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【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<5回目>

【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<5回目>

街で見かけた綺麗な花。
街の花

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<5回目>
 創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
   西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
   柳原裕司

 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。

 それでは今日は5回目の結果発表。2作品を一度に発表します。
 最初に申し上げておきますが、本日の2題には同一手順の作品があったとの指摘を受けています。確認不足のありましたこと、皆さまにお詫び申し上げます。
 内容は解説の中で触れさせていただきます。

⑤ 鷲見慎吾作
05).png

【作意】33飛、32金合、22角、21玉、32飛成、同玉、33金、21玉、11角成、同玉、22金まで11手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
   平均点:2.00  A:2、B:9、C:2 (誤解:1、無解:2、無評価:1)

【作者のことば】
 合駒と角の打ち場所をテーマに作りました。
 2手目金合ならば3手目22角で詰みで、13角で逃れ、
 2手目他合ならば3手目13角で詰みで、22角で逃れになります。

★初手13角と打ちたくなりますが、32玉から43玉の脱出が防げません。
 22角も、32玉、33飛、21玉で、53角の守りがあって31飛成と出来ません。
 初手は角を温存して33飛と上から押さえるのが正解です。
 32歩合なら、今度こそ13角から22角成があるので、22地点に利く、つまり横に利く駒でないといけません。
 そうなると32合は飛車か金で。
 飛車合にも13角と打って21玉のとき23飛成とする手がありました。飛角桂の3枚が利いているので防ぎようがなく詰みです。
 正解は32金合です。これなら先ほどの23飛成を同金と取れます。
 では32金合にはどう攻めれば良いでしょうか。
 今度は22角の短打が好手です。
 22角、21玉に、32飛成と切って金を入手します。
 同玉に33金と押さえ、21玉に、11角成と捨てるのが決め手です。
 同玉に22金までの詰み。
 なお9手目あわてて31角成では同角と取られて「アッ!」となりますので注意してください。
 易しい合駒選択と、角の使い方を学べる初心者向けの教材でした。

ほっと:合駒によって13角と22角を使い分ける。

★離し角と短打の角の使い分け。

RINTARO:うまくまとまってはいますが、教材に使える合駒問題の気がします。

★本作のような易しい合駒問題が入門用にピッタリかと。

蛇塚の坂本:2手目飛合いで少し違和感が有る。
西村章:2手目飛合は13角から23飛成。これが少々見えにくかった。

★23飛成の駒取りが筋の良い人には見えにくい?

金少桂:守備駒としても詰め駒としても金は強い。
奥鳥羽生:横にも斜め上にも利くのが金。

★合駒で金の特性が学べました。

まさ:飛と金の特性の違いがよくわかる。
占魚亭:飛車を金に。

★飛車と金の違いも学べました(笑)

鳩森美羽:駒数少なく、手順もさっぱり。53角が自然なようで上手い配置。

★配置は効率的でスッキリしていますね。

則内誠一郎:理解しやすいので教材に好適。

★「わかりやすい」というのは教材にとって重要な要素ですね。

竹中健一:大駒は離して打て??合駒請求??

★飛車は離して、角は長短使い分け。

福原徹彦:打った角が邪魔になる22角がうまい。

★打った駒が邪魔になり、それを消すというのは上手い手順構成です。

鷲見慎吾:他の作品での短評を、テーマとなる駒を予想しながら書いていて思ったのですが、自作はだいぶテーマとなる駒がわかりにくい気がします。

★解答者の受け止め方はさまざまでしたが、教材に好適という点では、多くの方の意見が一致。

有吉弘敏:簡素形ですが、初見の様な気がします。

★残念ながら同一手順がありました。加藤徹さんから連絡いただきました。
 ご指摘感謝申し上げます。

本間爽悦作 (サンケイスポーツ 1980-0931)
05)本間

野村量作 (徳島新聞 2007.1.18)
05)野村


⑥ 金少桂作
06).png

【作意】43銀、55玉、65金、56玉、66金、57玉、48金、46玉、47金、45玉、37金まで11手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
  平均点:2.64、A:10、B:3、C:1 (誤解:0、無解:2、無評価:1)

【作者のことば】
 大道棋金金銀、金銀銀問題の改作。
 この類型は金と銀の特性がよくわかると思います。
 同一作検索は本図、左右反転図ともに通過しましたが、同一手順とかはもしかしたらあるかも・・・。

★初手、65金や45金は三段目に逃げられるとちょっと捕まりませんから、考えられるのは64金、63銀、43銀あたり。
 64金は、55玉、65金、56玉、45銀、57玉、48金、46玉、38金と手が続きますが、57玉とされても48歩と捨合されても詰みません。
 63銀も有力なのですが、ここは34にも利きを残す43銀が正解。
 43銀、55玉に46金と打ちたくなりますが、44玉とバックされ、36金と開き王手しても33玉と逃げられてダメ。
 55玉に45金と打って56玉に47金では45玉と金を取られ、37金と寄っても47歩と捨合されて逃れます。
 55玉のとき、金は65から打ちます。しかし56玉に47金、45玉、37金では、やはり47歩でダメです。
 55玉、65金、56玉のとき、66金と引くのが好手。57玉と入玉されてしまうので非常に不利感があります。
 57玉には48金と打ち、46玉に47金と一回押すのが継続の好手段。
 これで45玉のときに37金と開き王手すれば詰み。
 金を66まで引いておいた効果が出ています。
 金銀の使い方を学ぶ一局でした。

