【まとめ】ネット作品展「すらすら解ける20手台」
【まとめ】ネット作品展「すらすら解ける20手台」
結果発表もおかげさまで無事終了しました。
ネット作品展は創棋会初の試みでしたが、作家・解答者の皆様のおかげで盛り上がりました。
作品展開催の動機は、次の2点でした。
◇「やさしい中編作」の発表の場が少なくなったと感じている方が結構多いのではないか?
◇ネットでの作品発表も盛んになっているので、創棋会でもそういう場を作りたい。
その結果、投稿作は20作、解答者も17名と、盛況だったと思います。
投稿されたのは次の17名(敬称略、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
北村憲一、金少桂、久保紀貴、柴田昭彦、しまなみペア、則内誠一郎、角建逸、中出慶一、
中村雅哉、中村宜幹、野曽原直之、nono_y、廣瀬崇幹、三輪勝昭、安田恒雄、山本勝士、
吉松智明
また解答者は次の17名。
有吉弘敏、奥鳥羽生、河童生、金少桂、久保紀貴、小池正浩、則内誠一郎、鳥本敦史
中出慶一、中村雅哉、名無し名人、野曽原直之、nono_y、濱田博、三輪勝昭、山下誠
山本勝士
皆さんのおかげで作品展が成功しました。あらためて感謝申し上げます。
作家や解答者の顔ぶれを見ると、創棋会の常連会員が多いのですが、新しい方にも顔を出していただくことが出来、創棋会の活動もすそ野が広がりつつあると感じています。
解答方式は、全手順記載ではなく、「キーとなる一手」と「手数」を解答記入していただくこととしました。
20手台の作品を20問、手順を書くだけでも大変ではないかと考えたからなのですが、全手順を記載いただいた方には、お手数をおかけしました。
また、評価はABC評価をお願いし、Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計しました。
短評についても「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いしましたが、すべて結果発表に反映させていただきました。
コンクールではないのですが、評点の高かった作品は以下のとおりです。
⑮久保紀貴作(2.86)、①中村雅哉作(2.73)、⑳三輪勝昭作(2.62)
Aが最多は ⑮久保紀貴作(12)、その次が①中村雅哉作(11)
C評価ゼロは⑮久保紀貴作、①中村雅哉作、⑳三輪勝昭作、⑪吉松智明作の4作。
Bが最多は ⑦野曽原直之作(11)。
全作品の平均点は2.15でした。
また全題正解は、奥鳥羽生さん、金少桂さん、nono_yさん、三輪勝昭さんの4名。
⑰中村宜幹作が誤解7、無解4となった他、⑨山本勝士作・⑭nono_y作・⑱中出慶一作・⑲しまなみペア作・⑳三輪勝昭作の4作が無解3でした。
「好作だがすらすら解けない」という評価の多かった⑫角建逸作と⑬安田恒雄作はそれぞれ無解が1と2、誤解はいずれもゼロだったので、最後の問題までたどり着くのが大変だったということかもしれません。
出題順は、取っつきやすいものから並べたいということで、①は中村作の初形曲詰に決まり、②③④も好形作で揃え、⑤⑥は持駒趣向、⑦⑧は大駒捨てで決まる作、⑨~⑬は実戦形風の作品、⑭⑮はラスト向けでもないということで、⑯~⑱はやや形の広がったものを、そしてラストは曲詰でと考えて⑲⑳にしました。
結果発表については、先人に敬意を表して、おもちゃ箱、プレ短コン、twitter解答選手権、裏短コンなど、何度も読ませていただきました。
その結果「毎日発表する(出来れば)」、「短評は全部載せる」、「短評にコメントする」、「ボリュームを勘案して1日1題」、というあたりを方針にしてブログを更新しました。
ネットで結果稿を書くのは初めてでしたが、作品鑑賞能力が乏しいことや、ボキャブラリーが不足していることを痛感。
短評を読ませてもらって、多様な価値観や表現が勉強になりました。
最後に皆さんからいただいた総評を掲載させていただきます。
山本勝士:
「すらすら解ける20手台」の募集は本当にすばらしい企画と思います。
詰将棋はむつかしいだけがとりえではない。手順の流れにみる美しさを表現することも詰棋の醍醐味です。しかし作家は20手台となると投稿先がなく困っているわけです。その点、今回の募集はみんな喜ぶと思います。
★山本さんはペーパーで投稿を頂戴しました。
企画の主旨に賛同いただき、感謝申し上げます。
上記は投稿図に添えられたメッセージですが、多くの方に共感いただける内容かと思います。
河童生:
8月の24日過ぎ、「すらすら解ける」に誘われて(騙されて)、「ネット作品展」を解き始める。
猛暑、台風、いろいろあって、まだまだ暑い9月の中旬近くにようやく全題?攻略です。
20題、すべて好作。評価点もすべてA点で良いと思ったのですが、あえて,A点とB点に分けました。
評価基準は初形が涼しそうな配置図の作品がA点、少し暑そうな作品はB点で、詰手順は関係なしです。
解答を書いていて気付いたのですが、「キ-となる一手」は成る程と思う地点で、この辺りを褒める感想文が作者の心情を擽るかなと思った次第です。
猛暑の夏、詰棋の解図で避暑。こうして今年の夏が行きます。
★20問と言う大量出題にもかかわらず、酷暑の中、解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
鳥本敦史:
20題もの大群に負けそうでしたがなんとかやっつけ仕事、賑やかしに解答送ります。
★お疲れ様でした!
有吉弘敏:
難解な作品もありましたが、大変楽しめました。
私的ベスト3は、15、8、13の順です。
★評点の順位でいけば、⑮1位、⑧5位、⑬6位。
中出慶一:
20作のうちで、作品の質として、⑫がベスト1 と思います。
課題に忠実で、それ相応の内容を有しているのは、⑮、③、⑧あたりがベストでしょうか。
★⑫は7位でした。⑮と⑧をあげたのは、有吉さん、奥鳥羽生さんも同様ですね。
③は8位でしたが、手順の難易度ではなく課題に忠実なところが評価されたものと思います。
奥鳥羽生:
今回の催しは大成功・・・日の目を見なかったかも知れない中編佳作に発表の場を提供できたから。
なお、「すらすら」どころか「すら」でも解けなかった作品は、どんな素晴らしい詰将棋であってもテーマに反したものとしてC評価とさせていただきました。(非力な私の基準で作者には申し訳ありません。)
ちなみに、C評価作を含めて今回の私の収穫は⑧⑫⑮。
★「すらすら」という課題の主旨を横に置けば、⑧⑫⑬はもっと評点が高くなったと思います。
中村雅哉:
課題にマッチしない作品が多すぎます(笑)。良い作品でもすらすら解けない作品は課題に合わないのでAは付けられません。
★「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、おおむね楽しんでいただけたのではないかと思います。
三輪勝昭:
僕は手順が気持ち良いならスラスラ解けるのは、作品の長所と思っています。
そして、そんな作品の良い発表の場がないのは寂しいと感じてます。
今回の企画は素晴らしく、やはりスラスラ解けるのは良いものだと実感しました。
でも今回はこの課題に合ってない作品がいくつかありますね。
その作品は今回の課題に入ると不快でしかありません。
収録選題で除外すべきだったと思うのは僕だけでしょうか。
次は是非《スラスラ解ける30手台》の開催を期待しています。
★投稿図の作者の言葉や解答者の短評から「すらすら」や難易度というのが、一人ひとり異なるものなんだということがよくわかりました。
小池正浩:
本作品展は易しい中編に光を当てる、非常に意味のある試みだったと思います。
続くような動きがあると、嬉しいですね。
★ご要望が多ければ、また開催してみたいですね。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
結果発表もおかげさまで無事終了しました。
ネット作品展は創棋会初の試みでしたが、作家・解答者の皆様のおかげで盛り上がりました。
作品展開催の動機は、次の2点でした。
◇「やさしい中編作」の発表の場が少なくなったと感じている方が結構多いのではないか?
