、最後は14名に。
東は神奈川、西は九州から、毎回賑やかな会合です。
各自持ち寄った作品を解いたり、詰パラの最新作にチャレンジしたり、詰将棋の会合ならではの光景です。
私は某コーナーに悪戦苦闘。しかし久方ぶりに盤駒を使って脳を働かせた感がありました(笑)。
【会合風景と集合写真】



終了後は全員揃って岡山駅前の二次会場へ移動。
これがなかなかいいところで、ゆっくりくつろげました。
二次会終了後、語り足りない面々は岡山駅前で場所を探したのですが、休日のカラオケBOXは最善手ではなかったかもしれません(汗)。
それでも大いに楽しんだ詰将棋三昧の一日でした。
そういえば当日の話題に「裏短コンが今日〆切では?」というのがありました。
どうやら無事作品も集まったようで、下記サイトで公開されています。
http://ikz26.blog.fc2.com/
解答締切は12月8日とのことです。
皆さん奮って解答しましょう!
■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
山田康平作 詰パラ1987年3月(「流星雨」第26番)

桂4枚の持駒を見ただけで楽しい展開を期待してしまいますね。
3筋の銀を捌きたくなりますが、初手は24桂から入ります。
11玉は23桂までですから、13玉と逃げます。
22銀不成では24玉で脱出されますから、23銀成とこちらの銀を捌きます。
同玉と取らせて、35桂と打ち換えます。
34地点の風通しが良くなって、何となく43馬の活用も見えてきました。
13玉と逃げるしかありませんが、先ほど24に打った桂を12桂成と捨て、同玉に34馬と大駒の活用です。
21玉と逃げるのは13桂を利かせて11玉に23桂打、12玉、31桂成とすれば簡単です。
そこで単に11玉と逃げます。これにも23桂打、12玉、31桂成としますが、11玉と戻られて、そこで21成桂と捨てて13桂と打つような攻めでは駒が足りません。
11玉には23桂不成と跳ねるのが好手段。
<1図:15手目 23桂>

35に打った桂を跳ねる一手は実に軽快で、味の良い捌き。
12玉の一手ですが、今度は開き王手というわけにはいきません。
重いようですが24桂と打ち、13玉のときに、22銀不成と捨てるのが決め手です。
<2図:19手目 22銀不成>

22銀不成は同玉の一手。
そこで32成桂と引いて、拠点を銀から成桂に入れ替えます。
13玉に、12桂成と捨てます。
同玉には11桂成が気持ちの良い捨駒。この駒は5手目に35に打ち、15手目に23に跳んだもの。そこから10手後に11に跳ねる二段活用は見事な捌きです。
同玉と取らせて、銀と成桂を入れ替えた効果で33馬と入れば、12玉に22馬までの詰み。
持駒の4枚の桂は、すべて打ってから活用されるという見事な一局。
初形の銀2枚も捌けて解後感がいいです。
【作意】24桂、13玉、23銀成、同玉、35桂、13玉、12桂成、同玉、
34馬、11玉、23桂打、12玉、31桂成、11玉、23桂不成(1図)、12玉、
24桂、13玉、22銀不成(2図)、同玉、32成桂、13玉、12桂成、同玉、
11桂成、同玉、33馬、12玉、22馬まで29手詰
近藤真一作 詰パラ1980年2月(「白雨」第142番)

きれいな実戦型。
36桂、13玉、35角、12玉、24桂、13玉、32桂成と飛車を取って詰ます筋が見えているので、解いてみようという気になりますね。
しかし、36桂、13玉、35角のとき、24に捨合する手がありました。
24同角と取らせて12玉と引けば、24桂と跳ねることが出来ません。
24に何を捨合するか、歩から調べてみましょう。
24歩、同角、12玉のとき13歩と打って清算する手があります。
同桂、同角成に同玉なら、25桂、12玉、24桂と調子良く詰みます。
13同角成に21玉も32と、同玉、62飛、43玉(42合は同歩成、同歩、44桂打以下)、63飛成、53飛合、35桂、32玉、23桂成、42玉、34桂以下、手数はかかりますが駒余りの詰み。
そこで24の捨合は頭の丸い角か桂となります。
桂は同角、12玉に13角成と捨てる軽手があり、同玉に25桂から24桂までです。
そこで24の捨合は角合と決まります。
<5図4手目:24角合>