有吉弘敏:悩みましたが面白かった。一旦57まで持ってくるところが盲点。
西村章:これは苦労した。66金がなかなか見えなかった。

★66金と引いて入玉させるのが抵抗のある一手です。

蛇塚の坂本:見事に玉を危険な4五に誘導せしめる。
RINTARO:金の使い方。詰上りが見えているので分かりやすかったです。
鳩森美羽:意外にヌルヌルして悩まされた。最終形が見えるまでが長かった。

★この類型を知っている人には詰上りが浮かんだことと思いますが、そうでない方は相当苦労されたのではないでしょうか。

奥鳥羽生:金と銀、それぞれの特性を活かす。
まさ:金銀をどう使うかで相当悩まされた。

★金銀の特性を学んでいただきました。

則内誠一郎:ひとまず入玉させるとは驚き。
福原徹彦:何をやっても詰みそうに見えて、作意以外は全然詰まない。ハマるとなかなか抜けられないと思う。

★紛れと意外性が大道棋の命です。

竹中健一:詰め上がりの形は予想できるのに、その形に持っていくのに一苦労。小駒をうまく使っていると思いました。
鷲見慎吾:テーマは金と予想、金と銀と香の特性を全て活かした詰上りがとてもこの企画にマッチしていると思います。

★簡単そうに見えて一本道ではありませんでした。

占魚亭:金少桂さんの作品かな?

★ご明察。「教材」にも大道棋を投稿いただけるのは作者ならでは。

ほっと:さすがに同一手順があった気がする。

★残念ながら同一手順がありました。こちらも加藤徹さんのご指摘です。
 大道棋ですから異なる局面から同じ手順が紡ぎ出されるということは、あり得る話なのですが…。

森美憲作 (詰パラ1991年2月)
06)森

手順は左右逆です。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費]  無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)

※課題作の投稿などはこちらまで
   → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
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もうすぐ例会~創棋会例会は4月21日~

もうすぐ例会~創棋会例会は4月21日~

■創棋会の今後の予定
 創棋会の次回例会は4月21日(日)です。
 場所は大阪市福島区民センター 303号。
 大勢の方のご参加をお待ちしています。
 また課題は「局面の対比」(29手以内)です。
 どしどし投稿ください!


■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ誌上に大会関連の案内が掲載されますが、このブログでも大会関連の告知を行いますので、ぜひ参照下さい。
   《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
   《場所》大阪産業創造館 4階
     大阪市中央区本町1-4-5
       http://shisetsu.sansokan.jp


■創棋会の次回課題は「局面の対比」
 4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 これまで数回にわたって例題を紹介しましたが、駒の移動、駒の消去、駒の入替、持駒変換などさまざまな対比の表現があり、その表現や演出も、華麗な捨駒、打歩詰打開、趣向的手順など多彩でした。
 (昨年末にも例題を2作紹介していますので合わせて参照ください)
 今回も思わず膝を打つような「局面の対比」を表現した作品をご覧いただこうと思います。

小林尚樹作 暁将棋部屋2018年5月(創刊号)
小林尚樹15手

 44玉から55玉の脱出ルートが見えています。
 43金と捨てるのが好手段。
 同銀なら64金から45飛がありますから同玉と応じます。
 42飛と打って簡単そうですが、34玉、26桂、同金となって詰みません。
 43同玉にはちょっと打ちにくいのですが55桂が好手。

<3手目:55桂>
小林尚樹15手55桂

 上に逃げられそうですが、44玉には45金から43飛があります。また34玉も46桂、24玉、34飛、15玉、16歩で捕まります。
 やむなく55同銀と応じますが、待望の42飛です。
 54玉とかわして65からの上部逃走を見せますが、64金と捨て、同銀と取らせて45飛成で脱出阻止です。
 53玉と引かれて打歩詰ですが、65桂と捨てれば、同銀で簡単に打開できます。
 54歩と打って、同銀に、42龍と突っ込めば詰みです。
 ここで詰上りをよく見てください。

<詰上り:42龍>
小林尚樹15手詰上り

 初形との差は42龍一枚!
 最終手で忽然と現れた42龍。
 飛車を裏返して打てれば一手詰なのですが、そうはいきませんから、玉方銀を翻弄しながら驚きの詰上りです。

【手順】43金、同玉、55桂(図)、同銀、42飛、54玉、64金、同銀、
   45飛成、53玉、65桂、同銀、54歩、同銀、42龍まで15手詰


角 健逸作 近代将棋1984年5月(『現代詰将棋中編名作選』第51番)
角建逸

 玉は無防備に近く、二枚飛で追い廻せば簡単に詰みそうな形です。
 しかし76飛には85玉とかわされ、86飛右なら74玉で、また86飛左なら96玉で、いずれも千日手コース。
 まず63銀不成と銀を活用するのが正着です。
 75玉の一手に76飛と寄れば、84玉は74銀成があるので、85玉と寄るしかありません。

<1図 4手目:85玉>
角建逸85玉

 ここで急いで86飛は、右なら75玉、左なら95玉で逃れるので、74銀不成とします。
 84玉と引く一手ですが、93桂が利いているので86飛左は85合で続きません。
 もう一度73銀不成とし、85玉に86飛左と手順を尽くせば、94玉には74飛があるので、95玉と応じるしかありません。

<2図 10手目:95玉>
角建逸95玉
 
 初形から銀を63→74→73と不成で活用し、玉を9筋に追い込みました。
 ここからもう一度、84銀不成から83銀不成と活用して、95玉に96飛と寄れば85玉の一手。

<3図 16手目:85玉>
角建逸85玉2

 86飛右としたくなりますが、75玉でダメですから、もう一度74銀不成から73銀不成とします。
 85玉と応じるしかありませんが、銀の位置が73に変わったので、86飛右、75玉に64銀不成と活用出来ました。
 そして74玉に94飛までの詰み。

<詰上り:94飛>
角建逸_詰上り

 何と初形から94歩が消えて94飛までの詰み!