◇ネットでの作品発表も盛んになっているので、創棋会でもそういう場を作りたい。
その結果、投稿作は20作、解答者も17名と、盛況だったと思います。
投稿されたのは次の17名(敬称略、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
北村憲一、金少桂、久保紀貴、柴田昭彦、しまなみペア、則内誠一郎、角建逸、中出慶一、
中村雅哉、中村宜幹、野曽原直之、nono_y、廣瀬崇幹、三輪勝昭、安田恒雄、山本勝士、
吉松智明
また解答者は次の17名。
有吉弘敏、奥鳥羽生、河童生、金少桂、久保紀貴、小池正浩、則内誠一郎、鳥本敦史
中出慶一、中村雅哉、名無し名人、野曽原直之、nono_y、濱田博、三輪勝昭、山下誠
山本勝士
皆さんのおかげで作品展が成功しました。あらためて感謝申し上げます。
作家や解答者の顔ぶれを見ると、創棋会の常連会員が多いのですが、新しい方にも顔を出していただくことが出来、創棋会の活動もすそ野が広がりつつあると感じています。
解答方式は、全手順記載ではなく、「キーとなる一手」と「手数」を解答記入していただくこととしました。
20手台の作品を20問、手順を書くだけでも大変ではないかと考えたからなのですが、全手順を記載いただいた方には、お手数をおかけしました。
また、評価はABC評価をお願いし、Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて、集計しました。
短評についても「すらすら度」「好感度」「表現力」「技術力」等々、色々な角度からのコメントをお願いしましたが、すべて結果発表に反映させていただきました。
コンクールではないのですが、評点の高かった作品は以下のとおりです。
⑮久保紀貴作(2.86)、①中村雅哉作(2.73)、⑳三輪勝昭作(2.62)
Aが最多は ⑮久保紀貴作(12)、その次が①中村雅哉作(11)
C評価ゼロは⑮久保紀貴作、①中村雅哉作、⑳三輪勝昭作、⑪吉松智明作の4作。
Bが最多は ⑦野曽原直之作(11)。
全作品の平均点は2.15でした。
また全題正解は、奥鳥羽生さん、金少桂さん、nono_yさん、三輪勝昭さんの4名。
⑰中村宜幹作が誤解7、無解4となった他、⑨山本勝士作・⑭nono_y作・⑱中出慶一作・⑲しまなみペア作・⑳三輪勝昭作の4作が無解3でした。
「好作だがすらすら解けない」という評価の多かった⑫角建逸作と⑬安田恒雄作はそれぞれ無解が1と2、誤解はいずれもゼロだったので、最後の問題までたどり着くのが大変だったということかもしれません。
出題順は、取っつきやすいものから並べたいということで、①は中村作の初形曲詰に決まり、②③④も好形作で揃え、⑤⑥は持駒趣向、⑦⑧は大駒捨てで決まる作、⑨~⑬は実戦形風の作品、⑭⑮はラスト向けでもないということで、⑯~⑱はやや形の広がったものを、そしてラストは曲詰でと考えて⑲⑳にしました。
結果発表については、先人に敬意を表して、おもちゃ箱、プレ短コン、twitter解答選手権、裏短コンなど、何度も読ませていただきました。
その結果「毎日発表する(出来れば)」、「短評は全部載せる」、「短評にコメントする」、「ボリュームを勘案して1日1題」、というあたりを方針にしてブログを更新しました。
ネットで結果稿を書くのは初めてでしたが、作品鑑賞能力が乏しいことや、ボキャブラリーが不足していることを痛感。
短評を読ませてもらって、多様な価値観や表現が勉強になりました。
最後に皆さんからいただいた総評を掲載させていただきます。
山本勝士:
「すらすら解ける20手台」の募集は本当にすばらしい企画と思います。
詰将棋はむつかしいだけがとりえではない。手順の流れにみる美しさを表現することも詰棋の醍醐味です。しかし作家は20手台となると投稿先がなく困っているわけです。その点、今回の募集はみんな喜ぶと思います。
★山本さんはペーパーで投稿を頂戴しました。
企画の主旨に賛同いただき、感謝申し上げます。
上記は投稿図に添えられたメッセージですが、多くの方に共感いただける内容かと思います。
河童生:
8月の24日過ぎ、「すらすら解ける」に誘われて(騙されて)、「ネット作品展」を解き始める。
猛暑、台風、いろいろあって、まだまだ暑い9月の中旬近くにようやく全題?攻略です。
20題、すべて好作。評価点もすべてA点で良いと思ったのですが、あえて,A点とB点に分けました。
評価基準は初形が涼しそうな配置図の作品がA点、少し暑そうな作品はB点で、詰手順は関係なしです。
解答を書いていて気付いたのですが、「キ-となる一手」は成る程と思う地点で、この辺りを褒める感想文が作者の心情を擽るかなと思った次第です。
猛暑の夏、詰棋の解図で避暑。こうして今年の夏が行きます。
★20問と言う大量出題にもかかわらず、酷暑の中、解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
鳥本敦史:
20題もの大群に負けそうでしたがなんとかやっつけ仕事、賑やかしに解答送ります。
★お疲れ様でした!
有吉弘敏:
難解な作品もありましたが、大変楽しめました。
私的ベスト3は、15、8、13の順です。
★評点の順位でいけば、⑮1位、⑧5位、⑬6位。
中出慶一:
20作のうちで、作品の質として、⑫がベスト1 と思います。
課題に忠実で、それ相応の内容を有しているのは、⑮、③、⑧あたりがベストでしょうか。
★⑫は7位でした。⑮と⑧をあげたのは、有吉さん、奥鳥羽生さんも同様ですね。
③は8位でしたが、手順の難易度ではなく課題に忠実なところが評価されたものと思います。
奥鳥羽生:
今回の催しは大成功・・・日の目を見なかったかも知れない中編佳作に発表の場を提供できたから。
なお、「すらすら」どころか「すら」でも解けなかった作品は、どんな素晴らしい詰将棋であってもテーマに反したものとしてC評価とさせていただきました。(非力な私の基準で作者には申し訳ありません。)
ちなみに、C評価作を含めて今回の私の収穫は⑧⑫⑮。
★「すらすら」という課題の主旨を横に置けば、⑧⑫⑬はもっと評点が高くなったと思います。
中村雅哉:
課題にマッチしない作品が多すぎます(笑)。良い作品でもすらすら解けない作品は課題に合わないのでAは付けられません。
★「すらすら解けない!」というお叱りを受ける問題もあったようですが、おおむね楽しんでいただけたのではないかと思います。
三輪勝昭:
僕は手順が気持ち良いならスラスラ解けるのは、作品の長所と思っています。
そして、そんな作品の良い発表の場がないのは寂しいと感じてます。
今回の企画は素晴らしく、やはりスラスラ解けるのは良いものだと実感しました。
でも今回はこの課題に合ってない作品がいくつかありますね。
その作品は今回の課題に入ると不快でしかありません。
収録選題で除外すべきだったと思うのは僕だけでしょうか。
次は是非《スラスラ解ける30手台》の開催を期待しています。
★投稿図の作者の言葉や解答者の短評から「すらすら」や難易度というのが、一人ひとり異なるものなんだということがよくわかりました。
小池正浩:
本作品展は易しい中編に光を当てる、非常に意味のある試みだったと思います。
続くような動きがあると、嬉しいですね。
★ご要望が多ければ、また開催してみたいですね。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<最終回>
【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<最終回>
結果発表も最終回となりました。
その前に前回の発表作⑲しまなみペアさんの作品にコメントがありました。
三輪勝昭:
曲詰だったのか。では評価を変更しなくては。
(中略)
序盤が酷過ぎる。
素材が良いだけにもったいない。
(後略)
★出題時にタイトルを忘れたのが痛かったですね。管理人のミスです。あらためてお詫び申し上げます。
序盤のつくり方については、課題に合わせるための苦肉の策だったのではないかと推察しています。
また三輪さんからは改作のアイデアも届いているのですが、作品に手を入れるのは創作した方の判断ということもありますので、ネット上で公開するのは控えさせていただきます。
さてラスト20作目は三輪勝昭さんの曲詰です。
三輪さんは同人作家で、半期賞は7回受賞、作品集も「幻の城」を刊行されるなど、現在最も活躍されている作家のお一人ではないかと思います。
⑳三輪勝昭作

【作意】
54銀成、同玉、65銀、同香、63銀生、同香、53と、同玉、63桂成、同玉
64香、54玉、65角、同玉、66歩、54玉、55香、同玉、75龍、54玉
45龍、同香、44馬迄23手詰。
詰上り「コ」の字。

【作者のことば】
僕は一手光る手があると言う創り方を嫌っています。
詰将棋は全体の手順で魅せるものと思ってますので。
それから、僕は易しい事は悪い事でないと思っています。