24角合は、同角と取り、12玉のとき、34角と合駒を訊きます。
23歩合なら、同角成、同龍に13歩と打ちます。
同桂と取らせてから23と と龍を奪い、33飛と打ちます(13同桂とさせた効果。
22玉と頑張りますが、34桂が絶好の桂跳ね。
ということで、23合は頭の丸い桂が最善となります。
<5図8手目:23桂合>

23桂合には、同と、同龍、同角成、同玉と清算して、35桂と打ちます。
32玉なら44桂跳ねがあり、22玉には34桂跳ねがありますから、12玉と引くしかありません。
そこで32飛と打って合駒を訊きます。
22歩はどうでしょうか。
それには23桂成の好手があります。
同玉、34飛成、12玉のとき13角成が継続の好手。
同玉は14龍の一発なので同桂ですが、邪魔な角を捨てたので、24桂と跳ねて詰みます。
桂は品切れですから、24桂を消す22香合が最善です。
<5図16手目:22香合>

22香合には同飛成と取って、同玉に34桂と跳ねます。
12玉と逃げますが、13香と打ち、同桂、同角成、同玉と清算します。
そこで25桂と打てば、収束が見えてきました。
12玉には24桂、21玉と逃げれば33桂不成、31玉、23桂不成と連続桂跳ねで見事四桂詰となりました。
三度の合駒読みも煩雑ではなく(2手目歩合は同手数駒余りで手数がかかりますが、難しい変化ではないと思います)、一度打った桂を跳ねて四桂詰となる手順は爽快です。
【詰手順】36桂、13玉、35角、24角(3図)、同角、12玉、34角、23桂(4図)、
同と、同龍、同角成、同玉、35桂、12玉、32飛、22香(5図)、
同飛成、同玉、34桂、12玉、13香、同桂、同角成、同玉、
25桂、12玉、24桂、21玉、33桂不成、31玉、23桂不成まで31手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
場所は阪神「野田」近くの居酒屋を予定。
開始時間は17時30分。
会費等詳細は12月初旬にご案内。
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
■詰備会に行ってきました
11月3日(日)は詰備会に行ってきました。
参加記のアップ、すっかり遅くなってしまいました(汗)。
すでに多くの方が参加報告をアップされています。人気の詰備会ですね。
主催者のHP → https://blog.goo.ne.jp/yakkun610
詰将棋の欠片 → http://hirotsume.blog.fc2.com/blog-entry-932.html
ストンリバーの日記 → https://stoneriverki.hatenablog.com/entry/2019/11/04/041528
九州G → http://kyusyug.blog35.fc2.com/
今回の会場は「生涯学習センター」。同じ名称の施設は各地にありますが、詰備会では初のようです。
岡山駅から徒歩25分。
不慣れなバスを利用するより歩いた方が良いと思い、地図を片手に現地に向かいます。
途中レトロな商店街を抜け、動物園の前を通って現地到着。
動物園は、外観はややさびれていましたが、帰ってから調べたところ、なかなか由緒ある施設のようです。
この写真は生涯学習センターではないのですが、同じ敷地内にある「人と科学の未来館サイピア」です。

会場はちょっとわかりにくかったのですが、敷地内をうろうろしていてたまたま発見。
時間があったので敷地入口で休憩していたら、小林さんや赤畠さんとお会いできたので雑談。
そうこうするうちに開場時間となり、会場へ。
続々と参加者が詰めかけ、最後は14名に。
東は神奈川、西は九州から、毎回賑やかな会合です。
各自持ち寄った作品を解いたり、詰パラの最新作にチャレンジしたり、詰将棋の会合ならではの光景です。
私は某コーナーに悪戦苦闘。しかし久方ぶりに盤駒を使って脳を働かせた感がありました(笑)。
【会合風景と集合写真】



終了後は全員揃って岡山駅前の二次会場へ移動。
これがなかなかいいところで、ゆっくりくつろげました。
二次会終了後、語り足りない面々は岡山駅前で場所を探したのですが、休日のカラオケBOXは最善手ではなかったかもしれません(汗)。
それでも大いに楽しんだ詰将棋三昧の一日でした。
そういえば当日の話題に「裏短コンが今日〆切では?」というのがありました。
どうやら無事作品も集まったようで、下記サイトで公開されています。
http://ikz26.blog.fc2.com/
解答締切は12月8日とのことです。
皆さん奮って解答しましょう!
■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます。
山田康平作 詰パラ1987年3月(「流星雨」第26番)