 手順も、最初74にいた玉を、銀を千鳥に使って8筋から9筋へ追い、94歩を消去してから、もう一度8筋から7筋へ追い戻して収束するという、実に楽しい作品でした。

【手順】63銀不成、75玉、76飛、85玉(1図)、74銀不成、84玉、73銀不成、85玉、
   86飛左、95玉(2図)、84銀不成、94玉、83銀不成、95玉、96飛、85玉(3図)、
   74銀不成、84玉、73銀不成、85玉、86飛右、75玉、64銀不成、74玉、94飛まで25手詰


伊藤 正作 詰パラ1983年1月(看寿賞、『詰将棋探検隊』第64番)
伊藤正

 本作はまず詰上り図を見ていただこう。

<詰上り図:15歩>
伊藤正詰上り15歩

 打歩詰の反則?
 それでは詰将棋になりません。
 この詰上りが実現するのは突き歩のときです。
 16の歩を15に突き出して詰めるわけです。
 詰将棋の手筋に「先打突歩詰」というものがあります。
 単に歩を打つと打歩詰になるので、あらかじめ歩を打っておいて突歩で詰めようという手筋です。
 本作の場合はどこかで16歩と打つ必要があるのですが、どうすれば打てるのか、また最終局面はどうやって実現するのでしょうか。
 16に歩が打てるのは玉が15にいるときです。
 このままでは37角の利きがあるので、15玉という形にするには角の利きが何かで遮られている状態をつくらないといけないのですが、一枚しかない桂を26に使ってしまったので15玉で続きません。
 もう少し丁寧に攻めなければいけません。
 23龍と入り25玉に26歩と打ちます。
 取れませんから15玉と寄る一手ですが、これで16歩と打つことが出来ます。
 同と と取らせてから25歩とすれば、26合には24龍があるので、25同玉の一手。
 34龍と引いて14玉となったところで15歩と打って同と と取らせます。
 これが次図。

<1図 12手目:15同と>
伊藤正15と

 初形から12手かけて17のと金を15まで動かしました。
 後手だけが2手指したような不思議な局面です。
 ここまで下準備をしてから、もう一度23龍と入れば25玉に26歩のとき、15玉と出来ないので、同と と取るしかありません。
 これで懸案だった26地点を塞ぐことができました。
 もう一度34龍と引き、14玉となったとき、37角の利きが消えたので、15歩、同玉に16歩と拠点を作ることに成功しました。

<2図 21手目:16歩>
伊藤正16歩

 ここまでくればもう一息です。
 14玉に23龍と入り、25玉のとき17桂と捨てれば同との一手。
 もう一度34龍と引いて、14玉に15歩までの詰み。

 作者の狙いは「原形のまま盤上に歩を発生させ、打歩詰打開する」というもので、初形と詰上りのコントラストは絶妙。金を翻弄するミニ趣向も入って芸術的とさえいえる素晴らしい出来映えで、見事看寿賞に輝きました。

【手順】23龍、25玉、26歩、15玉、16歩、同と、25歩、同玉、
   34龍、14玉、15歩、同と(1図)、23龍、25玉、26歩、同と、
   34龍、14玉、15歩、同玉、16歩(2図)、14玉、23龍、25玉、
   17桂、同と、34龍、14玉、15歩まで29手詰


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
   アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

※課題作の投稿などはこちらまで
   → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上

詰パラ4月号到着

<詰パラ4月号到着>

■解答選手権
 チャンピオン戦が3月31日(日)に開催されました。
 今年の参加者は98名と僅かに100名を切りましたが、昨年に続いての東京・大阪・名古屋の三会場開催で、大いに盛り上がりました。
 結果は皆さんもご存じのとおり、藤井聡太さんの五連覇!
 98.5点と、誤記による減点で満点は逃しましたが、全問正解はさすがです。
 運営を支えくださった各地のスタッフのご努力に、あらためて敬意を表したいと思います。
 また初級一般戦は4月6日(土)に開催されました。今年は昨年に引き続き開催場所が増え全国28会場で熱気にあふれる競技が繰り広げられました。
 このような盛り上がりが定着し、詰将棋愛好家が増えることを祈念します。
 解答選手権の模様はこちらからどうぞ  → https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem


■詰パラ4月号
・表紙。ベテラン山本勝士さのん作品。
 素晴らしい作品が感動を与えるというくだりは同感。
 また「苦しんでも規約どおり完成させた作品こそ…」というあたりは作家としての矜持を問われる一言ですね。
・詰将棋学校(12P~)。
 小学校:今だから聞ける担当者の想い。
 中学校:選題に悩むというのはある意味贅沢?
 高校:「盤上に死を描く」は詰棋界では話題ですね。サロンでも三宅さんが紹介されています(41P)。ぜひ読まねば!
 短大:プロ棋士が客寄せとは贅沢な…。
 大学:合駒の出そうな作品が揃った?
 大院:今月は平成最後の選題なんですね。
・詰四会作品展(18P~)。変化や紛れのない作品は「一本道」などと評価されます。
 多様な作品が集まったのは、課題に含みが多かったからでは?実戦型特集より面白いと思います。
・九州G作品展(19P~)。無防備は詰めてみようという気になりますが無仕掛は見るからに難しそうですね。
・半期賞(20P~)。受賞者の皆さんおめでとうございます!
 大院のやよいさんは初受賞。山路さんは小と短大でダブル受賞。それにしても1年に5つは凄い!
・おもちゃ箱だより(30P~)。年賀詰。皆さん発想がユニークですね。
・ちえのわ雑文集(32P~)。オセロ将棋。面白そうですね。
・名局ライブラリー(34P~)。2013年は先月に続き2回目。まだまだ続くようです。
・会合案合(42P~)。今月号は1Pだけ。香龍会は2回開催!
 創棋会の例会は4月21日です。皆さんのご参加をお待ちしています。
 ところで「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」は『現在結果発表中』と記載されています(笑)。
 3月中に結果発表をスタートする予定だったのですが、準備が悪くて遅くなってしまいました(汗)。
 近日中に結果発表を始めますので、ご容赦くださいm(__)m
・編集室:今月が平成最後の発行。