手順が綺麗でスラスラ解けるのは取り柄になると思っています。
なので易しいのは手順が綺麗でないとダメだと思っています。
本作は手順の綺麗さは、まあまああると思っています。
すらすら解ける20手台は良い企画。
解いて気持ち良くなる作品を沢山見れるのを期待しています。
【正解】
最終手→44馬
手数→23手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.62、A:8、B:5、C:0、誤解:1、無解:3、無評価:0
★ラスト20作目は三輪さんのあぶり出し。
98角を使いたい、77龍を働かせたい、そのために76銀や75桂を捌きたい、また52と、63銀、72銀は捨てたい、といった具合にやりたい手がたくさん見えています。
初手、66龍は気前が良すぎるので、団子になった銀を捌く54銀成は当然の一手。
同玉と取らせて、65銀とするのが巧い手。76銀を捨てるのはこの瞬間しかないのです。
同香にいきなり同角では61の香で取り返されてダメです。
63銀不成と捨て同香と取らせてから53と として61香を取りにいくのが継続の好手段です。
63銀不成に55玉なら66龍と捨てる手があって、同香に54銀成までと、98角も働いて詰みます。
53と、同玉、63桂成、同玉となったところで、7筋の駒がきれいに捌け、収束が見えてきました。
64香と打てば、52玉や53玉は77龍が72や73に入って詰むので、54玉と逃げます。
ここでようやく98角の出番です。65角と香を取ります。
65同玉に66歩が軽い突き出し。
54玉には55香と捨て、同玉に、75龍から45龍と豪快に龍を捨て、見事に「コ」の字が浮かび上がりました。
三輪勝昭:
『この曲詰は素晴らしい。作者は三輪さんでしょうか。』
誰も言いそうにないので自分で言っておきました(笑)。
どこにも発表先がなく困っていた作品ですが、良い発表の機会を与えてもらい感謝してます。
次は《スラスラ解ける30手台》と聞きましたので、又投稿します(笑)。
★企画のご提案ありがとうございます。
創棋会の作品展担当にお伝えしておきます(笑)
名無し名人:
「キーとなる一手」を最終手にしたのは作者のギャグか(笑)
★作者のことばのとおり「狙いの一手」は指定が無かったので、管理人が勝手に設定させていただきました。
野曽原直之:
あぶりだし「コ」。良く捌けて解後感良い。
★不動駒も少なく、よく捌けます。
山本勝士:
曲詰もきれいだがパラパラと駒の消し方が気持ちよい
★駒を取る手も一呼吸置いてからというのがいいですね。
中出慶一:
曲詰「コ」が角・龍捨てで実現しているのは見事。
nono_y:
あぶり出しを予期させる初形だが、手は限られているのですらすら感は損なわれていない。
足の長さを見せ続けた竜を最後に捨てて収束。
詰め上がりは恐らく「コ」ではなくCの鏡文字、すなわち「Aを付けて!」→もちろん!A
★大駒を捨てて詰め上がりというのがクライマックスを盛り上げる演出ですね。
金少桂:
玉を上下動かしながら香の守備を掻い潜るパズルかと思ったらあぶり出しとは!
最後の3手がなぜか見えにくかった。すらすら度60点。
★66龍~54銀成~65銀は同香で詰まない、という紛れを読まれたのでしょうか?
守りの香を全部動かすのは上手いですね。
河童生:
21手目の45竜捨てが出発点で、ここから次々手を伸ばす。「合駒手順を入れたかった」は、作者の弁。
★作者のことですから、今頃は合駒入りの改作を試みておられるかもしれません。
中村雅哉:
持駒がないので確かに易しい部類と思うが、「すらすら」と言えるかは微妙なところ。
則内誠一郎:
職人芸に一票。すらすら度は怪しい。
★手順の綾はありますが、課題に相応しい難易度ではないかと思います。
鳥本敦史:
序盤の連続捨てが見もの。
★駒の捨て方や取り方は単調ではありません。
奥鳥羽生:
早く76銀を捨てておくことが肝要。うまいもんですね。
★65銀、同香と捨ててから角で香を取るまで10手を要します。
山下誠:
軽快なリズムで、中央にかわいい「コ」が出現。
やっと最終作品までたどり着きました。
★暑い中、20問の解答に取り組んでいただき、お疲れ様でした。
★あぶり出しが一つくらいあるといいなと思っていたら三輪さんからの投稿があり、とても嬉しかったです。
駒捌きも良く、大駒捨てもあり、よく練られたあぶり出しだと思います。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
結果発表も最終回となりました。
その前に前回の発表作⑲しまなみペアさんの作品にコメントがありました。
三輪勝昭:
曲詰だったのか。では評価を変更しなくては。
(中略)
序盤が酷過ぎる。
素材が良いだけにもったいない。
(後略)
★出題時にタイトルを忘れたのが痛かったですね。管理人のミスです。あらためてお詫び申し上げます。
序盤のつくり方については、課題に合わせるための苦肉の策だったのではないかと推察しています。
また三輪さんからは改作のアイデアも届いているのですが、作品に手を入れるのは創作した方の判断ということもありますので、ネット上で公開するのは控えさせていただきます。
さてラスト20作目は三輪勝昭さんの曲詰です。
三輪さんは同人作家で、半期賞は7回受賞、作品集も「幻の城」を刊行されるなど、現在最も活躍されている作家のお一人ではないかと思います。
⑳三輪勝昭作

【作意】
54銀成、同玉、65銀、同香、63銀生、同香、53と、同玉、63桂成、同玉
64香、54玉、65角、同玉、66歩、54玉、55香、同玉、75龍、54玉
45龍、同香、44馬迄23手詰。
詰上り「コ」の字。

【作者のことば】
僕は一手光る手があると言う創り方を嫌っています。
詰将棋は全体の手順で魅せるものと思ってますので。
それから、僕は易しい事は悪い事でないと思っています。
手順が綺麗でスラスラ解けるのは取り柄になると思っています。
なので易しいのは手順が綺麗でないとダメだと思っています。
本作は手順の綺麗さは、まあまああると思っています。
すらすら解ける20手台は良い企画。
解いて気持ち良くなる作品を沢山見れるのを期待しています。
【正解】
最終手→44馬
手数→23手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.62、A:8、B:5、C:0、誤解:1、無解:3、無評価:0
★ラスト20作目は三輪さんのあぶり出し。
98角を使いたい、77龍を働かせたい、そのために76銀や75桂を捌きたい、また52と、63銀、72銀は捨てたい、といった具合にやりたい手がたくさん見えています。
初手、66龍は気前が良すぎるので、団子になった銀を捌く54銀成は当然の一手。
同玉と取らせて、65銀とするのが巧い手。76銀を捨てるのはこの瞬間しかないのです。
同香にいきなり同角では61の香で取り返されてダメです。
63銀不成と捨て同香と取らせてから53と として61香を取りにいくのが継続の好手段です。
63銀不成に55玉なら66龍と捨てる手があって、同香に54銀成までと、98角も働いて詰みます。
53と、同玉、63桂成、同玉となったところで、7筋の駒がきれいに捌け、収束が見えてきました。
64香と打てば、52玉や53玉は77龍が72や73に入って詰むので、54玉と逃げます。
ここでようやく98角の出番です。65角と香を取ります。
65同玉に66歩が軽い突き出し。
54玉には55香と捨て、同玉に、75龍から45龍と豪快に龍を捨て、見事に「コ」の字が浮かび上がりました。
三輪勝昭:
『この曲詰は素晴らしい。作者は三輪さんでしょうか。』
誰も言いそうにないので自分で言っておきました(笑)。
どこにも発表先がなく困っていた作品ですが、良い発表の機会を与えてもらい感謝してます。
次は《スラスラ解ける30手台》と聞きましたので、又投稿します(笑)。
★企画のご提案ありがとうございます。
創棋会の作品展担当にお伝えしておきます(笑)
名無し名人:
「キーとなる一手」を最終手にしたのは作者のギャグか(笑)
★作者のことばのとおり「狙いの一手」は指定が無かったので、管理人が勝手に設定させていただきました。
野曽原直之:
あぶりだし「コ」。良く捌けて解後感良い。
★不動駒も少なく、よく捌けます。
山本勝士:
曲詰もきれいだがパラパラと駒の消し方が気持ちよい
★駒を取る手も一呼吸置いてからというのがいいですね。
中出慶一:
曲詰「コ」が角・龍捨てで実現しているのは見事。
nono_y:
あぶり出しを予期させる初形だが、手は限られているのですらすら感は損なわれていない。
足の長さを見せ続けた竜を最後に捨てて収束。
詰め上がりは恐らく「コ」ではなくCの鏡文字、すなわち「Aを付けて!」→もちろん!A
★大駒を捨てて詰め上がりというのがクライマックスを盛り上げる演出ですね。
金少桂:
玉を上下動かしながら香の守備を掻い潜るパズルかと思ったらあぶり出しとは!