桂4枚の持駒を見ただけで楽しい展開を期待してしまいますね。
3筋の銀を捌きたくなりますが、初手は24桂から入ります。
11玉は23桂までですから、13玉と逃げます。
22銀不成では24玉で脱出されますから、23銀成とこちらの銀を捌きます。
同玉と取らせて、35桂と打ち換えます。
34地点の風通しが良くなって、何となく43馬の活用も見えてきました。
13玉と逃げるしかありませんが、先ほど24に打った桂を12桂成と捨て、同玉に34馬と大駒の活用です。
21玉と逃げるのは13桂を利かせて11玉に23桂打、12玉、31桂成とすれば簡単です。
そこで単に11玉と逃げます。これにも23桂打、12玉、31桂成としますが、11玉と戻られて、そこで21成桂と捨てて13桂と打つような攻めでは駒が足りません。
11玉には23桂不成と跳ねるのが好手段。
<1図:15手目 23桂>

35に打った桂を跳ねる一手は実に軽快で、味の良い捌き。
12玉の一手ですが、今度は開き王手というわけにはいきません。
重いようですが24桂と打ち、13玉のときに、22銀不成と捨てるのが決め手です。
<2図:19手目 22銀不成>

22銀不成は同玉の一手。
そこで32成桂と引いて、拠点を銀から成桂に入れ替えます。
13玉に、12桂成と捨てます。
同玉には11桂成が気持ちの良い捨駒。この駒は5手目に35に打ち、15手目に23に跳んだもの。そこから10手後に11に跳ねる二段活用は見事な捌きです。
同玉と取らせて、銀と成桂を入れ替えた効果で33馬と入れば、12玉に22馬までの詰み。
持駒の4枚の桂は、すべて打ってから活用されるという見事な一局。
初形の銀2枚も捌けて解後感がいいです。
【作意】24桂、13玉、23銀成、同玉、35桂、13玉、12桂成、同玉、
34馬、11玉、23桂打、12玉、31桂成、11玉、23桂不成(1図)、12玉、
24桂、13玉、22銀不成(2図)、同玉、32成桂、13玉、12桂成、同玉、
11桂成、同玉、33馬、12玉、22馬まで29手詰
近藤真一作 詰パラ1980年2月(「白雨」第142番)

きれいな実戦型。
36桂、13玉、35角、12玉、24桂、13玉、32桂成と飛車を取って詰ます筋が見えているので、解いてみようという気になりますね。
しかし、36桂、13玉、35角のとき、24に捨合する手がありました。
24同角と取らせて12玉と引けば、24桂と跳ねることが出来ません。
24に何を捨合するか、歩から調べてみましょう。
24歩、同角、12玉のとき13歩と打って清算する手があります。
同桂、同角成に同玉なら、25桂、12玉、24桂と調子良く詰みます。
13同角成に21玉も32と、同玉、62飛、43玉(42合は同歩成、同歩、44桂打以下)、63飛成、53飛合、35桂、32玉、23桂成、42玉、34桂以下、手数はかかりますが駒余りの詰み。
そこで24の捨合は頭の丸い角か桂となります。
桂は同角、12玉に13角成と捨てる軽手があり、同玉に25桂から24桂までです。
そこで24の捨合は角合と決まります。
<5図4手目:24角合>

24角合は、同角と取り、12玉のとき、34角と合駒を訊きます。
23歩合なら、同角成、同龍に13歩と打ちます。
同桂と取らせてから23と と龍を奪い、33飛と打ちます(13同桂とさせた効果。
22玉と頑張りますが、34桂が絶好の桂跳ね。
ということで、23合は頭の丸い桂が最善となります。
<5図8手目:23桂合>

23桂合には、同と、同龍、同角成、同玉と清算して、35桂と打ちます。
32玉なら44桂跳ねがあり、22玉には34桂跳ねがありますから、12玉と引くしかありません。
そこで32飛と打って合駒を訊きます。
22歩はどうでしょうか。
それには23桂成の好手があります。
同玉、34飛成、12玉のとき13角成が継続の好手。
同玉は14龍の一発なので同桂ですが、邪魔な角を捨てたので、24桂と跳ねて詰みます。
桂は品切れですから、24桂を消す22香合が最善です。
<5図16手目:22香合>