■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ誌上に大会関連の案内が掲載されますが、このブログでも大会関連の告知を行いますので、ぜひ参照下さい。
  《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
  《場所》大阪産業創造館 4階
    大阪市中央区本町1-4-5
      http://shisetsu.sansokan.jp

■創棋会の次回課題は「局面の対比」
 4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 これまで数回にわたって例題を紹介しましたが、駒の移動、駒の消去、駒の入替、持駒変換などさまざまな対比の表現があり、その表現や演出も、華麗な捨駒、打歩詰打開、趣向的手順など多彩でした。
 (昨年末にも例題を2作紹介していますので合わせて参照ください)
 今回も楽しい作品をご覧いただこうと思います。

石川幸雄作 詰パラ1966年3月
石川幸雄作

 一目、58歩が邪魔ですね。
 無ければ58飛と回って簡単に詰みそうです。
 それでは57歩と突いてみましょう。
 47玉と逃げてくれれば、もう一つ56歩と突いて開き王手すれば同玉の一手で、うまい具合に58歩が消えて58飛が実現します。
 しかし57歩のときに66玉と寄られると、67歩は二歩で打てませんし、55銀も65玉で打歩詰となり、不思議なことに詰みません。
 57歩と突く前に準備が必要です。
 67銀と上がり、47玉のとき78銀とソッポに引くのが好手。
 56玉と戻って次図。

<1図:4手目、56玉>
石川幸雄作56玉1

 初形から68の銀が78に移動しました。
 これで57歩と突けます。
 今度66玉なら68飛まで。
 47玉と逃げる一手に、56歩とすれば同玉と応じるしかなく、これで58歩を消すことが出来ました。

<2図:8手目、56玉>
石川幸雄作56玉2

 ここで喜び勇んで58飛とすると、57歩合! と捨合する妙防があります。
 単に66玉なら55銀、65玉、66銀、同玉、67歩、65玉、55金までで詰むのですが、57歩合と捨合されると同飛上と取れば、66玉と寄られ、67飛右なら56玉で千日手ですし、55銀から66銀と捌く筋も67歩に57玉と飛車を取られてしまいます。
 もう少し丁寧に攻める必要があります。
 67銀~58銀~57銀直~68銀と8手かけて、銀を繰り替え、78の銀を68に移動させます。

<3図:16手目、56玉>
石川幸雄作56玉3

 3図となって、ようやく58の歩を原形で消去することに成功。
 待望の58飛が実現しました。
 66玉に55銀から66銀と捌いて、同玉に67歩から55金までの詰み。

 銀の繰替えで原形から歩を消去する、パズル的な作品でした。

【詰手順】67銀、47玉、78銀、56玉(1図)、57歩、47玉、56歩、同玉(2図)、
    67銀、47玉、58銀、56玉、57銀直、47玉、68銀、56玉(3図)、
    58飛、66玉、55銀、65玉、66銀、同玉、67歩、65玉、55金まで25手詰


相馬康幸作 詰パラ1997年5月 (『Collection』第49番)
相馬康幸作

 凝り形をほぐしたい局面です。
 65銀は67玉で続かないので、66銀、同玉、55銀と進めます。
 77玉と元にもどったとき、85の飛車が邪魔駒と気づくかどうかがポイントです。
 65銀、67玉に77飛と捨て、同玉に75飛と回って舞台が完成します。

<9手目:75飛>
相馬康幸作75飛

 ここから楽しい銀の繰り替えがスタート。
 まず67玉に76銀から85銀とします。
 銀の開き王手に6段目への捨合は同飛から早詰み。香合出来れば逃れるのですが、香は品切れ。成香配置はそのためでしたが、あまり嫌味に感じません。

<13手目:85銀>
相馬康幸作85銀

 銀を85に移動できるのは、85飛を捌いた効果です。
 67玉に65飛と寄り、77玉には66銀から57銀と右の銀を繰り替えます

<19手目:57銀>
相馬康幸作57銀

 77玉と寄れば、75飛から76銀と左の銀を活用。
 85から65に銀を動かします。

<25手目:65銀>
相馬康幸作65銀

 これで56の香に二枚の銀が利きましたので収束です。
 67玉に56銀引から清算し、56同銀と金と香を入手。
 66玉とかわしたところに、76飛から77香と捨てて気持ちの良い収束。

 銀の繰り替えで微妙に局面を変化させていく、楽しいパズルの世界を味わう一局でした。

【詰手順】66銀、同玉、55銀、77玉、65銀、67玉、77飛、同玉、
    75飛(1図)、67玉、76銀、77玉、85銀(2図)、67玉、65飛、77玉、
    66銀、67玉、57銀(3図)、77玉、75飛、67玉、76銀、77玉、
    65銀(4図)、67玉、56銀引、同金、同銀、66玉、76飛、同玉、
    77香、同玉、67金まで35手詰