最後の3手がなぜか見えにくかった。すらすら度60点。
★66龍~54銀成~65銀は同香で詰まない、という紛れを読まれたのでしょうか?
守りの香を全部動かすのは上手いですね。
河童生:
21手目の45竜捨てが出発点で、ここから次々手を伸ばす。「合駒手順を入れたかった」は、作者の弁。
★作者のことですから、今頃は合駒入りの改作を試みておられるかもしれません。
中村雅哉:
持駒がないので確かに易しい部類と思うが、「すらすら」と言えるかは微妙なところ。
則内誠一郎:
職人芸に一票。すらすら度は怪しい。
★手順の綾はありますが、課題に相応しい難易度ではないかと思います。
鳥本敦史:
序盤の連続捨てが見もの。
★駒の捨て方や取り方は単調ではありません。
奥鳥羽生:
早く76銀を捨てておくことが肝要。うまいもんですね。
★65銀、同香と捨ててから角で香を取るまで10手を要します。
山下誠:
軽快なリズムで、中央にかわいい「コ」が出現。
やっと最終作品までたどり着きました。
★暑い中、20問の解答に取り組んでいただき、お疲れ様でした。
★あぶり出しが一つくらいあるといいなと思っていたら三輪さんからの投稿があり、とても嬉しかったです。
駒捌きも良く、大駒捨てもあり、よく練られたあぶり出しだと思います。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<16回目>
【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<16回目>
結果発表16回目です。
ラス前の出題19番目は しまなみペア さんの作品。
本作は、信行寺持光さん(尾道市)と高縄山ろくさん(松山市)の合作です。
お二人とも中四国の縁のある作家。詰四会や詰備会の常連メンバーでもあります。
ペンネームも中四国の観光スポットから。
倉敷の全国大会終了後、しまなみ海道に向かわれサイクリングを楽しまれた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
⑲しまなみペア作「TetrisⅡ」

【作意】
33角成、同玉、32金、㋑24玉、23と、同玉、22飛、34玉、35歩、㋺同と、
36桂、同と、35歩、同玉、26飛引成、34玉、43飛成、同馬、35歩、45玉、
46龍まで21手詰
㋑同馬は44銀、42玉、32桂成以下早詰
㋑34玉は33飛、25玉、17桂以下早詰
㋺同玉は36歩、同馬、47桂以下早詰
【作者のことば】
17手目43飛成=狙いの手(打歩詰回避)
詰上り(図)=タイトルの意味

【正解】
17手目→43飛成
手数→21手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.07、A:4、B:7、C:3、誤解:0、無解:3、無評価:0
★出題時タイトル表示をうっかり。大変失礼いたしました。
初形は5×5に収まっており、まずまずの形です。
ただ、どこから手をつけるか、筋らしき手が浮かびません。
少し考えると、46飛の横利きを無くさないことや43からの逃走路に注意することなどに気がつきます。
そこでやりにくいのですが33角成から32金と打ちます。
32同馬には44銀から32桂成と馬を取れば51玉には73角があって詰みます。また34玉なら33飛です。
最善は24玉。14飛で簡単そうですが35玉とされ47桂、25玉で打歩詰。
ここは俗に23と と歩を取るのが正解。
23同玉に22飛と据えて、ようやく筋に入ってきた感じです。
34玉には35歩の軽手で応手を訊きます。
同玉なら36歩と連打し、34玉なら26桂以下、36同馬なら47桂として詰みます。
同と とる一手に、26桂と捨てます。35にと金を呼んで、その利きに捨てるのが味の良い手です。
同と と取らせて、もう一度35歩と叩きます。
同玉、26飛成、34玉と進んで、何と打歩詰。
そこで打開の好手が43飛成です。
何の利きもないところにドカンとタダ捨てする気持ちの良い一手です。
同馬の一手に35歩と打つことが出来、45玉に46龍まで、テトリスがくっきりと浮かび上がりました。
ところでテトリスというゲームで遊んだことのある人、どのくらいいるのでしょう?
落ちモノゲームの走りで、流行は90年代だったように思います。
よく似たものには「ぷよぷよ」「ドクターマリオ」なんかがありました。子供とTVゲームで遊んだのを思い出しました。
名無し名人:
序にもう一工夫ほしい。
有吉弘敏:
32金を入れるためだと思いますが、序の5手の2回の駒取は少し違和感があります。
★筋の良い人は、駒取りに抵抗があったかもしれません。
三輪勝昭:
10手目同玉の36歩、同馬、47桂は好変化。
最後43飛成格好いい。
序盤8手は逆算か。この紛れがあれば良しの手順は不快なので創り直して欲しい。」
奥鳥羽生:
満を持しての43飛成といったところ。35同玉の変化も一興。
★導入部分の評判がいまひとつなのは、おそらく作者も自認?
10手目35同玉の変化はいいですね。
鳥本敦史:
序盤の駒取りも悪くはない感じ。
★そう言っていただけると嬉しいです。
則内誠一郎:
短評:詰上り図が命。歩3枚はパクりすぎ。
山下誠:
かなり強引な手順だが、詰上がりを見て納得。
★出題時タイトル表示をうっかりしたので、色々な受け止め方が発生。
山本勝士:
好形で難局。詰め上がりふたつの三角形をあぶり出す大秀作
★そのように見えないこともありません。
野曽原直之:
あぶりだし「TT」?と金を斜めに誘う手順が面白い。
★横に並べば絵文字の「TT」ですが…。
中出慶一:
田舎の曲詰(文字・形は不明)で、最後飛捨てが入り、締まった仕上がりになった。
河童生:
33角成から始まって、最後の締めは43飛成捨て。
最終図が面白い。何に似ているかな?
★形の面白さは伝わったと思います。
中村雅哉:
強力な持駒に色々な紛れ筋。綺麗にできた曲詰の好作だが、課題に全くそぐわない(笑)。
★導入を過ぎればスラスラだったのですが…。
nono_y:
序は駒取り&俗手連発で難解。
と金を誘導して取る「すらすら」手順を経て、狙いの飛捨て。
序は看板に偽りありだが、あぶり出し締めなら文句なくA。
★序は他に手がないところですが、32金は打ちにくい手ですね。
金少桂:
テトリス!
前々回会合で原図を見たので、比較的すぐにあれだな、とわかった。
なので、序は変化飛ばししました。
原図を見てなかったらかなり苦戦しただろうと思う。すらすら度45点。
★デジャヴ?
読み飛ばしの術を使えば、それほどの難度ではなかったでしょうね。
★導入は逆算の苦労がしのばれるところですが、評判はいまひとつ。
しかし、中盤からはすらすら度が上がり、と金を誘い出す細かな手順は味が良く、決め手の43飛成は切れ味抜群で、詰め上がりが象形ということで、盛り上がる演出でした。
出題時にタイトルを表示していればもっと評点が高くなったのではないかと残念です。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
結果発表16回目です。
ラス前の出題19番目は しまなみペア さんの作品。
本作は、信行寺持光さん(尾道市)と高縄山ろくさん(松山市)の合作です。
お二人とも中四国の縁のある作家。詰四会や詰備会の常連メンバーでもあります。
ペンネームも中四国の観光スポットから。
倉敷の全国大会終了後、しまなみ海道に向かわれサイクリングを楽しまれた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
⑲しまなみペア作「TetrisⅡ」

【作意】
33角成、同玉、32金、㋑24玉、23と、同玉、22飛、34玉、35歩、㋺同と、
36桂、同と、35歩、同玉、26飛引成、34玉、43飛成、同馬、35歩、45玉、
46龍まで21手詰
㋑同馬は44銀、42玉、32桂成以下早詰
㋑34玉は33飛、25玉、17桂以下早詰
㋺同玉は36歩、同馬、47桂以下早詰
【作者のことば】
17手目43飛成=狙いの手(打歩詰回避)
詰上り(図)=タイトルの意味

【正解】
17手目→43飛成
手数→21手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.07、A:4、B:7、C:3、誤解:0、無解:3、無評価:0
★出題時タイトル表示をうっかり。大変失礼いたしました。
初形は5×5に収まっており、まずまずの形です。
ただ、どこから手をつけるか、筋らしき手が浮かびません。
少し考えると、46飛の横利きを無くさないことや43からの逃走路に注意することなどに気がつきます。
そこでやりにくいのですが33角成から32金と打ちます。
32同馬には44銀から32桂成と馬を取れば51玉には73角があって詰みます。また34玉なら33飛です。
最善は24玉。14飛で簡単そうですが35玉とされ47桂、25玉で打歩詰。
ここは俗に23と と歩を取るのが正解。
23同玉に22飛と据えて、ようやく筋に入ってきた感じです。
34玉には35歩の軽手で応手を訊きます。
同玉なら36歩と連打し、34玉なら26桂以下、36同馬なら47桂として詰みます。
同と とる一手に、26桂と捨てます。35にと金を呼んで、その利きに捨てるのが味の良い手です。
同と と取らせて、もう一度35歩と叩きます。
同玉、26飛成、34玉と進んで、何と打歩詰。
そこで打開の好手が43飛成です。
何の利きもないところにドカンとタダ捨てする気持ちの良い一手です。
同馬の一手に35歩と打つことが出来、45玉に46龍まで、テトリスがくっきりと浮かび上がりました。
ところでテトリスというゲームで遊んだことのある人、どのくらいいるのでしょう?