22香合には同飛成と取って、同玉に34桂と跳ねます。
12玉と逃げますが、13香と打ち、同桂、同角成、同玉と清算します。
そこで25桂と打てば、収束が見えてきました。
12玉には24桂、21玉と逃げれば33桂不成、31玉、23桂不成と連続桂跳ねで見事四桂詰となりました。
三度の合駒読みも煩雑ではなく(2手目歩合は同手数駒余りで手数がかかりますが、難しい変化ではないと思います)、一度打った桂を跳ねて四桂詰となる手順は爽快です。
【詰手順】36桂、13玉、35角、24角(3図)、同角、12玉、34角、23桂(4図)、
同と、同龍、同角成、同玉、35桂、12玉、32飛、22香(5図)、
同飛成、同玉、34桂、12玉、13香、同桂、同角成、同玉、
25桂、12玉、24桂、21玉、33桂不成、31玉、23桂不成まで31手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
場所は阪神「野田」近くの居酒屋を予定。
開始時間は17時30分。
会費等詳細は12月初旬にご案内。
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
詰工房(10月27日)に行ってきました
<詰工房(10月27日)に行ってきました>
■詰工房に行ってきました
少し遅くなりましたが、10月27日(日)は東京に足を運びましたので、そのことを紹介させていただきます。
「詰将棋の欠片」でも当日の様子がアップされていますので、参照下さい。
→ http://hirotsume.blog.fc2.com/blog-entry-930.html
当日は、早い時間の新幹線で移動。
道中は好天でしたが、残念ながら富士山の雄姿は拝めませんでした。
まずは浅草に移動して社団戦の見学。
丁度熱戦の最中でしたので、遠くから様子をうかがいました。
お目当て(?)の販売コーナーに回りますと、浦野さん、竹中さん、野山さんと、錚々たる顔ぶれが店を出されていました。
「5手詰ハンドブックⅢ」は発刊されたばかりとあって、飛ぶように売れていました。

柳田さんが全詰連ブックスを販売されていたので、解答選手権のことなどよもやま話ですっかり商売の邪魔をしてしまいました。
社団戦の方は当日も好成績で、見事リーグ優勝!
おめでとうございました!
写真は午後の勝負がスタートしたところです。

そこから大井町に移動して詰工房に顔を出しました。
金子さんと来年の解答選手権の運営のことについて、色々教えていただきました。
いかにリスクを減らして効率よく運営するか、色々と参考になりました。
今日は社団戦と重なったので、参加人数は少なめでしたが、あちらこちらで新作の披露や話題作についての情報交換があり、そういう会話の中に入ることで非常に楽しいひとときを過ごすことが出来ました。
加藤さんからお話のあった「詰将棋ユーチューバー」。時代はネットの動画配信で詰将棋を見せるところに来ているんですね!
会合が終われば、楽しい二次会。
会合参加が西日本に偏りがちですが、たまには関東にもお邪魔したいと思います。
【会合風景】

■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます
小峯秀夫作 近代将棋1960年1月(塚田賞、「古今中編詰将棋名作選」第72番)

中段玉ですが駒数も少なく、好感の持てる初形です。
上部脱出が気になりますが45馬の利きがあるので、それほど心配はしなくても良さそうです。
とはいうものの16から角や銀を捨てるのは気前が良すぎて駒が足りません。
14銀と捨て同桂と取らせて14を埋めてから24飛と捨てるのが好手順。
<3手目:24飛>

置き駒の飛車を活用して捨てる24飛には、打ち捨てとは違う鮮やかさを感じます。
同銀は34角の一発があるので同玉と取る一手。
ここから23金、24金と、金を捌くのが味の良い手順。
<7手目:24金>

24金、同玉となったところで、13角と捨てるのが、取れば23金を見た好手。
24飛を捨て同玉となった局面では13の金が邪魔駒で、23金から24金と捨てたのは邪魔駒を消すためでした。
25玉と逃げるしかありませんが、35角成と一歩入手し、16玉と逃げ出したところで17歩と叩きます。
同玉に18金と押さえ、16玉となったところで持駒はないのですが、34馬左とするのが決め手。
同銀の一手に、同馬から17銀までの詰み。
不動駒が少なく、金の捌きが楽しい爽やかな好局です。
【作意】14銀、同桂、24飛、同玉、23金、25玉、24金、同玉、
13角、25玉、35角成、16玉、17歩、同玉、18金、16玉、
34馬左上、同銀、同馬、25香、17銀まで21手詰
北原義治作 近代将棋1973年月(塚田賞、「古今中編詰将棋名作選」第182番