上田吉一作 近代将棋1979年1月(塚田賞、『極光21』第25番)
上田吉一_極光21№25

 24銀と俗に迫るのは16玉で打歩詰。
 筋の良い方なら14角成から35龍が見えるところ。
 35龍に25歩合などは24龍から17銀打で簡単。25金合なら24銀、16玉に25龍で詰む。おかしいと思ったら25角成という移動合の好防がありました。24銀から25龍の筋は持駒が角と歩だけなので、どうやっても打歩詰。
 もう少し攻め方の勢力を弱めながら攻める必要があります。
 14角成、同銀のとき、24銀と打つのが正解。
 25玉と寄って打歩詰模様に誘います。

<1図 4手目:25玉>
上田吉一_極光21№25_4手目25玉

 35とや35龍では16玉で打歩詰。
 ここは26歩と突き出すのが味の良い手です。
 26同龍なら35龍と取って早いので、26同玉とします。
 35銀と銀で歩を取りますが、15玉と逃げて17歩を打たせてくれません。
 24銀にも26玉と逃げ27歩を打たせて25玉と進めます

<2図12手目:25玉>
上田吉一_極光21№25_12手目25玉

 35とや35龍は16玉で打歩詰。
 35龍から46龍がカッコイイ手ですが、さすがに同龍で無理です。
 ちょっとひねって45龍が好手。
 これなら16玉に56龍の妙手があり、16歩と打てます。
 56龍に26銀がハッとする受けですが、16歩、25玉に35とがあり受けになっていません。
 そこで玉方も35歩と捨合の妙防で凌ぎます。

<3図 14手目:35歩>
上田吉一_極光21№25_14手目35歩

 この図は4手目の局面と比べると先手の龍が43から44に動いただけ
 いったん消えた34歩がまた現れた…
 ここでもう一度26歩と突き出します。
 同玉に35銀と、銀で歩を取ります。
 15玉と逃げて、24銀、26玉、27歩と先ほどと同じように進みますが、今度は45に龍がいるので16玉と寄って打歩詰です。
 ここで気持ちのよい一手が出ます。
 56龍とソッポに引きます。

<4図 23手目:56龍>
上田吉一_極光21№25_23手目56龍

 56龍を同龍と取るのは17歩から詰みます。
 36合や26合は17歩から45龍があります。
 絶体絶命と思われますが、絶妙の受けがありました。
 36角成の移動合です。

<5図 24手目:36角成>
上田吉一_極光21№25_24手目36角成

 36角成なら17歩、25玉、45龍を同龍と取れます。
 36銀合では17歩から35とがあり、36金合なら17歩から45龍があるのですが、36角成の一手で両方の詰みを防いでいます。
 うっかり36同龍とすると、26銀合! という受けがあり詰みません。(他合は25角から詰み)
 しかし36角成でも、17歩、25玉に36龍と切る手があり、同龍に16角が決め手。
 同龍に35とまでの詰み。

 打歩詰を巡る攻防に、35歩の原形消去が入って微妙に局面が変化しますが、45龍から56龍のソッポ引きに36角成の妙防でクライマックスを迎えます。
 塚田賞受賞作。

【詰手順】14角成、同銀、24銀、25玉(1図)、26歩、同玉、35銀、15玉、
   24銀、26玉、27歩、25玉(2図)、45龍、35歩合(3図)、26歩、同玉、
   35銀、15玉、24銀、26玉、27歩、16玉、56龍(4図)、36角成(5図)、
   17歩、25玉、36龍、同龍、16角、同龍、35とまで31手詰

 今回は駒の繰り替えなどで盤面が少しずつ変化していく作品を紹介させていただきました。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
      アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

※課題作の投稿などはこちらまで
    → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上

続・創棋会の次回課題は「局面の対比」

続・創棋会の次回課題は「局面の対比」

白木蓮

 解答選手権が目前に迫っています。
 今年は3/31(日)がチャンピオン戦、4/6(土)が初級一般戦です。
 選手の皆さんには万全の体調で競技に参加してください。
 選手権の模様は「速報ブログ」をご覧ください。
   → https://blog.goo.ne.jp/shogi-problem

■「教材に使える詰将棋」partⅢ
 解答ありがとうございました。
 創棋会のネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」には多数の投稿をいただき、創棋会例会で選考された15題を2/22にブログで出題させていただきました。
   http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-247.html
 おかげさまで多くの方から解答をいただきました。
 来週から結果発表を行いますので、どうぞお楽しみに。

■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ3月号に大会関連の案内が掲載されましたが、このブログでも大会関連の告知を行っていますので、ぜひ参照下さい。
  《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
  《場所》大阪産業創造館 4階
    大阪市中央区本町1-4-5
      http://shisetsu.sansokan.jp

■創棋会の次回課題は「局面の対比」
☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 これまで、駒の移動、駒の消去、駒の入替、持駒変換などを紹介してきました。華麗な捨駒、打歩詰打開と演出も多彩でした。
 今回も楽しめる作品を紹介させていただきますので、局面の対比を鑑賞していきたいと思います。
 なお例題は昨年末にも2作紹介していますのでよかったらご覧ください。