落ちモノゲームの走りで、流行は90年代だったように思います。
よく似たものには「ぷよぷよ」「ドクターマリオ」なんかがありました。子供とTVゲームで遊んだのを思い出しました。
名無し名人:
序にもう一工夫ほしい。
有吉弘敏:
32金を入れるためだと思いますが、序の5手の2回の駒取は少し違和感があります。
★筋の良い人は、駒取りに抵抗があったかもしれません。
三輪勝昭:
10手目同玉の36歩、同馬、47桂は好変化。
最後43飛成格好いい。
序盤8手は逆算か。この紛れがあれば良しの手順は不快なので創り直して欲しい。」
奥鳥羽生:
満を持しての43飛成といったところ。35同玉の変化も一興。
★導入部分の評判がいまひとつなのは、おそらく作者も自認?
10手目35同玉の変化はいいですね。
鳥本敦史:
序盤の駒取りも悪くはない感じ。
★そう言っていただけると嬉しいです。
則内誠一郎:
短評:詰上り図が命。歩3枚はパクりすぎ。
山下誠:
かなり強引な手順だが、詰上がりを見て納得。
★出題時タイトル表示をうっかりしたので、色々な受け止め方が発生。
山本勝士:
好形で難局。詰め上がりふたつの三角形をあぶり出す大秀作
★そのように見えないこともありません。
野曽原直之:
あぶりだし「TT」?と金を斜めに誘う手順が面白い。
★横に並べば絵文字の「TT」ですが…。
中出慶一:
田舎の曲詰(文字・形は不明)で、最後飛捨てが入り、締まった仕上がりになった。
河童生:
33角成から始まって、最後の締めは43飛成捨て。
最終図が面白い。何に似ているかな?
★形の面白さは伝わったと思います。
中村雅哉:
強力な持駒に色々な紛れ筋。綺麗にできた曲詰の好作だが、課題に全くそぐわない(笑)。
★導入を過ぎればスラスラだったのですが…。
nono_y:
序は駒取り&俗手連発で難解。
と金を誘導して取る「すらすら」手順を経て、狙いの飛捨て。
序は看板に偽りありだが、あぶり出し締めなら文句なくA。
★序は他に手がないところですが、32金は打ちにくい手ですね。
金少桂:
テトリス!
前々回会合で原図を見たので、比較的すぐにあれだな、とわかった。
なので、序は変化飛ばししました。
原図を見てなかったらかなり苦戦しただろうと思う。すらすら度45点。
★デジャヴ?
読み飛ばしの術を使えば、それほどの難度ではなかったでしょうね。
★導入は逆算の苦労がしのばれるところですが、評判はいまひとつ。
しかし、中盤からはすらすら度が上がり、と金を誘い出す細かな手順は味が良く、決め手の43飛成は切れ味抜群で、詰め上がりが象形ということで、盛り上がる演出でした。
出題時にタイトルを表示していればもっと評点が高くなったのではないかと残念です。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<15回目>
【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<15回目>
結果発表15回目です。
その前に、最近結果発表を行った作品に、追加のコメントをいただきましたので紹介させていただきます。
⑯則内さんの作品(結果発表13回目)
三輪勝昭:
則内作を難しくしているのは4手目の24玉ですね。
15玉なら16金、同玉、17金、15玉に33角成で簡単に詰むのは直ぐ読めます。
ならどこ逃げるのだろうと読む時、24玉では持駒も使わせられてないし、拠点も残りどうやっても詰むだろうと読むと裏にはまります。
この局面からなら25金~35金はそう難しくないはずなんですが。
収束は不評なのでやはり21歩にするべきだと思います。
と思っていたら則内さんがFacebookに原図を載せていました。
その図はこの発表図の序より良いです。
完全に課題不適格なんで変えたのは分りますが、僕の推奨の図にして欲しかったです。
20作に1作だけ足りなかったので、10手台だがオマケだとすれば通用したかと。
オマケだから甘く評価してくれと言われたら僕はAを付けたデしょう(笑)。
ところで原図は発表図より、又僕の推奨の図より優れています。
是非、全作品の解答発表が終わったら、創作秘話みたいなもので、原図を皆さんに紹介して欲しいと思います。
尚、これは僕の作品がケチョンケチョンの評価の時はなしでお願いします(笑)。
★原図の紹介は作者のお考えも尊重して見送らせていただきます。
原図を知りたい方は則内さんのfacebookをご覧いただければ幸いです。
⑰中村さんの作品(結果発表14回目)
I氏:
「角の25→14・・・」は、原形+銀移動の作意に比し、紛れとして角移動の筋にも「目移りした」というものです。
その紛れとは『38飛、56玉、58飛、46玉、48飛、56玉、47角、㋑46玉、Ⓐ14角、56玉、45銀、55玉、56銀、同玉、13角成、55玉、45馬』の筋です。実際は、㋑55玉で逃れ、Ⓐ69角で簡単なのですが。
★なるほど、そういう紛れ筋もあります。角を可成地点に限定移動させるというのは一局作れそうなネタですね。
管理人は、解けないと投稿用紙を読んでしまうので、その筋はまったく読んでいませんでした。
またH氏からは誤評価なので、評価を修正したいとの申し出がありました。
コンクールを行っているわけではないので、受けさせていただくことにしました。
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.00、A:1、B:3、C:1、誤解:7、無解:4、無評価:1
さて結果発表も15回目となりました。
作品も残り3作です。
今回は出題18番目、中出慶一さんの作品。
⑩に続いての登場です。
⑱中出慶一作

【作意】
84金、㋑76玉、79香、㋺77歩合、同香、同玉、78飛、66玉、76金、55玉、
45と、同玉、Ⓐ28飛、89香成、46歩、55玉、25飛、㋩35桂合、同飛、同歩、
67桂、同香成、56歩、64玉、74金まで25手詰
【変化】
㋑75玉は、74金打、76玉、77歩、同玉、78馬、76玉、77香。
96玉は、97歩、同玉、98金、96玉、97香。
㋺78歩合は、同飛、87玉、98馬、96玉、97歩以下。
87玉は、88馬、96玉、97歩以下。
㋩35角合は、同飛、同歩、44角。
【紛れ】
Ⓐ18飛は、89香成、46歩、同角成で不詰。飛の移動空き王手位置は28に限定される。
【作者のことば】
2回の限定合、飛による空き王手移動位置限定(1九角の利き遮断)を織り込んで、打歩詰解消を実現した軽快手順の中編作品に仕上げています。
【正解】
13手目→28飛
手数→25手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.85、A:2、B:7、C:4、誤解:1、無解:3、無評価:0
★中出さんらしい大模様の初形。
いつまでも自由奔放な構図で創作が出来るのはうらやましい限りです。
初手96金と捨てる手も浮かびますが、駒不足になります。
重いようでも84金と打つのが正解。
75玉や96玉は変化㋑のとおり簡単に詰むので76玉と逃げます。
75歩が残っているので、歩を叩くことは出来ず、79香と合駒を稼ぎにいきます。
77には何を合されても、取って78飛と回るところ。
78飛、66玉、76金、55玉となると、初形からは思いもよらぬ打歩詰の局面。
ということで77合は歩に決定。歩以外は簡単に詰んでしまいます。
ここで本局の狙いの手順が飛び出します。
まず45と と捨てて89馬の利き筋に玉を誘い出します。
45玉の局面で狙いの一手、28飛。開き王手をしながらの限定移動です。
89香成と馬を取らせたところでは、28飛の効果で19角の利き筋が遮断されているので46歩が打てます。
55玉の局面はまたしても打歩詰。
今度は25飛とタテに活用し、35の合駒を訊きます。
56から打たせないために頭の丸い桂合が最善ですが、やはり同飛と取って67桂と捨てれば打歩詰が解消され56歩と打って詰みとなります。
いささか大きな構図ですが飛車の大回転を簡明に表現した作品でした。
奥鳥羽生:
打歩できるように角道を遮断。打歩詰打開の逆w。
★打歩詰の局面は何度か出てくるのですが、角道を止める飛車移動は逆に歩を打つためというのは面白いですね。
河童生:
78から28へ、そして35と飛の大立ち回り。
芝居なら、ここで大向こうから掛け声ですね。
★大駒を動かすとき、移動距離を長くするのは中出さんのお得意技。
山下誠:
狙いは角筋を止める2八飛の空き王手。舞台装置が大げさ。
名無し名人:
大掛かりな初形から期待されるような手順は出なかった。
則内誠一郎:
舞台が大きくて課題と釣り合わない
★狙い(78→28→25の飛移動)の性格上、コンパクトな構図にするのはいささか難しかったようです。
野曽原直之:
28飛で角の利きを止めるのが狙い?