53桂成、51玉、62成桂と銀を剥がす手が見えますが、42玉とかわされると、成桂を動かして開き王手しても72飛と龍を抜かれて詰みません。
初手は53銀不成としておけば、62銀不成に42玉とされても、53銀不成とバックして両王手になるので詰むのですが、左右どちらで行くのが正解でしょうか?
44の銀を動かして53銀右不成とすると51玉、62銀不成、同銀に52銀と捨てたとき、42玉とかわされると詰みません。
そこで正解は64の銀を動かす53銀左不成とわかります。
51玉、62銀不成、同銀に52銀とすてれば、こんどは同玉と取る一手です。
そこで再度53銀不成と入ります。
<7手目:53銀不成>

51玉に62銀不成と銀を入手。
42玉には53銀不成と両王手。
41玉とギリギリのところで凌ぎます。
42銀打の俗手は32玉で逃れ。
32銀、同歩、61龍も51歩合くらいで詰まない。
ここで52銀不成が巧妙な一手。
<13手目:52銀不成>

42玉なら、41銀成があります。
32玉にも、41銀不成と両王手。
同玉に53桂不成と跳ねます。41玉の局面は53銀が邪魔駒だったのです!
51玉には42銀が決め手。
同角と取らせて61龍までの詰。
銀が何度も不成を繰り返す、リズミカルな動きが楽しい一局でした。
【詰手順】53銀左不成、51玉、62銀不成、同銀、52銀、同玉、53銀不成、51玉、
62銀不成、42玉、53銀不成、41玉、52銀不成、32玉、41銀不成、同玉、
53桂不成、51玉、42銀、同角、61龍まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
場所は阪神「野田」近くの居酒屋を予定。
開始時間は17時30分。
会費等詳細は12月初旬にご案内。
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
******************************************************
★課題作の投稿などはこちらまで → blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
■詰工房に行ってきました
少し遅くなりましたが、10月27日(日)は東京に足を運びましたので、そのことを紹介させていただきます。
「詰将棋の欠片」でも当日の様子がアップされていますので、参照下さい。
→ http://hirotsume.blog.fc2.com/blog-entry-930.html
当日は、早い時間の新幹線で移動。
道中は好天でしたが、残念ながら富士山の雄姿は拝めませんでした。
まずは浅草に移動して社団戦の見学。
丁度熱戦の最中でしたので、遠くから様子をうかがいました。
お目当て(?)の販売コーナーに回りますと、浦野さん、竹中さん、野山さんと、錚々たる顔ぶれが店を出されていました。
「5手詰ハンドブックⅢ」は発刊されたばかりとあって、飛ぶように売れていました。

柳田さんが全詰連ブックスを販売されていたので、解答選手権のことなどよもやま話ですっかり商売の邪魔をしてしまいました。
社団戦の方は当日も好成績で、見事リーグ優勝!
おめでとうございました!
写真は午後の勝負がスタートしたところです。

そこから大井町に移動して詰工房に顔を出しました。
金子さんと来年の解答選手権の運営のことについて、色々教えていただきました。
いかにリスクを減らして効率よく運営するか、色々と参考になりました。
今日は社団戦と重なったので、参加人数は少なめでしたが、あちらこちらで新作の披露や話題作についての情報交換があり、そういう会話の中に入ることで非常に楽しいひとときを過ごすことが出来ました。
加藤さんからお話のあった「詰将棋ユーチューバー」。時代はネットの動画配信で詰将棋を見せるところに来ているんですね!
会合が終われば、楽しい二次会。
会合参加が西日本に偏りがちですが、たまには関東にもお邪魔したいと思います。
【会合風景】

■創棋会の次回課題
☆3月号掲載作品展の課題
・「捌きを楽しむ作品」。29手以内。
「捌き」。皆さんはこの言葉からどのようなイメージを持たれるでしょうか?
詰パラの結果稿などで「よく捌けて気持ちが良い」といった短評を見かけます。
捌ける詰将棋は、気持ちがいい。
それはなぜでしょう。
村山隆治さんの『詰将棋手筋教室』(2000年 毎日コミュニケーションズ)の用語辞典では「捌き」について、「盤上の駒が十分に活用され、動き回って盤上から消えていくプロセスのこと」と説明されています。
駒が活用される、駒が動き回る、駒が消えていく、この三点をあげておられるのですが、いずれも解いて楽しく、さわやかさな印象の残る要素と言えます。
言葉では十分説明しきれないところのあるテーマですので、今回から少しずつ例題を紹介させていただきますが、作家の皆さまには、各人の感性で、楽しめる作品をお寄せいただきたいと思います。
12月例会で選題します。
投稿は→ blogsokikaitusin■gmail.com(■を@に変えてください)
◇例題紹介
管理人が「いいな」と思った「捌きを楽しむ作品」を紹介していきます
小峯秀夫作 近代将棋1960年1月(塚田賞、「古今中編詰将棋名作選」第72番)