山田康平作 詰パラ1991年8月(『流星雨』第24番)
山田康平作

 盤面7枚、持駒も含め使用駒が飛角桂歩だけで、成駒のない清潔感のある初形です。
 初手43飛は52玉、42飛成、63玉で脱出が止まりません。
 74角成が上部に逃がさない一手。
 51玉なら41飛から63歩という手があるので52に合駒です。
 42飛から32飛成があるので、52飛合に決定。
 今度は61飛と打って、51の合駒を訊きます。
 歩・香・桂は52馬、同玉、62飛があります。また金・銀は42歩、31玉、51飛成として32から金銀を打てば詰み。
 最善は51角合。これが逆王手になっていますが、あわてず42歩と打ちます。
 31玉に51飛成と角を取り、同飛のときに41馬と飛び込むのがうまい手です。
 21玉なら32馬から簡単なので、同飛、同歩成、同玉と清算します。
 ここで63角と打ちます。

<13手目:63角>
山田康平作63角

 この局面を初形と比べてみてください。
 83の角が63にワープしたみたいですね。
 ここでも同じように52飛合と応じるのが最善。
 61飛には51角合の逆王手、42歩と打って、31玉に51飛成と角を取るところまでは他に手もありません。
 74角成のときと同じことをやっているようですが、何か違いがあるのでしょうか?
 51同飛のとき41角成では何をやっているのかわかりませんから、22角と手を変えます。
 21玉と寄ったとき、54角成と桂を取れるのが63角の効果。
 同飛に12歩成から24桂と拠点を作り、21玉に軽く31角成と捨てるのが決め手です。
 同玉に32桂成までの詰み。

 83の角が63に移動する不思議さを味わっていただけたでしょうか。
 52飛合、51角合の応酬が繰り返されるところも楽しいですね。
 31手と手数はやや長めですが、それを感じさせない軽快な作品です。

【手順】74角成、52飛合、61飛、51角合、42歩、31玉、51飛成、同飛、
  41馬、同飛、同歩成、同玉、63角(図)、52飛合、61飛、51角合
  42歩、31玉、51飛成、同飛、22角、21玉、54角成、同飛、
  12歩成、同玉、24桂、21玉、31角成、同玉、32桂成まで31手詰


山本昭一作 詰パラ1982年7月
(修正図、『怒濤』第43番、『現代詰将棋中編名作選』第35番)
山本昭一作

 「メタ新世界」や「メガロポリス」などの超長編で有名な山本昭一さんですが、中編でも楽しい作品を沢山残されています。本作もその一つです。
 まず53飛成とすれば41玉の一手。
 そこで44龍とソッポに引きます。
 42合なら53桂までですから、43桂と跳ねて移動合で凌ぎます。
 同龍と取らせて、51玉と桂のいた場所にかわします。
 これには53龍と寄って43桂を見せます。52合なら同と、43桂、41玉、31香成、同金、同桂成、同玉と清算し23桂と打てば詰み。
 41玉と寄ったとき、もう一度44龍とソッポに引くのが好手。
 51玉では43桂と打たれ、どう逃げても桂2枚で簡単ですから何か合駒が必要です。
 43に捨合して51に寄る手がありそうですが、頭に利く駒は52に打てば簡単。桂は品切れ。角なら同龍、51玉、53龍、52合、43桂、41玉、23角で詰みます。
 単に42歩合では、53桂、51玉、43桂、同歩、41桂成、同玉、43龍という好手順があります。
 この43桂から41桂成の順を消す唯一の受けが42龍の移動合です。

< 図:10手目/42龍>
山本昭一作_42龍

 他に手は無いので53桂から迫ります。
 51玉に43桂、同龍と取らせて41桂成、同龍には同龍と清算します。
 ここまで変化もなく一本道です。
 41同玉には、44飛と打ちます。(45以遠でも可、二間以上離して打つのがポイントです。)
 今度は22龍がいなくなったので51玉なら54飛と回って簡単。
 42合には先ほどと同じように53桂から41桂成があります。
 今度はそれを防いで42飛合が最善です。

< 図 20手目/42飛合>
山本昭一作_42飛

 この局面、10手目の局面と比べてください。
 双方の龍が飛に変わりました。
 ここからもう一度53桂~43桂~41桂成という手順が繰り返されます。
 このリフレインも楽しいですね。
 41桂成を同飛と取らせれば、54飛と回ることが出来ます。
 42玉に53飛成までの詰み。
 初手と最終手が同じというところが「ストーリー性抜群の構成」(武島宏秋氏の現代詰将棋中編名作選の解説)」です。

【手順】53飛成、41玉、44龍、43桂、同龍、51玉、53龍、41玉、44龍、42龍
   53桂、51玉、43桂、同龍、41桂成、同龍、同龍、同玉、44飛、42飛
   53桂、51玉、43桂、同飛、41桂成、同飛、54飛、42玉、53飛成まで29手詰


金子義隆作 詰パラ2011年8月(『撫子』第30番)
金子作

 本局は楽しい手順が飛び出します。
 まず59馬と と金を取ります。
 玉が逃げる手は48馬と捨てて39銀と打てば簡単。
 応手は同飛不成。不成の意味は後ほどわかります。
 続いて39銀と捨てます。
 同玉なら、59龍、28玉(49合は48銀、28玉、37銀打、18玉、29銀、同玉、39飛以下)、48龍、38銀合(他合は37銀、18玉、19歩、29玉、39飛以下)、39銀、29玉、19飛、同玉、28銀打、29玉、38龍、同角成、18銀以下で詰みますので、39銀にも同飛不成と応じます。
 今度は37銀と捨てます。
 同玉なら、39龍、38角成、49桂、27玉、37飛、同馬、18銀以下。38玉も39龍で簡単ですから、37銀にも同飛不成と応じます。
 ここまでくれば次の手は予想がつきますね。
 そうです57銀と捨てるのです。
 同玉なら68龍で簡単だし、38玉も29銀から48歩がありますから、57銀にも同飛不成と応じます。