鳥本敦史:
何か今一つな印象。
★狙い自体のインパクトが少し弱かったかもしれません。
また攻め方の飛角が消えるのはいいのですが、19角が不動のまま終わるところは残念。
nono_y:
大模様になるのは納得できる手順で、すらすら解ける。
詰め上がりはネコ耳キャラのあぶり出しなのかもしれないが、そうだとしても満足度は今ひとつ。
三輪勝昭:
曲詰臭い配置から12手目迄は曲詰めっぽい手順。
28飛だけ曲詰らしくない手で以下は又曲詰的手順。
そして詰上りこれ曲詰じゃないよね。
何だったのかこの作品。駄作。
★曲詰を期待された方には、少々期待外れでした。
中村雅哉:
課題に忠実に作るなら余分な変化を読ませる序の数手は省くべきと思う。
★前後のバランスからすれば序の変化を読ませるところは、やや異質な手順。
思い切り易しくしてしまうという手はあったかもしれません。
山本勝士:
絶対手の1手目が首をはねるとは意外
★読ませる導入は、初手に打った金を最後に働かせるという構成を意識されてのことだったんですね。
金少桂:
明快な打歩回避物。駒の配置で何がテーマでどのように進めればよいかが伝わってくる。
初手で打った金が最終手で再び動くオチも良い。すらすら度75点。
★大掛かりな初形から何が飛び出すのかと期待が大きかった方には、物足りなさを感じられたようですが、課題に忠実な構成でテーマも明快。解答者には作者の狙いが良く伝わったと思います。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
結果発表15回目です。
その前に、最近結果発表を行った作品に、追加のコメントをいただきましたので紹介させていただきます。
⑯則内さんの作品(結果発表13回目)
三輪勝昭:
則内作を難しくしているのは4手目の24玉ですね。
15玉なら16金、同玉、17金、15玉に33角成で簡単に詰むのは直ぐ読めます。
ならどこ逃げるのだろうと読む時、24玉では持駒も使わせられてないし、拠点も残りどうやっても詰むだろうと読むと裏にはまります。
この局面からなら25金~35金はそう難しくないはずなんですが。
収束は不評なのでやはり21歩にするべきだと思います。
と思っていたら則内さんがFacebookに原図を載せていました。
その図はこの発表図の序より良いです。
完全に課題不適格なんで変えたのは分りますが、僕の推奨の図にして欲しかったです。
20作に1作だけ足りなかったので、10手台だがオマケだとすれば通用したかと。
オマケだから甘く評価してくれと言われたら僕はAを付けたデしょう(笑)。
ところで原図は発表図より、又僕の推奨の図より優れています。
是非、全作品の解答発表が終わったら、創作秘話みたいなもので、原図を皆さんに紹介して欲しいと思います。
尚、これは僕の作品がケチョンケチョンの評価の時はなしでお願いします(笑)。
★原図の紹介は作者のお考えも尊重して見送らせていただきます。
原図を知りたい方は則内さんのfacebookをご覧いただければ幸いです。
⑰中村さんの作品(結果発表14回目)
I氏:
「角の25→14・・・」は、原形+銀移動の作意に比し、紛れとして角移動の筋にも「目移りした」というものです。
その紛れとは『38飛、56玉、58飛、46玉、48飛、56玉、47角、㋑46玉、Ⓐ14角、56玉、45銀、55玉、56銀、同玉、13角成、55玉、45馬』の筋です。実際は、㋑55玉で逃れ、Ⓐ69角で簡単なのですが。
★なるほど、そういう紛れ筋もあります。角を可成地点に限定移動させるというのは一局作れそうなネタですね。
管理人は、解けないと投稿用紙を読んでしまうので、その筋はまったく読んでいませんでした。
またH氏からは誤評価なので、評価を修正したいとの申し出がありました。
コンクールを行っているわけではないので、受けさせていただくことにしました。
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.00、A:1、B:3、C:1、誤解:7、無解:4、無評価:1
さて結果発表も15回目となりました。
作品も残り3作です。
今回は出題18番目、中出慶一さんの作品。
⑩に続いての登場です。
⑱中出慶一作

【作意】
84金、㋑76玉、79香、㋺77歩合、同香、同玉、78飛、66玉、76金、55玉、
45と、同玉、Ⓐ28飛、89香成、46歩、55玉、25飛、㋩35桂合、同飛、同歩、
67桂、同香成、56歩、64玉、74金まで25手詰
【変化】
㋑75玉は、74金打、76玉、77歩、同玉、78馬、76玉、77香。
96玉は、97歩、同玉、98金、96玉、97香。
㋺78歩合は、同飛、87玉、98馬、96玉、97歩以下。
87玉は、88馬、96玉、97歩以下。
㋩35角合は、同飛、同歩、44角。
【紛れ】
Ⓐ18飛は、89香成、46歩、同角成で不詰。飛の移動空き王手位置は28に限定される。
【作者のことば】
2回の限定合、飛による空き王手移動位置限定(1九角の利き遮断)を織り込んで、打歩詰解消を実現した軽快手順の中編作品に仕上げています。
【正解】
13手目→28飛
手数→25手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.85、A:2、B:7、C:4、誤解:1、無解:3、無評価:0
★中出さんらしい大模様の初形。
いつまでも自由奔放な構図で創作が出来るのはうらやましい限りです。
初手96金と捨てる手も浮かびますが、駒不足になります。
重いようでも84金と打つのが正解。
75玉や96玉は変化㋑のとおり簡単に詰むので76玉と逃げます。
75歩が残っているので、歩を叩くことは出来ず、79香と合駒を稼ぎにいきます。
77には何を合されても、取って78飛と回るところ。
78飛、66玉、76金、55玉となると、初形からは思いもよらぬ打歩詰の局面。
ということで77合は歩に決定。歩以外は簡単に詰んでしまいます。
ここで本局の狙いの手順が飛び出します。
まず45と と捨てて89馬の利き筋に玉を誘い出します。
45玉の局面で狙いの一手、28飛。開き王手をしながらの限定移動です。
89香成と馬を取らせたところでは、28飛の効果で19角の利き筋が遮断されているので46歩が打てます。
55玉の局面はまたしても打歩詰。
今度は25飛とタテに活用し、35の合駒を訊きます。
56から打たせないために頭の丸い桂合が最善ですが、やはり同飛と取って67桂と捨てれば打歩詰が解消され56歩と打って詰みとなります。
いささか大きな構図ですが飛車の大回転を簡明に表現した作品でした。
奥鳥羽生:
打歩できるように角道を遮断。打歩詰打開の逆w。
★打歩詰の局面は何度か出てくるのですが、角道を止める飛車移動は逆に歩を打つためというのは面白いですね。
河童生:
78から28へ、そして35と飛の大立ち回り。
芝居なら、ここで大向こうから掛け声ですね。
★大駒を動かすとき、移動距離を長くするのは中出さんのお得意技。
山下誠:
狙いは角筋を止める2八飛の空き王手。舞台装置が大げさ。
名無し名人:
大掛かりな初形から期待されるような手順は出なかった。
則内誠一郎:
舞台が大きくて課題と釣り合わない
★狙い(78→28→25の飛移動)の性格上、コンパクトな構図にするのはいささか難しかったようです。
野曽原直之:
28飛で角の利きを止めるのが狙い?