中段玉ですが駒数も少なく、好感の持てる初形です。
上部脱出が気になりますが45馬の利きがあるので、それほど心配はしなくても良さそうです。
とはいうものの16から角や銀を捨てるのは気前が良すぎて駒が足りません。
14銀と捨て同桂と取らせて14を埋めてから24飛と捨てるのが好手順。
<3手目:24飛>

置き駒の飛車を活用して捨てる24飛には、打ち捨てとは違う鮮やかさを感じます。
同銀は34角の一発があるので同玉と取る一手。
ここから23金、24金と、金を捌くのが味の良い手順。
<7手目:24金>

24金、同玉となったところで、13角と捨てるのが、取れば23金を見た好手。
24飛を捨て同玉となった局面では13の金が邪魔駒で、23金から24金と捨てたのは邪魔駒を消すためでした。
25玉と逃げるしかありませんが、35角成と一歩入手し、16玉と逃げ出したところで17歩と叩きます。
同玉に18金と押さえ、16玉となったところで持駒はないのですが、34馬左とするのが決め手。
同銀の一手に、同馬から17銀までの詰み。
不動駒が少なく、金の捌きが楽しい爽やかな好局です。
【作意】14銀、同桂、24飛、同玉、23金、25玉、24金、同玉、
13角、25玉、35角成、16玉、17歩、同玉、18金、16玉、
34馬左上、同銀、同馬、25香、17銀まで21手詰
北原義治作 近代将棋1973年月(塚田賞、「古今中編詰将棋名作選」第182番

53桂成、51玉、62成桂と銀を剥がす手が見えますが、42玉とかわされると、成桂を動かして開き王手しても72飛と龍を抜かれて詰みません。
初手は53銀不成としておけば、62銀不成に42玉とされても、53銀不成とバックして両王手になるので詰むのですが、左右どちらで行くのが正解でしょうか?
44の銀を動かして53銀右不成とすると51玉、62銀不成、同銀に52銀と捨てたとき、42玉とかわされると詰みません。
そこで正解は64の銀を動かす53銀左不成とわかります。
51玉、62銀不成、同銀に52銀とすてれば、こんどは同玉と取る一手です。
そこで再度53銀不成と入ります。
<7手目:53銀不成>

51玉に62銀不成と銀を入手。
42玉には53銀不成と両王手。
41玉とギリギリのところで凌ぎます。
42銀打の俗手は32玉で逃れ。
32銀、同歩、61龍も51歩合くらいで詰まない。
ここで52銀不成が巧妙な一手。
<13手目:52銀不成>

42玉なら、41銀成があります。
32玉にも、41銀不成と両王手。
同玉に53桂不成と跳ねます。41玉の局面は53銀が邪魔駒だったのです!
51玉には42銀が決め手。
同角と取らせて61龍までの詰。
銀が何度も不成を繰り返す、リズミカルな動きが楽しい一局でした。
【詰手順】53銀左不成、51玉、62銀不成、同銀、52銀、同玉、53銀不成、51玉、
62銀不成、42玉、53銀不成、41玉、52銀不成、32玉、41銀不成、同玉、
53桂不成、51玉、42銀、同角、61龍まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年12月15日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
<最寄駅>地下鉄千日前線「野田阪神」、JR東西線「海老江」、阪神本線「野田」
[会費] 無料
[課題] 3月号作品展「捌きを楽しむ作品」29手以内
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2020年1月19日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号(広い部屋です)
[会費] 無料
[課題] なし
★☆★ 終了後新年会開催 ★☆★
場所は阪神「野田」近くの居酒屋を予定。
開始時間は17時30分。
会費等詳細は12月初旬にご案内。
***【先々の予定】***********************************************
[日時] 2020年2月16日(日)13時~
[場所] 大阪市港区民センター 楓
〒552-0007 大阪市港区弁天2-1-5
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/minato/access.html
<最寄駅>地下鉄中央線・JR環状線「弁天町」徒歩7分
[会費] 無料
[課題] 未定(ネット作品展「教材」) 12月例会終了後にご案内の予定
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