<8手目:57飛不成>
金子作_57飛生

 初形から77馬と59とが消えました。
 その間に玉方の飛が不成で一回転。
 不成の意味を考えてみましょう。
 図で57飛が龍なら、39銀、37玉、29桂、47玉のとき48歩と打てます。しかし飛なら打歩詰で逃れるというわけです。
 不成の意味はシンプルですが、銀連打で一回転させるのは素晴らしい手順です。
 この局面では39銀しかなく、37玉、29桂、47玉まで進めて打歩詰になりますが、59桂と捨てるのが打開の一手です。
 これを同飛不成は48歩から59龍となるので、同飛成と応じるしかありません。
 これで48歩と打つことが出来ました。
 清算して飛を入手し、68飛と打てばゴールはもうすぐですが、最後の抵抗が58角と捨合の妙防です。

<20手目:58角合>
金子作_58角

 68飛に47玉なら58龍までなので、58に捨合して同龍に39玉と逃げようというのが玉方の狙い。
 58合が頭に利く駒なら同飛で簡単なので、角合が最善なのですが、これも同飛と取ってしまいます。
 47玉に奪った角を38角と捨て、同角成ととらせて57飛と捨てるのが決め手。
 以下、同玉に68金から58金と寄って詰みとなります。

 銀の三連打で飛を翻弄すれば、玉方も不成で応じ、飛車が元の場所に一回転するという、素晴らしい作品でした。

【手順】59馬、同飛不成、39銀、同飛不成、37銀、同飛不成、57銀、同飛不成(図)、
   39銀、37玉、29桂、47玉、59桂、同飛成、48歩、同龍、
   同銀、同玉、68飛、58角(図)、同飛、47玉、38角、同角成、
   57飛、同玉、68金、48玉、58金まで29手詰


 今回は趣向的な手順の作品を紹介させていただきましたが、お楽しみいただけたのではないでしょうか。
 作家の皆さま、どうぞ「局面の対比」への投稿、よろしくお願いします。


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
   〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

※課題作の投稿などはこちらまで
   → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上

締切迫る(3月21日)ネット作品展「教材に使える詰将棋」

締切迫る(3月21日)ネット作品展「教材に使える詰将棋」

■「教材に使える詰将棋」partⅢ、解答締切は3/21!
 創棋会のネット作品展「教材に使える短編~駒の特性を学ぶ~」には多数の投稿をいただき、創棋会例会で選考された15題を2/22にブログで出題させていただきました。
  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-247.html
 出題作の作者は次の11名の方々です。作家の皆さまにはあらためて感謝申し上げます。
 (敬称略、作品順ではありません、複数作投稿された方もいらっしゃいます)。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、柴田昭彦、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、
   中村雅哉、西村章、RINTARO、吉松智明
 駒の特性を学べる作品が揃っています。
 解いていただければ詰将棋の面白さや楽しさが伝わると思います。
 1問でも結構ですから解けた方は、解答をお願いします。
◇解答送り先: blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
◇解答締切 : 3/21(木)
◇解答要領 : A・B・Cの三段階評価と短評をお願いします。
※解答いただいた方から若干名に呈賞。
 また「力試し」解答者は別枠で1名に呈賞
★図面は次のサイトから取り出すことができます。
   http://firestorage.jp/download/d7f554ab47b6394ec33b2b75be1cc95950457fd7
     パスワード 「kyozai3」です。

■第35回全国大会
 今年の全国大会は大阪開催です。
 詰パラ3月号に大会の案内が掲載されましたが、このブログでも大会関連の告知を行いますので、ぜひ参照下さい。
  《日時》2019年7月14日(日) 12時00分(予定)~17時
  《場所》大阪産業創造館 4階
    大阪市中央区本町1-4-5
      http://shisetsu.sansokan.jp

 全国大会を堪能して、翌日は大阪観光を楽しみたいという方も多いと思います。
 USJ海遊館が有名ですが、万博記念公園の太陽の塔も面白いかもしれません。
 実行委員会では宿泊の斡旋は行っていませんが、ネットで検索すると結構ホテルの候補が出てきますので、大阪のホテル事情も改善されつつあるように思われます。早目の予約をお勧めします。

■創棋会の次回課題は「局面の対比」
☆4月例会の課題は「局面の対比」(6月号作品展)です。
 ある局面から数手進むと局面が微妙に変化する。多様な表現があると思います。
 これまで、駒の移動、駒の消去、駒の入替、持駒変換などを紹介してきました。華麗な捨駒、打歩詰打開と演出も多彩でした。
 今回も楽しめる作品を紹介させていただきますので、局面の対比を鑑賞していきたいと思います。
 なお例題は昨年末にも2作紹介していますのでよかったらご覧ください。
   
北千里作 詰パラ1973年7月(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第135番)
北千里

 入玉ですが駒数は少なく解いてみようという気にさせます。
 93角の遠打、打ってくださいという感じですが、やはり気持ちの良い手です。
 29玉には18角の好手があります。同銀成なら49龍、28玉、39角成、27玉、38馬以下。同銀不成なら49龍、28玉、39角成、27玉に38龍以下。
 28玉と逃げれば29香がよい調子。同玉、27龍、28銀成まで順調に進みます。
 しかし38銀、19玉、28龍では同玉、29銀、17玉で詰みません。18銀としても、19玉、28龍、同玉、29銀に今度は37玉で逃れです。
 困ったようですが打開の好手順があります。
 もったいないようですが、39角成と捨てます。
 同玉と取ったところが次の図。