鳥本敦史:
何か今一つな印象。
★狙い自体のインパクトが少し弱かったかもしれません。
また攻め方の飛角が消えるのはいいのですが、19角が不動のまま終わるところは残念。
nono_y:
大模様になるのは納得できる手順で、すらすら解ける。
詰め上がりはネコ耳キャラのあぶり出しなのかもしれないが、そうだとしても満足度は今ひとつ。
三輪勝昭:
曲詰臭い配置から12手目迄は曲詰めっぽい手順。
28飛だけ曲詰らしくない手で以下は又曲詰的手順。
そして詰上りこれ曲詰じゃないよね。
何だったのかこの作品。駄作。
★曲詰を期待された方には、少々期待外れでした。
中村雅哉:
課題に忠実に作るなら余分な変化を読ませる序の数手は省くべきと思う。
★前後のバランスからすれば序の変化を読ませるところは、やや異質な手順。
思い切り易しくしてしまうという手はあったかもしれません。
山本勝士:
絶対手の1手目が首をはねるとは意外
★読ませる導入は、初手に打った金を最後に働かせるという構成を意識されてのことだったんですね。
金少桂:
明快な打歩回避物。駒の配置で何がテーマでどのように進めればよいかが伝わってくる。
初手で打った金が最終手で再び動くオチも良い。すらすら度75点。
★大掛かりな初形から何が飛び出すのかと期待が大きかった方には、物足りなさを感じられたようですが、課題に忠実な構成でテーマも明快。解答者には作者の狙いが良く伝わったと思います。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
また本ブログのコメントは管理者承認制になっていますが、上記アドレスに直接ご意見をいただければ、必要に応じて、返信させていただくとともに、内容をブログに反映するようにいたします。
***【次回例会】*****************************************************
[日時]2016年10月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F和室
[課題] 「合のつく手筋、3通り以上」(移動合・打診合など。造語も可。)(29手以内)
作品の投稿先 ⇒ sokipara@yahoo.co.jp
編集部に郵送いただいても結構です。
*********************************************************************
以上
【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<14回目>
【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」<14回目>
結果発表14回目です。
その前に13回発表、⑯則内さんへの短評の追加です。
確認不足、大変失礼しました。
奥鳥羽生:
宵越しの金は持たず、金に頼らず詰上げる。
★金の連打は好評でしたね。
それでは今回の登場、出題17番目は 中村宜幹さんの作品。
中村さんは大作アトランティスの作家として有名です。
2015年下期には大学院の半期賞を受賞されるなど活躍中。
⑰ 中村宜幹作

【作意】
Ⓐ38飛、㋑56玉、58飛、46玉、Ⓑ48飛、56玉、45銀、55玉、64馬、66玉、
46飛、57玉、56飛、㋺48玉、75馬、㋩37玉、Ⓒ36飛、㋥47玉、Ⓓ56銀、58玉、
38飛、59玉、58飛、49玉、48馬迄25手詰
【変化】
㋑36歩合は同角、56玉、58飛、46玉、48飛、56玉、57歩、55玉、45飛、54玉、64馬迄。
46玉は48飛として2手短絡。
㋺68玉は58飛、79玉、97馬、89玉、88馬迄。
㋩49玉は58角、59玉、69角、68玉、58飛、79玉、97馬、69玉、59飛打迄同手数駒余り。
66香合は同馬、49玉、58角、59玉、69角、68玉、67馬、同玉、66飛打迄同手数駒余り。
㋥27玉は16角、17玉、37飛迄。
【紛れ】
Ⓐ86飛は36歩合で逃れ。
Ⓑ57馬は55玉、56馬、54玉、36角、45歩合で逃れ。
Ⓒ57飛は46玉、47飛、55玉、64馬、66玉、46飛で作意11手目に戻る。
Ⓓ38飛は46玉、48飛、55玉で作意8手目に戻る。
【作者のことば】
狙いの一手は19手目56銀。
不規則飛車追いの趣向詰めです。馬の往復と34銀の活用が鍵になっています。
18手追い回した局面が、なんと初形から0手で45銀と引いた局面になっています。
その銀を56銀と引けることで詰みに至る、という構成です。
【正解】
19手目→56銀
手数→25手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.80、A:1、B:2、C:2、誤解:7、無解:4、無評価:1
★本作はちょっとした問題作になってしまいました。
誤解が大量に発生し、作者を除く正解が5名となってしまったのです。
誤解は、19手目を69角とした方です。
まずは作意を追ってみましょう。
初手は飛車を動かして開き王手するしかないのですが、移動場所が多くて悩みます。
しかし、35飛では56玉で詰みませんし、86飛と横に動くのは36歩と中合されて、これも全くダメです。
そうなると38飛と引くしかありません。
36歩合が利きそうな感じですが、平凡に同角とすれば玉を56に追ったとき57歩と打てるので早く詰みます。
これには単に56玉とかわすのが最善の逃げ方。46玉は作意を見ていただければわかるように2手短くなります。
58飛、46玉、44飛、56玉と生飛車で追う展開なので空中遊泳しているような玉がなかなかつかまりません。最後55玉なら45飛と出来るのですが56玉と寄ってしのぎます。
そこでじっと45銀と引いて局面を動かします。
今度は55玉と逃げるしかないのですが、64馬と活用できます。
66玉の一手に46飛とすれば、57玉、56飛、48玉、75馬までは一本道。途中56飛に68玉は58飛から97馬があります。
ここが問題の局面でした。作意は37玉なのですが、誤解された方は49玉としたのではないかと想像しています(解答は全手順記載方式ではないので、実際のところは想像するしかありませんが…)。
49玉に、58角、59玉、69角、68玉、57馬、69玉、59飛、同玉、58馬までと読み、19手目を69角とされたのではないでしょうか?
詰将棋らしい収束ですが、手順中57馬の処で58飛と引く手があり、25手駒余りとなります。(変化㋩参照)
変化は割り切れているので、きびしいようですが、69角は誤解とせざるを得ません。
作意に戻って、37玉に57飛では46玉、47飛、55玉、64馬、46飛となって11手目の局面に逆戻りです。
仕方のない36飛に47玉となった局面、何か初形に戻ったような雰囲気もありますが、初形との違いは銀の位置。34の銀が45に来ているではないですか。
そこで56銀と引けば58玉するしかなく、38飛の両王手からの収束となります。
まず誤解者の評から見ていきましょう。
A氏:
残念なのは7手目の45銀。これがなければ、すべて王と大駒の鬼ごっこ。
★そこがポイントだったのですが。でも大駒の動きはの楽しさは伝わったかな?
B氏:
大駒独特の味。この作者でこの初形だから何か狙いがありそうだが…。
★16手目を37玉とされていたら、作者の狙いに気が付いた?
C氏:
追い詰なれどまるでマジックを見るよう
★どのあたりをマジックと感じられたのでしょうか?
D氏:
バッテリーが入れ替わる所は面白い。
★大駒の活用方法には工夫がありますね。
E氏:
玉の動きは千鳥足。先を見通すのが大変。
ところで、16手目3七玉の変化が早く詰みません。
★56銀が盲点になったのでしょうか?
F氏:
2か所(21手目5八飛または5八飛打。23手目4九飛。)で余詰があります。
★選択された手順が正解でないことに気づいていながら…。
G氏:
狙いがよくわからない。
★この手順に入ってしまうと狙いは伝わりません…。
★ここからは正解者の評です。
野曽原直之:
飛車を細かく動かし18手かけて34の銀を45に移動させる。長編のような中編というべきか。
★唯一人、作者の狙いを受け止めていただきました。
「長編のような中編」というのはピッタリの評。
有吉弘敏:
みかけでびびりましたが、筋が見えればまさに「すらすら」でした。
★初形はそのとおり。生飛車で追う手順には少し詰め難さがありますが、王手できる手が限られている局面が多く、その点迷うところは少なかったと思います。
三輪勝昭:
21手迄は凄い面白い。
収束はこれが作意?どこか中合を見落としたのか。
これが作意なら作品以前。
★収束が決まらない、というのは解後感スッキリにつながりませんでした。
★以上の3名以外の正解者だったお二人、少し勘違いがあったかもしれません。
H氏:
ラストの大模様シリーズ1作目。手順と初形が釣り合っていない上、16手目△49玉だと変同余詰や二手長駒余りが複数あり、キズが大きすぎると思う。
★おっしゃる通り、初形と手順のアンバランスというのはあったかもしれません。
なお16手目△49玉は変化㋩のとおり、同手数駒余りですから、割り切れています。
変同余詰にはあたらないと思います。
I氏:
34銀を45に置き間違って7手詰にしてしまう。(ウソw)角の25→14への移動にも目を奪われる。
★初形から銀一枚動いた局面にするのに18手もかかるというのは、詰将棋の非効率の面白さですね。
ところで「角の25→14への移動」というのは?
★作者の狙いについては「不規則飛車追いの趣向」は伝わりやすいのですが、「初形から0手で45銀と引く」ということにどれだけの方が気づくか興味がありました。
しかし残念ながら誤解者続発と言う結果に終わりました。誤解者にも好評の声が散見されただけに残念です。
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以上
結果発表14回目です。
その前に13回発表、⑯則内さんへの短評の追加です。
確認不足、大変失礼しました。
奥鳥羽生:
宵越しの金は持たず、金に頼らず詰上げる。
★金の連打は好評でしたね。
それでは今回の登場、出題17番目は 中村宜幹さんの作品。
中村さんは大作アトランティスの作家として有名です。
2015年下期には大学院の半期賞を受賞されるなど活躍中。
⑰ 中村宜幹作

【作意】
Ⓐ38飛、㋑56玉、58飛、46玉、Ⓑ48飛、56玉、45銀、55玉、64馬、66玉、
46飛、57玉、56飛、㋺48玉、75馬、㋩37玉、Ⓒ36飛、㋥47玉、Ⓓ56銀、58玉、
38飛、59玉、58飛、49玉、48馬迄25手詰
【変化】
㋑36歩合は同角、56玉、58飛、46玉、48飛、56玉、57歩、55玉、45飛、54玉、64馬迄。
46玉は48飛として2手短絡。
㋺68玉は58飛、79玉、97馬、89玉、88馬迄。
㋩49玉は58角、59玉、69角、68玉、58飛、79玉、97馬、69玉、59飛打迄同手数駒余り。
66香合は同馬、49玉、58角、59玉、69角、68玉、67馬、同玉、66飛打迄同手数駒余り。
㋥27玉は16角、17玉、37飛迄。
【紛れ】
Ⓐ86飛は36歩合で逃れ。
Ⓑ57馬は55玉、56馬、54玉、36角、45歩合で逃れ。
Ⓒ57飛は46玉、47飛、55玉、64馬、66玉、46飛で作意11手目に戻る。
Ⓓ38飛は46玉、48飛、55玉で作意8手目に戻る。
【作者のことば】
狙いの一手は19手目56銀。
不規則飛車追いの趣向詰めです。馬の往復と34銀の活用が鍵になっています。
18手追い回した局面が、なんと初形から0手で45銀と引いた局面になっています。
その銀を56銀と引けることで詰みに至る、という構成です。
【正解】
19手目→56銀
手数→25手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:1.80、A:1、B:2、C:2、誤解:7、無解:4、無評価:1
★本作はちょっとした問題作になってしまいました。
誤解が大量に発生し、作者を除く正解が5名となってしまったのです。
誤解は、19手目を69角とした方です。
まずは作意を追ってみましょう。
初手は飛車を動かして開き王手するしかないのですが、移動場所が多くて悩みます。
しかし、35飛では56玉で詰みませんし、86飛と横に動くのは36歩と中合されて、これも全くダメです。
そうなると38飛と引くしかありません。
36歩合が利きそうな感じですが、平凡に同角とすれば玉を56に追ったとき57歩と打てるので早く詰みます。
これには単に56玉とかわすのが最善の逃げ方。46玉は作意を見ていただければわかるように2手短くなります。
58飛、46玉、44飛、56玉と生飛車で追う展開なので空中遊泳しているような玉がなかなかつかまりません。最後55玉なら45飛と出来るのですが56玉と寄ってしのぎます。
そこでじっと45銀と引いて局面を動かします。
今度は55玉と逃げるしかないのですが、64馬と活用できます。
66玉の一手に46飛とすれば、57玉、56飛、48玉、75馬までは一本道。途中56飛に68玉は58飛から97馬があります。
ここが問題の局面でした。作意は37玉なのですが、誤解された方は49玉としたのではないかと想像しています(解答は全手順記載方式ではないので、実際のところは想像するしかありませんが…)。
49玉に、58角、59玉、69角、68玉、57馬、69玉、59飛、同玉、58馬までと読み、19手目を69角とされたのではないでしょうか?
詰将棋らしい収束ですが、手順中57馬の処で58飛と引く手があり、25手駒余りとなります。(変化㋩参照)
変化は割り切れているので、きびしいようですが、69角は誤解とせざるを得ません。
作意に戻って、37玉に57飛では46玉、47飛、55玉、64馬、46飛となって11手目の局面に逆戻りです。
仕方のない36飛に47玉となった局面、何か初形に戻ったような雰囲気もありますが、初形との違いは銀の位置。34の銀が45に来ているではないですか。
そこで56銀と引けば58玉するしかなく、38飛の両王手からの収束となります。
まず誤解者の評から見ていきましょう。
A氏:
残念なのは7手目の45銀。これがなければ、すべて王と大駒の鬼ごっこ。
★そこがポイントだったのですが。でも大駒の動きはの楽しさは伝わったかな?
B氏:
大駒独特の味。この作者でこの初形だから何か狙いがありそうだが…。
★16手目を37玉とされていたら、作者の狙いに気が付いた?
C氏:
追い詰なれどまるでマジックを見るよう
★どのあたりをマジックと感じられたのでしょうか?
D氏:
バッテリーが入れ替わる所は面白い。
★大駒の活用方法には工夫がありますね。
E氏:
玉の動きは千鳥足。先を見通すのが大変。
ところで、16手目3七玉の変化が早く詰みません。
★56銀が盲点になったのでしょうか?
F氏:
2か所(21手目5八飛または5八飛打。23手目4九飛。)で余詰があります。
★選択された手順が正解でないことに気づいていながら…。
G氏:
狙いがよくわからない。
★この手順に入ってしまうと狙いは伝わりません…。
★ここからは正解者の評です。
野曽原直之:
飛車を細かく動かし18手かけて34の銀を45に移動させる。長編のような中編というべきか。
★唯一人、作者の狙いを受け止めていただきました。
「長編のような中編」というのはピッタリの評。
有吉弘敏:
みかけでびびりましたが、筋が見えればまさに「すらすら」でした。
★初形はそのとおり。生飛車で追う手順には少し詰め難さがありますが、王手できる手が限られている局面が多く、その点迷うところは少なかったと思います。
三輪勝昭:
21手迄は凄い面白い。
収束はこれが作意?どこか中合を見落としたのか。
これが作意なら作品以前。
★収束が決まらない、というのは解後感スッキリにつながりませんでした。
★以上の3名以外の正解者だったお二人、少し勘違いがあったかもしれません。
H氏:
ラストの大模様シリーズ1作目。手順と初形が釣り合っていない上、16手目△49玉だと変同余詰や二手長駒余りが複数あり、キズが大きすぎると思う。
★おっしゃる通り、初形と手順のアンバランスというのはあったかもしれません。
なお16手目△49玉は変化㋩のとおり、同手数駒余りですから、割り切れています。
変同余詰にはあたらないと思います。
I氏:
34銀を45に置き間違って7手詰にしてしまう。(ウソw)角の25→14への移動にも目を奪われる。
★初形から銀一枚動いた局面にするのに18手もかかるというのは、詰将棋の非効率の面白さですね。
ところで「角の25→14への移動」というのは?
★作者の狙いについては「不規則飛車追いの趣向」は伝わりやすいのですが、「初形から0手で45銀と引く」ということにどれだけの方が気づくか興味がありました。
しかし残念ながら誤解者続発と言う結果に終わりました。誤解者にも好評の声が散見されただけに残念です。
☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
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