<4手目:39同玉>
北千里_39玉

 初形と比べると28歩が消えただけ。
 角一枚捨てて何かメリットがあるのかと思える局面ですが、今度は48角と短打。
 初形で48角では29玉と寄られて困るので93角と打つしかなかったのですが、28歩が消えたので29玉と寄ると27龍と銀を取られてしまいます。
 28玉と逃げるしかないのですが、それでも29香から27龍と銀を奪います。
 28銀成の移動合で凌ぎますが、18銀から28龍と切るのが好手段。
 同玉に29銀打で、今度は48角の利きがあるので37玉とはできません。
 19玉と逃げたとき、角を37に一つ動いての詰上りがいい感じです。

 さりげない28歩消去を遠打と短打の打ち換えで表現した鮮やかな一局。

【手順】93角、28玉、39角成、同玉、48角、28玉、29香、同玉、27龍、28銀成、
   18銀、19玉、28龍、同玉、29銀打、19玉、37角まで17手詰


赤羽守作 近代将棋1970年11月(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第126番)
赤羽守

 本作は作意を並べて手順の妙を鑑賞したいと思います。
 のっけから強烈な手が出ます。
 12飛成と捨てて同玉に15香と打ち換えます。
 21玉と元の位置に戻ります。

<4手目:21玉>
赤羽守21玉

 4手進んだ局面、16飛が15香に変わっただけですね。
 強力な飛車が香に変化して何かメリットがあるのでしょうか?
 ここでは13桂と打つ一手。
 12玉と逃げたとき、24桂と捨てておくのが巧い手です。
 この意味は24地点が逃げ道になるのでそれを塞ぐことなのですが、すぐにそれとはわからないのが巧みな構成です。
 24同桂と取らせて21桂成と捨てます。

<9手目:21桂成>
赤羽守21桂成

 21桂成のとき16に飛車がいると24の桂馬に取られてしまうのですが、15に香を打ち換えたことで取られないようにしたわけです。
 21桂成は同玉と取るしかなく、12香成から、13角成、12飛と捨駒の連続でフィニッシュするのも爽快です。

 打換えの意味を巧妙にカモフラージュし、また飛車から香へと不利感のある演出で表現された好局で塚田賞を獲得されました。

【手順】12飛成、同玉、15香、21玉(図)、13桂、12玉、24桂、同桂、21桂成(図)、
    同玉、12香成、同玉、13角成、同玉、12飛、23玉、22角成まで17手詰


中野和夫作 近代将棋1996年8月
  (塚田賞、『一番星』第28番、『現代詰将棋短編名作選』第140番)
中野和夫作

 一見して77角をどう使うのかという局面ですが、すぐに王手できる手は限られています。
 最も有力そうなのは62角ですね。取れば73銀成、81玉、93桂生と金を取って詰みます。
 81玉には93桂生があるので61玉と逃げるしかありませんが、そこで72金と捨て73銀成と攻めても、また61玉と逃げられ、進展がありません。
 もう一度最初に戻って考えてみましょう。

<2手目:61玉>
中野和夫作61玉

 初手はどう考えても62角しかなさそうです。
 62角に61玉と寄ったとき、不思議な手順があります。
 52歩成と成り捨て、同歩と取らせてから(同金は同銀成、同歩、72金以下)、71角成と捨てます。
 そして同玉に44角と飛び出すのです。
 77角を活用できるのですが、どういう意味があるのか、すぐにはわかりません。
 62合は同角成から73銀成があるので53合の一手です。
 金や銀は同角成、同歩、72金(銀)、同玉、73銀成で詰み。
 飛香なら取って73から打ち72に成り捨てれば詰みます。
 桂は同角成、同歩に63桂と打てば詰んでいます。81玉なら73桂不成、82玉、81金の要領です。
 ということで最善は角合です。
 53角合、同角成、同歩と進んで、77の角を持駒にすることが出来ました。
 そこでもう一度62角と打ちます。
 これにも61玉と寄る一手。
 その局面をよく見てください。

<12手目:61玉>
中野和夫作61玉2

 攻め方の53歩が消えて玉方の51歩が53まで進みました。
 10手進んで玉方だけ2手指したような局面ですね。
 攻方に何かいいことがあるのでしょうか?
 他に手も無いので72金と捨てます。
 同玉のときに、63銀不成の妙手がありました。
 同玉なら73角成まで。このとき53の逃げ道を玉方の53歩が塞いでいます。
 このために回りくどい手順で51歩を53まで移動させておいたのです!
 以下は81玉に93桂不成と金を取り、82玉に81桂成と捨て、同玉に71角成と気持ちの良い大駒捨てが入って、同玉に72金までの詰み。

 意味の無さそうな応酬で玉方の歩を二マス前進させるのが何とも言えずユーモラス。62角捨を繰り返すのもいい感じです。塚田賞を受賞された好局です。

【手順】62角、61玉(図)、52歩成、同歩、71角成、同玉、44角、53角、
  同角成、同歩、62角、61玉(図)、72金、同玉、63銀不成、81玉、
  93桂不成、82玉、81桂成、同玉、71角成、同玉、72金まで23手詰


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】************************************************* 
[日時] 2019年4月21日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
  〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
     アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費]  無料
[課題] 6月号作品展「局面の対比」(29手以内)

***【次々回例会】*********************************************** 
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所]  大阪市福島区民センター 303号
[会費]  無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)

☆課題作の投稿などはこちらまで
   → blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
                                        以上